JP3750593B2 - 使いすておむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使いすておむつに関するものである。さらに詳しくは、本発明は、着用中に蒸れにくく、かつ漏れにくい使いすておむつに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、使いすておむつとしては、特公昭52−40267号公報に開示されている展開型のおむつのように、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートと、これら両シート間に配置された吸収体を有しており、着用時に排泄された尿等の排泄物を液透過性のトップシートを介して吸収体にて保持し、液不透過性のバックシートにより排泄物が吸収性着用物品の外に漏れ出すことを防ぐものが一般的であり、それぞれの用途に応じて、好適に使用できるように伸縮弾性部材の配置や留め具等に様々な工夫がなされたものが提案されている。
【0003】
これらの使いすておむつは、乳幼児を始めとして成人失禁者まで、尿便の排泄に関して自己規制できない者用として現在では広く使用されているものであり、液透過性のトップシート、及び液不透過性のバックシートに吸収体を挟持させたものを基本構造とし、これに伸縮弾性部材や粘着テープ等の留め具を備えたものからなる一体型、あるいは予めパンツ型に成形されているものが広く用いられている。
【0004】
これらの使いすておむつは、着用中のおむつからの尿便の漏れを減少させたり、着用中のおむつかぶれや、蒸れを軽減するための様々な改良が加えられて現在に至っており、最近では液不透過性のバックシートとして通気性のあるプラスチックフィルムを使用したり、さらにはバックシートの上にさらに不織布シートを積層し、着用中の肌触りを下着に近づけたものが提案され、特に乳幼児用の使いすておむつではこれが主流となっている。
【0005】
また、着用中におけるおむつかぶれや蒸れをさらに軽減させることを目的に、液不透過性のバックシートの配置を吸収体の下部近傍に限定し、サイドフラップ部分は通気性に富む不織布シート、あるいは不織布シートの積層体のみとしたものも提案されている。
【0006】
また、近年の使いすておむつは、使い易さと物流コスト削減の観点から薄型化、コンパクト化が進み、その結果として吸収体を形成する綿状パルプの使用量を減らして高吸収性ポリマー(SAP)の使用量を増やし、吸収体の薄型化を図る傾向にある。しかしながら、SAPは、液体の吸収量は多いが液体の吸収速度が遅いため、SAPの配合割合の高い吸収体を用いた使いすておむつは、吸収速度が遅くなり、尿などの排泄物が漏れ出すという問題点が生じている。
【0007】
このような薄型吸収体を使用した使いすておむつの有する問題点を解決するために、特開昭57−117602号公報に開示されているように、おむつの長手方向両側縁部から外方に突出して設けられたサイドフラップに伸縮弾性部材を配置して脚周りの防漏性を強化した使いすておむつや、特開昭62−250201号公報に開示されているように、立体ギャザーを形成して更なる排泄物の漏れ防止を図った使いすておむつが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、股下からの尿などの漏れを軽減させるため、脚周りに配置した伸縮弾性部材の収縮力を強めて絶えず着用者の体の動きに追従させ、脚周り開口部と太股の間に隙間が生じるのを防ごうとすると、漏れ防止効果は高まるが、伸縮弾性部材の収縮力によりサイドフラップ部分が肌に強くあたりすぎてしまい接した部分が赤くなったり、時にはかぶれを生じることがあった。
【0009】
一方、近年の使いすておむつは、蒸れを抑えて着用感を向上させるため、液不透過性バックシートとして透湿性を有するシートを用いることが主流となっており、この場合、不織布シートと積層させてサイドフラップを形成し、これら両シート間に伸縮弾性部材を配置した構造となっているが、伸縮弾性部材によって脚周りを閉塞した場合、バックシートに透湿性があったとしても、おむつ内の蒸れ防止の観点からは不満が残るものであった。
【0010】
これに対し、不織布シートのみを積層させてサイドフラップを形成し、これらのシート間に伸縮弾性部材を配置して脚周りを閉塞した場合、尿などの漏れ出しが生じやすくなり、使いすておむつとしての基本的機能に問題が生じる。
【0011】
本発明は、上記のような従来の使いすておむつの有する問題点を克服し、着用時における皮膚への刺激が少なく、おむつ内の蒸れが軽減されていて優れた着用感を有しており、さらに、排泄物の量が多い場合でも良好な漏れ防止効果を示す使いすておむつを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記従来の使いすておむつの有する問題点を解決するための本発明は、以下の各発明を包含する。
【0013】
(1)液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とよりなる吸収性本体と、前記吸収性本体のバックシート全面を覆ってバックシート外面から吸収性本体の長手方向両側縁部を越えて外方へ延出している通気性を有する外装部材によって形成されているサイドフラップとを有する使いすておむつにおいて、
前記吸収性本体の長手方向両側縁部と該両側縁部に沿ったサイドフラップ部分を形成する外装部材とに複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材が伸張状態で配置され、
前記複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材は、それらのうちの1本以上の弾性部材が、前記吸収性本体の長手方向両側縁に沿った前記サイドフラップを形成している外装部材上に配置され、残りの糸状の伸縮弾性部材は、前記吸収性本体両側縁部を形成しているバックシート上に位置するように配置されていることを特徴とする使いすておむつ。
【0014】
(2)前記複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材は、それらのうちの1本以上の弾性部材が、前記吸収性本体の長手方向両側縁に沿った前記外装部材上に配置され、残りの糸状の伸縮弾性部材のうちの少なくとも1本は、前記吸収性本体の長手方向両側縁部から前記外装部材上に跨って、その一部位が前記吸収性本体側縁部のバックシート上に位置し、残りの部位が前記外装部材上に位置するように配置されていることを特徴とする(1)項記載の使いすておむつ。
【0016】
(3)前記外装部材は、不織布によって形成されていることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載の使いすておむつ。
【0017】
(4)前記吸収性本体の長手方向両側縁部に防漏性立体ギャザーを有することを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の使いすておむつ。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の使いすておむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとこれら両シートの間に配置された吸収体とからなる吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向両側縁部から外方へ延出しているサイドフラップ部とを有しており、長手方向両側縁部に複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材が伸縮状態で配置されている。そして、吸収性本体は、バックシート部分が吸収体よりも幅広であり、したがって、吸収性本体は、吸収体の両側縁から外方に延出しているバックシートからなる側縁部を有している。
また、サイドフラップ部は、吸収性本体の構成部材とは別体に形成された通気性シート部材を吸収性本体のバックシート面に取りつけることによって形成されており、吸収性本体の両側縁部から外方に延出している。
【0019】
上記脚周り伸縮弾性部材を構成する複数本の糸状の伸縮弾性部材のうちの少なくとも1本、好ましくは2本以上は、吸収性本体の両側縁より外側のサイドフラップ(外装部材)上に配置されており、残りの本数の糸状の伸縮弾性部材は、吸収性本体側縁部のバックシート上に位置するように配置されている。
そして、吸収性本体の両側縁部を形成しているバックシート上に位置するように配置されている糸状の伸縮弾性部材は、その全てが吸収性本体のバックシート上に位置するように配置されていてもよいが、それらのうちの一部本数が、吸収性本体の長手方向両側縁を越えてそれらの一部分が吸収性本体両側縁部のバックシート上に位置し、残りの部分が前記サイドフラップ上に延びて位置するように配置されている状態であってもよく、蒸れ防止の点からは後者の配置が好ましい。
【0020】
このような伸縮弾性部材の配置によって、使いすておむつに要求される尿などの排泄物がおむつの外に流出するのを防ぐ液体バリヤ性と、おむつ内にこもった蒸気をおむつの外に換気する機能をバランス良く発現することが可能となる。
また、サイドフラップ部において液不透過性のバックシート上に脚周り伸縮部材が配置される部分は尿などの液体をおむつの外に流れ出すのを防ぐのに必要な部位のみに限られていることから、肌に強くあたりすぎることがなく、おむつかぶれを引き起こす要因を抑えることが可能となる。
【0021】
また、本発明の使いすておむつの場合、脚周り伸縮弾性部材を構成する複数本の伸縮弾性部材の少なくとも1本が、バックシートが存在しないサイドフラップ部分、特に通気性を有する不織布上に配置されていることによっておむつ内の換気性に優れ、良好な着用感を得ることができる。
【0022】
また、本発明の使いすておむつの場合、脚周り伸縮弾性部材を構成する複数本の伸縮弾性部材の、少なくとも1本が、その少なくとも一部分が前記液不透過性で、好ましくは透湿性のバックシートが存在しない部分に位置し、残りの部分が前記液不透過性で、好ましくは透湿性であるバックシート上に位置するように配置されていることによっても液体バリヤ性と蒸気の換気性を併せ有することなり、良好な着用感を得ることができる。
【0023】
本発明の使いすておむつにおいて、吸収性本体を構成する液透過性のトップシートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維等からなる不織布に親水化処理を施したものが好適に用いられる。
【0024】
本発明の使いすておむつにおいて、吸収性本体を構成する液不透過性のバックシートとしては、液体不透過性のポリエチレンシート、好ましくは、微孔を設けたポリエチレンシート、あるいは熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸したシートのような透湿性のある液体不透過性のシートが用いられる。このようなシートを用いると蒸れが改善されるため快適な着用感が得られる。さらに、このようなシートの外面に不織布を貼り合わせた積層構造の透湿性シートを用いることもできる。
【0025】
本発明の使いすておむつにおいて、吸収性本体を構成する吸収体としては、通常の使いすておむつのような吸収性物品に使用されるものであればいずれも使用することができる。すなわち、綿状パルプと高吸収性ポリマー(SAP)を併用したもの、さらに熱融着繊維を加えたもの等を使用することができ、全体をティッシュのような親水性シートで包まれているものが好ましい。その他、親水性シートの片面にSAPの層を設けたもの、2枚の親水性シートの間にSAPを挟持したもの等のシート状の吸収体も使用することができる。また、吸収体の形状は、砂時計型でも矩形でも良いが、砂時計型の方がより良好なフィット性が得られる。
【0026】
本発明の使いすておむつにおいて、サイドフラップ部を形成する外装部材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる不織布が好適に使用される。
外装部材は、吸収性本体全体を覆い、かつ吸収性本体の両側縁から外側に延出する部分を有する幅広のシートによって形成することができる。
また、サイドフラップ部は、前記不織布からなるサイドフラップ形成用外装シートを、その一端縁が吸収性本体の端縁から外側に延出するように配置し、他端縁をバックシート面に固着することによって形成することもできる。
【0027】
本発明の使いすておむつは、通常の使いすておむつにおいて設けられることが多い防漏用の立体ギャザーを吸収性本体に形成したものであることが好ましい。立体ギャザーは、各種の素材により形成することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる通気性を有する撥水性の不織布を用いて形成することができる。
立体ギャザーは、特開昭63−105102号公報に開示されているように、トップシートとして広幅のものを用い、トップシートの吸収体の両側縁から延出する部分で立体ギャザーを形成しても良い。また、たとえば、特開昭63−112706号公報に開示されているように、サイドフラップを形成する不織布として広幅のものを用い、サイドフラップを形成すると共におむつの内側へ延出する部分で立体ギャザーを形成しても良い。
【0028】
本発明の使いすておむつにおいて、立体ギャザーの自由端の先端部領域には立体ギャザー伸縮弾性部材が伸張状態で接着されていることが好ましい。立体ギャザー伸縮弾性部材としては、天然系、合成系のウレタン糸、糸ゴム、平ゴム等の通常の使いすておむつに使用される伸縮弾性部材をそのまま使用することができ、これらの伸縮弾性部材を伸張状態で自由部の先端部領域に配置し、ホットメルト接着剤などにより接着される。
【0029】
本発明の使いすておむつにおいて、ウエスト周り開口部には上記伸縮弾性部材の他に天然系、合成系のフィルム、ウレタンフォーム等の通常の使いすておむつに使用される伸縮弾性部材をそのまま使用することができる。これらの伸縮弾性部材を伸張状態で自由部の先端部領域に配置し、ホットメルト接着剤などにより接着固定される。
【0030】
本発明の使いすておむつにおいて、脚周り開口部には脚周り伸縮弾性部材が配置される。脚周り伸縮弾性部材としては、天然系、合成系のウレタン糸、糸ゴム、平ゴム等の通常の使いすておむつに使用される伸縮弾性部材をそのまま使用することができ、これらの伸縮弾性部材を伸張状態で自由部の先端部領域に配置し、ホットメルト接着剤などにより接着固定される。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を示す図面を参照して本発明の使いすておむつを詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0032】
図1は、本発明の使いすておむつを展開した状態を示す平面図である。
図1において、使いすておむつ(D)は、着用時に着用者の肌に接する面に配置された液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これら両シートの間に配置された吸収体5とからなる吸収性本体1と、吸収性本体1の外側面(バックシート面)を覆って配置されている外装シート4とからなり、外装シート4の両側縁部によって形成されているサイドフラップ6が吸収性本体1の両側縁(バックシート3の幅方向両端部15)から外側へ延出し、該サイドフラップ6におけるおむつの脚周り開口部を形成する部分には脚周り伸縮弾性部材7a〜7dが伸張状態で配置されており、さらに、吸収性本体1における吸収体5の長手方向両側縁に沿って一対の立体ギャザー8が配置されている。
【0033】
また、立体ギャザー8は、立体ギャザー固定端9と立体ギャザー自由端10とを有し、吸収体5の長手方向両側縁に沿って固定端9において吸収性本体1上に接着固定されており、立体ギャザー8の自由端10にはその先端部領域に立体ギャザー伸縮弾性部材11が伸張状態で配置されている。さらに、立体ギャザー8は、立体ギャザー自由端10が吸収性本体1の中心方向に倒れるように吸収性本体1の上面に伏せられ、その長手方向両端部において吸収性本体の上面、すなわち、吸収性本体のトップシート2上に接着固定されている。
【0034】
また、吸収性本体1の長手方向両側縁部における両脚周り開口部を形成する位置と長手方向両端部におけるウエスト周り開口部を形成する位置には、それぞれ脚周り伸縮弾性部材7a〜7d及びウエスト周り伸縮弾性部材12が伸張状態で配置されている。
脚周り伸縮弾性部材7a〜7dは、吸収体5側から使いすておむつの外側に向かって、7a、7b、7c、7dの順に左右のサイドフラップそれぞれに配置されている。このうち7a及び7bは液不透過性のバックシート3上に配置されており、7c及び7dは外装シート4上に配置されている。液不透過性のバックシートの幅方向の端部(長手方向側縁部)15は脚周り伸縮弾性部材7bと7cとの間に位置している。
【0035】
さらに、使いすておむつ(D)の後身頃の両側縁には、ファスニングテープ13がその一端部をサイドフラップ6に接着固定することによって取付けられており、使いすておむつ(D)の前身頃の外装シート上にはフロントパッチテープ14が取付けられている。このファスニングテープは粘着テープや面ファスナー部材で形成することができ、使いすておむつを着用者のウエスト部に装着固定するために使用されるのみならず、使用済み使いすておむつの廃棄用テープとしても利用することができる。
【0036】
図2は、図1に示す使いすておむつをX−X'線に沿って切断した状態を示す断面図であり、各符号は図1で用いられているものと同一である。
図2において、立体ギャザー8は、吸収性本体1の両側縁部において、液透過性のトップシート2と液不透過性のバックシート3と外装シート4とが重なり合っている位置、すなわち、吸収体5の両側縁に沿った位置において固定端9で吸収性本体1の両側縁部に接着されている。立体ギャザー8は、使いすておむつの使用時には該固定端9から起立して防漏壁を形成する。
【0037】
サイドフラップ6には脚周り伸縮弾性部材7a〜7dが配置されている。脚周り伸縮弾性部材7a〜7dは、立体ギャザー8の固定端9よりおむつ外側のサイドフラップ部において、吸収性本体のバックシート3の幅方向両端部15を挟んで該バックシート3側と外装部材4側の両方に分れて配置されている。
図2に示した本発明のおむつのは本発明の一実施例であって、本発明の目的が達成できる限り、吸収体5の両側部に配置された脚周りの伸縮弾性部材の本数は2本以上であれば良く、特に制限はない。好ましくは、脚周り伸縮弾性部材の本数は2〜6本であって、液不透過性のバックシート3上に配置されている伸縮弾性部材の本数は1〜4本である。
液不透過性バックシート3の幅方向の端部15は、最も吸収体に近い脚周り伸縮弾性部材と最も吸収体から遠い脚周り伸縮弾性部材との間に配置されていればよい。
【0038】
さらに、本発明の他の実施例の使いすておむつを展開した状態を示す平面図を図3に示す。
図3において、脚周り伸縮弾性部材7a〜7cは、吸収体5側から使いすておむつ(D)の外側に向かって、7a、7b、7cの順に左右のサイドフラップに配置されており、このうち7aは使いすておむつの長手方向に沿っておむつ中心部に向かって弓形に湾曲した凹状に配置されている。また、長手方向全長に渡って液不透過性バックシート上に配置されている。7bは、同様におむつ中心部に向かって凹状に配置されているが、その長手方向両端部分は、前記吸収性本体のバックシートの幅方向両端部15を越えて外装シート4上にあるように配置されている。また、7cは同様におむつ中心部に向かって凹状に配置されているが、おむつの長手方向の全長に渡って外装シート上だけにあり、液不透過性のバックシート上には配置されていない。
【0039】
同様に、図3に示したおむつ(D)は、図1とは伸縮弾性部材の配置状態が異なる本発明の一実施例である。吸収体5の両側部の液不透過性バックシート上に配置された脚周りの伸縮弾性部材は2本(7a,7b)であり、このうちの1本の糸状の伸縮弾性部材(7b)の中央部分は吸収性本体1の側縁部を形成しているバックシート上に位置し、両先端部分は湾曲してバックシートの幅方向端部15を超え、サイドフラップ6を形成している外装シート上に接着固定されている。
【0040】
【発明の効果】
以上に説明した本発明の使いすておむつでは、脚周りに設けられた複数本の糸状の伸縮弾性部材のうちの一部が、バックシートが存在しない部分に配置され、残りの糸状の伸縮弾性部材は、吸収性本体の両側縁を超えて前記バックシート上から前記サイドフラップ上に延びて配置されていることから、使いすておむつに要求される尿などの排泄物がおむつの外に流出するのを防ぐ液体バリヤ性と、おむつ内にこもった蒸気をおむつの外に換気する機能をバランス良く発現し、かつ、液不透過性のバックシート上に脚周り伸縮部材が配置される部分は必要な部位のみに限られていることから、肌が赤くなったり、おむつかぶれが発生しにくいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使いすておむつを展開した平面図。
【図2】図1に示す使いすておむつをX−X' 線に沿って切断した状態を示す断面図。
【図3】本発明の別の実施例の使いすておむつを展開した平面図。
【符号の説明】
1:吸収性本体
2:液透過性のトップシート
3:液不透過性のバックシート
4:外装シート(外装部材)
5:吸収体
6:サイドフラップ
7a〜7d:脚周り伸縮弾性部材
8:立体ギャザー
9:立体ギャザー固定端
10:立体ギャザー自由端
11:立体ギャザー伸縮弾性部材
12:ウエスト周り伸縮弾性部材
13:ファスニングテープ
14:フロントパッチテープ
15:液不透過性のバックシートの幅方向の端部
(D):使いすておむつ
Claims (3)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これら両シートの間に配置された吸収体とよりなる吸収性本体と、前記吸収性本体のバックシート全面を覆ってバックシート外面から吸収性本体の長手方向両側縁部を越えて外方へ延出している通気性を有する外装部材によって形成されているサイドフラップとを有する使いすておむつにおいて、
前記吸収性本体の長手方向両側縁部と該両側縁部に沿ったサイドフラップ部分を形成する外装部材とに複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材が伸張状態で配置され、
前記複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材は、それらのうちの1本以上の弾性部材が、前記吸収性本体の長手方向両側縁に沿った前記サイドフラップを形成している外装部材上に配置され、残りの糸状の伸縮弾性部材は、前記吸収性本体両側縁部を形成しているバックシート上に位置するように配置されていることを特徴とする使いすておむつ。 - 前記複数本の糸状の脚周り伸縮弾性部材は、それらのうちの1本以上の弾性部材が、前記吸収性本体の長手方向両側縁に沿った前記外装部材上に配置され、残りの糸状の伸縮弾性部材のうちの少なくとも1本は、前記吸収性本体の長手方向両側縁部から前記外装部材上に跨って、その一部位が前記吸収性本体側縁部のバックシート上に位置し、残りの部位が前記外装部材上に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の使いすておむつ。
- 前記外装部材は、不織布によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の使いすておむつ。
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