JP3743517B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法 - Google Patents

電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、絶縁フィルム上に導体配線パターンが形成された電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TAB(Tape Automated Bonding)テープ、T−BGA(Tape Ball Grid
Array)テープ、CSP(Chip Size Package)テープ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)テープ、COF(Chip on Film)テープ、2メタル(両面配線)テープ、多層配線用テープなど)(以下、単に「電子部品実装用フィルムキャリアテープ」という。)およびその製造方法に関する。特に本発明は、表面処理された絶縁フィルムと、絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層とシード層の表面に形成された電解銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、耐マイグレーション性および絶縁フィルムと配線との接着性がともに優れた電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法に関する。
エレクトロニクス産業の分野では、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)などの電子部品を実装するプリント配線板が用いられているが、昨今の電子機器には、例えば携帯電話に代表されるように、電子機器の小型軽量化、高機能化、高信頼性、低価格化などが要望されている。
このような電子機器の小型軽量化などの特性を実現するための電子部品実装方法として、TABテープのような電子部品実装用フィルムキャリアテープにデバイスを実装することが行われている。このような電子部品実装用フィルムキャリアテープは、ポリイミドなどの絶縁フィルムにエポキシなどの樹脂接着剤を介して銅箔などの導電性金属箔を貼着し、この導電性金属箔の表面に感光性樹脂を塗布して所望の配線パターンを得るように露光を行い現像した後、この樹脂の感光部分または非感光部分をマスキング材として導電性金属箔をエッチングして配線を形成することにより製造されている。
従来は、一般的に製造方法が簡単で、低コストで製造することができるためにこのような絶縁フィルム層−樹脂接着剤層−導電性金属層からなる3層フレキシブル基板の使用が主流を占めていた。
しかしながら、上記したように電子機器の小型軽量化が進む中で、電子部品の高密度実装が要望され、このため電子部品実装用フィルムキャリアテープの配線幅も狭ピッチのものが求められるようになってきている。そして前記のTABテープのような3層フレキシブル基板の電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、このような要望に対応できなくなりつつある。
すなわち、絶縁フィルム上に形成した銅箔層を所望の配線パターンにしたがいエッチングして配線を形成する際に、配線の側面がフォトレジストのマスクから裾広がりにエッチングされるために配線の断面形状が裾広がりの台形になりやすく、配線間の電気的絶縁性を確保するまでエッチングを行った後の配線ピッチ幅が広くなり過ぎてしまうために、従来一般的に使用されているたとえば35μm程度の厚さの銅箔を貼り合わせた3層フレキシブル基板を用いた場合、配線の狭ピッチ化を行うには限界があった。
そこで、より薄い銅箔を張り合わせた基板を使用し、この配線の裾広がりの幅を小さくして配線の狭ピッチ化を図ろうとしても、製造技術上の問題などがあり、たとえば厚さ数μm〜10数μm程度の銅箔を使用しなくては製造できないような狭ピッチの配線を有する基板を3層フレキシブル基板で得ることは難しい。
そこで近年、絶縁フィルム上に薄い電解銅めっきを施すなどの手法により絶縁フィルム上に直接銅導体層を形成した2層フレキシブル基板が開発され用いられるようになった。
この2層フレキシブル基板は、通常は絶縁フィルム上に電解銅めっきを施す手法により得ている。この場合、電解銅めっきにより電解銅層を形成する前処理として、絶縁フィルムの表面をプラズマ処理で粗化するなどの手法で表面処理し、この表面に薄膜の下地金属層(シード層)を形成してシード層の表面に電解銅めっき処理を行なうのが一般的である。
具体的には、まずポリイミドのような絶縁フィルムの表面をたとえば公知の逆スパッタリングによりプラズマ処理して粗化し、この表面に金属をスパッタリングなどによりシード層を蒸着して形成した後、シード層の表面に銅を電解メッキして厚さ8μm程度の電解銅層を形成して2層フレキシブル基板を得ている。このシード層を形成するために使用する金属としては、たとえばニッケルまたはニッケル系合金、具体的にはニッケル−銅合金、ニッケル−クロム合金、ニッケル−銅−クロム合金などが使用されている(たとえば特許文献1参照)。
このような2層フレキシブル基板は、COF(Chip on Film)テープなどとして用いられており、たとえばピッチ幅が30μmのような狭ピッチの配線を得ることができる。
特表2000−508265号公報
ところで、このような2層フレキシブル基板にデバイスを実装して実際に使用する際、銅配線回路に電圧を印加すると、銅がイオン化して次第に溶出し、最終的には両回路を銅が連絡するに至り回路間が短絡してしまうという、いわゆるマイグレーションが起こり、電子部品の信頼性を損なう要因として問題となっている。
このようなマイグレーションの度合いを評価する信頼性確認のための試験方法として、従来から図6に示すような櫛形の評価用配線パターン102を絶縁フィルム上に作成した評価用基板100の配線パターン102に電圧付加を行いパターン回路の絶縁性を測定することが行われている。図6において、櫛形に対向したパターン回路102の16本の配線のうち8本はプラス極104であり残りの8本はマイナス極106である。これらの配線間のピッチ幅は50μmであり、プラス極の配線端部108とマイナス極の配線端部110間の長さは10mmである。そしてたとえば85℃、85%RHの恒温恒湿条件下で、100kΩの抵抗をパターン回路102と直列につないだ回路にDC60Vの電圧を付加し、100kΩの抵抗にかかる電圧を測定することでパターン回路102の絶縁抵抗を算出して経時での絶縁抵抗値を評価している。
そして、絶縁フィルム上に直接導体層を設けた2層フレキシブル基板の評価用配線パターン102を作成してこのマイグレーション評価試験を行った場合、すなわち表面処理した絶縁フィルムの該処理面にニッケル−銅合金などのシード層を形成し、次いでその表面に電解銅メッキにより銅層を形成し、レジスト塗布、硬化、露光およびエッチングにより櫛型パターンを形成し、無電解スズメッキ処理を行って評価用配線パターン102を作成して上記条件でマイグレーション評価を行った場合、たとえば100〜300時間程度で評価用パターンの絶縁抵抗が大幅に低下してしまい、短絡状態となってしまう。
また、シード層には導体配線と絶縁フィルムとの接着性を高めることが要求されており、この接着性を損なわずに、上記したマイグレーションを抑制する技術が要望されていた
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、耐マイグレーション性および絶縁フィルムと配線との接着性がともに優れた電子部品実装用フィルムキャリアテープおよびその製造方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープは、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
該シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された層厚が10〜300オングストロームの実質的に亜鉛単体からなる亜鉛層と、
亜鉛層の表面に形成された層厚が30〜500オングストロームのニッケル系金属からなるニッケル系金属層とを含むことを特徴としている。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、前記シード層は蒸着により形成されていることが好ましい。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープは、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
該シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された、70〜99質量%のニッケル系金属と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を含むことを特徴としている。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、前記シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された、50〜95質量%のニッケル単体と4〜20質量%のクロム単体と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を含むことが好ましい。
また、前記シード層は、蒸着により形成されていることが好ましい。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープは、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
該配線の幅方向端側から絶縁フィルムの表面に渡る領域の少なくとも一部が、亜鉛単体を含む亜鉛被覆層で連続的に被覆されていることを特徴としている。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープにおいて、前記亜鉛被覆層は、電解亜鉛メッキにより形成されていることが好ましい。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法は、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
絶縁フィルムを表面処理する表面処理工程と、
亜鉛単体を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に層厚が10〜300オングストロームとなるように付着させて亜鉛層を形成した後、ニッケル系金属を蒸着により亜鉛層の表面に層厚が30〜500オングストロームとなるように付着させてニッケル系金属層を形
成することを含むシード層形成工程と、
電解銅を電解銅メッキによりシード層の表面に付着させて銅層を形成する銅層形成工程とを含むことを特徴としている。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法は、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
絶縁フィルムを表面処理する表面処理工程と、
ニッケル単体および亜鉛単体を含む合金を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に付着させ、70〜99質量%のニッケル系金属と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を形成することを含むシード層形成工程と、
電解銅を電解銅メッキによりシード層の表面に付着させて銅層を形成する銅層形成工程とを含むことを特徴としている。
この製造方法の前記シード層形成工程において、クロム単体を含む合金を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に付着させ、50〜95質量%のニッケル単体と4〜20質量%のクロム単体と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を形成することが好ましい。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法は、
表面処理された絶縁フィルムと、
絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
電解亜鉛メッキにより、該配線の幅方向端側から絶縁フィルムの表面に渡る領域の少なくとも一部が亜鉛単体を含む亜鉛被覆層で連続的に被覆されるように、該亜鉛被覆層を形成する工程を含むこと特徴としている。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープは、耐マイグレーション性および絶縁フィルムと配線との接着性がともに優れている。
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法によれば、耐マイグレーション性および絶縁フィルムと配線との接着性がともに優れている電子部品実装用フィルムキャリアテープを得ることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。図1〜図4は、本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した、テープ面に対して垂直方向の部分断面図、図5は本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した部分上面図である。
たとえば図1に示すように、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープ10は、絶縁フィルム12と、絶縁フィルム12の表面に形成された配線14とを備えている。
本発明の特徴は、配線14の銅層、例えば電解銅層18と絶縁フィルム12との近接領域に、亜鉛単体を特定の構成で含むこととした点にある。これにより、電解銅のマイグレーションをきわめて有効に防止することができる。この要因としては亜鉛の防食作用が考えられる。すなわち、亜鉛単体が電解銅に対して犠牲陽極として作用し、銅のイオン化を妨げることが、多数存在する金属種の中でも特に亜鉛を用いた場合において著しい耐マイグレーション効果が得られる事実に関係していると考えられる。しかしながら勿論本発明
はこの要因のみに限定して解釈されるものではない。
本発明の第一の特徴は、図2に示すように絶縁フィルム12の表面に形成された特定の層厚をもつ実質的に亜鉛単体からなる亜鉛層20と、亜鉛層20の表面に形成された特定の層厚をもつニッケル系金属からなるニッケル系金属層22とを含むシード層16を設けたことである。
亜鉛層20の層厚は10〜300オングストロームであり、好ましくは20〜200オングストロームである。層厚がこの範囲よりも薄いと耐マイグレーション性が充分でなく、層厚がこの範囲よりも厚いと絶縁フィルム12と配線14との接着性が充分でない。
亜鉛層20は、表面処理された絶縁フィルム12の表面にスパッタリングなどの公知の蒸着方法により蒸着される。スパッタリング以外の蒸着方法としては、たとえば熱エバポレーション、電子ビーム蒸着、誘導蒸着、抵抗蒸着、イオンプレーティング、プラズマ活性化エバポレーション、反応エバポレーションおよび活性化反応エバポレーションなどの物理蒸着法(Physical Vapor Deposition)、あるいは化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition)が挙げられる。
絶縁フィルム12の表面処理方法としては、たとえば逆スパッタリングによるプラズマ処理を行い絶縁フィルム12の表面を粗化する方法が挙げられる。この他、公知のプラズマ処理方法または薬品による化学処理方法などにより表面処理を行ってもよく、絶縁フィルム12と配線14との接着強度を向上させるための適宜の物理的な表面粗化または化学的な表面の変更処理を行う。
絶縁フィルム12としては、ポリイミドフィルムが特に好適であり、具体的にはカプトン(商品名:東レ・デュポン社製)、ユーピレックス(商品名:宇部興産社製)、アピカル(商品名:カネカ社製)などが用いられる。絶縁フィルム12の厚さは通常25〜125μmである。
ニッケル系金属層22の層厚は30〜500オングストロームであり、好ましくは50〜300オングストロームである。層厚がこの範囲よりも薄いと絶縁フィルム12と配線14との接着性が充分ではなく、層厚がこの範囲よりも厚いとエッチング処理を適切に行うことができない場合がある。
ニッケル系金属層22を構成するニッケル系金属としては、ニッケル単体の他に、ニッケル以外の金属、たとえば銅、クロム、モリブテン、タンタルなどを0〜30質量%の範囲で含むニッケル合金であってもよい。
このようなニッケル系金属を、上記の蒸着方法により亜鉛層20の表面に蒸着してニッケル系金属層22を形成する。
ニッケル系金属層22の電解銅層18側表面には、シード層16の一部として、所望により層厚100〜6000オングストロームの蒸着銅層(図示せず)を設けてもよい。このような蒸着銅層は、上記の蒸着方法により形成される。
シード層16の表面には、6〜12μmの銅層、例えば電解銅層18が設けられる。電解銅層18は、例えば硫酸銅メッキ浴へシード層16を形成した絶縁フィルム12を浸漬してシード層16表面へ銅を電解メッキして形成する。
本発明の第二の特徴は、図3に示すように、絶縁フィルム12の表面に、ニッケル単体
および亜鉛単体を特定の質量比で含む合金からなる合金層30を含むシード層16を設けたことである。
この合金層は、70〜99質量%のニッケル系金属と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる。亜鉛単体の配合比がこの範囲よりも少ないと耐マイグレーション性が充分ではなく、亜鉛単体の配合比がこの範囲よりも多いと絶縁フィルム12と配線14との接着性が充分でない。
ここで、ニッケル系金属は、合金層を構成する合金全量に対して50〜99質量%のニッケル単体と、合金層を構成する合金全量に対して0〜20質量%の、たとえば銅、クロム、モリブテン、タンタルなどの亜鉛以外の金属単体とからなる。上記の点から、好ましくは、合金層を70〜99質量%のニッケル単体と1〜30質量%の亜鉛単体とを含む組成とするか、あるいは、50〜95質量%のニッケル単体と4〜20質量%のクロム単体と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる組成とすることが望ましい。
合金層30の層厚は、好ましくは20〜250オングストロームであり、さらに好ましくは50〜200オングストロームである。層厚がこの範囲よりも薄いと耐マイグレーション性が充分でない場合があり、層厚がこの範囲よりも厚いと絶縁フィルム12と配線14との接着性が充分でない場合がある。
合金層30の電解銅層18側表面には、シード層16の一部として、所望により層厚100〜6000オングストロームの蒸着銅層(図示せず)を設けてもよい。このような蒸着銅層は、上記の蒸着方法により形成される。
シード層16の表面には、6〜12μmの銅層、例えば電解銅層18が設けられる。電解銅層18は、たとえば硫酸銅メッキ浴へシード層16を形成した絶縁フィルム12を浸漬してシード層16表面へ銅を電解メッキして形成する。
次に、上記した本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法を説明する。まず、絶縁フィルム12の表面を上記の方法により表面処理する。次いで、表面処理された絶縁フィルム12の表面全面に渡り上記したシード層16を蒸着により形成する。たとえば亜鉛層20およびニッケル系金属層22からなるシード層16とする場合には絶縁フィルム12の表面処理面全面に渡り亜鉛単体を蒸着して亜鉛層20を形成し、次いで亜鉛層20の表面全面に渡りニッケル系金属を蒸着してニッケル系金属層22を形成する。また、たとえば合金層30からなるシード層16とする場合には絶縁フィルム12の表面処理面全面に渡りニッケル単体および亜鉛単体を含む合金を蒸着して合金層30を形成する。
次いで、シード層16の表面全面に渡り電解銅メッキにより電解銅層18を形成する。
このようにして絶縁フィルム12上に導体層を形成した2層フレキシブル基板が得られる。次いで、通常の方法により、この2層フレキシブル基板の電解銅層18表面にフォトレジストを塗布して乾燥した後、露光、現像、エッチング、フォトレジスト剥離の工程により配線14のパターンを形成して図5に示したような本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープ10が得られる。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープ10に、配線14を保護するために比較的粘度の高い熱硬化性樹脂(ソルダーレジスト)をスクリーン印刷技術を利用して塗布し、硬化させる。次いでソルダーレジストの塗布領域56から露出している配線14の長手方向両端を、たとえば無電解スズメッキによりスズメッキ処理して回路基板が得られる。な
お、スプロケット孔58は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ10の搬送および位置決めのために設けた孔である。
本発明の第三の特徴は、図4に示したように、表面処理された絶縁フィルム12の表面処理面に形成されたシード層17と該シード層17の表面に形成された銅層、例えば電解銅層18とからなる配線14の幅方向端側から、絶縁フィルム12の表面に渡る領域の少なくとも一部が、亜鉛単体を含む亜鉛被覆層42で連続的に被覆されていることである。
亜鉛被覆層42は、図4(a)に示したように、配線14の表面全体を覆うように、幅方向の一端側40から他端側40へ連続して形成されていても、あるいは図4(b)に示したように両端側40,40付近のみ形成されていてもよいが、マイグレーションを引き起こす要因である銅イオンは配線14の端側から絶縁フィルム12の表面へ移動するので、配線14の端側表面から絶縁フィルム12の表面の一部(配線14の端側40近傍の表面領域)に渡り連続して被覆されていることが必要であり、これにより電解銅のマイグレーションをきわめて有効に防止することができる。
亜鉛被覆層42の層厚としては、好ましくは20〜250オングストロームである。層厚がこの範囲よりも薄いと耐マイグレーション性が充分でない場合があり、層厚をあまり厚くしなくても充分な耐マイグレーション性が得られるので層厚を過度に厚くする必要はない。
亜鉛被覆層42は、好ましくは実質的に亜鉛単体からなり、電解亜鉛メッキにより形成することが好適である。たとえば電解亜鉛メッキ浴へ配線14を形成した絶縁フィルム12を浸漬して亜鉛を電解付着することにより亜鉛被覆層42を形成する。電解亜鉛メッキ浴としては、たとえば塩化亜鉛および塩化アンモニウムを加え、pHを適宜に調整した酸性アンモニウム水溶液を用いる。亜鉛被覆層42の層厚などは、電解時間などにより適宜調整できる。
シード層17はニッケルを含む蒸着層であることが好ましいが、特に限定されず、また、図2または図3に例示される上記した亜鉛を含むシード層16としてもよい。
次に、上記した本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法を説明する。まず、絶縁フィルム12の表面を上記の方法により表面処理する。次いで、表面処理された絶縁フィルム12の表面全面に渡りシード層17を蒸着により形成する。
次いで、シード層17の表面全面に渡り電解銅メッキにより電解銅層18を形成する。
このようにして絶縁フィルム12上に導体層を形成した2層フレキシブル基板が得られる。次いで、通常の方法により、この2層フレキシブル基板の電解銅層18表面にフォトレジストを塗布して乾燥した後、露光、現像、エッチング、フォトレジスト剥離の工程により配線14のパターンを形成する。
次いで、配線14の表面に電解亜鉛メッキにより亜鉛被覆層42を形成する。このようにして図5に示したような本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープ10が得られる。
この電子部品実装用フィルムキャリアテープ10に、配線14を保護するために比較的粘度の高い熱硬化性樹脂(ソルダーレジスト)をスクリーン印刷技術を利用して塗布し、硬化させる。次いでソルダーレジストの塗布領域56から露出している配線14の長手方向両端を、たとえば無電解スズメッキによりスズメッキ処理して回路基板が得られる。ス
ズメッキされた配線14の一端はICなどのデバイスと電気的に接続するためのインナーリード50を、他端は外部と電気的に接続するためのアウターリード52を構成する。インナーリード50は実装部54に実装されるICなどのデバイスに形成されたバンプ電極と加熱ボンディングツールなどを用いて熱圧着し、これによりインナーリード50表面のスズメッキ層からのスズとバンプ電極を形成する金とが共晶合金を形成してインナーリード50とバンプ電極とが接続される。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1〜3]
厚さ125μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)の表面を逆スパッタリング後、表面処理面に亜鉛単体をスパッタリングにより付着させ、実施例1では層厚100オングストロームの亜鉛層を、また実施例2では層厚200オングストロームの亜鉛層を形成した。次いで亜鉛層の表面にニッケルをスパッタリングにより付着させ、層厚300オングストロームのニッケル層を形成した。次いでニッケル層の表面に銅をスパッタリングにより付着させ、層厚5000オングストロームの銅層を形成した。このようにしてシード層を形成した後、硫酸銅メッキ浴を用いて電解メッキを行いシード層の表面に層厚8μmの電解銅層を形成し、2層フレキシブル基板を得た。
実施例3では厚さ125μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)の表面を逆スパッタリング後、Ni−Cr−Zn合金をスパッタリングによりポリイミド表面に付着させて合金層を形成し、次いで層厚5000オングストロームの銅層をスパッタで形成した。このようにしてシード層を形成した後、硫酸銅メッキ浴を用いて電解メッキを行いシード層の表面に層厚8μmの電解銅層を形成し、2層フレキシブル基板を得た。なお、ここで使用したNi−Cr−Zn合金の組成は、ニッケル単体が79質量%、クロム単体が20質量%、亜鉛単体が1質量%であった。
2層フレキシブル基板を35mm幅にスリットした長尺テープを使用し、電解銅層の表面にフォトレジスト(商品名:FR−200、シプレーファーイースト社製)を塗布後、乾燥し、次いで図6に示した形状をもつ50μmピッチの櫛形電極パターンを形成したガラスフォトマスクでUV露光し、さらにアルカリ(KOH)で現像した。次いで、HClとH22を含む塩化第二銅のエッチングラインを用いて、40℃で2kg/cm2のスプ
レー圧でエッチングし、次いでフォトレジストを剥離して図6に示した50μmピッチの櫛形電極パターンを形成した。次いで基板表面を酸洗後、無電解スズメッキ液(商品名:LT−34、シプレーファーイースト社製)を用いて70℃で1分55秒間メッキを行い層厚0.4μmのスズメッキ層を形成し、125℃で1時間アニールしてマイグレーション評価用回路基板とした。
[実施例4]
厚さ125μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)の表面を逆スパッタリング後、表面処理面に亜鉛単体10質量%、ニッケル単体80質量%および銅単体10質量%からなる合金をスパッタリングにより付着させ、層厚150オングストロームの合金層を形成した。このようにしてシード層を形成した後、硫酸銅メッキ浴を用いて電解メッキを行いシード層の表面に層厚8μmの電解銅層を形成し、2層フレキシブル基板を得た。
2層フレキシブル基板を35mm幅にスリットした長尺テープを使用し、電解銅層の表面にフォトレジスト(商品名:FR−200、シプレーファーイースト社製)を塗布後、乾燥し、次いで図6に示した形状をもつ50μmピッチの櫛形電極パターンを形成したガラスフォトマスクで露光し、さらにアルカリ(KOH)で現像した。次いで、HClとH22を含む塩化第二銅のエッチングラインを用いて、40℃で2kg/cm2のスプレー
圧でエッチングし、次いでフォトレジストを剥離して図6に示した50μmピッチの櫛形電極パターンを形成した。次いで基板表面を酸洗後、無電解スズメッキ液(商品名:LT−34、シプレーファーイースト社製)を用いて70℃において2分45秒間メッキを行い層厚0.5μmのスズメッキ層を形成し、125℃で1時間アニールしてマイグレーション評価用回路基板とした。
[比較例1]
亜鉛層を設けなかったこと以外は実施例1と同様の操作によりマイグレーション評価用回路基板を得た。
実施例1〜4および比較例1で得られたマイグレーション評価用回路基板に、直流電圧60Vを付加し、恒温恒湿槽(商品名:FX412Pタイプ、エタック社製)の中に入れて、85℃、85%RHの条件で、マイグレーション評価を行った。評価は、電圧負荷状態のまま5分毎に絶縁抵抗値を算出してマイグレーション評価とした。絶縁抵抗値の経時変化を表1に示す。
Figure 0003743517
表1に示されるように、層厚100オングストローム、200オングストロームの亜鉛層を層厚300オングストロームのニッケル層とともにシード層へ設けた実施例1,2の評価用回路基板と、ニッケル単体79質量%、クロム単体20質量%および亜鉛単体1質量%からなる合金層をシード層に形成した実施例3の評価用回路基板と、亜鉛単体10質量%、ニッケル単体80質量%および銅単体10質量%からなる合金層をシード層に形成した実施例4の評価用回路基板では、1000hrを超えても絶縁抵抗値が低下せず、良好な絶縁状態を保っていることがわかる。
これに対し、シード層に亜鉛を含まない比較例1では、500hrで絶縁抵抗値が低下し、マイグレーションが発生していることがわかる。
このように、シード層を本発明の構成とすることでマイグレーションが発生する時間がきわめて長くなり、耐マイグレーション性に優れた電子部品実装用フィルムキャリアテープを得ることができる。
[実施例5]
厚さ125μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン、東レ・デュポン社製)の表面をプラズマ処理した後、表面処理面にニッケル−クロム合金をスパッタリングにより付着させ、65オングストロ−ムのシード層を形成した。次いで硫酸銅メッキ浴を用いて電解メッキを行いシード層の表面に厚さ8μmの電解銅層を形成し、2層フレキシブル基板を得た。
2層フレキシブル基板を35mm幅にスリットした長尺テープを使用し、通常の方法に
より、電解銅層の表面にフォトレジスト(商品名:FR−200、シプレーファーイースト社製)を塗布後、乾燥し、次いで図6に示した形状をもつ50μmピッチの櫛形電極パターンを形成したガラスフォトマスクでUV露光し、さらにアルカリ(KOH)で現像した。次いで、HClとH22を含む塩化第二銅のエッチングラインを用いて、40℃で2kg/cm2のスプレー圧でエッチングし、次いでフォトレジストを剥離して図6に示し
た50μmピッチの櫛形電極パターンを形成した。次いで、電解銅層の表面に電解亜鉛メッキ液(酸性アンモニウム浴、塩化亜鉛40g/l、塩化アンモニウム200g/lとして、pHを5.2〜6.2に調整した。)を用いて40℃においてDk0.5A/dm2で30秒間電解亜鉛メッキを行い、銅配線の、幅方向の端側からポリイミドフィルムの表面に渡り、亜鉛メッキで連続的に被覆されるように(図4参照)、厚さ150オングストロームの亜鉛メッキ層を形成した。次いで異方性導電フィルム(商品名:AC−212B−40、日立化成社製)を熱圧着してマイグレーション評価用回路基板とした。
[比較例2]
実施例5において、電解銅層の表面に電解亜鉛メッキの代わりに無電解スズメッキを施した。すなわち、無電解スズメッキ液(商品名:LT−34、シプレーファーイースト社製)を用いて24℃で1秒間フラッシュメッキを行いスズメッキ層を形成してマイグレーション評価用回路基板とした。
実施例5および比較例2で得られた櫛形電極に、直流電圧8Vを付加し、恒温恒湿槽(商品名:FX412Pタイプ、エタック社製)の中に入れて、90℃、50%RHの条件で、マイグレーション評価を行った。評価は、電圧負荷状態のまま5分毎に絶縁抵抗値を算出してマイグレーション評価とした。絶縁抵抗値の経時変化を表2に示す。
Figure 0003743517
表2に示されるように、電解銅層表面に亜鉛メッキ層を設けた実施例5の評価用回路基板では、800hrを超えても絶縁抵抗値が低下せず、良好な絶縁状態を保っていることがわかる。
これに対し、電解銅層表面にスズメッキを施した比較例2では、250hrで絶縁抵抗値が低下し、マイグレーションが発生していることがわかる。
このように、亜鉛単体を含む亜鉛被覆層を設けることでマイグレーションが発生する時間がきわめて長くなり、耐マイグレーション性に優れた電子部品実装用フィルムキャリアテープを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した、テープ面に対して垂直方向の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した、テープ面に対して垂直方向の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した、テープ面に対して垂直方向の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した、テープ面に対して垂直方向の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品実装用フィルムキャリアテープを模式的に示した部分上面図である。 マイグレーション評価用配線パターンを模式的に示した概略図である。
符号の説明
10・・・電子部品実装用フィルムキャリアテープ
12・・・絶縁フィルム
14・・・配線
16・・・シード層
17・・・シード層
18・・・電解銅層
20・・・亜鉛層
22・・・ニッケル系金属層
30・・・合金層
40・・・配線幅方向の端側
42・・・亜鉛被覆層
50・・・インナーリード
52・・・アウターリード
54・・・実装部
56・・・ソルダーレジストの塗布領域
58・・・スプロケット孔
100・・・評価用基板
102・・・評価用配線パターン
104・・・プラス極
106・・・マイナス極
108・・・プラス極の配線端部
110・・・マイナス極の配線端部


Claims (11)

  1. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
    該シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された層厚が10〜300オングストロームの実質的に亜鉛単体からなる亜鉛層と、
    亜鉛層の表面に形成された層厚が30〜500オングストロームのニッケル系金属からなるニッケル系金属層とを含むことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  2. 前記シード層は、蒸着により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  3. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
    該シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された、70〜99質量%のニッケル系金属と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を含むことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  4. 前記シード層は、絶縁フィルムの表面処理面に形成された、50〜95質量%のニッケル単体と4〜20質量%のクロム単体と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を含むことを特徴とする請求項3に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  5. 前記シード層は、蒸着により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  6. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープであって、
    該配線の幅方向端側から絶縁フィルムの表面に渡る領域の少なくとも一部が、亜鉛単体を含む亜鉛被覆層で連続的に被覆されていることを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  7. 前記亜鉛被覆層は、電解亜鉛メッキにより形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  8. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
    絶縁フィルムを表面処理する表面処理工程と、
    亜鉛単体を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に層厚が10〜300オングストロームとなるように付着させて亜鉛層を形成した後、ニッケル系金属を蒸着により亜鉛層の表面に層厚が30〜500オングストロームとなるように付着させてニッケル系金属層を形成することを含むシード層形成工程と、
    電解銅を電解銅メッキによりシード層の表面に付着させて銅層を形成する銅層形成工程とを含むことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  9. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
    絶縁フィルムを表面処理する表面処理工程と、
    ニッケル単体および亜鉛単体を含む合金を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に付着させ、70〜99質量%のニッケル系金属と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を形成することを含むシード層形成工程と、
    電解銅を電解銅メッキによりシード層の表面に付着させて銅層を形成する銅層形成工程とを含むことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  10. 前記シード層形成工程において、クロム単体を含む合金を蒸着により絶縁フィルムの表面処理面に付着させ、50〜95質量%のニッケル単体と4〜20質量%のクロム単体と1〜30質量%の亜鉛単体とからなる合金層を形成することを特徴とする請求項9に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
  11. 表面処理された絶縁フィルムと、
    絶縁フィルムの表面処理面に形成されたシード層と該シード層の表面に形成された銅層とからなる配線とを含む電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法であって、
    電解亜鉛メッキにより、該配線の幅方向端側から絶縁フィルムの表面に渡る領域の少なくとも一部が亜鉛単体を含む亜鉛被覆層で連続的に被覆されるように、該亜鉛被覆層を形成する工程を含むこと特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
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