JP3744011B2 - シャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はシャッタスピードの設定範囲を変更できるカメラに関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
従来のカメラのシャッタスピード設定範囲は予め定められた低速限界値と高速限界値との間に固定され、例えば低速限界値として30秒が、高速限界値として1/8000秒が予め定められている場合には、常にその間に定められている複数のシャッタスピードのいずれかひとつが設定される。
【0003】
夜景や星野写真などの長時間露出撮影を除けば、ほとんどの撮影ではシャッタスピードは1秒〜1/8000秒程度の範囲で選択できれば間に合う。30秒程度あるいはより長い露出時間が必要な長時間露出撮影の場合には、シャッタスピード設定装置でバルブを設定し、ケーブルレリーズを用いて時計を見ながら露出をしたり、長時間露出の設定が可能なアクセサリーを用いて露出時間を設定する。したがって、シャッタスピードの設定範囲の低速限界値を例えば30秒、あるいはそれよりも長い時間とし、高速限界値を1/8000秒にすれば、所望のシャッタスピードで撮影が可能となる。
【0004】
しかしながら、低速限界値と高速限界値をそれぞれ広げると、必然的にその間で設定できるシャッタスピードの数が多くなり、たとえばダイアルでシャッタスピードを設定する方式ではダイヤルの回転数が非常に多くなるという問題がある。上記低速限界値と高速限界値との間に1/2段や1/3段のステップで細かくシャッタスピードを設定する場合はなおさら回転数が多くなる。
【0005】
本発明の目的は、シャッタスピード設定範囲を変更可能にしてシャッタスピード設定可能段数が多くなってもシャッタスピード設定時の操作性が悪化しないようにしたカメラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明によるカメラは、低速限界値から高速限界値の間のシャッタスピードで撮影可能なカメラにおいて、シャッタスピードを手動で設定することができるシャッタ優先モードまたはマニュアルモードが選択されているとき、前記低速限界値から前記高速限界値までの間でそれぞれ設定される第1のシャッタスピード設定範囲とこの第1のシャッタスピード設定範囲とは異なる第2のシャッタスピード設定範囲のいずれか一方を選択する選択手段と、この選択手段で選択された第1または第2のシャッタスピード設定範囲に定められている複数のシャッタスピードの中からいずれか一つを手動で設定する設定手段とを具備する。
第1のシャッタスピード設定範囲と第2のシャッタスピード設定範囲を固定してもよい。
前記第1および第2のシャッタスピード設定範囲の低速限界値および/または高速限界値を変更する変更手段をさらに具備してもよい。
前記シャッタ優先モードおよび前記マニュアルモードを含む複数の露出モードの中のいずれか1つを設定するモード設定手段と、前記シャッタ優先モードが選択されたときには前記第1のシャッタスピード設定範囲のみを選択可能にする制御手段をさらに具備してもよい。
前記制御手段により、前記第1および第2のシャッタスピード設定範囲のうち、より長時間シャッタスピードを含むいずれか一方については、前記マニュアルモードが設定されているときにのみ選択するようにしてもよい。
前記シャッタ優先モードが選択されたときに設定されるシャッタスピード設定範囲の低速限界値は、前記マニュアルモードが選択されたときに設定されるシャッタスピード設定範囲の低速限界値よりも早いシャッタスピードである。
【0007】
【作用】
請求項1の発明によるカメラでは、選択手段は、第1のシャッタスピード設定範囲または第2のシャッタスピード設定範囲を選択する。この選択された設定範囲内のシャッタスピードが設定手段で設定される。
【0008】
【実施例】
−第1の実施例−
図1〜図4により第1の実施例を説明する。図1において、制御回路1はCPUなどを主体に構成され、カメラの動作を制御する。シャッタ制御回路2は制御回路1からのシャッタ駆動信号により設定されたシャッタスピードでシャッタ3を駆動する。絞り制御回路4は制御回路1からの絞り駆動信号により設定された絞り値で絞り5を駆動する。6は露出モードを選択する際にオンされる露出モード変更スイッチ、7は回転量に応じた信号を出力するダイアル、8は露出モード、シャッタスピードなどの設定状態を表示する液晶表示装置8である。露出モード変更スイッチ6をオン操作したままダイアル7を回転操作すると、回転にしたがって、プログラムモード、シャッタ優先モード、絞り優先モード、マニュアルモードが順番に選択される。所望のモードを表示装置8で確認して露出モードスイッチ6のオン操作を止めるとその露出モードが設定される。シャッタ優先モードを選択した後に、ダイアル7を回転操作するとシャッタスピードが変更される。シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ9は、後述する第1および第2のシャッタスピード設定範囲のいずれかを選択するモードを設定するスイッチであり、このスイッチ9をオン操作したままダイアル7を回転して所望のシャッタスピード設定範囲を設定する。スイッチ10,11については後述する。
【0009】
図2は第1実施例のカメラにおけるシャッタスピードの設定範囲を示す図であり、このカメラは、バルブと、30秒〜1/8000秒までの間の19ステップのシャッタスピードで撮影可能である。この第1の実施例では第1および第2のシャッタスピード設定範囲を予め設けてある。第1のシャッタスピード設定範囲には、バルブと、1秒〜1/8000秒までの14ステップのシャッタスピードが定められ、第2のシャッタスピード設定範囲には、バルブと、30秒〜1/8000秒までの19ステップのシャッタスピードが定められている。
【0010】
第1および第2のシャッタスピード設定範囲の設定は図3に示す手順で行なわれる。
シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ9のオン操作により設定範囲変更モードに入ると、ステップS15において、再度シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチの状態を見る。このスイッチがオンの時はステップS16に進み、シャッタスピード設定範囲モードに入る。ここでは例えばシャッタスピードの設定範囲を変更することがわかる表示をする。次にステップS17に進み、ダイアル7が回転されたかを判定する。否定されればステップS15に戻り、肯定されればステップS18に進む。ステップS18ではシャッタスピード設定範囲を現在の状態から他の状態に変更する。そしてステップS15に戻る。ステップS15でシャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ9がオフならば、この処理を終了する。
【0011】
シャッタスピード設定範囲の設定と識別は、カメラの制御回路1内の書き換え可能な記憶領域に割当てられるシャッタスピード設定範囲用フラグに基づいて行なわれる。たとえば、シャッタスピード設定範囲変更モードで第1のシャッタスピード設定範囲が設定されるとそのフラグが0、第2のシャッタスピード設定範囲が設定されると1となる。このようにして、シャッタスピード設定範囲を1秒〜1/8000秒およびバルブの第1のシャッタスピード設定範囲と、30秒〜1/8000秒およびバルブの第2のシャッタスピード設定範囲の2通りの設定を可能としている。なお、シャッタスピード設定範囲の選択状況は表示装置8に表示される。
【0012】
図4は第1の実施例におけるシャッタスピード設定処理手順を説明するフローチャートである。
たとえばシャッタ優先モードを予め設定した後に、カメラのシャッタスピードを変更するためにダイアル7が操作されると、ステップS1でその回転方向が判断される。シャッタスピードを低速側にするようにダイアル7が操作された場合には、ステップS1が肯定されてステップS8に進む。ステップS8ではシャッタスピード範囲設定フラグが1かを判断する。フラグが1ではないと判定されるとステップS9に進む。つまりステップS8でフラグが0と判定される場合は第1のシャッタスピード設定範囲が設定されている場合であるので、1秒〜1/8000秒の第1のシャッタスピード設定範囲内のシャッタスピードが設定可能である。したがって、ステップS9において、第1の低速限界値である1秒を低速限界値としてセットしてからステップS11に進む。
【0013】
一方、ステップS8でフラグが1と判定されるとステップS10に進む。この場合は第2のシャッタスピード設定範囲が設定されている場合であるので、30秒〜1/8000秒の第2のシャッタスピード設定範囲内のシャッタスピードが設定可能である。したがって、ステップS10において、第2の低速限界値である30秒を低速限界値としてセットしてからステップS11に進む。
【0014】
ステップS11では、現在カメラに設定されているシャッタスピードとステップS9,S10でセットされた低速限界値とを比較する。低速限界値であるシャッタスピードになっていない場合は、ステップS12でシャッタスピードを1段遅く設定する。低速限界値のシャッタスピードであると判定されると、ステップS13でシャッタスピードをバルブに設定する。ステップS12、S13の処理が終了すると図4の処理を終了する。
【0015】
一方、ステップS1でシャッタスピードを高速側にするようにダイアル7が操作されていたと判定されるとステップS2へ進む。ステップS2では現在のシャッタスピードがバルブか否かを判断する。バルブと判定されるとステップS3においてシャッタスピード設定範囲フラグが1か否かを判定し、1の場合にはステップS4において、第2のシャッタスピード設定範囲の低速限界値である30秒をシャッタスピードとして設定し、0の場合にはステップS5において、第1のシャッタスピード設定範囲の低速限界値である1秒をシャッタスピードとして設定する。ステップS4およびステップS5が終了すると図4の処理を終了する。
【0016】
ステップS2で現在のシャッタスピードがバルブではないと判定されると、ステップS6に進み、現在のシャッタスピードが高速側の限界値か否かを判定する。高速側限界値ではないと判定されると、ステップS7に進み、シャッタスピードを一段高速側にセットしてこの処理を終了する。もし高速限界値であると判定されると、シャッタスピードを変更せずに処理を終了する。
【0017】
−第2の実施例−
次に本発明によるカメラの第2の実施例について説明する。
第2の実施例では低速側限界値を変更可能とし、その限界値をたとえば1バイトの情報として記憶する。低速限界値を30秒にしたければ図2に示すように<FBh>、1秒にしたければ<00h>を記憶設定する。
【0018】
図5は低速限界値を変更設定するためのフローチャートであり、シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ9がオンされるとこのフローチャートが起動される。ステップS21において、再度シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチの状態を見る。このスイッチがオンの時はステップS22に進み、シャッタスピード設定範囲変更モードに入る。ここでは例えばシャッタスピードの設定範囲を変更することがわかる表示をする。次にステップS23に進み、ダイアル7がどちら方向に回転されたかを判定する。正方向に回転された場合はステップS24に進む。ステップS24では低速限界値の現在の値が最長秒時、たとえば1秒から30秒の設定が可能な場合は30秒になっているか判断し、もし最長秒時になっていなかったらステップS25に進む。ステップS25では低速限界値を1段低速側に下げる。そしてステップS28に進む。一方、ステップS24で、すでに最長秒時になっていたと判断された場合はステップS28に進む。ステップS23でダイアルが正方向に回転されたと判断されなかった場合は、ステップS26に進む。ステップS26では低速限界値の現在の値が最短秒時、たとえば1秒から30秒の設定が可能な場合は1秒になっているか判断し、もし最短秒時になっていなかったらステップS27に進む。ステップS27では低速側限界値を1段高速側に上げる。そしてステップS28に進む。一方、ステップS26で、すでに最短秒時になっていたと判断された場合はステップS28に進む。ステップS28では低速側限界値を記憶する。そしてステップS21に戻る。ステップS21でシャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ9がオンされていたら同様の処理を繰り返し、オフならばこの処理を終了する。
【0019】
第2の実施例のシャッタスピード設定処理手順を図6のフローチャートにより説明する。図6のフローチャートにおいて、図4と同様な処理手順については同一の符号を付して相違点を主に説明する。
ステップS31では、上述したように設定された低速限界値を読み込む。ステップS1でダイアル7の回転方向が低速側と判断されると、ステップS32に進み、現在の設定シャッタスピードがバルブか否かを判定する。バルブでないと判定されると、ステップS11において、ステップS21で読み込まれた低速限界値と現在設定されているシャッタスピードとを比較し、現在設定されているシャッタスピードが低速限界値でないと判定されるとステップS12に進み、シャッタスピードを1段低速側にする。ステップS11において、現在設定されているシャッタスピードが低速限界値であると判定されると、ステップS13でシャッタスピードをバルブに設定する。ステップS12,13を実行するとこの処理を終了する。
【0020】
ステップS1でシャッタスピードを高速側にするようにダイアル7が操作されたと判断されるとステップS2に進み、現在設定されているシャッタスピードがバルブかどうかを判断する。バルブと判定されるとステップS33に進み、現在のシャッタスピードを、予め設定された低速限界値に設定し直す。ステップS2でバルブではないと判定されると、ステップS6に進む。ステップS6において、現在設定されているシャッタスピードが高速側の限界値ではないと判定されるとステップS7に進み、シャッタスピードを1段高速側に設定し直して処理を終了する。ステップS6で現在のシャッタスピードが高速限界値と判定されると何もせずにシャッタスピードの設定処理を終了する。
【0021】
第2の実施例では低速側限界値を任意に設定できるようにしたので、たとえば数十分程度まで設定可能にすることにより、マニュアル露出モードで長時間露出撮影を行なう際、夜景等露出のよく分からない撮影を行う場合に、従来のケーブルレリーズを用いたバルブ撮影や、タイマーによる時間設定などのわずらわしい操作をすることなく簡単に長時間の露出時間の設定が可能となる。さらに自動的に露出を変えながら撮影するオートブラケッティング機能を有するカメラにおいては、数分〜数十分といった範囲でも自動的に露出を変えながら撮影できるので、夜間の自動露出のできない撮影においても露出の合う確率の高い撮影が簡単に行える。そして、このような高機能カメラであっても、1秒〜1/8000秒の通常の撮影時には低速限界値を1秒に設定すれば、シャッタスピード設定の際の操作性が悪化しない。
【0022】
−第3の実施例−
以上の第1および第2の実施例では、露出モードがシャッタ優先モードでもマニュアルモードでも同じ処理手順でシャッタスピードを設定するようにした。しかしながら、第1のシャッタスピード設定範囲が、例えば1秒〜1/8000秒、第2のシャッタスピード設定範囲が30秒〜1/8000秒に設定された場合、シャッタ優先モードで第2のシャッタスピード設定範囲が選択されてしまうと測光限界となって自動露出の動作範囲外となり、撮影できない場合が生じる。そこで第3の実施例では、露出モードがマニュアルモードかシャッタ優先モードかを判断し、シャッタ優先モードの場合は第1のシャッタスピード設定範囲しか選択できないようにして、自動露出の動作範囲外になることを防止する。
【0023】
図7は第3の実施例のシャッタスピード設定範囲変更のフローチャートを示す。図3と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。
ステップS41でシャッタ優先モードか否かを判定し、シャッタ優先モードであればステップS42において、第1のシャッタスピード設定範囲に変更する。シャッタ優先モードでない、すなわちマニュアルモードのときは、上述したようにステップS15〜S18を実行する。
【0024】
図8は第3の実施例におけるシャッタスピード設定処理手順のフローチャートである。図4と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。
図8のステップS1でダイアル7が低速側に操作されたと判定されると、ステップS51において、露出モードがシャッタ優先モードかマニュアルモードかを判断する。シャッタ優先モードと判定されると、ステップS8をスキップしてステップS9に進み、低速限界値として第1の低速限界値1秒を設定する。ステップS51でマニュアルモードと判定されたときは、ステップS8でフラグが1ならば低速限界値として第2の低速限界値を、フラグが0ならば第1の低速限界をそれぞれステップS9,10で設定する。
【0025】
また、ステップS11で現在設定されているシャッタスピードが低速限界値であると判定された場合には、ステップS53に進み、シャッタ優先モードか否かを判定し、肯定されるとシャッタスピードを変更せずにこの処理を終了する。ステップS53でマニュアルモードと判定された場合には、ステップS13でシャッタスピードとしてバルブを設定する。
【0026】
これにより、自動露出の動作範囲外となる低速限界値の設定が禁止されて、シャッタ優先モードでの撮影が適切に行なわれる。すなわち、低速限界値が30秒である第2のシャッタスピード設定範囲が設定されていても、第1のシャッタスピード設定範囲の低速限界値である1秒に低速限界値を制限し、これにより、シャッタ優先モードで撮影を行なう際に、測光限界に陥って撮影ができなくなるおそれが低減される。
【0027】
また、ステップS1でダイアル7が高速側に操作されたと判定されると、ステップS52において、露出モードがシャッタ優先モードかマニュアルモードかを判断する。ここで、シャッタ優先モードと判定されると、ステップS2〜ステップS5をスキップしてステップS6に進む。ステップS32でマニュアルモードと判定されると、上述したと同様にステップS2〜ステップS5をそれぞれ実行する。つまりマニュアルモードであり、かつバルブと判定されると、上述したようにステップS3でフラグが1の場合にはシャッタスピードとして第2の低速限界値である30秒を設定し、フラグが0の場合にはステップS5でシャッタスピードとして第1の低速限界値である1秒を設定する。この場合も、自動露出の動作範囲外となる低速限界値の設定が禁止されて、シャッタ優先モードでの撮影が適切に行なわれる。
【0028】
−第4の実施例−
以上の第1および第2の実施例では低速限界値だけを所望に応じて変更できるようにした。第4の実施例は、高速限界値も変更できるように、第1〜第4のシャッタスピード設定範囲を予め設けるようにしたものである。ここで、各シャッタスピード設定範囲は図9にも示すが以下の通りである。
▲1▼第1のシャッタスピード設定範囲:バルブと、1秒〜1/8000秒
▲2▼第2のシャッタスピード設定範囲:バルブと、30秒〜1/8000秒
▲3▼第3のシャッタスピード設定範囲:バルブと、1秒〜1/2000秒
▲4▼第4のシャッタスピード設定範囲:バルブと、30秒〜1/2000秒
【0029】
この実施例の場合、図1に示すように高低速限界値変更スイッチ10および11を設け、スイッチのオンオフ状態に基づいて、図10に示すフローチャートにしたがい、図5で説明した低速限界値設定処理と同様の処理により高低速限界値をそれぞれ設定する。図5と同様な箇所には同一符号を付して相違点を主に説明する。図10において、ステップS45でスイッチ10,11の状態により低速限界値の変更か高速限界値の変更かを判別し、このステップS45が肯定されるとステップS23〜S28を実行し、否定されるとステップS46,47で同様の処理により高速限界値を記憶する。
【0030】
この場合、1バイトの高低速限界値設定フラグを制御回路1に設け、高低速限界値設定フラグの0ビット目と1ビット目を使用していずれのシャッタスピード設定範囲かを識別することができる。たとえば、第1の低速側限界である1秒が設定されたときは、0ビット目を0、第2の低速限界値である30秒が設定されたときは、0ビット目を1とする。第1の高速側限界である1/8000秒が設定されたときは、1ビット目を0、第2の高速限界値である1/2000秒が設定されたときは、1ビット目を1とする。
【0031】
図11は第4の実施例のシャッタスピード設定処理手順を示すフローチャートであり、図4と同様な箇所には同一の符号を付して相違点を主に説明する。
ステップS1でシャッタスピード設定ダイアル7が低速側に操作されたと判定されると、ステップS8Aで高低速限界値設定フラグの0ビットが1か否かを判定し、0であればステップS9で低速限界値として第1の低速限界値を設定し、1であればステップS10で低速限界値として第2の低速限界値を設定する。ステップS1でシャッタスピード設定ダイアル7が高速側に操作されたと判定され、さらにステップS2でバルブではないと判定されると、ステップS61で高低速限界値フラグの1ビットが1か否かを判定し、0であればステップS63で高速限界値として第1の高速限界値を設定し、1であればステップS62で高速限界値として第2の高速限界値を設定する。ステップS2でバルブと判定されたときは、ステップS3Aで高低速限界値フラグの1ビットが1と判定されるとステップS4でシャッタスピードとして第2の低速限界値を設定し、ステップS3Aで高低速限界値フラグの1ビットが0と判定されるとステップS5でシャッタスピードとして第1の低速限界値を設定する。その他の処理手順は第1の実施例と同様である。
【0032】
第4の実施例では、第1〜第4のシャッタスピード設定範囲を任意に選択することができる。
【0033】
図12はシャッタスピードの設定範囲の他の例を示す。通常のカメラではおおよそ30秒程度までの長秒時までしか設定できないが、この例では68分16秒まで露出時間を延長し、第1のシャッタスピード設定範囲では30秒〜1/8000秒およびバルブとし、第2のシャッタスピード設定範囲では68分16秒〜1/8000秒およびバルブとした。このようにシャッタスピード設定範囲を選択することにより、通常の1秒〜1/8000の設定範囲と、夜景撮影に有利な1時間程度までの長時間露出時間〜1/8000秒の設定範囲の設定を可能とし、このとき、通常の撮影時には第1のシャッタスピード設定範囲を設定しておけば、シャッタスピードの設定操作が煩雑になることはない。先の実施例で説明したように、第2のシャッタスピード設定範囲を決める長秒時側の限界を1秒など他の値に設定してもよい。
【0034】
以上では、低速限界値や高速限界値の変更スイッチなどの操作部材をカメラ本体に設けたものとして説明したが、種々のカメラアクセサリ側にこの種のスイッチを設けてもよい。また、電子手帳に接続するターミナルを有するカメラにあっては、電子手帳側から低速限界値や高速限界値を入力するように構成してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通常使用するシャタスピード設定範囲と夜間等特殊な撮影をするときで使用するシャッタスピード設定範囲を使い分けることができるので、通常はシャッタダイアルの設定操作を減らすべく狭い範囲のシャタスピード設定範囲に納め、特殊な撮影を行うときのみシャッタスピード設定可能範囲を広くできるので操作性が良くなる。とくに、シャッタスピードの設定ステップが本実施例にあるように1段ではなく、1/3段のような場合に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカメラの一実施例における制御系を示すブロック図
【図2】第1の実施例における2通りのシャッタスピード設定範囲を示す図
【図3】第1の実施例によるシャッタスピード設定範囲変更手順の一例を示すフローチャート
【図4】第1の実施例によるシャッタスピード設定手順の一例を示すフローチャート
【図5】第2の実施例によるシャッタスピード設定範囲変更手順の一例を示すフローチャート
【図6】第2の実施例によるシャッタスピード設定手順の一例を示すフローチャート
【図7】第3の実施例によるシャッタスピード設定範囲変更手順の一例を示すフローチャート
【図8】第3の実施例によるシャッタスピード設定手順の一例を示すフローチャート
【図9】第4の実施例における4通りのシャッタスピード設定範囲を示す図
【図10】第4の実施例によるシャッタスピード設定範囲変更手順の一例を示すフローチャート
【図11】第4実施例によるシャッタスピード設定手順の一例を示すフローチャート
【図12】シャッタスピード設定範囲の他の例を示す図
【符号の説明】
1 制御回路
6 露出モードスイッチ
7 ダイアル
9 シャッタスピード設定範囲変更モードスイッチ
10 低速限界値変更スイッチ
11 高低速限界値変更スイッチ
Claims (6)
- 低速限界値から高速限界値の間のシャッタスピードで撮影可能なカメラにおいて、
シャッタスピードを手動で設定することができるシャッタ優先モードまたはマニュアルモードが選択されているとき、前記低速限界値から前記高速限界値までの間でそれぞれ設定される第1のシャッタスピード設定範囲とこの第1のシャッタスピード設定範囲とは異なる第2のシャッタスピード設定範囲のいずれか一方を手動で選択する選択手段と、
この選択手段で選択された第1または第2のシャッタスピード設定範囲に定められている複数のシャッタスピードの中からいずれか一つを手動で設定する設定手段とを具備することを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。 - 請求項1のカメラにおいて、
前記第1のシャッタスピード設定範囲と第2のシャッタスピード設定範囲は固定されていることを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。 - 請求項1のカメラにおいて、
前記第1および第2のシャッタスピード設定範囲の低速限界値および/または高速限界値を変更する変更手段をさらに具備することを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。 - 請求項1のカメラにおいて、
前記シャッタ優先モードおよび前記マニュアルモードを含む複数の露出モードの中のいずれか1つを設定するモード設定手段と、
前記シャッタ優先モードが選択されたときには前記第1のシャッタスピード設定範囲のみを選択可能にする制御手段をさらに具備することを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。 - 請求項4のカメラにおいて、
前記制御手段は、前記第1および第2のシャッタスピード設定範囲のうち、より長時間シャッタスピードを含むいずれか一方については、前記マニュアルモードが設定されているときにのみ選択することを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。 - 請求項4または5のカメラにおいて、
前記シャッタ優先モードが選択されたときに設定されるシャッタスピード設定範囲の低速限界値は、前記マニュアルモードが選択されたときに設定されるシャッタスピード設定範囲の低速限界値よりも早いシャッタスピードであることを特徴とするシャッタスピード設定範囲変更可能なカメラ。
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