JP3744403B2 - 軟質なCr含有鋼 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Cr含有鋼に係り、とくに自動車やオートバイの排気管、触媒外筒材や火力発電プラントの排気ダクト等の高温環境下で使用される部材用として好適な、耐熱性と成形性とを兼ね備えた軟質Cr含有鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排気系環境で使用される、例えば、エキゾーストマニホールド、排気パイプ、コンバーターケース、マフラー等に代表される排気部材には、成形性と耐熱性に優れることが要求されている。このような用途には、現状では、室温では軟質であり成形性に優れ、高温耐力も比較的高い、NbとSiを添加したCr含有鋼板、例えば、Type 429(14Cr-0.9Si-0.4Nb系) 鋼が多く使用されている。しかし、エンジン性能の向上により排ガス温度が現行温度より高い900 ℃程度まで上昇すると、Type 429鋼は、高温耐力が不足するいう問題がある。
【0003】
このような問題に対し、NbとMoを添加し高温耐力を向上させたCr含有鋼、JIS G 4305に規定されるSUS 444(19Cr-0.2Nb-1.8Mo) 鋼が開発されている。しかし、SUS 444 鋼は、合金元素量が多く高価であるうえ、とくに降伏強さYSが高く、加工に際し、金型の損耗が著しいという問題があった。また、特開平4-228547 号公報には、耐粒界腐食性、造管性および高温強度に優れたステンレス鋼が開示されている。しかし、特開平4-228547 号公報に記載されたステンレス鋼は、室温での軟質性を考慮したものではないため、加工に際し、金型の損耗が著しいという問題があった。
【0004】
このようなことから、室温ではType429 鋼と同等かそれ以下の強度を有し軟質で加工性に富み、さらに、900 ℃における耐力がType429 鋼より高い、優れた高温強度を有する材料の要求がますます強くなっている。排気部材用材料の高温強度を高めることは、部材の薄肉化を可能とし、自動車車体の軽量化に大きく寄与できるため、高温強度の増加要求がますます強くなっている。さらに、排気系部材用材料には、排ガス温度の上昇にともない、高温で異常酸化が発生しない優れた耐酸化性を具備することも併せて要求されるようになってきた。
【0005】
たとえば、特開2000-73147号公報には、排気系部材の高温部から低温部までの広い範囲に適用可能な素材として、高温強度、加工性および表面性状に優れたCr含有鋼が開示されている。この素材は、C:0.02%以下、Si:0.10%以下、Cr:3.0 〜20%、Nb:0.2 〜1.0 %を含有するCr含有鋼であり、Siを0.10%以下に低減し、Fe2Nb ラーベス相の析出を抑制して室温降伏強さの上昇を抑制するとともに、優れた高温強度と加工性、さらには良好な表面性状を付与しようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000-73147号公報に記載された鋼は、900 ℃近傍の高温に加熱されると異常酸化が発生するなど、最近、排気系部材用材料に要求されている特性を十分には満足できないという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、常温では軟質で加工性に優れるとともに、従来に比べとくに高温強度に優れ、かつ耐酸化性に優れる軟質Cr含有鋼を提案することを目的とする。なお、本発明でいう「常温で軟質」とは、常温においてType 429鋼等の従来鋼と同じ製造条件で製造した場合に、同等あるいはそれ以下の強度であることを意味する。また、「高温強度に優れる」とは、900 ℃における耐力(0.2 %PS)が17MPa 以上であり、また、「耐酸化性に優れる」とは、900 ℃で異常酸化を生じないことをいうものとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、Nbを含むCr含有鋼の常温強度を増加させることなく、高温強度を顕著に向上させる組成について鋭意研究した。その結果、本発明者らは、Si含有量を可能な限り低減した適正範囲に限定するとともに、Moに着目し、MoをSi含有量と関連して適正量含有し、さらにCr含有量を可能な限り低減した組成にすることにより、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相の析出が抑制されてMoの存在形態が固溶Mo主体となり、常温では軟質で、高温では強度が顕著に向上するとともに、異常酸化の発生が抑制されることを見いだした。
【0008】
まず、本発明者らの行った基礎的な実験結果について、説明する。
0.01質量%C−0.01質量%N−0.3 質量%Mn−15質量%Cr−0.4 質量%Nbをベース組成とし、Si、Mo含有量を種々変化したCr含有冷延鋼板(板厚:2mm)について、常温の降伏強さYS、および900 ℃における0.2 %耐力(σ0.2 at 900℃)を測定した。
【0009】
図1には、1.9 質量%Mo系における、常温の降伏強さYSとSi含有量の関係を示す。なお、図中の各点に、鋼中析出物の抽出残渣についてのX線回折によるラーベス相(Fe,Cr)2(Mo,Nb) の(112)回折強度とNb炭窒化物Nb(C,N) の(111)回折強度の比、A値=I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) /I{Nb(C,N) }(111) を( )内の数字で付記した。
【0010】
図1から、Si含有量が0.50質量%以上となると、YSが顕著に増加している。これは、Si含有量が0.50質量%以上では、A値(図1中の( )内の数字)が増加していることからわかるように、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相の析出が顕著により、YSが増加したものと考えられる。しかし、この析出物は、温度の上昇とともにすぐに粗大化するため、高温強度には寄与しない。
【0011】
図2に、Si含有量が0.10、0.50、0.80質量%それぞれ含有する系における、σ0.2 at 900℃とMo含有量の関係を示す。図2から、Si含有量が0.80質量%と多く、ラーベス相が多量に析出している場合には、Mo含有量の増加による高温強度の増加量は殆どなくなる。一方、Si含有量が0.10質量%、0.50質量%と少なく、ラーベス相の析出が抑制される場合には、Mo含有量の増加に伴い高温強度の増加量は大きくなることがわかる。すなわち、高温強度の増加のためにはMoが(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相(析出物)として析出することを防止し、固溶Mo量の減少を抑制することが肝要であり、高温では、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相にくらべ、むしろ原子半径の大きなMoの固溶強化の方が有効に強化に寄与することを新規に知見した。
【0012】
つぎに、本発明者らは、Nbを含有するCr含有鋼において、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相の析出におよぼす、Mo含有量とSi含有量の関係について検討した。
図3に、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相の析出におよぼすSi、Mo含有量の関係を示す。ここで、A値が0.4 未満であるものを○、0.4 以上であるものを●とした。次(1)式
Si ≦1.2 −0.4Mo ………(1)
(ここに、Si、Moは、各合金元素の含有量(質量%))
を満足する領域で、ラーベス相の析出が抑制され、Moは固溶Moとして存在することがわかる。
【0013】
また、本発明者らは、(Fe,Cr)2(Mo,Nb) ラーベス相の析出は、Cr含有量が多くなる程、析出しやすいという知見も得た。
このようなことから、Nbを含むCr含有鋼の常温強度を増加させることなく、高温強度を顕著に向上させるためには、Si含有量を可能な限り低減した適正範囲に限定するとともに、MoをSi含有量と関連して適正量含有し、さらにCr含有量を可能な限り低減した組成にして、固溶Mo量を増加することが重要であることを見いだした。
【0014】
本発明は、上記した知見に基づいて、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明は、質量%で、C:0.020 %未満、Si:0.10%超0.50%未満、Mn:2.00%未満、P:0.060 %未満、S:0.008 %未満、Cr:12.0%以上16.0%未満、Ni:1.00%未満、N:0.020 %未満、Nb:10×(C+N)以上1.00%未満、Mo:0.80%超3.00%未満、好ましくは、1.50超3.00%未満を、次(1)式
Si ≦1.2 −0.4Mo ………(1)
(ここで、Si、Mo:各合金元素の含有量(質量%))
を満足する条件下で含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする軟質なCr含有鋼である。
【0015】
また、本発明では、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:1.00%以下、Ti:0.50%以下、V:0.50%以下、B:0.0100%以下のうちから選ばれた1種または2種以上含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、W:5.00%以下を含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、REM :0.10%以下、Zr:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することが好ましい。
また、本発明は、質量%で、C: 0.020 %未満、 Si 0.10 %超 0.50 %未満、 Mn 2.00 %未満、P: 0.060 %未満、S: 0.008 %未満、 Cr 12.0 %以上 16.0 %未満、 Ni 1.00 %未満、N: 0.020 %未満、 Nb 10 ×(C+N)以上 1.00 %未満、 Mo 0.80 %超 3.00 %未満、好ましくは、 1.50 3.00 %未満、 Al 0.50 %以下を、次(1)式
Si 1.2 0.4Mo ………(1)
(ここで、 Si Mo :各合金元素の含有量(質量%))
を満足する条件下で含有し、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする軟質な Cr 含有鋼である。
また、本発明では、前記組成に加えてさらに、質量%で、 Cu 1.00 %以下、V: 0.50 %以下、B: 0.0100 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、W: 5.00 %以下を含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、 REM 0.10 %以下、 Zr 0.50 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することが好ましい。
また、本発明は、質量%で、C: 0.020 %未満、 Si 0.10 %超 0.50 %未満、 Mn 2.00 %未満、P: 0.060 %未満、S: 0.008 %未満、 Cr 12.0 %以上 16.0 %未満、 Ni 1.00 %未満、N: 0.020 %未満、 Nb 10 ×(C+N)以上 1.00 %未満、 Mo 0.80 %超 3.00 %未満(但し、 0.8 %以下を除く)、好ましくは、 1.50 3.00 %未満、さらに Ti 0.50 %以下、 Al 0.50 %以下を、次(1)式
Si 1.2 0.4Mo ………(1)
(ここで、 Si Mo :各合金元素の含有量(質量%))
を満足する条件下で含有し、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする軟質な Cr 含有鋼である。
また、本発明では、前記組成に加えてさらに、質量%で、 Cu 1.00 %以下、V: 0.50 %以下、B: 0.0100 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、W: 5.00 %以下を含有することが好ましく、また、本発明では、前記各組成に加えてさらに、質量%で、 REM 0.10 %以下、 Zr 0.50 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することが好ましい。
【0016】
また、本発明では、鋼中のMoの状態が、鋼中析出物の抽出残渣についてのX線回折によるラーベス相(Fe,Cr)2(Mo,Nb) の(112)回折強度とNb炭窒化物Nb(C,N) の(111)回折強度の比、A値=I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) /I{Nb(C,N) }(111) で0.4 未満であることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず、本発明鋼の組成限定理由について説明する。なお、質量%は単に%と記す。
C:0.020 %未満
Cは、鋼の強度を増加させる元素であるが、0.020 %以上含有すると靱性および成形性の劣化が顕著となるため、成形性を重視する本発明では、0.020 %未満に限定した。なお、成形性の観点からはC含有量は低いほど好ましく、0.008 %以下とするのが望ましい。なお、所望の強度を確保するためには0.001 %以上含有するのが好ましい。より好ましくは、0.002 〜0.008 %である。
【0018】
Si:0.10%超0.50%未満
Siは、脱酸剤として作用するとともに、900 ℃以上の高温での耐酸化性を向上させる元素であり、本発明においては最も重要な元素の一つである。このような効果は、0.10%超の含有で認められる。一方、0.50%以上の含有は、加工硬化が顕著となり、成形性が劣化する。このため、Siは0.10%超0.50%未満に限定した。なお、好ましくは、0.20%超え0.45%以下である。
【0019】
また、Siは、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相(Moラーベス相)の析出を促進させる元素であり、ラーベス相の析出をとおして常温強度を高めるとともに、固溶Moを減少させ、固溶Moによる高温強度および耐食性改善効果を低減させる。このため、Siは、後述する、Si含有量とMo含有量との関係、Si≦1.2 − 0.4×Mo、の範囲内に限定する必要がある。
【0020】
Mn:2.00%未満
Mnは、脱酸剤として作用するが、過剰な含有は粗大なMnS を形成し、成形性、耐食性を低下させる。このため、本発明ではMnは2.00%未満に限定した。なお、好ましくは、0.60%以下である。より好ましくは0.20%以下である。さらに好ましくは、0.10%以下である。
【0021】
P:0.060 %未満
Pは、靱性を劣化させる元素であり、できるだけ低減するのが望ましいが、脱P処理コストの高騰を防ぐ観点から、0.060 %未満に限定した。なお、好ましくは、0.030 %以下である。
S:0.008 %未満
Sは、伸びおよびr値を低下させ成形性を劣化させるとともに、ステンレス鋼の基本特性である耐食性を劣化させる元素であり、できるだけ低減するのが望ましい。また、Sは、ラーベス相の析出を促進する元素でもあり、鋼を硬質化させる。このため、本発明では、Sを0.008 %未満に限定した。なお、過剰な低下は製造コストの高騰を招くため、0.002 %以上とするのが望ましい。より好ましくは、0.002 〜0.006 %である。
【0022】
Cr:12.0%以上16.0%未満
Crは、耐食性、耐酸化性を向上させる元素であり、本発明では重要な元素である。耐酸化性、耐食性に効果がある。また、Crは、ラーベス相(本発明の組成範囲では(Fe,Cr)2(Mo,Nb)の形成を促進させる元素であり、16.0%以上含有すると、ラーベス相の析出が促進され、鋼を硬化させる。一方、12.0%未満では、耐酸化性、耐食性が劣化する。このようなことから、Crは12.0%以上16.0%未満の範囲内に限定した。Cr含有量は、必要な耐酸化性、耐熱性レベルに応じCr含有量はこの範囲内で適宜選択すればよい。とくに、耐酸化性を要求される場合には、14.0%以上16.0%未満とするのが好ましい。より好ましくは、14.0%以上15.0%以下である。
【0023】
Ni:1.00%未満
Niは、靱性を向上させる元素であるが、高価であるため1.00%未満に限定した。なお、好ましくは、0.05%以上0.80%以下である。より好ましくは、0.50%以上0.80%以下である。
N:0.020 %未満
Nは、鋼の靱性および成形性を劣化させる元素であり、0.020 %以上含有すると、靱性および成形性の劣化が顕著となる。このため、Nは0.020 %未満に限定した。本発明ではNはできるだけ低減するのが好ましく、0.010 %以下とするのが好ましい。
【0024】
Nb:10×(C+N)以上1.00%未満
Nbは、C、Nを固定し、高温強度、成形性、耐食性、溶接部の粒界腐食性を高める作用を有する元素であり、このような効果は10×(C+N)以上の含有で認められる。一方、1.00%以上の含有は、ラーベス相が多量に析出し、常温強度を高め、靱性、表面性状を劣化させる。このため、Nbは10×(C+N)以上1.00%未満の範囲に限定した。なお、とくに優れた高温強度が要求される場合は、Nbは0.30%超とすることが好ましい。なお、より好ましくは、0.30〜0.70%である。
【0025】
Mo:0.80%超3.00%未満
Moは、Siとともに本発明で最も重要な元素である。Moは、固溶状態で存在することにより、高温耐力を増加させ、耐食性を向上させる作用を有する。このような効果は、0.80%超える含有で顕著に認められる。一方、3.00%以上含有すると、ラーベス相の析出が顕著となり、固溶状態で存在するMo量が顕著に減少して、高温耐力、耐食性への寄与が著しく小さくなるとともに、常温強度が増加し硬質化する。このようなことから、Moは0.80%超3.00%未満に限定した。なお、好ましくは、1.50%超え3.00%未満である。
【0026】
また、本発明では、可能な限りラーベス相の析出を抑制し、固溶Moを最大限に活用するため、Moは、後述する、Si含有量とMo含有量との関係、Si≦ 1.2− 0.4×Mo(あるいはMo≦3 −2.5 ×Si)に限定する必要がある。
上記した化学成分を上記した範囲内で含み、かつSi、Moを、次(1)式
Si ≦1.2 −0.4Mo ………(1)
ここで、Si、Mo:各合金元素の含有量(質量%)
を満足する条件下で含有する。(1)式を満足しない場合には、図3に示すように、ラーベス相の析出が顕著になり、常温強度が増加し硬質化するとともに、固溶Mo量が減少し固溶Moによる高温強度改善効果が少なくなる。
【0027】
本発明では、上記した成分に加えてさらに、下記成分を含有することができる。
Cu:1.00%以下、Ti:0.50%以下、V:0.50%以下、B:0.0100%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Cu、Ti、V、Bはいずれも、加工性、成形性を向上させる元素であり、必要に応じ選択して含有できる。
【0028】
Cuは、成形性および耐食性を特に向上させる作用を有する。このような効果は0.05%以上の含有で顕著となるが、1.00%を超える過剰の含有は、ε−Cuが析出し脆化する。このため、Cuは1.00%以下に限定するのが好ましい。なお、より好ましくは、0.05%以上0.10%未満である。
Tiは、成形性を向上させる作用を有する元素である。このような効果は、0.02%以上で顕著となるが、0.50%を超える過剰の含有は、粗大なTi(C,N) を析出し、表面性状を劣化させる。このため、Tiは0.50%以下に制限するのが好ましい。なお、より好ましくは、0.02%以上15(C+N)以下である。ここで、CはC含有量(質量%)、NはN含有量(質量%)である。
【0029】
Vは、成形性向上に有効に作用する元素である。このような効果は、0.05%以上で顕著となるが、0.50%を超える過剰な含有は、粗大なV(C,N) を析出し、表面性状を劣化させる。このため、Vは0.50%以下に限定するのが好ましい。なお、より好ましくは、0.05%以上20(C+N)以下である。ここで、CはC含有量(質量%)、NはN含有量(質量%)である。
【0030】
Bは、加工性、とくに2次加工性を向上させる有効な元素である。このような効果は、0.0005%以上で顕著となるが、0.0100%を超える多量の含有は、BNを生成し加工性が顕著に劣化する。このため、Bは0.0100%以下に限定するのが好ましい。なお、より好ましくは、0.0005%以上0.0050%以下である。
W:5.00%以下
Wは、高温耐力を増加させ、耐熱性を向上させる元素であり、必要に応じ含有できる。このような効果は0.50%以上の含有で認められるが、5.00%を超える過剰の含有は、鋼を脆化させる。このため、Wは5.00%以下に限定するのが好ましい。なお、より好ましくは0.80〜3.00%である。さらに好ましくは、2.00%超え3.00%以下である。
【0031】
Al:0.50%以下
Alは、脱酸剤として作用し、Al脱酸を行う場合は不可避的に含有されることもあるが、必要に応じ積極的に含有してもよい。積極的に含有した場合には、溶接時に表面保護スケールを生成し、大気中からC、N、Oの侵入を防ぎ、溶接部の靱性を向上させる作用を有している。このような効果は0.02%以上の含有で顕著に認められる。一方、0.50%を超えて含有すると、加工性の劣化が著しくなる。このため、Alは0.50%以下に限定するのが好ましい。なお、より好ましくは、0.03%超0.20%以下である。
【0032】
REM :0.10%以下、Zr:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種
REM 、Zrはいずれも、耐酸化性を改善する元素であり、本発明では、必要に応じ1種または2種を選択して含有できる。このような効果は、REM を0.03%以上、Zrを0.05%以上含有して顕著となるが、REM :0.10%を超える含有は、鋼を顕著に脆化させ、またZr:0.50%を超える含有は、Zr金属間化合物を析出させ、鋼を顕著に脆化させる。このため、REM は0.10%以下、Zrは0.50%以下、に限定するのが好ましい。なお、より好ましくはREM :0.03%以上0.08%未満、Zr:0.10%以上0.40%以下である。
【0033】
鋼中のMoの状態:鋼中析出物の抽出残渣についてのX線回折による回折強度比、I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) /I{Nb(C,N) }(111) が0.4 未満。
本発明鋼は、Nb、Moが添加されているため、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相が析出しやすい。このラーベス相が析出すると、常温で著しく降伏強さYSが高くなる。しかし、このラーベス相は、高温(900 ℃)ですぐに粗大化するため、高温強度に寄与しない。そのため、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相を可能な限り低減するのが好ましい。本発明鋼では、C、N含有量の10倍以上のNbを含有しているため、Nb量に関わらずNb(C,N) は一定量析出している。そこで、Nb(C,N) の(111)面からのX線回折強度、I{Nb(C,N) }(111) を基準として、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相の(112)面からのX線回折強度、I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) を0.4 未満と、できるだけ低くするのが好ましい。これにより、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相の析出量が低減する。この比が0.4 を超えると、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相の析出量が増加し、常温強度が増加し、成形性が低下する。なお、より好ましくは、0.2 未満である。
【0034】
本発明鋼の製造方法は、とくに限定されるものではないが、Cr含有鋼の一般的な製造方法がいずれも好適に利用できる。例えば、本発明範囲内の所定の組成の溶鋼を、転炉、電気炉等の溶製炉を利用し、あるいはさらに取鍋精錬、真空精錬等の精錬を利用した溶製方法で溶製し、連続鋳造法、造塊法で鋼片としたのち、熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗の各工程を順次経て冷延焼鈍板とするのが好ましい。また、冷間圧延は、1回または中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延としてもよい。冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗の工程は繰り返し行ってもよい。なお、場合によっては熱延板焼鈍は省略してもよい。さらに、光沢性が要求される場合にはスキンパス等を施しても加工性の良好な鋼板として製造できる。
【0035】
【実施例】
〔実施例1〕
表1に示す組成の50kg鋼塊を作製し、これら鋼塊を1100℃に加熱後、熱間圧延により5mm厚の熱延板とした。ついで、これら熱延板を、熱延板焼鈍(焼鈍温度:1000℃)−酸洗−冷間圧延(冷延圧下率:60%)−仕上げ焼鈍(焼鈍温度:1000℃)−酸洗を順次施し、2mm厚の冷延焼鈍板とした。
【0036】
かくして得られた冷延焼鈍板について、高温強度、成形性、耐酸化性を評価した。
(1)高温強度
各冷延焼鈍板から、圧延方向を引張方向としたJIS 13号B 引張試験片を各2本ずつ採取し、JIS G 0567の規定に準拠して、引張温度:900 ℃、歪速度:0.3 %/min の条件で高温引張試験を実施し、900 ℃における0.2 %耐力(σ0.2at900℃)を測定し、2本の平均値を求めた。なお、σ0.2at900℃が17MPa 以上を高温強度:良好(○)、σ0.2at900℃が17MPa 未満を高温強度:不良(×)と評価した。
(2)成形性
各冷延焼鈍板の圧延方向および圧延方向に45°方向、および圧延方向に90°方向の各方向から、JIS 13号B 引張試験を各2本ずつ採取し、JIS Z 2241に準拠して、常温引張(試験温度:20℃)を実施し、降伏強さYS(YS0,YS45,YS90 )を求め、2本の平均値を求めた。得られた各方向の降伏強さYSから、平均YS=(YS0+2YS45+YS90)/4により平均YSを算出し、得られた平均YSで成形性を評価した。平均YSが320MPa以下のとき、成形性:良好とし、320MPa超のとき、成形性:不良とした。
【0037】
なお、平均YSが320MPa以下の場合に成形性:良好としたのは、従来鋼のType 429鋼を本発明鋼と同じ条件で製造した場合の常温強度が320MPaであるためである。また、本発明鋼にさらに光沢性を得るために、スキンパス等を施すと30MPa 程度の常温強度の上昇が認められる場合があり、そのときの常温強度は320MPaを超える場合もあるが、この場合も成形性は良好である。
(3)耐酸化性
各冷延焼鈍板から、試験片(2mm厚×20mm幅×30mm長さ)を各2本ずつ採取し、該試験片を、試験温度:900 ℃、雰囲気:大気中で時間:400h保持した。試験前後で試験片の重量を測定し、試験前後の重量変化を算出し、2本の平均値を求めた。これらの結果から、重量変化が±5mg/cm2 以内である場合を耐酸化性:良好(○)、5mg/cm2 超あるいは−5mg/cm2 より小さい場合を耐酸化性:不良(×)とした。
【0038】
なお、各冷延焼鈍板中のMo存在状態を、抽出残渣のX線回折により推定した。抽出残渣は、各冷延焼鈍板をアセチルアセトン系電解液中で電解し、抽出残渣を得た。得られた抽出残渣について、X線回折によりNb(C,N) の(111)面からのX線回折強度、I{Nb(C,N) }(111) と、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相の(112)面からのX線回折強度、I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) を求め、I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) /I{Nb(C,N) }(111) を算出した。
【0039】
得られた結果を表2に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003744403
【0041】
【表2】
Figure 0003744403
【0042】
本発明例は、いずれも常温の降伏強さYS:320MPa以下と常温強度が低く、従来例であるType429 鋼(鋼No.16 )と同等あるいはそれより軟質であり、また、σ0.2at900℃が17MPa 以上と高温強度も高く、従来例であるType429 鋼(鋼No.16 )、SUS436鋼(鋼No.15 )にくらべ優れた高温強度を有し、さらに900 ℃においても異常酸化も認められず耐酸化性に優れた材料となっている。これに対し、本発明の範囲を外れる比較例、従来例では、常温の降伏強さYS:320MPa超えと硬質であるか、σ0.2at900℃が17MPa 未満と高温強度が低いか、あるいは耐酸化性が劣化している。
【0043】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明によれば、Moの効果を最大限に引き出し、室温では軟質で成形性に優れ、高温で高い耐力を有し耐熱性に優れ、また高温での耐酸化性に優れる、自動車排気部材用として好適なCr含有鋼が安価に得られ、産業上格段の効果を奏する。また、本発明鋼は、同様の特性が要求される火力発電システムの排気経路部材としても好適である。またさらに、本発明鋼は、耐食性向上に有効であるMoを含有しており、耐食性を要求される使途にも同様に適用できる。即ち、例えば、ガソリンタンク、燃料供給パイプなど燃料系用材料、モール材、および厨房品、燃料電池用セパレータ材料等にも好適に使用可能であり、その工業的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】常温の降伏強さYSとSi含有量との関係を示すグラフである。
【図2】 900 ℃での0.2 %耐力(σ0.2at900℃)とMo含有量との関係を示すグラフである。
【図3】(Fe,Cr)2(Mo,Nb)ラーベス相の析出におよぼすSi、Moの関係を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C:0.020 %未満、 Si:0.10%超0.50%未満、
    Mn:2.00%未満、 P:0.060 %未満、
    S:0.008 %未満、 Cr:12.0%以上16.0%未満、
    Ni:1.00%未満、 N:0.020 %未満、
    Nb:10×(C+N)以上1.00%未満、Mo:0.80%超3.00%未満
    を、下記(1)式を満足する条件下で含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする軟質なCr含有鋼。

    Si ≦1.2 −0.4Mo ………(1)
    ここで、Si、Mo:各合金元素の含有量(質量%)
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:1.00%以下、Ti:0.50%以下、V:0.50%以下、B:0.0100%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の軟質なCr含有鋼。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Al:0.50%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の軟質なCr含有鋼。
  4. 前記組成に加え、質量%で Al 0.50 %以下、さらに、 Cu:1.00 %以下、V: 0.50 %以下、B: 0.100 %以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の軟質な Cr 含有鋼。
  5. 質量%で、
    C: 0.020 %未満、 Si 0.10 %超 0.50 %未満、
    Mn 2.00 %未満、 P: 0.060 %未満、
    S: 0.008 %未満、 Cr 12.0 %以上 16.0 %未満、
    Ni 1.00 %未満、 N: 0.020 %未満、
    Nb 10 ×(C+N)以上 1.00 %未満、 Mo 0.80 %超 3.00 %未満(但し、 0.8 %以下を除く)、
    Ti 0.50 %以下、 Al 0.50 %以下
    を、下記(1)式を満足する条件下で含有し、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする軟質な Cr 含有鋼。

    Si 1.2 0.4Mo ………(1)
    ここで、 Si Mo :各合金元素の含有量(質量%)
  6. 前記組成に加えてさらに、質量%で、 Cu 1.00 %以下、V: 0.50 %以下、B: 0.0100 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項5に記載の軟質な Cr 含有鋼。
  7. 前記Moの含有量が、質量%で、1.50%超え3.00%未満であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の軟質なCr含有鋼。
  8. 前記組成に加えてさらに、質量%で、W:5.00%以下を含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軟質なCr含有鋼。
  9. 前記組成に加えてさらに、質量%で、REM :0.10%以下、Zr:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軟質なCr含有鋼。
  10. 鋼中のMoの状態が、鋼中析出物の抽出残渣についてのX線回折によるラーベス相(Fe,Cr)2(Mo,Nb) の(112)回折強度とNb炭窒化物Nb(C,N) の(111)回折強度の比、A値=I{(Fe,Cr)2(Mo,Nb) }(112) /I{Nb(C,N) }(111) で0.4 未満であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軟質なCr含有鋼。
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