JP3747535B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録媒体に文字等のキャラクタやマークを記録する記録装置であって、特に、記録ヘッドは、プラテン等と圧接した状態で記録を行うとともに、記録を行わない場合は離間状態にさせる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、記録装置の一例として、テープ状ラベル作成装置を提案し実用化している。その装置は、特開平5ー84994号公報に記載のように、キーボード、ディスプレイ、サーマル記録方式の記録機構を備えており、サーマルヘッドが、入力したテキストのキャラクタやマーク等を、インクリボンを介して記録テープに記録することにより、ファイルの背表紙等に貼付するのに適したラベルを作成することができる。その記録テープからなるラベルは、種々のタイプのものが所望されるため、例えば、幅6、9、12、18、24mmのインクリボンを収納するカセットを種々準備して、その作成装置にセットするリボンカセットを適宜取り替える必要がある。
【0003】
前記リボンカセットを取り替える際には、プラテン等と記録ヘッドとを離間させる必要があるが、プラテン等と記録ヘッドとが圧接された状態で、トラブルが発生したり、電源が切られる等の事故が起きると、インクリボンもプラテン等及び記録ヘッドの間で圧接された状態となって、そこからインクリボンを引き出すのは困難であった。そのため、前記ローラ等と記録ヘッドとの間の圧接を解除すべく、これらプラテン等及び記録ヘッドを相互に離間させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記事故が起きた時点で、これらプラテン等を回動させるためのプラテンもしくは駆動ローラ駆動装置における、ギヤ、カム、モータ等が相互に連結状態にあると、モータのディテント・トルクもしくはギヤ相互間にかかる負荷等が大きいので、利用者がプラテン等及び記録ヘッドの間を指等で離間させることは困難であった。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題を解決するために為されたものであり、装置動作中に、例えばトラブルが発生したり、電源が切られる等の事故が起きても、利用者等がプラテン等及び記録ヘッド間の圧接を容易に解除して、スムーズに異常状態から回復することができる記録装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る記録装置によれば、記録ヘッドと、この記録ヘッドに対して、被記録媒体を搬送支持するために設けられたプラテンあるいは駆動ローラと、これらプラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接もしくは離間させるための駆動モータと、この駆動モータの駆動軸の回動を受けて、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接もしくは離間させるための回動伝達手段とを備え、この回動伝達手段を介して、前記駆動モータの駆動軸が一方向へ回転することにより、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させる圧接動作を行うのに対し、前記駆動軸を反対方向へ回転させることにより、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に離間させる離間動作を行う記録装置において、前記回動伝達手段は、前記駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作をした後に、駆動軸を前記反対方向へ回転させることにより、前記離間動作する際に、前記駆動軸の反対方向への回転を直ちに伝達させずに、所定時間その伝達を遅延する伝達遅延部を備えている。
【0007】
それにより、伝達遅延部が動作している間、前記駆動軸による駆動が伝達されず、例えば、ギヤ、カム、モータ等のプラテンもしくは駆動ローラ駆動装置における駆動の伝達が解除されるため、モータのディテント・トルクもしくはギヤ相互間にかかる負荷等がなくなったり、もしくは小さくなる。
【0008】
また、請求項2に係る発明の記録装置によれば、駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作を行った後に、前記反対方向へ回転して、前記伝達遅延部が動作する間、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態に保つ保持手段を備えている。そのため、この保持手段がプラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態に保つため、記録ヘッドはプラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つに支持された被記録媒体に記録することができる。
【0009】
また、請求項3に係る発明の記録装置によれば、伝達遅延部は、少なくとも2枚の歯車を、回転軸が相互に一致するように重ね合わせ、一方の歯車の側面に摺動用の空隙部を設けるとともに、相手方の歯車の側面に、その空隙部に嵌合する突部を設けてなり、前記空隙部の内側の両端部の間を、前記突部が摺動している状態では、前記駆動モータの駆動軸が、前記反対方向へ回転しても、その回転を直ちに伝達させない。
それにより、空隙部の内側に嵌め込まれた突部は、空隙部の両端部の間を摺動している状態では、前記ステップモータの駆動軸が、前記反対方向へ回転しても、一方の歯車は相手方の歯車を回転させることなく、駆動軸の回転を直ちに伝達させない。しかし、突部が空隙部の両端部内のいずれか一方の端部と当接するとその直後から、一方の歯車は相手方の歯車を回転させ始め、駆動軸による駆動が伝達されることになる。そのため、空隙部の内側の両端部の間を、前記突部が摺動している状態では、例えば、ギヤ、カム、モータ等のプラテンもしくは駆動ローラ駆動装置における駆動の伝達が解除される。
【0010】
また、請求項4に係る発明の記録装置によれば、伝達遅延部が動作した状態で、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態を解除して、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に離間させる操作部を設ける。それにより、操作部を摘んで操作すると、プラテン等と記録ヘッドとを相互に離間させることができる。
【0011】
更に、請求項5に係る発明の記録装置によれば、前記プラテンと駆動ローラとが、同一部材からなっている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
この実施の形態の記録装置は、図1に示されるように、ひらがなや漢字や記号などの多数のキャラクタやマーク等を、幅広または幅狭の被記録媒体(例えば、ラベル作成用の記録テープ)に印字するテープ印字装置1である。このテープ印字装置1の内部には、幅狭の被記録媒体D1を単色にて記録するテープステーションTSと、幅広の被記録媒体D2をカラー又は単色のいずれかにて記録するワイドステーションWSとの2ステーションが設けられている。それにより、テープステーションTSで単色で記録された幅狭の被記録媒体D1が、テープ印字装置1の本体フレーム2の一方向(左方)側の側部の排出口(図示せず)から、排出されるようになっているのに対し、ワイドステーションWSでカラー又は単色で記録された幅広の被記録媒体D2が、本体フレーム2前面ほぼ中央の排出口2aから、排出されるようになっている。
【0013】
そのテープステーションTSでは、図2に示されるように、キャリッジCAが、前記本体フレーム2内部の底面側シャーシHSの左側に配置されるのに対し、ワイドステーションWSでは、前記底面側シャーシHSの右側の記録領域をキャリッジCAが往復移動しつつ記録を行う機構、即ち、キャリッジCAをガイドするガイド軸GD、キャリッジCAを搬送するためのプーリSP1、タイミングベルトTB等からなる機構を備えているが、このワイドステーションWSの記録態様は、本願発明の要旨と無関係であるので、その詳細な説明は省略する。
キャリッジCAの表面(載置面)側には、幅狭の被記録媒体D1及びインクリボンIR等を収納したテープカセットTCを戴置することができるのに対し、その裏面側には、ステップモータSL(図3参照)を搭載している。そのステップモータSLは、テープステーションTS時におけるキャリッジCA上にセットされたテープカセットTC内のインクリボンIR等のテープ送りのために使用される。
【0014】
また、キャリッジCAの下方側には、記録ヘッドHDが取り付けられ、この記録ヘッドHDの記録面側には、1ドット単位で発熱可能な発熱素子が、多数一ライン状に所定距離(印刷幅)分だけ配設されている。また、この記録ヘッドHDの記録面側には、キャリッジCAにセットされたテープカセットTC内の被記録媒体(テープ)D1等が、前記ステップモータSLの駆動力を使用するテープ送り機構によって、それら発熱素子の配列方向に交差するように搬送されるようになっている。それにより、前記テープステーションTSでは、ライン記録モードで記録が行われるが、このライン記録モードでは、幅狭の被記録媒体D1及びインクリボンIR等を一方向に搬送させながら、固定された状態の記録ヘッドHDが、そのインクリボンIRを介して、幅狭の被記録媒体D1に対して記録を行うことができるようになっている。
また、キーボード3上には、図1に示されるように、改行キー、ひらがななどのキャラクタやマーク等を入力する為の複数の文字キー等の他に、種々のキーなどが配設されている。そして、前記テープ印字装置1とキーボード3との間にケーブル線4を接続すると、このケーブル線4を介して、キーボード3上の各種キーを介して入力されたデータ等の信号を、送受信することができる。また、前記本体フレーム2の前面右方側には、表示装置としてのディスプレイ5が設けられ、このディスプレイ5は、キーボード3から入力されたキャラクタやマーク等を、複数行に渡ってその画面上に表示することができるようになっている。
【0015】
その本体フレーム2の前面側部には、開閉可能なカバーケース7が設けられ、利用者は、このカバーケース7を開け、前記テープカセットTCまたはワイドステーションWS時に使用されるリボンカセットのいずれかを、キャリッジCAにセットして、カバーケース7を閉じることができる。それにより、利用者は、単色で記録された幅狭の被記録媒体D1を、または、カラー又は単色で記録された幅広の被記録媒体D2を希望するのかにより、テープカセットTCまたはリボンカセットのいずれかを選択して、カバーケース7内にセットできるが、テープステーションTSで記録する場合は、幅狭の被記録媒体D1に単色でのみ記録できる。
【0016】
具体的には、テープカセットTCは、図2に示されるように、例えば、透明テープ等からなる幅狭の被印字媒体D1、この幅狭の被印字媒体D1に印字を施すためのインクリボンIR、印字がなされた幅狭の被印字媒体D1に裏貼される両面粘着テープYTをそれぞれリールTC1、TC2、TC3に巻回して収納したものであり、更に、使用済みのインクリボンIRを巻取るインクリボン巻取リールTC4を備えている。
【0017】
それにより、前記リールTC1に巻回され、このリールTC1から引き出された幅狭の被印字媒体D1は、終端検出用の一対のセンサ部SE、ガイドピンTB1を経由してテープカセットTCの開口部TC5を通過し、更に、ステップモータSLから駆動を受けるテープ駆動ローラTC6と、このローラTC6に対向支持されるテープ貼合せローラP3との間を通過して、テープカセットTCの外部に至る。尚、テープ貼合せローラP3は、プラテンP1と並んでローラホルダLDに支持されており、このローラホルダLDは、テープ駆動ローラTC6とテープ貼合せローラP3とを、相互に圧接及び離間できるように構成されている。
【0018】
また、前記リールTC2に巻回され、このリールTC2から引き出された幅狭のインクリボンIRは、幅狭の被記録媒体D1と重ね合わされ、幅狭の被記録媒体D1と共に開口部TC5に入り、記録ヘッドHD及びプラテンP1間を通過する。その後、インクリボンIRは、幅狭の被記録媒体D1から離され、前記ステップモータSLから駆動を受けるインクリボンIRの巻取リールTC4に至り、このリールTC4が、キャリッジCAの表面側に設けられたギヤトレイン(図示せず)を介して、ステップモータSLの駆動力を受けて回転することにより、インクリボンIRは、リールTC4により巻取られる。
【0019】
前記両面粘着テープYTは、片面に剥離紙を重ね合わされた状態で、剥離紙を外側にして両面粘着テープYT用のリールTC3に巻回されて収納されており、このリールTC3から引き出された両面粘着テープYTは、テープ駆動ローラTC6とテープ貼合せローラP3との間を通過し、剥離紙が重ね合わされない側の粘着面が幅狭の被印字媒体D1に貼着される。そして、両面粘着テープYTが貼合わされた被印字媒体D1は、テープカセットTCの外部に至て、本体フレーム2から排出される。尚、リールTC4には、キャリッジCAの表面側に突設されているテープ送り用のカム部材PC4aが挿通されているが、このリールTC4の内部には、リールTC4と一体的に駆動する駆動カムホロワTC4bが挿着されている。そのため、リールTC4は、駆動カムホロワTC4bとカム部材PC4aとの係合の下に、このカム部材PC4aが、前記ギヤトレインを介してステップモータSLの駆動力を受けて回転し、インクリボンIRをテープ送りする。
【0020】
次に、この実施の形態の記録ヘッドHD等と、前記被記録媒体D1を搬送支持するためのプラテンP1等とを、相互に圧接もしくは離間させる機構について、図2〜5を参照して説明する。
この圧接もしくは離間させる機構は、駆動軸SN1を正転及び逆転駆動できる駆動モータSNと、この駆動モータSNの駆動軸SN1の回動を受ける回動伝達手段SDとからなる。この回動伝達手段SDは、駆動軸SN1の一方向への回転を受けることにより、図4に明示するように、プラテンP1及びテープ貼合せローラP3を支持するローラホルダLDを、記録ヘッドHD及びテープ駆動ローラTC6に圧接させる圧接動作を行うのに対し、駆動軸SN1の反対方向への回転を受けることにより、プラテンP1及びテープ貼合せローラP3を支持するローラホルダLDを、記録ヘッドHD及びテープ駆動ローラTC6から離間させる離間動作を行うようになっている。
【0021】
具体的には、テープステーションTSとワイドステーションWSとの間の底面2b側には、前後にほぼ平行に延びる一対の底面側シャーシHSが設けられている。これら一対の底面側シャーシHS内の短いシャーシ(以下短辺側シャーシという)HS1のテープステーションTS側には、前記ステップモータSNが固着されており、このステップモータSNは、上述した如くテープステーションTS時における記録ヘッドHD等及びプラテンP1等間の圧接及び離間と、ワイドステーションWS時における用紙送りとを選択的に行うために使用される。
【0022】
その短辺側シャーシHS1及び長いシャーシ(以下長辺側シャーシという)シャーシHS2間には、回動伝達手段SDの一部を構成するギヤトレイン等が設けられている。これらギヤトレイン等は、図5に示されるように、ステップモータSNの駆動軸SN1の回動を受け、テープステーションTS時における記録ヘッドHD等とプラテンP1等との間の圧接及び離間用の駆動力の伝達と、ワイドステーションWS時における用紙送り用の駆動力の伝達とを、選択的に切り替えれるように構成されている。即ち、そのステップモータSNの駆動軸SN1は、短辺側シャーシHS1の切欠部(図示せず)を介して、長辺側シャーシHS2に向かって突き出ており、この駆動軸SN1の先端側には、駆動軸SN1と一体的に回動するギヤG2が取り付けられている。
【0023】
そのため、このギヤG2と歯合する駆動用ギヤG3の大径ギヤ部G3aは、記録ヘッドHD等とプラテンP1等との間の圧接及び離間用の駆動力の伝達のため、その駆動用ギヤG3の小径ギヤ部G3b、スライド可能なスライドギヤSG、第1のかさ歯車付きギヤK1、第2のかさ歯車付きギヤK2、伝達遅延部としての二枚重ねの歯車NG、扇形ギヤED等からなる回動伝達手段SDを介して、前記駆動軸SN1の回動を伝達することができる。その結果、駆動軸SN1の正転または逆転は、ローラ・リリースロッドLTを左右に往復移動させ(図4(a)(b)(c)参照)、ローラホルダLDに支持されるプラテンP1及びテープ貼合せローラP3を、記録ヘッドHD及びテープ駆動ローラTC6に対してそれぞれ圧接及び離間させることができる。
【0024】
尚、スライドギヤSGは、スプリングバネSB及び移動用のフレームF1の作用により図5の左右方向にスライドして、小径ギヤ部G3bと選択的に歯合することができる。駆動用ギヤG3の大径ギヤ部G3aは、ワイドステーションWS時における用紙送り用の駆動力の伝達として、前記駆動用ギヤG3の小径ギヤ部G3b、スライドギヤSGを使用する以外に、前記長辺側シャーシHS2に沿って並設された用紙送り用の第1のギヤG4、第2のギヤG5、第3のギヤG6等を介してその回動を伝達して用紙送りローラJR1等を回動させるが、この態様は本願発明の要旨と無関係であるので、その説明を省略する。
【0025】
更にプラテンP1等を記録ヘッドHD等に圧接及び離間させる構造について、図4を参照して詳述すると、前記ローラホルダLDは、その先端側にプラテンP1及びテープ貼合せローラP3を回動自在に支持するとともに、その基端側で回動軸LD1によって、キャリッジCAに対して密接及び離間するように回動可能に支持されている。そのローラホルダLDの下面側には、ローラ・リリースロッドLTの先端部に回転ローラを備えたカム部LT1が当接しており、ローラ・リリースロッドLTが左方に向かって移動する(図4(b)参照)と、そのカム部LT1がローラホルダLDを押し上げて、プラテンP1とテープ貼合せローラP3とを、また、記録ヘッドHDとテープ駆動ローラTC6とをそれぞれ圧接させることができる(図4(c)参照)。それに対し、ローラ・リリースロッドLTが右方に向かって移動すると、そのカム部LT1がローラホルダLDの下面側を押し上げずに、ローラホルダLDは自重で下がるため、ローラホルダLDの先端側をキャリッジCAに対して離間させることができる(図4(a)参照)。
【0026】
そのローラ・リリースロッドLTは、その基端側に連結された揺動レバーLBの先端部LB1が、図4の左右に揺動することによって、左右方向に移動されるように構成されている。即ち、この揺動レバーLBの先端部LB1の揺動は、揺動レバーLBの基端部LB2が、第1のかさ歯車付きギヤK1、第2のかさ歯車付きギヤK2、二枚重ねの歯車NGを介して、駆動軸SN1の正転または逆転の駆動力の伝達を受けた扇形ギヤEDと一体的に回動することにより行われる。具体的には、第2のかさ歯車付きギヤK2が、反時計回り(時計回り)して、二枚重ねの歯車NGが、時計回り(反時計回り)し、更に、扇形ギヤEDが、反時計回り(時計回り)することにより、揺動レバーLBの先端部LB1が、図4の右方向(左方向)に移動し、更にはローラ・リリースロッドLTが、図4の右方向(左方向)に移動する。もっとも、回動伝達手段SDの態様は、必ずしも上記実施の形態に限定されるわけではなく、例えば、上記ギヤトレイン等とは異なった態様を採用してもよい。
【0027】
また、その回動伝達手段SDは、前記駆動軸SN1を一方向へ回転(正転)させて、前記圧接動作をした後に、駆動軸SN1を前記反対方向(逆転)へ回転させることにより、前記離間動作する際に、前記駆動軸SN1の反対方向への回転を直ちに伝達させずに、所定時間その伝達を遅延する伝達遅延部としての2枚重ねの歯車NGを備えている。
【0028】
この伝達遅延部は、2枚の歯車NGを、図6に示されるように、その回転軸NG3が相互に一致するように重ね合わせ、一方の歯車NG1の側面に摺動用の長孔NGaを設けるとともに、他方の歯車NG2の側面に、その長孔NGaに嵌合する突部NGbを設けてなる。そのため、この突部NGbが、前記長孔NGaの内側の両端部NGa1、NGa2の間を摺動している状態では、前記駆動モータとしてのステップモータSNの駆動軸SN1が、前記反対方向へ回転しても、その回転を直ちに伝達させない。
【0029】
具体的には、前記歯車NG2が図4の紙面手前側に位置し、歯車NG1が図4紙面向こう側に位置するようにして相互に重ねられており、2枚の歯車NGの中心の貫通孔を前記回転軸NG3が貫通するので、歯車NG1、NG2はそれぞれ前記回転軸NG3を回転中心として回動できる。そして、前記歯車NG1は、図5に示されるように、前記扇形ギヤEDとのみ歯合するのに対し、歯車NG2は、第2のかさ歯車付きギヤK2の基端側ギヤ部K2aとのみ歯合する。そのため、第2のかさ歯車付きギヤK2によって、歯車NG2が回転させられ、長孔NGaの内側に嵌め込まれた突部NGbが、長孔NGaの両端部NGa1、NGa2の間を摺動している状態では、前記ステップモータSNの駆動軸SN1が、前記反対方向へ回転しても、歯車NG2は歯車NG1を回転させることなく、駆動軸SN1の回転を直ちに扇形ギヤEDに伝達させない。そして、突部NGbが、長孔NGaの両端部NGa1、NGa2の内のいずれか一方の端部NGa1、NGa2と当接した直後から、歯車NG2は歯車NG1を回転させ始め、駆動軸SN1の回転を扇形ギヤEDに伝達させる。
【0030】
それにより、前記伝達遅延部が動作している所定時間、即ち、突部NGbは、長孔NGaの両端部NGa1、NGa2の間を摺動している時間、前記駆動軸SN1による駆動が直ちに伝達されず、前記回動伝達手段SDにおける駆動の伝達が解除される。そのため、ステップモータSNのディテント・トルクもしくはギヤK1、K2、NG、ED等相互間にかかる負荷等がなくなったり、もしくは小さくなる。もっとも、伝達遅延部の態様は、必ずしも上記実施の形態に限定されるわけではなく、上記とは異なった態様を採用してもよく、例えば、機械部材を相互に組み合わせた回動伝達手段SDに、前記伝達遅延部に対応する「いわゆる遊び」及び「駆動軸による駆動が直ちに伝達されない不感帯分」を機械的あるいは電気的に設けてもよいし、それ以外の構成を採用してもよい。
【0031】
また、ローラリリースロッドLTのカム部LT1は、図2における左方向に移動すると、ローラホルダLDと本体フレーム2の底面2bとに挟まれた状態になり、この状態において、前記プラテンP1及びテープ貼合せローラP3を、記録ヘッドHD及びテープ駆動ローラTC6に対して相互に圧接させた状態に保つ保持手段としての役割を果たしているので、ステップモータSNを回転し続けることなく、プラテンP1等と記録ヘッドHD等との圧接を保つことができ、記録ヘッドHDは、プラテンP1及び記録ヘッドHDの間で支持される被記録媒体D1に記録することができる。そのため、図4(c)において、前記駆動軸SN1を前記反対方向へ回転して、前記突部NGbが長孔NGaの記録ヘッドHD側の一端からステップモータSN側の他端へ移動するように、ステップモータSNの動作を制御するのが望ましい。
【0032】
前記プラテンP1等と記録ヘッドHDとを相互に圧接させた状態を解除して、プラテンP1等と記録ヘッドHDとを相互に離間させる操作部(図示せず)が、本体フレーム2裏側の外側から操作できる位置に設けられている。もっとも、前記操作部は、必ずしもこの態様に限った訳ではなく、図7に示されるように、例えば、操作用レバーLXとして、前記ロッドLTの基端側に取り付けてもよい。それにより、前記突部NGbが長孔NGaの上記他端へ移動した状態で、操作用レバーLXの先端側を摘んで回動させれば、前記回転伝達手段SDにおける駆動の伝達は解除されるので、ステップモータSNのディテントトルク、もしくはギヤK1、K2、KG等の相互間にかかる負荷等が無くなったり、もしくは小さくなっているので、小さな力で容易にプラテンP1等と記録ヘッドHD等とを相互に離間させることができる。
【0033】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形、改良が可能であることは勿論である。
例えば、前記伝達遅延部は、必ずしも2枚の歯車からなる必要ではなく、その他の構成部材を加えてもよい。また、前記歯車NG1の側面に設けられた摺動用の長孔NGaを長溝に代えてもよいし、歯車NG1の側面から歯車NG2に向かって突出する一対のリブ間の空隙に代えてもよい。更には、歯車NG1、NG2相互の位置関係もしくは結合関係を反対にしてもよい。また、長孔NGa及び突部NGbは、別の構成要素からなっていてもよい。
また、前記実施の形態では、伝達遅延部が動作した状態で、前記プラテンP1と記録ヘッドHDとを相互に離間させる操作部を設けたが、ローラホルダLD等を外側から容易に操作可能な位置に設ける態様等にすれば、必ずしも採用しなくてもよい。また、駆動モータとしては、ステップモータ以外のモータを使用してもよい。また、プラテンと駆動ローラとは、別の部材であってもよいし、同一部材からなっていてもよい。更には、プラテンもしくは駆動ローラの一方のみまたは双方を備えていてもよい。また、テープカセットは、被記録媒体D1のみを収納していてもよい。
【0034】
また、本発明の記録装置は、必ずしもテープ印字装置である必要はなく、例えば、一般的なサーマルプリンター等の他、感熱性孔版原紙、多孔性樹脂板等をスタンプ版下として用いる記録装置であってよい。また、記録ヘッドは、サーマルヘッド以外であってもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の記録装置によれば、駆動モータの駆動軸の回動を受けて、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接もしくは離間させるための回動伝達手段は、前記駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作をした後に、駆動軸を前記反対方向へ回転させることにより、前記離間動作する際に、前記駆動軸の反対方向への回転を直ちに伝達させずに、所定時間その伝達を遅延する伝達遅延部を備えているので、駆動軸による駆動が伝達されず、例えば、ギヤ、カム、モータ等のプラテンもしくは駆動ローラ駆動装置における駆動の伝達が解除される。それにより、モータのディテント・トルクもしくはギヤ相互間にかかる負荷等がなくなったり、もしくは小さくなるので、装置動作中に、例えばトラブル、電源が切られる等の事故が起きても、利用者等がプラテン等及び記録ヘッド間の圧接を容易に解除して、スムーズに異常状態から回復することができる。
【0036】
また、請求項2の記録装置によれば、駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作を行った後に、前記反対方向へ回転して、前記伝達遅延部が動作する間、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態に保つ保持手段を備えているので、記録ヘッドは、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つに支持される被記録媒体に記録することができる。
【0037】
また、請求項3の記録装置によれば、伝達遅延部は、少なくとも2枚の歯車を、回転軸が相互に一致するように重ね合わせ、一方の歯車の側面に摺動用の空隙部を設けるとともに、相手方の歯車の側面に、その空隙部に嵌合する突部を設けてなり、前記空隙部の内側の両端部の間を、前記突部が摺動している状態では、前記駆動モータの駆動軸が、前記反対方向へ回転しても、その回転を直ちに伝達させないので、駆動軸による駆動が伝達されず、例えば、ギヤ、カム、モータ等のプラテンもしくは駆動ローラ駆動装置における駆動の伝達が解除される。それにより、モータのディテント・トルクもしくはギヤ相互間にかかる負荷等がなくなったり、もしくは小さくなるので、装置動作中に、例えばトラブル、電源が切られる等の事故が起きても、利用者はプラテン等及び記録ヘッド間の圧接を極めて容易に解除することができる。
【0038】
また、請求項4の記録装置によれば、前記伝達遅延部が動作した状態で、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態を解除して、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に離間させる操作部を設けるので、利用者がその操作部を操作すれば、容易にプラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に簡単に離間させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態であるテープ印字装置の外観図である。
【図2】図1に示すテープ印字装置の内部構造を、一部破断して示す拡大部分正面図である。
【図3】図1に示すテープ印字装置の内部構造を、一部破断して示す拡大部分平面図である。
【図4】本実施の形態の回動伝達手段の動作を示す図である。
【図5】本実施の形態の回動伝達手段の一部を断面で示す拡大部分平面図である。
【図6】本実施の形態の伝達遅延部を分解して示す斜視図である。
【図7】他の実施の形態の操作部を示す図である。
【符号の説明】
1 テープ印字装置(記録装置)
HD 記録ヘッド
P1 プラテン
D1 被記録媒体
P3 テープ貼合せローラ(駆動ローラ)
SN ステップモータ(駆動モータ)
SN1 駆動軸
SD 回動伝達手段
NG 二枚重ねの歯車(伝達遅延部)
NG1 一方の歯車
NG2 他方の歯車
NGa 長溝
NGb 突部
LX 操作用レバー(操作部)
2b 底部

Claims (5)

  1. 記録ヘッドと、
    この記録ヘッドに対して、被記録媒体を搬送支持するために設けられたプラテンあるいは駆動ローラと、
    これらプラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接もしくは離間させるための駆動モータと、
    この駆動モータの駆動軸の回動を受けて、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接もしくは離間させるための回動伝達手段とを備え、
    この回動伝達手段を介して、前記駆動モータの駆動軸が一方向へ回転することにより、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させる圧接動作を行うのに対し、前記駆動軸を反対方向へ回転させることにより、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に離間させる離間動作を行う記録装置において、
    前記回動伝達手段は、前記駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作をした後に、駆動軸を前記反対方向へ回転させることにより、前記離間動作する際に、前記駆動軸の反対方向への回転を直ちに伝達させずに、所定時間その伝達を遅延する伝達遅延部を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載する記録装置において、
    前記駆動軸を一方向へ回転させて、前記圧接動作を行った後に、前記反対方向へ回転して、前記伝達遅延部が動作する間、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態に保つ保持手段を備えたことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または2に記載する記録装置において、
    前記伝達遅延部は、少なくとも2枚の歯車を、回転軸が相互に一致するように重ね合わせ、一方の歯車の側面に摺動用の空隙部を設けるとともに、相手方の歯車の側面に、その空隙部に嵌合する突部を設けてなり、
    前記空隙部の内側の両端部の間を、前記突部が摺動している状態では、前記駆動モータの駆動軸が、前記反対方向へ回転しても、その回転を直ちに伝達させないことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1ないし3の内のいずれか一に記載する記録装置において、
    前記伝達遅延部が動作した状態で、前記プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に圧接させた状態を解除して、プラテンもしくは駆動ローラの内の少なくとも一つと、記録ヘッドとを相互に離間させる操作部を設けることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1ないし4の内のいずれか一に記載する記録装置において、
    前記プラテンと駆動ローラとが、同一部材からなることを特徴とする記録装置。
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