JP3745023B2 - 工作機械の冷却集塵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の冷却集塵装置に係り、特に切削工具を取囲むようにスピンドルに取付けられた開閉可能な冷却集塵カバーを具備する工作機械の冷却集塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械の冷却集塵装置は、これまで種々のタイプのものが提案されている。例えば、切削工具を取囲むように冷却集塵カバー、即ちフードを取付けて、この冷却集塵カバー内を冷却空気で冷却すると共に、切粉を外部に吸引排出する工作機械の冷却集塵装置が知られている。ところが、このような工作機械の冷却集塵装置は、切削工具の自動交換機能を有するマシニングセンタに適用すると、冷却集塵カバーが固定的に取付けられているために自動工具交換装置のアーム等の動きが冷却集塵カバーによって制限され、切削工具の自動交換ができないといった不都合があった。
【0003】
そこで、本出願人はこのような不都合を解決した工作機械の冷却集塵装置を特願平6−25415号に提案している。この工作機械の冷却集塵装置は冷却集塵カバーを二分割構成として開閉可能にしたもので、この開閉式の冷却集塵カバーは切削工具の交換時に、左右に開放される。従って、自動工具交換装置のアーム等は冷却集塵カバーに制限されることなく、切削工具を自動交換することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の開閉式の冷却集塵カバーを有する工作機械の冷却集塵装置は、冷却集塵カバーをスピンドルに取付けた場合には、スピンドルの上下方向の移動位置によっては、冷却集塵カバーを開放しても工具交換装置が冷却集塵カバーに接触してしまい、工具交換に支障をきたすといった問題がある。更に、穿孔の初期には、冷却集塵カバーと被切削材表面との間に比較的大きな間隙が発生し、冷却効果が低下しかつ切粉の吸引排出性能が低下するといった問題もある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、スピンドルの位置に実質的に無関係に冷却集塵カバーの開放によって確実に切削工具の交換を行うことができるとともに、冷却効果及び切粉吸引排出性能の低下を防止することができる工作機械の冷却集塵装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための請求項1に記載された発明は、
スピンドルに主軸を介して装着された切削工具に冷気を噴射して冷却すると共に切粉を外部に吸引排出する工作機械の冷却集塵装置において、
上記主軸と上記切削工具とを取り囲むように上記スピンドルに上下動可能に取付けられるとともに、上記主軸および上記切削工具を取囲む閉止位置と上記主軸および上記切削工具を開放する開放位置との間で左右に開閉する左右に2分割された右カバー片および左カバー片を有した冷却集塵カバーと、
上記冷却集塵カバーを上記スピンドルに対して上下方向に移動させる駆動手段と
上記右カバー片の下端と上記左カバー片の下端とから下方に突出するように上記右カバー片及び上記左カバー片に上下動可能に夫々取付けられた一対の被切削材押圧部材と、
上記右カバー片及び上記左カバー片に夫々取付けられ、上記被切削材押圧部材を上下動させる一対の昇降手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0007】
冷却集塵カバーは駆動手段によって所定位置まで上下動され、かつ開放されるため、切削工具の交換が極めて容易に行うことができる。特に、自動工具交換装置も、冷却集塵カバーによって邪魔されることなく確実に切削工具交換を行うことができる。
また、切削加工時には、駆動手段は冷却集塵カバーを下降して冷却集塵カバーと被切削材表面との間の間隙を十分に小さくすることができるため、冷却効果及び切粉吸引排出性能の低下を防止することができる。
被切削材押圧部材はカバー片に取付けられているため、カバー片が駆動手段によって所定の上下方向位置まで移動された後に、各昇降手段によって下降されて、被切削材を押圧する。
【0008】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の工作機械の冷却集塵装置において、上記一対の被切削材押圧部材の各々は、半円形状であり、上記右カバー片及び上記左カバー片の内側に夫々位置し、上記一対の被切削材押圧部材の各々は内部に冷却空気流路を有し、上記冷却空気流路は上記切削工具に向けて冷却空気を噴出することを特徴とするものである。
一対の被切削材押圧部材の各々は半円形状であるため、切削工具を中心とした円周に沿って被切削材を均一かつ確実に押圧することができる。また、被切削材押圧部材はカバー片の内側に位置するため、カバー片によって邪魔されることなく冷却空気を切削工具に向けて噴出することができる。
【0009】
請求項3に記載された発明は、請求項1に記載の工作機械の冷却集塵装置において、上記一対の昇降手段の各々は、エアーシリンダーとスピードレギュレーターとを有することを特徴とするものである。
スピードレギュレーターは、切削工具の穿孔加工時にスピンドルの降下に無関係に、被切削材押圧部材を所定の押圧力で被切削材を押圧する。
【0010】
請求項4に記載された発明は、請求項2に記載の工作機械の冷却集塵装置において、上記右カバー片及び上記左カバー片の各々は下端部に穿孔された複数の噴出孔からエアカーテン用の冷気を噴射することを特徴とするものである。
右カバー片及び上記左カバー片の複数の噴出孔から噴射されたエアカーテン用の冷気は、冷却集塵カバーの内部を外部から遮断する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明による工作機械の冷却集塵装置の実施例を図1乃至図20を参照して説明する。
図1乃至図3は本発明の一実施例の工作機械の冷却集塵装置の全体を一部断面で示した正面図であり、図4乃至図6は冷却集塵カバーを示した平面図と正面図と側面図である。
【0012】
これらの図1乃至図6において、N/Cルーター等の切断及び切削加工機のスピンドル1には回転主軸2が取付けられ、この回転主軸2にはコレット3によってドリル、即ち切削工具4が装着されている。スピンドル1には固定ハウジング5が固着され、この固定ハウジング5は図7に示したように、中央に形成されたスピンドル取付け開口5aと、一端部に形成されたエアーシリンダー取付け孔5b及び一対のスライドバー取付け孔5c、5cとを有する。固定ハウジング5は、スピンドル取付け開口5aにスピンドル1を挿通した状態で、スピンドル1に締付け固定される。また、図1に示したように、固定ハウジング5のエアーシリンダー取付け孔5bにはカバー昇降エアーシリンダー6が固定され、一対のスライドバー取付け孔5c、5cには夫々スライドバー7、7が固定されている。
冷却集塵カバー8は回転主軸2及び切削工具4とを取囲むように配置され、この冷却集塵カバー8は、カバー昇降エアーシリンダー6と一対のスライドバー7、7とによって昇降移動可能に固定ハウジング5に支持されている。
【0013】
冷却集塵カバー8は、図8及び図9に示した一対の左右のカバー片9、9と、図10に示した中央カバー片10とから構成される。各カバー片9、9は横断面がほぼ半円形状であり、図8に示したように両カバー片9、9は全体として閉じたリング形状となるように組合わされる。また、各カバー片9、9は小突出部11と大突出部12とが突設され、小突出部11は図9に明示されたように各カバー片9、9の上端部と下端部の二箇所に設けられている。各小突出部11にはギャー孔9aが穿孔され、各カバー片9、9はこのギャー孔9aを中心として回転され左右に開閉する。また、各大突出部12には、夫々一対の貫通孔9b、9cが穿孔されている。
【0014】
中央カバー片10は、図10に示したように一対のスライドバー挿通孔10a、10aと、一対のギャー孔10b、10bとを有する。この中央カバー片10は図6に示したようにカバー片9、9の上下の小突出部11の間に取付けられている。
【0015】
カバー昇降エアーシリンダー6は、その下端が中央カバー片10に固着され、左右のカバー片9、9と中央カバー10とを一体に固定ハウジング5に対して昇降移動する。スライドバー7、7は、中央カバー片10のスライドバー挿通孔10a、10aを挿通し、冷却集塵カバー8の昇降移動をガイドする。
【0016】
次に、左右のカバー片9、9の開閉機構について説明する。
左右のカバー片9、9は図11乃至図13に示したように、ギャー孔9aにギャー13が取付けられ、これらのギャー13は互いに噛合っている。中央カバー片10は、図6に示したエアーによって駆動されるカバー開閉用のモーター14と、このモーター14の駆動力を一方のギャー13に伝達する伝達機構とを有する。この伝達機構は図14に示したように、カバー開閉用のモーター14に接続されたブッシュ15と、丸ラック16と、この丸ラック16に係合された駆動ギャー17等とから構成され、この駆動ギャー17はギャー13に連結されている。こうして、カバー開閉用のモーター14の駆動力はブッシュ15と丸ラック16とを介して駆動ギャー17に伝達され、この駆動ギャー17はギャー13を回転させ、これによって、左右のカバー片9、9は図11に示した開放位置と図12に示した閉止位置との間を回動する。
【0017】
各カバー片9、9は図8に示したようにエアーカーテン冷気用の通路18を有する。このエアーカーテン冷気用の通路18は、出口端18aがカバー片9の下面に刻設された溝19に接続され、入口端18bが図6に示したようにエアーカーテン冷気ライン20を介して外部の加圧冷気供給部21に接続されている。この加圧冷気供給部21は例えば−7°Cの乾燥加圧冷気をエアーカーテン冷気用の通路18に供給する。
【0018】
図1に示したように各カバー片9、9の下面にはエアーカーテン吐出リング22が取付けられ、このエアーカーテン吐出リング22は図15に示したようにほぼ半円形状であり、複数個のエアーカーテン冷気用の通路23が形成されている。これらのエアーカーテン冷気用の通路23はほぼ等間隔に配置され、入口端23aがエアーカーテン吐出リング22の上面に開口し、出口端23bがエアーカーテン吐出リング22の内側面に開口している。これらの入口端23aは、エアーカーテン吐出リング22が各カバー片9、9の下面に取付けられた時に、各カバー片9、9の溝19に接続される。また、出口端23bは図16に示したように水平から上方向に広がった末広がり形状であり、その広がり角度は約30°に定められている。このように、エアーカーテン吐出リング22に形成された複数個のエアーカーテン冷気用の通路23は、カバー片9、9のエアーカーテン冷気用の通路18に連通している。
【0019】
図1及び図4に示したように、各カバー片9、9の内側にはワーク押圧部材24、24が切削工具4を中心とした円周上に夫々配置されている。図17に示したように、各ワーク押圧部材24、24はほぼ半円形状であり、ワーク押圧部材24の下面には緩衝用のゴム材25が固着されている。各ワーク押圧部材24、24には切削工具冷却用冷気の通路26が形成され、この通路26は入口端26aが上面に開口し、出口端26bが内側面に開口している。この出口端26bの方向は切削工具4を中心とした放射方向から僅かに傾斜し、切削工具4の回転方向Tと逆向きに切削工具4の外周の接線方向に向いている。
【0020】
図18に示したように、ワーク押圧部材24の冷却用冷気の通路26の出口端26bは、冷気を切削工具4に向けて斜め下方に噴射するように、下向きに傾斜している。切削工具4に対する冷気の噴射角度αは約30°〜約70°となるように定められている。また、出口端26bは末広がり形状を有し、その広がり角度βは約20°〜約60°に定められている。
【0021】
各ワーク押圧部材24、24は図1に示したように夫々支持ロッド27、27の一端に固着され、各支持ロッド27、27は、カバー片9、9の開口窓28を貫通して冷却集塵カバー8の外部に突出している。なお、このカバー片9、9の開口窓28、28は図9に明示したように、支持ロッド27、27がカバー片9、9に対して上下方向に移動することができるように、上下方向に所定長さ延在している。
【0022】
支持ロッド27は図19に示したように、水平部材27aと、垂直部材27bと、この垂直部材27bの上端から水平に突出した突出部材27cとから構成される。この水平部材27aには切削工具冷却用冷気の通路29が形成され、この通路29の入口端29aは図6に示したように切削工具冷却用冷気ライン30を介して外部の加圧冷気供給部21に接続されている。また、通路29の出口端29bは、ワーク押圧部材24の冷却用冷気の通路26の入口端26aに接続されている。こうして、支持ロッド27の切削工具冷却用冷気の通路29は、エアーカーテン冷気用の通路18と同様に、加圧冷気供給部21から例えば−7°Cの乾燥加圧冷気が供給される。
【0023】
図1に示したように、押圧部材昇降用のエアーシリンダー31は左右のカバー片9、9の貫通孔9bに装着されている。このエアーシリンダー31の下端は、支持ロッド27の突出部材27cに穿孔された貫通孔を貫通して、プレート32の一端に接続され、このプレート32の他端はスピードレギュレーター33に接続されている。こうして、エアーシリンダー31の下端はプレート32によってスピードレギュレーター33に連結されている。スピードレギュレーター33は、図8に示した左右のカバー片9、9の貫通孔9cを挿通し、上下方向の移動がこの貫通孔9cによってガイドされる。スピードレギュレーター33の出力端は支持ロッド27の水平部材27aに連結されている。こうして、エアーシリンダー31は、プレート32とスピードレギュレーター33と支持ロッド27とを介して、ワーク押圧部材24を上下動する。
【0024】
支持ロッド27の垂直部材27bには案内バー34が固着され、この案内バー34はエアーシリンダー31と平行に延在し、上端が図4に示したブラケット35の空間35aを貫通している。
また、図1に示したように支持ロッド27の水平部材27aには、カバー片9の開口窓28を被覆する蓋部材36が固着され、この蓋部材36は、図20に示したようにカバー片9の曲面に沿って湾曲した本体プレート36Aと、支持ロッド27の水平部材27aに固着される取付けプレート36Bとから構成されている。本体プレート36Aには貫通孔36aが穿孔され、支持ロッド27の水平部材27aはこの貫通孔36aを貫通する。蓋部材36は、支持ロッド27が上下方向に移動しても常にカバー片9の開口窓28を完全に被覆するように、その大きさが定められている。
【0025】
また、冷却集塵カバー8の中央カバー片10には図10に示したように切粉排出孔37が穿孔され、この切粉排出孔37は、切粉の排出を容易にするために冷却集塵カバー8の内部側の開口が楕円形状に選定されている。切粉排出孔37には図6に示したように集塵ダクト38の一端部が接続され、この集塵ダクト38の一端部は図示を省略した外部の吸引装置に接続されている。こうして、冷却集塵カバー8の内部空気は外部の吸引装置によって集塵ダクト38を介して吸引される。
【0026】
次に、この実施例の作用を説明する。
切削工具4を回転主軸2に装着するために、図11に示したように左右のカバー片9、9がカバー開閉モーター14によって開放される。その後に、図示が省略された自動工具交換装置が切削工具4を回転主軸2に装着する。この時、冷却集塵カバー8は、カバー昇降エアーシリンダー6によって所定の上昇位置まで移動されているので、冷却集塵カバー8が自動工具交換装置の動作を妨げることはない。
【0027】
この後に、左右のカバー片9、9が図12に示したようにカバー開閉モーター14によって閉成される。次いで、冷却集塵カバー8は図13に示したようにカバー昇降エアーシリンダー6によって下端位置まで移動される。また、押圧部材昇降用のエアーシリンダー31は、ワーク押圧部材24を最下端位置まで、即ち支持ロッド27がカバー片9の開口窓28の底に達するまで、下降させる。図1はこの時の状態を示している。図6に示した加圧冷気供給部21は、乾燥冷気をライン20、30を介してカバー片9のエアーカーテン冷気用の通路18と支持ロッド27の切削工具冷却用冷気の通路29とに夫々供給する。エアーカーテン冷気用の通路18に供給されたエアーカーテン冷気は、矢印Aで示したようにエアーカーテン吐出リング22の吐出口23bから噴出され、冷却集塵カバー8の内外を遮断するエアーカーテンを形成する。切削工具冷却用冷気の通路29に供給された切削工具冷却用冷気は、矢印Bで示したようにワーク押圧部材24の冷却用冷気の通路26の出口端26bから噴射され、切削工具4に衝突しそれを冷却する。
【0028】
その後に、スピンドル1が降下し、図2に示したように切削工具4が被切削材Wを穿孔する。この時、ワーク押圧部材24は、スピードレギュレーター33によって決定される一定の押圧力で被切削材Wを押圧する。これによって、被切削材Wの浮上がりが防止される。なお、スピンドル1の降下による力がスピードレギュレーター33の押圧力よりも大きい場合には、ワーク押圧部材24が上方向に押し返される。
【0029】
穿孔切粉は、切削工具冷却用冷気Bと工具の回転力とによって切削工具4から離脱した後に、集塵ダクト38からの吸引力によって、中央カバー片10の切粉排出孔37を通って排出される。また、エアーカーテン冷気Aも、吐出口23bから噴出後に切粉排出孔37を通って排出される。なお、ワーク押圧部材24の上下動時には、蓋部材36も支持ロッド27によって上下動され、左右のカバー片9、9の開口窓28を常に被覆するため、冷却集塵カバー8内部の気密性が開口窓28によって損なわれることはない。
図3は穿孔後に、スピンドル1を矢印Cに示すように水平移動して被切削材Wに溝を切削する様子を示している。この時には、ワーク押圧部材24は、被切削材Wに接触しないように上昇されている。
【0030】
このように、冷却集塵カバー8はスピンドル1に対して昇降移動可能であるので、切削工具の交換時に冷却集塵カバー8を上昇移動させることによって自動工具交換装置の動作の妨げを避けることができると共に、切削時に冷却集塵カバーを下降移動させることによって、冷却集塵カバー8と被切削材Wの表面との間の間隙を十分に小さくすることができ、従って冷却効果及び切粉吸引排出性能の低下を防止することができる。
【0031】
ワーク押圧部材24に設けた冷気出口端26bの個数や穿孔位置やその方向等は、被切削材Wの材料や厚さや切削孔または切削溝の大きさなどの種々の切削条件に応じて決定されるものである。従って、種々の切削条件に対応したワーク押圧部材24を複数個用意しておき、切削条件に適したワーク押圧部材を使用する必要がある。しかしながら、切削条件が変った場合には、単にワーク押圧部材を交換するだけでよく、その他の部材を変更または交換する必要はほとんどない。
【0032】
上述の実施例では、エアーカーテン冷気Aと切削工具冷却用冷気Bとは、圧力及び温度が互いに等しく定めた。しかしながら、本発明はこれに限らず両冷気の圧力または温度を異ならせることもできる。また、エアーカーテン冷気Aと切削工具冷却用冷気Bの圧力及び温度は、切削条件等に応じて決定され、温度については常温温度乃至−15°Cの範囲が好ましい。特に、常温温度以下の乾燥した冷気は、従来の室温の場合に比べて、切削工具の寿命を大幅、例えば約6倍も長くすることができる。更に、切削部の温度による伸縮を防ぐこともできる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、冷却集塵カバーは駆動手段によって所定位置まで上下動され、かつ開放されるため、切削工具の交換が極めて容易に行うことができる。特に、自動工具交換装置を使用する場合にも、冷却集塵カバーが自動工具交換装置の動作を妨げることなく確実に切削工具交換を行うことができる。
また、切削加工時には、駆動手段は冷却集塵カバーを下降して冷却集塵カバーと被切削材表面との間の間隙を十分に小さくすることができるため、冷却効果及び切粉吸引排出性能の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による工作機械の冷却集塵装置の実施例を断面で示した正面図。
【図2】 穿孔加工時の冷却集塵装置の様子を示した正面図。
【図3】 溝加工時の冷却集塵装置の様子を示した正面図。
【図4】 冷却集塵カバーを拡大して示した平面図。
【図5】 冷却集塵カバーを拡大して示した正面図。
【図6】 冷却集塵カバーを拡大して示した側面図。
【図7】 固定ハウジングを示した平面図と正面図。
【図8】 左右のカバー片を示した平面図と正面図と底面図。
【図9】 左右のカバー片を示した側面図。
【図10】 中央カバー片を拡大して示した平面図と正面図と側面図。
【図11】 上昇位置にある冷却集塵カバーが開放された状態を示した平面図と正面図。
【図12】 上昇位置にある冷却集塵カバーが閉成された状態を示した平面図と正面図。
【図13】 冷却集塵カバーが降下された状態を示した平面図と正面図。
【図14】 冷却集塵カバーの開閉機構を示した断面図。
【図15】 エアーカーテン吐出リングを示した平面図と正面図。
【図16】 エアーカーテン吐出リングを示した図15の線S−Sに沿った断面図。
【図17】 ワーク押圧部材を示した正面図と側面図。
【図18】 ワーク押圧部材を示した断面図。
【図19】 支持ロッドを示した平面図と正面図と側面図。
【図20】 蓋部材を示した正面図と側面図と底面図。
【符号の説明】
1 スピンドル
2 回転主軸
4 切削工具
6 駆動手段(カバー昇降エアーシリンダー)
8 冷却集塵カバー
9 左右のカバー片
10 中央カバー片
14 カバー開閉用のモーター
24 被切削材押圧部材
31 押圧部材昇降用のエアーシリンダー
Claims (4)
- スピンドルに主軸を介して装着された切削工具に冷気を噴射して冷却すると共に切粉を外部に吸引排出する工作機械の冷却集塵装置において、
上記主軸と上記切削工具とを取り囲むように上記スピンドルに上下動可能に取付けられるとともに、上記主軸および上記切削工具を取り囲む閉止位置と上記主軸および上記切削工具を開放する開放位置との間で左右に開閉する左右に2分割された右カバー片および左カバー片を有した冷却集塵カバーと、
上記冷却集塵カバーを上記スピンドルに対して上下方向に移動させる駆動手段と
上記右カバー片の下端と上記左カバー片の下端とから下方に突出するように上記右カバー片及び上記左カバー片に上下動可能に夫々取付けられた一対の被切削材押圧部材と、
上記右カバー片及び上記左カバー片に夫々取付けられ、上記被切削材押圧部材を上下動させる一対の昇降手段と、
を具備することを特徴とする工作機械の冷却集塵装置。 - 上記一対の被切削材押圧部材の各々は、半円形状であり、上記右カバー片及び上記左カバー片の内側に夫々位置し、
上記一対の被切削材押圧部材の各々は内部に冷却空気流路を有し、
上記冷却空気流路は上記切削工具に向けて冷却空気を噴出する
ことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の冷却集塵装置。 - 上記一対の昇降手段の各々は、エアーシリンダーとスピードレギュレーターとを有することを特徴とする請求項1に記載の工作機械の冷却集塵装置。
- 上記右カバー片及び上記左カバー片の各々は、下端部に穿孔された複数の噴出孔からエアカーテン用の冷気を噴射することを特徴とする請求項2に記載の工作機械の冷却集塵装置。
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