JP3743725B2 - 活性炭スラリー製造装置および活性炭スラリーの製造方法 - Google Patents

活性炭スラリー製造装置および活性炭スラリーの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉末乾燥活性炭をスラリー化する活性炭スラリーの製造装置およびその装置を用いた活性炭スラリーの製造方法に関する。特に、粉末活性炭の高濃度スラリーの製造に適した装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉末活性炭は浄水場において上水の異臭味の除去に用いられている。浄水場に搬入される粉末活性炭には、水分2.5〜10%程度の乾燥活性炭(ドライ炭と言う)と水分約50%の湿潤活性炭(ウェット炭と言う)とがあり、いずれの場合も上水への注入は2.5〜10%程度のスラリーとして使用されている。ウェット炭は発塵および粉塵爆発等を回避するために工夫されたものであり、スラリー化し易い特徴がある。しかしながら、そのままでは切り出し定量供給することはドライ炭より困難であるため、ドライ炭が多く用いられているのが現状である。一方、ドライ炭は乾燥粉末であるが故に、粉体特有の取り扱いの困難性があるとともに、ドライ炭は、濡れが悪いため、攪拌しながら貯水に投入する場合においても、ドライ炭は水中に巻き込まれ難く、水面上でドライ炭が浮遊し、スラリー化に長時間かかる。また激しく攪拌し空気を巻き込んだ場合には水面上にマット状の浮遊物が生じ、均一スラリーの生成或いは取り扱いが困難になる。
【0003】
ドライ炭の粉体特有の取り扱いの困難さを解決し、溶解槽に定量供給するための工夫された装置として、例えば特公平6−47075号公報には、ドライ炭を収納したサイロと、サイロの排出口に設けられたバイブロディスチャージャーと、サイロの排出口に接続された供給用配管と、該供給用配管に設けられた自動バタフライバルブと、スクリューコンベヤーを備えたドライ炭の定量排出装置が提案されている。
【0004】
一方、粉粒体を瞬間的に溶解・混合させる方法として、特公昭61−11659号公報に、供給粉路途中に気体を高圧で噴射し、給粉方向に先細となる円錐状の気膜を形成させ、同気膜に粉粒体が突入する際に粉粒体を細粒体に分散させ、次に分散した粉粒体の給粉途中に、溶解液となる液体を噴射させて、給粉方向に先細となる円錐状の液膜を形成させ、同液膜において粉粒体を溶解・混合させる方法が開示されている。また、活性炭のような疎水性粉体をスラリー化する方法としては、特開平4−63121号公報に、混和槽の一部をオーバーフロー堰で仕切り、活性炭粉体を水面上に供給しながら、オーバーフロー堰より僅かに高い位置で、かつ、混和槽の中心より周辺部に偏倚した位置に、下方に向けて開口する圧力水噴射ノズルを配設した粉体と水の混和槽が提案されている。
【0005】
しかし、特公昭61−11659号公報の方法においては、気体の高圧噴射および液体の噴射装置を必要とし、また圧力水系を設ける必要があり、装置および操作を複雑にする。また、圧力水を水面上に浮遊する粉体の上側から噴射する特開平4−63121号公報の装置では、製造するスラリー濃度により使用する圧力水量が決まり、高濃度スラリーを製造するのは困難である。
大量のドライ炭を速やかにスラリー化することに関する提案はなく、迅速に10%以上の高濃度スラリーを大量に製造することは困難とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、このような現状に鑑み、ドライ炭を確実に定量供給しながら迅速に10%以上の高濃度スラリーとすることができる活性炭スラリーの製造装置および高濃度活性炭スラリーの製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、粉末活性炭スラリー貯留部と上下で連通するスラリー形成部を設け、スラリー形成部でスラリー化するとともに粉末活性炭スラリー貯留部の液を循環させることにより、大量のドライ炭を短時間に高濃度スラリーとすることができる本発明に至った。
【0008】
即ち、本発明は、上部に給水管、下部にスラリー取り出し管および内部に低速攪拌機を有する粉末活性炭スラリー貯留部と、上部に活性炭供給管およびエア抜き手段、内部に渦巻き流を形成する高速攪拌機を有するスラリー形成部とよりなり、スラリー形成部が、スラリー貯留部と連通する上部連通孔および該上部連通孔からスラリー形成部の径の1〜5倍の深さ位置で開口しスラリー貯留部と連通している底部連通部を有し、かつ、スラリー形成部内には、少なくとも渦巻き流を形成し活性炭粉末を巻き込む上部翼と、形成されたスラリーを下方に輸送する少なくとも1枚の下部翼とを有する攪拌機を備えている活性炭スラリーの製造装置である。さらには、この装置を用いる活性炭スラリーの製造方法に関する。
本発明装置のスラリー形成部は、上部および底部でスラリー貯留部と連通し、内部に上部連通孔からスラリー貯留部の液を吸入しながら供給されるドライ炭を巻き込みスラリー化する上部翼および生成したスラリーを貯留部に送り込む下部翼を有することにより、上部連通孔からスラリー貯留部の液を吸入しながらドライ炭を高濃度のスラリーを生成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を添付図により説明する。
図1は、本発明の活性炭スラリー製造装置の一態様を示す。図1において1は活性炭スラリー製造装置であって、粉末活性炭スラリー貯留部2およびスラリー形成部3からなり、スラリー形成部3を粉末活性炭スラリー貯留部2の外側に設けた例である。
粉末活性炭スラリー貯留部2には、上部に給水管12、下部にスラリー取り出し管10を、内部に低速攪拌機11が設けられる。低速攪拌機11は生成したスラリーを均一に保持し、均一濃度のスラリーを供給するためのものである。
【0010】
スラリー形成部3は、上部および底部5で粉末活性炭スラリー貯留部と連通してなる。上部連通孔(管)4はスラリー製造時に液面から10mm程度下に位置するのが好ましく、底部連通部は該上部連通孔からスラリー形成部の径の1〜5倍の深さ位置で開口しスラリー貯留部と連通している。また、スラリー形成部内には、少なくとも渦巻き流を形成し活性炭粉末を巻き込む上部翼と、形成されたスラリーを下方に輸送する少なくとも1枚の下部翼とを有する高速攪拌機8を備えており、液が循環するように構成されている。運転に際しては、水を上部連通孔より上に10mm程度まで張る。スラリー形成部3は、上部連通孔4の有効断面積がスラリー形成部の横断面積の4〜25%の有効断面積を有し、上部連通孔からの深さ(円筒部)がその径(D)の1〜5倍、好ましくは2〜3倍あれば、その径(D)に応じた量で供給されるドライ炭を逐次スラリー化するのに十分である。スラリー形成部3の上蓋部には挿入されたドライ炭供給管6およびエア抜き手段7が設けられる。供給されたドライ炭をスラリー化するときに、ドライ炭が保持していたエアが浸水することにより脱気され、ドライ炭が流動状態になる。この流動するドライ炭がエア抜き手段の配管に入り込まないようにするためにもスラリー形成部の槽径およびドライ炭供給時に水面上に形成されるドライ炭の流動層上面からの距離が重要である。ドライ炭の流動層高は供給速度により異なってくるため、上部連通孔から上蓋部までの距離はドライ炭供給速度を考慮し、水面上に形成されるドライ炭の流動界面より少なくとも100mm以上の空間が確保されるように構成される。
【0011】
高速攪拌機8は、好ましくは翼9を2段に設け、上部の翼は連通孔4より下側に位置させ、スラリー貯留部より液を吸い込みながら渦巻き流を形成して供給されるドライ炭を巻き込みスラリーを形成する。下部の翼は形成されたスラリーを貯留部に送り込む機能を持つ。翼は上部、下部ともにプロペラ型またはパドル型の2〜4枚羽根の掻下げ型であることが好ましい。スラリー形成部を深くしたときは、翼は2段以上に設けてもよい。翼と翼の間隔はDの1〜1.5倍で、翼径は1/2〜3/4Dとする。この攪拌機は周速2〜4m/sで回転させる。
スラリー形成部3の上部に設けるエア抜き手段7としては、小型のデミスターまたはバグフィルターなどが使用できる。
また、連通孔4は、図1のように管状をなす場合はスラリー形成部2に吸入される液がスラリー形成部に接線方向に流入するように、すなわち貯留部から流入液流がスラリー形成部の内壁に沿った線流となるように設けるのが好ましい。
【0012】
スラリー貯留部2は、スラリー形成部の上下の連通部で繋がり、スラリー貯留部2内部には、翼長がスラリー貯留部の径の1/2〜2/3のパドル型またはアンカー型の翼を1段以上取り付けた低速攪拌機11が設けられる。攪拌効率を上げるためバッフルプレート2〜4枚をスラリー貯留部壁に取り付けるのが好ましい。この攪拌機は周速度0.5〜1.0m/sの低速攪拌させることにより充分均一なスラリーが得られる。
スラリー貯留部2では、スラリー形成部底部から送り込まれたスラリーを希釈するとともに均一なスラリー濃度とし、上部連通孔4からスラリー形成部に循環させ、供給されてくるドライ炭を順次スラリー化し、12〜25%の高濃度のスラリーを得ることができる。スラリー化終了後は、スラリー貯留部の攪拌機はそのまま攪拌し均一濃度で貯留される。貯留されたスラリーは貯留部下部のスラリー取り出し管10を経て必要箇所に送られる。
【0013】
図2は、本発明装置の別の態様を示す図である。この例は粉末活性炭スラリー貯留部2の内部に無底筒体13を設けスラリー形成部3としたものである。無底筒体13は粉末活性炭スラリー貯留部の上蓋部から該筒体の径の1〜5倍、好ましくは2〜3倍の長さが水中にあるように設けられる。この筒体にもスラリー貯留部2に連通する連通孔4が設けられる。さらに、他の例として、図3(a)に示すように、装置の一部を仕切り板19で槽内部途中まで仕切り、一方をスラリー貯留部2、他方をスラリー形成部3とすることもできる。仕切り板19にもスラリー貯留部2とスラリー形成部3を連通する上部連通孔4が設けられる。図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。上記のスラリー製造装置を用いることにより、スラリー形成部で3〜8トン/m2 /hでドライ炭をスラリー化することが可能で、10%以上の高濃度活性炭スラリーを短時間に製造することができる。
【0014】
上記のように構成されるスラリー製造装置1を実際に運転する装置には、図4〜図7に示すようにスラリー形成部3の上部にドライ炭供給のための設備が設けられる。図4は、搬入されるドライ炭を一旦サイロ15に受け入れ、定量供給装置としての一軸偏心ポンプ16やテーブルフィーダーを介して少量づつ切り出してスラリー形成部3に供給してスラリーを製造することができる。定量供給装置としては一軸偏心ポンプ16が定量性が優れていて輸送空気量も少なく好ましい。また、サイロ15とスラリー製造装置1の設置場所が離れている場合に好ましく用いることができる。
【0015】
このように一旦サイロに搬入したドライ炭を連続的または断続的にスラリー形成部に供給する場合の好ましい態様としては、図5に示すように、サイロ15と一軸偏心ポンプ16の間に流動化槽21を設け、流動化槽21はケーシングにエア分散板が内蔵されドライ炭を易移行性の状態にして送る。これにより一軸偏心ポンプの定量性が向上する。一軸偏心ポンプ吐出口に少量の移送空気を送り、スラリー形成部上部に設けたバグフィルターでドライ炭を空気と分離しスラリー形成部に送る。
【0016】
製造したスラリーはスラリー貯留部の下部から抜き出し、制御された定量ポンプで必要箇所、例えば水処理施設へ輸送される。スラリー貯留部のレベル検出により、一定のレベルまで減少するとスラリー形成部の攪拌機の始動、ドライ炭および水の供給を自動的に行わせる完全自動化して運転することもできる。例えば、連通孔より上部においてスラリー層が一定のレベルまで減少するとスラリー形成部の攪拌機が自動運転開始した後、定量給水弁と同時に一軸偏心ポンプが稼働し、所定の高レベルとなると自動停止するように、或いはスラリー貯留部のスラリーの大部分が無くなったとき、先ず定量給水弁が開き、連通孔より上まで水を張り、続いてスラリー形成部の攪拌機が自動運転開始すると同時に一軸偏心ポンプが稼働しドライ炭が供給されスラリーの製造が再開され、所定量のドライ炭の供給が終わったあと、スラリー形成部の攪拌機が自動停止するように完全自動化して運転することができる。
【0017】
図6は、図4、図5の例と異なり、サイロを設けることなく、ジェットパック車14とスラリー製造装置1との間にバグフィルター17のみを介在させて、ジェットパック車14で搬入されるドライ炭をそのままスラリー化する例である。
【0018】
図7は、水道水の脱臭に用いる場合には、粉末活性炭スラリー貯留部に代えて着水槽20の中に本発明のスラリー形成部(無底筒体13)を設けて、定量供給装置から直接粉末活性炭を定量供給し、スラリー形成部で製造された活性炭スラリーをそのまま水道水の脱臭に用いるような利用も可能であり、これらの装置を複数機設置して、粉末活性炭スラリーを複数箇所に供給しても良い。
次に本発明装置を用いての活性炭スラリーの製造する実施例を挙げる。
【0019】
【実施例1】
円筒型のスラリー形成部3(直径80mm、直胴部550mm)を粉末活性炭スラリー貯留部2(直径340mm、高さ800mm)の外側に設けてなる図1の符号1で示すようなスラリー製造装置を用いた。
粉末活性炭スラリー貯留部2は、内部に34mmのバッフル3枚とパドル型攪拌翼を2段に取り付けた攪拌機(翼長170mm)を周速度0.7m/sで攪拌した。スラリー形成部は、内部に50mmφのプロペラ型攪拌翼を2段(翼間隔1.3D)に取り付けた攪拌機を設けてあり、液をスラリー形成部と粉末活性炭スラリー貯留部間を循環させるための連通管(25mmφ)が接線方向に取り付けられ、低速攪拌機を有するスラリー貯留部と底部で連通一体化されている。
【0020】
この装置を、図1に示すように、粉末活性炭貯留部(サイロ)15、定量供給装置としてのロータリーバルブ18と組み合わせて、ドライ炭から20%スラリーを製造した。
スラリーの製造は、上記装置に水45リットル(連通孔(管)より上10mmまで)張り込み、サイロに貯留したドライ炭(上水道用粉末活性炭:太閤W 二村化学社製)11.3kgをスラリー形成部3にロータリーバルブ18により供給した。スラリー形成部の攪拌はエアを巻き込まないように800rpm(周速2.1m/s)から徐々に回転数を上げ最終攪拌数は1200rpm(周速3.1m/s)とした。ドライ炭のスラリー化時には、脱気エアにより粉体面が流動状態になるが、空間部を粉体流動面より120mm保つことで、エア抜き手段へのドライ炭飛散は全くなかった。なお、エア抜き手段は簡単なフィルター付ファンを用いて−2〜−5mmH2 Oの吸引で行った。
ドライ炭の供給はロータリーバルブ18の回転数を制御し、25.5分かけて供給し、20%のスラリー52.3kgを製造した。これはスラリー形成部m2 当たり5.3トン/hの処理量に相当する。
【0021】
【実施例2】
粉末活性炭スラリー貯留部2(直径2000mm、高さ2300mm、攪拌翼長1400mm、パドル型2段、周速度0.7m/sの攪拌)の内部に、スラリー形成部3として200mmφの3枚プロペラ翼を2段(翼間隔1.3D)に取り付けた攪拌機を有する無底筒体13(直径340mm、連通孔から下の長さ700mm、連通孔径80mmφ)を設けてなる図2に示すようなスラリー製造装置を用いた。
図4に示すように、スラリー製造装置にはバグフィルター17を付設した55m3 のサイロ15および定量装置として一軸偏心ポンプ16が取り付けられている。また、サイロ15には、ジェットパック車14から受け入れ貯留するドライ炭を円滑に切り出すためのパルスエア設備、振動排出機、ロータリーバルブおよびドライ炭の受け入れおよび残量管理のためのロードセルが取り付けられている。
サイロに貯留したドライ炭を一軸偏心ポンプを使い450kg/hで、4100リットルの水を張ったスラリー製造装置のスラリー形成部に定量供給した。スラリー形成部では攪拌機を250rpm(周速2.6m/s)で攪拌しながらロードセルの重量差で910kgまで約2時間かけてスラリー化した。スラリー化終了後のスラリー濃度は18.2%であった。
【0022】
【実施例3】
粉末活性炭スラリー貯留部2(直径850mm、高さ1100mm、攪拌翼長450mm、パドル型2段、周速度0.7m/sの攪拌)の内部に、スラリー形成部として120mmφの3枚プロペラ翼を3段(翼間隔1.25D)に取り付けた高速攪拌機8を有する無底筒体13(直径175mm、連通孔から下の長さ500mm、連通孔径60mmφ)を設けてなる図2に示すようなスラリー製造装置を用いた。
図5に示すように、スラリー製造装置には実施例2に示したのと同じ55m3 のサイロおよび定量装置として一軸偏心ポンプが取り付けられ、サイロと一軸偏心ポンプの間にケーシングにエア分散板が内蔵された流動化槽21が設けられている。
サイロに貯留したドライ炭を流動化槽で易移行性の状態にし一軸偏心ポンプを使い100kg/hで45分間、420リットルの水を張ったスラリー貯留内に設けたスラリー形成部に定量供給した。なお、ポンプ吐出口では40kgドライ炭/g−エアを送り移送した。スラリー形成部では攪拌機を400rpm(周速2.5m/s)で攪拌しながら1時間に15分間の間欠運転でドライ炭を25kgづつスラリー化した。スラリー貯留部の攪拌機は34rpm(周速度0.7m/s)で攪拌した。各回の運転で得られたスラリーのスラリー濃度は14.6〜15.6%の範囲内の略一定したスラリーが得られた。
【0023】
【実施例4】
円筒型のスラリー形成部3(直径1600mm、直胴部3500mm)を粉末活性炭スラリー貯留部2(直径3700mm、高さ5200mm、攪拌翼長2500mm、パドル型2段、周速度0.7m/sの攪拌)の外側に設けてなるスラリー製造装置を用いた。スラリー形成部は、内部に1000mmφの3枚プロペラ型攪拌翼を3段(翼間隔1300mm)に取り付けた攪拌機を設けてあり、液をスラリー形成部と粉末活性炭スラリー貯留部間を循環させるための連通管(500mmφ)が接線方向に取り付けられ、底部で粉末活性炭スラリー貯留部と一体化されている。
図6に示すように、スラリー製造装置には、バグフィルター17が付設され、ジェットパック車14で搬入されたドライ炭7トンを輸送量を平均化してバグフィルターに回収しながら、ただちにロータリーバルブ18を介して34.2トンの水を張ったスラリー製造装置のスラリー形成部3(エア抜き手段はスラリー形成部の上部からバグフィルターに配管した)に供給して、高速攪拌機8を500rpm(周速2.1m/s)で攪拌して、濃度16.8%のスラリーを製造した。スラリーの製造は約1時間で終了した。
【0024】
【実施例5】
無底筒体(直径120mm、高さ1000mm)に40mmφの連通孔4および内部に80mmφのプロペラ型攪拌翼を100mm間隔で3段に取り付けた攪拌機8を設けてスラリー形成部3とし、このスラリー形成部を着水槽20に設置した。
図7に示すように、スラリー形成部3にはバグフィルター17を付設した55m3 のサイロ15および定量供給装置として一軸偏心ポンプが取り付けられている。また、エア抜き手段7として、着水槽の水をスプレーしてなるデミスターを取り付けた。サイロに貯留したドライ炭を一軸偏心ポンプで38kg/hを30m離れた位置にある着水槽内に設置したスラリー形成部まで20mmφのホースで配管し定量供給した。スラリー形成部では連通孔から着水槽20の水を吸入しながら定量供給されるドライ炭をスラリー化し、形成された活性炭スラリーはそのまま被処理水である着水槽の水に混合され、被処理水中の異臭味成分の吸着に使用される。
なお、ドライ炭の注入量38kg/hは、活性炭30ppmの濃度で水量3万トン/日の水を処理する量である。ドライ炭の注入量の測定はサイロに取り付けたロードセルで行った。スラリー化量は3.4トン/m2 /hであった。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、撥水性があり濡れにくい多量のドライ炭を速やかにスラリー濃度数%から20%以上のスラリーを製造することができる。また、活性炭の高濃度スラリー化が可能で高濃度スラリーとして貯留することができることから、設備の小型化ができ、また被処理液への定量供給が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の活性炭スラリーの製造装置の一態様を示す構成図。
【図2】本発明の活性炭スラリーの製造装置の他の態様を示す構成図。
【図3】(a)は、本発明の活性炭スラリーの製造装置の他の態様を示す構成図。(b)は、(a)のA−A断面図。
【図4】本発明の活性炭スラリーの製造装置を用いて活性炭スラリーを製造する一態様を示す構成図。
【図5】本発明の活性炭スラリーの製造装置を用いて活性炭スラリーを製造する他の態様を示す構成図。
【図6】本発明の活性炭スラリーの製造装置を用いて活性炭スラリーを製造する他の態様を示す構成図。
【図7】本発明の活性炭スラリーの製造装置を用いて活性炭スラリーを製造する他の態様を示す構成図。
【符号の説明】
1 活性炭スラリー製造装置
2 粉末活性炭スラリー貯留部
3 スラリー形成部
4 上部連通孔(管)
5 底部連通部
6 ドライ炭供給管
7 エア抜き手段
8 高速攪拌機
9 翼
10 スラリー取り出し管
11 低速攪拌機
12 給水管
13 無底筒体
14 ジェットパック車
15 サイロ
16 一軸偏心ポンプ
17 バグフィルター
18 ロータリーバルブ
19 仕切り板
20 着水槽
21 流動化槽

Claims (5)

  1. 上部に給水管、下部にスラリー取り出し管および内部に低速攪拌機を有する粉末活性炭スラリー貯留部と、上部に活性炭供給管およびエア抜き手段、内部に渦巻き流を形成する高速攪拌機を有するスラリー形成部とよりなり、スラリー形成部が、スラリー貯留部と連通する上部連通孔および該上部連通孔からスラリー形成部の径の1〜5倍の深さ位置で開口しスラリー貯留部と連通している底部連通部を有し、かつ、スラリー形成部内には、少なくとも渦巻き流を形成し活性炭粉末を巻き込む上部翼と、形成されたスラリーを下方に輸送する少なくとも1枚の下部翼とを有する攪拌機を備えている活性炭スラリーの製造装置。
  2. スラリー形成部が、粉末活性炭スラリー貯留部の外部に設けられている請求項1の活性炭スラリーの製造装置。
  3. スラリー形成部が、粉末活性炭スラリー貯留部の内部を水面下上方位置に連通孔を有する無底筒体または仕切り板で仕切られ設けられている請求項1の活性炭スラリーの製造装置。
  4. 上部に給水管、下部にスラリー取り出し管および内部に低速攪拌機を有する粉末活性炭スラリー貯留部と、上部にサイロ、一軸偏心ポンプに連結した活性炭供給管およびエア抜き手段、内部に渦巻き流を形成する高速攪拌機を有するスラリー形成部とよりなり、スラリー貯留部と連通する上部連通孔および該上部連通孔からスラリー形成部の径の1〜5倍の深さ位置で開口しスラリー貯留部と連通している底部連通部を有し、かつ、スラリー形成部内には、少なくとも渦巻き流を形成し活性炭粉末を巻き込む上部翼と、形成されたスラリーを下方に輸送する少なくとも1枚の下部翼とを有する攪拌機を備えている活性炭スラリーの製造装置を用い、該連通孔より上方10mm程度まで水を張り、サイロよりドライ炭をスラリー形成部断面m2 当たり3〜8トン/hになる量を定量切り出しながら、スラリー形成部の攪拌機を周速2〜4m/sで回転させ、かつ、粉末活性炭スラリー貯留部内の攪拌機はスラリー貯留部の径の1/2〜2/3の翼長のアンカー型またはパドル型攪拌翼を1段以上取り付け周速度0.5〜1.0m/sで回転させることを特徴とする活性炭スラリーの製造方法。
  5. 被処理液槽内、内部に攪拌翼を多段に取り付けた攪拌機を有する無底筒体で仕切りスラリー形成部とし、該無底筒体側面の前記攪拌翼より上側の位置に、被処理液槽と連通する孔を設け、該スラリー形成部の上部に活性炭供給管およびエア抜き手段を設けることを特徴とする活性炭スラリーの製造装置。
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