JP3745057B2 - デジタル電子カメラの表示方法及び表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子カメラの表示方法及び表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル記録を行う電子カメラは図4のように構成されていた。
【0003】
図4において光学レンズ401を介して得られた像は撮像素子(CCD)402で撮影され、回路403でCDS(色信号形成分離),AGC(ガンマ補正)などの処理をした後、プリアンプ回路(PreAMP)404で所定レベルまで増幅される。その後、A/D変換回路405を介して、メモリ406に一旦記録される。そして信号処理回路407で信号処理され、記録媒体408に記録される。
【0004】
このような従来構成の電子カメラでは、カメラ内の信号処理回路407を用いるためのハード的な制約から、高解像度、高画質の画像を得ることが困難であった。
【0005】
しかしながら、近年、コンピュータのパフォーマンスの向上により、コンピュータのソフトウエアを用いても、1000×1000(ピクセル)程度の画像の信号処理をも高速に処理することが可能になってきている。
【0006】
そこで、高解像度、高画質の画像を得る場合にパーソナルコンピュータ(PC)などのコンピュータを用いて、ソフトウエアで信号処理する方法が提案され、実現されている。画像情報は人間が見て初めて理解できる種類のものであるため、再生時は画像本体の表示を行う代わりに縮小画像(サムネイル)を索引画像として表示して、ファイルの中身を短時間に確認できるようにする仕様が標準的である。このような場合に、信号処理前の画像データも信号処理後の画像データも同一サムネイルで表示していた。このように同一サムネイルで表示すると、ユーザーは信号処理をまだ行っていない画像データも同様に扱ってしまい、誤操作を招くという問題やユーザーにとってわかりずらいという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記不都合を解消することを課題とするものであり、より具体的には、信号処理後の画像データと信号処理前の画像データを明確に区別させるサムネイル画像を表示させることにある。
【0008】
さらに、ソフトウエアで信号処理が終わった画像データに対しては、信号処理後のサムネイルと同一のサムネイルに切り替えて表示することであり、ユーザーが快適に使えるようにこの操作を高速に行うことを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本出願に係る第1の発明は、デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示方法において、信号処理後の画像データのサムネイルをカラーで、信号処理前の画像データのサムネイルを白黒で表示を行うことを特徴とする。
【0010】
本出願に係る第2の発明は、デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示方法において、信号処理後の画像データのサムネイルをポジティブ画像で、信号処理前の画像データのサムネイルをネガティブ画像で表示を行うことを特徴とする。
本出願に係る第3の発明は、デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示装置において、信号処理後の画像データのサムネイルをカラーで、信号処理前の画像データのサムネイルを白黒で表示を行う手段を有することを特徴とする。
本出願に係る第4の発明は、デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示装置において、信号処理後の画像データのサムネイルをポジティブ画像で、信号処理前の画像データのサムネイルをネガティブ画像で表示を行う手段を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の実施の形態を示す。
【0012】
101は撮影する被写体の光学像を結像させるための光学系、102は結像した光学像を電気信号に変換するためのCCD(Cherge Coupled Device)、103はCCDからの出力を補正するためのCDS,AGC、104は信号を増幅するためのプリアンプ、105は映像信号をデジタル信号に変換するAD変換器、106は書き込み可能な電気メモリ、107は信号処理をする信号処理回路、108はサムネイル画像(縮小画像)を構築するためのデータ間引き回路、109はデータ間引き回路によって作られたサムネイル画像と前記信号処理回路107の出力とを混合する混合器、110はサムネイル画像と信号処理をする前のデータとを切り替えるスイッチである。このスイッチ110の切り替えによりサムネイル画像データと信号処理をする前のデータ(CCDRawデータ又は生データと呼ぶ)のいずれかを出力する。信号処理された画像データには、フラグ付加回路111によって信号処理済みのフラグがアトリビュート情報に付けられる。このフラグによって、信号処理後のデータかCCDRawデータの区別が付くようになされている。
【0013】
前記フラグ付加回路111の出力は、記録装置112に記録されるかあるいは出力端子OUTに取出されるようになっている。
【0014】
113は外部PC(パーソナルコンピュータ)であり、前記カメラ内の記録装置112の記録内容を再生するか、あるいは出力端子OUTからの信号をダイレクトに入力端子INに入力するかして、表示装置114に表示するようになっている。
【0015】
115はCPU(中央処理制御部)を含む制御回路であり、前記カメラ内の各処理回路を制御するものである。
【0016】
前記構成要素101乃至112及び115が電子カメラ内に内蔵されるものであり、113及び114が外部PC関連要素である。
【0017】
次に図2及び図3のフローチャートをも参照して本発明の実施の形態の作用を説明する。
【0018】
図2は前記カメラ内での作用を説明するためのものであり、図3は外部PCによるソフトウエア上での作用を説明するためのものである。
【0019】
先ず、図2を参照してカメラ内での処理を説明する。
【0020】
処理がスタートすると(S301)、信号処理されたか否かを判別し(S302)、信号処理されたものであれば、信号処理回路107の出力とデータ間引き回路108の出力とを混合したデータ(サムネイル画像)を、混合器109及びスイッチ110を介して出力する(S303)。この出力をフラグ付加回路111に入力し、信号処理済フラグをアトリビュートとして付加して出力する(S305)。
【0021】
前記信号処理か否かの判断ステップS302において「NO」であった場合は、メモリ106から処理前データ(生データ)をスイッチ110を切換えて出力する(S304)。
【0022】
次に図3のフローチャートにより、処理前後のデータの表示と、処理前のデータの処理の作用を説明する。この処理はもっぱら外部PCのソフトウエアによって行われるものである。
【0023】
PCの処理がスタートする(S201)と、次に信号処理済フラグ有か否かが判断され(S202)、フラグ有のときは送られて来たサムネイル画像をカラー表示する(S203)。フラグ無のときは、PC側で白黒サムネイル画像を作成し(S204)、そのサムネイル画像を白黒で表示する(S205)。前記カラー表示はY色差方式又はRGB方式のいずれかを用いて行なう。
【0024】
このようにして、ユーザーは表示されたサムネイル画像を見て、それがカラー表示か白黒表示かによって処理済の画像か否かを容易に判別することができる。
【0025】
次に、上記サムネイル画像が信号処理必要なものか否かを判断し、必要であれば、PC内現像処理スタート指令が出たか否かを判断し(S206)、スタートのときは現像処理に移行する(S207)。ここで、PC内のソフトウエア上での信号処理を現像処理と称すこととするが、この現像処理は送られて来た前記生データ(CCDRawデータ)をもとにブラックバランス、ホワイトバランス、フィルタリング、ガンマ補正などの一連の処理を行う。
【0026】
現像処理が完了したか否かの判別が行われ(S208)、完了した場合には、次に信号処理済フラグをアトリビュートとして付加する処理が行われる(S209)。
【0027】
このようにして信号処理が行われたサムネイル画像は、ステップS202に戻り、ステップS202を介してカラー表示されることになる(S203)。
【0028】
以上のフローにより、信号処理が行われていなかったデータはPC内で信号処理が行われて、カラー表示されることとなる。
【0029】
(他の実施の形態)
前記実施の形態では、処理済のサムネイル画像の作成をカメラ側で行うものとしたが、これをPC側で行うこととすれば、カメラ内にデータ間引き回路やそれを制御する構成要素を省略することができるから、カメラの小形化や構成の簡素化が図れるという利点がある。
【0030】
また、前記実施の形態では、CCDからのポジティブ画像を処理する場合を示したが、ネガティブ画像を扱うようにしてもよい。
【0031】
ネガティブ画像を処理する場合には、前記図3のフローチャート中のステップS203及びS204の手順を次のように変えればよい。つまり、画像の最大値8bitデータであれば、255からのYのデータを引き、また、色差信号に関してもY信号同様に反転させてデータを作り表示する。RGBの場合は一旦Y色差に変換して、上記同様の操作を行う。
【0032】
このようにネガのサムネイル画像を表示することとすれば、よりリアルなCCDRawデータを表現することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザーがサムネイル画像を一目するだけで信号処理前の画像データか信号処理後の画像データかを容易に区別でき、表示するための誤操作を軽減することが可能となる。
【0034】
また、信号処理後に新たにサムネイル画像を構築しないので、高速にサムネイル画像を切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のブロック図である。
【図2】信号処理前後のデータの取扱いを示すフローチャートである。
【図3】サムネイル画像の表示の態様を示すフローチャートである。
【図4】従来の電子カメラの構成ブロック図である。
【符号の説明】
101 光学系
102 CCD
106 メモリ
107 信号処理回路
108 データ間引き回路
109 混合器
110 スイッチ
111 フラグ付加回路
112 記録装置
113 外部PC
114 表示装置
Claims (4)
- デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示方法において、
信号処理後の画像データのサムネイルをカラーで、信号処理前の画像データのサムネイルを白黒で表示を行うことを特徴とする電子カメラの表示方法。 - デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示方法において、
信号処理後の画像データのサムネイルをポジティブ画像で、信号処理前の画像データのサムネイルをネガティブ画像で表示を行うことを特徴とする電子カメラの表示方法。 - デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示装置において、
信号処理後の画像データのサムネイルをカラーで、信号処理前の画像データのサムネイルを白黒で表示を行う手段を有することを特徴とする電子カメラの表示装置。 - デジタル画像信号に対して行う少なくともホワイトバランス処理を含む信号処理について、当該信号処理後と信号処理前のどちらかを選択的に切り替えて記録することが可能な電子カメラの表示装置において、
信号処理後の画像データのサムネイルをポジティブ画像で、信号処理前の画像データのサムネイルをネガティブ画像で表示を行う手段を有することを特徴とする電子カメラの表示装置。
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JP30862296A JP3745057B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | デジタル電子カメラの表示方法及び表示装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30862296A JP3745057B2 (ja) | 1996-11-06 | 1996-11-06 | デジタル電子カメラの表示方法及び表示装置 |
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