JP3750103B2 - 記録媒体及びゲーム装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は野球ゲームの制御方法、記録媒体及びゲーム装置に係り、特に、コンピュータにより実行され、表示画面上にフィールド及び野球選手を表示すると共に、入力装置からの入力情報に応じて模擬的に野球を行う野球ゲームに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、多くのビデオゲームが各社から発売されている。ビデオゲームのジャンルの中には、スポーツをビデオゲーム化したスポーツゲームというジャンルがある。そのジャンルの中でも、特に野球を題材とした野球ゲームはゲーム遊戯者間の人気が高い。
【0003】
遊戯者は、野球ゲームで選手又は監督として役割を演ずるが、選手として役割を演ずる野球ゲームが多数である。通常、野球ゲームは一人又は二人で行われる。二人で行う場合には、それぞれが対戦チームの一方を担当し、攻撃側、守備側を交代で担当する。一人で行う場合には、コンピュータが相手チームを担当する。守備側を担当した遊戯者(又はコンピュータ)は、球種やコースを選択して打者に打たれないように投球し、攻撃側を担当した遊戯者(又はコンピュータ)は、出塁状況、アウトカウントやボールカウント等の状態を考慮した上で打撃を行う。
【0004】
投手から投球されたボールを打者がバットに当てフェア範囲に入った場合に、その打者はランナーとして塁に出ようとし、塁にいるランナーは進塁を試みる。このとき、ランナーが塁に到達するタイミングとボールが塁上の守備側の選手に届くタイミングとがきわどい場合に、いわゆるクロスプレイという状態となる。この瞬間的なクロスプレイの結果によって、野球ゲームの勝敗は大きく左右されるので、野球ゲームではクロスプレイについての工夫がなされている。例えば、特開平第8−24438号公報には、クロスプレイの場面をクローズアップしてCRT上に表示する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報の技術では、クロスプレイがクローズアップされて表示されるものの、遊戯者がクロスプレイ時に選手に介入することができないので、現実の野球での能動的なクロスプレイを十分に表現することが難しい、という問題点があった。
【0006】
本発明は上記事案に鑑み、遊戯者がクロスプレイ時に介入可能でより現実の野球に近い野球ゲームの制御方法、該方法が記録された記録媒体及びゲーム装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、表示画面上にフィールド及び野球選手を表示すると共に、入力装置からの入力情報に応じて模擬的に野球を行う野球ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種を予め記憶した記憶手段、塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かを判断するクロスプレイ発生判断手段、前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記表示画面上に少なくとも前記野手と前記走者とをクローズアップして表示するクローズアップ表示手段、前記クローズアップ表示手段によりクローズアップされた走者及び野手の動作をスローモーションで表示するスローモーション表示手段、前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から前記走者の前記塁へのスライディング及び前記野手の前記走者へのタッチングの前記入力装置による選択を許可し、前記スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて前記走者のアウト、セーフを判定するアウトセーフ判定手段、として機能させる。
【0008】
本態様では、記憶手段に野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種が予め記憶されており、クロスプレイ発生手段により塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かが判断される。クロスプレイが発生すると判断されると、表示画面上にはクローズアップ表示手段で少なくとも野手と走者とがクローズアップされ、スローモーション表示手段でクローズアップされた走者及び野手の動作がスローモーションで表示され、アウトセーフ判定手段により、記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から走者の塁へのスライディング及び野手の走者へのタッチングの入力装置による選択を許可し、スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて走者のアウト、セーフが判定される。本態様によれば、遊戯者はスライディング及び/又はタッチングを入力することでクロスプレイ時に野球ゲームに介入することができ、入力のタイミングにより走者のアウト、セーフの判定が異なるので、野球ゲームへの感情移入を図ることができると共に、クロスプレイ時に表示画面上に少なくとも野手と走者とがクローズアップされ、かつ、両者の動作がスローモーションで表示されるので、野球ゲームに臨場感を持って臨むことができる。
【0009】
この場合において、クロスプレイ発生判断手段が、塁からのボールの位置及び塁からの走者の位置が所定範囲内にあるときにクロスプレイが発生すると判断するようにすれば、所定範囲としてアウト、セーフの判定がきわどいときのボール及び走者の位置を予め設定することができるので、クロスプレイ時の判定で遊戯者を一喜一憂させることができる。このとき、アウトセーフ判定手段による走者のアウト、セーフの判定を、選択されたスライディングとタッチングとの組み合わせに基づいて変更するようにすれば、組み合わせにより走者のアウト、セーフが異ならせることができるので、一層野球ゲームへの感情移入を図ることができる
【0010】
更に、コンピュータを、スライディングの最適タイミングをクローズアップされた表示画面上に表示する最適タイミング表示手段として機能させれば、走者側の遊戯者は最適タイミングを知ることができるので、走者側の遊戯者が野球ゲームに慣れていなくても表示された最適タイミングに従ってスライディングの入力をすることができる
【0012】
更に、本発明の第2の態様は、遊戯者が入力するための入力部と、前記入力部から入力された入力情報に応じて野球ゲームを制御する制御部と、フィールド及び野球選手を表示する表示部とを備えたゲーム装置において、前記制御部は、野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種を予め記憶した記憶手段と、塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かを判断するクロスプレイ発生判断手段と、前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記表示部に少なくとも前記野手と前記走者とをクローズアップして表示するクローズアップ表示手段と、前記クローズアップ表示手段によりクローズアップされた走者及び野手の動作をスローモーションで表示するスローモーション表示手段と、前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から前記走者の前記塁へのスライディング及び前記野手の前記走者へのタッチングの前記入力装置による選択を許可し、前記スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて前記走者のアウト、セーフを判定するアウトセーフ判定手段と、を有する。本態様では、記憶手段に野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種が予め記憶されており、クロスプレイ発生手段により塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かが判断される。クロスプレイが発生すると判断されると、表示部にはクローズアップ表示手段で少なくとも野手と走者とがクローズアップされ、スローモーション表示手段でクローズアップされた走者及び野手の動作がスローモーションで表示され、アウトセーフ判定手段により、記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から走者の塁へのスライディング及び野手の走者へのタッチングの入力装置による選択を許可し、スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて走者のアウト、セーフが判定される。本態様によれば、第1の態様と同様に、遊戯者は入力部を操作することで野球ゲームに介入することができ、入力のタイミングで判定手段による走者のアウト、セーフの判定が異なるので、野球ゲームへの感情移入を図ることができると共に、クロスプレイ時に表示部に少なくとも野手と走者とがクローズアップされて表示されるので、野球ゲームに臨場感を持って臨むことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を家庭用ビデオゲーム装置上で実行される野球ゲームに適用した実施の形態について説明する。
【0014】
(構成)
図1に示すように、本実施形態の家庭用ビデオゲーム装置10は、制御部としてのゲーム装置本体2に、スピーカ5を内蔵した表示部としてのテレビモニタ4及び入力部としての入力装置3が接続されている。ゲーム装置本体2は、CD−ROM等の記録媒体1を装着可能な媒体読取部(図3参照)を有している。この媒体読取部に記録媒体を装着することにより記録媒体1に記録されたゲームプログラムが自動的にゲーム装置本体2内の記憶メモリにロードされる。なお、図1では、野球ゲームを二人の遊戯者で行う場合を想定して入力装置3を2個用いる場合を示している。
【0015】
図2に示すように、入力装置3には、ゲームを開始するためのスタートボタン30やゲームキャラクタを操作したり、ゲーム装置本体2からの入力問い合わせに応答するための□ボタン31、△ボタン32、○ボタン33、×ボタン34、及び、上ボタン35、右ボタン36、左ボタン37、下ボタン38で構成される十字方向ボタンセット等の種々のボタンが配置されている。
【0016】
図3に示すように、ゲーム装置本体2は装置全体の制御を行う記憶手段、クロスプレイ発生判断手段、クローズアップ表示手段、スローモーション表示手段及び最適タイミング表示手段の一部及びアウトセーフ判定手段としてのCPUブロック20を備えている。CPUブロック20は、ゲーム装置本体2内の各部とのデータ転送を主に制御するSCU(System Control Unit)、中央演算処理装置として高速クロックで作動するCPU、ゲーム装置本体2の基本制御動作が記憶されたROM、CPUのワークエリアとして働くと共に記録媒体1に記録されたゲームプログラム及び種々のデータを一時的に記憶するRAM及びこれらを接続する内部バスで構成されている。
【0017】
SCU20には外部バス25が接続されている。外部バス25は、コントローラパッド等の入力装置3からの入力を受信してCPUブロック20へ入力情報を転送する入力受信部21、図示しないサブCPUを備え記録媒体1に記録されたゲームプログラムを読み取りCPUブロック20へ転送するCD−ROMドライブ等の媒体読取部22、図示しないサブCPU及びVRAMを備えCPUブロック20から転送された情報に従って画像を描画するクローズアップ表示手段、スローモーション表示手段及び最適タイミング表示手段の一部としての画像処理部23、及び、図示しないサブCPU及びRAMを備え、例えば、バックミュージックや効果音等の音響を処理する音響処理部24、に接続されている。また、入力受信部21は入力装置3に、画像処理部23はテレビモニタ4に、音響処理部24はテレビモニタ4に内蔵されたスピーカ5にそれぞれ接続されている。
【0018】
(動作)
次に、本実施形態の家庭用ビデオゲーム装置10の動作について説明する。なお、家庭用ビデオゲーム装置10は記録媒体1に記録されたゲームプログラムに従って野球ゲームを実行し、二人の遊戯者(プレイヤ)が攻撃側及び守備側を担当するものとして以下説明する。
【0019】
図示しない電源スイッチが押下され、家庭用ビデオゲーム装置10に電源が投入されると、CPUが、野球ゲームを記録した記録媒体1から画像データ、音響データ及びプログラムデータからなるゲームプログラムを読み出す。読み出されたゲームプログラムは、CPUブロック20のRAMに格納され、画像データ及び音響データの一部はそれぞれ画像処理部23のVRAM、音響処理部24のRAMに転送される。プログラムデータには、長打力、走塁時の走力、ヘッドスライディングの可否等を含む攻撃データや遠投力やファインプレイを表す守備力、守備時の走力等を含む守備データが各選手毎の属性データとして含まれている。
【0020】
以降、CPUは、CPUブロック20のRAMに記憶されているゲームプログラム、並びに、遊戯者が入力装置3の各種ボタンを介して指示する内容に基づいて、野球ゲームを進行させる。すなわち、CPUは、遊戯者による入力装置3に対するボタン操作に応じて入力装置3から送出される操作信号を受信し、ゲームプログラムに従って適宜、描画や音出力のためのコマンドを実行して画像処理部23及び音響処理部24へ送出する。これにより、テレビモニタ4上には野球ゲームの画像が表示され、スピーカ5からは野球ゲームに関連する音響が出力される。なお、テレビモニタ4上には、後述するクロスプレイ時を除いて、内野領域及び外野領域を含むフィールド、守備側の選手、走者(ランナー)及びボール等を含む野球ゲームの画像が表示されるが、本塁審判の背面やや上側を視点として、遠近関係から内野領域が外野領域より大きく表示される(以下、通常画面という。)。
【0021】
守備側を担当する遊戯者は、入力装置3のボタンを操作することによって、投球する球種とコースを選んだ上でボールを投球し、攻撃側を担当する遊戯者は、ボールのコースとタイミングとを見極めたうえでバッティングを行う。ボールが打撃されフェア範囲に入った場合(又は、いわゆる犠牲フライとなった場合)に、ランナーが走塁し、守備側の選手が捕球したボールを塁上の野手に返球することによってクロスプレイ発生の可能性が生まれる。現実の野球では、クロスプレイはアウト、セーフの判断がきわどくなる場面において発生し、アウト・セーフの判断が明らかなときには発生しない。
【0022】
このことを家庭用ビデオゲーム装置10上で実現するために、本実施形態では、ゲームプログラム内にクロスプレイが発生するか否かを判断するクロスプレイ発生判断処理ルーチン(以下、判断ルーチンという。)を有している。判断ルーチンで肯定判断されたとき(CPUによりクロスプレイが発生すると判断されたとき)に、クロスプレイ時の処理を行うクロスプレイ処理ルーチン(以下、処理ルーチンという。)を呼び出して実行し、処理ルーチンが終了すると、通常の(非クロスプレイ時の)野球ゲームに戻り、一方、判断ルーチンで否定判断されたとき(クロスプレイが発生しないと判断されたとき)は、処理ルーチンは呼び出されず、通常の野球ゲームが続行される。
【0023】
<クロスプレイ発生条件>
判断ルーチンでは、(1)ボールがベース(塁)の5m以内の位置にあり、(2)走者が当該ベースの3m〜4mの位置にいるか否かを判断して、(1)及び(2)のクロスプレイ発生条件が満たされたときに、クロスプレイが発生するものとして処理ルーチンを呼び出す。
【0024】
CPUは、テレビモニタ4の垂直帰線周期と一致した、1/60秒(16.6秒)毎に一度の周期で行われる垂直帰線割込が発生したか否かを判断し、肯定判断のときは、ボールの位置及び選手の位置を演算して画像処理部23へ位置データを送出することにより、画像処理部23に1/60秒毎に画像データを描画させ、否定判断のときは、入力装置3から入力された情報の取り込みや音響処理等を実行している。ボールの位置は、ボールを捕球した守備側の選手の位置、ボールを捕球した選手から返球を受ける塁上の野手の位置、当該ボールを返球した選手の守備データとしてRAMに格納された遠投力(m/sec)及びボールを返球したときからの経過時間(1/60秒の倍数)から演算することができる。また、走者の位置は、当該走者の攻撃データとしてRAMに格納された走塁時の走力(m/sec)と、走り始めたときからの時間経過(1/60秒の倍数)とにより演算することができる。
【0025】
一方、上記(1)及び(2)のクロスプレイ発生条件が満たされないときには、クロスプレイは発生しないものとして通常画面での野球ゲームが続行される。従って、判断ルーチンで否定判断されたときは、通常画面により走者のアウト、セーフの判定がなされる。なお、牽制球での帰塁や盗塁時には、上述した、ボールが打撃されフェア範囲に入った場合(又は、いわゆる犠牲フライとなった場合)に、ランナーが走塁し、守備側の野手が捕球したボールを塁上の選手に返球する、という条件が満たされないので、クロスプレイは発生せず、通常画面での処理がなされる。
【0026】
<クロスプレイの処理>
処理ルーチンでは、まず、テレビモニタ4上の画像を、上述した通常画面から、図4に示すように、走者と野手とをクローズアップしたクローズアップ画面に切り換えて表示する。このクローズアップ画面はスローモーションで表示される。すなわち、瞬間的な行為であるクロスプレイをより堪能できるように表現するために、CPUは、走者、野手及びボールの動きが通常時の2分の1の速度(実時間よりも遅い時間)になるように速度パラメータを変更する。クローズアップ画面でのスローモーション表示は審判が判定を下すまで続行される(以下、スローモーションで表示されるクローズアップ画面をクロスプレイ専用画面という。)。
【0027】
また、クロスプレイ専用画面上では、攻撃側及び守備側双方が遊戯者の場合には、走塁している走者に、回り込み、スライディング及びタックルのいずれかを指示するための攻撃側コマンド、及び、返球されたボールを捕球する塁上の野手に、奥タッチ、前タッチ及びブロックのいずれかを指示するための守備側コマンドが表示されている。なお、コンピュータが攻撃側、守備側のいずれかを担当する場合には、コンピュータ側のコマンドは表示されない。
【0028】
下表1に示すように、スライディングとは、走者がベースへ前側から滑り込む行為をいい、当該走者の攻撃データがヘッドスライディング可のときにはヘッドスライディングで、ヘッドスライディング否のときは足側からスライディングを行う。回り込みとは、走者がベースの奥に回り込んで行うスライディングをいい、後述する野手の前タッチをかいくぐってベースに到達することができるスライディングである。タックルとは、走者が本塁上でキャッチャーのブロックを弾き飛ばして本塁ベースに到達する行為をいい、本塁でのクロスプレイ時にのみ入力(選択)可能である。
【0029】
【表1】
Figure 0003750103
【0030】
一方、前タッチとは、走者をベースの前側でタッチする行為をいい、走者の(ヘッド)スライディングに対する防御となる。奥タッチとは、走者をベースの奥側でタッチする行為をいい、走者の回り込みに対する防御となる。ブロックとは、本塁上で野手(キャッチャー)が走者の本塁ベースへの直線的な到達を妨害する行為をいい、返球されたボールの捕球が遅くても走者をアウトにできることがある。
【0031】
なお、下表2に、攻撃側及び守備側の遊戯者がそれぞれ攻撃側コマンド及び守備側コマンドのいずれかを選択した場合の有利、不利の関係を示す。
【0032】
【表2】
Figure 0003750103
【0033】
テレビモニタ4上では、クロスプレイ専用画面により、ベース上の野手及び走者の動きが、及び、クロスプレイ専用画面内にボールが位置するようになったときには、ボールも併せて表示される。図5に示すように、クロスプレイ専用画面には、走者Rが上述したスライディング、回り込み、又はタックルの最適ポイントに到達するときに、攻撃側コマンドのうち対応するボタンマーカ(図4に示す攻撃側コマンドの△、○、×のボタンをかたどったマーカ)を明滅又は反転させることによって、攻撃側の遊戯者に現在の最適な攻撃側コマンドが何であるかを表示する。本実施形態では、現実の野球におけるクロスプレイに鑑み、走者Rが、ベースBから2.5mに位置するときにスライディングの最適ポイントが、ベースBから2.0mに位置するときに回り込みの最適ポイントが、ベースBから1.7mに位置するときにタックルの最適ポイントが、それぞれ設定されている。また、本塁でクロスプレイが行われる場合には、ボタンマーカの明滅等の他に、各最適ポイントを示す目印を画面上に表示する(図5も参照)。
【0034】
攻撃側の遊戯者は、クロスプレイ専用画面上で走者がスライディング最適ポイントに到達したと思うときに○ボタン33を押下するか、回り込み最適ポイントに到達したと思うときに△ボタン32を押下するか、又は、タックル最適ポイントに到達したと思うときに×ボタン34を押下することにより、ボタンを押下したときの走者の位置が最適ポイントに近いほど走者を早い速度でベースBに到達させることができる。攻撃側の遊戯者によりいずれかの最適ポイントと思われるポイントでボタン入力がなされると、走者はボタンが押下された位置からスライディング(回り込み、又はタックルを含む。)を実行する。攻撃側の遊戯者によりボタン入力がなされなかった場合は、走者はベースBの1.5m前に設定されたスライディング自動実行ポイントからスライディングを実行するが、この場合にはベースBへの到達速度が遅くなる。なお、攻撃側の遊戯者がボタンを押すことのできる(攻撃側コマンドを選択できる)範囲は、ゲーム内の設定距離上でベースB前3mから1.5mの間である。
【0035】
CPUは、攻撃側の遊戯者が押下したボタンによりスライディング、回り込み、タックルの別を判断し、本塁以外でクロスプレイが行われるときには、攻撃側コマンドのうちタックルは表示されないが、仮にタックルに対応する×ボタン34が押下されたときは、ボタンの押下がなかったものとして処理する。また、遊戯者によりスライディングが選択されたときには、RAMから走者の攻撃データを呼び出して、走者のヘッドスライディングの可否を判断する。ヘッドスライディング可能な走者はヘッドスライディングをするものとし、ヘッドスライディング不能な走者はスライディングをするものとして扱う。次に、ボタンが押下されたときの走者Rの位置を演算し、ベースBからの距離lを更に演算して、下記式(1)〜(8)により走者の速度vを演算する。以後のクロスプレイにおいて、走者の速度は、RAMに格納された攻撃データの走塁時の走力から速度vに変更される。
【0036】
【数1】
Figure 0003750103
【0037】
攻撃側の遊戯者がいずれのボタンも押さなかった場合又は走者がべースB前1.5mに達した後にボタンを押した場合には、走者の速度vは2m/secに設定される。このときの走者のモーションは、走者の攻撃データにかかわらずスライディングで行われ、ヘッドスライディングでは行われない。図6は、以上の場合の走者の速度vをグラフで示したものである。なお、攻撃側の遊戯者が、走者のベースB前3.0m〜1.5m間でタックルを選択するための×ボタン34を押下した場合には、走者の位置(ベースBからの距離)により速度vは変動せず、一定の3.0m/secに設定されている。CPUは、速度vにより走者RのベースBへの到達時間を演算する。すなわち、攻撃側の遊戯者が攻撃側コマンドのボタンを押下した時点で走者RのベースBへの到達時間が決定される。
【0038】
一方、守備側の遊戯者は、奥タッチ(△ボタン32)、前タッチ(○ボタン33)及びブロック(×ボタン34)に対応したいずれかのボタンを押下すことで、返球されたボールを塁上の野手が捕球し、捕球に成功すると、入力(選択)された奥タッチ、前タッチ又はブロックのいずれかの行為で走者Rにタッチ又はブロックをしに行く。守備側の遊戯者は、捕球のタイミングが特に重要で、ボタンを速く押しすぎると捕球ミスの可能性が高くなり、遅く捕球するとタッチが遅れてしまう。なお、攻撃側と同様に、本塁以外でクロスプレイが行われるときには、守備側コマンドのうちブロックは表示されないが、仮にブロックに対応する×ボタン34が押下されたときは、ボタンの押下がなかったものとして処理する。
【0039】
CPUは、攻撃側及び守備側の遊戯者が上述したいずれかのボタンを押下すると、押下されたボタン及びクロスプレイが発生した塁に対応するモーションデータの描画を画像処理部23に指示し、テレビモニタ4には走者及び野手(更に、ボール)のモーションが表示される。すなわち、画像処理部23のVRAMには、モーションキャプチャ等を利用して得られたアニメーションのためのモーションデータが複数組み用意されており、CPUブロック20のCPUが画像処理部23のCPUにどのモーションデータを使用するかを指示する。ここでのモーションは、画素の変位をリアルタイムに直接計算して行うのではなく、予め現実の野球選手の動きをサンプリングしたデータ数列を使用するもので、よりリアルにクロスプレイに伴う走者及び野手のアクションを表現するものである。一般的な3次元モーションデータのデータ構造は、各キャラクタオブジェクト(走者、野手及びボール)の大きさを示すスケール値、3次元仮想空間上のXYZの各軸に対する回転角、及び原点からの移動距離を示すXYZ成分ごとの座標値で構成され、これらを各モーション毎にそのモーションのフレーム数だけ持つことでモーションを表現することができる。なお、フレームとは、画像表示処理の時間的単位をいい、いわゆる「コマ」に対応するものである。
【0040】
野手は、捕球が成功すると自動的にタッチ動作に入り、捕球に失敗すると落としたボールを拾う再捕球の動作を行った後(表1も参照)、走者へのタッチ動作に入る(以下、捕球動作とタッチ動作とを併せてタッチングという。)。また、タッチ動作が走者のスライディングの方向と異なると(走者が回り込みの場合に野手が前タッチをしたとき、又は、走者が(ヘッド)スライディングの場合に野手が奥タッチをしたとき)、選択されたタッチ動作が行われた後、走者のスライディング等に合わせたタッチ動作が再度行われる。
【0041】
CPUは、守備側の遊戯者がボタンを押下したときのボールの位置により、捕球が成功したか否かの判断を行う。ボールが野手のグラブに到達した(距離0)場合には、捕球に成功したと判断し、ボールが野手のグラブに達していない場合には、次式(9)による演算式で捕球確率を演算する。なお、式(9)において、距離lはベースBからの距離l(単位:m)を示しており、小数点第1位まで算出される。
【0042】
【数2】
Figure 0003750103
【0043】
次に、CPUは、捕球確率の演算後、0〜99までの乱数値を整数値で取得し、捕球確率との大小を比較して、捕球確率が乱数値以上のときには捕球に成功したと判定し、捕球確率が乱数値より小さいときには捕球に失敗したものと判定する。野手が返球されたボールを捕球してからべースBにタッチするまでの時間は、下表3に示す一定時間に設定されている。
【0044】
【表3】
Figure 0003750103
【0045】
図8に示すように、クロスプレイ専用画面上では、スローモーションで走者がベースに進み、野手は捕球後ベース又は走者にタッチする画像が描画される。なお、図8は、本塁でのクロスプレイの一場面を示している。
【0046】
次に、処理ルーチンでは、塁の近傍に位置する図示しない審判によりアウト、セーフの判定がなされる。アウト、セーフの判定は、次の判定条件に従ってなされる。
【0047】
(A)野手がタッチングを行っていない状態で、走者RがベースBに到達した場合には、セーフとする。
(B)野手がブロック以外で走者Rが先にベースBに到達した場合には、セーフとする。
(C)走者Rがタックル以外で、ボールが先にベースBに到達した(走者Rにタッチしたか野手と走者Rとが接触した)場合には、アウトとする。
(D)上記(A)〜(C)以外で、走者Rがタックルの場合には、下記式(10)又は式(11)により成功指数を演算し、下記式(12)〜(14)のいずれかにより野手のタッチングの組み合わせにより判定確率を演算した後、0〜99までの乱数値を取得して判定確率が乱数値以上の場合にセーフと判定し、判定確率が乱数値より小さい場合にアウトと判定する。なお、図7は、走者のベースBからの距離lと成功確率との関係をグラフで示したものである。また、式(12)〜(14)において、長打力及び守備力は、最大値が100に設定されており、RAMに格納された攻撃データ及び防御データから呼び出されて演算される。
【0048】
【数3】
Figure 0003750103
【0049】
【数4】
Figure 0003750103
【0050】
(E)上記(A)〜(D)以外で、野手がブロックの場合には、下記式(15)又は式(16)により、判定確率を演算した後、0〜99までの乱数値を取得して判定確率が乱数値以上の場合にセーフと判定し、判定確率が乱数値より小さい場合にアウトと判定する。
【0051】
【数5】
Figure 0003750103
【0052】
アウト、セーフの判定は、審判のモーションと音声とによって表現され、その一瞬後に大きな歓声がスピーカ5から出力されて、処理ルーチンを終了する。これにより、テレビモニタ4上の画面も通常画面に戻る。
【0053】
以上のように、本実施形態の家庭用ビデオゲーム装置10では、従来はただ見ているだけであったクロスプレイにおいて、スライディング、タッチングの入力を許容して遊戯者がクロスプレイに介入できるようにすることで、野球ゲームをより現実の野球に近づけると共に、入力タイミングによってアウト、セーフの判定を変動させるようにしたことで、遊戯者はクロスプレイの判定に一喜一憂し、野球ゲームへの感情移入をより高めることができる。また、クロスプレイ時にクロスプレイ専用画面に野手と走者とをクローズアップして表示することで、遊戯者に野球ゲームへの臨場感を与えると共に、スローモーションでクロスプレイをゆっくりと見させることで、遊戯者にクロスプレイを堪能させることができる。しかも、アウト、セーフの判定が微妙となるクロスプレイ発生条件を設定して条件を満たす場合にのみクロスプレイの処理を行うことで、遊戯者はいずれの判定となるか不明なことから、野球ゲームに一層の興味を示させることができる。
【0054】
また、本実施形態では、遊戯者が複数のスライディング種やタッチング種の中から自己に有利と思われるスライディングやタッチングを選択して入力することができるので、現実の野球に近い野球ゲームを実現することが可能となる。また、判定では遊戯者が入力(選択)したスライディングとタッチングの組み合わせによりアウト、セーフが異なることから、遊戯者はゲームとしてのおもしろさを味わうことができると共に、自己に最も有利なスライディングやタッチングを考慮して入力(選択)することになるので、野球ゲームに真剣となる瞬間を与えることができる。更に、最適ポイントをボタンマーカを明滅したり目印を表示したりしてクロスプレイ専用画面上に表示するようにしたので、野球ゲームの初心者でもクロスプレイを楽しむことができる。
【0055】
なお、本実施形態では、二人の遊戯者による野球ゲームを例示したが、相手チームはコンピュータが担当するようにしてもよい。この場合には、レベル設定を設けることにより、コンピュータ側による最適ポイントの選択を上述した一定のポイントから若干ずらすようにしてもよい。また、本実施形態ではヘッドスライディングの可否を攻撃データから判断するようにしたが、攻撃データによらずランダムに行うようにしてもよい。更に、本実施形態では捕球に成功した後に自動的にタッチ動作を行う例を示したが、遊戯者がボタンを押下することでタッチ動作を行うようにしてもい。更にまた、本実施形態では走者がボタンが押下された位置からスライディングを行う例を示したが、走者のスライディング開始位置を固定するようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態ではボールや走者の位置を垂直帰線周期と一致させたタイミングで演算する例を示したが、垂直帰線周期とは別にCPUのクロックにより任意の時間毎にボールや走者の位置を演算するようにしてもよい。更に、本実施形態ではグラブの位置について言及しなかったが、3次元仮想空間上で塁上の野手と同じ座標に設定してもよく、又は、別にグラブの位置を所定時間毎に演算するようにしてもよい。また更に、本実施形態ではクロスプレイ専用画面を通常画面から切り換える例を示したが、クロスプレイ専用画面と通常画面とを同時に表示するようにしてもよい。更にまた、CPUブロック20のRAMに所定データを保存しておき、クロスプレイ後に当該クロスプレイをリプレイするようにしてもよい。更に、本実施形態では走者や野手の攻撃データ、守備データをRAMからそのまま読み込んだ例を示したが、クロスプレイのアウト、セーフの結果に応じてRAM上の攻撃データや守備データを書き換えるようにしてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、家庭用ビデオゲーム装置10での野球ゲームを例示したが、通信ケーブルを用いてゲーム装置本体と他のゲーム装置とを外部接続し、ゲーム装置の内部において、I/Oコントローラ、バッファメモリ及び他のゲーム装置とのデータの送受信を処理する通信処理部を更に備えて構成するようにしてもよい。このようにすれば、いわゆる通信ゲームを実現することができる。ここで、通信ゲームには、例えば、複数のゲーム装置を比較的短い通信ケーブルを用いて直接接続するもの、異なる場所に所在する複数のゲーム装置をイントラネットやインターネット等の通信手段を介して接続するもの、各ゲーム装置のゲーム進行を一元管理するゲームサーバとインターネット等の通信手段を介して接続するもの等種々の態様が考えられる。そして、これらの通信ゲームは、多人数同時プレイをするゲームのように1つのテレビモニタを画面分割して表示するものではなく、各遊戯者毎のテレビモニタに各遊戯者に独自の視点で画面表示するようにしてもよい。すなわち、攻撃側と守備側とでは、異なる視点で画面表示することにより、一層の野球ゲームへの感情移入を図ることができる。
【0058】
更に、このような野球の通信ゲームでは、各遊戯者を同一又は異なる球団の各選手若しくは一部の選手(この場合、他の選手はコンピュータによる自動プレイとなる)に対応させたゲームや、各遊戯者を各球団に対応させたゲームとするようにしてもよい。ここで、球団に対応させた場合は、二人の遊戯者が1組として攻撃側又は守備側となり、自己の球団のすべての選手を操作して両者が対戦することとなるが、平行処理で別の組の二者同士も対戦できるようにし、他の仮想球場の途中経過としての情報等を通信ケーブルで接続された全ての組の遊戯者のゲーム装置に送受信したり、また、リーグ戦やトーナメント戦とする等、単に二人でプレイすること以上の通信対戦ならではの遊び方も実現することができる。
【0059】
更に、本実施形態では、野球ゲームのゲームプログラムが記録媒体1に記録されている場合を例示したが、遊戯者がインターネット等を介して、自己のパーソナルコンピュータに内蔵されたハードディスクにゲームプログラムをダウンロードし独自で、又は野球ゲームがネットワーク対応の通信ゲームであれば、遠隔地にいる他の遊戯者と共に野球ゲームを楽しむことができる態様も考えられるが、このようなハードディスクも本発明の記録媒体に含まれる。
【0060】
そして、本実施形態では、種々の設定値、計算式を一例として示したが、本発明はこれらに限られることなく、上述した特許請求の範囲において種々の変形が可能であることは当業者にとって論を待たない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、遊戯者はスライディング及び/又はタッチングを入力することでクロスプレイ時に野球ゲームに介入することができ、入力のタイミングにより走者のアウト、セーフの判定が異なるので、野球ゲームへの感情移入を図ることができると共に、クロスプレイ時に表示画面上に少なくとも野手と走者とがクローズアップされ、かつ、両者の動作がスローモーションで表示されるので、野球ゲームに臨場感を持って臨むことができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】家庭用ゲーム装置の接続態様を示す概略斜視図である。
【図2】家庭用ゲーム装置に使用される入力装置の平面図である。
【図3】本発明が適用可能な実施形態のゲーム装置本体の構成を示す概略ブロック図である。
【図4】テレビモニタ上に表示されたクロスプレイ専用画面の中間調画像である。
【図5】走者とベースとの位置関係、並びに、スライディング、回り込み及びタックルの最適ポイントを説明するための説明図である。
【図6】横軸に走者のベースからの距離をとり、縦軸に走者の速度をとったときの最適ポイントと走者の速度との関係を示すグラフである。
【図7】横軸に走者のベースからの距離をとり、縦軸に成功確率をとったときの走者のタックルの成功確率を示すグラフである。
【図8】本塁に走者がスライディングし野手が走者にタッチングしたときのクロスプレイ専用画面の中間調画像である。
【符号の説明】
1 記録媒体
2 ゲーム装置本体(制御部)
3 入力装置(入力部)
4 テレビモニタ(表示部)
10 家庭用ビデオゲーム装置(ゲーム装置)
20 CPUブロック(記憶手段、クロスプレイ発生判断手段、クローズアップ表示手段の一部、スローモーション表示手段の一部、最適タイミング表示手段の一部アウトセーフ判定手段)
23 画像処理部(クローズアップ表示手段の一部、スローモーション表示手段の一部、最適タイミング表示手段の一部

Claims (8)

  1. 表示画面上にフィールド及び野球選手を表示すると共に、入力装置からの入力情報に応じて模擬的に野球を行う野球ゲームのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、
    野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種を予め記憶した記憶手段、
    塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かを判断するクロスプレイ発生判断手段、
    前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記表示画面上に少なくとも前記野手と前記走者とをクローズアップして表示するクローズアップ表示手段、
    前記クローズアップ表示手段によりクローズアップされた走者及び野手の動作をスローモーションで表示するスローモーション表示手段、
    前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から前記走者の前記塁へのスライディング及び前記野手の前記走者へのタッチングの前記入力装置による選択を許可し、前記スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて前記走者のアウト、セーフを判定するアウトセーフ判定手段、
    として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  2. 前記クロスプレイ発生判断手段は、前記塁からのボールの位置及び前記塁からの前記走者の位置が所定範囲内にあるときに前記クロスプレイが発生すると判断することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記アウトセーフ判定手段による前記走者のアウト、セーフの判定は、前記選択されたスライディングとタッチングとの組み合わせに基づいて変更されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録媒体。
  4. 更に、コンピュータを、前記スライディングの最適タイミングを前記クローズアップされた表示画面上に表示する最適タイミング表示手段として機能させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の記録媒体。
  5. 遊戯者が入力するための入力部と、前記入力部から入力された入力情報に応じて野球ゲームを制御する制御部と、フィールド及び野球選手を表示する表示部とを備えたゲーム装置において、前記制御部は、
    野手の複数のタッチング種及び走者の複数のスライディング種を予め記憶した記憶手段と、
    塁を守備する野手と当該塁に向けて走行する走者とのクロスプレイが発生するか否かを判断するクロスプレイ発生判断手段と、
    前記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記表示部に少なくとも前記野手と前記走者とをクローズアップして表示するクローズアップ表示手段と、
    前記クローズアップ表示手段によりクローズアップされた走者及び野手の動作をスローモーションで表示するスローモーション表示手段と、
    記クロスプレイ発生判断手段によりクロスプレイが発生すると判断されたときに、前記記憶手段に記憶された複数のスライディング種及びタッチング種の中から前記走者の前記塁へのスライディング及び前記野手の前記走者へのタッチングの前記入力装置による選択を許可し、前記スライディング及びタッチングの選択されたタイミングに基づいて前記走者のアウト、セーフを判定するアウトセーフ判定手段と、
    を有することを特徴とするゲーム装置。
  6. 前記クロスプレイ発生判断手段は、前記塁からのボールの位置及び前記塁からの前記走者の位置が所定範囲内にあるときに前記クロスプレイが発生すると判断することを特徴とする請求項5に記載のゲーム装置。
  7. 前記アウトセーフ判定手段による前記走者のアウト、セーフの判定は、前記選択されたスライディングとタッチングとの組み合わせに基づいて変更されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のゲーム装置。
  8. 前記スライディングの最適タイミングを前記クローズアップされた表示画面上に表示する最適タイミング表示手段を更に有することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のゲーム装置。
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