JP3751629B1 - 磁場中成形装置、磁場中成形方法 - Google Patents

磁場中成形装置、磁場中成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リング形状の磁石の製造工程において、磁石粉の配向性を向上させることのできる磁場中成形装置、磁場中成形方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 下部コイル15および上部コイル16によって磁場を印加しつつ、上パンチ14で金型キャビティC内の磁石粉Pを加圧することで円筒状の成形体を成形する過程において、上部コイル16を臼型11の上面11bに当接させる。さらに、下部コイル15および上部コイル16の周囲に下部ヨーク21および上部ヨーク22を設け、下部コイル15側においては臼型11から下部コイル15を回り込み下パンチ12まで、上部コイル16側においては臼型11から上部コイル16を回り込み上パンチ14まで、エアギャップが存在することなく連続した磁路を形成するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラジアル異方性リング磁石を製造する際に用いるのに適した磁場中成形装置、磁場中成形方法に関する。
ラジアル異方性リング磁石は、単体磁石であるため、モータのロータに装着する場合に、複数個のセグメント磁石を用いる場合に比べて部品点数が減少し、また組み付けが容易であるという利点がある。
図6に基づいてラジアル異方性リング磁石の成形方法を参照しつつ説明する。
図6は、ラジアル異方性リング磁石を得る過程の磁場中成形の一例を示す断面図である。磁場中成形を行う成形装置1は、配向磁場を発生する上コイル2、下コイル3を備えている。上コイル2、下コイル3から反発方向に発生される磁場(反発磁場)は、磁性体で構成される中棒4及び磁性体で構成される臼型5を磁気回路とし、中棒4、臼型5、非磁性体で構成された上パンチ6および下パンチ7によって形成される円筒状のキャビティ8にラジアル方向の配向磁場を付与する。キャビティ8内に充填された磁石粉Pは配向された状態で、上パンチ6、下パンチ7を用いて加圧成形される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−239791号公報
上記のような構成の成形装置1において、磁石粉Pの配向の均一性や配向磁場強度の面で、上コイル2と下コイル3は、臼型5に近接させるのが好ましい。しかしながら、キャビティ8に磁石粉Pを供給するフィーダを移動させる空間を確保するために、上コイル2は臼型5から上方に離れた位置に配置されている。このため、図7に示すように、上コイル2の起磁力に対し、キャビティ8の位置における配向磁場強度の効率が悪く、キャビティ8の上下の端部8a、8bの位置において、配向磁場のラジアル方向以外の有害な上下方向成分が生じやすくなる。その結果、成形される成形体における磁石粉Pの配向性が低下し、磁気特性にも向上の余地が生じることになる。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、リング形状の磁石の製造工程において、磁石粉の配向性を向上させることのできる磁場中成形装置、磁場中成形方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の磁場中成形装置は、円筒状の金型キャビティを形成する金型を備え、金型の下方には、金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加できる下部コイルが設けられる。なお、金型は、金型キャビティの外周側を構成する臼型、金型キャビティの内周側を構成する下部中棒、金型キャビティの底部を構成する下部パンチ、とから構成することができる。
金型の上方には上ラムが昇降可能に設けられ、この上ラムに、上パンチ、上部中棒、上部コイルが支持されて設けられる。上パンチは、上ラムとともに下降したときに金型キャビティ内に先端部が挿入されるよう設けられる。上部中棒は、上パンチの内側に、金型キャビティの内側領域で金型(下部中棒)に対向するよう設けられる。上部コイルは、上パンチの外側に設けられ、金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加できるものである。そして、このような磁場中成形装置において、上パンチの先端部を金型キャビティ内に挿入した状態で、金型および上パンチの少なくとも一方の外周部において、下部コイルおよび上部コイルで発生する磁場の磁路を連続して形成するヨークが設けられる。
このヨークは、金型および上パンチの少なくとも一方の外周部において、下部コイルおよび上部コイルで発生する磁場の磁路を連続して形成するものであればよいが、金型および上パンチの双方の外周部において、下部コイルおよび上部コイルで発生する磁場の磁路を連続して形成するように設けるのが好ましい。
このようなヨークは、金型の外側に設けられ、下部コイルおよび金型の下面と外周部を覆い、その上面が金型と略同一面となるように形成された下部ヨークと、上部コイルの外側に設けられ、上部コイルの上面と外周部を覆い、上パンチの先端部を金型キャビティ内に挿入した状態で、その下面が下部ヨークに当接する上部ヨークとから構成される。このようなヨークは、金型キャビティの外周側において、上部コイルおよび下部コイルで発生する磁場の磁路を形成し、エアギャップを低減することになる。これにより、所定強度の磁場を発生させるのに必要な電流量を低減できる。また、金型キャビティの端部における配向磁場の乱れも抑制できる。
なおここで、円筒状という概念には、いわゆるリング状を含むものとする。
また、上部コイルは、上パンチの先端部を金型キャビティ内に挿入した状態で、金型の上面に当接するよう設けるのが好ましい。上部コイルを金型キャビティに近接させることで、金型キャビティに充填される磁石粉の配向の均一性を向上できる。この上部コイルは、上ラムに対し昇降自在に支持され、上ラムが下降したときに、金型の上面によって下降動作が規制されるようにするのが好ましい。これにより、上パンチの金型キャビティへの挿入動作を阻害することなく、上部コイルを金型に密着させることができる。
上部中棒は、上ラムに対し昇降自在に支持され、上ラムが下降し、上パンチの先端部が金型キャビティ内に挿入されたときに、金型の上面によって下降動作が規制されて上ラムに対し相対的に移動するようにするのが好ましい。
ところで、上部中棒と上パンチの隙間に磁石粉が噛み込み、上部中棒の動作が阻害されることがある。そこで、上部中棒は、上下方向に伸縮可能な付勢シリンダを介し、下方に付勢されて上ラムに装着するのが好ましい。バネ等で上部中棒を下方に押し付ける構成に比較し、上部中棒を、より強い圧力で押圧することができ、作動の確実性が向上する。
上部中棒の動作が阻害されてしまうと、磁場中成形時に、上部中棒と下部中棒とが磁気的に結合されずにギャップが開くために、ラジアル配向磁場が激減してしまい、磁石粉の配向を確実に行えなくなる。すると、最終的に得られる磁石の磁気特性の劣化を招くことになる。しかも、上部中棒は上パンチの中に収容され、外部からはその動作を視認することはできないために、そのような不具合が生じても、検知しにくい。
そこで、上ラムに対する上部中棒の位置を検出するセンサをさらに備え、上ラムの下降により上部中棒が上ラムに対し相対的に移動した後に、上ラムが上昇した状態で元の位置に復帰しない場合に、これを検出することで、上部中棒の上ラムに対する相対的な移動に異常が発生した場合にはこれを検出することができる。また、これに代えて、上部中棒の上ラムに対する相対的な移動量が予め定められた量に到達しないときに、これを検出するセンサを備えることでも、上部中棒の上ラムに対する相対的な移動に異常が発生した場合にこれを検出することができる。
また、金型キャビティにおいて、磁場中成形工程で加圧される磁石粉と金型(下部中棒)にカジリが生じやすく、カジリが生じると、形成される成形体の内周面に縦筋状の傷が生じてしまうことがある。
表面硬度を上げる方法としては、SUS420J等の耐摩耗性部分を溶射法、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)、めっき法等によって形成する提案がなされている。しかし、耐摩耗性部分を形成する材質がステンレス鋼としたのでは、これらの方法において、量産で磁石を連続して多数個成形する場合に、カジリ防止に十分な効果があるとは考えにくい。
そこで、金型において、金型キャビティに臨む表面の少なくとも一部を、超硬合金で形成するのが好ましい。特に、金型キャビティの内側の、いわゆる下部中棒と称される部分の外表面を超硬合金で形成するのが好ましい。これには、厚さ0.5〜2mmの超硬合金のリングを、焼き嵌めまたはロウ付けによって下部中棒の表面に張り合わせるのが良い。超硬合金は、飽和磁化0.2〜0.8Tであるものが好ましい。また、下部中棒自体は、加工後に熱処理を行わない、炭素量0.3%以下の軟鉄で形成するのが好ましい。
本発明の磁場中成形方法は、円筒状の金型キャビティに磁石粉を充填する工程と、上部中棒が下部中棒に接触、停止したことを位置センサが検出したときに、金型キャビティの上下に配した一対のコイルで、金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加しつつ、金型キャビティに充填された磁石粉を加圧する工程と、成形終了後、上部中棒が、付勢シリンダにより付勢されて元の所定の位置に復帰していることを位置センサで検知する工程と、を含む。そして、金型キャビティに磁場を印加するときに、一対のコイルで発生する磁場は、金型キャビティの外周側において、一対のコイルを囲むように設けられたヨークを通すようにするのが好ましい。
本発明によれば、リング形状の磁石の製造工程において、磁石粉の配向性を向上させることが可能となる。上部中棒を付勢シリンダで下方に付勢することで、上パンチと上部中棒の隙間に磁石粉が侵入し、噛み込んでしまったような場合であっても、従来用いていたようなバネに比較し、エアや油によって圧力を発する付勢シリンダでは大きな付勢力を付与できるので、上部中棒を確実に作動させることが可能となる。さらに、成形開始時に上部中棒がカジリ等により所定の位置に復帰していない場合、位置センサでこれを検出できるので、アラーム音やランプの点滅等によってこれを報知したり、次の成形開始動作を中止させることもできる。これにより、下部中棒と上部中棒を確実に接触させた状態で磁場中成形を行うことができ、配向磁場が足りないことによる磁石の磁気特性劣化がなくなり、磁気特性が安定する。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における成形装置の構成を説明するための図である。
この図1に示すように、成形装置(磁場中成形装置)10は、臼型11と下パンチ12、および下部中棒13とによって形成される金型キャビティC内に磁石粉Pを充填し、上パンチ14で、金型キャビティC内の磁石粉Pを加圧しつつ、下部コイル(コイル)15、上部コイル(コイル)16で磁場を印加することで、磁場中成形を行い、成形体を形成するものである。
臼型11は、主に鉄やダイス鋼等の強磁性体から形成され、中央部に開口11aを有した断面視円環状である。
下パンチ12は、円筒状で、臼型11の開口11aに、その上端部12aを臼型11の上面11bから所定寸法下方に位置させた状態で設けられている。
下部中棒13は、円柱状で、下パンチ12内に挿入されるように設けられており、その上端部13aは、臼型11の上面11bと略同レベルに位置している。下部中棒13は、例えば中心部が磁性体である鉄によって形成され、その外周面は、厚さ0.5〜2mmの超硬合金のリングが、焼き嵌めまたはロウ付けによって張り合わされることで形成された構成となっている。このような超硬合金は、飽和磁化0.2〜0.8Tであるものが好ましく、例えばJIS表記されるV2、V3、V5、V6等が好適である。飽和磁化が0.2T以下であると臼型11と金型キャビティCのエアギャップが実質的に広がることとなり、発生磁場を低下させる要因となる。また、飽和磁化が0.8T以上であると、成形後、残留磁気が強くなり、次の成形開始時における磁性粉末の金型キャビティCへの供給が困難となる。超硬合金のリングの厚さは、0.5mmより薄いと、中心部の鉄材と焼き嵌め等で組み合わせるときに超硬合金が割れるなどして製作が困難であり、また2mmより厚いと、上部中棒19の総飽和磁束が低下し、ラジアル配向磁場強度が低下する。なお、上部中棒19は、直接磁石粉Pに接触しないため、この処理は行なわなくてもよい。また、前記の臼型11も、その内周面を、薄い超硬合金で形成するのが好ましい。
また、この下部中棒13の上端部13aは、上部中棒19と成形のたびに衝突するため、その外周縁部(エッジの部分)13dが欠けることがある。これを防止するため、その外周縁部13dを、0.05mm以上、面取り加工あるいはR加工するのが好ましい。
このようにすることで、下部中棒13の耐久性を向上させることができる。
このような臼型11、下パンチ12、下部中棒13により、円環状断面で所定の深さを有した、略円筒状の金型キャビティCが形成されている。
上パンチ14は、円筒状で、金型キャビティCの平断面形状に対応した断面形状を有している。この上パンチ14は、下パンチ12の中心軸と同一軸線上に位置するよう、上ラム17の下面に設けられている。上ラム17は、油圧あるいは空圧によって作動する駆動シリンダ18により、金型キャビティCに対し、昇降可能とされている。
上パンチ14の内部には、下部中棒13と同一断面形状を有した円柱状の上部中棒19が収められている。上部中棒19は、上パンチ14あるいは後述の付勢シリンダ20に備えられた図示しないストッパ機構により、下方への移動範囲が規制されている。この上部中棒19も、下部中棒13と成形のたびに衝突して欠けるのを防止するため、その外周縁部19aを、0.05mm以上、面取りするのが好ましい。
上部中棒19は、上下方向に伸縮自在でエアあるいは油によって所定の圧力が印加された付勢シリンダ20を介して上ラム17に保持されており、これによって、上パンチ14内で上下方向に移動可能とされるとともに、下方に付勢された状態となっている。
さらに、この付勢シリンダ20には、上パンチ14に対する上部中棒19の位置を検出するための位置センサ30が備えられている。この位置センサ30は、上ラム17が下降することで上部中棒19は下部中棒13と接触、停止し、相対的に上パンチ14に対して所定の位置から外れるときに、これを検出し、電気信号を発する。位置センサ30からの電気信号を受けると、図示しないコントローラが下部コイル15および上部コイル16に電流を流し、下部コイル15および上部コイル16で磁場を発生するようになっている。
さらに、前記位置センサ30は、成形終了後、上ラム17が上昇し、上部中棒19が付勢シリンダ20によって付勢されて元の所定の位置に復帰していること(図1の状態)を検知することも兼ねている。上部中棒19と上パンチ14にカジリが発生して、上部中棒19が所定の位置に戻っていない場合、アラーム音やランプの点滅等によってこれを報知したり、成形装置10の次の成形開始動作を中止させるようにしても良い。
下部コイル15は、臼型11の上面11bと略平行な面内において連続する円環状で、臼型11の下端部に近接して設けられている。下部コイル15は、図示しない電源から電流を流すことで、磁場を発生する。この下部コイル15の周囲には、下部ヨーク(ヨーク)21が設けられている。
下部ヨーク21は、臼型11および下部コイル15よりも大径で、その外周面21aが臼型11および下部コイル15よりも外周側に位置している。下部ヨーク21の上面21bは、臼型11の上面11bと略同一レベルとされ、その下面21cは、下部コイル15より所定寸法下方に位置している。そして、下部ヨーク21の内周面21dは、その上部において臼型11の外周面に当接し、中間部において下部コイル15の外周面に当接し、その下部において下パンチ12に当接するように設けられている。これにより、下部コイル15の下方から外周側、そして上方へと回り込む磁路は、下部ヨーク21によって形成される。
上部コイル16は、下部コイル15と同様、臼型11の上面11bと略平行な面内において連続する円環状で、図示しない電源から電流を流すことで、磁場を発生する。この上部コイル16の周囲には、上部ヨーク(ヨーク)22が設けられている。
上部ヨーク22は、上部コイル16よりも大径で、その外周面22aが上部コイル16よりも外周側に位置している。上部ヨーク22の下面22bは、上部コイル16の下面16aと略同一レベルとされ、その上面22cは、上部コイル16より所定寸法上方に位置している。そして、上部ヨーク22の内周面22dは、その上部において上パンチ14の外周面に当接あるいは近接し、下部において上部コイル16の外周面に当接するよう設けられている。これにより、上部コイル16の外周側から上方へと回り込む磁路は上部ヨーク22によって形成される。
これら上部コイル16および上部ヨーク22は一体化され、上下方向に伸縮自在な保持シリンダ23を介し、上ラム17に保持されている。この保持シリンダ23は、駆動源を有さず、上部コイル16および上部ヨーク22を、上下動自在に支持している。これにより上部コイル16および上部ヨーク22は、上ラム17および上パンチ14に対し、上下方向に相対的に移動可能となっている。また、保持シリンダ23にエアや油を封入し、その圧力によって、上部コイル16および上部ヨーク22を下方に押圧することも可能である。この場合、後述のように上部コイル16および上部ヨーク22を臼型11および下部コイル15に当接させた状態で、その押し付け力が過大とならないように、保持シリンダ23に封入するエアや油の圧力等を設定するのが好ましい。
このような成形装置10は、さらに、金型キャビティCに磁石粉Pを供給する原料供給機構(材料供給部:図示無し)を備える。原料供給機構は、臼型11の上面11bおよび下部ヨーク21の上面21bに沿って移動し、金型キャビティCの上方を覆うような位置と、下部ヨーク21および上部ヨーク22よりも外周側に退避した位置との間で移動可能とされている。原料供給機構では、金型キャビティCの上方を覆うような位置において、金型キャビティCに所定量の磁石粉Pを供給する。
上記成形装置10は、磁場中成形過程において、以下のように動作する。
まず、図1に示したように、駆動シリンダ18を収縮させた状態とし、上ラム17、およびこれに保持された上パンチ14、上部コイル16、上部中棒19、上部ヨーク22を、臼型11、下部中棒13、下部ヨーク21から上方に退避させた状態とする。この状態で、上部コイル16および上部ヨーク22は、保持シリンダ23がストローク下端まで伸びた状態で保持されている。
この状態で、原料供給機構を、金型キャビティCの上方を覆うような位置に移動させ、金型キャビティCに所定量の磁石粉Pを供給する。次いで、原料供給機構を移動させ、下部ヨーク21および上部ヨーク22よりも外周側に退避させる。
この後、図2に示すように、駆動シリンダ18を伸ばし、上ラム17、およびこれに保持された上パンチ14、上部コイル16、上部中棒19、上部ヨーク22を下降させる。そして、上部コイル16が、臼型11の上面11bに当接する。一方、上部中棒19は、上パンチ14の下端部が金型キャビティCに入り込むとほぼ同時に、下部中棒13の上端部13aに当接し、磁気的に結合する。
図3に示すように、上ラム17は、上パンチ14で金型キャビティC内の磁石粉Pを加圧するため、さらに下降を続けるが、これに伴い、上部中棒19は下部中棒13によって下方へのそれ以上の移動が規制され、付勢シリンダ20は収縮する。また、上部コイル16と臼型11の位置関係も、上ラム17を下降させ続けても、保持シリンダ23が縮むので維持される。
付勢シリンダ20が収縮し、そのストローク量が所定の位置に到達すると、位置センサ30がこれを検出して電気信号を発する。この電気信号を受けると、図示しないコントローラが下部コイル15および上部コイル16に電流を流し、下部コイル15および上部コイル16で磁場を発生し、この磁場が金型キャビティC内の磁石粉Pに印加される。この磁場は、金型キャビティCに対し、ラジアル方向(加圧方向に直交する放射方向)であり、この磁場により金型キャビティC内の磁石粉Pが配向される。
このようにして、下部コイル15および上部コイル16によって磁場を印加しつつ、上パンチ14で金型キャビティC内の磁石粉Pを加圧することで、円筒状の成形体を成形するわけであるが、この過程において、前述のごとく、上部コイル16が、臼型11の上面11bに当接した状態を維持している。さらに下部コイル15および上部コイル16の周囲に設けられた下部ヨーク21および上部ヨーク22は、下部コイル15側においては臼型11から下部コイル15を回り込み下パンチ12まで、上部コイル16側においては臼型11から上部コイル16を回り込み上パンチ14まで、エアーギャップが存在することなく連続した磁路を形成している。
これにより、下部コイル15および上部コイル16で発生する磁束の漏れをほとんどなくすことができる。したがって、下部中棒13、上部中棒19を磁気的に飽和させるのに最低限の電流を下部コイル15、上部コイル16に流せば良く、従来よりも電流効率を向上させることができる。また、臼型11の上下端部において、従来のように配向磁場に上下方向の乱れ成分が現れるのを抑制し、金型キャビティC内の磁石粉Pの配向性を均一化させることができ、それにより、最終的に得られる磁石の磁気特性を向上させることが可能となる。
また、上部中棒19は、付勢シリンダ20によって下方に付勢されている。上部中棒19は、上パンチ14内で上下にストロークするわけであるが、上パンチ14と上部中棒19の隙間に磁石粉Pが侵入し、噛み込んでしまったような場合であっても、従来用いていたようなバネに比較し、エアや油によって圧力を発する付勢シリンダ20では大きな付勢力を付与できるので、上部中棒19を確実に作動させることが可能となる。さらに、成形開始時に上部中棒19がカジリ等により所定の位置に復帰していない場合、アラーム音やランプの点滅等によってこれを報知したり、成形装置10の次の成形開始動作を中止させることもできる。これにより、下部中棒13と上部中棒19を確実に接触させた状態で磁場中成形を行うことができ、配向磁場が足りないことによる磁石の磁気特性劣化がなくなり、磁気特性が安定する。
<磁石の製造工程説明>
以上、本発明の特徴部分である磁場中成形について説明したが、以下では磁場中成形を含めたラジアル異方性リング磁石の製造方法について言及する。なお、以下では永久磁石としてR−T−B系焼結磁石を例にして説明するが、本発明はこれ以外の希土類焼結磁石、フェライト磁石や各種ボンド磁石に適用できることは言うまでもない。
<原料合金>
原料合金は、真空又は不活性ガス、望ましくはAr雰囲気中でストリップキャスト法、その他公知の溶解法により作製することができる。ストリップキャスト法は、原料金属をArガス雰囲気などの非酸化性雰囲気中で溶解して得た溶湯を回転するロールの表面に噴出させる。ロールで急冷された溶湯は、薄板または薄片(鱗片)状に急冷凝固される。この急冷凝固された合金は、結晶粒径が1〜50μmの均質な組織を有している。原料合金は、ストリップキャスト法に限らず、高周波誘導溶解等の溶解法によって得ることができる。なお、溶解後の偏析を防止するため、例えば水冷銅板に傾注して凝固させることができる。また、還元拡散法によって得られた合金を原料合金として用いることもできる。
<粉砕工程>
原料合金は粉砕工程に供される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、原料合金を、粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうことが望ましい。粗粉砕に先立って、原料合金に水素を吸蔵させた後に放出させることにより粉砕を行なうことが効果的である。水素放出処理は、希土類焼結磁石として不純物となる水素を減少させることを目的として行われる。水素放出のための加熱保持の温度は、200℃以上、望ましくは350℃以上とする。保持時間は、保持温度との関係、原料合金の厚さ等によって変わるが、少なくとも30分以上、望ましくは1時間以上とする。水素放出処理は、真空中又はArガスフローにて行う。なお、水素吸蔵処理、水素放出処理は必須の処理ではない。この水素粉砕を粗粉砕と位置付けて、機械的な粗粉砕を省略することもできる。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕には主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉末を、平均粒径2.5〜6μm、望ましくは3〜5μmとする。ジェットミルは、高圧の不活性ガスを狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉末を加速し、粗粉砕粉末同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。微粉砕前の粗紛末に潤滑剤を添加混合しても良く、微粉砕後あるいはその両方で潤滑剤を添加混合しても良い。
以上のようにして得られた微粉砕粉は、図1に示したような成形装置10を用いて磁場中成形される。
磁場中成形における成形圧力は0.3〜3ton/cm2(30〜300MPa)の範囲とすればよい。成形圧力が低いほど配向性は良好となるが、成形圧力が低すぎると成形体の強度が不足してハンドリングに問題が生じるので、この点を考慮して上記範囲から成形圧力を選択する。磁場中成形で得られる成形体の最終的な相対密度は、50〜65%が好ましい。
本ラジアル成形にて印加する磁場は、2〜15kOe(160〜1200kA/m)程度とすればよい。印加する磁場は静磁場に限定されず、パルス状の磁場とすることもできる。また、静磁場とパルス状磁場を併用することもできる。
次いで、成形体を真空又は不活性ガス雰囲気中で焼結する。焼結温度は、組成、粉砕方法、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1200℃で1〜10時間程度焼結すればよい。
焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する重要な工程である。時効処理を2段に分けて行なう場合には、800℃近傍、600℃近傍での所定時間の保持が有効である。800℃近傍での熱処理を焼結後に行なうと、保磁力が増大するため特に有効である。また、600℃近傍の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行なう場合には、600℃近傍の時効処理を施すとよい。
次に本発明はR−T−B(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCo)系焼結磁石に適用することが望ましい。その理由は以下の通りである。
ラジアル異方性リング磁石は、異方性フェライト磁石が一般的になった1970年初頭に、径方向と周方向の熱収縮率の異方性により生じるひずみによる応力と、磁石を構成する材料強度の関係より、焼結クラックを招く異方性化度が計算によって求められた。その結果、フェライト磁石では、異方性化度を成形時の配向磁場強度によって調整する手法が採用された。しかし、焼結クラックの発生が通常の配向の磁石に比べて多いという問題を有していた。また、希土類焼結磁石の中でSmCo系磁石は材質が脆いため、焼結クラックを生じさせないためには異方性化度をかなり低くしなければならず、その高い材料特性を有効に発揮しにくいこと、さらに異方性化度を調整しても、製造時のばらつきにより焼結クラックが発生しやすいという問題を有していた。
以上に対してR−T−B系焼結磁石は、ラジアル異方性リング磁石にしても焼結クラックが発生しにくい。その理由は、焼結後の冷却時に径方向と周方向の収縮率の違いが発生するキュリー点が、R−T−B系焼結磁石では320℃前後と低く、室温でのひずみによる応力が低いこと、及び機械的強度がフェライト磁石、SmCo系磁石に比べて相当程度高いことにある。したがって、本発明はR−T−B系焼結磁石に適用することが望ましい。
R−T−B系焼結磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。ここで、RはYを含む概念を有しており、したがってY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。Rの量が25wt%未満であると、R−T−B系焼結磁石の主相となるR214B相の生成が十分ではなく軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。一方、Rが37wt%を超えると主相であるR214B相の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。またRが酸素と反応し、含有する酸素量が増え、これに伴い保磁力発生に有効なRリッチ相が減少し、保磁力の低下を招く。したがって、Rの量は25〜37wt%とする。望ましいRの量は28〜35wt%である。
また、本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、Bの上限を4.5wt%とする。望ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに望ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、Coを5.0wt%以下(0を含まず)、望ましくは0.1〜3.0wt%を含有することができる。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上に効果がある。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Al、Cu、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが望ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を7000ppm以下、さらには5000ppm以下とすることが望ましい。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。
<ラジアル異方性リング磁石>
本発明はラジアル異方性リング磁石に広く適用することができるが、特に長尺のラジアル異方性リング磁石に適用することが望ましい。
図1に示したような構成の成形装置10について、外形φ40mm、内径φ34mm、高さ15mmのラジアル異方性リング磁石を作製する際に、従来の成形装置と比較を行ったのでその結果を以下に示す。
まず、下部ヨーク21、上部ヨーク22を設けた成形装置10において、成形時には、上部コイル16を臼型11の上面11bに当接させるようにした(実施条件1)。そして、所定寸法の成形体を形成するために上パンチ14を金型キャビティC内に所定寸法押し込んだ。この状態で、5kA・Turnsの電流を下部コイル15、上部コイル16に流して磁場を発生させ、金型キャビティCの位置での上パンチ14の押し込み方向(これをY方向と称する)における磁束の分布を測定した。
また、比較のため、下部ヨーク21、上部ヨーク22を備えない成形装置において、成形時には、上部コイル16を臼型11の上面11bに当接させるようにした(比較条件1)。
さらに、下部ヨーク21、上部ヨーク22を備えない成形装置において、成形時には、上部コイル16を、臼型11の上面11bから臼型11の高さ分だけ上方に位置させるようにした(比較条件2)。そして、比較条件1、2のそれぞれにおいては、所定寸法の成形体を形成するために上パンチ14を金型キャビティC内に所定寸法押し込んだ状態で、金型キャビティCの高さ方向中心部(下パンチ12の先端と上パンチ14の先端の中間位置)における磁束密度が実施条件1と同じになるように電流を下部コイル15、上部コイル16に流して磁場を発生させ、金型キャビティCの位置での上パンチ14の押し込み方向(これをY方向と称する)における磁束の分布を測定した。
その結果を図4に示す。
この図4に示すように、下部ヨーク21、上部ヨーク22を設けた成形装置10において、成形時には、上部コイル16を臼型11の上面11bに当接させるようにした実施条件1では、比較条件1、2に比較し、上パンチ14を金型キャビティC内に所定寸法押し込んだ状態において、金型キャビティCの高さ方向中心部と、上下の端部位置における磁束量の差が少ない。つまり、比較条件1、2に比較し、金型キャビティCの上下の端部における配向の乱れが少ないことが分かる。
さらに、実施条件1と比較条件1とで、臼型11の半分の高さの位置において、400kA/mの磁場を発生するために必要な起磁力をシミュレーションで算出した。
その結果、図5(a)に示すように、いずれの場合も、実施条件1とすることで、比較条件1より少ない起磁力で、同等の磁場を発生できることが確認された。
また、図5(b)に示すように、金型キャビティCの上下の端部位置における配向の乱れについても同様にシミュレーションで算出したところ、実施条件1の方が、比較条件1より配向の乱れの角度θが小さいことが確認された。
続いて、実施条件1の成形装置において、実際に焼結磁石を作製した。
これにはまず、30.5wt%Nd−2.0wt%Dy−1.0wt%B−0.5wt%Co−Feの組成を有する原料薄帯状合金を、ストリップキャスト法で作製した。この薄帯状の合金に室温にて水素を吸蔵させた後、Ar雰囲気中で脱水素を行なうことにより粗粉末を得た。
ジェットミルを用いてこの粗粉末を微粉砕した。微粉砕は、ジェットミル内をN2ガスで置換した後に高圧N2ガス気流を用いて行った。得られた微粉末の平均粒径は4.0μmであった。
以上の微粉末を、図1に示す成形装置10を用いて5kA・Turnsの電流条件で磁場中成形した。
このとき、磁場中成形工程では、下部中棒13を、中心部を飽和磁化2.1Tの鉄で形成し、外表面を、飽和磁化0.4Tの超硬合金1.0mm厚のリングを焼き嵌めすることで形成した(実施条件2)。なお上部中棒19は、飽和磁化2.1Tの鉄に硬質クロムめっきを施したものを使用した。また、比較のため、下部中棒13を、飽和磁化2.1Tの鉄に硬質クロムめっきを施したものを用い、同様に磁場中成形を行った(比較条件3)。
磁場中成形によって得られた成形体を、真空中において、1070℃で4時間焼結し、850℃×1時間と540℃×1時間(ともにAr雰囲気中)の2段時効処理を行うことにより、筒状のラジアル異方性リング磁石を作製した。得られたラジアル異方性リング磁石の磁気特性を測定した。測定は、ラジアル異方性リング磁石から測定用試料(3mm×2mm×1mm)を切り出し、振動式試料磁束計を用いた。磁気量から残留磁束密度(Br)への換算は、試料の重量と密度を測定した値を用いた。
その結果を表1に示す。
Figure 0003751629
この表1に示すように、残留磁束密度Brは、実施条件2と比較条件3で殆ど変化せず、実施条件2でも十分なBr値が得られた。
さらに、上記と同様の磁場中成形を、20000ショット繰り返した。その結果、下部中棒13に硬質クロムめっきを施した比較条件3では、2000ショット近傍で成形体の内周面に縦筋状の傷が発生した。これは、下部中棒13と、金型キャビティC内で加圧された磁石粉Pとにカジリが生じたものであるが、実施条件2では、20000ショットでも、形成される成形体の内周面に縦筋状の傷が生じることは無く、まったくカジリが生じなかった。
本実施の形態における成形装置の構成を示す正断面図である。 図1の成形装置において、上部中棒、上部コイル、上部ヨークを、下部中棒、下部コイル、下部ヨークに当接させた状態を示す図である。 図1の成形装置において、上パンチを金型キャビティ内に押し込み、加圧成形を行っている状態を示す図である。 金型キャビティにおけるY方向位置とY方向の磁束成分の関係を示す図である。 (a)は同一の磁場を発生させるときの起磁力の比較を示す図、(b)は起磁力と配向の乱れ角度との関係を示す図である。 従来の成形装置の概略構成を示す正断面図である。 金型キャビティにおける配向の乱れを説明するための図である。
符号の説明
10…成形装置(磁場中成形装置)、11…臼型、12…下パンチ、13…下部中棒、14…上パンチ、15…下部コイル(コイル)、16…上部コイル(コイル)、17…上ラム、18…駆動シリンダ、19…上部中棒、20…付勢シリンダ、21…下部ヨーク(ヨーク)、22…上部ヨーク(ヨーク)、23…保持シリンダ、30…位置センサ、C…金型キャビティ、P…磁石粉

Claims (7)

  1. 円筒状の金型キャビティを形成する金型と、
    前記金型の下方に設けられ、前記金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加できる下部コイルと、
    前記金型の上方に昇降可能に設けられた上ラムと、
    前記上ラムに支持され、前記上ラムとともに下降したときに前記金型キャビティ内に先端部が挿入される上パンチと、
    前記上ラムに対し昇降自在に支持され、前記金型キャビティの内側領域で前記金型に対向し、前記上ラムが下降して前記上パンチの先端部が前記金型キャビティ内に挿入されたときに、前記金型の上面によって下降動作が規制されて前記上ラムに対し相対的に移動する上部中棒と、
    前記上ラムに設けられ、前記金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加できる上部コイルと、
    前記上パンチの先端部を前記金型キャビティ内に挿入した状態で、前記金型および前記上パンチの少なくとも一方の外周部において、前記下部コイルおよび前記上部コイルで発生する磁場の磁路を連続して形成するヨークと、
    上下方向に伸縮可能で、前記上ラムに設けられた前記上部中棒を下方に付勢する付勢シリンダと、
    前記上ラムに対する前記上部中棒の位置を検出することで、前記上ラムの下降により前記上部中棒が前記上ラムに対し相対的に移動した後に、前記上ラムが上昇した状態で元の位置に復帰しない場合に、これを検出するセンサと、
    を備えることを特徴とする磁場中成形装置。
  2. 前記ヨークは、前記金型および前記上パンチの外周部において、前記下部コイルおよび前記上部コイルで発生する磁場の磁路を連続して形成することを特徴とする請求項1に記載の磁場中成形装置。
  3. 前記ヨークは、前記金型の外側に設けられ、前記下部コイルおよび前記金型の下面と外周部を覆い、その上面が前記金型と略同一面となるように形成された下部ヨークと、
    前記上部コイルの外側に設けられ、前記上部コイルの上面と外周部を覆い、前記上パンチの先端部を前記金型キャビティ内に挿入した状態で、その下面が前記下部ヨークに当接する上部ヨークとから構成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁場中成形装置。
  4. 前記上部コイルは、前記上パンチの先端部を前記金型キャビティ内に挿入した状態で、前記金型の上面に当接するよう設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の磁場中成形装置。
  5. 前記上部コイルは、前記上ラムに対し昇降自在に支持され、前記上ラムが下降したときに、前記金型の上面によって下降動作が規制されることを特徴とする請求項4に記載の磁場中成形装置。
  6. 前記金型において、前記金型キャビティに臨む表面の少なくとも一部が、超硬合金で形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の磁場中成形装置。
  7. 円筒状の金型キャビティに磁石粉を充填する工程と、
    上部中棒が下部中棒に接触、停止したことを位置センサが検出したときに、前記金型キャビティの上下に配した一対のコイルで、前記金型キャビティの外周側に前記一対のコイルを囲むように設けられたヨークを通して前記金型キャビティにラジアル方向の磁場を印加しつつ、前記金型キャビティに充填された前記磁石粉を加圧する工程と、
    成形終了後、前記上部中棒が、付勢シリンダにより付勢されて元の所定の位置に復帰していることを前記位置センサで検知する工程と、を含むことを特徴とする磁場中成形方法。
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