JP3742818B2 - シート状パック材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲル基材層に含まれる薬剤を無駄なく活用できるシ−ト状パック材に関する。
また、本発明のシ−ト状パック材は、皮膚面に貼付するのは、ゲル基材層のみで、支持体層を必要としないシート状パック材に関する。
さらに、本発明のシ−ト状パック材では、肌あれ、シワ、くすみ、保湿、美白、ニキビなどの防止や改善の効果、皮膚冷却やクッション効果、経皮吸収能及び角質や皮脂の除去の効果を経済性に発揮することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート状パック材は、肌あれ、シワ、くすみ、保湿、美白、ニキビなどの改善や防止、冷却やクッション効果及び経皮吸収能の向上、角質や皮脂の除去の目的で、高分子粘剤や湿潤剤などを含む含水性ゲルに種々の薬剤を添加している。 また、ゲルを構造上安定に保持させるために、天然繊維、合成繊維、再生繊維からなる不織布、編織布及び紙などの支持体にゲルを塗布している。
【0003】
シ−ト状パック材として代表的なものは、透湿性基材の内部全体に被膜形成性化粧料が含浸されてなるシ−ト状パック(特開平7-330575号公報) 、水溶性高分子、多価アルコ−ル、保湿成分、架橋剤、美肌成分及び水からなるシ−ト状パック材(特開平8-188527号公報)、カラギ−ナンやジェランガムなどの高分子粘剤と湿潤剤を含有するシ−ト状パック料(特開平11-60443号公報、特開平11-246341 号公報) 、ポリアクリルアミド系高分子中に湿潤剤と水を含有する高分子ゲルを使用したシ−ト状唇保湿パック料(特開平11-209222 号公報) 、粘剤と湿潤剤と水を含有するカラ−透視性の保湿シ−ト(特開平11-209226 号公報)、ポリオキシアルキレンアルキルエ−テルやテトラカイン・塩酸などの局所麻酔効果を有する化合物と粘着性樹脂及び/又は高分子を含有するパック料(特開平10-291927 号公報) がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述するような従来のシ−ト状パック材では、一般に薬剤を配合した含水性ゲルを使用するが、含水性ゲルを構造上安定に保持させるために不織布、編織布及び紙などの支持体にゲルを塗布するのがほとんどである。この支持体を有する構造のものでは、使用時に離型紙をはぎ取って支持体に塗布した含水性ゲルの面を皮膚面に貼付けても、皮膚面とは逆の側に含水性ゲルの支持体が存在するので、ゲルからの水分蒸発が遅延され、冷却効果を向上させることに限界があった。さらに、一定時間経過すると、ゲルと支持体のパック材をはぎ取って破棄していた。これでは含水性ゲルの片側面(使用直前に剥がした離型紙に接していた面)しか活用できなかった。また、ゲルの片面だけしか皮膚面に貼付できないため、通常の貼付時間ではゲル中の薬剤の一部の量しか皮膚面に効果を発揮できず、含水性ゲルに含まれる大部分の薬剤はパック材とともに破棄されることとなり、大部分の薬剤が無駄になるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の実情に鑑み、鋭意研究した結果、含水性ゲルを支持するための不織布、編織布及び紙などの支持体を使用することのないシ−ト状パック材が効率的に使用できることを見い出した。すなわち、含水ゲル自体を基材とし、含水性ゲルの水分量を調節することにより、ゲルの両面を逐次的に皮膚面に貼付可能の、冷却効果及び経皮吸収能などに優れたシート状パック材を見出した。すなわち、本発明では、高分子粘剤と湿潤剤を少なくとも配合したシート状含水性ゲルを基材シ−トとし、その表面に剥離性のある皮膜フィルム、裏面に剥離紙を配置してなるシ−ト状パック材とすることによって、ゲルの両面が逐次的に皮膚面へ貼付が可能なシ−ト状パック材を開発した。
本発明のシ−ト状パック材は、まず最初の使用時には、裏面側の剥離紙を剥がし、高分子粘剤と湿潤剤を少なくとも配合した含水ゲル基材を一定時間皮膚面に貼付し、一定時間経過後に皮膚面からゲルを剥がし、さらに使用の必要あるときには、表面側の剥離性の皮膜フィルムを剥がして引き続いて含水性ゲル基材を皮膚面に貼付してゲル基材の両面を逐次的に皮膚面に貼付できるようにするものである。
【0006】
本発明のゲル基材の主成分に使用する高分子粘剤は、水との新和性が良く、増粘する性質を有しているものであれば、制限はなく、例えば食品や化粧品で使用されているものを用いることができる。具体体には、ジェランダガム、カラギーナン(カッパ、ラムダ、イオタ型など)、キサンタンガム、ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドン、ポリ酢酸ビニール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニールポリマー、ヒドロキシメチルセルロース、アルキル変性カルボキシビニールポリマー、アルギン酸、寒天、デンプン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ペクチン、ゼラチン、アルブミン又はポリペプチドなどが使用できる。
上記高分子粘剤のなかで、イオン性のあるものでは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はバリウムなどの塩が形成されていてもよく、また、それぞれの共重合体、混合物であっても構わない。また、上記高分子粘剤を金属イオンにより架橋させてゲル化(架橋型)させてもよい。このゲル化の場合、保形成の付与、糊残り及びはみ出し防止Nなどの特長がある。
【0007】
本発明の含水性ゲルの架橋に使用する金属イオンには、1価の陽イオンより2価の陽イオンの方が好ましく、例えば、マグネシウムカルシウムが好ましく、さらに3価の陽イオンとしてアルミニウムが最も好ましい。また、金属イオンは塩として用いることが好ましく、例えば硫酸アルミニウムカリウム、塩化アルミニウム、ジヒヂロキシアルミニウムアミノアセテート、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム又は水酸化鉄などが挙げられる。ゲル化させるための製剤的調整には、例えばゲル化速度調整剤としてエチレンジアミン4酢酸2ナトリウム、クエン酸、乳酸、リン酸、酒石酸及びこれらの塩類などの添加を行うこともよい。さらに、上記高分子粘剤と共に、ベントナイト、有機変性ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸又は表面処理無水ケイ酸などの無機系粘剤を使用することも可能であるが、無機系粘剤を単独で使用した場合には、製品の形態保持力が弱いため、あまり好ましくはない。
【0008】
本発明の保湿剤は、化粧品、医薬部外品、医薬品及び食品で使用されているものが挙げられ、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールやイソプロピレングリコールなどの多価アルコール又はソルビット、デンプンやプルランなどの糖類などが挙げられる。
本発明のシート状ゲル基材は、厚さが10mm以下、好ましくは 2mm以下の板状の形状のものを用いる。シートの厚さは、均一でも不均一でも構わないが、シートの強度保持のため、0.5 μm 以上の厚さのあることが好ましい。本発明のシート状パック材の平面形状は、円形、楕円形、長方形、菱形又は勾玉形などが挙げられるが、特に形状には限定されない。また、肌により密着性を持たせるために、シートの端に切れ目を付けることが好ましい。
本発明のシート状パック材は、上記の高分子粘剤中に湿潤剤や下記の生理活性物質などが保持された構造を有しており、肌に接触させたときに、湿潤剤や生理活性物質が肌に浸透していく構造を有しているものが好ましい。
【0009】
本発明のシート状パック材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルフォン、ポリアミド又はポリイミドなどのフイルム離型紙の表面に高分子粘剤と湿潤剤を少なくとも配合された自己保形性のある含水性ゲルを展膏し、さらにその表面側に皮膜フィルムを積層した積層構造に形成されたものが、形態保持性、使いやすさ又は衛生面などから好ましい。含水性ゲル基材の他方の面を被覆する皮膜フィルムとしては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン又はこれらのフィルムの積層体あるいは発泡体であっても良い。
本発明における高分子粘剤と湿潤剤の配合量は、パック材の総量に対して高分子粘剤が0.01〜95重量%、湿潤剤が 0.1〜95重量%の範囲内であればよい。高分子粘剤が95重量%以上になると、シートから湿潤剤が分離したり、0.01重量%以下であるとゲル状を呈しなくなり、シート状の形態を保持できなかったり、また肌を改善する効果が得られない場合がある。従って、上記ゲル基材の配合割合の中で、好適範囲としては、高分子粘剤が1〜20重量%、湿潤剤が1〜40重量%の範囲であり、特に好ましい範囲は高分子粘剤と湿潤剤の合計量が5〜50重量%である。
【0010】
本発明では、シート状パック材が肌と接触する面が接着性を有することが、肌とのフィット感を上げる点で好ましい。接着性を有する樹脂や高分子は、例えば、ポリアクリル酸及びその塩類、ポリメタクリル酸及びその塩類、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミト及びその塩類、ポリメタクリルアミド及びその塩類、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、N-n-ブトキシメチルアクリルアミド、N-iso-ブトキシアクリルアミド、t-ブチルアクリルアミドアウルホン酸及びその塩類、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、メトキシエチレン無水コハク酸共重合体、塩化ジメチルアミノアンモニウム又はこれら重合性モノマー原料と他の重合性モノマーとの共重合体、あるいはカルポキシメチルセルロース塩、アルギン酸塩、カラギーナン、キサンタンガム、寒天、カチオン化ガムなどの水溶性高分子、酢酸ビニール・クロトン酸共重合体、プロピオン酸ビニール・クロトン酸共重合体、ポリ酢酸ビニール、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーン樹脂、ポリスチレン、アクリル変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン、エポキシ樹脂、ポリアクリロニトリル又はこれら重合性モノマー原料と他の重合性モノマーとの共重合体などがある。
なお、上記の接着性の樹脂は、パック材の中に高分子粘剤と湿潤剤と共に配合してもよいし、肌に接触するパック材の表面に上記の樹脂などの薄い層を形成するようにしたものでも構わない。
【0011】
本発明のシート状パック材では、上記成分の外に、通常化粧品、医薬部外品、医薬品、などに用いられる粉体 (顔料、色素、樹脂) 、油剤、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性物質(セラミド類、ヒアルロン酸及びその塩類、プロポリス、美白剤、血行促進剤、ビタミン剤、抗炎症剤、皮脂抑制剤、冷剤、酵素)、包接剤、塩類、溶剤、キレート剤、中和剤又はpH調整剤などの成分を同時に配合することができる。
【0012】
本発明で用いる粉体としては、例えば赤色 104号、赤色 201号、黄色4号、青色1号、黒色 401号などの色素、黄色4号A1レーキ、黄色 203号Baレーキなどのレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダーなどの高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーポンブラック、群青、紺青などの有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどの白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリンなどの体質顔料、雲母チタンなどのパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどの金属塩、シリカ、アルミナなどの無機粉体、アパタイト又はヒドロキシアパタイトなどがある。
なお、これらの粉体の形状は、板状、球状、紡錘状、針状、棒状又は不定形状などがあり、特に制限がない。大きさも平均一次粒子径で0.005 〜100 μm の範囲であれば、特に問題ない。好ましくは、平均一次粒子径が0.01〜20μm の範囲のものが適当である。また、金属石鹸処理、N-アシル化アミノ酸処理、シリコーン処理、フッ素化合物、多価アルコール処理、油剤処理、シラン処理又は無機酸化物処理などの表面処理を行ってあっても構わない。
【0013】
本発明の油剤には、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸又はオレイン酸などの脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリル酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール又はオキシステアリン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、ワセリン又はスクワランなどの炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウなどのロウ、ミンク油、カカオ油、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油又はオリーブ油などの油脂、エチレン・α- オレフィン・コオリゴマーなどがある。また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸又はシリコーンゴムなどのシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ素ピッチ、フルオルカーボン、フルオロアルコール又はフッ素化シリコーンレジンなどのフッ素化合物などがある。
【0014】
本発明の界面活性剤には、例えば、アニオン型、カチオン型、ノニオン型又は両性型の界面活性剤を用いることができる。
本発明のシート状パック材の使用方法は、一方の面にある剥離紙を剥がし、一定時間皮膚面に含水性ゲルが接するように貼付けけておけば効果が発揮されるが、一定時間には制限がない。本発明のシ−ト状パック材のメリットをより発揮させるために、あるいは冷却効果や経皮吸収能などを向上させるために、剥離紙を剥がし皮膚面に貼付後、直ちに剥離皮膜フイムルを剥がして含水ゲル基材の外面を露して冷却効果を上げることもできる。また、就寝前で肌の荒れがひどい場合などでは、シート状パック材を貼付したまま1 〜12時間放置することで、肌の状態を改善するすることも可能である。
本発明のシート状パック材は、使用直後には肌の水分を多価アルコールが吸収して肌が逆に乾燥する場合があるが、直ぐにパック材の密閉効果により均衡し、保温効果、肌の改善効果を得ることが可能である。したがって、使用直後に密閉効果が得られない段階で剥離してしまうと本来の効果が得られにくくなるので、肌の状態にもよるが、一般に5分間は密着させておくことが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例と図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明のシ−ト状パック材で、1はゲル状パック材の層、2はポリエステル製皮膜フィルムの層、3は離型紙の層を示す。
そして、離型紙を剥がした本発明の製品は、下記の条件で目元に貼付して官能評価(肌荒れ改善効果及び肌の滑らかさ向上)を実施した。
本発明の製品の官能評価試験は以下の通りである。
シート状パック材の官能評価試験;
専門パネラー男性10名及び女性10名、計20名に試験品を1〜3週間使用してもらい、試用後の結果をアンケート形式で回答してもらった(試用条件は、各実施例に記載)。アンケート結果から各評価項目に対して効果があるを10点とし、効果がないを0点として、全パネラーの平均点 (少数点以下四捨五入) をもって評価結果とした。したがって、高い点数程効果が高いことを示す。
【0016】
【実施例1】
下記表1の処方でシート状パック材を作成した。
表1の成分Aを室温にて分散溶液を作成し、これに事前に混合した成分Bを加え、短時間強撹拌した後、ポリエステルフィルム(厚み75μm)の剥離紙とポリエチレンフィルム (厚み20μm)の皮膜フィルムの間に上記混合溶液を流し込んでシート状の製品を得た (ゲルの厚みは 1.0mmで設定した) 。さらに、顔面に貼付できるようトムソン刃で勾玉状に打ち抜いて目元貼付用のシート状パック材の製品を得た。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
※試験品は、10日間連続的に試用した。
【0019】
【実施例2】
下記表3の処方でシート状パック材を作成した。
シート状パック材の作成は、実施例1と同一条件で行った。さらに、顔面に貼付できるようトムソン刃で顔面状(エリザベス型)に打ち抜いてフェースシート状パック材の製品を得た。
そして、離型紙を剥がした本発明品を表4に示した条件で顔全体に貼付して官能評価(美白改善効果及びシミ・ソバカス改善効果)を実施した。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
※試験品は、30日間連続的に試用した。
【0022】
【実施例3】
下記表5の処方でシート状パック材を作成した。
シート状パック材の作成は、実施例1と同一条件で行った。但し、ゲルの厚みは 0.8mmに設定した。さらに、顔面に貼付できるようトムソン刃で楕円状に打ち抜いてニキビ防止用シート状パック材の製品を得た。そして、離型紙を剥がした本発明品を表6に示した条件で頬に貼付して官能評価(ニキビ改善効果及び肌荒れ改善効果)を実施した。
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
※試験品は、20日間連続的に試用した。
【0025】
【実施例4】
下記表7の処方でシート状パック材を作成した。
シート状パック材の作成は、実施例1と同一条件で行った。さらに、顔面に貼付できるようトムソン刃で長方形に打ち抜いて額用シート状パック材の製品を得た。
そして、離型紙を剥がした本発明品を表8に示した条件で額に貼付して官能評価(冷却効果)を実施した。
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【実施例5】
下記表9の処方でシート状パック材を作成した。
表9の成分Aを70〜80℃で加熱溶解させた溶液を作成し、これに事前に混合した成分Bを添加して強撹拌してゲル溶液を得た。次に、ポリエステルフィルム(厚み75μm)の剥離紙とポリエチレンフィルム (厚み20μm)の皮膜フィルムの間に上記混合溶液を流し込んでシート状の製品を得た (ゲルの厚みは1.0 mmで設定した) 。さらに、顔面に貼付できるようトムソン刃で唇状に打ち抜いて唇用シート状パック材の製品を得た。
そして、離型紙を剥がした本発明品が表8に示した条件で、額に貼付して官能評価(唇の荒れ改善効果及び肌の滑らかさ向上)を実施した。
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
※試験品は、10日間連続的に試用した。
【0031】
【発明の効果】
本発明で得られる、ゲル基材層に含まれる薬剤を無駄なく活用できるシ−ト状パック材は、皮膚面に貼付するのは、ゲル基材層のみで、支持体層を必要としない。また、本発明のシ−ト状パック材では、肌あれ、シワ、くすみ、保湿、美白、ニキビなどの防止や改善の効果、皮膚冷却やクッション効果、経皮吸収能及び角質や皮脂の除去の効果を経済性に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシ−ト状パック材
【符号の説明】
1:含水性ゲル
2:皮膜フイルム
3:離型紙
Claims (1)
- 高分子粘剤と湿潤剤を少なくとも配合された自己保形性のあるゲル基材層、その表面側に剥離用皮膜フィルム、裏面側に剥離紙を有し、且つ、ゲル基材層のための支持体を必要としないことを特徴とするシート状パック材であって、使用時に該剥離紙を剥がし、上記ゲル基材層を一定時間皮膚面に貼付した後、皮膜フィルムを取り除き皮膚面から上記ゲル基材を剥がし、引き続き上記ゲル基材の皮膜面側を皮膚面に貼付することを特徴とするゲル基材層の両面が逐次的に皮膚面に貼付可能なシート状パック材。
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