JP3742524B2 - 光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD―DAD(音楽用コンパクトディスク)、CD−R(追記型コンパクトディスク)、CD−ROM(情報用コンパクトディスク、MO(光磁気ディスク)、PD(相変化型光ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM(再生専用、追記型、書き換え型デジタルビデオディスク)等の光ディスク透明基板を射出成形にて製造する際に、透明基板内に発生する気泡状欠陥の発生を低減させる効果のあるポリカーボネート成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CD、CD−R、CD−ROM、MO、PD、MD、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM等の光ディスクの透明基板は、通常ポリカーボネート等の透明樹脂の射出成形によって製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記光ディスクの透明基板は射出成形にて製造されるが、近年、その生産性、歩留まり向上が重視される様になっている。特に、歩留まり低下を誘発しているのは、透明基板内や基板表面の欠陥である。基板表面の欠陥は、フローマーク、シルバーストリーク、スクラッチマーク、クラウド等であり、これらの欠陥の多くは、成形条件を最適化することによって低減可能である。例えば、フローマークは、射出速度の初速を上げることによって低減する。また、シルバーストリークは、成形材料の乾燥強化や可塑化計量時の背圧を上げたり、樹脂温度を上げることによって低減可能である。また、スクラッチマークは、インラインで基板を金型から取り出す時や、後工程への搬送時に、機械的に傷つくことであり、機械の調整で比較的容易に低減できる。さらに、クラウドは、基板のスタンパーからの離型不均一による離型むらであり、離型エアーの圧力を上げる等で低減可能である。この様に、基板表面の欠陥を低減させることは容易である。
【0004】
それに比較すると、基板内部に発生する欠陥を低減するのは容易ではない。基板内部の欠陥としては、やけ、気泡等である。やけの場合は、樹脂が成形機のシリンダー内で炭化することによって発生するため、溶融樹脂をシリンダー内で滞留させないか、樹脂のパージを十分に行うことで低減可能である。しかし、基板内部に発生する気泡は、その大きさが10〜50μmと小さく透明であるので、通常のインラインでの反射率の変化を原理とする欠陥検査機では、検知できない場合が多い。しかし、気泡が基板内部に存在すると、複屈折異常や信号の正確な再生ができなくなるので、気泡が発生すると製品全数を目視で検査しなければらならないので作業が煩雑になる。また、この気泡は、その発生原因が不明であったため、成形条件面又は成形材料面からの対策も立てられないのが現状であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明者は鋭意検討の結果、気泡の発生原因を明らかにし、基板内部に気泡が発生し難いポリカーボネート成形材料を開発した。成形材料である光ディスク用ポリカーボネート樹脂のペレットは、下記の様な方法で製造されるが、ペレットの大きさや形状はかならずしも均一ではなく、ある形状や大きさの分布を持つことは避けられない。本発明者は、その中でもある大きさの範囲のペレットがある量以上に含まれると、成形基板中に気泡が発生することを明らかにした。具体的には、目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレットがペレット総重量中20ppm以上含有すると、基板中に気泡が発生しやすいことを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、この様な新たな知見に基づくものであって、その要旨は、粘度平均分子量が10,000〜20,000のポリカーボネートのペレットからなる成形材料であって、該ペレットは、目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレットを、ペレット総重量中20ppm以下含有することを特徴とする光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
ポリカーボネート
本発明の光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料には、光学的歪みが少ないことが要求されるため、ポリカーボネートの粘度平均分子量は、10,000〜20,000の範囲にあることが必要である。ここでいう粘度平均分子量(M)は、オストワルド粘度計を用い、塩化メチレンを溶媒とする溶液の極限粘度[η]を求め、以下に示すSchnellの粘度式から求められる。
[η]=1.23×10 -4 M0.83
【0008】
さらに、本発明に用いられるポリカーボネートは、通常、ジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、又は、ジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネート等の炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる、単一重合体又は共重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノールA」ともいう)から製造されたポリカーボネートが挙げられる。
【0009】
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第3ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフォキシドのようなジヒドロキシジアリールスルフォキシド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルフォン類等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上混合して使用されるが、これらの他に、ビペラジン、ジピペリジル、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
【0010】
ペレット
本発明の光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料は、通常ペレットといわれるものであって、その大きさは、成形機のシリンダー内のスクリューの溝深さによって最適化されるべきであるが、通常の光ディスク基板用成形機では、その長さの平均値が2.5〜3.5mmの範囲にあり、その径の平均値が2.0〜3.8mmの範囲にあれば、ペレットの可塑化溶融には問題はない。その範囲を外れると、ペレットのスクリューへの食い込み不良が発生するので、可塑化計量が不十分になったり、計量時間が大きくなる。具体的にはペレットの大きさが小さいと、ペレット同士の機械的せん断力がかかり難く、溶融不良が発生する。
特に、0.86〜1.68mmの範囲の大きさのペレット(目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレット)の含有量が問題であり、少なければ問題は発生しないが、ペレット総重量の20ppm以上を超えると、成形基板に気泡が発生しやすくなる。さらにこの範囲以下の大きさのペレットは、比較的小さく微粉化しており、この微粉は、気泡の発生の原因とはならず、むしろシルバーストリークとなることは知られている(特公平6−18890)。一方、上記範囲以上の大きさのペレットは、基板中の気泡の発生には関係ない。
【0011】
上記特定範囲の大きさのペレット含有量の測定は、ふるい振とう機に、目開き1.68mmと0.86mmのふるいをセットし、ペレット500gを15分間振とうし、1.68mmのふるいを通過し、0.86mmのふるい上に残ったペレットの重量を測定し、総ペレット500g中の含有率を求めた。
【0012】
さらに、光ディスク基板に発生する気泡は、その成形条件が、成形機のシリンダーの最高設定温度が350℃以下、計量回転数が200rpm以上、金型温度が80℃以下、成形サイクルが7.0sec以下、金型内の樹脂の充填時間が0.5sec以下の場合に、発生しやすいことも明らかとなった。上記成形条件は、特にCD−DAD、CD−ROM等の成形サイクルを短くして生産性を高める用途に一般的に使用されている。
【0013】
本発明者は、基板内部の気泡発生の機構について、次のように推定している。通常、成形機内の樹脂の可塑化は、シリンダーからの加熱溶融と共に、スクリューを高速で回転させながら、ペレット同士の機械的せん断力を発生させて、その発熱によって樹脂のペレットを溶融させることによって、樹脂が可塑化される。その際に、上記範囲の大きさのペレットの含有量が多くなると、ペレット同士の機械的せん断力の発生を阻害し、ペレットの溶融が不充分になり、スクリューの高速回転時にエアーを巻き込み易くなり、結果として、巻き込んだエアーが基板内部に気泡として存在することになる。可塑化時に巻き込んだエアーは、圧縮されながらノズル前方へ送られ、金型内で圧力が開放される時点で、圧縮が開放されて気泡となる。この気泡は、金型内での樹脂のメルトフロントへ移動し、フロントでガスとなる場合は、金型のガス逃げから排出される。
【0014】
しかし、成形サイクルが短いコンパクトディスクの様な成形では、金型温度が50〜80℃と比較的低いため、固化層の発達が著しいので、気泡が基板内部でトラップされて内部欠陥となる。また、成形機のシリンダーの最高設定温度が350℃以下の場合、可塑化計量時のエアーの巻き込みが多くなりやすく、金型温度が80℃以下の場合、上述した様に、金型内での固化層の発達が著しいので、気泡が基板内部にトラップされ易い。さらには、成形サイクルが7.0sec以下、金型内の樹脂の充填時間が0.5sec以下という、いわゆるハイサイクル成形では、可塑化計量から射出までの時間が短いので、巻き込んだエアーが抜け難い傾向にある。
【0015】
ペレットの製造
本発明の光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料のペレットは、通常下記の様な方法で製造される。ペレット化前のポリカーボネートの素材に、必要に応じて離型剤や酸化防止剤をタンブラー等の混合機で混合する。その後、押出機内で樹脂を溶融させ、添加剤が十分に混合され、揮発分をある程度まで除去して、押出機先端のダイス穴から数本のストランドとして押し出された後、これを冷却水槽中で冷却固化し、ペレタイザーの引き取りローラーによって、ストランドが一定速度で引き取られ、ペレタイザー内のストランドカッターと呼ばれる、一定間隔の可動刃と固定刃の間で、ストランドが円筒状にカットされて、成形用のペレットが得られる。
【0016】
ペレットの長さは、上記のストランドカッターの可動刃の刃の数、即ちその間隔と引き取りローラーの引き取り回転速度で決定される。刃の数とローラーの引き取り回転速度が一定であれば、一定の長さのペレットが得られる。ペレットの径は、引き取りローラーの引き取り速度と、押出機の樹脂の押出量によって決定される。長さと同様に、ローラーの引き取り速度と樹脂の押出量が一定であれば、常に一定の径のペレットが得られる。しかしながら、一度カットされたペレットが回転刃に付着し、再度カットされるいわゆる二度切りが発生すると、目的のペレットの大きさよりも小さく、かつ、形状が不均一なペレットが混在することになる。
【0017】
通常カットされたペレットは、カッターの下部に物理的に落下して排出されるが、カッターに静電気が滞留していたり、表面の材質がペレットが付着しやすい傾向にあれば、落下せずに回転刃と共に回転し、再度カッターによってカットされて、二度切りが発生する。ストランドの温度が高い場合や、可動刃すくい角が小さすぎる場合は、ペレットがカッターに付着しやすい。その結果、特に0.86〜1.68mmの範囲の大きさのペレットが多く発生する。
【0018】
従って、上記特定範囲の大きさのペレットの含有量を20ppm以下にするためには、目開き1.68mmのふるいを通過する小ペレットをすべて除去する方法もあるが、ペレット化の操作に際し、下記の諸点の1以上を組み合わせた方法が有効である。
例えば、ストランドの温度を150℃以下にする、可動刃のすくい角を30°にする、カッターの表面に帯電防止剤を塗布する、カッターの表面をテフロンコーティングする等の方法である。このような方法で、上記特定範囲の大きさのペレットの含有量を20ppm以下まで除去することが容易となる。
【0019】
本発明の光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料を製造する際に用いるカッターとしては、例えば、添付の図面に示される構造のものを使用することができる。
図1において、カッター1は、固定部2を有し、固定部2の隅角部には固定刃3が形成されている。また、固定刃3の隣接位置には、軸4を回転軸として回転する回転体5が配設され、回転体5の外周には複数の可動刃6、6が回転体5の周方向に所定の間隔をおいて列設されており、可動刃6、6は固定刃3の近接位置を可動刃6、6の回転外周軌跡として回転するように構成されている。
【0020】
固定刃3、可動刃6、6の材質は、特に限定されるものではないが、ステライト、超硬質鋼(JISでK20又はK30)、超硬合金等が主として用いられる。回転体5の外周に突設される可動刃6、6の刃数は、特に制限はなく、任意の数とすることができるが、一般には、4〜100、好ましくは15〜50である。可動刃6、6は、回転体5の外周に回転体5の回転軸方向に、かつ、回転軸にたいして一定距離を保持するように形成される。
【0021】
また、すくい角を15〜50°の範囲内とすることが好ましい。すくい角とは、図2に示すように、可動刃6の断面をみたとき、可動刃6の内側、すなわち可動刃6の進行方向側壁7と固定刃3とのなす角度θ2 を言い、この角度を15〜50°、より好ましくは20〜40°とする。15°以下であると、一旦切断したペレットの一部が刃に巻き上げられて、可動刃上を一周又は二周以上回り、同時切断をくり返す。さらに巻き上げられたペレットや切粉、カケの一部は、ローラーカバー等に付着して周りを汚染すると同時に、ある程度蓄積すると回転刃上に落下して、再切断されて再び細かい微粉やカケに成長する。すくい角が50°以上では、カケ防止の効果は大きいが、刃の強度が低下してくるので、長期間の運転に支障をきたし好ましくない。
【0022】
図1のカッター1は、切断されたペレット8の飛散防止と安全性のため、ローラーカバー9を設けるとともに、ストランドを供給するためのフィードローラー10a、10bを有している。
図1に示すカッター1を用いてペレット8を製造するときは、所望の添加剤が配合されたポリカーボネートが、押出機11で200〜300℃に加熱溶融され、ダイス12のダイスノズル13を介して、ストランド14が押出成形されて、冷却槽(図示せず)内の冷却媒体に導かれて、冷却固化される。冷媒としては、空気、水、有機溶媒等があるが、水が一般的である。冷却の方式としては、空冷と組み合わせる多段方式でもよい。
【0023】
冷却槽で冷却固化されたストランドは、カッター入口のフィードローラー10a、10bで引き取られ、固定刃3と可動刃6、6によって切断され、ペレット8、8となる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
[実施例1〜2、比較例1〜2]
成形材料の調製
これらの実施例及び比較例におけるポリカーボネートのペレットは、次のようにして調製した。ビスフェノールAから製造された、粘度平均分子量16,000のポリカーボネートに、離型剤であるステアリン酸モノグリセリドを600ppm、酸化防止剤である亜リン酸を10ppm、タンブラーで混合した。得られた混合物を、270℃に設定された、30mm径の単軸押出機にて溶融押出を行った。ダイスから押し出されるストランドをカットしてペレットを得、このペレットを比較例1に用いた。また、その一部をふるいにかけたところ、目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレットの含有量は、ペレットの総重量中200ppmであった。次に、目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいに残ったペレットを、この大きさのペレットを除去した残りのペレットに、種々の割合で添加して、比較例2及び実施例1、2のペレットを調製した。
【0026】
光ディスク基板の成形
調製された成形材料を、12cmCD用金型を装着した、(株)住友重機製射出成形機DISK3を用いて、下記の成形条件で12cmCDを連続成形した。
シリンダー温度(ノズルより):270−270−270−270−270−260℃
金型温度: 70℃/75℃(可動側/固定側)
スクリュー回転数: 360rpm
スクリュー径: 25mmφ
冷却時間: 2.0sec
成形サイクル: 6.5sec
射出時間: 0.3sec
【0027】
成形品の評価
得られた光ディスク基板の成形品について、下記の評価方法に従い、評価した結果を表−1に示す。
気泡発生個数:100ショット連続成形し、基板内部に発生した気泡を偏光版を通して観察し、基板100枚中の気泡の発生個数をカウントした。
0.86〜1.68mmの大きさのペレットの含有量:本文中に記載の測定方法を使用した。
【0028】
【表1】
【0029】
[実施例3]
ビスフェノールAから製造された、粘度平均分子量16,000のポリカーボネートに、離型剤であるステアリン酸モノグリセリドを600ppm、酸化防止剤である亜リン酸を10ppm、タンブラーで混合した。得られた混合物を、270℃に設定された、65mm径の2軸押出機にて溶融押出を行った。ダイスから押し出されるストランドをカットしてペレットを得た。押出条件及びストランドカット条件は、次の通りであった。
刃の数: 24
間隔: 3.0mm
引き取り回転数: 65mm/sec
押出量: 500kg/hr
冷却槽温度: 80℃
ストランド温度: 130℃
すくい角: 30°
目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレットの含有量は、ペレット総重量中0ppmであった。前記と同様に気泡発生個数をカウントしたところ、発生個数は0であった。
【0030】
【発明の効果】
この様に一定の大きさペレットの含有量を少なくすることよって、光ディスク基板内部に発生する、気泡の発生が低減するのは明らかであり、産業上の利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カッターの概念図
【図2】 すくい角の説明図
【符号の説明】
1 カッター
2 固定部
3 固定刃
4 軸
5 回転体
6 可動刃
7 側壁
8 ペレット
9 ローラーカバー
10a、10b フィードローラー
11 押出機
12 ダイス
13 ダイスノズル
Claims (3)
- 粘度平均分子量が10,000〜20,000のポリカーボネートのペレットであって、その長さの平均値が2.5〜3.5mmの範囲にあり、その径の平均値が2.0〜3.8mmの範囲のペレットからなる成形材料であって、該ペレットは、目開き1.68mmのふるいを通過し、目開き0.86mmのふるいを通過しない大きさのペレットを、ペレット総重量中20ppm以下含有することを特徴とする光ディスク基板用ポリカーボネート成形材料。
- 下記の条件下で、光ディスク基板を射出成形するための請求項1に記載のポリカーボネート成形材料。
(1)成形機のシリンダーの最高設定温度が400℃以下、
(2)計量回転数が50rpm以上、
(3)金型温度が140℃以下、
(4)成形サイクルが20sec以下、かつ、
(5)金型内の樹脂の充填時間が3sec以下 - 下記の条件下で、光ディスク基板を射出成形するための請求項1に記載のポリカーボネート成形材料。
(1)成形機のシリンダーの最高設定温度が350℃以下、
(2)計量回転数が200rpm以上、
(3)金型温度が80℃以下、
(4)成形サイクルが7.0sec以下、かつ、
(5)金型内の樹脂の充填時間が0.5sec以下
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