JP3751675B2 - (s)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、有用な医薬原料として知られている。従来、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を酸化クロム等の酸化剤で酸化して入手されており、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体は、▲1▼(±)−トランス−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルを加水分解酵素存在下でR選択的に加水分解し、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルと(1R,2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールとを得る方法(テトラヘドロン(Tetrahedron)50巻(35)号、10521−30頁(1994年)、シンセシス(Synthesis)12巻、1137−40頁(1990年)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ・ケミカル・コミュニケーションズ(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)、148−50頁(1989年))、▲2▼(±)−トランス−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルを加水分解酵素存在下でS選択的に加水分解し、(1S,2S)−2−メトキシシクロヘキサノールと(1R,2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルとを得る方法(国際公開WO94/20634)等により製造されている。
【0003】
しかしながら、上述のように、まず、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を製造し、ついで、得られた(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を酸化して(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造する方法は、工程が煩雑であり、立体選択性が低く、高価な試薬が必要になる等の問題があり、工業的に満足することができるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、安価であり、容易に入手することができる(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを用い、簡便に(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記一般式(1);
【0006】
【化4】
【0007】
(式中R1 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基、又は、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基を表す。)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体、又は、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物を作用させて、下記一般式(2);
【0008】
【化5】
【0009】
(式中R1 は、前記に同じ。)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、下記一般式(3);
【0010】
【化6】
【0011】
(式中R1 は、前記に同じ。)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得た後、前記混合物から、前記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得することにより、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造するところにある。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明で使用される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、上記一般式(1)で表される化合物である。式中R1 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基、又は、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基を表す。
【0013】
上記炭素数1〜6のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。上記炭素数2〜6のアルケニル基としては特に限定されず、例えば、ビニル基、アリル基、イソブテニル基等を挙げることができる。上記炭素数3〜7のシクロアルキル基としては特に限定されず、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等を挙げることができる。上記炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基としては特に限定されず、例えば、p−ニトロフェニル基、フェニル基等を挙げることができる。上記炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基としては特に限定されず、例えば、p−ニトロベンジル基、ベンジル基等を挙げることができる。
【0014】
好ましくは、メチル基等であり、例えば、上記R1 がメチル基である(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、2,2−ジメトキシシクロヘキサノールを塩酸で処理することにより容易に合成することができる。上記2,2−ジメトキシシクロヘキサノールは、例えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.Chem.Soc.)パーキン・トランス(Perkin Trans)1巻、73−7頁(1986年)等に提案されているメタノール中、水酸化カリウム、臭化カリウム等の支持電解質存在下でシクロヘキサノンに通電する方法等により入手することができる。
【0015】
本発明で使用される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物としては、Candida属に属する微生物、Clavispora属に属する微生物、Debaryomyces属に属する微生物、Hansenula属に属する微生物、Pichia属に属する微生物、Rhodsporidium属に属する微生物、Stephanoascus属に属する微生物、Torulaspora属に属する微生物、Torulopsis属に属する微生物又はTrichosporon属に属する微生物であるが好ましく、例えば、Candida diversa(IFO1091)、Candida glabrata(IFO0005)、Candida haemulonii(IFO10001)、Candida humicola(CBS1896)、Candida kefyr(IFO0008)、Candida krusei(IFO0011)、Candida melinii(IFO0747)、Candida sonorensis(IFO10027)、Clavispora lusitaniae(IFO1019)、Debaryomyceshansenii(IFO0023)、Debaryomyces hansenii var.fabryi(IFO0015)、Debaryomyces kloeckeri(IFO0036)、Hansenula saturnus(IFO0809)、Pichia farinosa(IFO0534)、Rhodsporidium dioboyatum(IFO0688)、Stephanoascus ciferrii(IFO1854)、Torulaspora delbrueckii(IFO0381)、Torulopsis osboenis(IFO0646)、Torulopsis uvae(IFO0649)、Trichosporon fennicum(CBS6028)等を挙げることができる。
【0016】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物は、例えば、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体が資化することができる有機の炭素源、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体が資化することができる無機の炭素源、窒素源、ビタミン、ミネラル等が適宜配合された培地を用いて培養することができる。上記培地のpHは、菌体により適宜選択されるが、好ましくは、pH2〜8である。上記培養は、通常、20〜40℃で、1〜10日間、好気的又は嫌気的に行われる。
【0017】
本発明においては、上記一般式(1)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体、又は、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物が作用されて、上記一般式(2)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記一般式(3)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物が得られる。
【0018】
好ましくは、上記一般式(1)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物を作用させる方法である。
【0019】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体としては特に限定されず、例えば、培養して得られた上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体を遠心分離して得られる菌体懸濁液等を挙げることができる。
【0020】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物としては特に限定されず、例えば、培養して得られた上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体を超音波処理したもの、公知の方法により固定化されたもの等を挙げることができる。
【0021】
本発明の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法は、上記一般式(2)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記一般式(3)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得た後、上記混合物から、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得するものである。
【0022】
上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得する方法としては、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物に、環状酸無水物とアミンとを作用させて、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物とした後、上記混合物から、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルを除去するものが好ましい。
【0023】
上記環状酸無水物としては、好ましくは、無水マレイン酸、無水マロン酸、無水コハク酸、無水フタル酸等を挙げることができる。特に好ましくは、無水マレイン酸である。
上記アミンとしては特に限定されず、例えば、トリエチルアミン、ピリジン等を挙げることができるが、好ましくは、トリエチルアミンである。
【0024】
本発明における反応系には、通常、エネルギー源が添加される。上記エネルギー源は、使用する菌株により適宜選択されるが、例えば、グルコース、フラクトース、シュークロース、グリセロール、ソルビトール等の糖質;メタノール、エタノール等のアルコール;ぎ酸、酢酸等のカルボン酸等を挙げることができる。
【0025】
本発明の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、例えば、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養終了液に新たに上記エネルギー源を加え、基質である(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを添加した後、好気的に振盪する方法、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体又は上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物に新たにエネルギー源を加え、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを添加した後、好気的に振盪する方法等により、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得る。
【0026】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得る反応系においては、例えば、水、緩衝液等の水性溶媒;水性溶媒と、ヘキサン、酢酸エチル等の有機溶媒とからなる混合溶媒等が、反応液として用いられる。上記反応系には界面活性剤が0.01〜50%添加されてもよい。
【0027】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンの反応溶液中での濃度としては、0.1〜20%が好ましい。上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンの反応系への添加は、例えば、一括添加、分割添加等により行うことができる。
【0028】
上記反応温度としては、10〜50℃が好ましく、より好ましくは、20〜35℃であり、反応液のpHとしては、3〜9が好ましく、より好ましくは、5〜7であり、反応時間としては、反応温度により適宜選択されるが、好ましくは、5〜100時間である。
【0029】
ついで、得られた(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を含有する反応液を、有機溶媒を用いて抽出し、抽出液に環状無水物とアミンとを添加し、攪拌して上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物とした後、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物を含有する反応液を、水洗して上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルを除去し、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得する。
【0030】
上記有機溶媒としては特に限定されず、例えば、塩化メチレン、酢酸エチル等を挙げることができる。
上記環状無水物の添加量としては、好ましくは、上記抽出液に含有される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールに対して1〜20当量であり、上記アミンの添加量としては、上記抽出液に含有される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールに対して1〜40当量である。
上記攪拌は、0〜100℃、好ましくは、20〜40℃で、1〜20時間、好ましくは、1〜5時間行われることが好ましい。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
実施例中、2−メトキシシクロヘキサノンから2−メトキシシクロヘキサノールへの変換率は、ガスクロマトグラフィー(GC)で分析を行った。担体は、silicone OV−210(ジーエルサイエンス社製)を用いた。また、残存する2−メトキシシクロヘキサノンの光学純度の分析については、p−ニトロベンジルオキシム化をして高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。カラムは、CHIRALPAK AS(ダイセル化学工業社製)を用いた。
【0033】
実施例1
表1の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、大型試験管に5mlずつ分注し、オートクレーブ中120℃で、20分間滅菌した。ここに斜面培地から表3、表4に示す各種の菌株を1白金耳ずつ接種し、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
更に、表2の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、500mlの坂口フラスコに30mlずつ分注し、アデカノールを0.3ml添加し、オートクレーブ中120℃、20分間滅菌した培地に、大型試験管にて培養した培養液0.6mlを加え、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
その後、この培養液をpH5.0に調整し、5mlを大型試験管に取り、40%(w/v)グルコース水溶液0.5mlを加え、2−メトキシシクロヘキサノン15mgを添加し30℃で24時間好気的に振盪した。
このようにして得られた反応液をGCとHPLCで分析した。結果を表3〜4に示した。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
実施例2
表1の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、大型試験管に5mlずつ分注し、オートクレーブ中120℃で、20分間滅菌した。ここに斜面培地からTorulopsis osboenis(IFO0646)を1白金耳接種し、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。更に、表2の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、500mlの坂口フラスコに30mlずつ分注し、アデカノールを0.3ml添加し、オートクレーブ中120℃、20分間滅菌した培地に、大型試験管にて培養した培養液0.6mlを加え、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
その後、この培養液をpH5.0に調整し、40%(w/v)グルコース水溶液3mlを加え、2−メトキシシクロヘキサノン1.2gを添加し、30℃で28時間好気的に振盪した。
塩化メチレン150mlで抽出を行い、溶媒を留去して(S)−2−メトキシシクロヘキサノンと(2R)−2−メトキシシクロヘキサノールの混合物を得た。
これらの混合物に塩化メチレン10ml、無水マレイン酸1.10グラム、トリエチルアミン2.6mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応液を水洗し、溶媒を留去することで(S)−2−メトキシシクロヘキサノン0.53gを得た。(収率:44%、光学純度:99.7%ee、[α]D 20=−124.67°(C=0.154,CH2 Cl2 ))
【0040】
【発明の効果】
本発明は上述の構成よりなるので、安価であり、容易に入手することができる(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、簡便かつ効率的に(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、有用な医薬原料として知られている。従来、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を酸化クロム等の酸化剤で酸化して入手されており、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体は、▲1▼(±)−トランス−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルを加水分解酵素存在下でR選択的に加水分解し、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルと(1R,2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールとを得る方法(テトラヘドロン(Tetrahedron)50巻(35)号、10521−30頁(1994年)、シンセシス(Synthesis)12巻、1137−40頁(1990年)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ・ケミカル・コミュニケーションズ(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)、148−50頁(1989年))、▲2▼(±)−トランス−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルを加水分解酵素存在下でS選択的に加水分解し、(1S,2S)−2−メトキシシクロヘキサノールと(1R,2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのカルボン酸エステルとを得る方法(国際公開WO94/20634)等により製造されている。
【0003】
しかしながら、上述のように、まず、(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を製造し、ついで、得られた(1S,2S)−2−アルコキシシクロヘキサノール誘導体を酸化して(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造する方法は、工程が煩雑であり、立体選択性が低く、高価な試薬が必要になる等の問題があり、工業的に満足することができるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、安価であり、容易に入手することができる(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを用い、簡便に(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記一般式(1);
【0006】
【化4】
【0007】
(式中R1 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基、又は、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基を表す。)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体、又は、前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物を作用させて、下記一般式(2);
【0008】
【化5】
【0009】
(式中R1 は、前記に同じ。)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、下記一般式(3);
【0010】
【化6】
【0011】
(式中R1 は、前記に同じ。)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得た後、前記混合物から、前記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得することにより、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造するところにある。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明で使用される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、上記一般式(1)で表される化合物である。式中R1 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基、又は、炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基を表す。
【0013】
上記炭素数1〜6のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。上記炭素数2〜6のアルケニル基としては特に限定されず、例えば、ビニル基、アリル基、イソブテニル基等を挙げることができる。上記炭素数3〜7のシクロアルキル基としては特に限定されず、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等を挙げることができる。上記炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアリール基としては特に限定されず、例えば、p−ニトロフェニル基、フェニル基等を挙げることができる。上記炭素数6〜10の置換若しくは無置換のアラルキル基としては特に限定されず、例えば、p−ニトロベンジル基、ベンジル基等を挙げることができる。
【0014】
好ましくは、メチル基等であり、例えば、上記R1 がメチル基である(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンは、2,2−ジメトキシシクロヘキサノールを塩酸で処理することにより容易に合成することができる。上記2,2−ジメトキシシクロヘキサノールは、例えば、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ(J.Chem.Soc.)パーキン・トランス(Perkin Trans)1巻、73−7頁(1986年)等に提案されているメタノール中、水酸化カリウム、臭化カリウム等の支持電解質存在下でシクロヘキサノンに通電する方法等により入手することができる。
【0015】
本発明で使用される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物としては、Candida属に属する微生物、Clavispora属に属する微生物、Debaryomyces属に属する微生物、Hansenula属に属する微生物、Pichia属に属する微生物、Rhodsporidium属に属する微生物、Stephanoascus属に属する微生物、Torulaspora属に属する微生物、Torulopsis属に属する微生物又はTrichosporon属に属する微生物であるが好ましく、例えば、Candida diversa(IFO1091)、Candida glabrata(IFO0005)、Candida haemulonii(IFO10001)、Candida humicola(CBS1896)、Candida kefyr(IFO0008)、Candida krusei(IFO0011)、Candida melinii(IFO0747)、Candida sonorensis(IFO10027)、Clavispora lusitaniae(IFO1019)、Debaryomyceshansenii(IFO0023)、Debaryomyces hansenii var.fabryi(IFO0015)、Debaryomyces kloeckeri(IFO0036)、Hansenula saturnus(IFO0809)、Pichia farinosa(IFO0534)、Rhodsporidium dioboyatum(IFO0688)、Stephanoascus ciferrii(IFO1854)、Torulaspora delbrueckii(IFO0381)、Torulopsis osboenis(IFO0646)、Torulopsis uvae(IFO0649)、Trichosporon fennicum(CBS6028)等を挙げることができる。
【0016】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物は、例えば、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体が資化することができる有機の炭素源、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体が資化することができる無機の炭素源、窒素源、ビタミン、ミネラル等が適宜配合された培地を用いて培養することができる。上記培地のpHは、菌体により適宜選択されるが、好ましくは、pH2〜8である。上記培養は、通常、20〜40℃で、1〜10日間、好気的又は嫌気的に行われる。
【0017】
本発明においては、上記一般式(1)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体、又は、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物が作用されて、上記一般式(2)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記一般式(3)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物が得られる。
【0018】
好ましくは、上記一般式(1)で表される(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンに、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養物を作用させる方法である。
【0019】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体としては特に限定されず、例えば、培養して得られた上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体を遠心分離して得られる菌体懸濁液等を挙げることができる。
【0020】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物としては特に限定されず、例えば、培養して得られた上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体を超音波処理したもの、公知の方法により固定化されたもの等を挙げることができる。
【0021】
本発明の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法は、上記一般式(2)で表される(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記一般式(3)で表される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得た後、上記混合物から、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得するものである。
【0022】
上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得する方法としては、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物に、環状酸無水物とアミンとを作用させて、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物とした後、上記混合物から、上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルを除去するものが好ましい。
【0023】
上記環状酸無水物としては、好ましくは、無水マレイン酸、無水マロン酸、無水コハク酸、無水フタル酸等を挙げることができる。特に好ましくは、無水マレイン酸である。
上記アミンとしては特に限定されず、例えば、トリエチルアミン、ピリジン等を挙げることができるが、好ましくは、トリエチルアミンである。
【0024】
本発明における反応系には、通常、エネルギー源が添加される。上記エネルギー源は、使用する菌株により適宜選択されるが、例えば、グルコース、フラクトース、シュークロース、グリセロール、ソルビトール等の糖質;メタノール、エタノール等のアルコール;ぎ酸、酢酸等のカルボン酸等を挙げることができる。
【0025】
本発明の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、例えば、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の培養終了液に新たに上記エネルギー源を加え、基質である(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを添加した後、好気的に振盪する方法、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体又は上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物の菌体処理物に新たにエネルギー源を加え、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを添加した後、好気的に振盪する方法等により、上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得る。
【0026】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を得る反応系においては、例えば、水、緩衝液等の水性溶媒;水性溶媒と、ヘキサン、酢酸エチル等の有機溶媒とからなる混合溶媒等が、反応液として用いられる。上記反応系には界面活性剤が0.01〜50%添加されてもよい。
【0027】
上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンの反応溶液中での濃度としては、0.1〜20%が好ましい。上記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンの反応系への添加は、例えば、一括添加、分割添加等により行うことができる。
【0028】
上記反応温度としては、10〜50℃が好ましく、より好ましくは、20〜35℃であり、反応液のpHとしては、3〜9が好ましく、より好ましくは、5〜7であり、反応時間としては、反応温度により適宜選択されるが、好ましくは、5〜100時間である。
【0029】
ついで、得られた(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物を含有する反応液を、有機溶媒を用いて抽出し、抽出液に環状無水物とアミンとを添加し、攪拌して上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物とした後、上記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン及び上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物を含有する反応液を、水洗して上記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルを除去し、(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得する。
【0030】
上記有機溶媒としては特に限定されず、例えば、塩化メチレン、酢酸エチル等を挙げることができる。
上記環状無水物の添加量としては、好ましくは、上記抽出液に含有される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールに対して1〜20当量であり、上記アミンの添加量としては、上記抽出液に含有される(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールに対して1〜40当量である。
上記攪拌は、0〜100℃、好ましくは、20〜40℃で、1〜20時間、好ましくは、1〜5時間行われることが好ましい。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
実施例中、2−メトキシシクロヘキサノンから2−メトキシシクロヘキサノールへの変換率は、ガスクロマトグラフィー(GC)で分析を行った。担体は、silicone OV−210(ジーエルサイエンス社製)を用いた。また、残存する2−メトキシシクロヘキサノンの光学純度の分析については、p−ニトロベンジルオキシム化をして高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。カラムは、CHIRALPAK AS(ダイセル化学工業社製)を用いた。
【0033】
実施例1
表1の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、大型試験管に5mlずつ分注し、オートクレーブ中120℃で、20分間滅菌した。ここに斜面培地から表3、表4に示す各種の菌株を1白金耳ずつ接種し、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
更に、表2の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、500mlの坂口フラスコに30mlずつ分注し、アデカノールを0.3ml添加し、オートクレーブ中120℃、20分間滅菌した培地に、大型試験管にて培養した培養液0.6mlを加え、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
その後、この培養液をpH5.0に調整し、5mlを大型試験管に取り、40%(w/v)グルコース水溶液0.5mlを加え、2−メトキシシクロヘキサノン15mgを添加し30℃で24時間好気的に振盪した。
このようにして得られた反応液をGCとHPLCで分析した。結果を表3〜4に示した。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
実施例2
表1の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、大型試験管に5mlずつ分注し、オートクレーブ中120℃で、20分間滅菌した。ここに斜面培地からTorulopsis osboenis(IFO0646)を1白金耳接種し、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。更に、表2の組成よりなる液体培地を水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0とし、500mlの坂口フラスコに30mlずつ分注し、アデカノールを0.3ml添加し、オートクレーブ中120℃、20分間滅菌した培地に、大型試験管にて培養した培養液0.6mlを加え、30℃で50時間振盪機上で好気的に培養した。
その後、この培養液をpH5.0に調整し、40%(w/v)グルコース水溶液3mlを加え、2−メトキシシクロヘキサノン1.2gを添加し、30℃で28時間好気的に振盪した。
塩化メチレン150mlで抽出を行い、溶媒を留去して(S)−2−メトキシシクロヘキサノンと(2R)−2−メトキシシクロヘキサノールの混合物を得た。
これらの混合物に塩化メチレン10ml、無水マレイン酸1.10グラム、トリエチルアミン2.6mlを加え、室温で3時間攪拌した。反応液を水洗し、溶媒を留去することで(S)−2−メトキシシクロヘキサノン0.53gを得た。(収率:44%、光学純度:99.7%ee、[α]D 20=−124.67°(C=0.154,CH2 Cl2 ))
【0040】
【発明の効果】
本発明は上述の構成よりなるので、安価であり、容易に入手することができる(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンから、簡便かつ効率的に(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを製造することができる。
Claims (4)
- 下記一般式(1);
前記(±)−2−アルコキシシクロヘキサノンを2R選択的に還元する微生物が、Candida属に属する微生物、Clavispora属に属する微生物、Debaryomyces属に属する微生物、Hansenula属に属する微生物、Pichia属に属する微生物、Rhodsporidium属に属する微生物、Stephanoascus属に属する微生物、Torulaspora属に属する微生物、Torulopsis属に属する微生物、又は、Trichosporon属に属する微生物である製造方法。 - (S)−2−アルコキシシクロヘキサノンを単離取得する方法が、前記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールよりなる混合物に、環状酸無水物とアミンとを作用させて、前記(S)−2−アルコキシシクロヘキサノン、及び、前記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルよりなる混合物とした後、前記混合物から、前記(2R)−2−アルコキシシクロヘキサノールのジカルボン酸エステルを除去するものである請求項1記載の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法。
- 環状酸無水物が、無水マレイン酸、無水マロン酸、無水コハク酸又は無水フタル酸である請求項2記載の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノンの製造方法。
- (±)−2−アルコキシシクロヘキサノンが、(±)−2−メトキシシシクロヘキサノンである請求項1、2又は3記載の(S)−2−アルコキシシクロヘキサノ ンの製造方法。
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