JP3750815B2 - 太陽電池セルの搬送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池セルの搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、太陽電池モジュールは、複数個の太陽電池セルを接続してストリングを形成し、複数行のストリングを接続して製造される。この場合、複数個の太陽電池セルを接続してストリングを形成する際、隣接する太陽電池セルのパスバー(集電部)間をリードを介して接続する必要がある。例えば、図10に示すように、一の太陽電池セルPの表面側パスバーおよび隣接する太陽電池セルPの裏面側パスバーにわたってハンダを介してリードLを溶着し、順次接続するようにしている。
【0003】
ここで、リードLを太陽電池セルPのパスバーに溶着する場合、ハンダディップされていない太陽電池セルPに対しては、そのパスバーにフラックスを塗布するか、リードLにフラックスを塗布する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、太陽電池セルのパスバーにフラックスを塗布してリードを溶着するには、ハンドリング装置を介して太陽電池セルを作業テーブルに移載して位置決めした後、そのパスバーにフラックスを塗布し、次いで、太陽電池セルのパスバーにリードを供給するとともに、供給されたリードを押圧ピンを介して押圧した状態で太陽電池セルに溶着するようにしている。この場合、太陽電池セルにフラックスを塗布すると、溶融したフラックスが作業テーブルに飛び散って付着し、作業を重ねることにより、飛び散ったフラックスの凹凸によって太陽電池セルを正確に位置決めすることが困難になり、以後の作業を継続して行うことができなくなる他、太陽電池セルが損傷するという問題があった。
【0005】
また、フラックスを塗布したリードを太陽電池セルのパスバーに溶着するには、ハンドリング装置を介して太陽電池セルを作業テーブルに移載して位置決めする一方、溶融したフラックス中にリードを通過させ、その際、リードをしごいて余剰のフラックスを除去した後、フラックスが塗布されたリードを太陽電池セルのパスバーに供給するとともに、供給されたリードを押圧ピンを介して押圧した状態で太陽電池セルに溶着するようにしている。この場合、リードに塗布されたフラックスが押圧ピンの先端に付着し、作業を重ねることにより、押圧ピンに付着したフラックスが堆積し、押圧ピンによる太陽電池セルのパスバーに対するリードの押圧が困難になるという問題があった。また、作業テーブルに位置決めされた太陽電池セルのパスバーにフラックスが塗布されたリードを供給することから、太陽電池セルのパスバーにフラックスを塗布する場合よりも少ないものの、作業テーブルに対するフラックスの飛び散りを避けることはできず、ついには、飛び散ったフラックスによる凹凸によって太陽電池セルを正確に位置決めすることが困難になるものである。
【0006】
一方、太陽電池セルは、薄く、脆弱な性状であることから、太陽電池セルをハンドリングする際、損傷することが多く、このため、歩留りが低下し、コストを上昇させる要因ともなっていた。
【0007】
なお、ハンダディップされている太陽電池セルに対しては、フラックスを塗布する必要はないため、フラックスの塗布に伴う問題は発生しないものの、ハンドリング装置を介して太陽電池セルを作業テーブルに移載して位置決めした後、太陽電池セルのパスバーにリードを供給するとともに、供給されたリードを押圧ピンを介して押圧した状態で太陽電池セルに溶着することは同一であることから、ハンドリング装置による移載に伴う太陽電池セルの損傷を避けることができないものである。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、太陽電池セルを移載することなくパスバーに対するフラックスの塗布作業などを行うことのできる太陽電池セルの搬送方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パスバーを搬送ベルトの左右端縁より突出させた状態で太陽電池セルを搬送ベルトに吸着して搬送することを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、太陽電池セルが搬送ベルトに載置されると、太陽電池セルは、搬送ベルトに吸着されて位置決めされる。この際、太陽電池セルのパスバーは、搬送ベルトの左右端縁よりも突出された位置にある。その後、搬送ベルトを周回移動させることにより、パスバーを搬送ベルトの左右端縁よりも突出させた状態で太陽電池セルを下流側に搬送することができる。
【0011】
この結果、太陽電池セルのパスバーに対する各種作業を搬送ベルト近傍の空間を利用して行うことができることから、ハンドリング装置を介して太陽電池セルを作業テーブルに移載するとともに、作業テーブルにおいて各種作業を行うことによる不具合を解消することができる。すなわち、作業テーブルに対するフラックスの付着による作業の中断を防止することができるとともに、移載に伴う太陽電池セルの損傷およびロスタイムを削減することができ、歩留りおよび作業効率を大きく改善することができる。
【0012】
具体的には、太陽電池セルのパスバーに対するフラックスの塗布作業を、搬送ベルトの側方に設けた塗布装置を用いて、かつ、搬送ベルトによる太陽電池セルの搬送を利用して行うことができる。このため、作業を効率的に行うことができるとともに、フラックスを搬送ベルトに付着させることがなく、搬送ベルトによる太陽電池セルの搬送に支障をきたすことがない。また、リードの供給作業およびリードの溶着作業についても、フラックスの塗布工程の下流側において、搬送ベルトの側方に設けた供給装置および溶着装置を用いて搬送ベルトの側方で行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1および図2には、本発明の太陽電池セルの搬送方法を実施する搬送装置1が示されている。
【0015】
この搬送装置1は、図示しない歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーに巻回され、歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーの歯部に噛み合う歯部21を有する無端状の搬送ベルト2と、搬送ベルト2の背面側に配置された中空の真空ボックス3と、真空ボックス3上に載置されて搬送ベルト2を支持する中空の固定用ボックス4と、から構成され、歯付駆動プーリーに連結されたサーボモータ(図示せず)を駆動することにより、搬送ベルト2が周回移動される。
【0016】
搬送ベルト2は、その背面側に複数の歯部21が全周にわたって形成されているとともに、歯部21を中央部および左右各側部にそれぞれ分割する一対の溝部21aが全周にわたって形成されている。したがって、搬送ベルト2の歯部21は、一対の溝部21aによって、搬送ベルト2の幅方向に3分割されている。また、搬送ベルト2には、各溝部21aにおいて、周方向に一定の間隔をあけて複数の貫通孔2aが全周にわたってそれぞれ形成されている。
【0017】
ここで、搬送ベルト2の幅は、太陽電池セルPの左右のパスバーp間の間隔よりも小さく設定されている。すなわち、搬送ベルト2に太陽電池セルPが位置決めされた際、太陽電池セルPの左右のパスバーpは、搬送ベルト2の左右端縁をそれぞれ越えて突出するように設定されている。
【0018】
真空ボックス3は、その内部が図示しない真空ポンプに接続されており、常時真空状態に維持されている。
【0019】
固定用ボックス4は、その上面における幅方向中央部および外側の左右側縁部に、搬送ベルト2の周回方向に沿って直線状に延びるガイド溝部4aがそれぞれ形成されており、これらの各ガイド溝部4aには、搬送ベルト2の中央部の歯部21および左右各側部の歯部21がそれぞれ嵌入されている。したがって、搬送ベルト2は、溝部21aの裏面が固定用ボックス4の上面に支持される。この際、搬送ベルト2の中央部および左右各側部の各歯部21は、固定用ボックス4の各ガイド溝部4a内にそれぞれ嵌入されている。
【0020】
固定用ボックス4の上面には、搬送ベルト2の周方向に沿った2列の各貫通孔2aにそれぞれ対向するように、2本の通気溝4bが、それぞれ長手方向にわたって形成されている。そして、各通気溝4bは、固定用ボックス4の上面に、搬送ベルト2の周回方向に沿って一定の間隔をあけて形成された複数の通気孔4cによって固定用ボックス4の内部に連通されている。この場合、隣接する通気孔4cの間隔は、搬送ベルト2に設けられた各列の隣接する貫通孔2aの間隔よりも大きく設定されている。
【0021】
なお、固定用ボックス4は、ソレノイド弁Vを介して真空ボックス3の内部と連通されている。ソレノイド弁Vは、ソレノイドに通電することにより、真空ボックス3の内部と固定用ボックス4の内部とを連通する切換位置と、ソレノイドへの通電を遮断することにより、真空ボックス3に通じる配管を閉鎖するとともに、固定用ボックス4に通じる配管を大気に開放した中正位置とに切り換えられるようになっている。したがって、固定用ボックス4の内部は、ソレノイド弁Vを切換位置に切り換えることにより、真空ボックス3の内部に連通し、真空ボックス3の内部と同様の真空状態とされ、この際、固定用ボックス4の上面に形成された各通気孔4cおよび各通気溝4bを介して搬送ベルト2の周方向に沿った2列の各貫通孔2aも真空状態とされる。一方、ソレノイド弁Vを中正位置に切り換えることにより、固定用ボックス4の内部は、大気に開放されて真空状態が解除される。
【0022】
次に、このように構成された搬送装置1の作動について説明する。
【0023】
初期状態においては、搬送ベルト2の周回移動が停止されている。また、真空ポンプが駆動されて、真空ボックス4の内部が真空状態とされている。一方、ソレノイド弁Vが中正位置に切り換えられており、このため、固定用ボックス4の内部は、大気に開放されている。
【0024】
ここで、搬送ベルト2は、歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーに巻回され、搬送ベルト2の歯部21が歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーの歯部に噛み合っていることから、歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーに対して搬送ベルト2のスリップは発生せず、搬送ベルト2は、歯付駆動プーリーの回転に比例して正確に周回移動する。また、搬送ベルト2は、その溝部21aの裏面が固定用ボックス4の上面に載置され、その際、搬送ベルト2の中央部の歯部21および左右各側部の歯部21が固定用ボックス4の上面における幅方向中央部および外側の左右側縁部にそれぞれ形成されたガイド溝部4aに嵌入されることから、搬送ベルト2は、その周回移動方向に直交する方向の移動が規制されている。
【0025】
このような状態において、太陽電池セルPが図示しない移載装置によって搬送装置1の搬送ベルト2に移載されると、ソレノイド弁Vが切換位置に切り換えられ、固定用ボックス4の内部は、真空ボックス3と連通されて真空状態となる。これにより、固定用ボックス4の上面に形成された各通気孔4cおよび各通気溝4b内が真空状態となり、固定用ボックス4の各通気溝4bと対向された搬送ベルト2の各貫通孔2aの内部が真空状態とされる。このため、搬送ベルト2上に移載された太陽電池セルPは、真空状態の各貫通孔2aに吸着されて搬送ベルト2に位置決めされる。この際、太陽電池セルPの左右のパスバーpは、搬送ベルト2の左右端縁をそれぞれ越えて突出する位置にある。
【0026】
この後、サーボモータを駆動することにより、歯付駆動プーリーが回転駆動し、搬送ベルト2は、各歯部21が歯付駆動プーリーおよび歯付従動プーリーの各歯部にそれぞれ噛み合って間欠的に周回移動する。搬送ベルト2が周回移動されると、搬送ベルト2上の太陽電池セルPは、搬送ベルト2の真空になった各貫通孔2aに吸着された状態で搬送される。このため、太陽電池セルPを搬送ベルト2によって搬送する間、搬送ベルト2と太陽電池セルPとの間に摩擦力が働くことはなく、太陽電池セルPを搬送ベルト2上の所定位置に位置決めし下流側に安定的に搬送することができる。
【0027】
なお、太陽電池セルPが搬送装置1の終端部に搬送されると、ソレノイド弁Vが中正位置に切り換えられることにより、固定用ボックス4の内部が大気中に開放されて真空状態が解除される。このため、搬送ベルト2に対する太陽電池セルPの吸着が解除される。したがって、図示しない移載装置により、太陽電池セルPを次工程に移載することができる。
【0028】
この結果、太陽電池セルPのパスバーpは、搬送装置1による搬送時、常に搬送ベルト2の端縁から突出された位置にあることから、太陽電池セルPのパスバーpに対する加工を搬送ベルト2近傍の空間を利用して行うことができる。したがって、太陽電池セルPをハンドリング装置によって作業テーブルに移載する必要がなくなることから、作業効率を改善することができるとともに、ハンドリング装置による太陽電池セルPの移載に伴う損傷を防止することができ、太陽電池セルの歩留りを大きく改善することができる。
【0029】
次に、太陽電池セルPのパスバーpに対する加工の一例として、パスバーpにフラックスFを塗布装置5を介して塗布する場合について説明する。
【0030】
この塗布装置5は、基台6と、基台6に設けられた一対の転写ローラ装置7と、基台6に設けられた進退装置8と、進退装置8に設けられた一対の塗布ローラ装置9と、から構成され、前述した太陽電池セルPの搬送装置1の近傍に位置してそれぞれ左右対称に設けられている。
【0031】
ここで、太陽電池セルPの搬送方向を前後方向(図3において左右方向)、太陽電池セルPの搬送方向と直交する方向を左右方向(図3において紙面に直交する方向)とする。
【0032】
基台6はフレームを組み合わせて形成され、搬送装置1よりの内側端部にフラックスF(図9参照)の貯留槽61が固定され、一方、搬送装置1から離隔する外側端部の前後方向中間位置に後述するガイド62が固定されている。
【0033】
各転写ローラ装置7は、基台6に固定された減速機付き電動モータなどの駆動装置71と、駆動装置71の出力軸に連結された転写ローラ72と、からなり、それぞれ前後方向に間隔をおいて設けられている。そして、各転写ローラ72の外周面を含む外周縁部が貯留槽61に貯留されたフラックスFに浸漬されるように位置決めされている。
【0034】
したがって、駆動装置71を駆動させることにより、転写ローラ72が回転し、その外周面を含む外周縁部にフラックスFを付着させることができる。
【0035】
なお、基台6には、転写ローラ72の外周面との間隔を一定に維持するとともに、転写ローラ72の表面側外周縁部および裏面側外周縁部に接触する、上方より見て凹字状の掻き落とし板63が前後方向に固定位置を調整自在に設けられており、転写ローラ72が駆動装置71を介して回転するとき、掻き落とし板63は、転写ローラ72の表面側外周縁部および裏面側外周縁部にそれぞれ付着したフラックスFを掻き落とすとともに、その外周面に付着したフラックスFが一定厚みとなるように調整することができる。
【0036】
進退装置8は、基台6に固定された左右方向に延びるガイドレール81と、ガイドレール81に摺動自在に嵌合されたロッドレスシリンダなどの駆動装置82と、からなり、駆動装置82を駆動させることにより、駆動装置82をガイドレール81に沿って左右方向に摺動させることができる。
【0037】
塗布ローラ装置9は、前述した進退装置8の駆動装置82上に固定されて前後方向に延びるガイドレール91と、ガイドレール91に摺動自在に嵌合された一対のポストプレート92と、各ポストプレート92にそれぞれ立設されたポスト93と、ポスト93に固定された減速機付き電動モータなどの駆動装置94と、駆動装置94の出力軸に固定され、外周面にスポンジ状の塗布部材951が設けられた塗布ローラ95と、からなり、各ポストプレート92には、基台6に設けたガイド62に対向して、それぞれガイドローラ96が回転自在に軸支されている。そして、ガイドレール91の前後方向の中間位置には、ストッパ971を設けたストッパブロック97が固定されており、また、前後のポストプレート92間には、スプリング98(図1参照)が配設されている。このため、各ポストプレート92は、ストッパブロック97のストッパ971に当接するように、スプリング98によって牽引されており、各ポストプレート92がストッパブロック97のストッパ971にそれぞれ当接するとき、前後方向の中心に関して対称位置に位置決めされる。
【0038】
ここで、ガイド62は、左右方向の外方に向かうにしたがって漸次八字状に傾斜するテーパー面を有し、各ポストプレート92が左右方向に移動するとき、すなわち、進退装置8が駆動するとき、ガイドローラ96がガイド62のテーパー面に接触し、この際、ポストプレート92は、スプリング98の付勢力に抗して互いの間隔を拡開するように、ガイドレール91に沿って前後方向に移動する。
【0039】
また、各ポストプレート92がスプリング98に牽引されてストッパブロック97のストッパ971に当接した際、一対の塗布ローラ95の塗布部材951同士は接触し、その接触点における接線を含む接平面は、搬送装置1の搬送面と略一致するように設定されている。また、塗布ローラ95の回転方向および周速は、搬送装置1の搬送方向および搬送速度にほぼ一致している。
【0040】
さらに、進退装置8が駆動することにより、一対の塗布ローラ95が搬送装置1の搬送ベルト2に接近した作業位置に達するとき、搬送ベルト2に位置決めされた太陽電池セルPの左右のパスバーpが、一対の塗布ローラ95を通過するように設定されている。
【0041】
次に、このように構成されたフラックスの塗布装置5の作動について説明する。
【0042】
まず、初期状態においては、転写ローラ装置7の駆動装置71が駆動し、外周縁部に貯留槽61に貯留されたフラックスFを付着しつつ転写ローラ72が回転している。この際、掻き落とし板63によって、転写ローラ72の外周面に一定厚みのフラックスFが付着される。また、進退装置8の駆動装置82が駆動して、左右方向の外方である退避位置に移動している。すなわち、駆動装置82に固定されたポストプレート92も、ガイドローラ96がガイド62のテーパー面に沿って退避位置まで移動することにより、スプリング98の付勢力に抗して互いの間隔が最大限に離隔する位置に移動している。この際、塗布ローラ95の塗布部材951は、対応する転写ローラ72の外周面に接触している。
【0043】
この状態で、塗布ローラ装置9の駆動装置94が駆動すれば、転写ローラ72の外周面に付着されたフラックスFは、塗布ローラ95の塗布部材951に転写される(図6参照)。
【0044】
次いで、進退装置8の駆動装置82を駆動して、左右方向の内方に移動させれば、駆動装置82に固定されたポストプレート92も、搬送装置1に接近する方向に移動する。この際、ポストプレート92,92間には、スプリング98が配設され、ポストプレート92を互いに接近する方向に牽引している。このため、ポストプレート92が搬送装置1に接近する方向に移動すれば、ガイドローラ96がガイド62のテーパー面に沿って移動し、ポストプレート92,92は、互いに接近するように移動する。したがって、各塗布ローラ95は、対応する転写ローラ72の外周面から離脱すると同時に、搬送装置1に向かって移動する(図7および図8参照)。ガイドローラ96がガイド62から離脱すれば、ポストプレート92は、ストッパ971に当接して位置決めされ、両者の間隔を一定に保持して作業位置に移動する。ポストプレート92が作業位置に移動すれば、一対の塗布ローラ95は、搬送装置1の搬送ベルト2近傍の、太陽電池セルPのパスバーpが通過する位置まで移動する(図8参照)。この際、一対の塗布ローラ95は、各塗布部材951が互いに接触して回転している。
【0045】
ここで、搬送装置1が駆動し、搬送ベルト2に吸着された太陽電池セルPが搬送されると、搬送ベルト2の左右端縁から突出された位置にある太陽電池セルPの左右のパスバーpは、互いに接触して回転している一対の塗布ローラ95の塗布部材951に挟まれて通過する。この際、各塗布ローラ95の塗布部材951に付着されたフラックスFが、太陽電池セルPの表面側パスバーpおよび裏面側パスバーpに塗布される(図9参照)。
【0046】
この後、パスバーpにフラックスFが塗布された太陽電池セルPは、搬送装置1によってそのまま下流側に搬送される。
【0047】
この結果、一対の塗布ローラ95を進退装置8を介して左右方向の退避位置と作業位置間に進退させることにより、退避位置において、各転写ローラ72の外周面に各塗布ローラ95の塗布部材951を各別に接触させて、各転写ローラ72の外周面に付着されたフラックスFを各塗布ローラ95の塗布部材951に付着させることができ、また、作業位置において、互いに塗布部材951同士が接触した状態で一対の塗布ローラ95を回転させることができる。
【0048】
そして、搬送装置1の搬送ベルト2に吸着された太陽電池セルPが搬送されると、搬送ベルト2の左右端縁より突出された位置にある太陽電池セルPの左右のパスバーpが、互いに塗布部材951同士が接触した状態で回転する一対の塗布ローラ95に挟み込まれて通過することにより、それぞれ太陽電池セルPの表面側パスバーpおよび裏面側パスバーpに一対の塗布ローラ95の塗布部材951に付着されたフラックスFを確実に塗布することができる。
【0049】
この際、フラックスFを塗布するために、太陽電池セルPの搬送を中断し、ハンドリング装置を介して作業テーブルに移載する必要がなく、フラックスFを効率よく塗布することができるともに、ハンドリング装置による太陽電池セルPの移載に伴う損傷を防止することができる。しかも、搬送ベルト2の側方においてフラックスFを塗布することから、フラックスFが飛び散ったとしても、フラックスFを搬送ベルト2に付着させることはない。このため、搬送ベルト2にフラックスFが付着堆積して以後の作業を中断させるおそれはなく、以後の作業を円滑に行うことができる。
【0050】
なお、前述した実施形態においては、各塗布ローラ95の外周面に無端状の塗布部材951を設けて、太陽電池セルPの表面側パスバーpおよび裏面側パスバーpにそれぞれ連続的にフラックスFを塗布する場合を例示したが、塗布部材951を塗布ローラ95の外周面に間欠的に設けることにより、太陽電池セルPの表面側パスバーpおよび裏面側パスバーpにそれぞれ間欠的にフラックスFを塗布することもできる。
【0051】
また、左右一方の一対の転写ローラ72にのみフラックスFを付着させることにより、対応する太陽電池セルPの左右一方の表面側パスバーpおよび裏面側パスバーpにのみ連続的に、または、間欠的にフラックスFを塗布することもできる。この場合、左右他方の一対の転写ローラ72にフラックスFを付着させないようにするには、貯留槽61に堰を設けて前後に分割し、分割された一方の貯留槽61のみにフラックスFを貯留して、他方の転写ローラ72にフラックスFが付着させないようにすればよい。
【0052】
さらに、一対の塗布ローラ95において、一方の塗布ローラ95に連続的に塗布部材951を設けるとともに、他方の塗布ローラ95に間欠的に塗布部材951を設けることにより、対応する太陽電池セルPの左右一方の表面側パスバーpまたは裏面側パスバーpの一方に連続的にフラックスFを塗布し、その他方に間欠的にフラックスFを塗布することもできる。
【0053】
ところで、前述した実施形態においては、太陽電池セルPのパスバーpに対する加工の一例として、パスバーpにフラックスFを塗布装置5を介して塗布する場合を説明したが、フラックスFの塗布作業に限定するものではない。
【0054】
例えば、太陽電池セルPのパスバーpにフラックスFを塗布した後、太陽電池セルPを搬送ベルト2に位置決めした状態で次の工程まで搬送して停止させることにより、フラックスFが塗布されたパスバーpにリードLを供給することができる。そして、太陽電池セルPのパスバーpにリードLを供給したならば、リードLを押圧ピンを介して太陽電池セルPに押圧した状態でリードLを加熱して太陽電池セルPのパスバーpにリードLを溶着することができる。
【0055】
すなわち、これらのリードLの供給工程および溶着工程も、搬送ベルト2に吸着されて位置決めされ、搬送ベルト2の左右端縁から突出された位置にある太陽電池セルPのパスバーpに対する作業となることから、リードLの供給装置および溶着装置を搬送装置1の近傍に設けることにより、太陽電池セルPを移載することなく行うことができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、太陽電池セルを移載することなくパスバーに対するフラックスの塗布作業などを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池セルの搬送方法を実施する搬送装置の一実施形態を一部省略して示す斜視図である。
【図2】図1の搬送装置の幅方向縦断面図である。
【図3】本発明の太陽電池セルの搬送方法を利用して行う作業の一例であるフラックスの塗布方法を具体化した塗布装置の一例を示す正面図である。
【図4】図3のフラックスの塗布装置の側面図である。
【図5】図3のフラックスの塗布装置を一部省略して示す平面図である。
【図6】フラックスの塗布装置によるフラックスの塗布工程を説明する工程図である。
【図7】フラックスの塗布装置によるフラックスの塗布工程を説明する工程図である。
【図8】フラックスの塗布装置によるフラックスの塗布工程を説明する工程図である。
【図9】フラックスの塗布装置によるフラックスの塗布工程を説明する工程図である。
【図10】複数個の太陽電池セルをリードを介して接続してなるストリングの平面図およびその側面図である。
【符号の説明】
1 搬送装置
2 搬送ベルト
2a 貫通孔
3 真空ボックス
4 固定用ボックス
4b 通気溝
4c 通気孔
5 塗布装置
6 基台
7 転写ローラ装置
8 進退装置
9 塗布ローラ装置
P 太陽電池セル
p パスバー
F フラックス
Claims (1)
- パスバーを搬送ベルトの左右端縁より突出させた状態で太陽電池セルを搬送ベルトに吸着して搬送することを特徴とする太陽電池セルの搬送方法。
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