JP3751498B2 - アルミ合金製内燃機関用ピストン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルミ合金で鋳造した内燃機関用のピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の燃費やエンジン出力を向上させるために、燃焼室内で発生するカーボンをピストン天井面に付着させないようにした内燃機関用のピストンが知られている。このピストンの代表的な例として、特開平9−152032号公報「レシプロエンジン用のアルミ合金ピストン」が提案されている。この技術を、次図で詳しく説明する。
【0003】
図9は従来のアルミ合金製ピストンの天井面に陽極酸化皮膜を形成する方法の説明図である。
電解液120中に陰極体121を配置し、ピストン124の天井面(以下、「ピストン天井面」という)125を電解液120に漬け、ピストン124を陽極に接続することで電解液120中に直流を流し、ピストン天井面125に陽極酸化皮膜127を一定の膜厚に形成する。次に、陽極酸化皮膜127の微細な孔に触媒金属(図示しない)を含浸させる。
この金属触媒で燃焼室内に発生したカーボンを分解し、カーボンがピストン天井面に付着することを防ぐ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このアルミ合金製ピストンにおいて、ピストン天井面125の表面近傍にSi粒子が分布している場合、陽極酸化皮膜処理の際にSi粒子が通電を妨げる。Si粒子が陽極酸化皮膜127に悪影響を及ぼして、陽極酸化皮膜127の表面が凹凸になる。また、普通の陽極酸化皮膜127は表面にできる微細な孔が小さ過ぎて、触媒金属を十分に含浸させることができない。
このため、燃焼室内に発生したカーボンがピストン天井面に付着することを十分に防ぐことはできない。従って、エンジンの燃費や出力を十分に向上させることはできない。
【0005】
一方、燃焼室の混合気は、通常スパークプラグによる着火から末端の混合気まで順に燃焼するが、時として燃焼室の壁の熱で混合気の異常燃焼が発生することがある。この異常燃焼が発生すると、その領域(すなわち、燃焼室の壁の近傍)の温度が高くなり、ピストン天井面125の外周126に沿った領域Eが高温になる。従って、この領域Eのピストン母材が熱で劣化することを防ぐために、陽極酸化皮膜127を比較的厚く形成する必要がある。
【0006】
しかし、図9の陽極酸化皮膜処理方法では、陽極酸化皮膜127をピストン天井面125に一定の膜厚で形成するので、ピストン天井面125の全域において陽極酸化皮膜127を比較的厚く設定する必要がある。
このため、ピストン天井面125の中央部の膜厚が厚くなり過ぎて、燃焼室内の熱をピストン天井面125の中央部からクランク室側に大きく逃がすことはできない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、エンジンの燃費や出力を十分に向上させることができ、かつピストンの劣化を防ぐとともに、燃焼室内の熱をクランク室側に十分に逃がすことができるアルミ合金製内燃機関用ピストンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、ピストン天井面に、りん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で陽極酸化皮膜を形成し、陽極酸化皮膜の微細な孔に潤滑剤を含浸させたアルミ合金製内燃機関用ピストンであって、前記陽極酸化皮膜は、ピストン天井面の外周に沿った領域をその他の領域より膜厚が大きくなるように設定したことを特徴とする。
【0009】
陽極酸化皮膜をりん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で形成した。りん酸塩には陽極酸化皮膜の微細な孔の孔径を大きくする作用があり、ふっ化物には陽極酸化皮膜を平坦にする作用がある。このため、平坦な陽極酸化皮膜の微細な孔に多量の潤滑剤を含浸させる。ピストン天井面に多量の潤滑剤を備えることで、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面に付着することを効率よく防ぐ。
【0010】
また、請求項1によれば、耐熱性の高い陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域で大きく設定した。このため、万一燃焼室内で混合気の異常燃焼が発生して、ピストン天井面の外周に沿った領域が高温になっても、この領域のピストン母材の劣化を防ぐ。
さらに、陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域以外の領域で小さく設定した。このため、燃焼室内の熱をピストン天井面からクランク室側に十分に逃がす。
【0011】
請求項2は、ピストン天井面に、りん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で陽極酸化皮膜を形成し、陽極酸化皮膜の微細な孔にふっ素系樹脂を含浸させたアルミ合金製内燃機関用ピストンであって、前記陽極酸化皮膜は、ピストン天井面の外周に沿った領域をその他の領域より膜厚が大きくなるように設定したことを特徴とする。
潤滑剤にふっ素系樹脂を採用した。ふっ素系樹脂は非粘着性に優れている。従って、ピストン天井面に使用することで、燃焼室内に発生したカーボンがピストン天井面に付着することを効率よく防ぐ。
加えて、ふっ素系樹脂は、耐摩耗性や耐熱性に優れており、高温において使用するピストンの品質を高める。
【0012】
また、請求項2によれば、耐熱性の高い陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域で大きく設定した。このため、万一燃焼室内で混合気の異常燃焼が発生して、ピストン天井面の外周に沿った領域が高温になっても、この領域のピストン母材の劣化を防ぐ。
さらに、陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域以外の領域で小さく設定した。このため、燃焼室内の熱をピストン天井面からクランク室側に十分に逃がす。
【0013】
請求項は、燃焼室の天井が左右の水平面とこの水平面から立上り左右の斜面とで逆V字断面にしたときに、左右の水平面の幅に略同一幅となる様に、前記膜厚の大きいピストン天井面の外周に沿った領域の幅を決定したことを特徴とする。
【0014】
燃焼室の左右の水平面と略同一にピストン天井面の外周に沿った領域の幅を決定し、この領域の膜厚を大きく設定した。このため、圧縮工程の終り近くで、この領域と水平面との隙間から混合気を押し出して混合気の渦流を発生させることにより、混合気の燃焼速度を速め、燃費をよくする。
一方、この領域は、燃焼室の壁の近傍に存在するため、万一混合気に異常燃焼が発生すると高温になりやすく、ピストン母材が劣化する虞がある。そこで、この領域の陽極酸化皮膜の膜厚を大きく設定することで、ピストン母材の劣化を防ぐことにした。
【0015】
請求項は、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことを特徴とする。
【0016】
膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことで、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域との熱膨張差を斜面で緩和する。このため、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域との境界で陽極酸化皮膜が破損することを防ぐ。
加えて、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことで、混合気の流れを妨げないで円滑に流す。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの斜視図である。
アルミ合金製内燃機関用ピストン10は、ピストン頭部12にピストンリング溝13,14及びオイルリング溝15を形成し、オイルリング溝15の下側に一対のスカート部16,16を形成し、一対のスカート部16,16の間に一対のピンボス部17,17(奥側のピンボス部17は図示せず)を形成したSi(シリコン)系アルミニウム合金で形成した部材である。
【0018】
このアルミ合金製内燃機関用ピストン10は、ピストン天井面20(網目で示す領域)に、りん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で陽極酸化皮膜(特殊な陽極酸化皮膜)50,50を形成し、特殊な陽極酸化皮膜50の微細な孔に潤滑剤(図3に示す)を含浸させた部材である。
【0019】
陽極酸化皮膜50は、ピストン天井面20の外周23に沿った領域(想像線30の外側の領域)24,25,26,27をその他の領域(想像線30の内側の領域)28より膜厚が大きくなるように設定したことを特徴とする。
以下、ピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25について説明し、領域26,27の説明は省略する。
18はピストンピン、19はコンロッドである。21,21は吸気バルブとの干渉を避けるための凹み、22,22は排気バルブとの干渉を避けるための凹みである。
【0020】
図2は図1の2−2線断面図であり、ピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25の膜厚t1をその他の領域28の膜厚t2より大きく設定し、ピストン天井面20の外周23に沿った領域(すなわち、膜厚の大きい領域)24,25とその他の領域(すなわち、膜厚の小さな領域)28とを斜面29で結んだ状態を示す。
【0021】
膜厚t1は8〜12μmの範囲に設定することが好ましく、膜厚t2は1〜5μmの範囲に設定することが好ましい。
耐熱性の高い陽極酸化皮膜50の膜厚t1を8μm以上に設定することで、ピストン母材の劣化を確実に防ぐようにした。
また、膜厚t1を12μm以下に設定することで、陽極酸化皮膜処理の時間を抑えて生産性を高めるようにした。
【0022】
膜厚t2を1μm以上に設定することで、燃焼室に発生したカーボンがピストン天井面20に付かないようにした。
また、膜厚t2を5μm以下に設定することで、燃焼室内の熱をピストン天井面20からクランク室側に十分に逃がすようにした。
【0023】
また、ピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25を、燃焼室32の天井(シリンダヘッド)33が左右の水平面34,35とこの水平面34,35から立上り左右の斜面36,37とで逆V字断面にしたときに、左右の水平面34,35の幅に略同一幅Wとなる様に決定した。
【0024】
すなわち、ピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25、及びシリンダヘッド33の左右の水平面34,35はスキッシュ領域である。ここで、スキッシュ(squash)とは、アルミ合金製内燃機関用ピストン10を上死点まで上昇させて混合気を圧縮する際に(すなわち、圧縮工程の終り近くで)、アルミ合金製内燃機関用ピストン10のスキッシュ領域24,25とシリンダヘッド33のスキッシュ領域34,35との隙間から混合気を矢印の如く押し出すことにより、混合気に発生する渦流をいう。
スキッシュを発生させることにより、混合気の燃焼速度を速め、燃費をよくすることができる。なお、41は吸気バルブ、42は排気バルブである。
【0025】
ところで、燃焼室32の混合気は、通常スパークプラグ(図示しない)による着火から末端の混合気まで順に燃焼するが、時として燃焼室32の壁(例えば、水平面34,35)の熱で混合気が異常燃焼が発生することがある。この異常燃焼が発生すると、アルミ合金製内燃機関用ピストン10のスキッシュ領域24,25が高温になる。従って、ピストン天井面20の外周23に沿ったスキッシュ領域24,25の皮膜が薄いと、ピストン母材が劣化する虞がある。そこで、スキッシュ領域24,25の皮膜を厚く設定することでピストン母材が劣化することを防ぐことにした。
【0026】
一方、ピストン天井面20の中央領域では陽極酸化皮膜50の膜厚を厚くすると、燃焼室32内の熱をピストン天井面20の中央部からクランク室側に十分に逃がすことはできない。
そこで、ピストン天井面20の中央領域を膜厚の小さな領域28として、燃焼室32内の熱をクランク室側に十分に逃がすことにした。
【0027】
図3は図2の3部拡大図であり、ピストン天井面20に形成した特殊な陽極酸化皮膜50を示す。なお、潤滑剤54として熱硬化性樹脂を使用した例を説明する。
特殊な陽極酸化皮膜50は、膜厚t3が略一定で皮膜面50aを平坦に形成し、皮膜面50aに微細な孔52・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)を備えたものである。孔52・・・は孔径d1が比較的大きい孔である。このため、孔52・・・に十分な量の潤滑剤(熱硬化性樹脂)54を含浸することができ、含浸した熱硬化性樹脂54を孔52・・・内に確実に固着することができる。
ピストン天井面20に十分な熱硬化性樹脂54を備えることで、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面20に付着することをより効率よく防ぐことができる。
【0028】
以下、図4で普通の陽極酸化皮膜の形成方法を比較例として説明する。
図4(a)〜(c)は内燃機関用ピストンのスカート部に普通の陽極酸化皮膜を形成した比較例を示す。
(a)は、硫酸電解液で生成した普通の陽極酸化皮膜を示す。母材としてのアルミ合金製内燃機関用ピストンの天井面100にSi粒111・・・が分布し、そのうちの表面近傍のSi粒112・・・が陽極酸化皮膜113に悪影響を及ぼして、陽極酸化皮膜113が全体的に凹凸となっている。
【0029】
(b)は、(a)の拡大図であり、たまたま表面に出ていたSi粒115の部分には陽極酸化皮膜を形成できずに大きな窪みD1となり、また、表面にごく近いSi粒116の部分には陽極酸化皮膜117が形成できたけれども、膜厚は周囲の陽極酸化皮膜113と比べると小さく、窪みD2ができている。
すなわち、Siを含むアルミニウム合金製ピストン100を硫酸電解液で陽極酸化処理をしても、平坦な陽極酸化皮膜113が得られないことが分かった。
また、硫酸電解液では、微細な孔118・・・の孔径をd2とすると、d2は一般的に15nm程度と小さいことが分かった。
【0030】
(c)は、液状の熱硬化性樹脂を微細な孔118・・・に含浸させ、含浸した液状の熱硬化性樹脂を加熱して硬化樹脂119・・・に変えた状態を示す。
樹脂はカーボンを付着させない材質なので、陽極酸化皮膜113,117に硬化樹脂119・・・を含浸させることで、ピストン天井面へのカーボンの付着をある程度防ぐことができる。
【0031】
しかし、(b)に示したように、陽極酸化皮膜113に窪みD1,D2が発生して陽極酸化皮膜113を平坦に生成することが困難であり、また、陽極酸化皮膜113に発生した微細な孔118・・・の孔径d2が小さいので陽極酸化皮膜113に樹脂119を十分に含有することはできない。
陽極酸化皮膜113に窪みD1,D2が発生し、かつピストン天井面20に十分な熱硬化性樹脂119・・・を備えることができないので、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面に付着することを確実に防ぐことはできない。
【0032】
以下、図3の断面拡大図に示した特殊な陽極酸化皮膜を形成する方法を説明する。
図5は本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法を説明するフローチャートであり、図中ST××はステップ番号を示す。
ST10;アルミ合金製内燃機関用ピストン(すなわち、Si系アルミニウム合金としてのAC8Cアルミニウム合金製ピストン)のピストン天井面を脱脂する。
ST11;りん酸塩としてのりん酸3ナトリウム及びふっ化物としてのふっ化カリウムの混合水溶液中で電気分解して、ピストン天井面の外表面に特殊な陽極酸化皮膜を生成する。この陽極酸化皮膜の表面に微細な孔が生成する。
【0033】
ST12;ふっ素樹脂を含有する液状の熱硬化性樹脂(ふっ素系樹脂)を準備し、この液状の熱硬化性樹脂を陽極酸化皮膜の微細な孔に含浸させる。
ST13;微細な孔に含浸した液状の熱硬化性樹脂を加熱することにより硬化させる。これで、本発明に係るアルミニウム合金製ピストンの陽極酸化処理が完了する。
以下、Si系アルミニウム合金の陽極酸化処理方法のST10〜ST13を図6〜図8で詳しく説明する。
【0034】
図6(a),(b)は本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第1説明図であり、ST10及びST11の工程を示す。なお、ST10及びST11の工程は図7で詳しく説明する。
(a)において、電解液槽60に電解液61を充填した陽極酸化皮膜処理装置を準備する。次に、環状の陰極筒体63に絶縁性筒体64を差し込み、陰極筒体63及び絶縁性筒体64を電解液61に漬ける。次いで、アルミ合金製内燃機関用ピストン10のトップリング溝11に絶縁性の環状部材(マスク)65を嵌め込み、ピストン天井面20を脱脂する。続いて、ピストン天井面20を矢印の如く電解液61に漬ける。
【0035】
(b)において、アルミ合金製内燃機関用ピストン10を陽極に接続することにより、ピストン天井面20と陰極筒体63との間に電流を流す。
ここで、陰極筒体63は、外径Dをアルミ合金製内燃機関用ピストン10の外径と同じに設定し、厚さTをピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25の幅W(図2参照)と同じに設定した。このため、陰極筒体63からピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25に向って多量の電流が矢印▲1▼の如く流れる。従って、ピストン天井面20の外周23に沿った領域24,25を膜厚の大きい領域とすることができる。
【0036】
一方、陰極筒体63には絶縁性筒体64が差し込まれているので、陰極筒体63からピストン天井面20の中央(すなわち、その他の領域)28に向う電流の流れを絶縁性筒体64で遮る。このため、絶縁性筒体64を回避した電流のみがピストン天井面20のその他の領域28に向けて流れるので、ピストン天井面20のその他の領域28には矢印▲2▼のごとく少量の電流しか流れない。従って、ピストン天井面20のその他の領域28を膜厚の小さな領域とすることができる。
【0037】
図7(a),(b)は本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第2説明図である。
(a)は、ST10(脱脂)後の状態を示す図であり、ピストン天井面20の外表面20aを脱脂した状態を示す。
ピストン天井面20の外表面20aの近傍にはアルミニウムにSi粒55,56,57が分散している。
【0038】
(b)は、ST11(特殊な陽極酸化皮膜処理)後の状態を示す図であり、りん酸3ナトリウム及びふっ化カリウムの混合水溶液中で電気分解して陽極酸化皮膜50を生成した状態を示す。
りん酸3ナトリウムの腐食作用でピストン天井面20の外表面20a((a)に示す)が溶解して、Si粒55,56,57が露出する。露出したSi粒55,56,57がふっ化カリウムの作用で溶解して小さくなる。
【0039】
このため、ピストン天井面20の外表面20aにSi粒55,56,57が存在するにも拘らず、陽極酸化皮膜50が良好に成長する。この結果、陽極酸化皮膜50の皮膜面50aが揃うので、面粗度は小さくなり、膜厚t3はほぼ一定となる。
また、電解液にはりん酸3ナトリウムを含むため、りん酸3ナトリウムの孔径を大きくする作用で、微細な孔52・・・の孔径d1は略100nmと十分に大きくなる。
【0040】
図8(a),(b)は本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第3説明図である。
(a)は、ST12(樹脂含浸処理)後の状態を示す図であり、ふっ素樹脂を含有する液状の熱硬化性樹脂(ふっ素系樹脂)53を準備し、この液状の熱硬化性樹脂53を陽極酸化皮膜50の孔52・・・に含浸した状態を示す。
孔52・・・の孔径d1が100nmと大きいので、多量の熱硬化性樹脂53を孔52・・・内に含浸させることができる。
なお、熱硬化性樹脂53は溶媒希釈しなくても液状をなす樹脂である。
【0041】
(b)は、ST13(樹脂硬化処理)後の状態を示す図であり、オーブンのコイル58から矢印の如く熱を伝えることにより液状の熱硬化性樹脂53を加熱する。液状の熱硬化性樹脂53が硬化して熱硬化性樹脂54となる。
これで、図3に示す特殊な陽極酸化皮膜50に熱硬化性樹脂54を含浸させた状態になる。
【0042】
本発明によれば、りん酸3ナトリウムには微細な孔52・・・の孔径を大きくする作用がある。このため、陽極酸化皮膜50の微細な孔52・・・を大きな孔径d1にすることができる。従って、陽極酸化皮膜50に多量の熱硬化性樹脂54を含浸することができ、且つ含浸した熱硬化性樹脂54を孔52・・・内に確実に固着することができる。
この結果、ピストン天井面20に十分な熱硬化性樹脂54を備えることで、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面20に付着することをより効率よく防ぐことができる。
【0043】
また、熱硬化性樹脂54に含有したふっ素樹脂は、耐摩耗性や耐熱性に優れており、熱硬化性樹脂54を耐摩耗性や耐熱性に優れた樹脂にすることができる。従って、熱硬化性樹脂54を、例えば100℃〜300℃以上の高温において使用することができるので、ピストンのような高温状態で使用する部材に好適である。
加えて、熱硬化性樹脂54に含有したふっ素樹脂は、非粘着性に優れている。従って、ピストン天井面に使用することで、燃焼室内に発生したカーボンがピストン天井面に付着することを効率よく防ぐことができる。
【0044】
【実施例】
本発明に係る実施例及び比較例を表1、表2及び図9に基づいて説明する。
共通条件:
供試材 AC8C(JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物)
成分は表1に示すが、約10%のSiを含む鋳物である。
【0045】
【表1】
Figure 0003751498
【0046】
【表2】
Figure 0003751498
【0047】
実施例:
アルミ合金製内燃機関用ピストンのピストン天井面の外表面を脱脂した後、0.4モル/lりん酸3ナトリウム及び0.125モル/lふっ化カリウムの混合電解液で、電解液温度を22℃、電圧を70Vとして30分間電気分解して、ピストン天井面の外表面に特殊な陽極酸化皮膜を生成した。
特殊な陽極酸化皮膜の微細な孔は孔径d1(図8(a)参照)が100nmと大きく、陽極酸化皮膜の表面最大粗さRmaxは2〜3μmと平坦である。
なお、Rmaxは、JIS B 0601で定義する表面粗さの最大高さであるが、便宜上「表面最大粗さRmax」を表記した。
【0048】
次に、生成した陽極酸化皮膜を10mmHgの減圧状態で、パーフロロオクチルエチルメタクレート(熱硬化性樹脂)液中に5分間浸漬した後、大気開放して98℃の温水に10分間浸漬した。温水から取り出した後、オーブンで5分間加熱してパーフロロオクチルエチルメタクレートを硬化した。
この結果、ピストン天井面に十分な熱硬化性樹脂を備えることで、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面に付着することをより効率よく防ぐことができた。
なお、パーフロロオクチルエチルメタクレートの化学式は以下の通りである。
【0049】
【化1】
Figure 0003751498
【0050】
比較例:
アルミ合金製内燃機関用ピストンのピストン天井面の外表面を脱脂した後、15%硫酸の電解液で、電解液温度を0℃、電圧を15Vとして20分間電気分解して、アルミニウム合金製ピストンの表面に普通の陽極酸化皮膜を生成した。
普通の陽極酸化皮膜の微細な孔は孔径d2(図4(b)参照)が15nmと小さく、陽極酸化皮膜の表面最大粗さRmaxは12〜13μmと凸凹である。
【0051】
次に、生成した陽極酸化皮膜を10mmHgの減圧状態でパーフロロオクチルエチルメタクレート液中に5分間浸漬した後、大気開放して98℃の温水に10分間浸漬した。温水から取り出した後、オーブンで5分間加熱してパーフロロオクチルエチルメタクレートを硬化した。
この結果、陽極酸化皮膜の表面が凹凸になり、かつ陽極酸化皮膜の微細な孔に熱硬化性樹脂を十分に備えることができないので、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面に付着することを確実に防ぐことはできなかった。
【0052】
なお、前記実施の形態では、りん酸塩としてりん酸3ナトリウムを使用した例を示したが、その他にりん酸ナトリウムなどを使用してもよい。
また、ふっ化物としてふっ化カリウムを使用した例を示したが、その他にふっ化ナトリウムなどを使用してもよく、アルカリ金属系ふっ化物であれば同等の作用効果がある。
【0053】
さらに、液状の熱硬化性樹脂としてパーフロロオクチルエチルメタクレート液を使用した例を説明したが、ふっ素を含んだその他の熱硬化性樹脂を使用してもよい。
なお、潤滑剤として熱硬化性樹脂を使用した例を説明したが、光硬化性樹脂などのその他の樹脂を使用しても同様の効果を得ることができる。また、光硬化性樹脂は、例えば紫外線硬化性樹脂や可視光硬化性樹脂が該当する。
【0054】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、陽極酸化皮膜をりん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で形成した。りん酸塩には陽極酸化皮膜の微細な孔の孔径を大きくする作用があり、ふっ化物には陽極酸化皮膜を平坦にする作用がある。このため、平坦な陽極酸化皮膜の微細な孔に多量の潤滑剤を含浸させることができる。ピストン天井面に多量の潤滑剤を備えることで、燃焼室内で発生したカーボンがピストン天井面に付着することを効率よく防ぐことができる。従って、燃費やエンジン出力を向上させることができる。
また、請求項1は、耐熱性の高い陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域で大きく設定した。このため、万一燃焼室内で混合気の異常燃焼が発生して、ピストン天井面の外周に沿った領域が高温になっても、この領域のピストン母材の劣化を防ぐことができる。従って、ピストンの耐久性を高めることができる。
さらに、陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域以外の領域で小さく設定した。このため、燃焼室内の熱をピストン天井面からクランク室側に十分に逃がすことができる。従って、エンジンの性能を高めることができる。
【0055】
請求項2は、潤滑剤にふっ素系樹脂を採用した。ふっ素系樹脂は非粘着性に優れている。従って、ピストン天井面に使用することで、燃焼室内に発生したカーボンがピストン天井面に付着することをより効率よく防ぐことができる。
加えて、ふっ素系樹脂は、耐摩耗性や耐熱性に優れており、高温において使用するピストンの品質を高めることができる。
【0056】
また、請求項は、耐熱性の高い陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域で大きく設定した。このため、万一燃焼室内で混合気の異常燃焼が発生して、ピストン天井面の外周に沿った領域が高温になっても、この領域のピストン母材の劣化を防ぐことができる。従って、ピストンの耐久性を高めることができる。
さらに、陽極酸化皮膜の膜厚をピストン天井面の外周に沿った領域以外の領域で小さく設定した。このため、燃焼室内の熱をピストン天井面からクランク室側に十分に逃がすことができる。従って、エンジンの性能を高めることができる。
【0057】
請求項は、燃焼室の左右の水平面と略同一にピストン天井面の外周に沿った領域の幅を決定し、この領域の膜厚を大きく設定した。このため、圧縮工程の終り近くで、この領域と水平面との隙間から混合気を押し出して混合気の渦流を発生させることにより、混合気の燃焼速度を速め、燃費をよくすることができる。
一方、この領域は、燃焼室の壁の近傍に存在するため、万一混合気に異常燃焼が発生すると高温になりやすく、ピストン母材が劣化する虞がある。そこで、この領域の陽極酸化皮膜の膜厚を大きく設定することで、ピストン母材の劣化を防ぐことにした。これにより、ピストンの耐久性をより高めることができる。
【0058】
請求項は、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことで、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域との熱膨張差を斜面で緩和することができる。このため、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域との境界で陽極酸化皮膜が破損することを防ぐことができる。従って、ピストンの耐久性をより高めることができる。
加えて、膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことで、混合気の流れを妨げないで円滑に流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの斜視図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3部拡大図
【図4】内燃機関用ピストンのスカート部に普通の陽極酸化皮膜を形成した比較例
【図5】本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法を説明するフローチャート
【図6】本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第1説明図
【図7】本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第2説明図
【図8】本発明に係るアルミ合金製内燃機関用ピストンの特殊な陽極酸化皮膜処理方法の第3説明図
【図9】従来のアルミ合金製ピストンの天井面に陽極酸化皮膜を形成する方法の説明図
【符号の説明】
10…アルミ合金製内燃機関用ピストン、20…ピストン天井面、23…外周、24,25,26,27…ピストン天井面の外周に沿った領域(膜厚の大きな領域)、28…その他の領域(膜厚の小さな領域)、29…斜面、32…燃焼室、33…天井(シリンダヘッド)、34,35…水平面、36,37…斜面、50…陽極酸化皮膜、52…微細な孔、54…潤滑剤(熱硬化樹脂)、t1,t2…膜厚。

Claims (4)

  1. ピストン天井面に、りん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で陽極酸化皮膜を形成し、陽極酸化皮膜の微細な孔に潤滑剤を含浸させたアルミ合金製内燃機関用ピストンであって、
    前記陽極酸化皮膜は、ピストン天井面の外周に沿った領域をその他の領域より膜厚が大きくなるように設定したことを特徴とするアルミ合金製内燃機関用ピストン。
  2. ピストン天井面に、りん酸塩並びにふっ化物を混合した電解液で陽極酸化皮膜を形成し、陽極酸化皮膜の微細な孔にふっ素系樹脂を含浸させたアルミ合金製内燃機関用ピストンであって、
    前記陽極酸化皮膜は、ピストン天井面の外周に沿った領域をその他の領域より膜厚が大きくなるように設定したことを特徴とするアルミ合金製内燃機関用ピストン。
  3. 燃焼室の天井が左右の水平面とこの水平面から立上り左右の斜面とで逆V字断面にしたときに、左右の水平面の幅に略同一幅となる様に、前記膜厚の大きいピストン天井面の外周に沿った領域の幅を決定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のアルミ合金製内燃機関用ピストン。
  4. 前記膜厚の大きい領域と膜厚の小さな領域とを斜面で結んだことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミ合金製内燃機関用ピストン。
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