JP3749620B2 - セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法 - Google Patents
セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3749620B2 JP3749620B2 JP19477098A JP19477098A JP3749620B2 JP 3749620 B2 JP3749620 B2 JP 3749620B2 JP 19477098 A JP19477098 A JP 19477098A JP 19477098 A JP19477098 A JP 19477098A JP 3749620 B2 JP3749620 B2 JP 3749620B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- ceramic powder
- firing
- ceramic
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/10—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on aluminium oxide
- C04B35/111—Fine ceramics
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/48—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on zirconium or hafnium oxides, zirconates, zircon or hafnates
- C04B35/486—Fine ceramics
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/622—Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/626—Preparing or treating the powders individually or as batches ; preparing or treating macroscopic reinforcing agents for ceramic products, e.g. fibres; mechanical aspects section B
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/622—Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/64—Burning or sintering processes
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
- H05K3/4611—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
- H05K3/4611—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
- H05K3/4626—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials
- H05K3/4629—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials laminating inorganic sheets comprising printed circuits, e.g. green ceramic sheets
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Composite Materials (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス成形体が焼成時に収縮する割合を制御する方法に係り、更に詳細には、セラミックス粉末の原料物性を調整し、これにより、成形体から焼成体が得られる際の収縮率を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からセラミック製品の製造においては、成形体を焼成して焼成体を得る際の焼成収縮の度合いを制御することが、最終セラミックス製品の寸法精度や形状精度を向上させ、形状欠陥などを回避する上で重要である。
特に近年、ICやコンデンサー等の電子部品を製造するに当たり、多層セラミックス基板が利用されるようになってきており、精密な寸法・形状制御を要求される電子部品においては、かかる多層セラミックス基板を構成するグリーンシートの焼成収縮を精密に制御することは極めて重要である。
【0003】
グリーンシートの焼成収縮を制御する方法としては、セラミック粉末、バインダー、可塑剤、分散剤及び溶剤等を混合してスラリーを作製するに際し混合時間を調整してセラミックス粉末の粒度を調整する方法や、バインダー添加量を調整する方法が知られており、また、最高温度、保持時間、雰囲気組成及びガス流量を調整して焼成を行う方法も知られている。
更に、特公平5−82339号公報には、セラミックス酸化物スラリーにイオン性不純物を添加して、焼成収縮を制御する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の焼成収縮制御方法において、スラリー混合時間を調整する方法では、混合時間が短すぎるとセラミックス粉末やバインダー等の混合が不十分となり均質なスラリーが得られない。一方、混合時間が長くなりすぎると、スラリーの流動性が低下し、場合によってはスラリーがプリン状になる。また、混合時間の焼成収縮制御への寄与は一般に混合時間が長くなるにつれて小さくなり、長時間混合しても意図する効果は得られないという課題があった。
【0005】
次に、バインダーの添加量を調整する方法では、添加量が少なすぎるとグリーンシートの強度が低下しハンドリング性が低下する。一方、添加量が多すぎると、焼成時にバインダーが除去し難く、焼成体にふくれ等の形状欠陥を生じ易く、且つ、焼成体が緻密化し難いという課題があった。
更に、イオン性不純物を添加する方法では、焼成体の強度が低下するのみならず、導電率、誘電率及び誘電損失等の電気的性質が変化してしまうという課題があった。
また、焼成条件を調整する方法については、焼成体が緻密化し難く、それ以外にも結晶粒の成長により焼成体強度が低下したり、焼成体特性に変動を生じ易いという課題があった。
そこで、本発明者らは、焼成体に形状欠陥等を発生させず、簡易且つ精密に焼成収縮を制御でき、多層セラミックス基板方式等では得られる焼成体の形状をも意図的に制御できる、セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法として、セラミック粉末の球相当径を調整し、このセラミックス粉末を特定の処理温度で熱処理し、その後に成形・焼成を行う方法を採用することにより、上記課題が解決できることを見いだして、特開平9ー118568に開示した発明を完成させた。
【0006】
しかしながら、セラミックス成形体を成形するのに使用する粉末と、セラミックス成形体の焼成収縮を制御するための相関関係を得るために使用する粉末とが同一組成である場合は、製造現場に於いては必ずしも多くはない。特に、ユーザーからの要望に応じて、少量単位で焼成体の特性を修正することが必要なときには、その要求される特性に応じて異なる成分を混合することが必要となるために、その都度、相関関係を求めることは極めて繁雑な作業となり、結果として製品のコスト高につながるという不都合があった。勿論、同一の組成のもの同士の間に得られた相関関係をそのような場合に於いても応用しようとしたが、残念ながら必ずしも焼成体の収縮率を所望とする範囲内に制御することはできなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、係る状況に鑑みてなされたものであって、セラミックス成形体を成形するのに使用する粉末(以下粉末Aということもある。)と相関関係を得るために使用する粉末(以下粉末Bということもある。)との条件を満たすことができれば、必ずしも粉末Aと粉末Bとの組成が同一でなくとも、粉末Bを使用して求めた相関関係を利用して焼成による収縮率を所望の範囲内に制御できるという知見に基づいてなされたのもである:
(イ)相関関係を得るためのセラミックス粉末(B)と成形体を作製するためのセラミックス粉末(A)との組成が相互に類似しており、両組成の各共通成分の最大共通含有量の合計が90重量%以上であること、
(ロ)セラミックス粉末(A)と(B)とが共に次式
Rs(μm)=6/ρS
(式中のρはセラミックス粉末の真密度(g/cm3)、Sはセラミックス粉末のBET比表面積(m2/g)を示す。)で表されるセラミックス粉末の球相当径Rsが1μm以下であり、且つ、セラミックス粉末(A)のRsがセラミックス粉末(B)のRsに対して±30%の範囲内にあること、及び、
(ハ)セラミックス粉末(A)と(B)とが共に次式
X =Rm/Rs
(式中、Xは平均凝集度、Rmはレーザー散乱法により測定されたセラミックス粉末のメジアン径、Rsはセラミックス粉末の球相当径を示す。)で表される平均凝集度(X)が2〜10の範囲内にあり、且つ、セラミックス粉末(A)の平均凝集度がセラミックス粉末(B)の平均凝集度に対して1/2倍〜2倍の範囲内にあること。
【0008】
本発明のセラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法は、粉末Aと粉末Bとが同一の組成の場合と同様に、セラミックス成形体の焼成収縮を制御するに当たり、式Rs(μm)=6/ρS(式中のρ、及びSは上記と同義である。)で表されるセラミックス粉末の球相当径Rsを1μm以下とする予備処理を行うか、又は、市販されているセラミックス粉末の中から上記式で表されるRs値を満足させ得るものを選定し、用意する。または、Rs値の異なる2種以上のセラミックス粉末を混合し、所望のRs値を有するものを調製してもよい。
かくして用意したセラミックス粉末を用いて平均凝集度を測定する。もしも、平均凝集度が所望の範囲内にない場合には、Rs値が同一か、又はそれに非常に近いのものの中から適当なものを選択し、これを平均凝集度が所望の範囲内となるように添加して調整すれば、容易に調整できる。粉末Aと粉末Bは共に、その平均凝集度は2〜10の範囲内にあることが必要で、仮に、何れか一方が上記の範囲内にないときには、所望のRs値を有するセラミックス粉末と混合して、上記の範囲内とすればよい。相関関係を求めるに当たっては、粉末Bの平均凝集度を粉末Aの平均凝集度の対粉末Bの凝集度の1/2倍〜2倍の範囲内となるように選定する必要がある。
かくして用意したセラミックス粉末に、予め算出した処理温度による熱処理を施し、しかる後、成形及び焼成を行う。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、成形体を作製する為に使用するセラミックス粉末と相関関係を得る為に使用するセラミックス粉末とが相互に組成に於いて特定の関係を充足するセラミックス粉末同士を用いて、セラミックス粉末自体の物性を上記のRs値と平均凝集度を満足させられるように上記予備処理及び熱処理を行って調整して、セラミックス成形体の焼成収縮を制御する。従って、本発明に係る方法に於いては、粉末Aと粉末Bとの間に特定の関係があれば、この二つの粉末の組成が相互に同一でなくとも、セラミックス成形体の焼成収縮率を所望の範囲内に制御できるので、例えば、互いに特性を異にする個々のセラミックス基板より構成された多層セラミックス基板等の電子部品を製造する際には、ある特定の関係を充足させることのできるセラミックス粉末を使用して得られた相関関係を利用してこの多層セラミックス基板の個々のセラミックス基板の焼成収縮を制御でき、それにより、多層セラミックス基板自身の焼成収縮を制御したり、更には、多層セラミックス基板やそれを使用して製造される電子部品の形状を制御したりすることが可能となる。
【0010】
以下、本発明の焼成収縮制御方法について詳細に説明する。
本発明の焼成収縮制御方法においては、まず、セラミックス粉末に予備処理を施し、式Rs(μm)=6/ρS(式中のρ、Sは共に上記と同義である。)で規定されるセラミック粉末の球相当径Rsを1μm以下に制御する。
なお、ここで文字ρで表されるセラミックス粉末の真密度は理論密度を示しており、例えば、イットリアを3mol%(5.4重量%)含有する部分安定化ジルコニア粉末では6.10g/cm3、アルミナ粉末では3.98g/cm3である。
上式で表されるRs値が1μmを超えると、次に行う熱処理が有効に作用しなくなるので好ましくない。精度良く制御するには、Rs値は好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。また、好ましくは、Rs値は0.01μm以上である。0.01μm未満では熱処理に対する影響が過敏となり、その結果熱処理温度の変動や熱処理時の温度の分散が不均一となり焼成収縮率の安定性が欠けてくるからである。また、粉末AのRs値は、粉末BのRs値にたいして±30%以内になるように、個々のRs値を調整する必要がある。
上述の予備処理の具体的内容としては、加熱、混合、粉砕、仮焼、合成及びこれらの任意の組み合わせを例示することができるが、仮焼した後に粉砕しRs値を調整した後、更に熱処理を行うのが好ましい。
また、これ以外にも、セラミックス粉末の製造業者から入手した粉末のBET比表面積を測定し、上記Rs値を満足する粉末のみを選別することにより、セラミックス粉末のRs値を制御してもよい。
【0011】
粉末Aも粉末Bも共に平均凝集度が2〜10の範囲内にあることが必要である。
ここに、平均凝集度とは、予備処理をするか、又は、市販のものの中から選定して、用意したセラミックス粉末を用いて、レーザー散乱法により測定されたメジアン径RmをRsで除した値をいう。
メジアン径は、測定対象であるセラミックス粉末50mgを正確に秤取り、これをヘキサメタリン酸ナトリウム0.2%水溶液30mlと共に容器に入れ、ホモジナイザーを使用して1分間分散させ、この分散液を用いて測定する。なお、測定には、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LAー700型(株式会社堀場製作所製)を用いた。
平均凝集度は10以下がよい。10を超えると制御の精度が劣ることがあるので好ましくない。その理由としては、この様な粉末で得たグリーンシートでは、厚みのバラツキやクラックなどの欠陥が生じやすく、その為に焼成収縮率のばらつきが生じたり、また、この様な粉末の場合には、熱処理による影響に対して敏感なために、熱温度処理のふれ等による焼成収縮率にバラツキが生じたりすることが挙げられる。
また、平均凝集度は2以上がよい。その理由としては、平均凝集度が2未満の粉末では、熱処理が有効に作用しなくなったりするだけでなく、この様な粉末では、形状が円盤状や、針状などの扁平、非対称形を呈することが多く、その為にグリーンシートなどの成形体を作製したときに、成形体内で粉末同士の向きが揃うことによる焼成収縮率の異方性が生じやすいからである。
【0012】
更に、成形体を得るために使用する粉末の平均凝集度は、相関関係を得るために使用する粉末の平均凝集度の1/2倍〜2倍の範囲内にあることが好ましく、2/3倍〜3/2倍の範囲内にあることがより好ましい。後者の場合には、2本の相関線の平行性がより高まるからである。
Rs値、及び平均凝集度の調整は、特性を所望の範囲内に調整した初期原料粉末を選定して使用するか、セラミックス原料粉末を各種粉砕器機で、所定の範囲内となるように粉砕条件や粉砕時間を調整し、乾式、又は、湿式粉砕することにより行う。
本発明において使用するセラミックス粉末は、特に限定されるものではなく種々のものを例示できるが、例えば、アルミナ、ジルコニア、セリア、イットリア、シリカ、マグネシア、チタニア、イッテルビア、スピネル、ベリリア、ムライト、窒化珪素、窒化アルミ、窒化炭素等のセラミックス粉末を単独または、混合して使用してもよい。これらのものが固溶化した状態のものでもよい。またこれらの成分は、結晶でも、ガラスのような非晶質のものでもよい。更に、セラミックス成分以外にタングステン、モリブデン等の高融点金属や、金、白金、パラジウム、銀等の耐腐食性金属を含んでいても良く、これらは、単独でも、複数で用いてもよい。
粉末Aと粉末Bとの組成は、相互に類似組成であり、相共通する構成成分の最大共通含有量の合計が90重量%以上、好ましくは、95重量%以上のものが好適に使用される。特に、95重量%以上のものを使用すると、2本の相関線の平行性がより高まる。
また、両粉末共に、ジルコニア及び/又はアルミナを主成分として含んでいることが焼成収縮率の制御性の点から好ましく、両粉末間のジルコニア及び/又はアルミナの最大共通含有量は75重量%以上であることが好ましい。これにより、より2本の相関線の平行性が高まる。
【0013】
次に、本発明の一つの特徴である熱処理について説明する。
この熱処理は、セラミックス粉末の成形及び焼成前に行い、且つセラミックス粉末を所定の処理温度で一定時間保持することにより行う。この所定の処理温度は次に示すようにして算出することができる。
▲1▼ まず、請求項1において規定した諸条件を満足する任意のセラミックス粉末を相関関係を得るための粉末として用意する。
この場合、このセラミックス粉末Bは、実際に製造しようとするセラミックス製品(焼成体)に使用するセラミックス粉末Aとの関係に於いて、共通成分の最大共通含有量、Rs値、及び平均凝集度において特定の関係を充足することが必要である。例えば、この任意のセラミックス粉末BのRs値は、実際の製造で使用するセラミックス粉末AのRs値の±30%以内の範囲となるものを予め選定する必要がある。尚、焼成収縮を精密に制御する上で、10%以内の範囲のものがより好ましい。
このような任意のセラミックス粉末に任意2点以上の処理温度で熱処理を施し、次いで、実際の製造で予定している成形・焼成を行い、その場合の焼成収縮率を求める。得られた焼成収縮率を次式
焼成割掛率=焼成前寸法/焼成後寸法
で規定される焼成割掛率で表し、上記任意の処理温度との相関関係を求める。
ここで、上記任意の処理温度がT1及びT2のとき、焼成割掛率がそれぞれA1及びA2であり、且つ、T1及びT2との距離があまり離れていなければ、処理温度と焼成割掛率との相関関係は、図1の直線Pのように表すことが可能である。
【0014】
▲2▼ 次に、上記相関関係から、意図する焼成収縮率に合致する焼成割掛率とこれに対応する仮の処理温度を求める。
例えば、図1に示す例では、目標とする焼成収縮率に合致する焼成割掛率A0を選定し、直線Pとの関係で粉末Bの熱処理温度T0を粉末Aの仮の処理温度として、処理温度T0を求める。
この場合、粉末Bの熱処理温度T0は、次式で表される。
T0=T1+(T2−T1)×(A0−A1)/(A2−A1)・・・(1)
ここで、直線Pの傾きをRとすると、Rは、
R=(A2−A1)/(T2−T1)・・・(2)
(1)式及び(2)式より、T0は次の(3)式で表される。
T0=T1+(1/R)×(A0−A1)・・・(3)
▲3▼ 次に、粉末Bの熱処理温度T0を粉末Aの仮の処理温度として、焼成収縮を制御すべき実際の対象となるセラミックス粉末AであってRs値を含む上記の条件を満足させることのできるものを、上述のようにして求めた仮の熱処理温度で熱処理し、次いで、上記同様に成形・焼成して仮の割掛率を得る。
例えば、図1に示す例では、粉末Aにおける仮の処理温度T0で熱処理し、成形・焼成することにより、仮の焼成割掛率A3を得る。尚、ここでは、粉末Aにおける仮の処理温度を粉末Bにおける熱処理温度T0としたが、上記の関係を満足させうる限り、他の任意の温度を選択しうることはいうまでもない。
【0015】
▲4▼ 最後に、仮の焼成割掛率を、上記任意の処理温度と焼成割掛率との相関関係を用いて演算し、所定の処理温度を得ることができる。
例えば、図1に示す例では、粉末Aにおける仮の焼成割掛率A3と仮の熱処理温度T0とで示される点Xを通り粉末Bから得られた直線Pに平行な直線Qを引き、この直線Q上で、目標とする割掛率A0を満足する点Yを求め、この点Yから所定の粉末Aにおける熱処理温度T3を求めることができる。
この場合、所定の処理温度T3は、次式で表される。
T3=T0+(T2−T1)×(A0−A3)/(A2−A1)・・・(4)
この(4)式に傾きRに関する(2)式を代入して、次の(5)式を得る。
T3=T0+(1/R)×(A0−A3)・・・(5)
【0016】
以上の▲1▼〜▲4▼で説明した所定の処理温度を算出するに当たり、図1に示した例では、任意のセラミックス粉末Bに対する処理温度としてT1とT2の2点のみを採用したが、これに限定されるものではなく、3点以上の処理温度を採用することができ、このように多くの処理温度を採用することにより、焼成収縮の制御を一層精密に行うことが可能になる。
但し、使用するセラミックス粉末AとBの組成、Rs値、及び平均凝集度の差異の程度にもよるが、その差異があまり大きくない場合には、通常は2〜3点の処理温度を採用すれば十分である。
また、図1に示した例では、任意のセラミックス粉末Bにおける処理温度と焼成割掛率との相関関係を直線Pで代表的に表したが、これに限定されるものではなく、両者の相関関係が2次曲線、3次曲線、・・・、n次曲線で表されるものであっても、数学的な手法を適用することにより、所定の処理温度を算出することができる。特に、多数の処理温度を採用した場合には、2次曲線以上の多次曲線を使用することにより、より高い相関関係を求めることができる。また、相関線をオフセットする方向は、y軸方向(焼成収縮率の軸の方向)である。
良好な焼成収縮率の制御を行うためには、前記相関線が適当な傾きを持ち、且つ、再現性のよい相関線が得られることである。該適当な傾きとは、以下に該当しないことをいう。
勿論、傾きが零のときは、制御が不可能であり、このようなものは除外することとなる。また、傾きが1x10-6(1/℃)(絶対値)未満の場合には、熱処理が有効に作用する温度領域が狭いときに、制御できる焼成収縮率の幅が余りにも制限されるために、好ましくは、傾きは、1x10-6(1/℃)(絶対値)以上、より好ましくは、5x10-6(1/℃)(絶対値)である。また、傾きが1x10-3(1/℃)(絶対値)を超える場合には、熱処理による影響に過敏であり、熱処理温度のふれや、熱処理時の温度分布が不均一となるなど、焼成収縮率の安定性に悪影響を与えるので好ましくない。従って、焼成収縮率の安定性の点からは、傾きは、1x10-3(1/℃)(絶対値)以下である。
【0017】
また、上記熱処理は、一般に図2に示すような工程で表すことができる。
この工程を構成する因子のうち、焼成収縮の制御に最も影響を与えるのは処理温度Tであり、この処理温度Tが高くなればなる程、上記焼成割掛率は大きくなる傾向にある。
この処理温度Tは上述の▲1▼〜▲4▼で示した手法により算出できるが、採用できる温度範囲としては、セラミックス粉末表面の活性度が変化し始める低温域から、セラミックス粉末の結晶子径が増大し始める高温域までの範囲であり、例えば、Rs値が0.15の部分安定化ジルコニアの場合では、好ましくは300℃〜1200℃、更に好ましくは400〜1000℃とするのがよく、この範囲内であればセラミック製品の焼結性に及ぼす影響を小さくすることができる。
但し、セラミックス製品の実際の製造で適用する焼成温度との関係では、処理温度Tがこの焼成温度の20〜85%、好ましくは30〜75%の範囲内に存在するのが、焼成収縮を一層精密に制御する観点から望ましいといえる。20%未満の場合には、焼成収縮の制御効果が不十分となり易く、85%を超えると、セラミックス粉末の焼結が進行して成形用粉末としての取扱いが困難になるため好ましくない。
【0018】
処理温度T以外で焼成収縮の制御に影響を与える因子としては、保持時間Kを挙げることができ、保持時間Kが長くなればなる程、焼成割掛率は大きくなる傾向にあるが、その影響の度合いは処理温度Tよりは小さい。
また、熱処理するセラミックス粉末の量が多い場合、保持時間Kが短いとセラミックス粉末全体が均一に加熱されないことがあるので、焼成収縮にバラツキを生ずる可能性がある。従って、セラミックス粉末の量が多い場合には、保持時間Kをある程度長くとるのが好ましい。
【0019】
また、昇温スケジュールU、降温スケジュールDについては、焼成収縮に与える影響は小さいので、種々の態様、例えば、急加熱、急冷、徐冷等を適用することができる。
なお、熱処理に用いる雰囲気としては、酸化性、中性、還元性又は減圧下等の種々のものを適用できる。また、ガスを流通させて熱処理雰囲気を構成する場合、そのガス流量も特に限定されるものではない。
【0020】
次に、上述の熱処理がセラミックス粉末に与える影響について説明する。
この熱処理がセラミックス粉末自体に与える影響の詳細は明らかではないが、現時点では、セラミックス粉末表面の活性度だけを変化させる温度域、即ち比表面積値、結晶子径が変化しない温度域から、結晶化度が変化し始める温度域、即ち比表面積が低下し、結晶子径が増大し始める温度域までの範囲において熱処理することにより、成形体の密度を調整するという効果を奏するものと考えられる。
また、仮焼との関係では、上記熱処理における比表面積と結晶子径の変化率は、仮焼における該変化率より小さいといえる。
参考のため、以下の表1及び表2に、部分安定化ジルコニアに熱処理を施した際の比表面積の変化と結晶化度の変化を示す。
なお、表2において、結晶化度(X線回折法)は、次式
D=Kλ/βcosθ
(式中のDは結晶子径(オングストローム)、Kは定数、λはX線の波長(オングストローム)、βは結晶子の大きさだけに基づく回折線幅(ラジアン)、θは回折角を示す。Kはβに半価幅を用いれば0.9である。)から算出した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
以上、本発明の焼成収縮制御方法に特徴的な熱処理について説明したが、本発明の焼成収縮制御方法においては、セラミックス粉末に上記予備処理及び熱処理を施し、その後に以下に説明する成形及び焼成を行う。
この成形及び焼成は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の手法を適用することができる。
【0024】
例えば、成形については、スラリーを作製してグリーンシートを成形するなどの湿式法でも、プレス成形等の乾式法でもよい。但し、粉末Aと粉末Bとの成形方法は同一の方が好ましい。上記の2つの成型方法の内では、湿式法の方が制御の精度の点で好ましい。乾式法では、セラミックス粉末などを金型などに充填し、プレスする工程でプレス圧が成形しようとするプレ成形体に均等に伝播しないことがあり、得られる成形体内部の空隙率の比率がバラツキ易く、その為に、焼成収縮率にバラツキが生じやすくなる。一方、湿式法の場合には、上記工程を含んでいないために、乾式法に比較して成形体内部の空隙率にバラツキが生じにくく、焼成収縮率の制御性が良くなる。
成形の際に使用するバインダー、可塑剤、分散剤等の有機樹脂や溶媒等の添加剤の種類及び添加量に特に制限はない。但し、制御の精度の点から、上記の2種類の粉末に使用する添加物の種類は同一の方が好ましく、また、有機樹脂の添加量は、セラミックス粉末の量の±30重量%の範囲内が好ましく、±10重量%の範囲内の方がより好ましい。有機樹脂の量は、極力低めに押さえた方が制御性の観点からは好ましく、同様なことは、溶媒の場合にも当てはまり、その添加量は、±30重量%の範囲内が好ましい。
一方、焼成についても、焼成温度、保持時間、雰囲気組成及びガス流量のいずれにも限定されるものではない。
【0025】
また、本発明の焼成収縮制御方法は、多層セラミックス基板、IC基板や、各種センサ、アクチュエータ、発振子、振動子、ディスプレイ、マイクロホン、スピーカ及びフィルタ等に用いられるセラミックス構造体の製造に好ましく適用することができる。
なお、本発明の焼成収縮制御方法は、セラミック粉末を用いて行うものであるが、セラミック粉末の代わりに金属粉末を使用しても類似の効果を奏することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
部分安定化ジルコニア粉末(ZrO2−94.6重量%、Y2O3−5.15重量%、Al2O3−0.25重量%含有。)を乾式アトライターで粉砕し、目開きが500μmのステンレス製メッシュを通過させた。こうして得られた粉末のRs値は、0.167μmであった。また、このものの平均凝集率は、2.9であった。
得られたこの部分安定化ジルコニア粉末をムライト製のサヤに充填し、このサヤを炉に入れ、表3に示す条件で熱処理を行った。
【0027】
この熱処理を施した粉末100容量部と、ポリビニルブチラール樹脂43.8容量部と、フタル酸ジオクチル21.7容量部と、ソルビタン系分散剤8.2容量部と、キシレン239.2容量部と、1−ブタノール253.0容量部とを、ジルコニア製玉石とともにアルミナ製容器に投入し、ボールミルで24時間混合した。
得られたスラリーを脱泡処理した後、このスラリーを用いて、ドクターブレード成形機でポリエチレンテレフタレート製の基材フィルム上に、乾燥後の厚みが200μmのグリーンシートを作製した。
【0028】
得られたグリーンシートから縦26mm×横60mmの試験片を打ち抜き、この試験片を焼成炉にいれ、Air雰囲気中1450℃で2時間焼成した。
得られた焼成体の縦方向、横方向、厚み方向の寸法を測定し、以下に示すように、それぞれ縦方向割掛率、横方向割掛率及び厚み方向割掛率を求め、これらを平均して平均割掛率を算出した。得られた結果を表3に示す。なお、表3に示した平均割掛率は、各熱処理温度当たり6個の試験片を用いて算出したものの平均値である。
縦方向割掛率=焼成前の縦方向寸法/焼成後の縦方向寸法
横方向割掛率=焼成前の横方向寸法/焼成後の横方向寸法
厚み方向割掛率=焼成前の厚み方向寸法/焼成後の厚み方向寸法
平均割掛率=(縦方向割掛率+横方向割掛率+厚さ方向割掛率)/3
【0029】
【表3】
【0030】
次に、表3に示した熱処理温度と平均割掛率のデータを用い、2次回帰線を作成することにより熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。
得られた相関関係から下記の2次回帰曲線を得た:
平均割掛率(Y)=
7.68x10-8x(t0)2−4.35x10-5xt0+1.2524
(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記2次回帰曲線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.270±0.002に設定して、表4に示した試料No.1〜No.20の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表4に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、その焼成体の寸法が目標割掛率の±0.001の範囲内のものを制御性良好、目標割掛率の±0.002の範囲内のものを制御可能、目標割掛率の±0.002を超えるものを制御性不可と判定して、表4の於いてはそれぞれ◎、○、及び×として表示した。
【0031】
【表4】
【0032】
表4に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.7と8の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、また、試料No.6の場合には、相関関係を得るための粉末の平均凝集度に対する相対比が2を大きく超えており、試料No.13の場合には、平均凝集度が2に達しておらず、試料No.16の場合には、相対Rs値が±30%を大きく超えており、これらの場合には、いずれの場合にも制御性不可と判断された。
【0033】
(実施例2)
部分安定化ジルコニア粉末(ZrO2−94.6重量%、Y2O3−5.15重量%、Al2O3−0.25重量%含有。)を実施例1と同様に粉砕処理を行いRs値を0.067μmに制御した後、表5に示す条件で熱処理を行った。尚、このものの平均凝集度は4.5であった。
グリーンシート調製時の組成に、ポリビニルブチラール樹脂56.2容量部と、フタル酸ジオクチル20.0容量部と、ソルビタン系分散剤9容量部と、キシレン260.3容量部と、1−ブタノール275.3容量部を使用したこと、ボールミルの混合時間を30時間としたこと以外は実施例1と同様にしてグリーンシートを作製した。
このものを使用して実施例1と同様に焼成して、焼成体を得た。この焼成体の寸法を実施例1と同様に測定して、表5に示す各温度における平均割掛率を求めた。その結果は表5に示す通りである。
【0034】
【表5】
【0035】
この表に示したデータを利用して2次回帰曲線を作成して、熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。この相関関係から下記の2次回帰曲線を得た:
平均割掛率(Y)=
8.39x10-8x(t0)2−2.54x10-5xt0+1.2698
(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記2次回帰曲線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.270±0.002に設定して、表6に示した試料No.1〜No.14の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表6に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、実施例1と同様の評価基準でその制御性を評価して、その結果を表6に併せて示す。
【0036】
【表6】
【0037】
表6に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.7の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、また、試料No.8の場合には、相関関係を得るための粉末の平均凝集度に対する相対比が0.5に達しておらず、試料No.9の場合には、相対平均凝集度が2倍を超えており、これらの場合には、いずれの場合にも制御性不可と判断された。
【0038】
(実施例3)
部分安定化ジルコニア粉末(ZrO2−94.6重量%、Y2O3−5.15重量%、Al2O3−0.25重量%含有。)を実施例1と同様に粉砕処理を行いRs値を0.025μmに制御した後、表7に示す条件で熱処理を行った。尚、このものの平均凝集度は7.5であった。
グリーンシート調製時の組成に、ポリビニルブチラール樹脂66.0容量部と、フタル酸ジオクチル22.0容量部と、ソルビタン系分散剤11.0容量部と、キシレン281.4容量部と、1−ブタノール297.7容量部を使用したこと、ボールミルの混合時間を40時間としたこと以外は実施例1と同様にしてグリーンシートを作製した。
このものを使用して実施例1と同様に焼成して、焼成体を得た。この焼成体の寸法を実施例1と同様に測定して、表7に示す各温度における平均割掛率を求めた。その結果は表7に示す通りである。
【0039】
【表7】
【0040】
この表に示したデータを利用して1次回帰線を作成して、熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。この相関関係から下記の1次回帰線を得た:
平均割掛率(Y)=1.100x10-4xt0+1.2577
(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記1次回帰線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.325±0.002に設定して、表8に示した試料No.1〜No.17の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表8に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、実施例1と同様の評価基準でその制御性を評価して、その結果を表8に併せて示す。
【0041】
【表8】
【0042】
表8に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.2と5の場合には、平均凝集度が10を大きく超えており、試料No.7と8の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、また、試料No.9の場合には、相対Rs値が±30%を大きく超えており、試料No.17の場合には、相対平均凝集度が0.5倍に達しておらず、これらの場合には、いずれの場合にも制御性不可と判断された。
【0043】
(実施例4)
Al2O396.0重量%、MgO2重量%、SiO22重量%を含むアルミナ粉末を実施例1と同様に粉砕処理を行いRs値を0.15μmに制御した後、表9に示す条件で熱処理を行った。尚、このものの平均凝集度は3.5であった。グリーンシート調製時の組成に、ポリビニルブチラール樹脂42.3容量部と、フタル酸ジオクチル18.2容量部と、ソルビタン系分散剤8.2容量部と、キシレン225.1容量部と、1−ブタノール238.1容量部を使用したこと以外は実施例1と同様にしてグリーンシートを作製した。
このものを使用して実施例1と同様に焼成して、焼成体を得た。この焼成体の寸法を実施例1と同様に測定して、表9に示す各温度における平均割掛率を求めた。その結果は表9に示す通りである。
【0044】
【表9】
【0045】
この表9に示したデータを利用して2次回帰曲線を作成して、熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。この相関関係から下記の2次回帰曲線を得た:
平均割掛率(Y)=
2.50x10-8x(t0)2+1.9786x10-5xt0+1.218
(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記2次回帰曲線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.240±0.002に設定して、表10に示した試料No.1〜No.6の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表6に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、実施例1と同様の評価基準でその制御性を評価して、その結果を表10に併せて示す。
【0046】
【表10】
【0047】
表10に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.4の場合には、相対Rs値が±30%の範囲を大きく外れており、また、試料No.5の場合には、相関関係を得るための粉末の平均凝集度に対する相対比が2を超えており、試料No.6の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、これらの場合には、いずれの場合にも制御性不可と判断された。
【0048】
(実施例5)
ZrO294.6重量%、Y2O35.15重量%、Al2O30.25重量%を含む部分安定化ジルコニア粉末を実施例1と同様に粉砕処理を行いRs値を0.24μmに制御した後、表11に示す条件で熱処理を行った。尚、このものの平均凝集度は3.1であった。
グリーンシート調製時の組成に、ポリビニルブチラール樹脂51.5容量部と、フタル酸ジオクチル22.7容量部と、ソルビタン系分散剤5.5容量部と、キシレン246.2容量部と、1−ブタノール260.5容量部を使用したこと以外は実施例1と同様にしてグリーンシートを作製した。
このものを使用して実施例1と同様に焼成して、焼成体を得た。この焼成体の寸法を実施例1と同様に測定して、表11に示す各温度における平均割掛率を求めた。その結果は表11に示す通りである。
【0049】
【表11】
【0050】
この表11に示したデータを利用して1次相関線を作成して、熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。この相関関係から下記の1次相関線を得た:
平均割掛率(Y)=0.5000x10-4xt0+1.2210
(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記1次相関線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.260±0.002に設定して、表12に示した試料No.1〜No.13の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表12に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、実施例1と同様の評価基準でその制御性を評価して、その結果を表12に併せて示す。
【0051】
【表12】
【0052】
表12に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.3の場合には、相関関係を得るための粉末の平均凝集度に対する相対比が2を超えており、試料No.9と10の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、これらの場合には、いずれの場合にも制御性不可と判断された。
【0053】
(実施例6)
ZrO279重量%、Y2O34重量%、Al2O30重量%、CeO217重量%を含むジルコニア粉末を実施例1と同様に粉砕処理を行いRs値を0.4μmに制御した後、表13に示す条件で熱処理を行った。尚、このものの平均凝集度は2.5であった。
グリーンシート調製時の組成に、ポリビニルブチラール樹脂42.0容量部と、フタル酸ジオクチル17.7容量部と、ソルビタン系分散剤5.5容量部と、キシレン211.0容量部と、1−ブタノール223.2容量部を使用したこと、ボールミルの混合時間を20時間としたこと以外は実施例1と同様にしてグリーンシートを作製した。
このものを使用して実施例1と同様に焼成して、焼成体を得た。この焼成体の寸法を実施例1と同様に測定して、表13に示す各温度における平均割掛率を求めた。その結果は表13に示す通りである。
【0054】
【表13】
【0055】
この表13に示したデータを利用して2次回帰曲線を作成して、熱処理温度と平均割掛率との相関関係を求めた。この相関関係から下記の2次回帰曲線を得た:
平均割掛率(Y)=
6.429x10-8x(t0)2−5.700x10-5xt0+1.2293(式中、t0は熱処理温度を表す)。
次いで、上記2次回帰曲線から特開平9−118568号公報の実施例1の記載に従って、目標割掛率を1.220±0.002に設定して、表14に示した試料No.1〜No.11の各試料について熱処理温度を求め、その温度で処理した後、表14に示した焼成温度で焼成した。得られた焼成体の寸法を測定し、実施例1と同様の評価基準でその制御性を評価して、その結果を表14に併せて示す。
【0056】
【表14】
【0057】
表14に示した結果から明らかなように、上述の条件を充足できないセラミックス粉末の場合には、明らかに制御性が劣る。即ち、試料No.11の場合には、共通成分の最大合計値が90重量%に達しておらず、この場合にも制御性不可と判断された。
【0058】
【発明の効果】
相関関係を得るための粉末Bと焼成体を焼成するのに使用する粉末Aとの間に成分組成に於いて相互に類似し、且つ、共通する構成成分の最大共通含有量が90重量%以上であり、粉末AとBと共にRsが1μm以下であり、粉末AのRsは粉末Bのそれの±30%以内の範囲内にあり、粉末Aと粉末Bの平均凝集度が2〜10の範囲内にあり、且つ、粉末Aの平均凝集度が粉末Bの平均凝集度の1/2倍〜2倍の範囲内にあれば、いちいち、焼成体を焼成するのに使用する粉末と同一の組成を有する相関関係を得るための粉末を調製、成形、焼成などを行って相関関係を求める必要はなく、本発明によれば、上記のような特定の関係を充足するセラミック粉末同士を使用することにより、このセラミックス粉末を特定の処理温度で熱処理し、その後に成形・焼成を行うことにより、焼成体に形状欠陥等を発生させず、簡易且つ精密に焼成収縮を制御でき、多層セラミックス基板方式等に於いても得られる焼成体の形状をも意図的に制御できる、セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱処理温度と焼成割掛率との相関関係を示す線図である。
【図2】 熱処理の工程を示す線図である。
Claims (3)
- 焼成した成形体を製造するに際して、
(イ)式Rs(μm)=6/ρS
(式中のρはセラミックス粉末の真密度(g/cm3)、Sはセラミックス粉末のBET比表面積(m2/g)を示す。)で表されるセラミックス粉末の球相当径Rsが1μm以下であり、且つ、
式X =Rm/Rs
(式中、Xは平均凝集度、Rmはレーザー散乱法により測定されたセラミックス粉末のメジアン径(μm)、Rsはセラミックス粉末の球相当径(μm)を示す。)で表される平均凝集度(X)が2〜10の範囲内にあるセラミックス粉末(A)を成形する工程、と
(ロ)グリーン成形体を所定の焼成温度で焼成する工程、とから成るセラミックス焼成体を製造する方法に於いて、
上記所定の焼成温度での焼成収縮率値と熱処理温度との間において確立された粉末(A)の相関線から求めたものである所望の焼成収縮率値A 0 とすることができる温度T 3 で熱処理することにより上記工程(ロ)におけるグリーン成形体の焼成収縮率値を所望の値A 0 に制御することを特徴とする上記方法:
なお、粉末(A)の相関線は下記の(i)、(ii)及び(iii)より求める。
(i)
1μm以下のRs値と、2〜10の平均凝集度を有するセラミックス粉末であって、上記セラミックス粉末(A)とその組成に於いて相互に類似しており、両粉末の組成に於ける共通の各成分の最大共通含有量の合計が少なくとも90重量%で、上記セラミックス粉末(A)のRs値が該セラミックス粉末のRs値の±30%の範囲内にあり、且つ上記セラミックス粉末(A)の平均凝集度が該セラミックス粉末の平均凝集度に対して1/2倍〜2倍の範囲内にあるセラミックス粉末(B)を成形前に少なくとも二つの温度で熱処理し、次いで成形体を製造し、この成形体を前記所定の焼成温度で焼成して前記少なくとも二つの熱処理温度に対応する焼成収縮率値を得て、これにより粉末(B)における熱処理温度と焼成収縮率値との相関関係についての相関線(線P)を得る、
(ii)
上記工程(イ)で成形する粉末(A)を少量取り、これを成形前に一の温度で熱処理し、成形し、その成形体を上記所定の焼成温度で焼成して、粉末(A)の上記の一の熱処理温度での焼成収縮率値(点X)を求める、及び
(iii)
上記(ii)で得られた粉末(A)についての焼成収縮率値(点X)を通るように、上記(i)で得られた粉末(B)についての相関線(線P)を焼成収縮率値の軸の方向に平行移動を行い、粉末(A)の相関線(線Q)を得る。 - 該セラミックス粉末(A)とセラミックス粉末(B)とが少なくともAl2O3とZrO2の内の1種類を含み、かつ、各粉末間のAl2O3及び/またはZrO2の最大共通含有量が上記粉末(A)と粉末(B)との組成における各成分の最大共通含有量の少なくとも90%の内の75重量%以上を占めることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- セラミックス粉末(A)の平均凝集度がセラミックス粉末(B)の平均凝集度に対して2/3倍〜3/2倍の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/080,293 | 1998-05-18 | ||
US09/080,293 US6051171A (en) | 1994-10-19 | 1998-05-18 | Method for controlling firing shrinkage of ceramic green body |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11322446A JPH11322446A (ja) | 1999-11-24 |
JP3749620B2 true JP3749620B2 (ja) | 2006-03-01 |
Family
ID=22156464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19477098A Expired - Fee Related JP3749620B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-07-09 | セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6051171A (ja) |
EP (1) | EP0959056B1 (ja) |
JP (1) | JP3749620B2 (ja) |
DE (1) | DE69814592T2 (ja) |
Families Citing this family (56)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6395117B1 (en) * | 1994-10-19 | 2002-05-28 | Ngk Insulators | Method for producing ceramic green sheet |
JP4136113B2 (ja) * | 1998-09-18 | 2008-08-20 | Tdk株式会社 | チップ型積層電子部品 |
US6854386B2 (en) * | 2000-10-31 | 2005-02-15 | International Imaging Materials Inc. | Ceramic decal assembly |
US7507453B2 (en) * | 2000-10-31 | 2009-03-24 | International Imaging Materials, Inc | Digital decoration and marking of glass and ceramic substrates |
US6796733B2 (en) | 2000-10-31 | 2004-09-28 | International Imaging Materials Inc. | Thermal transfer ribbon with frosting ink layer |
US6990904B2 (en) * | 2000-10-31 | 2006-01-31 | International Imaging Materials, Inc | Thermal transfer assembly for ceramic imaging |
US6908240B1 (en) * | 2003-12-16 | 2005-06-21 | International Imaging Materials, Inc | Thermal printing and cleaning assembly |
US20050211475A1 (en) * | 2004-04-28 | 2005-09-29 | Mirchandani Prakash K | Earth-boring bits |
US9428822B2 (en) | 2004-04-28 | 2016-08-30 | Baker Hughes Incorporated | Earth-boring tools and components thereof including material having hard phase in a metallic binder, and metallic binder compositions for use in forming such tools and components |
US20080101977A1 (en) * | 2005-04-28 | 2008-05-01 | Eason Jimmy W | Sintered bodies for earth-boring rotary drill bits and methods of forming the same |
US7172984B2 (en) | 2004-06-17 | 2007-02-06 | Heany Industies, Inc. | Fuse housing of targeted percentage tetragonal phase zirconia and method of manufacture |
JP4468767B2 (ja) * | 2004-08-26 | 2010-05-26 | 日本碍子株式会社 | セラミックス成形体の割掛率制御方法 |
US7513320B2 (en) * | 2004-12-16 | 2009-04-07 | Tdy Industries, Inc. | Cemented carbide inserts for earth-boring bits |
US8637127B2 (en) | 2005-06-27 | 2014-01-28 | Kennametal Inc. | Composite article with coolant channels and tool fabrication method |
US7687156B2 (en) | 2005-08-18 | 2010-03-30 | Tdy Industries, Inc. | Composite cutting inserts and methods of making the same |
US7776256B2 (en) * | 2005-11-10 | 2010-08-17 | Baker Huges Incorporated | Earth-boring rotary drill bits and methods of manufacturing earth-boring rotary drill bits having particle-matrix composite bit bodies |
US7703555B2 (en) | 2005-09-09 | 2010-04-27 | Baker Hughes Incorporated | Drilling tools having hardfacing with nickel-based matrix materials and hard particles |
US8002052B2 (en) | 2005-09-09 | 2011-08-23 | Baker Hughes Incorporated | Particle-matrix composite drill bits with hardfacing |
US7997359B2 (en) | 2005-09-09 | 2011-08-16 | Baker Hughes Incorporated | Abrasive wear-resistant hardfacing materials, drill bits and drilling tools including abrasive wear-resistant hardfacing materials |
US7597159B2 (en) | 2005-09-09 | 2009-10-06 | Baker Hughes Incorporated | Drill bits and drilling tools including abrasive wear-resistant materials |
US7802495B2 (en) * | 2005-11-10 | 2010-09-28 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming earth-boring rotary drill bits |
US7807099B2 (en) | 2005-11-10 | 2010-10-05 | Baker Hughes Incorporated | Method for forming earth-boring tools comprising silicon carbide composite materials |
US7913779B2 (en) | 2005-11-10 | 2011-03-29 | Baker Hughes Incorporated | Earth-boring rotary drill bits including bit bodies having boron carbide particles in aluminum or aluminum-based alloy matrix materials, and methods for forming such bits |
US8770324B2 (en) | 2008-06-10 | 2014-07-08 | Baker Hughes Incorporated | Earth-boring tools including sinterbonded components and partially formed tools configured to be sinterbonded |
US7784567B2 (en) | 2005-11-10 | 2010-08-31 | Baker Hughes Incorporated | Earth-boring rotary drill bits including bit bodies comprising reinforced titanium or titanium-based alloy matrix materials, and methods for forming such bits |
JP2007261848A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Ngk Insulators Ltd | セラミックスグリーンシート及びその製造方法 |
ES2386626T3 (es) | 2006-04-27 | 2012-08-23 | Tdy Industries, Inc. | Cabezas perforadoras de suelos modulares con cuchillas fijas y cuerpos de cabezas perforadoras de suelos modulares con cuchillas fijas |
EP2026642B1 (en) * | 2006-06-02 | 2017-12-27 | Murata Manufacturing Co. Ltd. | Multilayer ceramic substrate, method for producing the same and electronic component |
EP2730635B1 (en) | 2006-07-05 | 2017-05-10 | Ube Industries, Ltd. | Sialon-based oxynitride phosphor and production method thereof |
US7829162B2 (en) * | 2006-08-29 | 2010-11-09 | international imagining materials, inc | Thermal transfer ribbon |
CA2662966C (en) | 2006-08-30 | 2012-11-13 | Baker Hughes Incorporated | Methods for applying wear-resistant material to exterior surfaces of earth-boring tools and resulting structures |
BRPI0717332A2 (pt) | 2006-10-25 | 2013-10-29 | Tdy Ind Inc | Artigos tendo resistência aperfeiçoada à rachadura térmica |
US8272295B2 (en) * | 2006-12-07 | 2012-09-25 | Baker Hughes Incorporated | Displacement members and intermediate structures for use in forming at least a portion of bit bodies of earth-boring rotary drill bits |
US7775287B2 (en) * | 2006-12-12 | 2010-08-17 | Baker Hughes Incorporated | Methods of attaching a shank to a body of an earth-boring drilling tool, and tools formed by such methods |
US8124047B2 (en) * | 2006-12-22 | 2012-02-28 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for manufacturing (Li, Na, K)(Nb, Ta)O3 type piezoelectric material |
US7841259B2 (en) * | 2006-12-27 | 2010-11-30 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming bit bodies |
US7846551B2 (en) | 2007-03-16 | 2010-12-07 | Tdy Industries, Inc. | Composite articles |
US8282854B2 (en) | 2008-01-08 | 2012-10-09 | Ngk Insulators, Ltd. | (Li, Na, K)(Nb, Ta, Sb)O3 based piezoelectric material and manufacturing method thereof |
US8962749B2 (en) * | 2008-02-19 | 2015-02-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Ceramic green sheet and method for producing the same |
JP5149664B2 (ja) * | 2008-03-25 | 2013-02-20 | 日本特殊陶業株式会社 | スパークプラグ用絶縁碍子の製造方法 |
JP2011523681A (ja) | 2008-06-02 | 2011-08-18 | ティーディーワイ・インダストリーズ・インコーポレーテッド | 超硬合金−金属合金複合体 |
US8790439B2 (en) | 2008-06-02 | 2014-07-29 | Kennametal Inc. | Composite sintered powder metal articles |
US7703556B2 (en) | 2008-06-04 | 2010-04-27 | Baker Hughes Incorporated | Methods of attaching a shank to a body of an earth-boring tool including a load-bearing joint and tools formed by such methods |
US8261632B2 (en) | 2008-07-09 | 2012-09-11 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming earth-boring drill bits |
US8322465B2 (en) | 2008-08-22 | 2012-12-04 | TDY Industries, LLC | Earth-boring bit parts including hybrid cemented carbides and methods of making the same |
US8025112B2 (en) | 2008-08-22 | 2011-09-27 | Tdy Industries, Inc. | Earth-boring bits and other parts including cemented carbide |
US8272816B2 (en) | 2009-05-12 | 2012-09-25 | TDY Industries, LLC | Composite cemented carbide rotary cutting tools and rotary cutting tool blanks |
US8201610B2 (en) | 2009-06-05 | 2012-06-19 | Baker Hughes Incorporated | Methods for manufacturing downhole tools and downhole tool parts |
US8308096B2 (en) | 2009-07-14 | 2012-11-13 | TDY Industries, LLC | Reinforced roll and method of making same |
US9643236B2 (en) | 2009-11-11 | 2017-05-09 | Landis Solutions Llc | Thread rolling die and method of making same |
US8536087B2 (en) | 2010-04-08 | 2013-09-17 | International Imaging Materials, Inc. | Thermographic imaging element |
CN102985197A (zh) | 2010-05-20 | 2013-03-20 | 贝克休斯公司 | 形成钻地工具的至少一部分的方法,以及通过此类方法形成的制品 |
CN103003010A (zh) | 2010-05-20 | 2013-03-27 | 贝克休斯公司 | 形成钻地工具的至少一部分的方法,以及通过此类方法形成的制品 |
US8490674B2 (en) | 2010-05-20 | 2013-07-23 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming at least a portion of earth-boring tools |
US8800848B2 (en) | 2011-08-31 | 2014-08-12 | Kennametal Inc. | Methods of forming wear resistant layers on metallic surfaces |
US9016406B2 (en) | 2011-09-22 | 2015-04-28 | Kennametal Inc. | Cutting inserts for earth-boring bits |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2893102A (en) * | 1954-01-07 | 1959-07-07 | William A Maxwell | Article fabrication from powders |
US4341725A (en) * | 1977-12-13 | 1982-07-27 | Weaver Gerald Q | Molding refractory and metal shapes by slip-casting |
US4774211A (en) * | 1983-08-08 | 1988-09-27 | International Business Machines Corporation | Methods for predicting and controlling the shrinkage of ceramic oxides during sintering |
JPS6044868A (ja) * | 1983-08-08 | 1985-03-11 | インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション | 焼結中のセラミック酸化物の収縮を予知する方法 |
IT1186728B (it) * | 1985-06-04 | 1987-12-16 | Montedison Spa | Ossidi misti di allumina e zirconia sotto forma di particelle sferiche ed aventi distribuzione granulometrica ristretta e processo per la loro preparazione |
CA1259080A (en) * | 1985-09-06 | 1989-09-05 | Nobuo Kimura | High density alumina zirconia ceramics and a process for production thereof |
EP0345022B1 (en) * | 1988-06-01 | 1992-07-29 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for producing ceramics sintered article |
US5238627A (en) * | 1988-06-01 | 1993-08-24 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for producing ceramics sintered article and molding method and molding apparatus to be used therefor |
US5338713A (en) * | 1989-06-08 | 1994-08-16 | Agency Of Industrial Science And Technology | Sintered body of alumina and partially stabilized zirconia, a process for making the same and a method of preparing a powder for sintering |
JP2976226B2 (ja) * | 1989-06-08 | 1999-11-10 | 工業技術院長 | アルミナ・ジルコニア系焼結体の製造法 |
US5505865A (en) * | 1989-07-11 | 1996-04-09 | Charles Stark Draper Laboratory, Inc. | Synthesis process for advanced ceramics |
US5753160A (en) * | 1994-10-19 | 1998-05-19 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for controlling firing shrinkage of ceramic green body |
DE69518548T2 (de) * | 1994-11-09 | 2001-04-19 | Ngk Insulators, Ltd. | Verfahren zur Herstellung eines keramischen Substrates |
-
1998
- 1998-05-18 US US09/080,293 patent/US6051171A/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-07-09 JP JP19477098A patent/JP3749620B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1998-08-07 EP EP98306327A patent/EP0959056B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-08-07 DE DE69814592T patent/DE69814592T2/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE69814592D1 (de) | 2003-06-18 |
DE69814592T2 (de) | 2004-03-18 |
JPH11322446A (ja) | 1999-11-24 |
EP0959056A1 (en) | 1999-11-24 |
EP0959056B1 (en) | 2003-05-14 |
US6051171A (en) | 2000-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3749620B2 (ja) | セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法 | |
Tolmer et al. | Low‐temperature sintering and influence of the process on the dielectric properties of Ba (Zn1/3Ta2/3) O3 | |
JP6713113B2 (ja) | ZrO2−Al2O3系セラミックス焼結体及びその作製法 | |
EP0708068B1 (en) | Method for controlling firing shrinkage of ceramic green body | |
JP6052735B2 (ja) | 高強度強靱性ZrO2−Al2O3系固溶体セラミックスの作製法 | |
CN110372221A (zh) | 一种低温共烧陶瓷生带材料及其制备方法 | |
TWI238105B (en) | Method for producing ceramic | |
Hussain et al. | Electromechanical properties of lead‐free Nb‐doped 0.95 Bi0. 5Na0. 5TiO3‐0.05 BaZrO3 piezoelectric ceramics | |
JP5931542B2 (ja) | ジルコニア質焼結体からなる焼成用部材 | |
Mohammadi et al. | The effects of ball milling time on the rheological, optical, and microstructural properties of YAG transparent ceramics | |
US11746054B2 (en) | Zirconia sintered body and method for manufacturing the same | |
EP2581354A1 (en) | Oxide ceramics sintered compact and method of manufacturing the same | |
JP2018016526A (ja) | 耐火物用骨材、その製造方法、及びそれを用いた耐火物 | |
JP3274330B2 (ja) | セラミックス成形体の焼成収縮を制御する方法 | |
JP6594575B1 (ja) | ジルコニア焼結体からなる熱処理用部材 | |
JP2002137962A (ja) | ムライト質焼結体からなる熱処理用部材 | |
JPH0672044B2 (ja) | 高純度アルミナ焼結体の製造方法 | |
Ribeiro et al. | Comparison of a laboratorial scale synthesized and a commercial yttria‐tetragonal zirconia polycrystals ceramics submitted to microwave sintering | |
JP2002316869A (ja) | 耐熱性ムライト質焼結体からなるローラハースキルン用ローラ | |
US3103440A (en) | Electrostrictive barium titanate ceramic with | |
JP2000136967A (ja) | 温度検知素子 | |
Won et al. | Low temperature solid-phase synthesis of tetragonal BaTiO3 powders and its characterization | |
JP2867311B2 (ja) | 熱履歴検知方法と熱履歴検知用試片 | |
JP2001089246A (ja) | セラミック焼結体の製造方法 | |
JP2022156925A (ja) | 耐熱性及び耐久性にすぐれたムライト焼結体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050913 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051026 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051129 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081209 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111209 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121209 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131209 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |