JP3751935B2 - 通信網自動切替方法及び通信網自動切替システム - Google Patents
通信網自動切替方法及び通信網自動切替システム Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムに関し、特に、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）の通信方式とＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）の通信方式とを適用した無線端末（ステーション）の通信方法及びシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
２種類の通信方式を適用した無線端末（ステーション）が知られている（例えば、特許文献１〜特許文献６参照。）。
【０００３】
２種類の通信方式としては、無線ＬＡＮの通信方式とＰＨＳの通信方式とが例示される。ユーザがステーションを用いて無線ＬＡＮの通信方式で通話（発信、着信を含む）を行う場合、そのステーションは、無線ＬＡＮアクセスポイントに接続されて無線ＬＡＮに適用される第１無線通信網を介して他のステーションと通信（無線ＬＡＮ通信）を行う。ユーザがステーションを用いてＰＨＳの通信方式で通話（発信、着信を含む）を行う場合、そのステーションは、セルステーションに接続されてＰＨＳに適用される第２無線通信網を介して他のステーションと通信（ＰＨＳ通信）を行う。
【０００４】
例えば、ユーザが、ステーションを用いて無線ＬＡＮ通信を行っているときに、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）からステーションが外れた場合、電波の電界値が低下して通信（回線）が切断される。あるいは、通話品質が低下してしまう。このため、ユーザは、電波の状況を意識して、無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網）からＰＨＳ通信（第２無線通信網）に自ら切り替えてステーションを使用しなければならない。ユーザが電波の状況を意識することなく通信できることが望まれる。
【０００５】
第１無線通信網を使用するときの通信料金（無線ＬＡＮ通信による通信料金）は、第２無線通信網を使用するときの通信料金（ＰＨＳ通信による通信料金）よりも安い。通信（通話）を行うときに、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）できることが望まれる。
【０００６】
【特許文献１】
特開平９−２３３５５５号公報
【特許文献２】
特開２００１−１２８２４０号公報
【特許文献３】
特開２０００−２０９６４４号公報
【特許文献４】
特開２０００−２７８７５６号公報
【特許文献５】
特開２００１−０５４１６８号公報
【特許文献６】
特開平９−１６３４５０号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ユーザが電波の状況を意識することなく通信することができる通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）を行うことができる通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以下に、［発明の実施の形態］で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、［特許請求の範囲］の記載と［発明の実施の形態］の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、［特許請求の範囲］に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【０００９】
本発明の通信網自動切替方法は、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを用いて通信網を自動的に切り替える方法である。
【００１０】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１）。
一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ２）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ３）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える（ステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１１】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００１２】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００１３】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１１）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ１２）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）に通信可能か否かを問い合わせる問合信号（３１）を発信する（ステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４）。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、問合信号（３１）に対する返答信号（３２）が通信可能を表す場合、一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１９−ＹＥＳ、Ｓ２０）。
返答信号（３２）が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網（１００）から返答信号（３２）が受けられない場合、一方のステーション（１／２）は、通信網として第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１９−ＮＯ、Ｓ２１）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１４】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）を発信する。
【００１５】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）を発信する。
【００１６】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ３０）。
一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３１）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ３２）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替えるための第１通信要求（３３）を、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に発信する（ステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４）。
一方のステーション（１／２）は、他方のステーション（２／１）から第２無線通信網（２００）を介して発信された、第１通信要求（３３）に対する第１通信要求返答信号（３４）を受けた場合（ステップＳ３９−ＹＥＳ）、第１無線通信網（１００）を利用した他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ４０、Ｓ４１）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１７】
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法は、第３実施形態の動作に加えて、以下のステップを具備する。
第３実施形態にてステップＳ４１を実行しているときに、一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、通信網を第２無線通信網（２００）から第１無線通信網（１００）に切り替えるための第２通信要求（３５）を、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に発信する（ステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４）。
一方のステーション（１／２）は、他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、第２通信要求（３５）に対する第２通信要求返答信号（３６）を受けた場合（ステップＳ５９−ＹＥＳ）、第２無線通信網（２００）を利用した他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ６０、Ｓ３０）。
【００１８】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４において、一方のステーション（１／２）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）を発信する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４において、一方のステーション（１／２）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）を発信する。
【００１９】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４において、一方のステーション（１／２）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）を発信する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４において、一方のステーション（１／２）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）を発信する。
【００２０】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、監視部（１３）と、制御部（１４）と、第２通信部（１６）とを備えている。
第１通信部（１２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う。
監視部（１３）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
第２通信部（１６）は、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２１】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００２２】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００２３】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、監視部（１３）と、制御部（１４）と、第２通信部（１６）とを備えている。
監視部（１３）は、通信網として第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）に通信可能か否かを問い合わせる問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、問合信号（３１）に対する返答信号（３２）が通信可能を表す場合、制御部（１４）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行うように第１通信部（１２）を制御する。
返答信号（３２）が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網（１００）から返答信号（３２）が受けられない場合、制御部（１４）は、通信網として第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行うように第２通信部（１６）を制御する。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２４】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２５】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２６】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、第２通信部（１６）と、監視部（１３）と、制御部（１４）とを備えている。
第１通信部（１２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う。
監視部（１３）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第２無線通信網（２００）を介して発信された、第１通信要求（３３）に対する第１通信要求返答信号（３４）を第２通信部（１６）が受けた場合、制御部（１４）は、第１無線通信網（１００）を利用した第１通信部（１２）と他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
第２通信部（１６）は、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２７】
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムは、第３実施形態と同じ構成である。
第３実施形態において第２通信部（１６）が第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行っているときに、制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、第２通信要求（３５）に対する第２通信要求返答信号（３６）を第１通信部（１２）が受けた場合、制御部（１４）は、第２無線通信網（２００）を利用した第２通信部（１６）と他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、通信網を第２無線通信網（２００）から第１無線通信網（１００）に切り替える。
第１通信部（１２）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
【００２８】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２９】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００３０】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明による通信網自動切替方法の実施の形態を以下に説明する。本発明の通信網自動切替方法は、図１に示されるような通信網自動切替システムに適用される。通信網自動切替システムは、第１ステーション１と第２ステーション２とを具備する。
【００３１】
第１ステーション１は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と通信（無線ＬＡＮ通信）を行うときに、複数の無線ＬＡＮアクセスポイントのうちの無線ＬＡＮアクセスポイント１０１に接続されるものとする。このとき、第２ステーション２は、複数の無線ＬＡＮアクセスポイントのうちの無線ＬＡＮアクセスポイント１０２に接続されるものとする。
第１ステーション１は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される第２無線通信網２００を介して第２ステーション２と通信（ＰＨＳ通信）を行うときに、複数のセルステーションのうちのセルステーション２０１に接続されるものとする。このとき、第２ステーション２は、複数のセルステーションのうちのセルステーション２０２に接続されるものとする。
第１無線通信網１００を使用するときの通信料金（無線ＬＡＮ通信による通信料金）は、第２無線通信網２００を使用するときの通信料金（ＰＨＳ通信による通信料金）よりも安い。
【００３２】
第１ステーション１、第２ステーション２は、無線ＬＡＮ部１１、制御部１４、ＰＨＳ部１５を備えている。無線ＬＡＮ部１１は、通信部１２、監視部１３を備えている。ＰＨＳ部１５は、通信部１６、監視部１７を備えている。
【００３３】
（第１実施形態）
図２は、本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、通信網として第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ１）。
【００３４】
ステップＳ１実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ２）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ４）。
【００３５】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ４−ＹＥＳ）、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する（ステップＳ１）。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ４−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替え、そのＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ５）。
【００３６】
ステップＳ４の判定において、第１ステーション１が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ４−ＹＥＳ）、ステップＳ１を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ４−ＮＯ）、ステップＳ５を実行することは容易に実現できる。
【００３７】
このように、本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法は、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）から第１ステーション１が外れて第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下した場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法は、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替えるため、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下するまで、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
【００３８】
レベル変動値の測定を複数回行う理由として、レベル変動値の測定を１回だけ行った場合、外部からのノイズの影響によりそのレベル変動値が真のレベル変動値よりも大きい値で測定されてしまう場合がある。レベル変動値の平均値（平均レベル変動値）を算出しないで、そのレベル変動値が設定レベル変動値以上（そのレベル変動値が設定レベル変動値よりも大きい）と判断された場合、誤って通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えてしまう可能性がある。本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法では、レベル変動値の測定を複数回行ってその平均値（平均レベル変動値）が設定レベル変動値以上（その平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きい）ときに通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えるため、前述の特許文献１〜特許文献６に比べて、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００３９】
（第２実施形態）
図３、図４は、本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、通信網として第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ１２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ１３）。
【００４０】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ１３−ＮＯ）、第１ステーション１は、ステップＳ１１を実行する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ１３−ＹＥＳ）、第１ステーション１の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２に通信可能か否かを問い合わせる問合信号３１が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ１４）。
【００４１】
第２ステーション２の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１ステーション１から発信された問合信号３１を受信し、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１５）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ１６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ１７）。
【００４２】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ１７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に通信可能であることを表す返答信号３２が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ１８）。
問合信号３１に対する返答信号３２が通信可能を表す場合（ステップＳ１９−ＹＥＳ）、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ２０）。
【００４３】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ１７−ＮＯ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に通信不可能であることを表す返答信号３２が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ２２）。
問合信号３１に対する返答信号３２が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網１００から返答信号３２が受けられない場合（ステップＳ１９−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替え、そのＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ２１）。
【００４４】
ステップＳ１３／Ｓ１７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ１３−ＹＥＳ／ステップＳ１７−ＹＥＳ）、ステップＳ１４／Ｓ１８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ１３−ＮＯ／ステップＳ１７−ＮＯ）、ステップＳ１１／ステップＳ２２を実行することは容易に実現できる。
【００４５】
このように、本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法は、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）に第１ステーション１が存在する場合、無線ＬＡＮ通信を行い、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）から第１ステーション１が外れて第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下している場合、自動的に第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えてＰＨＳ通信を行う。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下している場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網）からＰＨＳ通信（第２無線通信網）に切り替えるため、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００４６】
（第３実施形態）
図５、図６は、本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作（継続処理）を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、通信網として第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ３０）。
【００４７】
ステップＳ３０実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、通信網として第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ３３）。
【００４８】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ３３−ＹＥＳ）、第１ステーション１は、ステップＳ３０を実行し、その無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ３３−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えるための第１通信要求３３が第２無線通信網２００を介して第２ステーション２に発信されるようにそのＰＨＳ部１５（通信部１６）を制御する（ステップＳ３４）。
【００４９】
ステップＳ３０実行中に、第２ステーション２のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第１ステーション１から発信された第１通信要求３３を受信し、第２無線通信網２００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３５）。そのＰＨＳ部１５（監視部１７）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ３７）。
【００５０】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ３７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１ステーション１に通信可能であることを表す第１通信要求返答信号３４が第２無線通信網２００を介して発信されるようにそのＰＨＳ部１５（通信部１６）を制御する（ステップＳ３８）。
第１ステーション１のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第１通信要求３３に対する第１通信要求返答信号３４を受信した場合（ステップＳ３９−ＹＥＳ）、その制御部１４は、第１無線通信網１００を利用した第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）と第２ステーション２との無線ＬＡＮ通信を切断すると同時に、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替える（ステップＳ４０）。第１ステーション１のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ４１）。
【００５１】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ３７−ＮＯ）、第２ステーション２は第１通信要求返答信号３４を発信できず、第１ステーション１は第１通信要求返答信号３４を受信できないため、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する（ステップＳ３０）。
【００５２】
ステップＳ３３／Ｓ３７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ３３−ＹＥＳ／ステップＳ３７−ＹＥＳ）、ステップＳ３４／Ｓ３８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ３３−ＮＯ／ステップＳ３７−ＮＯ）、ステップＳ３０を実行することは容易に実現できる。
【００５３】
このように、本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下しているときに第２無線通信網２００からの電波の電界値が安定している場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができ、常に通話品質が低下しない。
本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法は、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替えるため、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下するまで、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００５４】
（第４実施形態）
図７、図８は、本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作（回復処理）を示す。第３実施形態における継続処理としてステップＳ４１実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ５１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ５２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ５３）。
【００５５】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ５３−ＹＥＳ）、第１ステーション１は、ステップＳ４１を実行し、そのＰＨＳ１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を継続する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ５３−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第２無線通信網２００から第１無線通信網１００に切り替えるための第２通信要求３５が第１無線通信網１００を介して第２ステーション２に発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ５４）。
【００５６】
第２ステーション２の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１ステーション１から発信された第２通信要求３５を受信し、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ５５）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ５６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ５７）。
【００５７】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ５７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、通信可能であることを表す第２通信要求返答信号３６が第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ５８）。
第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第２通信要求３５に対する第２通信要求返答信号３６を受信した場合（ステップＳ５９−ＹＥＳ）、その制御部１４は、第２無線通信網２００を利用した第１ステーション１のＰＨＳ１５（通信部１６）と第２ステーション２とのＰＨＳ通信を切断すると同時に、その制御部１４は、通信網を第２無線通信網２００から第１無線通信網１００に切り替える（ステップＳ６０）。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ３０）。
【００５８】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ５７−ＮＯ）、第２ステーション２は第２通信要求返答信号３６を発信できず、第１ステーション１は第２通信要求返答信号３６を受信できないため、第１ステーション１のＰＨＳ１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を継続する（ステップＳ４１）。
【００５９】
ステップＳ５３／Ｓ５７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ５３−ＹＥＳ／ステップＳ５７−ＹＥＳ）、ステップＳ５４／Ｓ５８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ５３−ＮＯ／ステップＳ５７−ＮＯ）、ステップＳ４１を実行することは容易に実現できる。
【００６０】
このように、本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が回復した（安定している）場合、自動的にＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）から無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができ、常に通話品質が低下しない。
本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が回復したときに自動的にＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）から無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）に切り替えるため、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００６１】
【発明の効果】
本発明の通信網自動切替方法は、ユーザが電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の通信網自動切替方法は、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの構成を示す。
【図２】本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図３】本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図４】本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図５】本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図６】本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図７】本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図８】本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【符号の説明】
１ 第１ステーション
２ 第２ステーション
１１ 無線ＬＡＮ部
１２ 通信部
１３ 監視部
１４ 制御部
１５ ＰＨＳ部
１６ 通信部
１７ 監視部
１００ 第１無線通信網
１０１、１０２ 無線ＬＡＮアクセスポイント
２００ 第２無線通信網
２０１、２０２ セルステーション
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムに関し、特に、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）の通信方式とＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）の通信方式とを適用した無線端末（ステーション）の通信方法及びシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
２種類の通信方式を適用した無線端末（ステーション）が知られている（例えば、特許文献１〜特許文献６参照。）。
【０００３】
２種類の通信方式としては、無線ＬＡＮの通信方式とＰＨＳの通信方式とが例示される。ユーザがステーションを用いて無線ＬＡＮの通信方式で通話（発信、着信を含む）を行う場合、そのステーションは、無線ＬＡＮアクセスポイントに接続されて無線ＬＡＮに適用される第１無線通信網を介して他のステーションと通信（無線ＬＡＮ通信）を行う。ユーザがステーションを用いてＰＨＳの通信方式で通話（発信、着信を含む）を行う場合、そのステーションは、セルステーションに接続されてＰＨＳに適用される第２無線通信網を介して他のステーションと通信（ＰＨＳ通信）を行う。
【０００４】
例えば、ユーザが、ステーションを用いて無線ＬＡＮ通信を行っているときに、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）からステーションが外れた場合、電波の電界値が低下して通信（回線）が切断される。あるいは、通話品質が低下してしまう。このため、ユーザは、電波の状況を意識して、無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網）からＰＨＳ通信（第２無線通信網）に自ら切り替えてステーションを使用しなければならない。ユーザが電波の状況を意識することなく通信できることが望まれる。
【０００５】
第１無線通信網を使用するときの通信料金（無線ＬＡＮ通信による通信料金）は、第２無線通信網を使用するときの通信料金（ＰＨＳ通信による通信料金）よりも安い。通信（通話）を行うときに、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）できることが望まれる。
【０００６】
【特許文献１】
特開平９−２３３５５５号公報
【特許文献２】
特開２００１−１２８２４０号公報
【特許文献３】
特開２０００−２０９６４４号公報
【特許文献４】
特開２０００−２７８７５６号公報
【特許文献５】
特開２００１−０５４１６８号公報
【特許文献６】
特開平９−１６３４５０号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ユーザが電波の状況を意識することなく通信することができる通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）を行うことができる通信網自動切替方法及び通信網自動切替システムを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以下に、［発明の実施の形態］で使用する番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、［特許請求の範囲］の記載と［発明の実施の形態］の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、［特許請求の範囲］に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【０００９】
本発明の通信網自動切替方法は、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを用いて通信網を自動的に切り替える方法である。
【００１０】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１）。
一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ２）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ３）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える（ステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１１】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００１２】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ４−ＮＯ、Ｓ５において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００１３】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１１）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ１２）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）に通信可能か否かを問い合わせる問合信号（３１）を発信する（ステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４）。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、問合信号（３１）に対する返答信号（３２）が通信可能を表す場合、一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１９−ＹＥＳ、Ｓ２０）。
返答信号（３２）が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網（１００）から返答信号（３２）が受けられない場合、一方のステーション（１／２）は、通信網として第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ１９−ＮＯ、Ｓ２１）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１４】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）を発信する。
【００１５】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ１３−ＹＥＳ、Ｓ１４において、一方のステーション（１／２）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）を発信する。
【００１６】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法は、以下のステップを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ３０）。
一方のステーション（１／２）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３１）。
一方のステーション（１／２）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する（ステップＳ３２）。
一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替えるための第１通信要求（３３）を、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に発信する（ステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４）。
一方のステーション（１／２）は、他方のステーション（２／１）から第２無線通信網（２００）を介して発信された、第１通信要求（３３）に対する第１通信要求返答信号（３４）を受けた場合（ステップＳ３９−ＹＥＳ）、第１無線通信網（１００）を利用した他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ４０、Ｓ４１）。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００１７】
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法は、第３実施形態の動作に加えて、以下のステップを具備する。
第３実施形態にてステップＳ４１を実行しているときに、一方のステーション（１／２）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、通信網を第２無線通信網（２００）から第１無線通信網（１００）に切り替えるための第２通信要求（３５）を、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に発信する（ステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４）。
一方のステーション（１／２）は、他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、第２通信要求（３５）に対する第２通信要求返答信号（３６）を受けた場合（ステップＳ５９−ＹＥＳ）、第２無線通信網（２００）を利用した他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う（ステップＳ６０、Ｓ３０）。
【００１８】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４において、一方のステーション（１／２）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）を発信する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４において、一方のステーション（１／２）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）を発信する。
【００１９】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ３３−ＮＯ、Ｓ３４において、一方のステーション（１／２）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）を発信する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替方法のステップＳ５１、Ｓ５２、Ｓ５３−ＹＥＳ、Ｓ５４において、一方のステーション（１／２）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）を発信する。
【００２０】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、監視部（１３）と、制御部（１４）と、第２通信部（１６）とを備えている。
第１通信部（１２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う。
監視部（１３）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
第２通信部（１６）は、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２１】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００２２】
本発明（第１実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
【００２３】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、監視部（１３）と、制御部（１４）と、第２通信部（１６）とを備えている。
監視部（１３）は、通信網として第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）に通信可能か否かを問い合わせる問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、問合信号（３１）に対する返答信号（３２）が通信可能を表す場合、制御部（１４）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行うように第１通信部（１２）を制御する。
返答信号（３２）が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網（１００）から返答信号（３２）が受けられない場合、制御部（１４）は、通信網として第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行うように第２通信部（１６）を制御する。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２４】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２５】
本発明（第２実施形態）の通信網自動切替システムにおいて、制御部（１４）は、比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に問合信号（３１）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２６】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムは、第１ステーション（１）と第２ステーション（２）とを具備する。
第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との一方のステーション（１／２）は、第１通信部（１２）と、第２通信部（１６）と、監視部（１３）と、制御部（１４）とを備えている。
第１通信部（１２）は、通信網として第１無線通信網（１００）を介して第１ステーション（１）と第２ステーション（２）との他方のステーション（２／１）と通信を行う。
監視部（１３）は、第１無線通信網（１００）から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する。
制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第２無線通信網（２００）を介して発信された、第１通信要求（３３）に対する第１通信要求返答信号（３４）を第２通信部（１６）が受けた場合、制御部（１４）は、第１無線通信網（１００）を利用した第１通信部（１２）と他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、通信網を第１無線通信網（１００）から第２無線通信網（２００）に切り替える。
第２通信部（１６）は、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
第１無線通信網（１００）は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される。第２無線通信網（２００）は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される。第１無線通信網（１００）を使用するときの通信料金は、第２無線通信網（２００）を使用するときの通信料金よりも安い。
【００２７】
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムは、第３実施形態と同じ構成である。
第３実施形態において第２通信部（１６）が第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行っているときに、制御部（１４）は、平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
他方のステーション（２／１）から第１無線通信網（１００）を介して発信された、第２通信要求（３５）に対する第２通信要求返答信号（３６）を第１通信部（１２）が受けた場合、制御部（１４）は、第２無線通信網（２００）を利用した第２通信部（１６）と他方のステーション（２／１）との通信を切断すると同時に、通信網を第２無線通信網（２００）から第１無線通信網（１００）に切り替える。
第１通信部（１２）は、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）と通信を行う。
【００２８】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００２９】
本発明（第３実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第１比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに、第２無線通信網（２００）を介して他方のステーション（２／１）に第１通信要求（３３）が発信されるように第２通信部（１６）を制御する。
本発明（第４実施形態）の通信網自動切替システムでは、制御部（１４）は、第２比較結果として平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに、第１無線通信網（１００）を介して他方のステーション（２／１）に第２通信要求（３５）が発信されるように第１通信部（１２）を制御する。
【００３０】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明による通信網自動切替方法の実施の形態を以下に説明する。本発明の通信網自動切替方法は、図１に示されるような通信網自動切替システムに適用される。通信網自動切替システムは、第１ステーション１と第２ステーション２とを具備する。
【００３１】
第１ステーション１は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用される第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と通信（無線ＬＡＮ通信）を行うときに、複数の無線ＬＡＮアクセスポイントのうちの無線ＬＡＮアクセスポイント１０１に接続されるものとする。このとき、第２ステーション２は、複数の無線ＬＡＮアクセスポイントのうちの無線ＬＡＮアクセスポイント１０２に接続されるものとする。
第１ステーション１は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される第２無線通信網２００を介して第２ステーション２と通信（ＰＨＳ通信）を行うときに、複数のセルステーションのうちのセルステーション２０１に接続されるものとする。このとき、第２ステーション２は、複数のセルステーションのうちのセルステーション２０２に接続されるものとする。
第１無線通信網１００を使用するときの通信料金（無線ＬＡＮ通信による通信料金）は、第２無線通信網２００を使用するときの通信料金（ＰＨＳ通信による通信料金）よりも安い。
【００３２】
第１ステーション１、第２ステーション２は、無線ＬＡＮ部１１、制御部１４、ＰＨＳ部１５を備えている。無線ＬＡＮ部１１は、通信部１２、監視部１３を備えている。ＰＨＳ部１５は、通信部１６、監視部１７を備えている。
【００３３】
（第１実施形態）
図２は、本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、通信網として第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ１）。
【００３４】
ステップＳ１実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ２）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ４）。
【００３５】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ４−ＹＥＳ）、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する（ステップＳ１）。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ４−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替え、そのＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ５）。
【００３６】
ステップＳ４の判定において、第１ステーション１が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ４−ＹＥＳ）、ステップＳ１を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ４−ＮＯ）、ステップＳ５を実行することは容易に実現できる。
【００３７】
このように、本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法は、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）から第１ステーション１が外れて第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下した場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法は、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替えるため、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下するまで、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
【００３８】
レベル変動値の測定を複数回行う理由として、レベル変動値の測定を１回だけ行った場合、外部からのノイズの影響によりそのレベル変動値が真のレベル変動値よりも大きい値で測定されてしまう場合がある。レベル変動値の平均値（平均レベル変動値）を算出しないで、そのレベル変動値が設定レベル変動値以上（そのレベル変動値が設定レベル変動値よりも大きい）と判断された場合、誤って通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えてしまう可能性がある。本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法では、レベル変動値の測定を複数回行ってその平均値（平均レベル変動値）が設定レベル変動値以上（その平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きい）ときに通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えるため、前述の特許文献１〜特許文献６に比べて、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００３９】
（第２実施形態）
図３、図４は、本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、通信網として第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ１２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ１３）。
【００４０】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ１３−ＮＯ）、第１ステーション１は、ステップＳ１１を実行する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ１３−ＹＥＳ）、第１ステーション１の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２に通信可能か否かを問い合わせる問合信号３１が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ１４）。
【００４１】
第２ステーション２の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１ステーション１から発信された問合信号３１を受信し、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ１５）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ１６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ１７）。
【００４２】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ１７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に通信可能であることを表す返答信号３２が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ１８）。
問合信号３１に対する返答信号３２が通信可能を表す場合（ステップＳ１９−ＹＥＳ）、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ２０）。
【００４３】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ１７−ＮＯ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に通信不可能であることを表す返答信号３２が発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ２２）。
問合信号３１に対する返答信号３２が通信不可能を表す場合、又は、第１無線通信網１００から返答信号３２が受けられない場合（ステップＳ１９−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替え、そのＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ２１）。
【００４４】
ステップＳ１３／Ｓ１７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ１３−ＹＥＳ／ステップＳ１７−ＹＥＳ）、ステップＳ１４／Ｓ１８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ１３−ＮＯ／ステップＳ１７−ＮＯ）、ステップＳ１１／ステップＳ２２を実行することは容易に実現できる。
【００４５】
このように、本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法は、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）に第１ステーション１が存在する場合、無線ＬＡＮ通信を行い、無線ＬＡＮ通信が可能なサービスエリア（通話可能なサービスエリア）から第１ステーション１が外れて第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下している場合、自動的に第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えてＰＨＳ通信を行う。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下している場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網）からＰＨＳ通信（第２無線通信網）に切り替えるため、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００４６】
（第３実施形態）
図５、図６は、本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作（継続処理）を示す。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、通信網として第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ３０）。
【００４７】
ステップＳ３０実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、通信網として第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ３３）。
【００４８】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ３３−ＹＥＳ）、第１ステーション１は、ステップＳ３０を実行し、その無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ３３−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替えるための第１通信要求３３が第２無線通信網２００を介して第２ステーション２に発信されるようにそのＰＨＳ部１５（通信部１６）を制御する（ステップＳ３４）。
【００４９】
ステップＳ３０実行中に、第２ステーション２のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第１ステーション１から発信された第１通信要求３３を受信し、第２無線通信網２００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ３５）。そのＰＨＳ部１５（監視部１７）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ３６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ３７）。
【００５０】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ３７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、第１ステーション１に通信可能であることを表す第１通信要求返答信号３４が第２無線通信網２００を介して発信されるようにそのＰＨＳ部１５（通信部１６）を制御する（ステップＳ３８）。
第１ステーション１のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第１通信要求３３に対する第１通信要求返答信号３４を受信した場合（ステップＳ３９−ＹＥＳ）、その制御部１４は、第１無線通信網１００を利用した第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）と第２ステーション２との無線ＬＡＮ通信を切断すると同時に、通信網を第１無線通信網１００から第２無線通信網２００に切り替える（ステップＳ４０）。第１ステーション１のＰＨＳ部１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を行う（ステップＳ４１）。
【００５１】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ３７−ＮＯ）、第２ステーション２は第１通信要求返答信号３４を発信できず、第１ステーション１は第１通信要求返答信号３４を受信できないため、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を継続する（ステップＳ３０）。
【００５２】
ステップＳ３３／Ｓ３７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ３３−ＹＥＳ／ステップＳ３７−ＹＥＳ）、ステップＳ３４／Ｓ３８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ３３−ＮＯ／ステップＳ３７−ＮＯ）、ステップＳ３０を実行することは容易に実現できる。
【００５３】
このように、本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下しているときに第２無線通信網２００からの電波の電界値が安定している場合、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができ、常に通話品質が低下しない。
本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法は、自動的に無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）からＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）に切り替えるため、第１無線通信網１００からの電波の電界値が低下するまで、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００５４】
（第４実施形態）
図７、図８は、本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作（回復処理）を示す。第３実施形態における継続処理としてステップＳ４１実行中に、第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ５１）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ５２）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ５３）。
【００５５】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ５３−ＹＥＳ）、第１ステーション１は、ステップＳ４１を実行し、そのＰＨＳ１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を継続する。
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ５３−ＮＯ）、第１ステーション１の制御部１４は、通信網を第２無線通信網２００から第１無線通信網１００に切り替えるための第２通信要求３５が第１無線通信網１００を介して第２ステーション２に発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ５４）。
【００５６】
第２ステーション２の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１ステーション１から発信された第２通信要求３５を受信し、第１無線通信網１００から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行う（ステップＳ５５）。その無線ＬＡＮ部１１（監視部１３）は、複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値（平均値）を算出する（ステップＳ５６）。その制御部１４は、平均レベル変動値と設定レベル変動値とを比較する（ステップＳ５７）。
【００５７】
比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも小さいときに（ステップＳ５７−ＹＥＳ）、第２ステーション２の制御部１４は、通信可能であることを表す第２通信要求返答信号３６が第１無線通信網１００を介して第１ステーション１に発信されるようにその無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）を制御する（ステップＳ５８）。
第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第２通信要求３５に対する第２通信要求返答信号３６を受信した場合（ステップＳ５９−ＹＥＳ）、その制御部１４は、第２無線通信網２００を利用した第１ステーション１のＰＨＳ１５（通信部１６）と第２ステーション２とのＰＨＳ通信を切断すると同時に、その制御部１４は、通信網を第２無線通信網２００から第１無線通信網１００に切り替える（ステップＳ６０）。第１ステーション１の無線ＬＡＮ部１１（通信部１２）は、第１無線通信網１００を介して第２ステーション２と無線ＬＡＮ通信を行う（ステップＳ３０）。
【００５８】
一方、比較の結果、平均レベル変動値が設定レベル変動値以上のときに（ステップＳ５７−ＮＯ）、第２ステーション２は第２通信要求返答信号３６を発信できず、第１ステーション１は第２通信要求返答信号３６を受信できないため、第１ステーション１のＰＨＳ１５（通信部１６）は、第２無線通信網２００を介して第２ステーション２とＰＨＳ通信を継続する（ステップＳ４１）。
【００５９】
ステップＳ５３／Ｓ５７の判定において、第１ステーション１／第２ステーション２が、平均レベル変動値が設定レベル変動値以下のときに（ステップＳ５３−ＹＥＳ／ステップＳ５７−ＹＥＳ）、ステップＳ５４／Ｓ５８を実行し、平均レベル変動値が設定レベル変動値よりも大きいときに（ステップＳ５３−ＮＯ／ステップＳ５７−ＮＯ）、ステップＳ４１を実行することは容易に実現できる。
【００６０】
このように、本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が回復した（安定している）場合、自動的にＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）から無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）に切り替える。このため、第１ステーション１のユーザは、電波の状況を意識することなく通信することができ、常に通話品質が低下しない。
本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法は、第１無線通信網１００からの電波の電界値が回復したときに自動的にＰＨＳ通信（第２無線通信網２００）から無線ＬＡＮ通信（第１無線通信網１００）に切り替えるため、第１ステーション１のユーザが、低額の通信料金である無線ＬＡＮ通信を優先して通信（通話）を行うことができる。
本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法では、第１実施形態と同様に、測定値（レベル変動値）と設定値（設定レベル変動値）との比較・判定に信頼性がある。
【００６１】
【発明の効果】
本発明の通信網自動切替方法は、ユーザが電波の状況を意識することなく通信することができる。
本発明の通信網自動切替方法は、低額の通信料金である通信方式を優先して通信（通話）を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの構成を示す。
【図２】本発明の第１実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図３】本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図４】本発明の第２実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図５】本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図６】本発明の第３実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図７】本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【図８】本発明の第４実施形態の通信網自動切替方法に適用される通信網自動切替システムの動作を示す。
【符号の説明】
１ 第１ステーション
２ 第２ステーション
１１ 無線ＬＡＮ部
１２ 通信部
１３ 監視部
１４ 制御部
１５ ＰＨＳ部
１６ 通信部
１７ 監視部
１００ 第１無線通信網
１０１、１０２ 無線ＬＡＮアクセスポイント
２００ 第２無線通信網
２０１、２０２ セルステーション
Claims (14)
- 第１ステーションと第２ステーションとを用いて通信網を自動的に切り替える方法であって、
前記第１ステーションと前記第２ステーションとの一方のステーションが、通信網として第１無線通信網から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行うステップと、
前記一方のステーションが、前記複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出するステップと、
前記一方のステーションが、前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、前記第１無線通信網を介して前記第１ステーションと前記第２ステーションとの他方のステーションに通信可能か否かを問い合わせる問合信号を発信するステップと、
前記他方のステーションから前記第１無線通信網を介して発信された、前記問合信号に対する返答信号が通信可能を表す場合、前記一方のステーションが、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うステップと、
前記返答信号が通信不可能を表す場合、又は、前記第１無線通信網から前記返答信号が受けられない場合、前記一方のステーションが、前記通信網として第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うステップとを具備し、
前記第１無線通信網は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用され、
前記第２無線通信網は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される
通信網自動切替方法。 - 請求項１に記載の通信網自動切替方法において、
前記問合信号を発信するステップは、前記比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも小さいときに、前記一方のステーションが前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記問合信号を発信する
通信網自動切替方法。 - 請求項１に記載の通信網自動切替方法において、
前記問合信号を発信するステップは、前記比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以下のときに、前記一方のステーションが前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記問合信号を発信する
通信網自動切替方法。 - 第１ステーションと第２ステーションとを用いて通信網を自動的に切り替える方法であって、
前記第１ステーションと前記第２ステーションとの一方のステーションが、通信網として第１無線通信網を介して前記第１ステーションと前記第２ステーションとの他方のステーションと通信を行うステップと、
前記一方のステーションが、前記第１無線通信網から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行うステップと、
前記一方のステーションが、前記複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出するステップと、
前記一方のステーションが、前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、前記通信網を前記第１無線通信網から第２無線通信網に切り替えるための第１通信要求を、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションに発信するステップと、
前記一方のステーションが、前記他方のステーションから前記第２無線通信網を介して発信された、前記第１通信要求に対する第１通信要求返答信号を受けた場合、前記第１無線通信網を利用した前記他方のステーションとの通信を切断すると同時に、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うステップとを具備し、
前記第１無線通信網は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用され、
前記第２無線通信網は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される
通信網自動切替方法。 - 請求項４に記載の通信網自動切替方法において、
更に、
前記一方のステーションが前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うステップを実行しているときに、前記一方のステーションが、前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、前記通信網を前記第２無線通信網から前記第１無線通信網に切り替えるための第２通信要求を、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに発信するステップと、
前記一方のステーションが、前記他方のステーションから前記第１無線通信網を介して発信された、前記第２通信要求に対する第２通信要求返答信号を受けた場合、前記第２無線通信網を利用した前記他方のステーションとの通信を切断すると同時に、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うステップと
を具備する通信網自動切替方法。 - 請求項５に記載の通信網自動切替方法において、
前記第１通信要求を発信するステップは、前記第１比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以上のときに、前記一方のステーションが前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第１通信要求を発信し、
前記第２通信要求を発信するステップは、前記第２比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも小さいときに、前記一方のステーションが前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第２通信要求を発信する
通信網自動切替方法。 - 請求項５に記載の通信網自動切替方法において、
前記第１通信要求を発信するステップは、前記第１比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも大きいときに、前記一方のステーションが、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第１通信要求を発信し、
前記第２通信要求を発信するステップは、前記第２比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以下のときに、前記一方のステーションが、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第２通信要求を発信する
通信網自動切替方法。 - 第１ステーションと第２ステーションとを具備し、
前記第１ステーションと前記第２ステーションとの一方のステーションは、
第１通信部と、
通信網として第１無線通信網から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、前記複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する監視部と、
前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との比較結果に基づいて、前記第１無線通信網を介して前記第１ステーションと前記第２ステーションとの他方のステーションに通信可能か否かを問い合わせる問合信号が発信されるように前記第１通信部を制御する制御部と、
第２通信部とを備え、
前記他方のステーションから前記第１無線通信網を介して発信された、前記問合信号に対する返答信号が通信可能を表す場合、前記制御部は、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うように前記第１通信部を制御し、
前記返答信号が通信不可能を表す場合、又は、前記第１無線通信網から前記返答信号が受けられない場合、前記制御部は、前記通信網として第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行うように前記第２通信部を制御し、
前記第１無線通信網は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用され、
前記第２無線通信網は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される
通信網自動切替システム。 - 請求項８に記載の通信網自動切替システムにおいて、
前記制御部は、前記比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも小さいときに、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記問合信号が発信されるように前記第１通信部を制御する
通信網自動切替システム。 - 請求項８に記載の通信網自動切替システムにおいて、
前記制御部は、前記比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以下のときに、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記問合信号が発信されるように前記第１通信部を制御する
通信網自動切替システム。 - 第１ステーションと第２ステーションとを具備し、
前記第１ステーションと前記第２ステーションとの一方のステーションは、
通信網として第１無線通信網を介して前記第１ステーションと前記第２ステーションとの他方のステーションと通信を行う第１通信部と、
第２通信部と、
前記第１無線通信網から受ける電波の電界値の変動の程度を表すレベル変動値の測定を複数回行い、前記複数のレベル変動値に基づいて平均レベル変動値を算出する監視部と、
前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との第１比較結果に基づいて、第１通信要求が第２無線通信網を介して前記他方のステーションに発信されるように前記第２通信部を制御する制御部とを備え、
前記他方のステーションから前記第２無線通信網を介して発信された、前記第１通信要求に対する第１通信要求返答信号を前記第２通信部が受けた場合、前記制御部は、前記第１無線通信網を利用した前記第１通信部と前記他方のステーションとの通信を切断すると同時に、前記通信網を前記第１無線通信網から第２無線通信網に切り替え、
前記第２通信部は、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行い、
前記第１無線通信網は、無線ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）に適用され、
前記第２無線通信網は、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）に適用される
通信網自動切替システム。 - 請求項１１に記載の通信網自動切替システムにおいて、
前記第２通信部が前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行っているときに、前記制御部は、前記平均レベル変動値と設定レベル変動値との第２比較結果に基づいて、第２通信要求が前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに発信されるように前記第１通信部を制御し、
前記他方のステーションから前記第１無線通信網を介して発信された、前記第２通信要求に対する第２通信要求返答信号を前記第１通信部が受けた場合、前記制御部は、前記第２無線通信網を利用した前記第２通信部と前記他方のステーションとの通信を切断すると同時に、前記通信網を前記第２無線通信網から前記第１無線通信網に切り替え、
前記第１通信部は、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションと通信を行う
通信網自動切替システム。 - 請求項１２に記載の通信網自動切替システムにおいて、
前記制御部は、
前記第１比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以上のときに、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第１通信要求が発信されるように前記第２通信部を制御し、
前記第２比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも小さいときに、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第２通信要求が発信されるように前記第１通信部を制御する
通信網自動切替システム。 - 請求項１２に記載の通信網自動切替システムにおいて、
前記制御部は、
前記第１比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値よりも大きいときに、前記第２無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第１通信要求が発信されるように前記第２通信部を制御し、
前記第２比較結果として前記平均レベル変動値が前記設定レベル変動値以下のときに、前記第１無線通信網を介して前記他方のステーションに前記第２通信要求が発信されるように前記第１通信部を制御する
通信網自動切替システム。
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