JP3750562B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール型圧縮機に関するもので、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクルに適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
スクロール型圧縮機のとして、例えば特開平7−109983号公報に記載の発明では、旋回スクロールの公転半径を微少に変化させることができるように旋回スクロールとシャフトとを連結するクランク機構(従動クランク機構、スイングクランク機構)を備えている。
【0003】
なお、クランク機構(従動クランク機構、スイングクランク機構)は、稼働時においては、旋回スクロールに作用する圧縮反力を利用して旋回スクロールの渦巻歯部と固定スクロールの渦巻歯部との接触圧力を増大させることにより両スクロールによって形成される作動室(圧縮室)の密閉性を向上させ、また、圧縮機内に異物が吸入されたときにおいては、旋回スクロールの公転半径が微少に変化することにより両渦巻歯部に異物が噛み込むことを防止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載のクランク機構は、旋回スクロール側に設けられた穴部と、この穴部に摺動可能に填め込まれたシャフト側の突起部とを有して構成されており、穴部内壁と突起部の外壁とは、旋回スクロールに作用する圧縮反力を受けながら摺動するので、十分に潤滑油を供給する必要がある。
【0005】
しかし、上記公報に記載の発明では、穴部の底部側(旋回スクロール側)が閉塞された袋小路状となっているので、潤滑油が流れ難く、摺動部(穴部と突起部との接触面)に十分な量の潤滑油を供給することが難しい。
【0006】
本発明は、上記点に鑑み、クランク機構の摺動部に十分な量の潤滑油を供給することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、流体を吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、ハウジング(101)と、ハウジング(101)内に回転可能に支持されたシャフト(103)と、ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の渦巻歯部(104a)を有する固定スクロール(104)と、渦巻歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の渦巻歯部(105a)を有するとともに、シャフト(103)から駆動力を得て固定スクロール(104)に対して旋回可動する旋回スクロール(105)と、旋回スクロール(105)に作用する圧縮反力により、両渦巻歯部(104a、105a)の接触圧力が増大する向きに旋回スクロール(105)が変位することを許容するようにシャフト(103)と旋回スクロール(105)とを連結するクランク機構(C)とを備え、クランク機構(C)は、シャフト(103)の回転中心から偏芯した部位に位置する突起部(106)、及び突起部(106)が摺動可能に填め込まれた穴部(107a)を有して構成されており、クランク機構(C)には、クランク機構(C)が配置されたクランク室(118)内に存在する潤滑油をクランク機構(C)内の摺動部に導くオイル通路(117)が設けられており、オイル通路(117)は、突起部(106)の外壁と穴部(107a)の内壁との間に形成された第1オイル通路(117a)、第1オイル通路(117a)のシャフト(103)側とクランク室(118)側とを連通させる第2オイル通路(117b)、及び第1オイル通路(117a)の旋回スクロール(105)側とクランク室(118)側とを連通させる第3オイル通路(117c)を有して構成されて、オイル通路(117)の両端側が、クランク室(118)に連通しており、穴部(107a)は、軸受(108)を介して旋回スクロール(105)に連結されたブッシング(107)に設けられ、旋回スクロール(105)には、ブッシング(107)を保持するためのボス部(105c)が設けられ、第3オイル通路(117c)は、ボス部(105c)に設けられており、潤滑油が、シャフト(103)の回転に伴って第2オイル通路(117b)内の潤滑油に作用する遠心力によるポンプ効果によって、クランク室(118)から、ボス部(105c)に設けられた第3オイル通路(117c)、第1オイル通路(117a)、第2オイル通路(117)、クランク室(118)の順に流通することを特徴とする。
【0008】
これにより、オイル通路(117)は、その両端側がクランク室(118)に連通した開回路構造となるので、オイル通路(117)に潤滑油を容易に流通させることができ、クランク機構(C)の摺動部に十分な量の潤滑油を供給することができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明ごとく、第2オイル通路(117b)をシャフト(103)の径方向に延びるようにバランサ(110)に設ければ、大きなポンプ効果(オイル通路(117)に潤滑油を流通させる効果)を得ることができる。
【0012】
請求項に記載の発明では、突起部(106)のうち穴部(107)との摺動面(106a、106b)には、第1オイル通路(117a)から摺動面(106a、106b)に潤滑油を導く第4オイル通路(117d)が設けられていることを特徴とする。
【0013】
これにより、特に潤滑が必要な摺動面(106a、106b)に確実に潤滑油を供給することができる。
【0014】
請求項に記載の発明では、第2オイル通路(117b)は、シャフト(103)の略径方向に延びるようにシャフト(103)に複数本形成されていることを特徴とする。
【0015】
これにより、流通する潤滑油量を増大させることができるので、摺動部に十分な量の潤滑油を供給することができる。
【0016】
請求項に記載の発明では、第2オイル通路(117b)は、摺動面(106a、106b)近傍からシャフト(103)の略径方向に延びるようにシャフト(103)に形成されていることを特徴とする。
【0017】
これにより、第1オイル通路(117a)から第2オイル通路(117b)に向かって流通する潤滑油の多くは、摺動面(106a、106b)を通過して第2オイル通路117bに至る。したがって、特に潤滑が必要な摺動面(106a、106b)に確実に潤滑油を供給することができる。
【0018】
なお、請求項に記載の発明のごとくシャフト(103)の中心側から外径側に放射状に延びるようにシャフト(103)に複数本の第2オイル通路(117b)を設けてもよい。
【0019】
また、請求項に記載の発明のごとく、請求項1ないしのいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機(100)を、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクルに適用すれば、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいても、スクロール型圧縮機の耐久性(信頼性)を向上させることができる。
【0020】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るスクロール型圧縮機(以下、圧縮機と略す。)を高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクル(以下、冷凍サイクルと略す。)に適用したものであって、図1は冷凍サイクルの模式図である。
【0022】
100は本実施形態に係る圧縮機であり、この圧縮機100は車両走行用のエンジンE/Gから動力を得て冷媒(本実施形態では、二酸化炭素)を吸入圧縮する。なお、100aはエンジンE/Gの動力を断続可能に圧縮機100に伝達する電磁クラッチ(クラッチ手段)であり、110bは動力を伝達するVベルトである。
【0023】
200は圧縮機100から吐出した高圧冷媒と外気とを熱交換して冷媒を冷却する放熱器であり、300は放熱器200から流出した冷媒を減圧するとともに、放熱器200出口側の冷媒温度に基づいて高圧側冷媒圧力(放熱器200出口側の冷媒圧力)を制御する圧力制御弁である。
【0024】
400は圧力制御弁300にて減圧された冷媒と空気とを熱交換して冷媒を蒸発させることにより冷凍能力を発揮する蒸発器であり、500は蒸発器400から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機100の吸入側に供給するとともに、冷凍サイクル中の余剰冷媒を蓄えるアキュムレータである。
【0025】
次に、本実施形態に係る圧縮機100について述べる。
【0026】
図2は圧縮機100の断面図である。図2中、101はフロントハウジングであり、このフロントハウジング101内には、軸受102を介してシャフト103が回転可能に支持されている。
【0027】
104はフロントハウジング101に対して固定された固定スクロール(シェル)であり、この固定スクロール104は、板状の端板部104b及び端板部104bからフロントハウジング101側に突出した渦巻状の渦巻歯部104aを有している。
【0028】
また、フロントハウジング101と固定スクロール104との間には、渦巻歯部104aに接触して噛み合う渦巻状の渦巻歯部105a(図3参照)、及び渦巻歯部105aが形成された端板部105bを有する旋回スクロール105が配設されており、この旋回スクロール105は、シャフト103から駆動力を得て固定スクロール104に対して旋回可動する。
【0029】
なお、Pは両スクロール104、105によって形成される作動室であり、この作動室Pの体積が旋回スクロール105の旋回に伴って拡大縮小することにより冷媒(流体)が吸入圧縮される。
【0030】
ところで、シャフト103の旋回スクロール105側端部のうち、シャフト103の回転中心軸103aから偏心した部位には、旋回スクロール105を旋回させるクランクシャフト(突起部)106が形成されており、このクランクシャフト106は、図4、5に示すように、シャフト103の回転中心から後述する軸受108の中心を通る基準線Hに対して、旋回スクロール105の旋回の向きに所定角度αだけ傾いた平行な第1、2平面106a、106bからなる二面幅106cが形成されている。
【0031】
また、107は、クランクシャフト106が挿入されるとともに、内壁が二面幅106cに対して摺動可能に接触する挿入穴(穴部)107aが形成された略円柱状のブッシングであり、旋回スクロール105は、このブッシング107の外周に配設された軸受108を介してブッシング107に対して回転可能に連結されている。そして、クランクシャフト106及びブッシング107により、両渦巻歯部104a、105a間の接触面圧を増大させる従動クランク機構Cが構成されている。
【0032】
因みに、本実施形態では、軸受108は、図2に示すように、内輪を有していない、いわいるシェル型の針状コロ軸受であり、ブッシング107の外周面に軸受108の転動体(針状のコロ)108aが直接に接触しながら回転する。また、軸受108の外輪108bは、旋回スクロール105(端板部105b)のボス部105cに圧入されている。
【0033】
また、109は、シャフト103の回転とともに、旋回スクロール105がブッシング107周りに自転することを防止する自転防止機構であり、この自転防止機構109により、シャフト103が回転すると、旋回スクロール103は自転せずにシャフト103の回転中心103a周りを旋回可動する。
【0034】
因みに、本実施形態に係る自転防止機構109は、旋回スクロール105(端板部105b)に圧入固定された可動側ピン109a、フロントハウジング101に圧入固定された固定側ピン109b及び両ピン109a、109bが内接するリング109cからなる、いわゆるピン−リング式である。
【0035】
また、110は、旋回スクロール105の旋回に伴ってシャフト103に作用する偏心力(旋回スクロール105の遠心力)を打ち消すバランサであり、111は作動室Pから漏れ出した冷媒が、圧縮機100外に流出することを防止すべく、シャフト103とフロントハウジング101との隙間を密閉するリップシールである。
【0036】
また、112は圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートであり、113は吐出ポート112から吐出された冷媒の脈動を平滑化する吐出室114を形成するリアハウジングである。
【0037】
また、115は吐出ポート112から吐出された冷媒が吐出室114から作動室Pに逆流することを防止するリード弁状の吐出弁であり、116は吐出弁115の最大開度を規制するストッパである。
【0038】
ところで、117は従動クランク機構Cが配置されたクランク室118内に存在する潤滑油を従動クランク機構C内の摺動部(クランクシャフト106と挿入穴107aとの摺動面や軸受108等)に導くオイル通路である。
【0039】
なお、本実施形態に係る冷凍サイクルでは、冷媒中に潤滑油を混合することにより圧縮機100内を潤滑しているので、クランク室118内の潤滑油とは、実際には、クランク室118内に充満した潤滑油を含む冷媒を意味しており、潤滑油のみを意味するものではない。
【0040】
そして、このオイル通路117は、クランクシャフト106の外壁と挿入穴107aの内壁との間に形成された第1オイル通路117a、第1オイル通路117aのシャフト103側とクランク室118側とを連通させる第2オイル通路117b、及び第1オイル通路117aの旋回スクロール105側とクランク室118側とを連通させる第3オイル通路117cを有して構成されている。
【0041】
なお、本実施形態では、第1オイル通路117aは、ブッシング107(挿入穴107aの内壁)に溝を形成することにより構成され、第2オイル通路117bは、シャフト103の大径部103b(軸受102と接触する部位)の一部に、回転中心軸103a側(摺動面である第1、2平面106a、106b側)から径外方側に延びる溝部を形成することより構成され、第3オイル通路117cはボス部105cに設けられている。
【0042】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0043】
本実施形態によれば、従動クランク機構Cが配置されたクランク室118内に存在する潤滑油を従動クランク機構C内の摺動部に導くオイル通路117が、クランクシャフト106の外壁と挿入穴107aの内壁との間に形成された第1オイル通路117a、第1オイル通路117aのシャフト103側とクランク室118側とを連通させる第2オイル通路117b、及び第1オイル通路117aの旋回スクロール105側とクランク室118側とを連通させる第3オイル通路117cから構成されているので、オイル通路117は、一端側が閉塞された袋小路構造ではなく、オイル通路117の両端側がクランク室118に連通した開回路構造となる。
【0044】
したがって、オイル通路117に潤滑油を容易に流通させることができるので、従動クランク機構Cの摺動部に十分な量の潤滑油を供給することができる。延いては、従動クランク機構Cの耐久性(信頼性)を向上させることができ、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる冷凍サイクルにおいても、圧縮機100の耐久性(信頼性)を向上させることができる。
【0045】
因みに、潤滑油は、シャフト103の回転に伴って第2オイル通路117b内の潤滑油に作用する遠心力によるポンプ効果によってオイル通路117を流通するので、潤滑油はクランク室118→第3オイル通路117c→第1オイル通路117a→第2オイル通路117→クランク室118の順に流通する。
【0046】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第2オイル通路117bは、シャフト103の大径部103bの一部に回転中心軸103a側から径外方側に延びる溝部を形成することより構成されていたが、本実施形態は、図6に示すように、大径部103bに回転中心軸103a側からシャフト103の径外方側に延びる穴部を形成することより第2オイル通路117bを構成したものである。
【0047】
(第3実施形態)
第1実施形態では、第2オイル通路117bは、シャフト103の大径部103bの一部に回転中心軸103a側から径外方側に延びる溝部を形成することより構成されていたが、本実施形態は、図7に示すように、回転中心軸103a側からシャフト103の径外方側に延びる穴部をバランサ110に形成することより第2オイル通路117bを構成したものである。
【0048】
このとき、穴部(第2オイル通路117b)を、図8に示すように、バランサ110のうち略半月状の重り部(ウェイト部)110aに形成することにより、大きなポンプ効果(オイル通路117に潤滑油を流通させる効果)を得ることができる。
【0049】
(第4実施形態)
本実施形態は、図9に示すように、クランクシャフト(クランクキー)106のうち挿入穴107aとの摺動面106d(第1、2平面106a、106b)に、第1オイル通路117aから第1、2平面106a、106bに潤滑油を導く第4オイル通路117dを設けたものである。
【0050】
なお、本実施形態では、クランクシャフト(クランクキー)106の四隅を一部削除することにより第4オイル通路117dを構成している。
【0051】
これにより、本実施形態では、特に潤滑が必要な摺動面である第1、2平面106a、106bに確実に潤滑油を供給することができる。
【0052】
(第5実施形態)
第1実施形態では、シャフト103の大径部103bの一部に、摺動面である第1、2平面106a、106b側から径外方側に延びる1本の溝部を形成して第2オイル通路117bとしたが、本実施形態は、図10、11に示すように、大径部103bの一部に、第1、2平面106a、106b側から径外方側に延びる複数本の溝部又は穴を形成して第2オイル通路117bとしたものである。
【0053】
そして、本実施形態では、複数本の溝部又は穴にて第2オイル通路117bを構成したので、流通する潤滑油量を増大させることができるので、摺動部に十分な量の潤滑油を供給することができる。
【0054】
また、第1、2平面106a、106b側から径外方側に延びるように第2オイル通路117bを構成しているので、第1オイル通路117aから第2オイル通路117bに向かって流通する潤滑油の多くは、第1、2平面106a、106bを通過して第2オイル通路117bに至る。したがって、特に潤滑が必要な摺動面である第1、2平面106a、106bに確実に潤滑油を供給することができる。
【0055】
(第6実施形態)
第5実施形態では、第2オイル通路117bを構成する複数本の溝部又は穴が、略並行に径外方側に延びていたが、本実施形態は、図12に示すように、シャフト103の中心側から外径側に放射状に延びるように第2オイル通路117bを構成したものである。
【0056】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、二酸化炭素を冷媒とする超臨界冷凍サイクルに本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばフロンを冷媒とする冷凍サイクルのごとく、高圧側の冷媒圧力が臨界圧力未満となる冷凍サイクルにも適用することができる。
【0057】
また、本発明に係る圧縮機は、電動モータにより駆動される電動圧縮機にも適用することができる。この際、電動モータと圧縮機とは別体、一体のいずれでもよい。
【0058】
上述の実施形態では、クランク室118内には吸入冷媒が充満するタイプであったが、クランク室118内に吐出冷媒がが充満するタイプであってもよい。
【0059】
また、上述の実施形態では、クランクシャフト106は二面幅を有するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば特開昭59−215984号公報にに記載のごとく、円柱状のクランクシャフトを有するスイングリンク式の従動クランク機構であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷凍サイクルの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るスクロール圧縮機の断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る圧縮機における従動クランク機構の分解斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る圧縮機における従動クランク機構の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るスクロール圧縮機の断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るスクロール圧縮機の断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る圧縮機におけるバランサの模式図である。
【図9】(a)は本発明の第4実施形態に係る圧縮機における従動クランク機構の分解斜視図であり、(b)は(a)のA部拡大図である。
【図10】(a)は本発明の第5実施形態に係る圧縮機のシャフトの正面図であり、(b)は(a)の右側面図である。
【図11】(a)は本発明の第5実施形態に係る圧縮機のシャフトの正面図であり、(b)は(a)の右側面図である。
【図12】本発明の第6実施形態に係る圧縮機における第2オイル通路の模式図である。
【符号の説明】
100…スクロール型圧縮機、101…フロントハウジング、
103…シャフト、104…固定スクロール、105…旋回スクロール、
106…クランクシャフト(突起部)、107…ブッシング、
108…軸受、110…バランサ、117…オイル通路。

Claims (7)

  1. 流体を吸入圧縮するスクロール型圧縮機であって、
    ハウジング(101)と、
    前記ハウジング(101)内に回転可能に支持されたシャフト(103)と、
    前記ハウジング(101)に対して固定され、渦巻状の渦巻歯部(104a)を有する固定スクロール(104)と、
    前記渦巻歯部(104a)と接触して噛み合う渦巻状の渦巻歯部(105a)を有するとともに、前記シャフト(103)から駆動力を得て前記固定スクロール(104)に対して旋回可動する旋回スクロール(105)と、
    前記旋回スクロール(105)に作用する圧縮反力により、前記両渦巻歯部(104a、105a)の接触圧力が増大する向きに前記旋回スクロール(105)が変位することを許容するように前記シャフト(103)と前記旋回スクロール(105)とを連結するクランク機構(C)とを備え、
    前記クランク機構(C)は、前記シャフト(103)の回転中心から偏芯した部位に位置する突起部(106)、及び前記突起部(106)が摺動可能に填め込まれた穴部(107a)を有して構成されており、
    前記クランク機構(C)には、前記クランク機構(C)が配置されたクランク室(118)内に存在する潤滑油を前記クランク機構(C)内の摺動部に導くオイル通路(117)が設けられており、
    前記オイル通路(117)は、前記突起部(106)の外壁と前記穴部(107a)の内壁との間に形成された第1オイル通路(117a)、前記第1オイル通路(117a)の前記シャフト(103)側と前記クランク室(118)側とを連通させる第2オイル通路(117b)、及び前記第1オイル通路(117a)の前記旋回スクロール(105)側と前記クランク室(118)側とを連通させる第3オイル通路(117c)を有して構成されて、前記オイル通路(117)の両端側が、前記クランク室(118)に連通しており、
    前記穴部(107a)は、軸受(108)を介して前記旋回スクロール(105)に連結されたブッシング(107)に設けられ、
    前記旋回スクロール(105)には、前記ブッシング(107)を保持するためのボス部(105c)が設けられ、
    前記第3オイル通路(117c)は、前記ボス部(105c)に設けられており、
    潤滑油が、前記シャフト(103)の回転に伴って前記第2オイル通路(117b)内の潤滑油に作用する遠心力によるポンプ効果によって、前記クランク室(118)から、前記ボス部(105c)に設けられた前記第3オイル通路(117c)、前記第1オイル通路(117a)、前記第2オイル通路(117)、前記クランク室(118)の順に流通することを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記突起部(106)のうち前記穴部(107)との摺動面(106a、106b)には、前記第1オイル通路(117a)から前記摺動面(106a、106b)に潤滑油を導く第4オイル通路(117d)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記シャフト(103)と一体的に回転し、前記旋回スクロール(105)の旋回に伴って前記シャフト(103)に発生する遠心力を打ち消すバランサ(110)が設けられており、
    さらに、前記第2オイル通路(117b)は、前記シャフト(103)の径方向に延びるように前記バランサ(110)に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記第2オイル通路(117b)は、前記シャフト(103)の略径方向に延びるように前記シャフト(103)に複数本形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記第2オイル通路(117b)は、前記摺動面(106a、106b)近傍から前記シャフト(103)の略径方向に延びるように前記シャフト(103)に形成されていることを特徴とする請求項に記載のスクロール型圧縮機。
  6. 前記第2オイル通路(117b)は、前記シャフト(103)の中心側から外径側に放射状に延びるように前記シャフト(103)に複数本形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載のスクロール型圧縮機(100)を有することを特徴とする、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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