JP3741905B2 - 光ファイバー用多孔質母材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

光ファイバー用多孔質母材の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバー用多孔質母材の製造に係り、特には、長手方向にコア断面形状及び光ファイバー特性の安定した光ファイバー用多孔質母材(以下、単に多孔質母材という)の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
VAD法による多孔質母材の製造では、コア用バーナー及びクラッド用バーナーのそれぞれにO2 ガス、H2 ガス、不活性ガス及びガラス原料ガス、例えば、コア用バーナーにはSiCl4 及びGeCl4 の原料ガスを可燃ガス(H2 )、助燃ガス(O2 )とともに供給し、酸水素火炎中で加水分解反応させてSiO2 とGeO2 からなるガラス微粒子を形成し、また、クラッド用バーナーにはSiCl4 を供給してSiO2 からなるガラス微粒子を形成し、回転しつつ上昇する支持部材に懸垂されたターゲット部材に付着堆積させて、コアとクラッドからなる多孔質母材を製造している。
その後、この多孔質母材を加熱し、脱水、焼結して透明ガラス化され、光ファイバー用ガラス母材とされる。
【0003】
多孔質母材の長手方向(軸方向)における屈折率分布を安定させるために、母材先端でのガラス微粒子堆積面とバーナー火炎との空間的位置関係を一定に保ちながら多孔質母材を製造している。この空間的位置関係は、母材先端表面の温度分布や堆積面附近での化学反応状態に影響を及ぼすため、光ファイバー用母材の屈折率分布の形成に対して極めて重要な要素となっている。
【0004】
ターゲット部材に堆積され成長しつつある多孔質母材は回転しているため、多孔質母材には、回転による振動(即ち、ねじり振動)、軸の偏芯や重心のズレに起因するたわみ振動、振れ回り振動及び軸受に起因する振動が発生する。
通常、このような振動が多孔質母材に生じても、ガラス微粒子堆積面とバーナー火炎との空間的位置関係がランダムに変化するため、屈折率分布の形成に対して殆ど影響はない。
ところが、この振動の周期と回転負荷や回転出力の変動周期が共振状態となった場合には、母材先端部の空間的位置関係が周期的に変化するため、均一な堆積が困難となり、断面形状が堆積位置では非円形状となってしまう。非円形状態は共振が収まるまで継続し、その間、屈折率分布は異常となり、品質が低下する。
【0005】
多孔質母材がこのような共振状態に陥るのを防ぐには、一般的に回転数(回転周期)と回転軸の固有振動数が一致しないように操作される。しかしながら、VAD法においては、多孔質母材の堆積成長に伴う経時的な重量変化により、回転軸の固有振動数が変化していくために、この一般的な方法で共振状態を防ぐのは困難である。
従って、共振状態となった場合には、多孔質母材の成長にともなって固有振動数が変化し、共振状態を脱するまで放置されていた。当然、この間、共振状態で製造された部位の屈折率分布は、他の正常な部位に対して変化している。さらにこの共振状態がひどい場合には製造不能となる。
【0006】
これまで、VAD法では、装置の偏芯や重心のズレなどは機械精度の向上などで対処していたが、これには非常な労力とコスト高を招く。また、母材引上装置はかなり高精度に製作されているが、多孔質母材の重量増あるいは高温雰囲気による影響が大きく、これらを考慮して設計することは非常に困難であるため、機械精度の向上には限界があった。
この対策として、特開平5−339025号公報は、共振状態となった場合、回転数を変更することにより振動状態から逃れ得ることを記載している。しかしながら、近年の多孔質母材の大型化や長尺化により、回転軸の固有振動数の変化幅が広がり、共振状態となる頻度も増加している。多孔質母材の固有振動数の変化は、堆積速度や形状などによって様々であり、振動の要因も一定ではないため、この公報に記載の方法では、完全に共振状態を防ぐことは困難であった。
また、特開平6−247737号公報は、多孔質母材に共振による激しい振動が発生しこれを検知すると、回転速度を変化させて振動を収束させ、共振域を外れてから元の回転速度に復帰させれば、振動状態を最小限にできる旨記載している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法により、発生した振動を収束させ製造を継続した多孔質母材は、製造不能となる状態は避けられても、共振状態となり短時間でも激しい振動状態のときに堆積された部位は、屈折率分布の変化が認められ、品質の低下が避けられなかった。また、予め共振状態となる部位を予測して回転数を変更したとしても、上記理由から共振部位が一定でないため、回避できない場合があった。
本発明は、多孔質母材に大きな振動を生じさせる共振の発生を未然に防止し、長手方向(軸方向)の屈折率分布の変化を最小限に抑えた光ファイバー用ガラス母材が得られる多孔質母材の製造方法及び製造装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、回転固有振動と回転負荷や回転出力の変動周期の共振現象について鋭意検討したところ、多孔質母材の回転数によって異なる共振発生危険振動数領域があることを見い出し、これを究明することにより本発明を完成した。すなわち、本発明の多孔質母材の製造方法は、原料ガスを燃料ガスとともにバーナーに供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に付着堆積させて多孔質母材を製造する際、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすことを特徴としている。
【0009】
多孔質母材を製造する際、多孔質母材の先端部での振動数a及び/又は回転数bを制御するために、振動検出装置により多孔質母材の先端部での振動数aを計測し、少なくとも一方を制御して、前記の式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60を満たすのが望ましい。
振動数aの制御は、ガラス微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構において、回転するターゲット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより実質的にターゲット部材の長さを変えて、あるいは回転するターゲット部材の一部に設置された荷重調整部材の位置の移動及び/又は荷重を増減することで制御することができる。
【0010】
また、本発明の多孔質母材の製造装置は、原料ガスを燃料ガスとともにバーナーの火炎中に供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に付着堆積させて多孔質母材を製造する装置において、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすように制御する手段を備え、該手段は少なくとも多孔質母材の先端部の振動数及び回転数を計測する手段、及びこれらを制御する手段を有している。
振動数を制御する手段としては、ターゲット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより、実質的にターゲット部材の長さを変更する支持機構を設けるか、あるいはターゲット部材の一部に設置された荷重調整部材の位置の移動及び/又は荷重の増減自在なターゲット部材支持機構を設けるとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
多孔質母材の共振現象は、ターゲット部材にガラス微粒子が堆積され、多孔質母材が成長するにつれて回転固有振動数が変化し、この回転固有振動数が回転負荷や回転出力の変動周波数の整数倍あるいは整数分の1倍に近い数値となった場合に発生し、特に一致する場合が振動のピークとなる。さらに、多孔質母材の共振状態が、回転固有振動周波数の整数倍あるいは整数分の1倍が回転負荷や回転出力の変動周波数と非常に近い場合に、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変化する。このため堆積状態が多孔質母材の先端部円周方向で選択的に変化し、ガラス微粒子の堆積が不均一となる。
【0012】
通常、ガラス微粒子の堆積面は、回転している母材先端部の円周上を連続的に移動しているが、多孔質母材が振れると、円周上を移動する堆積面と堆積用バーナーの位置関係(火炎との距離)が変化するため、円周方向に堆積状態が不均一となる。
これを円周上のある部分Aについて考えてみると、Aがバーナーの火炎と接触し、Aにガラス微粒子が堆積されるのは、バーナーが1方向に有る場合、1回転に1回である。多孔質母材が振れていると、堆積時のA点とバーナーとの距離は、堆積される毎に、変化する。これを円周上の全ての点について考えてみると、円周上の堆積面とバーナーとの距離が常に変化していることになる。この場合、堆積は円周上の特定の位置に偏ることなく、母材先端部は変形しにくい。このような振れはないのが望ましいが、多孔質母材には必ず振動による振れがある。
【0013】
共振時には、母材先端部の回転周期と多孔質母材の振れ周期が一致するため、A点での堆積時には、A点とバーナーとの距離が回転毎にほぼ等しくなる。このとき、円周上の他部分のB点でも同様となるが、多孔質母材が振れているため、B点とバーナーとの距離は、A点でのバーナーとの距離とは異なっている。A点ではバーナーに最も近付き、B点では最も離れるとすると、A点とB点での堆積量は円周上で周期的に異なったものとなる。
例えば、回転数20[rpm]で振れ周期が1.0[Hz]の共振時には、回転周期は0.333[Hz]となるので、振れ周期/回転周期は1.0/0.333=3.0となり、円周上に等間隔に位置する3箇所が選択的にバーナー火炎に対して近付き、堆積の結果、母材先端部が変形する。この場合の母材先端部の断面形状は3角形に近いものとなる。
【0014】
さらに、本発明者らはこのような共振により、バーナー火炎との距離が異なるA点とB点の位置関係は、振れ周期が回転周期と一致する前後で徐々に変化しており、振れ幅も一致時をピークとしてこの前後で増加及び減少しており、これにともない、コアの変形程度も変化することを見い出した。
そして、この共振発生周期とその前後を含めた共振発生危険領域に、振れ周期が入らないように制御して多孔質母材を製造したところ、コアの変形はなく長手方向に安定して堆積させることができた。
この共振発生危険領域は、共振周波数を挟んで、前後それぞれに回転周波数の20%の幅であった。
従って、多孔質母材の先端部の振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]が、
a≠(n+r)×b/60、または、a≠(1/n+r)×b/60
を満足するように制御すればよい(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)。
【0015】
上記したように、回転負荷や回転出力の変動周波数、即ち回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動周波数が一致しないようにするだけでなく、両者を近付けないことが重要である。
母材先端部の振動数を測定するには、先端部の動きをカメラで撮影し、その画像を解析する方法、非接触で距離を測定する装置を用いて先端部までの距離を計測し、その変化により先端部の振動数を計算する方法等が挙げられる。
【0016】
回転固有振動数を変更する方法を以下に説明する。
回転する支持部材の先端に質点がある最も簡単なモデルを考えると、この系の振動数fは、
f=(1/2π)√g/√δ
となる(g:重力加速度、δ:支持部材の最大たわみ量)。
従って、振動数fを変えるには、支持部材の最大たわみ量δを変えればよい。
支持部材の最大たわみ量δは、
δ=WL3 /3EI
となる(W:荷重、L:支持部材の長さ、E:支持部材の弾性係数、I:断面2次モーメント)。
【0017】
実際の設備においても、これらの式に基づく傾向は同じである。多孔質母材が成長するにつれ、重量の増加とともに振動数は低下していく。
従って、支持部材の弾性係数E、断面2次モーメントI及び荷重W、支持部材の長さLを製造中に変更すればよい。
また、上記以外のモデルの場合や、特にモデル化が困難な場合でも、基本的な要素は同一であり、同じ考え方で変更すればよい。
また、回転固有振動の変更だけでなく、回転数の変更も有効である。
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】
(実施例1)
図1は、本発明に係る多孔質母材の製造装置の一例の概略図である。多孔質母材1は、バーナー2、3より供給されるガラス微粒子を、回転上昇する支持部材4に取り付けられたターゲット部材5に堆積させることにより形成される。多孔質母材1のコア部はコア形成用バーナー2により、クラッド部はクラッド形成用バーナー3により形成される。
カメラ6により多孔質母材の先端部を撮影し、この画像信号は振動計測装置7に送られ、ここで振動数が計測される。この振動数の情報は、制御器8を介してターゲット部材5の支持機構9に送られ、この情報に基づき、ターゲット部材5の支持機構9の一部に設けられた荷重調整部材(図示を省略)の位置を移動させて、又は荷重を増減させて振動数が制御される。
【0019】
支持部材4は長さ4mのSUS製部材であり、その形状は、内径70mmφ、外径110mmφの円筒中空形状となっている。この支持部材4にターゲット部材5が支持されている。
なお、符号10は反応容器、符号11は排気管である。
【0020】
バーナー2には、ガラス原料としてSiCl4 とGeCl4 、可燃性ガスとしてH2 、助燃性ガスとしてO2 そして不活性ガスとしてArを供給している。それぞれのガス流量は、例えば、SiCl4 は250cc/min、GeCl4 は35cc/min、H2 は5リットル/min、O2 は12リットル/minそしてArは3リットル/minである。
バーナー3には、原料ガスとしてSiCl4 、可燃性ガスとしてH2 、助燃性ガスとしてO2 そして不活性ガスとしてArを供給している。それぞれのガス流量は、例えば、SiCl4 は3リットル/min、H2 は50リットル/min、O2 は30リットル/min、そしてArは15リットル/minである。
【0021】
このような装置を用いて、回転数約30rpm、引上速度約0.9mm/minでターゲット部材にガラス微粒子を堆積させ、長さ1,500mm、外径200mmφ、母材先端部の外径が45mmφの多孔質母材を製造した。
製造中、多孔質母材の先端部の振動数aを計測し、式a≠(n+r)×b/60または、a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすように回転数を制御して製造した。
このように制御した結果、回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動周波数が一致しなかっただけでなく、両者は近付かなかった。そして、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変化することもなく、不均一な堆積とならずに多孔質母材の品質の低下を防ぐことができ、長手方向で安定した特性が得られた。
【0022】
(実施例2)
支持部材及び振動数検出装置を除いて実施例1と同様の装置を用いて、長さ1,500mm、外径180mmφ、先端部の外径が30mmφの多孔質母材を製造した。使用した支持部材は、長さ2m、外径35mmφである。
製造中、母材先端部の位置の変位をレーザー距離測定装置により測定して、母材先端部での振動数を検出した。
多孔質母材の重量増加に基づく振動数の減少を検出しつつ、例えば、支持機構の一部に設けられた振動抑止手段であるローラーを支持部材に沿って移動させ、その位置でローラーにより支持部材が振れないように支持し、実質的に支持部材の長さLを短くして、母材先端部の振動数の減少を抑制した。
その結果、母材先端部の回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動周波数が一致しなかっただけでなく、両者は近付かなかった。そして、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変化することもなく、不均一な堆積とならずに多孔質母材の品質の低下を防ぐことができ、長手方向で安定した特性が得られた。
【0023】
(比較例1)
上記装置で、光ファイバー多孔質母材の先端部の振動数a[Hz]がスート重量増により減少する状況で、回転数b[rpm]を変更せずに製造した。
長さ3.6m、外径30mmφの支持部材を用いて前記実施例1,2と同様にして、長さ2000mm、外径180mmφ、先端部外径aが35mmφの多孔質母材を、複数本製造した。
製造中、母材先端部の振動数はスートが成長するにつれて減少し、途中何度か、回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動周波数が母材先端部の振動数と一致して、共振状態となった。このとき、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変化し、堆積状態が先端部の円周方向で選択的に変化し、母材先端部の形状は円周方向に不均一な形状となっていた。共振状態が収まると先端部の形状は回復したが、製造中に共振状態となる度に、先端部形状は不均一な形状となっていた。
この多孔質母材を調べたところ、共振が発生した部分で品質が低下して、多孔質母材そのものが不良品となってしまい、製造した多孔質母材の半数は、共振時の先端部の振れが激しくて途中で製造不能となった。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上記構成として多孔質母材の振動数及び/又は回転数を制御することにより、多孔質母材が共振状態に陥ることなく、母材先端の円周方向に沿ってガラス微粒子の不均一な堆積は抑えられ、品質の低下を防ぐことができた。この結果、長手方向(軸方向)で安定した多孔質母材を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質母材製造装置の要部を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…多孔質母材
2…コア形成用バーナー
3…クラッド形成用バーナー
4…支持部材ターゲット部材
5…ターゲット部材
6…カメラ
7…振動計測装置
8…制御器
9…支持機構
10…反応容器
11…排気管

Claims (8)

  1. ガラス原料ガスを燃料ガスとともにバーナーに供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に付着堆積させて光ファイバー用多孔質母材を製造する際、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすことを特徴とする光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  2. 多孔質母材を製造する際、多孔質母材の先端部での振動数a及び/又は回転数bを制御して、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60を満たす請求項1に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  3. 前記振動数a及び/又は回転数bを制御するために、振動検出装置により多孔質母材の先端部での振動数aを計測する請求項2に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  4. 前記振動数aを制御するに際し、ガラス微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構において、回転するターゲット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより実質的にターゲット部材の長さを変えて振動数を制御する請求項2に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  5. 前記振動数aを制御するに際し、ガラス微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構において、回転するターゲット部材の一部に設置された荷重調整部材の位置の移動及び/又は荷重の増減により振動数を制御する請求項2に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  6. ガラス原料ガスを燃料ガスとともにバーナーの火炎中に供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に付着堆積させて多孔質母材を製造する装置において、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすように制御する手段を備え、該手段が少なくとも多孔質母材の先端部の振動数及び回転数を計測する手段、及びこれらを制御する手段からなることを特徴とする光ファイバー用多孔質母材の製造装置。
  7. 前記振動数aを制御する手段が、ターゲット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより、実質的にターゲット部材の長さを変更する支持機構からなる請求項6に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造装置。
  8. 前記振動数aを制御する手段が、ターゲット部材の一部に設置された荷重調整部材の位置の移動及び/又は荷重の増減自在なターゲット部材支持機構からなる請求項6に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造装置。
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