JP2001010840A - 光ファイバー用多孔質母材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

光ファイバー用多孔質母材の製造方法及び製造装置

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JP2001010840A JP17532499A JP17532499A JP2001010840A JP 2001010840 A JP2001010840 A JP 2001010840A JP 17532499 A JP17532499 A JP 17532499A JP 17532499 A JP17532499 A JP 17532499A JP 2001010840 A JP2001010840 A JP 2001010840A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質母材に大きな振動を生じさせる共振の
発生を未然に防止し、長手方向(軸方向)の屈折率分布
の変化を最小限に抑えた光ファイバー用ガラス母材が得
られる多孔質母材の製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】 原料ガスを燃料ガスとともにバーナーに
供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラ
ス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に
付着堆積させて多孔質母材を製造する際、多孔質母材の
先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rpm]
が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n
+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2〜0.
2の範囲の数値)を満たすことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバー用多
孔質母材の製造に係り、特には、長手方向にコア断面形
状及び光ファイバー特性の安定した光ファイバー用多孔
質母材(以下、単に多孔質母材という)の製造方法及び
製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】VAD法による多孔質母材の製造では、
コア用バーナー及びクラッド用バーナーのそれぞれにO
2 ガス、H2 ガス、不活性ガス及びガラス原料ガス、例
えば、コア用バーナーにはSiCl4 及びGeCl4
原料ガスを可燃ガス(H2 )、助燃ガス(O2 )ととも
に供給し、酸水素火炎中で加水分解反応させてSiO2
とGeO2 からなるガラス微粒子を形成し、また、クラ
ッド用バーナーにはSiCl4 を供給してSiO2 から
なるガラス微粒子を形成し、回転しつつ上昇する支持部
材に懸垂されたターゲット部材に付着堆積させて、コア
とクラッドからなる多孔質母材を製造している。その
後、この多孔質母材を加熱し、脱水、焼結して透明ガラ
ス化され、光ファイバー用ガラス母材とされる。
【0003】多孔質母材の長手方向(軸方向)における
屈折率分布を安定させるために、母材先端でのガラス微
粒子堆積面とバーナー火炎との空間的位置関係を一定に
保ちながら多孔質母材を製造している。この空間的位置
関係は、母材先端表面の温度分布や堆積面附近での化学
反応状態に影響を及ぼすため、光ファイバー用母材の屈
折率分布の形成に対して極めて重要な要素となってい
る。
【0004】ターゲット部材に堆積され成長しつつある
多孔質母材は回転しているため、多孔質母材には、回転
による振動(即ち、ねじり振動)、軸の偏芯や重心のズ
レに起因するたわみ振動、振れ回り振動及び軸受に起因
する振動が発生する。通常、このような振動が多孔質母
材に生じても、ガラス微粒子堆積面とバーナー火炎との
空間的位置関係がランダムに変化するため、屈折率分布
の形成に対して殆ど影響はない。ところが、この振動の
周期と回転負荷や回転出力の変動周期が共振状態となっ
た場合には、母材先端部の空間的位置関係が周期的に変
化するため、均一な堆積が困難となり、断面形状が堆積
位置では非円形状となってしまう。非円形状態は共振が
収まるまで継続し、その間、屈折率分布は異常となり、
品質が低下する。
【0005】多孔質母材がこのような共振状態に陥るの
を防ぐには、一般的に回転数(回転周期)と回転軸の固
有振動数が一致しないように操作される。しかしなが
ら、VAD法においては、多孔質母材の堆積成長に伴う
経時的な重量変化により、回転軸の固有振動数が変化し
ていくために、この一般的な方法で共振状態を防ぐのは
困難である。従って、共振状態となった場合には、多孔
質母材の成長にともなって固有振動数が変化し、共振状
態を脱するまで放置されていた。当然、この間、共振状
態で製造された部位の屈折率分布は、他の正常な部位に
対して変化している。さらにこの共振状態がひどい場合
には製造不能となる。
【0006】これまで、VAD法では、装置の偏芯や重
心のズレなどは機械精度の向上などで対処していたが、
これには非常な労力とコスト高を招く。また、母材引上
装置はかなり高精度に製作されているが、多孔質母材の
重量増あるいは高温雰囲気による影響が大きく、これら
を考慮して設計することは非常に困難であるため、機械
精度の向上には限界があった。この対策として、特開平
5−339025号公報は、共振状態となった場合、回
転数を変更することにより振動状態から逃れ得ることを
記載している。しかしながら、近年の多孔質母材の大型
化や長尺化により、回転軸の固有振動数の変化幅が広が
り、共振状態となる頻度も増加している。多孔質母材の
固有振動数の変化は、堆積速度や形状などによって様々
であり、振動の要因も一定ではないため、この公報に記
載の方法では、完全に共振状態を防ぐことは困難であっ
た。また、特開平6−247737号公報は、多孔質母
材に共振による激しい振動が発生しこれを検知すると、
回転速度を変化させて振動を収束させ、共振域を外れて
から元の回転速度に復帰させれば、振動状態を最小限に
できる旨記載している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記方法により、発生
した振動を収束させ製造を継続した多孔質母材は、製造
不能となる状態は避けられても、共振状態となり短時間
でも激しい振動状態のときに堆積された部位は、屈折率
分布の変化が認められ、品質の低下が避けられなかっ
た。また、予め共振状態となる部位を予測して回転数を
変更したとしても、上記理由から共振部位が一定でない
ため、回避できない場合があった。本発明は、多孔質母
材に大きな振動を生じさせる共振の発生を未然に防止
し、長手方向(軸方向)の屈折率分布の変化を最小限に
抑えた光ファイバー用ガラス母材が得られる多孔質母材
の製造方法及び製造装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、回転固有
振動と回転負荷や回転出力の変動周期の共振現象につい
て鋭意検討したところ、多孔質母材の回転数によって異
なる共振発生危険振動数領域があることを見い出し、こ
れを究明することにより本発明を完成した。すなわち、
本発明の多孔質母材の製造方法は、原料ガスを燃料ガス
とともにバーナーに供給して酸化又は火炎加水分解反応
させ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられ
るターゲット部材に付着堆積させて多孔質母材を製造す
る際、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び回
転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60また
は、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、r
は−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすことを特徴
としている。
【0009】多孔質母材を製造する際、多孔質母材の先
端部での振動数a及び/又は回転数bを制御するため
に、振動検出装置により多孔質母材の先端部での振動数
aを計測し、少なくとも一方を制御して、前記の式a≠
(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)×b
/60を満たすのが望ましい。振動数aの制御は、ガラ
ス微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構におい
て、回転するターゲット部材の一部を振動抑止手段で支
持することにより実質的にターゲット部材の長さを変え
て、あるいは回転するターゲット部材の一部に設置され
た荷重調整部材の位置の移動及び/又は荷重を増減する
ことで制御することができる。
【0010】また、本発明の多孔質母材の製造装置は、
原料ガスを燃料ガスとともにバーナーの火炎中に供給し
て酸化又は火炎加水分解反応させ、生成するガラス微粒
子を、回転しつつ引上げられるターゲット部材に付着堆
積させて多孔質母材を製造する装置において、多孔質母
材の先端部での振動数a[Hz]及び回転数b[rp
m]が、式a≠(n+r)×b/60または、式a≠
(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2
〜0.2の範囲の数値)を満たすように制御する手段を
備え、該手段は少なくとも多孔質母材の先端部の振動数
及び回転数を計測する手段、及びこれらを制御する手段
を有している。振動数を制御する手段としては、ターゲ
ット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより、
実質的にターゲット部材の長さを変更する支持機構を設
けるか、あるいはターゲット部材の一部に設置された荷
重調整部材の位置の移動及び/又は荷重の増減自在なタ
ーゲット部材支持機構を設けるとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。多孔質母材の共振現象は、ターゲット部材にガラ
ス微粒子が堆積され、多孔質母材が成長するにつれて回
転固有振動数が変化し、この回転固有振動数が回転負荷
や回転出力の変動周波数の整数倍あるいは整数分の1倍
に近い数値となった場合に発生し、特に一致する場合が
振動のピークとなる。さらに、多孔質母材の共振状態
が、回転固有振動周波数の整数倍あるいは整数分の1倍
が回転負荷や回転出力の変動周波数と非常に近い場合
に、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変
化する。このため堆積状態が多孔質母材の先端部円周方
向で選択的に変化し、ガラス微粒子の堆積が不均一とな
る。
【0012】通常、ガラス微粒子の堆積面は、回転して
いる母材先端部の円周上を連続的に移動しているが、多
孔質母材が振れると、円周上を移動する堆積面と堆積用
バーナーの位置関係(火炎との距離)が変化するため、
円周方向に堆積状態が不均一となる。これを円周上のあ
る部分Aについて考えてみると、Aがバーナーの火炎と
接触し、Aにガラス微粒子が堆積されるのは、バーナー
が1方向に有る場合、1回転に1回である。多孔質母材
が振れていると、堆積時のA点とバーナーとの距離は、
堆積される毎に、変化する。これを円周上の全ての点に
ついて考えてみると、円周上の堆積面とバーナーとの距
離が常に変化していることになる。この場合、堆積は円
周上の特定の位置に偏ることなく、母材先端部は変形し
にくい。このような振れはないのが望ましいが、多孔質
母材には必ず振動による振れがある。
【0013】共振時には、母材先端部の回転周期と多孔
質母材の振れ周期が一致するため、A点での堆積時に
は、A点とバーナーとの距離が回転毎にほぼ等しくな
る。このとき、円周上の他部分のB点でも同様となる
が、多孔質母材が振れているため、B点とバーナーとの
距離は、A点でのバーナーとの距離とは異なっている。
A点ではバーナーに最も近付き、B点では最も離れると
すると、A点とB点での堆積量は円周上で周期的に異な
ったものとなる。例えば、回転数20[rpm]で振れ
周期が1.0[Hz]の共振時には、回転周期は0.3
33[Hz]となるので、振れ周期/回転周期は1.0
/0.333=3.0となり、円周上に等間隔に位置す
る3箇所が選択的にバーナー火炎に対して近付き、堆積
の結果、母材先端部が変形する。この場合の母材先端部
の断面形状は3角形に近いものとなる。
【0014】さらに、本発明者らはこのような共振によ
り、バーナー火炎との距離が異なるA点とB点の位置関
係は、振れ周期が回転周期と一致する前後で徐々に変化
しており、振れ幅も一致時をピークとしてこの前後で増
加及び減少しており、これにともない、コアの変形程度
も変化することを見い出した。そして、この共振発生周
期とその前後を含めた共振発生危険領域に、振れ周期が
入らないように制御して多孔質母材を製造したところ、
コアの変形はなく長手方向に安定して堆積させることが
できた。この共振発生危険領域は、共振周波数を挟ん
で、前後それぞれに回転周波数の20%の幅であった。
従って、多孔質母材の先端部の振動数a[Hz]及び回
転数b[rpm]が、 a≠(n+r)×b/60、または、a≠(1/n+r)
×b/60 を満足するように制御すればよい(nは正の整数、rは
−0.2〜0.2の範囲の数値)。
【0015】上記したように、回転負荷や回転出力の変
動周波数、即ち回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍
と回転固有振動周波数が一致しないようにするだけでな
く、両者を近付けないことが重要である。母材先端部の
振動数を測定するには、先端部の動きをカメラで撮影
し、その画像を解析する方法、非接触で距離を測定する
装置を用いて先端部までの距離を計測し、その変化によ
り先端部の振動数を計算する方法等が挙げられる。
【0016】回転固有振動数を変更する方法を以下に説
明する。回転する支持部材の先端に質点がある最も簡単
なモデルを考えると、この系の振動数fは、 f=(1/2π)√g/√δ となる(g:重力加速度、δ:支持部材の最大たわみ
量)。従って、振動数fを変えるには、支持部材の最大
たわみ量δを変えればよい。支持部材の最大たわみ量δ
は、 δ=WL3 /3EI となる(W:荷重、L:支持部材の長さ、E:支持部材
の弾性係数、I:断面2次モーメント)。
【0017】実際の設備においても、これらの式に基づ
く傾向は同じである。多孔質母材が成長するにつれ、重
量の増加とともに振動数は低下していく。従って、支持
部材の弾性係数E、断面2次モーメントI及び荷重W、
支持部材の長さLを製造中に変更すればよい。また、上
記以外のモデルの場合や、特にモデル化が困難な場合で
も、基本的な要素は同一であり、同じ考え方で変更すれ
ばよい。また、回転固有振動の変更だけでなく、回転数
の変更も有効である。以下、本発明の実施例を、図面に
基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。
【0018】
【実施例】(実施例1)図1は、本発明に係る多孔質母
材の製造装置の一例の概略図である。多孔質母材1は、
バーナー2、3より供給されるガラス微粒子を、回転上
昇する支持部材4に取り付けられたターゲット部材5に
堆積させることにより形成される。多孔質母材1のコア
部はコア形成用バーナー2により、クラッド部はクラッ
ド形成用バーナー3により形成される。カメラ6により
多孔質母材の先端部を撮影し、この画像信号は振動計測
装置7に送られ、ここで振動数が計測される。この振動
数の情報は、制御器8を介してターゲット部材5の支持
機構9に送られ、この情報に基づき、ターゲット部材5
の支持機構9の一部に設けられた荷重調整部材(図示を
省略)の位置を移動させて、又は荷重を増減させて振動
数が制御される。
【0019】支持部材4は長さ4mのSUS製部材であ
り、その形状は、内径70mmφ、外径110mmφの
円筒中空形状となっている。この支持部材4にターゲッ
ト部材5が支持されている。なお、符号10は反応容
器、符号11は排気管である。
【0020】バーナー2には、ガラス原料としてSiC
4 とGeCl4 、可燃性ガスとしてH2 、助燃性ガス
としてO2 そして不活性ガスとしてArを供給してい
る。それぞれのガス流量は、例えば、SiCl4 は25
0cc/min、GeCl4 は35cc/min、H2
は5リットル/min、O2 は12リットル/minそ
してArは3リットル/minである。バーナー3に
は、原料ガスとしてSiCl4 、可燃性ガスとしてH
2 、助燃性ガスとしてO2 そして不活性ガスとしてAr
を供給している。それぞれのガス流量は、例えば、Si
Cl4 は3リットル/min、H2 は50リットル/m
in、O2 は30リットル/min、そしてArは15
リットル/minである。
【0021】このような装置を用いて、回転数約30r
pm、引上速度約0.9mm/minでターゲット部材
にガラス微粒子を堆積させ、長さ1,500mm、外径
200mmφ、母材先端部の外径が45mmφの多孔質
母材を製造した。製造中、多孔質母材の先端部の振動数
aを計測し、式a≠(n+r)×b/60または、a≠
(1/n+r)×b/60(nは正の整数、rは−0.2
〜0.2の範囲の数値)を満たすように回転数を制御し
て製造した。このように制御した結果、回転周期の整数
倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動周波数が一致し
なかっただけでなく、両者は近付かなかった。そして、
堆積面と堆積用バーナーとの位置関係が周期的に変化す
ることもなく、不均一な堆積とならずに多孔質母材の品
質の低下を防ぐことができ、長手方向で安定した特性が
得られた。
【0022】(実施例2)支持部材及び振動数検出装置
を除いて実施例1と同様の装置を用いて、長さ1,50
0mm、外径180mmφ、先端部の外径が30mmφ
の多孔質母材を製造した。使用した支持部材は、長さ2
m、外径35mmφである。製造中、母材先端部の位置
の変位をレーザー距離測定装置により測定して、母材先
端部での振動数を検出した。多孔質母材の重量増加に基
づく振動数の減少を検出しつつ、例えば、支持機構の一
部に設けられた振動抑止手段であるローラーを支持部材
に沿って移動させ、その位置でローラーにより支持部材
が振れないように支持し、実質的に支持部材の長さLを
短くして、母材先端部の振動数の減少を抑制した。その
結果、母材先端部の回転周期の整数倍あるいは整数分の
1倍と回転固有振動周波数が一致しなかっただけでな
く、両者は近付かなかった。そして、堆積面と堆積用バ
ーナーとの位置関係が周期的に変化することもなく、不
均一な堆積とならずに多孔質母材の品質の低下を防ぐこ
とができ、長手方向で安定した特性が得られた。
【0023】(比較例1)上記装置で、光ファイバー多
孔質母材の先端部の振動数a[Hz]がスート重量増に
より減少する状況で、回転数b[rpm]を変更せずに
製造した。長さ3.6m、外径30mmφの支持部材を
用いて前記実施例1,2と同様にして、長さ2000m
m、外径180mmφ、先端部外径aが35mmφの多
孔質母材を、複数本製造した。製造中、母材先端部の振
動数はスートが成長するにつれて減少し、途中何度か、
回転周期の整数倍あるいは整数分の1倍と回転固有振動
周波数が母材先端部の振動数と一致して、共振状態とな
った。このとき、堆積面と堆積用バーナーとの位置関係
が周期的に変化し、堆積状態が先端部の円周方向で選択
的に変化し、母材先端部の形状は円周方向に不均一な形
状となっていた。共振状態が収まると先端部の形状は回
復したが、製造中に共振状態となる度に、先端部形状は
不均一な形状となっていた。この多孔質母材を調べたと
ころ、共振が発生した部分で品質が低下して、多孔質母
材そのものが不良品となってしまい、製造した多孔質母
材の半数は、共振時の先端部の振れが激しくて途中で製
造不能となった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、上記構成として多孔質母材の
振動数及び/又は回転数を制御することにより、多孔質
母材が共振状態に陥ることなく、母材先端の円周方向に
沿ってガラス微粒子の不均一な堆積は抑えられ、品質の
低下を防ぐことができた。この結果、長手方向(軸方
向)で安定した多孔質母材を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多孔質母材製造装置の要部を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1…多孔質母材 2…コア形成用バーナー 3…クラッド形成用バーナー 4…支持部材ターゲット部材 5…ターゲット部材 6…カメラ 7…振動計測装置 8…制御器 9…支持機構 10…反応容器 11…排気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 4G021 EA01 EB02 EB13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス原料ガスを燃料ガスとともにバー
    ナーに供給して酸化又は火炎加水分解反応させ、生成す
    るガラス微粒子を、回転しつつ引上げられるターゲット
    部材に付着堆積させて光ファイバー用多孔質母材を製造
    する際、多孔質母材の先端部での振動数a[Hz]及び
    回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b/60ま
    たは、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正の整数、
    rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たすことを特
    徴とする光ファイバー用多孔質母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 多孔質母材を製造する際、多孔質母材の
    先端部での振動数a及び/又は回転数bを制御して、式
    a≠(n+r)×b/60または、式a≠(1/n+r)
    ×b/60を満たす請求項1に記載の光ファイバー用多
    孔質母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記振動数a及び/又は回転数bを制御
    するために、振動検出装置により多孔質母材の先端部で
    の振動数aを計測する請求項2に記載の光ファイバー用
    多孔質母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記振動数aを制御するに際し、ガラス
    微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構におい
    て、回転するターゲット部材の一部を振動抑止手段で支
    持することにより実質的にターゲット部材の長さを変え
    て振動数を制御する請求項2に記載の光ファイバー用多
    孔質母材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記振動数aを制御するに際し、ガラス
    微粒子を堆積させるターゲット部材の支持機構におい
    て、回転するターゲット部材の一部に設置された荷重調
    整部材の位置の移動及び/又は荷重の増減により振動数
    を制御する請求項2に記載の光ファイバー用多孔質母材
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラス原料ガスを燃料ガスとともにバー
    ナーの火炎中に供給して酸化又は火炎加水分解反応さ
    せ、生成するガラス微粒子を、回転しつつ引上げられる
    ターゲット部材に付着堆積させて多孔質母材を製造する
    装置において、多孔質母材の先端部での振動数a[H
    z]及び回転数b[rpm]が、式a≠(n+r)×b
    /60または、式a≠(1/n+r)×b/60(nは正
    の整数、rは−0.2〜0.2の範囲の数値)を満たす
    ように制御する手段を備え、該手段が少なくとも多孔質
    母材の先端部の振動数及び回転数を計測する手段、及び
    これらを制御する手段からなることを特徴とする光ファ
    イバー用多孔質母材の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記振動数aを制御する手段が、ターゲ
    ット部材の一部を振動抑止手段で支持することにより、
    実質的にターゲット部材の長さを変更する支持機構から
    なる請求項6に記載の光ファイバー用多孔質母材の製造
    装置。
  8. 【請求項8】 前記振動数aを制御する手段が、ターゲ
    ット部材の一部に設置された荷重調整部材の位置の移動
    及び/又は荷重の増減自在なターゲット部材支持機構か
    らなる請求項6に記載の光ファイバー用多孔質母材の製
    造装置。
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