JP3741018B2 - 補強繊維織物の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

補強繊維織物の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素繊維複合材料などの繊維補強複合材料に用いられる高品質な補強繊維織物を生産性良く製造する補強繊維織物の製造方法およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比弾性率が大きく、かつ、比強度が大きい炭素繊維からなる炭素繊維織物は、通常、一般のシャトル織機やレピア織機により製織されており、合成樹脂と複合して所定形状に成形することにより炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」という)等の複合材料用補強基材として多用されている。
【0003】
このような複合材料用補強基材として、例えば、CFRPは、その優れた性能を生かして、航空機の構造材等に使われ始めているが、さらにCFRPの使用範囲を拡大させるためには、成形のみならず炭素繊維や炭素繊維織物等の中間基材のコストダウンが大きな課題であった。
【0004】
さて、炭素繊維は、繊維が太くなり、繊度が大きくなるほど、プリカーサおよび耐炎化工程や焼成工程での生産性が向上し、安価な炭素繊維糸を製造することが可能となるものである。しかし、通常の炭素繊維織物は、ほぼ円形断面に集束させた炭素繊維糸を織糸として織物にしているので、織り込まれた状態においては、たて糸とよこ糸が交錯する交錯部における炭素繊維糸の断面が楕円形で、織糸が大きくクリンプしている。特に、太い炭素繊維糸を使用した炭素繊維織物では、太いよこ糸と太いたて糸が交錯しているのでこの傾向が大であった。
【0005】
このため、織糸たる炭素繊維糸が大きくクリンプした炭素繊維織物では、繊維密度が不均一となって、炭素繊維の特徴である高強度特性が充分に発揮できなかった。また、太い炭素繊維糸を使用した炭素繊維織物は、一般に、織物目付や厚みが大きくなるため、プリプレグや繊維強化プラスチック(以下、FRPという)を成形するときの樹脂含浸性が悪くなる傾向があった。
【0006】
従って、太い炭素繊維糸を使用した炭素繊維織物を用いて得られるCFRPは、樹脂中に存在するボイドが多くなり、高い強度特性が期待できないものであった。
【0007】
一方、太い炭素繊維糸を使用した目付の小さい炭素繊維織物では、炭素繊維糸間に形成される空隙が大きくなる。このため、目付の小さい炭素繊維織物を用いてCFRPを成形すると、炭素繊維糸の含有率が低く、炭素繊維糸間に形成される空隙部分に樹脂のボイドが集中的に発生し、高性能なCFRPが得られなくなるという欠点があった。
【0008】
このような欠点に対して、特開昭58−191244号公報には、薄くて幅の広い扁平な炭素繊維糸を織った、厚みが0.09mm以下で、目付が85g/m2以下の薄地織物とその製造法が提案され、厚みが非常に薄いために、織糸のクリンプが小さく、高い補強効果を発揮し、薄いCFRPの成形には優れた薄地織物からなる基材が提案されている。
【0009】
このように扁平な炭素繊維糸を用いた炭素繊維織物の製織方法は、炭素繊維糸が必要本数巻かれたたて糸ビーム、またはクリールに仕掛けられた炭素繊維糸ボビンから供給されるたて糸シートを綜絖により順次開口させ、その開口にシャトルまたはレピアでよこ糸を挿入させるものである。
【0010】
たて糸に関しては、ビーム供給とボビンから直接供給する方法があるが、どちらにしても炭素繊維糸ボビンをゆっくり回転させながら解舒させる横取り解舒、あるいはボビンの軸方向に解舒させる縦取り解舒の2つの方法が採られている。
【0011】
また、よこ糸に関しては、一般的なよこ糸供給方法として、補強繊維が巻回されたボビンからよこ糸を縦取り解舒させながら給糸ガイドまで引き込み、レピアの爪でよこ糸を引っ掛けながらよこ糸挿入する方法が用いられている。
【0012】
しかしながら、この方法では、間欠的なよこ糸挿入に対して比較的スムーズに解舒させることができるが、炭素繊維糸の場合は取り扱い性を向上させるためにサイジング剤が付与されており、ボビン上に巻かれた状態で糸同士が接着しやすいために、ボビンから糸を縦取りで瞬時に解舒すると毛羽が発生したり、糸切れとなる問題があった。さらに、縦取り解舒するとボビン1周分の糸長に1回の撚りが入り、扁平糸を用いた扁平糸織物においては扁平糸の糸幅が極端に狭くなって糸幅の不均一な織物となる問題があった。
【0013】
これらの問題を改善するためには、よこ糸ボビンからよこ糸を横取り解舒することが必須となる。特公平4−44023号公報には、よこ糸の扁平形状を維持しながらよこ糸を貯留する方法として、よこ糸ボビンを強制的に回転させて1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸長さを送り出し、解舒ダンサプーリーを用い、このローラの上下でよこ糸を貯留する方法が提案されている。この方法は、横取り解舒であるために、よこ糸引き出し時毛羽発生や解舒よりの発生を防ぐことができる。
【0014】
しかしながら、サイジング剤により、ボビン上で糸同士が接着しやすいことから、ボビンを強制的に回転させながら、よこ糸の貯留量に応じて、回転数を変動させると、ボビンからよこ糸が不特定の方向に送り出されることになり、高速運転になると、始動時のオーバーランにより、過剰な糸長が供給される。また、よこ糸挿入時にダンサプーリーを急激に引き揚げられることから、高い張力が発生し、レピアのよこ糸把持ミスやよこ糸切れが発生しやすい。さらに、高速運転になると、ダンサプーリーの上下動の応答速度がよこ糸挿入速度に追従できず、張力変動がいっそう大きくなり、扁平糸にねじれが生じ安定しないという問題があった。
【0015】
一方、張力変動を小さくする方法として、特開平10−331056号公報には、スプリングの伸縮を用いたよこ糸貯留方法が提案されている。この方法は、スプリングの伸縮により、張力を付与しているため、張力変動を大幅に改善できる。しかし、この方法においても、高速運転になると、スプリング伸縮の応答速度がよこ糸挿入速度に追従せず、張力変動が不安定となり、特によこ糸がゆるむと、ねじれが発生し、扁平状態を維持できないという問題があった。また、応答速度を速めるためにスプリングの線径を大きくすることもできるが、そうすると、貯留時の張力が大きくなり、よこ糸挿入時の把持ミスやよこ糸切れが発生しやすくなる。
【0016】
また、特開平5−294555号公報には、よこ糸ボビンを積極回転させ、エアー吸引によりよこ糸を貯留するとともに貯留槽の上下に配置した糸センサにより貯留長さを制御する装置が提案されている。この装置は、吸引エアーによる空気抵抗を利用しているため、よこ糸貯留に際し、過大な張力が作用することはない。しかし、よこ糸ボビンをよこ糸の貯留量にあわせて積極回転させているために高速運転になると始動時のオーバーランにより過剰な糸長が供給され、エアー吸引貯留槽によこ糸が供給される前に糸にゆるみが生じ、ねじれが発生しやすいという問題がある。さらに、ボビンの残糸量により巻き径が変化することから一定回転のオンオフ制御ではよこ糸の送り出し量が一定せず、特に巻き径が大きい場合においてはボビン回転停止時のオーバーラン量が大きくなるという問題がある。
【0017】
なお、よこ糸貯留量の検出とボビンの回転開始の時間ずれによる糸のゆるみをなくするためによこ糸プール量を大きくすることもできるがそうすると貯留槽でのプール長さが長くなり、糸がねじれやすくなってしまうという問題がある。
【0018】
また、貯留槽内に引き込まれたよこ糸は貯留槽の壁面から離れており、糸道がガイドなどで規制されていないフリーな状態であることからよこ糸の扁平断面を維持することがいっそう困難となる。さらに、よこ糸供給量をセンサでコントロールする必要があることから、装置そのものも高価になるという問題もあった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、織機の回転数をアップさせても、よこ糸供給の張力変動を極めて小さくすることができ、もって、よこ糸に撚りが入ることを防ぐことができる上に、高速運転に対応可能な補強繊維織物の製造方法およびその製造装置を提供せんとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の補強繊維織物の製造方法は、補強繊維織物を製造するに際し、該織物を構成するよこ糸を、補強繊維からなる扁平率が10〜100の扁平糸を巻回したよこ糸ボビンから一定速度で引き出しながら横取り解舒し、かつ、1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸量をエアー吸引により、少なくとも互いに平行する、よこ糸を引き込む辺と引き出す辺とを有する貯留パイプ内に、互いに対向させて吸気口から吸引部に向けて互いの距離が小さくなるように設置したネット状物もしくは多数本のピンの列からなる2つの糸道案内ガイドに、扁平糸を接触させることによりU字形に屈曲させて、前記2つの糸道案内ガイドの一方に接触させながら引き込み、他方に接触させながら引き出して貯留させながら供給することを特徴とするものである。
また、かかる補強繊維織物の製造装置は、補強繊維からなる扁平率が10〜100の扁平糸を巻回したよこ糸ボビンからよこ糸を横取り解舒しながら一定速度で引き出すニップロールによる引き取り機構と、
引き出されたよこ糸に常時張力を付与する張力付与機構と、
該よこ糸をエアー吸引により、よこ糸を引き込む辺と引き出す辺とを有する貯留パイプ内に、互いに対向させて吸気口から吸引部に向けて互いの距離が小さくなるように設置したネット状物もしくは多数本のピンの列からなる2つの糸道案内ガイドに、扁平糸を前記2つの糸道案内ガイドの一方に接触させながら引き込み、他方に接触させながら引き出して貯留するエアー吸引貯留機構と
を含むよこ糸供給手段を備えたことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の補強繊維織物の製造方法を使用して補強繊維織物を製造する製造装置を示すもので、この製造装置は、よこ糸供給装置として、ボビン1、テンションローラ2、引取りローラ3、エアー吸引貯留装置4、ガイドローラ5〜7、板バネテンション装置8、押し板ガイド9及びレピア10などを備えている。そして、ボビン1は、補強繊維糸からなるよこ糸Twfが巻回され、よこ糸Twfはテンションローラ2を経て織機の回転主軸で駆動されている引取りローラ3に案内され、引取りローラ3の回転により一定速度で解舒される。ここで、テンションローラ2は、ボビン1からよこ糸Twfを解舒するときは上方に位置し、織機が停止すると自動的に下方に下がると共に、ブレーキが働いて惰性回転が停止する。
【0023】
なお、ここでいうよこ糸の解舒速度は、織機の回転数と織物におけるよこ糸挿入長さによって決まるものであり、例えば、織機の回転数が200回転/分でよこ糸の挿入長さが1.1mであれば、よこ糸の解舒速度は220m/分程度となる。
【0024】
かかるよこ糸Twfや、たて糸Twrとなる補強繊維糸は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などであり、なかでも比強度、比弾性率が高い炭素繊維は複合材料にした際の機械的特性の利用率が高いことから好ましく使用される。
【0025】
また、これらの補強繊維糸においては、取扱い性や織物の製織性を向上させるために、0.2〜2.5重量%程度の少量のサイジング剤やカップリング剤などの集束剤を付着させ、集束させておくことが好ましい。そうすることにより、糸道ガイドとの擦過による毛羽発生が抑えられる上に、複合材にしたときには、樹脂との接着性が増し、機械的特性を向上させることができる。
【0026】
そして、この補強繊維糸は、サイジング剤などで形態保持されて、一定のトラバース幅で、円筒状の管であるボビン1に巻かれている。なお、糸条の太さとしては、好ましくは繊維単糸数が1,000〜100,000本からなっている。また、かかる補強繊維の総繊度が、500〜70,000デシテックスであることが好ましい。500デシテックス未満では、糸が細すぎて、補強繊維がねじれたことによる問題がほとんどないことから、本発明の効果が発揮できない。一方、70,000デシテックスを越えると、貯留パイプで貯留することはできるが、よこ糸挿入やよこ糸挿入後のよこ糸カットが難しくなる。
【0027】
また、補強繊維からなる扁平糸としては、糸条の扁平率、糸幅/糸厚み比で10〜100であるものを用いる。扁平率が10未満であれば、扁平率が小さいことから、織物にした時に太繊度の糸であれば低目付の織物を得ることができない。一方、100を越えると、織物にしたときの織糸間隔の距離が大きくなり、もって、たて糸とよこ糸の拘束がルーズとなることから、取り扱いにくい織物になってしまう。
【0028】
そして、引取りローラ3から引き出されたよこ糸Twfは、図2に示すようにエアー吸引貯留装置4のガイド4aを経て、貯留パイプ内でU字形に屈曲されながら貯留され、ガイド4bを経て、水平ガイドローラ5、垂直ガイドローラ6、水平ガイドローラ7に案内されて、板バネテンション装置8へと導かれる。
【0029】
ここで、本発明においては、よこ糸は横取り解舒で、一定速度でよこ糸を引き出すことから、サイジング剤の付与によるボビン上での糸同士の接着があっても、よこ糸ボビン軸に対して、ほぼ直角方向に引き出されるので、接着が容易に剥がれ、毛羽発生や糸切れを起こすことがない。さらに、縦取り解舒のようにボビン1周分の糸長に1回の撚りが入ることもないので、扁平糸の糸幅を安定して保持することができる。
【0030】
また、ボビンから引き出されたよこ糸は、テンションローラに接しながら通常は上方に位置しており、織機が停止した際、ボビンが慣性回転しても自動的に下方に下がることから、常時よこ糸に張力が負荷されている状態になっているのでよこ糸がねじれることがない。
【0031】
そして、よこ糸はニップロールを通過し、エアー吸引貯留パイプ(以下、貯留パイプと記す)内へ引き込まれるから、高速運転になっても、貯留パイプ内へ一定量を一定速度で連続して供給することができる。このため、糸のゆるみが発生することもなく、また、貯留パイプへの引き込み張力も安定させることができる。
【0032】
このようなことから、従来のモータ回転のオンオフ制御によるよこ糸解舒方法のように、高速運転になると、供給速度が不連続となることから、張力変動も大きくなることや、スタート時のオーバーランにより、貯留パイプ供給前に糸がゆるんで、ねじれが発生するようなことがない。
【0033】
レピア10による間欠的なよこ糸Twfの挿入に際し、挿入が終わった瞬間、慣性により、よこ糸がゆるむことがあるが、エアー吸引により、パイプ内に貯留させて、よこ糸Twfを常に緊張させておくことができる。なお、よこ糸Twfは、エアー吸引により緊張させておかないと、ゆるんだ際にねじれが発生し、このねじれが生じた状態でガイドローラ5〜7を通過して織り込まれてしまうという問題が生じる。
【0034】
このエアー吸引貯留装置におけるエアー吸引貯留パイプ4cは、図2に示すように一端が吸気口4eを有し、他端が吸引部4fとなるブロア(図示せず)に繋がれた吸引ホース4dと接続されている。そして、この吸気口には、よこ糸の引き込み部と引き出し部に、それぞれヤーンガイド4a、4bが取り付けられている。なお、貯留パイプにおける吸気口は、よこ糸引込部と引出部のみを開口部とし、その間を閉じて、この開口部から貯留パイプ内に吸引することもできるが、そうすると、この吸気口から入った空気が貯留パイプ内で急激に拡散されることから、パイプ内で気流の乱れが生じ、よこ糸がねじれやすくなる。このため、貯留パイプの吸気口の断面形状は、パイプ断面形状とほぼ同じになるようにするとともに、開放形にすることが好ましい。そうすることで、貯留パイプ内でエアーの層流状態が形成され、貯留パイプ内で糸の旋回を防ぐことができ、仮撚りが入ることもなく、また、扁平糸においては、扁平状態を維持しやすくなる。そして、前述したように、貯留パイプへ一定量のよこ糸が連続して供給されることから、一層よこ糸の扁平状態を維持しやすくなる。
【0035】
なお、高速運転になると、よこ糸の走行速度が速くなり、貯留パイプの吸気口からよこ糸が抜けて、エアー吸引貯留できなくなることもあるため、貯留パイプの吸気口から吸引部に向けて、1〜10cm程度入った貯留パイプ内部に、よこ糸引き込みおよび引き出しガイドと平行になるようにストッパーピンを設置してもよい。
【0036】
また、扁平糸においては、よこ糸を貯留パイプ内にU字形に折り返した状態で貯留することで、エアーが補強繊維の折り返し部で衝突し、糸幅の中央から端部に流れる気流によって、糸が開繊され、糸幅が拡幅される効果が得られる。さらに、サイジング剤などの集束剤が付与され、ボビンに巻かれたことにより生じる巻き癖についても、扁平状の補強繊維にエアーを衝突させることで、開繊されて取り除くことができ、さらに、巻き癖による糸ねじれの影響で生じるよこ糸幅のばらつきも小さくすることができる。そして、よこ糸は、貯留パイプ内で、常時エアー吸引により、小さい負荷状態で貯留されていることから、張力変動がほとんどなく、異常張力発生による糸の損傷がないとともに、エアー吸引であるため、よこ糸の貯留張力は小さく、よこ糸の高速挿入が可能となる。
【0037】
なお、貯留パイプは、その吸気口の形状として、少なくとも互いに平行する2つの辺を有し、該辺に垂直な方向に延ばされた2つの平面が平行に対向しており、よこ糸を貯留パイプの吸気口の一方の辺から引き込み、他方の辺から引き出す際、よこ糸の糸幅方向と前記辺とが平行になるようにすることが好ましい。そうすることにより、特に扁平糸の場合においては、高速運転になっても、よこ糸は、よこ糸ボビンから、一定速度で引き出されながら、貯留パイプに送り込まれることから張力変動が小さくなり、糸のねじれが生じない。また、貯留パイプ内に一定速度で送り込まれることから、ブロアの吸引により、安定して貯留できるとともに、よこ糸が吸気口の平行する辺に接触しつつ、パイプ内の壁面に接触しながらU字形に折り返されるために、扁平糸が貯留パイプ内の気流により、ねじれるようなこともなく、扁平状態を維持することができる。
【0038】
なお、よこ糸の幅方向とは、糸束断面内において、任意の直線を引いた場合に、最も長さが長くなる方向のことである。
【0039】
また、ここでいう辺とは、貯留パイプの吸気口の形状を構成する一部分であり、実質的に直線である。
【0040】
さらに、平行とは、おおむね平行であることを指し、摩擦抵抗を軽減するために多少の突起や傾斜がつけられていてもよい。
【0041】
また、貯留パイプは、その吸気口の形状として、少なくとも互いに平行する2つの辺を有し、該辺に垂直な方向に延ばされた2つの平面間の距離が、吸引部に向かって小さくなるように対向しており、よこ糸を貯留パイプの吸気口の一方の辺から引き込み、他方の辺から引き出す際、よこ糸の糸幅方向と前記辺とが平行になるようにすることも好ましい。
【0043】
また、貯留パイプの長さは、吸引されたよこ糸が、貯留パイプ内で折り返されることから、少なくともレピアによるよこ糸挿入長さの1/2以上あればよいが、通常は、(よこ糸挿入長さ1/2)+(10〜40)cm程度であり、例えば、よこ糸挿入長さが1.1mである1m幅の織物であれば、65〜95cm程度である。なお、前記貯留パイプの長さは、貯留パイプ内におけるよこ糸の貯留長さが1回のよこ糸挿入における例を示したが、必ずしもこれに限定されることはなく、2回のよこ糸挿入に必要なよこ糸長さを貯留してもよい。
【0044】
また、ここでいう1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸量を貯留パイプ内で貯留するとは、少なくとも1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸長さを貯留パイプ内で貯留させるということであるが、一定速度でよこ糸ボビンから引き出され貯留パイプ内に引き込む過程で、レピアにより、よこ糸挿入が開始されることから、必ずしも貯留パイプでのよこ糸貯留最大量が1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸量と同じではなく、例えばレピアによる、よこ糸挿入長さが1.1mであれば、貯留パイプ内での貯留長さは65〜95cm程度が好ましい。
【0045】
さらに、レピアによる、よこ糸挿入直後のよこ糸貯留量が0の場合においても、よこ糸を貯留パイプに引き込みやすくするため、貯留パイプ内に、よこ糸が引き込まれやすいように、貯留パイプによこ糸が1〜10cm程度引き込まれた状態にすることが好ましい。
【0046】
他の好ましい態様としては、貯留パイプは、断面形状がほぼ一様であることが挙げられる。該貯留パイプ内に、互いに対向する2つの糸道案内ガイドを、吸気口から吸引部に向けて、互いの距離が小さくなるように設けられ、貯留パイプの吸気口に送り込まれてくるよこ糸を、前記2つの糸道案内ガイドの間で、一方の糸道案内ガイドに接触させながら引き込み、他方の糸道案内ガイドに接触させながら引き出し、貯留させる。
【0047】
ここで、糸道案内ガイドとは、ネット状物およびピンなどであり、貯留パイプ内でのよこ糸の走行位置を規制するものである。
【0048】
糸道案内ガイドが、ネット状物における実施形態をさらに詳しく説明する。
図3に示すように、貯留パイプの断面形状がほぼ一様であり、該貯留パイプ内に、互いに対向する2つのネット状物12を、吸気口4eから吸引部4fに向けて、互いの距離が小さくなるように設けられ、貯留パイプの吸気口に送り込まれてくるよこ糸を、前記2つのネット状物の間で、一方のネット状物12aに接触させながら引き込み、他方のネット状物12bに接触させながら引き出し、貯留させるようにするとよい。
【0049】
断面形状が、一様な貯留パイプ内に、2つのネット状物を傾斜させて設けることにより、貯留パイプ内の吸引気流のほとんどが、ネット状物の間を流れ、一部はネット状物の間から外側に流れる。
【0050】
したがって、2つのネット状物間の吸引気流により、扁平状のよこ糸は、貯留パイプ内にU字形に引き込まれる。また、2つのネット状物の間から、ネット状物を通過して、外へ流れる吸引気流により、扁平糸をネット状物方向に吸引させるので、扁平糸がネット状物に確実に接触させながら貯留することができる。そして、貯留パイプ内でU字形に貯留された扁平状のよこ糸が、貯留パイプ内で宙に浮いて、気流の乱れなどで扁平糸がねじれたりする現象が回避される。
【0051】
ここで、ネット状物とは、金網、プラスチックネットやパンチングメタルなどのことである。なお、ネット状物における空隙率は、ネット状物における空気の通過できる面積/ネット状物の全面積比で、好ましくは10%以上であり、かつ、1箇所あたりの空隙部の最大幅は3mm以下であるのが好ましい。
【0052】
すなわち、空隙率が10%未満であり、かつ、1箇所あたりの空隙部の最大幅が3mmを越えると、ネットを通過できる吸気量が少なくなり、貯留パイプ内で、よこ糸が宙に浮いて、気流の乱れなどにより、ねじれが発生しやすくなることやよこ糸が空隙部に引き込まれて、擦過毛羽が発生しやすくなる。このため、ネット状物における空隙率は、10%以上であり、かつ、1箇所あたりの空隙部の最大幅は3mm以下であることが好ましい。
【0053】
また、ネット状物における傾斜角は、貯留パイプ内でのよこ糸の貯留状態からよこ糸が接触するように、ネット状物の傾斜を決めてやればよいが、あまり傾斜角が大きくなると、貯留パイプ内で吸引エアーの流速変化が大きくなり、貯留が安定しなくなることから、通常は、0.5/100〜10/100程度の小さな勾配が好ましい。
【0054】
糸道案内ガイドが、ピンにおける実施形態をさらに詳しく説明する。
【0055】
図4に示すように、貯留パイプの断面形状がほぼ一様であり、該貯留パイプ内に、間隔を有して、平行に並べられた多数本のピン13からなる2つの列が、互いに対向しているとともに、吸気口から吸引部に向けて、その列の間隔が小さくなるように設けられており、該貯留パイプの吸気口に送り込まれてくるよこ糸を、前記2つの対向するピンの列の間で、一方のピンの列13aに接触させながら引き込み、他方のピンの列13bに接触させながら引き出すとともに、かつ、よこ糸の糸幅方向と該ピンの軸方向が、同一方向になるようにするとよい。
【0056】
そうすることにより、ネット状物を用いた場合と同様に、2列のピン間の吸引気流により、扁平状のよこ糸は、貯留パイプ内にU字形に引き込まれる。また、2列のピン間から、ピンとピンの間を通過して、外へ流れる吸引気流により、扁平糸をピンに接触させながら、貯留パイプ壁面方向に吸引するため、確実に貯留することができる。そして、貯留パイプ内でU字形に貯留された扁平状のよこ糸が、貯留パイプ内で宙に浮いて、気流の乱れなどで、扁平糸がねじれたりする現象が確実に回避される。
【0057】
なお、ここで使用するピンは、直径が2〜10mmであり、かつ、ピンの配列は3〜30mm間隔に配置するようにするのが好ましい。ピンは直径が2mm未満の場合や、ピンとピンとの間隔が30mmを越えると、ピンとピンの間の通過気流により、よこ糸がピンに引っ掛かりやすいことや、ピンに毛羽が溜まるという問題がある。また、10mmを越える場合や、ピンとピンとの間隔が3mm未満であれば、貯留パイプ内における、ピンの占有面積が大きくなり、ピン間を通過する吸引気流が減少し、貯留されたよこ糸がピンから離れ、よこ糸のねじれが発生しやすくなる。このためピンは、直径は2〜10mmであるのが好ましく、かつ、ピンの配列は、3〜30mm間隔に配置するのが好ましい。
【0058】
また、ピンの表面は、補強繊維糸との接触抵抗を小さくするために、フッ素樹脂加工や梨地加工を施しておくのがよい。
【0059】
そして、傾斜角は、貯留パイプ内でのよこ糸の貯留状態から、よこ糸が接触するように、ピンの配列傾斜を決めてやればよいが、あまり傾斜角が大きくなると、貯留パイプ内で、吸引エアーの流速変化が大きくなり、貯留が安定しなくなることから、通常は、0.5/100〜10/100程度の小さな勾配が好ましい。
【0060】
上述した貯留パイプの吸気口形状は、対向するよこ糸が引き込まれる辺と、引き出される辺が、実質的に直線で、それぞれの辺が平行であれば、いずれの形状であってもかまわない。例えば、平行する2つの直線の両端が、円弧で結ばれたものや、平行する2つの直線の両端が、直線で結ばれた台形などである。
【0061】
すなわち、貯留パイプへ、よこ糸が引き込まれたり、引き出されたりする辺や、貯留パイプ内で、よこ糸が接触する箇所が、直線で、互いが平行であれば、貯留パイプへのよこ糸引き込みや、引き出しおよび貯留パイプ内での貯留にあたって、この直線部分に接触しながら走行するため、ねじれ発生を防ぐことができる。
【0062】
なお、この貯留パイプは、断面が、矩形であり、この矩形の短い方の辺から、よこ糸を引き込み、対向する短い方の辺から、よこ糸を引き出すようにすることが好ましい。そうすることで、貯留パイプ内に吸引された空気のほとんどが、よこ糸の折り返し部に衝突させることができ、ブロアの能力を有効に発揮させることができる。また、よこ糸引き込み部と引き出し部の距離を大きくできることから、貯留パイプ内で、よこ糸を大きな曲率で折り返すことが可能となり、糸の損傷が少なくすることができる。
【0063】
ここで、矩形断面の短い方の辺の長さは、よこ糸貯留時に糸幅変動を抑えるために、10〜40mmの範囲が好ましい。10mmより小さいと、貯留時のよこ糸供給位置が変動することにより、糸幅が狭くなり、また、40mmより大きくなると、貯留パイプ内での開口面積が大きくなり、ブロアの能力を大きくする必要が生じる。また、長い方の辺の長さは、40〜100mmであるのが好ましい。
【0064】
また、貯留パイプにおいて、よこ糸をエアー吸引する際の吸引量が、0.05〜100m3/分にするのが好ましい。0.05m3/分未満であれば、吸引量が小さく安定してよこ糸を貯留することができず、よこ糸がねじれてしまう。一方、100m3/分を越えると、吸引量が大きくなりすぎ、貯留パイプ内で貯留した糸が、揺れて、ねじれが生じたり、繊維が乱れ、毛羽が発生しやすくなる。このため、よこ糸をエアー吸引する際の吸引量は、好ましくは0.05〜100m3/分の範囲にするのが、糸のねじれや毛羽が発生を防止する面からよい。さらに好ましくは、0.1〜50m3 /分の範囲が好ましい。なお、織機の回転数が大きくなれば、貯留パイプでのよこ糸の走行速度が速くなることから、安定して貯留するために、吸引量を高くするのが好ましい。なお、ここでいう吸引量とは貯留パイプの吸引口における流量のことである。
【0065】
さらに、吸気口にセラミックなどからなる糸道ガイドを、貯留パイプの吸気口断面のよこ糸の引き込み辺と、引き出し辺の直上に取り付けることによって、糸道を安定させることができるとともに、よこ糸走行時の擦過による毛羽発生を少なくすることができる。
【0066】
なお、このよこ糸Twfを緊張させておく他の方法としては、このエアー吸引による貯留単独でなく、偏芯カムなどによる機械的な貯留方法と併用することもできる。そして、必要なよこ糸貯留量に対し、機械的に貯留することで、貯留に必要な残りの長さのみを、エアー吸引で貯留するだけでよいことから、貯留ノズルでの糸の引込量を少なくすることができ、かつ、貯留パイプ長さを短くすることができることから、装置設置スペースの削減に繋がる。
【0067】
また、エアー吸引貯留パイプによるよこ糸貯留にあたっては、エアージェットを併用してもよい。つまり、レピアのよこ糸挿入時の動きにあわせ、貯留量が最も少なくなった時に、瞬間的にエアーを噴射し、よこ糸を貯留パイプに押し込むことで、よこ糸貯留パイプへのよこ糸を引き込みやすくすることができる。
【0068】
さらに、貯留パイプの引き出し部には、テンサーを設けることが好ましい。そうすることによって、よこ糸の挿入時に、貯留されたよこ糸が、急激に引き出され、よこ糸挿入が完了した際に、惰性により、貯留パイプとレピア給糸部間で、よこ糸がゆるみ、扁平状のよこ糸がねじれる問題があるが、貯留パイプの引き出し部で、テンサーにより、張力を付与させておくことで、上記問題が改善されるものである。
【0069】
ついで、貯留されたよこ糸をレピアに供給する方法について説明する。
【0070】
ガイドローラ5〜7は、直径が10〜20mm程度で、長さが100mm〜300mm程度のベアリングを内蔵した回転方式が好ましく採用される。直径があまりにも小さいと、よこ糸Twfを構成する補強繊維が屈曲して、単糸切れを起こし易く、また、20mm以上になると、回転の惰性が大きくなって、始動、停止時の張力変動が大きくなる問題がある。また、それぞれのガイドローラ5〜7の長さは、通過するよこ糸Twfが、左右または上下方向に移動して、ガイドローラ5〜7を支持する支持部に接触しない長さが必要である。よこ糸Twfがガイドローラ5〜7の支持部に接触すると、扁平状態が潰れてしまう。
【0071】
水平ガイドローラ5およびガイドローラ7は、案内するよこ糸Twfの高さ方向の位置を決め、垂直ガイドローラ6は、よこ糸Twfの水平方向の位置を決める。したがって、ガイドローラは、少なくとも水平方向と垂直方向のものが、それぞれ交互に配置されていればよい。
【0072】
このとき、水平ガイドローラ5と垂直ガイドローラ6との間、および、垂直ガイドローラ6と水平ガイドローラ7との間で、よこ糸Twfの扁平面を90°ねじる必要がある。このため、ガイドローラ5、6間、及び、ガイドローラ6、7間の距離は、よこ糸Twfの幅によって異なるが、好ましくは50mm以上離すのがよい。ガイドローラ間の距離が50mmより小さいと、よこ糸Twfが捩じれたまま、垂直ガイドローラ6や水平ガイドローラ7を通過して織り込まれてしまう。また、短い距離で扁平糸を90°ねじると、扁平糸の両端部に張力が加わり、毛羽が発生する。
【0073】
ガイドローラ5〜7は1本であってもよいが、それぞれ2本の組にして、よこ糸TwfをS字状に通過させると、よこ糸Twfに作用する張力が安定し、よこ糸Twfの位置決めを確実に行うことができる。
【0074】
さらに、よこ糸Twfの水平ガイドローラ7の下流側には、よこ糸Twfの張力を均一にさせるテンション装置8が配置されている。このテンション装置8は、幅の広い2枚の板バネ8a、8bで、よこ糸Twfを挟み込むことにより、よこ糸Twfの張力を均一に維持するものである。
【0075】
本発明の扁平糸織物の製造装置のよこ糸供給方法においては、原理的には、垂直ガイドローラ6により、よこ糸Twfの糸道を決めているが、張力変動やレピア10への引っ掛け動作により、よこ糸Twfの糸道が変わることがある。したがって、よこ糸Twfが幅方向に移動しても、よこ糸Twfの端部と干渉するものがないことが好ましく、そのために幅の広い板バネ8a、8bを備えたテンション装置8を用いる。板バネ8a、8bの幅としては、よこ糸Twfの糸幅の好ましくは5倍以上あるのがよい。
【0076】
押し板ガイド9は、板バネテンション装置8のよこ糸Twfの下流側に配置されており、先端にV字形のガイド面9aが形成された板である。このガイド9は、レピア10への給糸と連動して、織機の回転が伝達されるカム機構を利用して、矢印で示す前後方向に駆動される。
【0077】
また、レピア10への給糸に際して、給糸ガイドを用いると、よこ糸Twfが扁平糸の場合に、前記ガイド孔でよこ糸Twfが擦られて、扁平形態が潰れてしまう。このため、本発明の製造装置では、板バネテンション装置8と図示しない糸端把持ガイドとの間に、押し板ガイド9を設け、レピア10への給糸時に、糸端把持ガイドを下降させると共に、押し板ガイド9を前進させることにより、織機の後方に、よこ糸Twfを押し付けて、レピア10に対して横切るようにしたのである。
【0078】
レピア10は、図1に示したように、後述する筬11の前部に配置される長手条の部材で、間欠的に横方向に作動して、よこ糸Twfを製織部のたて糸Twr、Twr間に挿入するものである。
【0079】
本発明の扁平糸織物の製造装置においては、以上のようなよこ糸供給装置のよこ糸供給工程により、ボビン1に巻回されたよこ糸Twfが、引取りローラ3によって一定速度で引き出され、レピア10の間欠的なよこ糸挿入の際のゆるみが、エアー吸引貯留装置4によるエアー吸引により吸収される。そして、ボビン1から解舒されたよこ糸Twfは、ガイドローラ5〜7で案内されると共に、板バネテンション装置8で均一な張力に維持されながら、押し板ガイド9と糸端把持ガイドとの協働により、レピア10の爪に引っ掛けられ、製織部のたて糸Twr、Twr間に挿入される。
【0080】
このため、扁平糸からなるよこ糸Twfは、ねじれたり、扁平形態が潰されることなく織り込まれる。
【0081】
そして、たて糸Twrについては、たて糸ボビンを横取り解舒し、扁平状態を維持した状態で、織前に導かれ、よこ糸供給装置から送られてくるよこ糸Twfに織り込まれて、補強繊維からなる扁平糸織物が製造されるものである。
【0082】
また、織機の回転数は、100〜400回転/分の範囲であることが好ましい。100回転/分未満であれば、製造速度が遅くなり、生産効率が悪い。一方、400回転/分を越えると、高速運転のため、発生毛羽が多くなったり、よこ糸切れが発生しやすくなる。このため、織機の回転数は、好ましくは100〜400回転/分の範囲であるのが、毛羽発生も抑えつつ、生産性良く織物を製造することができ、特に扁平糸の場合においては、よこ糸がねじれることなく、扁平状態を維持しながら織物を製造することができる。
【0083】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
【0084】
参考実施例1
引張強さが4900MPa、引張弾性率が230GPa、フィラメント数が12,000本の炭素繊維糸(繊度8,000デシテックス)からなり、糸幅が6.5mm、糸の厚みが0.15mm、糸幅/糸厚み比が43の扁平形態で、サイジング剤を0.6%付着させて形態を維持させた炭素繊維扁平糸を、たて糸およびよこ糸として用い、たて糸およびよこ糸の密度が1.25本/cmの平織組織で、目付が200g/m2、織物幅100cmの織物を織機回転数が250回転/分で製織した。ここで、よこ糸の供給方法としては、よこ糸ボビンから、よこ糸を一定速度で引き出しながら横取り解舒し、1回のよこ糸挿入に必要な110cm長さのよこ糸を、エアー吸引により、貯留パイプ内でU字形に屈曲させながら貯留しつつ、レピアによりよこ糸挿入を行った。なお、貯留パイプは、断面寸法が20mm×50mm、長さ70cmとし、吸引は、定格吸引量が0.6m3/分のブロアを用いるとともに、レピアによるよこ糸挿入後、エアージェットによりよこ糸の開繊処理を行った。なお、貯留パイプにおける吸引量は、1.00m3/分であった。
【0085】
得られた扁平糸織物は、製織時のよこ糸の貯留においてねじれの発生がなく、たて糸とよこ糸の交錯部において、ほとんど空隙のない繊維密度が均一な織物で、織物厚みが0.27mmあった。
【0086】
次いで、得られた前記織物に樹脂目付が55g/m2の180℃キュアタイプのエポキシ樹脂フィルムを織物の上下面に貼り合わせた後、120℃に加熱したカレンダーロール間に通し、織物内部に樹脂を含浸させ、いったんプリプレグを作製した。そして、これを同一方向に12枚積層させてオートクレーブ成形法で硬化板を作製し、JIS K7080(炭素繊維強化プラスチックの面内圧縮試験方法)に準拠してよこ糸方向の圧縮特性を評価した。
【0087】
その結果を、成形板の厚みと成形板における炭素繊維の体積含有率と共に表1に示した。
【0088】
参考比較例1
比較のため、よこ糸の貯留方法として、貯留パイプを用いたエアー吸引のかわりにスプリングの伸縮を用いた以外は、参考実施例1と同じようにして炭素繊維扁平糸織物を製織した。
【0089】
得られた織物は、織機の回転数に対し、スプリングの伸縮速度が追従せず、よこ糸貯留時にねじれが発生し、エアー開繊処理を行ってもよこ糸が部分的に拡がらず、糸幅が狭くなる箇所が発生したことから、製織後の織物は非常に織り目が粗く、目付が200g/m2であるものの織物厚みが0.34mmであった。
【0090】
この織物を、実施例1と同様にして補強繊維織物プリプレグを作製した後、これを同一方向に12枚積層させてオートクレーブ成形法で硬化板を作製した。
【0091】
ここで、積層工程において、織物の空隙部の樹脂が離形フィルムに取られて欠けてしまった。また、よこ糸に部分的な厚みムラがあることからカレンダーロールを通すとよこ糸の糸曲がりを生じた。このため、得られた硬化板は、表面が織物の空隙部がくぼんで凹凸しており、内部にボイドが多数みられるとともによこ糸の曲がりが大きかった。
【0092】
さらに、この硬化板を、実施例1の試験法によりよこ糸の方向の面内圧縮特性を評価し、その結果を、成形板の厚みと成形板における炭素繊維の体積含有率と共に表1に示した。
【0093】
参考比較例2
比較のためよこ糸の貯留方法として、よこ糸ボビンからのよこ糸の解舒を、モータの積極回転による解舒にした、つまり一定速度で解舒しなかった以外は、参考実施例1と同じようにして炭素繊維扁平糸織物を製織した。
【0094】
得られた織物は、高速運転のためセンサのオンオフ制御によるよこ糸供給が高速の間欠運動であることからよこ糸の張力変動が大きく、貯留パイプ内によこ糸を引き込む前にねじれが発生したため、エアー開繊処理を行ってもよこ糸が部分的に拡がらず、比較例1と同じように、糸幅が狭くなる箇所を有する織物となった。このため、非常に織り目が粗く、目付が200g/m2であるものの織物厚みが0.38mmであった。さらに、よこ糸の把持ミスが織物の製織1m長さ当たり20回程度発生し、製織効率も非常に悪かった。
【0095】
この織物を、実施例1と同様にして補強繊維織物プリプレグを作製し、これを同一方向に12枚積層させてオートクレーブ成形法で硬化板を作製した。
【0096】
ここで、積層工程において、織物の空隙部の樹脂が離形フィルムに取られて欠けてしまった。また、よこ糸に部分的な厚みムラがあることからカレンダーロールを通すとよこ糸の糸曲がりを生じた。このため、得られた硬化板は、表面が織物の空隙部がくぼんで凹凸しており、内部にボイドが多数みられるとともによこ糸の曲がりが大きかった。
【0097】
さらに、この硬化板を、実施例1の試験法によりよこ糸方向の面内圧縮特性を評価し、その結果を、成形板の厚みと成形板における炭素繊維の体積含有率と共に表1に示した。
【0098】
【表1】
Figure 0003741018
【0099】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1の製造方法では、補強繊維の扁平断面を維持しながら織物にすることができることから作製した硬化板は、補強繊維のもつ高強度、高弾性率の特性を有効に発揮でき、高い圧縮強さ、圧縮弾性率であった。
【0100】
一方、比較例1、2においては、成形板内部にボイドが多数発生するとともにねじれ部で織糸のクリンプが大きくなるとともによこ糸の曲がりが生じたことから圧縮特性が極めて低いCFRPとなってしまった。なお、成形板でのボイドをなくするために、プリプレグ作製段階での樹脂欠損が発生しないように樹脂量を増やすこともできるが、そうすると、成形板の重量が増加し、重いCFRPになってしまい、また、この樹脂欠損部をなくし、内部にボイドのないCFRPが得られたとしても、織糸のクリンプ状態やよこ糸の曲がりは変わらないため、圧縮特性は、実施例1の方法によって得られる織物に対し、低いものとなってしまうことがわかる。
【0101】
【発明の効果】
本発明の補強繊維織物の製造方法と製造装置によれば、織機が高速運転においてもよこ糸に撚りが入らないことから、補強繊維からなる扁平糸においその扁平状態が潰されることなく扁平糸織物を製織することができ、非常に薄い織物が安定して得られる。このため、この織物でCFRPを製造したとき、ねじれ部の厚みムラにより表面に凹凸ができたり、ねじれ部の空隙に樹脂過多な部分が生じたり、ボイドが発生するなどの問題やねじれ部の織糸クリンプが大きくなることやよこ糸の曲がりが生じることによる圧縮強度低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施するための製造装置の概略図である。
【図2】本発明の製造装置のエアー吸引貯留パイプの一例を示す部分破断拡大図である。
【図3】本発明の製造装置のエアー吸引貯留パイプの他の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の製造装置のエアー吸引貯留パイプのさらに他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 : ボビン(よこ糸用)
2 : テンションローラ
3 : 引取りローラ
4 : エアー吸引貯留装置
4a : よこ糸引き込み側ヤーンガイド
4b : よこ糸引き出し側ヤーンガイド
4c : 貯留パイプ
4d : 吸引ホース
4e : 吸気口
4f : 吸引部
5〜7: ガイドローラ
8 : 板バネテンション装置
9 : 押し板ガイド
10 : レピア
11 : 筬
12 : ネット状物
12a: よこ糸引き込み側ネット状物
12b: よこ糸引き出し側ネット状物
13 : ピン
13a: よこ糸引き込み側ピン
13b: よこ糸引き出し側ピン
Twf: よこ糸
Twr: たて糸

Claims (11)

  1. 補強繊維織物を製造するに際し、該織物を構成するよこ糸を、補強繊維からなる扁平率が10〜100の扁平糸を巻回したよこ糸ボビンから一定速度で引き出しながら横取り解舒し、かつ、1回のよこ糸挿入に必要なよこ糸量をエアー吸引により、少なくとも互いに平行する、よこ糸を引き込む辺と引き出す辺とを有する貯留パイプ内に、互いに対向させて吸気口から吸引部に向けて互いの距離が小さくなるように設置したネット状物もしくは多数本のピンの列からなる2つの糸道案内ガイドに、扁平糸を接触させることによりU字形に屈曲させて、前記2つの糸道案内ガイドの一方に接触させながら引き込み、他方に接触させながら引き出して貯留させながら供給することを特徴とする補強繊維織物の製造方法。
  2. 前記貯留パイプは、その吸気口の形状として、少なくとも互いに平行する2つの辺を有し、該辺に垂直な方向に延ばされた2つの平面間の距離が吸引部に向かって小さくなるように対向しており、よこ糸を貯留パイプの吸気口の一方の辺から引き込み、他方の辺から引き出す際、よこ糸の糸幅方向と前記辺とが平行であることを特徴とする請求項1に記載の補強繊維織物の製造方法。
  3. 前記貯留パイプは、断面形状がほぼ一様であることを特徴とする請求項1に記載の補強繊維織物の製造方法。
  4. 該貯留パイプの断面が、矩形であり、この矩形の短い方の辺からよこ糸を引き込み、対向する短い方の辺からよこ糸を引き出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補強繊維織物の製造方法。
  5. 該貯留パイプにおいて、よこ糸をエアー吸引する際の吸引量が、0.05〜100m3/分であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の補強繊維織物の製造方法。
  6. 該補強繊維が、炭素繊維であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の補強繊維織物の製造方法。
  7. 該補強繊維の総繊度が、500〜70,000デシテックスであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の補強繊維織物の製造方法。
  8. 該製造方法に用いられる織機の回転数が100〜400回転/分であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の補強繊維織物の製造方法。
  9. 補強繊維からなる扁平率が10〜100の扁平糸を巻回したよこ糸ボビンからよこ糸を横取り解舒しながら一定速度で引き出すニップロールによる引き取り機構と、
    引き出されたよこ糸に常時張力を付与する張力付与機構と、
    該よこ糸をエアー吸引により、よこ糸を引き込む辺と引き出す辺とを有する貯留パイプ内に、互いに対向させて吸気口から吸引部に向けて互いの距離が小さくなるように設置したネット状物もしくは多数本のピンの列からなる2つの糸道案内ガイドに、扁平糸を前記2つの糸道案内ガイドの一方に接触させながら引き込み、他方に接触させながら引き出して貯留するエアー吸引貯留機構と
    を含むよこ糸供給手段を備えたことを特徴とする補強繊維織物の製造装置。
  10. 前記貯留パイプが、下記(1)〜(2)のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載の補強繊維織物の製造装置。
    (1)その吸気口形状に少なくとも互いに平行する2つの辺を有し、該辺に垂直な方向に延ばされた2つの平面が平行に対向している。
    (2)その吸気口形状に少なくとも互いに平行する2つの辺を有し、該辺に垂直な方向に延ばされた2つの平面が吸引部に向かって距離が小さくなるように対向している。
  11. 該貯留パイプの断面が、矩形であることを特徴とする請求項9または10に記載の補強繊維織物の製造装置。
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