JP2002348640A - 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼 - Google Patents

耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼

Info

Publication number
JP2002348640A
JP2002348640A JP2001152937A JP2001152937A JP2002348640A JP 2002348640 A JP2002348640 A JP 2002348640A JP 2001152937 A JP2001152937 A JP 2001152937A JP 2001152937 A JP2001152937 A JP 2001152937A JP 2002348640 A JP2002348640 A JP 2002348640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
less
corrosion resistance
room temperature
steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001152937A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Miyazaki
宮崎  淳
Mineo Muraki
峰男 村木
Osamu Furukimi
古君  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2001152937A priority Critical patent/JP2002348640A/ja
Publication of JP2002348640A publication Critical patent/JP2002348640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cr含有鋼において、室温での降伏応力の上昇
を極力回避した上で、耐食性並びに耐熱性の向上を達成
する方途について提案する。 【解決手段】 C:0.02質量%以下、Si:2質量%以
下、Mn:2質量%以下、P:0.06質量%以下、S:0.02
質量%以下、Cr:6質量%超40質量%以下、Ni:1質量
%以下、N:0.02質量%以下、Ti:5(C+N)以上1質量
%以下、Al:0.05質量%以下、Mo:1.3 質量%超5質量
%以下、B:0.0002質量%以上0.005 質量%以下を含有
する成分組成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐食性に優れ、
かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車やオートバイの排気管、
マフラー及びモール材、あるいは発電プラントの排気ダ
クト、ガソリンタンク、燃料パイプ及び固体高分子型燃
料電池のセパレーター、そしてガソリンあるいはアルコ
ール系燃料から水素を取り出す装置(改質機)の部品な
どにおいては、その素材として、室温から高温までの幅
広い温度域において、優れた耐食性及び耐熱性が必要と
され、しかも複雑な形状に成形されること、 また成形に
用いる金型の劣化および摩耗軽減のために、室温におい
て低い降伏応力を示すことが求められている。従来、自
動車の排気管やマフラー、または燃料電池関連の部品等
にはCr含有鋼が用いられるか、あるいはCr含有鋼の適用
が検討されている。 特に優れた耐食性が必要とされる用
途には、CrおよびMoの含有量を増加した合金が使用され
たり、その使用が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CrやMo
の含有量を増加すると、特に室温における降伏応力の上
昇をまねくことから、材料を製品に加工する際の加工性
が悪化すること、あるいは加工時の金型の消耗が激しく
なること、が問題となっていた。
【0004】従って、この発明は、Cr含有鋼において、
室温での降伏応力の上昇を極力回避した上で、耐食性の
向上を達成する方途について提案することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、Cr含有鋼板
の耐食性および室温での降伏応力について、合金の主成
分や含有成分、特にMoの鋼中の状態を詳細に検討した結
果、以下に示す重要な知見を得るに到った。
【0006】まず、Cr−Mo系の鋼において、強度上昇に
寄与するMoを多量に含有させると、成分系によっては、
再結晶焼鈍後もMoラーベス相(Fe2Mタイプの金属間化合
物)が多量に析出していることが判明した。すなわち、
CrおよびMoを基本成分として、この基本成分に、C並び
にNとの親和力が強く炭窒化物を形成して加工性の向上
に寄与する、NbおよびTiを個別に添加した各成分系に関
して、Moの含有量を増加した場合の室温での降伏応力YS
を調査した。その結果を図1に示す。 この図1において
△YSとは、 Mo無添加の場合を基準として、 Moを含有させ
た際のYSの増加分を表す。 ここで、 YSの値は後述する実
施例に示す条件と同様にして求めた。同図に示すよう
に、Moの含有量が1質量%未満では、Nb添加鋼とTi添加
鋼との間に相違はないが、Moの含有量が1質量%以上に
なると、特にNb添加鋼においてラーベス相の析出による
強度の上昇が顕著になる。
【0007】このMoラーベス相は、(Fe,Cr)2(Mo,Nb)
としてFeの一部がCrに、 またNbの一部がMoに置換された
ものである。従って、このMoラーベス相が析出している
ことは、耐食性および高温強度の向上に有効な母相の固
溶Moおよび固溶Crの減少を意味し、室温および高温の耐
食性、並びに高温強度を劣化する原因となる。尚、 図1
中の括弧内の数値は孔食電位(mV)を示し、 また、 図1
中*印を記したものは、抽出残査X線回折による分析結
果からMoラーベス相の析出が認められたことを意味す
る。したがって、Nb含有鋼においては、 Moが1.3 %以上
となると、同量のMoを含有するTi含有鋼に比べて固溶Mo
が減少して、 耐食性が劣るものと考えられる。
【0008】以上の実験結果から、加工性に寄与すると
いう同じ作用効果を有する添加成分であっても、Nbの場
合は、過剰に存在するとNbラーベス相が析出しやすく、
(Fe,Cr)2(Nb,Mo)としてFeの一部がCrに、そしてNbの
一部がMoに置換されるため、耐食性の向上に有効な母相
の固溶Moおよび固溶Crの量が低下し、室温および高温の
耐食性が劣化することが、ここに明らかになったのであ
る。
【0009】次に、室温の耐食性に悪影響を与えないTi
添加鋼において、固溶Mo量を増加する手法について種々
の検討を行った。すなわち、Ti添加鋼であっても、Mo量
を増加した場合にはMoラーベス相の析出を回避すること
は難しいため、特にMoラーベス相の析出が促進される、
700 ℃で10時間の大気中での時効処理を付加した条件下
において、固溶Mo量を増加する手法について模索した。
図2に、該時効処理後に空冷してから室温にて鋼板中の
固溶Mo量を調査した結果を示すように、Siの量を抑制す
ることによって、固溶Mo量が増加することが判明した。
ここで、固溶Mo量は、 抽出残査のMo量(析出Mo量(質量
%))を、鋼中の全Mo量(質量%)から差し引くことに
より求めた値である。
【0010】さらに、Ti添加鋼であっても、Mo含有量が
2質量%以上になると、図3にシャルピー試験の結果を
示すように、靱性が大きく劣化して製造性が阻害される
ことがわかる。これに対して、Bを添加することによっ
て、靱性の劣化をまねくMo含有量の上限を3質量%以上
に高めることが可能である。ここで、遷移温度は吸収エ
ネルギー50J/cm2 以上が得られる最低温度である。な
お、図1〜3に結果を示した実験は、後述する実施例の
条件と同じ製造条件により製造した、 冷延焼鈍板につい
て行ったものである。
【0011】さて、従来は、ラーベス相析出物の制御方
法を考慮していなかったため、添加したMoやCrの一部が
ラーベス相として析出状態となり、含有元素 (Cr,Mo)
の固溶効果が低減されることから、所定の特性を得るた
め、さらに多くのCrやMoを添加していたのが実状であっ
た。また、そのような結果、室温の強度はますます高ま
り、さらにラーベス相による室温での降伏応力の上昇も
加わり、加工性が著しく低下していたことが、以上の各
種検討結果から明らかとなった。
【0012】本発明は、これらの知見を基にして、再結
晶焼鈍後のラーベス相の析出を可能な限り抑制し、本来
のCrおよびMoの効果を十分に引き出し、室温での降伏応
力の上昇を可能な限り抑制する、新たな成分系を提示す
るものである。
【0013】すなわち、本発明は、要旨構成は次のとお
りである。 (1) C:0.02質量%以下、Si:2質量%以下、Mn:2質
量%以下、P:0.06質量%以下、S:0.02質量%以下、
Cr:6質量%超40質量%以下、Ni:1質量%以下、N:
0.02質量%以下、Ti:5(C+N)以上1質量%以下、Al:
0.05質量%以下、Mo:1.3 質量%超5質量%以下、B:
0.0002質量%以上0.005 質量%以下を含有し、残部Feお
よび不可避的不純物からなる成分組成を有する耐食性に
優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼。
【0014】(2) 上記(1) において、さらにCu:0.1 質
量%以下を含有することを特徴とする耐食性に優れ、か
つ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼。
【0015】(3) 上記(1) または(2) において、さらに
Ca:0.01質量%以下を含有することを特徴とする耐食性
に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、この発明のCr含有鋼にお
ける、各組成成分について、その含有範囲の限定理由を
説明する。
【0017】C:0.02質量%以下 Cは、成形性を劣化させる成分であり、0.02質量%をこ
えると、靭性および成形性の劣化が顕著となるため、0.
02質量%未満に制限する。特に、成形性のためには、C
の含有量は低いほど有利であるため、0.0080質量%以下
とすることが望ましい。
【0018】Si:2質量%以下 Siは、溶接部の溶け込み性向上に有効であるため2%を
上限として含有させることができる。但し、後述のMoの
項でも述べるが、Moの析出を促進させる元素であること
から制限することが好ましい。すなわち、Moが析出した
場合、その分、固溶Mo量が減少し、室温および高温の耐
食性が低下することになる。さらに、このようなMo析出
相は、室温での降伏応力を著しく高める。従って、可能
な限りMoを析出させないために、Si量は低い程好まし
く、特に 0.1質量%以下が推奨される。
【0019】Mn:2質量%以下 Mnは、鋼の脱酸剤として知られているが、過剰な添加は
MnS を形成し、成形性および耐食性を低下させるととも
に、Moラーベス相の析出も促進させるため、Mn含有量は
2 質量%以下とする。好ましくは、1質量%以下、さら
に好ましくは、0.2 質量%以下である。
【0020】P:0.06質量%以下 Pは、靭性を劣化させる元素であり、0.06質量%以下、
好ましくは0.04質量%以下に抑制する。なお、過剰の低
下は、コスト高をまねくため、0.025 質量%程度を下限
とすることが好ましい。
【0021】S:0.02質量%以下 Sは、伸びおよびr値を低下させ成形性を劣化させると
ともに、ステンレス鋼の基本特性である耐食性を劣化さ
せる元素であり、その含有量を0.02質量%以下、好まし
くは0.01質量%以下に制限する。しかしながら、過剰の
低下はコスト高になるため、ここでは0.002 質量%をこ
える範囲であっても問題ない。
【0022】Cr:6質量%超40質量%以下 Crは、重要な元素であり、6質量%をこえる含有は、耐
酸化性および耐食性に顕著な効果がある。一方、特にMo
が添加されている場合は、Moの析出を促進してMoの耐食
性への効果を減じてしまうため、Crは40質量%以下に限
定する。好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは16
質量%以下とする。
【0023】Ni:1質量%以下 Niは、Moの析出を抑制する効果があり、好ましくは 0.1
質量%以上で添加するとよいが、1質量%をこえて添加
すると、その効果は飽和する上高価であるため1質量%
以下に制限する。好ましくは、0.15質量%以上 0.6質量
%以下である。
【0024】N:0.02質量%以下 Nは、鋼の靭性および成形性を劣化させる元素であり、
0.02質量%をこえると靭性および成形性の劣化が顕著と
なるため、0.02質量%以下に制限する。Nの含有量は少
ないほど良く、0.01質量%以下であることが望ましい。
【0025】Ti:5(C+N)以上1質量%以下 Tiは、成形性を向上し、溶接部の粒界腐食性向上のため
に、5×(C+N)以上添加する。しかしながら、1質量%
超の過剰の添加は、粗大なTi(C,N)を析出し、表面
性状を劣化させるため、1質量%以下に制限する必要が
ある。好ましくは、10×(C+N)超え、かつ 0.4質量
%以下である。
【0026】Al:0.05質量%以下 Alは、一般に鋼の脱酸剤として使用され、また溶接時に
表面保護スケールを生成し、大気中からのC、Nおよび
Oの侵入を防ぎ、溶接部の靱性を向上するのに寄与す
る。そのためには、0.02質量%以上で添加することが好
ましい。しかし、0.05質量%をこえると、Al介在物を起
点としてラーベス相が析出しやすくなるため、0.05質量
%を上限とする。
【0027】Mo:1.3 質量%超5質量%以下 Moは、本発明において最も重要な元素であり、固溶によ
り耐食性および高温強度の向上に寄与すため、1.3 質量
%を超えて添加することが肝要である。一方、5質量%
をこえる添加は、伸びを著しく低下させるため、5質量
%以下に限定する。
【0028】B:0.0002質量%以上0.005 質量%以下 Bも重要な元素であり、Mo添加による脆化を抑制するの
に効果があり、そのためには0.0002質量%以上で添加す
る。一方、0.005 質量%をこえると、多量のBNの生成に
より加工性が劣化するため、0.005 質量%以下に限定す
る。好ましくは0.0005質量%以上0.005 質量%以下とす
る。
【0029】以上の基本成分に加えて、さらに以下に示
す成分を任意に含有することができる。まず、Cuは、耐
食性の向上に有効であるため、添加することが可能であ
るが、Cuを過剰に含有させると、ε−Cuの析出により脆
化する。特に、この発明のようにMoを多量に含有してい
る鋼では、熱間圧延時の割れが生じ易くなる。これを回
避するためには、含有させる場合は 0.1質量%以下とす
る。
【0030】Caは、鋳造時のTi系介在物によるノズル詰
まりを防止する効果があり、必要に応じて添加する。0.
01質量%をこえて添加しても効果が飽和するばかりでな
く、Caを含む介在物が孔食の起点となり、耐食性を劣化
させるため、0.01質量%を上限とする。より好ましく
は、0.001 質量%以上0.003 質量%以下である。
【0031】次に、この発明において積極的に抑制する
成分について、説明する。まず、NbはMoの析出を促進さ
せる元素であり、酎食性に有効な固溶Moを低減させるた
め、可能な限り低減する必要があり、好ましくは0.003
質量%未満に抑制する。より好ましくは、0.002 質量%
以下、さらには0.001 質量%以下に制限する。
【0032】
【実施例】表1に示す成分組成からなる鋼を溶製したの
ち、1150℃に加熱後、熱間圧延により4mm厚の熱延板と
した。さらに、焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上げ焼鈍およ
び酸洗を順次行い、1.5 mm厚の冷延焼鈍板とした。かく
して得られた冷延焼鈍板について、以下に示す各種の評
価を行った。
【0033】成形性 JIS Z 2241に準拠して降伏応力YSを測定し、それぞれ求
めた、圧延方向、圧延方向に対して45°および90°の方
向の測定値の平均値にて評価した。図1に示したよう
に、Mo添加による降伏応力(MPa) の上昇代△YSは、 Moの
固溶強化のみによる場合はMo無添加鋼に対して△YS(MP
a) ≒40×Mo含有量( 質量%)となる。したがって、同
一成分系のMo無添加鋼に対する△YSが40×Mo含有量の値
よりも20%以上高い場合をMoの固溶強化以外の要因によ
る強化があるものとして×とした。
【0034】耐食性 孔食電位:V‘c10(mV vs SCE )で評価した。すなわ
ち、JIS GO577 に準拠して、3.5 %NaCl溶液、30℃での
10μA/cm2時の電位を評価した。
【0035】靭性 2mmVノッチをL方向に入れたサンプルで、シヤルピー
衝撃試験を行い、0℃での吸収エネルギーが50J /cm2
上を○、それ未満を×とした。
【0036】以上の結果を、表1に示した。
【表1】
【0037】表1から、Nbが添加された比較例である鋼
6及び7と比べて、この発明に従う発明例である鋼1お
よび2の耐食性は、CrおよびMoの含有量が同程度であ
る、すなわち耐食性を示す指標として一般的に用いられ
ているCr(質量%)+3.3 ×Mo(質量%)が同程度であ
るにもかかわらず、著しく優れていることがわかる。従
来、耐食性は、添加したCrとMoの量で決定されると考え
られてきたが、この結果から、Moの析出状態が重要であ
ることがわかる。また、比較例の鋼8は、Bが無添加で
あるため、発明例である鋼3に比較して靱性が劣ってい
る。
【0038】従って、この発明に従って、Mo添加Cr含有
鋼において、Nbを厳密に抑制し、かつBを適正に添加す
ると、Moラーベス相の析出が抑制されるため、室温で軟
質であることから、良好な靭性を有し、さらに、Mo本来
の効果が十分に発揮されるため、優れた耐食性を有する
鋼が得られるのである。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、固溶Moの効果を最大
限に引き出すことが可能となり、高耐食性の向上が最低
限のMo添加量で達成できる。また、この発明の鋼は室温
で軟質であることから、特に自動車排気部品、例えばマ
フラー、コンバーターケース、エキゾーストマニフォー
ルド、排気管等に好適である、成形性に優れたCr含有鋼
を提供できる。火力発電システムの排気経路部品も、自
動車エンジン排気部品と同様な特性が要求されるため、
この用途にも適用可能である。同様に、燃料電池のセパ
レーターも、高い耐食性と室温での軟質さが求められる
から、この発明の鋼が有利に適合する。さらに、燃料電
池周辺の改質機も、同様に高い耐食性、高い高温強度、
室温での軟質さが重要であり、この発明の鋼の用途に最
適である。さらにまた、モール材、および厨房品あるい
は燃料系(即ちガソリンタンクやフイラーパイプ)等に
も軟質で高耐食性を有する本発明鋼は好適に使用でき
る。
【0040】なお、この発明は上記の用途に限らず、一
般的な固溶Moの効果、 即ち耐食性および高温強度の向上
に有効であり、室温での軟質化に対しても有効であり、
その技術思想を幅広く活用できるから、その工業的価値
は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Mo含有量と降伏応力の増加分との関係を示す
図である。
【図2】 Mo添加量と固溶Mo量との関係を示す図であ
る。
【図3】 Mo含有量と靱性との関係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 古君 修 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.02質量%以下 Si:2質量%以下 Mn:2質量%以下 P:0.06質量%以下 S:0.02質量%以下 Cr:6質量%超40質量%以下 Ni:1質量%以下 N:0.02質量%以下 Ti:5(C+N)以上1質量%以下、 Al:0.05質量%以下 Mo:1.3 質量%超5質量%以下 B:0.0002質量%以上0.005 質量%以下 を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる成分組
    成を有する耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低
    いCr含有鋼。
  2. 【請求項2】 請求項1において、さらにCu:0.1 質量
    %以下を含有することを特徴とする耐食性に優れ、かつ
    室温下での降伏応力の低いCr含有鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、さらにCa:
    0.01質量%以下を含有することを特徴とする耐食性に優
    れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼。
JP2001152937A 2001-05-22 2001-05-22 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼 Pending JP2002348640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001152937A JP2002348640A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001152937A JP2002348640A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002348640A true JP2002348640A (ja) 2002-12-04

Family

ID=18997538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001152937A Pending JP2002348640A (ja) 2001-05-22 2001-05-22 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002348640A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5297630B2 (ja) 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
JP5546911B2 (ja) 耐熱性と加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
TWI465587B (zh) 耐氧化性優異之肥粒鐵系不鏽鋼
JP5141296B2 (ja) 高温強度と靭性に優れるフェライト系ステンレス鋼
WO2003004714A1 (fr) Acier inoxydable ferritique pour element de debit de gaz d'echappement
JP5025671B2 (ja) 高温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP6071608B2 (ja) 耐酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
JP5012243B2 (ja) 高温強度、耐熱性および加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
WO2003106722A1 (ja) 耐熱性フェライト系ステンレス鋼およびその製造方法
JP5125600B2 (ja) 高温強度、耐水蒸気酸化性および加工性に優れるフェライト系ステンレス鋼
WO2012036313A1 (ja) 耐酸化性に優れた耐熱フェライト系ステンレス鋼板
JP5703075B2 (ja) 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
JP4185425B2 (ja) 成形性と高温強度・耐高温酸化性・低温靱性とを同時改善したフェライト系鋼板
JP4309140B2 (ja) 自動車排気系機器用フェライト系ステンレス鋼
KR100496830B1 (ko) 연질의 Cr함유강
JP5677819B2 (ja) 耐酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
JP3744403B2 (ja) 軟質なCr含有鋼
JP3546714B2 (ja) 高温強度、加工性および表面性状に優れたCr含有鋼
JP3591486B2 (ja) 高Crフェライト系耐熱鋼
JP2002348640A (ja) 耐食性に優れ、かつ室温下での降伏応力の低いCr含有鋼
JP3707435B2 (ja) 高温強度に優れ、室温で軟質なCr含有鋼
JP5810722B2 (ja) 熱疲労特性と加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼
JP5796397B2 (ja) 熱疲労特性と耐酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼
JP2002180207A (ja) 軟質なCr含有鋼
JPH05279804A (ja) 自動車エギゾーストマニホールド用鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041207