JP3740637B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルを利用した空気調和機に関するものであり、特に除湿運転可能な空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に冷凍サイクルを用いた空気調和機では、冷房運転、暖房運転、除湿運転からなる3種類の運転モードを自由に選択できるようになっている。このうち除湿運転は、弱冷房運転状態で実行される方法や、室内熱交換器を二分し、第1室内熱交換器と第2室内熱交換器の間に絞り機構を設けて、圧縮機の運転、室外・室内ファンの運転及び絞り機構の開度を制御して室内の温度や湿度を制御する方法がある。
【0003】
しかしながら弱冷房運転状態で実行される除湿運転は、基本的には冷房運転であるため、被空調室の湿度を所望レベルまで低下させることができる反面、室内の温度も低下させてしまい、快適な環境をつくりがたいという問題があった。
【0004】
この除湿運転時の室温低下を解決するために、室内熱交換器を二分して絞り機構を設ける除湿運転については、例えば特開平9−42706号公報に示される空気調和機に記載されている。この空気調和機によると、室内熱交換器を室内機内の前面から背面にかけて配置し、室内熱交換器を前面上段から背面にかけての熱交換器部分と、前面下段熱交換器部分とに熱的にニ分割し、その間に絞り機構を設け、除湿運転時は前面から背面にかけての部分を再熱部とし、前面下段の部分を蒸発器とすることで、室温低下のない除湿が可能となるとともに、蒸発器で生じた除湿水が再熱部にかかって再蒸発してしまう恐れは無いとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−42706号公報記載の空気調和機では、室内熱交換器の分割・配置する位置についての記述はあるが、室内熱交換器の再熱部と蒸発部の面積を変更することに関する記述は無く、それぞれの面積は一定である。
一般に、蒸発部を大きくすると冷房能力や除湿能力は大きくできるが、入力が増えてしまい、除湿量を入力で除した値である除湿効率は低下する。一方蒸発部の面積を小さくすると、除湿効率は高くなるので、同一除湿量に対する入力は少なくてすむが、除湿能力も小さくなるため、素早い除湿が困難になる。
特開平9−42706号公報の空気調和機では再熱部と蒸発部の面積が一定であり、能力優先の運転や効率優先の運転を負荷に応じて選択することは不可能であるため、効率が悪かったり、能力不足が発生する場合があるという、問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、大きな冷房能力と除湿能力が得られる除湿運転と、除湿効率が高くより省エネルギーな運転が可能な除湿運転とが、任意に選択でき、負荷に応じて最適な除湿運転が可能な空気調和機を得ることを目的とする。
また、負荷への対応が容易な、確実な除湿運転が可能な空気調和機を得ることを目的とする。
また、負荷量が冷房能力、除湿能力内で、最小能力の除湿運転パタ−ンが選択できる空気調和機を得ることを目的とする。
また、室内熱交換器を流れる冷媒の圧力損失を減少した効率の高い空気調和機を得ることを目的とする。
また、絞り機構等の設置個数が減少できる空気調和機を得ることを目的とする。
また、除湿運転において、負荷へのきめ細かな対応が可能な空気調和機を得ることを目的とする。
また、地球温暖化への影響の少ない空気調和機を得ることを目的とする。
また、異常時の検知、対応が迅速にできる空気調和機を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に関る空気調和機は、圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器を有し、第1室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の間に配管接続された四方弁により、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の流路、又は第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、第2絞り機構及びその他の室内熱交換器の流路に切換え可能とされるものである。
【0015】
また、請求項2に係る空気調和機は、圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構及び第2室内熱交換器の順に配管接続され、第1室内熱交換器は再熱熱交換器、第2室内熱交換器は蒸発器とされ、第2室内熱交換器への送風量が、冷房負荷及び除湿負荷の大きさに対応して制御されるものである。
【0016】
また、請求項3に係る空気調和機は、請求項2記載の空気調和機において、第1室内熱交換器用の室内ファン及び第2室内熱交換器用の室内ファンを設け、それぞれ独立に送風量が制御されるものである。
【0017】
また、請求項4に係る空気調和機は、温度設定手段と、湿度設定手段と、温度検知手段と、湿度検知手段と、温度設定手段の設定温度と温度検知手段の検知温度から冷房負荷を算出し、湿度設定手段の設定値と湿度検知手段の検知湿度から除湿負荷を算出する負荷算出手段と、冷房能力及び除湿能力の組合せからなる除湿運転パタ−ンを記憶する除湿運転記憶手段と、負荷算出手段が算出した負荷量が除湿運転記憶手段が記憶する除湿運転パタ−ンのうち、能力内である除湿運転パタ−ンを選択する除湿運転選択手段と、除湿運転選択手段が選択した除湿運転パタ−ンで除湿運転を行うとともに検出値が前記設定値に近づくように制御する制御手段とを備えたものである。
【0018】
また、請求項5に係る空気調和機は、請求項4記載の空気調和機において、除湿運転選択手段は、算出負荷が能力内である最も能力の小さい除湿運転パタ−ンを選択するものである。
【0019】
また、請求項6に係る空気調和機は、請求項4又は請求項5に記載の空気調和機において、制御手段は、検出値が設定値に近づくように、室外ファンの回転数及び圧縮機の容量を制御するものである。
【0020】
また、請求項7に係る空気調和機は、請求項4〜請求項6のいずれかに記載の空気調和機において、除湿運転選択手段が選択する除湿運転パタ−ンは、請求項1〜請求項10のいずれかで決定される除湿運転パタ−ンであるものである。
【0021】
また、請求項8に係る空気調和機は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の空気調和機において、冷凍サイクルの冷媒として、可燃性冷媒又は自然系冷媒を用いたものである。
【0022】
また、請求項9に係る空気調和機は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の空気調和機において、異常検出手段及び通信手段を有し、異常検出手段が異常を検出した場合は、検出結果がサ−ビスセンタ−又は携帯電話へ通信されるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1である空気調和機の冷凍サイクルの冷媒回路図である。除湿運転時及び冷房運転時は図中の矢印で示すように、圧縮機1を出た冷媒は流路切換弁である四方弁2を通り、室外ファン4が付設された室外熱交換器3、第1絞り機構5を通過し、第1室内熱交換器6、第2絞り機構7を通り、一部は第2室内熱交換器8を通過し、残りは開閉弁9と第3室内熱交換器10を通り、再び合流して四方弁2を通って圧縮機1に戻る。なお暖房運転時は四方弁2が切り替わり、冷媒の流れ方向が逆となる。ここで圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、室外ファン4、第1絞り機構5は室外機(図示せず)に内蔵され、第1室内熱交換器6、第2絞り機構7、第2室内熱交換器8、開閉弁9、第3室内熱交換器10及び3つの室内熱交換器に付設された室内ファン11は室内機(図示せず)に内蔵されている。
なお、後述の複数の室内熱交換器及びこれらに関連の開閉弁、絞り機構、三方弁、四方弁、室内ファン等は室内機に内蔵される。
【0024】
通常の冷房運転や暖房運転では第2絞り機構7と開閉弁9を全開にしておき、圧縮機1の周波数や室外ファン4の回転数、第1絞り機構5の開度を制御して冷暖房能力を変化させ、被空調室の温度を調整する。また除湿運転時は開閉弁9は全開のまま、第1絞り機構5を全開にし第2絞り機構7の開度を調整することで、第1室内熱交換器6を再熱器として機能させ、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10は蒸発器として機能させて、室内空気を除湿しながら再熱器で加熱も行い、室温が下がらない除湿運転を可能にしている。
【0025】
次に図2を用いて冷房運転時と除湿運転時の、冷房能力と除湿能力の範囲について述べる。このグラフの縦軸は除湿能力を示し、上ほど除湿能力が大きい、すなわち室内湿度を下げる能力が大きい事を示しており、例えば圧縮機1の周波数を制御することで制御可能である。横軸は冷房能力を示し、右ほど冷房能力が大きい、すなわち室内温度を下げる能力が大きい事を示しており、例えば室外ファン4の回転数を制御することで制御可能である。なお、ここでいう冷房能力は、温度を下げる顕熱能力のみを指し、湿度を下げる潜熱能力は含まないとする。通常の冷房運転の能力範囲は、この図に示すように冷房能力が高い右側に存在する。従って室温を下げずに除湿することは困難であり、例えば弱冷房で除湿しようとしても、除湿能力とともに冷房能力も発生するため、室温が低下してしまう。一方除湿運転の能力範囲は、除湿能力は高くて冷房能力が低く、このグラフの左側に存在するため、室温を下げずに除湿することが可能となる。
【0026】
次に除湿運転時に蒸発器の能力が異なる場合について、それぞれの特徴を図3a及び図3bを用いて説明する。蒸発器の能力は蒸発器面積や蒸発器の風量などで決定されるが、ここでは蒸発器面積を変更させることで能力を変えるとする。なお蒸発器面積は熱交換器の表面積とするが、例えば空気風路に対する面積すなわち前面面積などとしてもよい。図3aは、大きな蒸発器面積で除湿運転した場合の「除湿運転A」と、小さな蒸発器面積の除湿運転した場合の「除湿運転B」の、それぞれの冷房能力と除湿能力の能力範囲を示す。「除湿運転A」では蒸発器面積が大きいので能力の制御範囲も広く、図中「除湿運転A」に示すように冷房能力も除湿能力も広範囲で制御できるが、「除湿運転B」では冷房能力や除湿能力の制御範囲は狭くなる。
【0027】
図3bは蒸発器面積の違いによる除湿効率の差異を示す。縦軸は除湿量を入力で除した値である除湿効率を示し、横軸は除湿能力を示している。「除湿運転B」では能力の制御範囲が小さいので除湿能力の最大値は「除湿運転A」より小さいが、蒸発器面積の減少に伴う圧縮機の吸入圧力の低下によって入力が減るため、同一除湿量に対する除湿効率は「除湿運転A」より高くなり、従ってより省エネルギーな除湿運転が可能となる。
従って、例えば空気調和機の運転開始時のように大きな冷房能力や除湿能力が必要とされる場合は「除湿運転A」を選択すれば迅速に目標環境に達することができ、一方、室内が要求条件となり条件を維持する時など必要な能力が小さい場合は「除湿運転B」を選択すれば、より省エネルギーな除湿運転が可能である。
【0028】
蒸発器面積の変更手段について図4a及び図4bを用いて説明する。図4a、図4bは図1に示す冷媒回路の一部であり、第2絞り機構7と四方弁2の間の部分のみ図示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。図4aで開閉弁9を開くと第3室内熱交換器10にも冷媒は流れるので、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10の両方とも、蒸発器として機能する。これは蒸発器面積の大きい「除湿運転A」に相当する。一方図4bに示すように開閉弁9を閉じると、第3室内熱交換器10には冷媒は流れず、第2室内熱交換器8のみ蒸発器として機能する。すなわち蒸発器面積の小さい「除湿運転B」に相当する。このように開閉弁9の開閉によって、「除湿運転A」と「除湿運転B」は容易に切替え可能となる。
【0029】
必要となる冷房能力及び除湿能力に合った適切な蒸発器面積を選択する方法について、図5を用いて説明する。これは図2aと同様、蒸発面積の大きい「除湿運転A」と、蒸発面積の小さい「除湿運転B」の能力範囲を示している。横軸は冷房能力で縦軸は除湿能力を示している。
【0030】
図中の負荷▲1▼に示すように、例えば除湿運転の立ち上がり時など、冷房負荷と除湿負荷が大きく、大きな冷房能力と大きな除湿能力が必要な場合、「除湿運転B」では能力の範囲外であるため、「除湿運転A」で運転するのが適切と判断できる。従ってこの場合は開閉弁9を開けて蒸発器面積の大きい「除湿運転A」を選択する。
【0031】
一方負荷▲2▼に示すように、安定時など冷房負荷や除湿負荷が小さく、必要な冷房能力や除湿能力が小さい場合、「除湿運転A」でも「除湿運転B」でも能力範囲内に入っているため、どちらでも対応することが可能である。従ってこの場合は、除湿効率の高い、すなわち省エネルギー運転が可能な「除湿運転B」を選択するのが合理的といえる。そこで負荷▲2▼が発生した場合は開閉弁9を閉じて蒸発器面積が小さい「除湿運転B」を選択する。
【0032】
次に除湿運転時の空気調和機の制御方法について、図6を用いて説明する。これは空気調和機のマイコンなどに記憶されているフローチャートである。
まずステップS001で、温度設定手段及び湿度設定手段により、それぞれ、設定温度Tsetと設定湿度Hsetが設定され、ステップS002で室温センサーや湿度センサーなどの温度検知手段、湿度検知手段で、実際の室温Trと湿度Hrが検知され、次にステップS003では、設定値と検知した値を入力されたマイコン内の負荷算出手段が冷房負荷Ltと除湿負荷Lhを算出する。
【0033】
次に、ステップS004ではステップS003で算出した冷房負荷Ltと除湿負荷Lhが、除湿運転Bの制御範囲内かどうか判断する。範囲内でなければステップS005で除湿運転Aが選択されてそれに応じた冷媒回路となり、範囲内であればステップS006で除湿運転Bが選択される。
除湿運転A、Bの選択は、マイコン内の除湿運転選択手段が行うが、除湿運転選択手段は除湿運転記憶手段が記憶している冷房能力及び除湿能力の組合せからなる除湿運転A、Bの能力と前記の負荷算出手段が算出した負荷との比較を行い選択する。
次に、ステップS007でTset=Trとなるよう冷房能力が制御され、ステップS008ではHset=Hrとなるよう除湿能力が制御され、再びステップS002に戻る。
なお、制御手段が、前記の除湿運転選択手段の選択結果が入力されることにより、それに応じた冷媒回路とすることを指令し、また、前記の負荷算出手段の算出結果が入力されることにより冷房能力の制御及び除湿能力の制御指令を出す。
なお、ステップS007ではTset=Trとしたが、完全に一致させるのは困難であり、また室温のハンチングの原因ともなりうるため、目標値に幅を持たせ、例えば|Tset−Tr|≦2℃などとしてもよく、またステップS008の湿度についても同様に、例えば|Hset−Hr|≦5%などとしてもよい。
【0034】
次に、除湿運転が選択された後の冷房能力と除湿能力の制御方法について述べる。除湿運転時はおよそ室外ファン4の回転数を変化させると冷房能力が変化し、圧縮機1の回転数を変化させると除湿能力が変化する。従って蒸発器面積が選択・決定された後は、算出された必要な冷房能力と除湿能力が出力されるように、室外ファン4の回転数と圧縮機1の回転数を制御すればよい。
【0035】
ここでの制御は必要能力から一義的に圧縮機の回転数や室外ファンの回転数を決定しても良いし、例えば設定値と検知した値との差から、圧縮機や室外ファンの回転数を増加または低下させる変更幅を決定しても良く、さらにこの算出は予め空気調和機の制御マイコンの中のメモリーに、データテーブルとして所有してもよい。
また制御対象として室外ファン4と圧縮機1に限定することなく、さらに第1絞り機構5、第2絞り機構7などの各アクチュエータを制御して、より木目細かな冷媒回路の制御をしてもよい。
【0036】
本実施の形態1では、図1に示すよう蒸発面積を2段階に切替えたが、それに限定するものではなく、図7に示すように蒸発器の個数を3個以上としてもよい。この図は冷媒回路の一部で、第2絞り機構7と四方弁2の間の部分のみ示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。図7に示すように、第2室内熱交換器8と並列に接続された開閉弁9と第3室内熱交換器10に対し、更に並列に第2開閉弁12と第4室内熱交換器13を接続する。開閉弁9と第2開閉弁12を両方とも開放することで第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10と第4室内熱交換器13が全て蒸発器となり、最大面積の除湿運転となる。また第2開閉弁12のみ閉じることで第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10を蒸発器とする除湿運転となり、更に開閉弁9も閉じることで第2室内熱交換器8のみを蒸発器とする最小面積の除湿運転となる。これによって、図1では2種類であった除湿運転の種類を増やし、より木目細かい蒸発器面積の選択が可能となり、発生した負荷が制御範囲内に入るような蒸発器面積のうち、最小の蒸発器面積を用いた除湿運転を選択することで、必要な能力を確保した上で、最大の除湿効率となるような省エネルギー運転が常に実現できる。また図中の点線で示すように3回路より増やしてもよい。
即ち、除湿運転パタ−ンとして、前記の除湿運転A及び除湿運転Bの二段階に対して、3段階以上の冷房能力、除湿能力の除湿運転パタ−ンとすることができる。
【0037】
また本実施の形態1では、蒸発器である第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10をあえて異なる面積とすることで、室内熱交換器の分割数は図1と同数のまま、3段階の蒸発器面積の選択が可能となる。図8は冷媒回路の一部で、第2絞り機構7と四方弁2の間の部分のみ示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。例えば第2室内熱交換器8の面積を、第3室内熱交換器10の面積より大きくしておき、両回路に開閉弁9と第2開閉弁12を接続する。2つの開閉弁を、両方開放、開閉弁9のみ開放、第2開閉弁12のみ開放とすることで、蒸発器面積を3段階に変更することが可能となる。図7のように室内熱交換器の分割数を増やすと、それだけ冷媒回路上で分岐や合流する個所が増え、そのための配管部材も必要となってコストアップを招き、スペースもとる。図8に示す構成によれば、図1と同じ室内熱交換器の分割数で、蒸発器面積の選択数を増やすことができる。
【0038】
本実施の形態1では図1に示すように、除湿運転時に蒸発器となる第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10を並列に接続したが、図9に示すように直列に接続してもよい。この図は冷媒回路の一部で、第2絞り機構7と四方弁2の間の部分のみ示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。但し、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10のパス数は2パスとしている。一般に蒸発器は複数の冷媒流路を並列に接続すると、すなわち多パスにすると、冷媒の圧力損失が減って消費エネルギーが少なくなり効率が向上するが、この図9の接続方法は、蒸発器の冷媒流路が多パスである場合に効果があるため、2パスを例に説明する。
【0039】
冷媒流路が2パスである第3室内熱交換器10を、やはり冷媒流路が2パスである第2室内熱交換器8と直列に接続し、第3室内熱交換器10に対して並列にバイパス回路16と開閉弁9を接続する。開閉弁9を閉じることによって冷媒は第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10の双方を流れ、すなわち蒸発面積の大きい「除湿運転A」の運転となる。一方開閉弁9を開放することによって第2室内熱交換器8を通過した冷媒はバイパス回路16を通り、第3室内熱交換器10は機能しないので、蒸発器面積の小さい「除湿運転B」の運転となる。なお第3室内熱交換器10の回路を閉鎖する手段は持たないので、開閉弁9を開放しても第3室内熱交換器10にも冷媒は若干流れるが、一般に熱交換器の配管の圧力損失は大きく、バイパス回路16は第3室内熱交換器10よりもはるかに圧損が小さくなるため、冷媒のほとんどはバイパス回路16に流れる。
【0040】
このように開閉弁9の開閉によって蒸発器面積は変化するが、いずれの場合も蒸発器のパス数は2パスであって変化しない。図1に示すように、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10を並列に接続すると、開閉弁9の開閉による蒸発器面積変更の際、蒸発器のパス数が変化してしまい、例えば第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10をそれぞれ1パスとすると、開閉弁9を開いた時は2パスとなるが、開閉弁9を閉じた場合は1パスとなってパス数は減少してしまい、圧力損失低減の効果は得られない。しかしながら2つの室内熱交換器を直列に図9のような接続にすることで、蒸発面積を変更した場合も蒸発器のパス数を変更することなく、すなわちこの場合いずれもパス数を2パスに保つことができる。なお第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10のバス数は2パスに限定するものではなく、3パス以上であってもよい。また、第2室内熱交換器と8と第3室内熱交換器10のパス数は同数でなくてもよい。
【0041】
図9では開閉弁を用いたが、三方弁を用いても同等の効果が得られる。図10は冷媒回路の一部で、第2絞り機構7と四方弁2の間の部分のみ示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。第2室内熱交換器8と直列に接続された第3室内熱交換器10に対して並列にバイパス回路16を設け、第3室内熱交換器10の出口と三方弁17を介して合流させる。この三方弁17の切替えによって冷媒が第3室内熱交換器10を流れる場合と、第3室内熱交換器10に流れずにバイパス回路16に流れる場合の切替えができ、すなわち「除湿運転A」と「除湿運転B」の切り替えが容易に可能となる。図8の開閉弁9を用いた場合と比較すると、三方弁17を用いることで、第3室内熱交換器10を使用しない場合に、第3室内熱交換器10への冷媒の流れが完全に閉鎖されるので、より完全な運転の切替えが可能となる。
【0042】
なお図9と図10においていずれも除湿運転時の冷媒の流れに対し後流側となる、第3室内熱交換器10に対してバイパス回路16を設けたが、それに限定するものでなく、第2室内熱交換器8と並列にバイパス回路16を設けても、同様の効果を得ることができる。
【0043】
本実施の形態1の図1、図4では、除湿運転時の蒸発器の面積を変更することで、能力範囲の広い除湿運転Aと、除湿効率が高い除湿運転Bの切替えを実施したが、蒸発器の風量を変更することで蒸発器の能力を制御し、蒸発器面積の変更と同等の効果を得ることができる。図11は室内機の第2絞り機構7と四方弁2の間の部分の冷媒回路構成と風路を示している。矢印は空気の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。
【0044】
図11に示すように第2室内熱交換器8の風路に風量調整ダンパ18を設け、この風量調整ダンパ18を例えば実線で示す向きにすれば、第1室内熱交換器6と第2室内熱交換器8に同量の風量が流れ、また風量調整ダンパ18を点線で示す向きにすれば第2室内熱交換器8の風量が低下し、蒸発器の能力が低下して、蒸発器面積を減少させたのと同等の効果を得ることができる。なお、図11では風量調整ダンパ18と室内ファン11の間に第2室内熱交換器8がくるような風路構成としたが、その三者の順番を限定するものではなく、風量調整ダンパ18による風量の調整ができればよい。
この場合は、風量により、複数段階の除湿運転パタ−ンを決定する。
【0045】
なお、圧縮機の容量制御は、インバ−タによる回転数制御の他に公知の容量制御を行ってもよい。
【0046】
実施の形態2.
図12aはこの発明の実施の形態2である空気調和機の冷凍サイクルの冷媒回路の一部であり、実施の形態1の図1の第1絞り機構5と四方弁2の間の部分を示している。その他の部分は実施の形態1と同じである。
図12aにおいて、矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。第1室内熱交換器6と第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10を直列に接続し、それぞれの間に第2絞り機構7と第3絞り機構19を配置する。
【0047】
実施の形態1では除湿運転時に蒸発器の面積を変更することで蒸発部能力を変更させ「除湿運転A」と「除湿運転B」を切替える例を説明したが、本実施の形態では再熱器と蒸発器の面積比率を変更することで、再熱部と蒸発部の能力比率を変更して「除湿運転A」と「除湿運転B」を切替える手段について説明する。なおここで再熱器や蒸発器の面積は熱交換器の表面積とするが、例えば空気風路に対する面積すなわち前面面積などとしてもよい。図12bに示すように第2絞り機構7を絞って絞り機構として機能させ、第3絞り機構19を全開とすると、第1室内熱交換器6のみ再熱器として機能し、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10は蒸発器として機能する。この場合再熱器に対する蒸発器の面積比率が大きくなり、冷房能力と除湿能力の制御範囲が広い、図3aでの「除湿運転A」が実現する。
【0048】
また図12cに示すように第2絞り機構7は全開とし、第3絞り機構19のみ絞り機構を機能させると、第1室内熱交換器6と第2室内熱交換器8は再熱器として機能し、第3室内熱交換器10のみ蒸発器として機能する。すなわち再熱器と蒸発器の面積比率が変わり、蒸発器面積が小さくなるので、冷房能力と除湿能力の制御範囲は狭くなるが、圧縮機の吸入圧力の低下によって入力が減り、除湿効率が高くなる。すなわち、より省エネルギー運転が可能な、図3aでの「除湿運転B」が実現できる。従って絞りとして機能させる絞り機構を選択することで、「除湿運転A」と「除湿運転B」は容易に切替え可能となる。
【0049】
図12aでは3分割した室内熱交換器に2つの絞り機構を用いたが、四方弁を用いても同様の運転切替えが可能である。図13は室内機の第1絞り機構5と四方弁2の間の部分の冷媒回路を示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。第2絞り機構7と第2室内熱交換器8と第2四方弁21を、図13に示すように接続する。
【0050】
第2四方弁21を図の実線で示す方向にすると、冷媒は矢印で示す方向に流れ、すなわち第1室内熱交換器6を通った冷媒は第2四方弁21を経て第2絞り機構7を通り、第2室内熱交換器8を通って再び第2四方弁21を経て第3室内熱交換器10に流れる。すなわち第1室内熱交換器6が再熱器として機能し、第2室内熱交換器8と第3室内熱交換器10は蒸発器として機能する。すなわち蒸発器の面積比率が大くなり、「除湿運転A」となる。
【0051】
一方第2四方弁21を図の破線で示す方向にすると、第1室内熱交換器6を通った冷媒は第2四方弁21を経て第2室内熱交換器8を通り、第2絞り機構7を通って再び第2四方弁21を経て第3室内熱交換器10に流れる。すなわち第1室内熱交換器6と第2室内熱交換器8が再熱器として機能し、第3室内熱交換器10のみが蒸発器として機能する。すなわち蒸発器の面積比率が小さくなり「除湿運転B」となる。以上のように第2四方弁21の方向の切替えで、「除湿運転A」と「除湿運転B」を容易に切りかえることができ、複数の絞り機構を用いる必要がない。
【0052】
図12aでは室内熱交換器を3分割し、室内機内の絞り機構を2つとしたが、その数に限定するものではない。図14は室内機の第1絞り機構5と四方弁2の間の部分の冷媒回路を示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。図14に示すように室内熱交換器を4分割し、すなわち更に第4絞り機構20と第4室内熱交換器13を直列に接続して、機能させる絞り機構を第2絞り機構7と第3絞り機構19と第4絞り機構20の3つの中から選択することによって、再熱器と蒸発器の面積比率の選択肢が3つに広がり、より木目細かい省エネルギー運転が可能となる。更に室内熱交換器を5分割以上した場合も、より省エネルギーの効果が高まる。
この場合も除湿運転パタ−ンが三段階以上とすることができる。
【0053】
次に本実施の形態2における、面積比率の選択方法について説明する。面積比率を変更する場合も、蒸発器の面積のみを変更する実施の形態1と同様に、制御範囲の大きい「除湿運転A」と、制御範囲は狭いが除湿効率の高い「除湿運転B」を、負荷に応じて選択すればよい。すなわち図5で負荷▲1▼が発生した場合は、制御範囲が負荷▲1▼を含んでいる「除湿運転A」を選択し、また負荷▲2▼が発生した場合は、どちらの除湿運転でも対応可能であるため、この場合は除湿効率が高い「除湿運転B」を選択する。これによって本実施の形態2においても、必要な能力が常に省エネルギー運転で実現可能となる。
なお、除湿運転パタ−ンが三段階以上の場合も同様である。
【0054】
本実施の形態2では図12aに示すように、除湿運転時の再熱器と蒸発器の面積比率を変更することで再熱部と蒸発部の能力比率を変え、能力範囲の広い除湿運転Aと、除湿効率が高い除湿運転Bの切替えを実施したが、除湿運転の切替え方法をそれに限定するものでなく、再熱器と蒸発器の風量比率を変更することで、除湿運転の切替えを実施してもよい。図15は第1絞り機構5と四方弁2の間の部分の冷媒回路と風路を示している。矢印は空気の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。
【0055】
図15に示すように、第1室内熱交換器6と第2室内熱交換器8にそれぞれ別に室内ファン11と第2室内ファン22を付設する。このような構成にすることで除湿運転時に再熱器として機能する第1室内熱交換器6と、蒸発器として機能する第2室内熱交換器8の風量を独立に制御できる。例えば室内ファン11と第2室内ファン22を同風量にすることも可能であるし、室内ファン11の風量を増加させて第1室内熱交換器6の再熱能力を増加させ、第2室内ファン22の風量を減少させて第2室内熱交換器8の蒸発能力を減少させることもできる。こうすることで再熱器の能力が上がって蒸発器の能力が減り、結果的に熱交換器の面積比率を変更したのと同じ効果を得ることができる。またこの構成にすることで、熱交換器の面積比率の変更のための、複雑な冷媒回路上の配管や部材が不要となり、コスト低下や省スペース化も図ることができる。
【0056】
さらに図16でも同等の効果を得ることができる。図16は第1絞り機構5と四方弁2の間の部分の冷媒回路と風路を示している。矢印は空気の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。ダンパ23の開度を矢印に示すように左右に変更することで、第1室内熱交換器6側の再熱側風路24の幅と、第2室内熱交換器8側の蒸発器側風路25の幅の比率が変更でき、すなわち再熱器と蒸発器を通過する風量比を制御することができるのですなわち、個々の熱交換器に室内ファンを設けたのと同等の効果を得ることができる。またこの場合は室内ファンは1つですむため、ファン駆動用のモータや回路などの数も少なくてすみ、よりコスト低下や省スペース化を図ることもできる。
【0057】
熱交換器の分割方法として蒸発器面積の変更と、再熱器と蒸発器の面積比率の変更を、両方取り入れた回路としてもよい。図17は室内機の第1絞り機構5と四方弁2の間の部分の冷媒回路を示している。矢印は除湿運転時の冷媒の流れを示し、図中で同じ番号をつけた構成部品は図1と同一部品を示す。図17に示すように第1室内熱交換器6や第2室内熱交換器8と直列に第3絞り機構19と第3室内熱交換器10を接続し、更に第3室内熱交換器10と並列に、開閉弁9と第4室内熱交換器13を接続し、更に第4室内熱交換器13と並列に、第2開閉弁12と第5室内熱交換器26を接続する。
【0058】
第2絞り機構7と第3絞り機構19の選択によって、再熱器と蒸発器の面積比率の変更が可能となり、更に開閉弁9や第2開閉弁12の開閉による、蒸発器面積の変更が可能となる。更に両者の組み合わせでより木目細かな選択ができ、より省エネルギー効果の大きい除湿運転が可能となる。
【0059】
前記の実施の形態1から実施の形態2において、冷媒としては、例えばR410aが用いられる。
また、燃焼性のある冷媒であるR600a、R290、R32、及び自然系冷媒である二酸化炭素、アンモニウムなどを用いることで、地球温暖化への影響が少ない除湿運転可能な空気調和機を得ることができる。
【0060】
また、前記の実施の形態1から実施の形態2において、空気調和機は、異常検知手段及び通信手段を有し、異常検知手段によって異常を検知した場合は、電話回線、電灯線または無線などによって、空気調和機外の所定のサービスセンタや所定の携帯電話へ通報するようにすれば、冷媒漏れなどの異常時の迅速な連絡、対応が安価な設備で可能になる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したとおり、請求項1に関る空気調和機は、圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器を有し、第1室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の間に配管接続された四方弁により、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の流路、又は第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、第2絞り機構及びその他の室内熱交換器の流路に切換え可能とされるものである。
そこで、除湿運転において、蒸発器の蒸発面積の変更を四方弁による流路切換えで行えるので、絞り機構の数量が減少できる。
【0069】
また、請求項2に係る空気調和機は、圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構及び第2室内熱交換器の順に配管接続され、第1室内熱交換器は再熱熱交換器、第2室内熱交換器は蒸発器とされ、第2室内熱交換器への送風量が、冷房負荷及び除湿負荷の大きさに対応して制御されるものである。
そこで、蒸発器の蒸発能力が送風量で可変にでき、除湿運転において、負荷に適正に対応できる。
【0070】
また、請求項3に係る空気調和機は、請求項2記載の空気調和機において、第1室内熱交換器用の室内ファン及び第2室内熱交換器用の室内ファンを設け、それぞれ独立に送風量が制御されるものである。
そこで、再熱熱交換器と蒸発器の風量を独立に制御でき、蒸発器の蒸発能力が送風量で可変にでき、除湿運転において、負荷に容易に対応できる。
【0071】
また、請求項4に係る空気調和機は、温度設定手段と、湿度設定手段と、温度検知手段と、湿度検知手段と、温度設定手段の設定温度と温度検知手段の検知温度から冷房負荷を算出し、湿度設定手段の設定値と湿度検知手段の検知湿度から除湿負荷を算出する負荷算出手段と、冷房能力及び除湿能力の組合せからなる除湿運転パタ−ンを記憶する除湿運転記憶手段と、負荷算出手段が算出した負荷量が除湿運転記憶手段が記憶する除湿運転パタ−ンのうち、能力内である除湿運転パタ−ンを選択する除湿運転選択手段と、除湿運転選択手段が選択した除湿運転パタ−ンで除湿運転を行うとともに検出値が前記設定値に近づくように制御する制御手段とを備えたものである。
そこで、除湿運転選択手段が選択した除湿運転パタ−ンにより除湿運転を行うことにより、負荷に対応できる除湿運転が可能となる。
【0072】
また、請求項5に係る空気調和機は、請求項4記載の空気調和機において、除湿運転選択手段は、算出負荷が能力内である最も能力の小さい除湿運転パタ−ンを選択するものである。
そこで、負荷に対応できる能力を確保するとともに、最小の消費電力で除湿運転が可能となる。即ち、必要な能力を確保したうえで、最大の除湿効率となる省エネルギ−運転が可能となる。
【0073】
また、請求項6に係る空気調和機は、請求項4又は請求項5に記載の空気調和機において、制御手段は、検出値が設定値に近づくように、室外ファンの回転数及び圧縮機の容量を制御するものである。
そこで、室外ファンの回転数を制御することにより冷房能力を制御し、圧縮機の容量を制御することにより除湿能力を制御でき、負荷に対応したきめ細かな除湿運転が可能となる。
【0074】
また、請求項7に係る空気調和機は、請求項4〜請求項6のいずれかに記載の空気調和機において、除湿運転選択手段が選択する除湿運転パタ−ンは、請求項1〜請求項10のいずれかで決定される除湿運転パタ−ンであるものである。
そこで、除湿運転選択手段が請求項1〜請求項10のいずれかで決定される除湿運転パタ−ンを選択することにより、それぞれ、負荷に対応した除湿運転が可能となる。
【0075】
また、請求項8に係る空気調和機は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の空気調和機において、冷凍サイクルの冷媒として、可燃性冷媒又は自然系冷媒を用いたものである。
そこで、負荷に対応した除湿運転が可能であるとともに、さらに、地球温暖化への影響の少ない空気調和機が得られる。
【0076】
また、請求項9に係る空気調和機は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の空気調和機において、異常検出手段及び通信手段を有し、異常検出手段が異常を検出した場合は、検出結果がサ−ビスセンタ−又は携帯電話へ通信されるものである。
そこで、負荷に対応した除湿運転が可能であるとともに、さらに、冷媒漏れなどの異常時の迅速な対応ができる空気調和機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による空気調和機の冷凍サイクルの冷媒回路図である。
【図2】 実施の形態1に係わり、冷房運転時と除湿運転時の冷房能力と除湿能力の能力範囲を示す図である。
【図3】 実施の形態1に係わり、除湿運転と冷房能力、除湿能力の能力範囲の差異及び除湿運転と除湿能力、除湿効率の違いを示す図である。
【図4】 実施の形態1に係わり、能力の大きい除湿運転及び効率の高い除湿運転の冷媒回路構成を示す要部冷媒回路図である。
【図5】 実施の形態1に係わり、負荷と除湿運転の選択の関係を示す説明図である。
【図6】 実施の形態1に係わり、除湿運転時の空気調和機の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態1に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の蒸発器の蒸発面積の変化を説明する要部冷媒回路図である。
【図8】 実施の形態1に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の蒸発器の蒸発面積の変化を説明する別の要部冷媒回路図である。
【図9】 実施の形態1に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の蒸発器の蒸発面積の変化を説明するさらに別の要部冷媒回路図である。
【図10】 実施の形態1に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の蒸発器の蒸発面積の変化を説明するさらに別の要部冷媒回路図である。
【図11】 実施の形態1に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の室内熱交換器への風量を制御する説明図である。
【図12】 実施の形態2による空気調和機の、第1絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器の関係を説明する要部冷媒回路図である。
【図13】 実施の形態2に係わり、第1絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器の関係を説明する別の要部冷媒回路図である。
【図14】 実施の形態2に係わり、第1絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器の関係を説明するさらに別の要部冷媒回路図である。
【図15】 実施の形態2に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器への送風状態を説明する要部冷媒回路図である。
【図16】 実施の形態2に係わり、第2絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器への送風状態を説明する別の要部冷媒回路図である。
【図17】 実施の形態2に係わり、第1絞り機構と四方弁の間の再熱器と蒸発器を示す要部冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、2 流路切換弁(四方弁)、3 室外熱交換器、5 第1絞り機構、6、8、10、・・・ 室内熱交換器、6 第1室内熱交換器、7 第2絞り機構、8 第2室内熱交換器、9、・・・ 開閉弁、16 バイパス回路、17 三方弁、21 第2四方弁。

Claims (9)

  1. 圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、
    前記室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器を有し、
    前記第1室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の間に配管接続された四方弁により、第1室内熱交換器、第2絞り機構、第2室内熱交換器及びその他の室内熱交換器の流路、又は第1室内熱交換器、第2室内熱交換器、第2絞り機構及びその他の室内熱交換器の流路に切換え可能とされることを特徴とする空気調和機。
  2. 圧縮機、流路切換弁、室外熱交換器、第1絞り機構及び室内熱交換器からなる冷凍サイクルを備えた空気調和機において、
    前記室内熱交換器は、第1室内熱交換器、第2絞り機構及び第2室内熱交換器の順に配管接続され、
    前記第1室内熱交換器は再熱熱交換器、第2室内熱交換器は蒸発器とされ、前記第2室内熱交換器への送風量が、冷房負荷及び除湿負荷の大きさに対応して制御されることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記第1室内熱交換器用の室内ファン及び前記第2室内熱交換器用の室内ファンを設け、それぞれ独立に送風量が制御されることを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
  4. 温度設定手段と、湿度設定手段と、温度検知手段と、湿度検知手段と、前記温度設定手段の設定温度と前記温度検知手段の検知温度から冷房負荷を算出し、前記湿度設定手段の設定値と前記湿度検知手段の検知湿度から除湿負荷を算出する負荷算出手段と、冷房能力及び除湿能力の組合せからなる除湿運転パタ−ンを記憶する除湿運転記憶手段と、前記負荷算出手段が算出した負荷量が前記除湿運転記憶手段が記憶する除湿運転パタ−ンのうち、能力内である除湿運転パタ−ンを選択する除湿運転選択手段と、前記除湿運転選択手段が選択した除湿運転パタ−ンで除湿運転を行うとともに前記検出値が前記設定値に近づくように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  5. 前記除湿運転選択手段は、前記算出負荷が能力内である最も能力の小さい除湿運転パタ−ンを選択することを特徴とする請求項4記載の空気調和機。
  6. 前記制御手段は、前記検出値が前記設定値に近づくように、室外ファンの回転数及び圧縮機の容量を制御することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の空気調和機。
  7. 前記除湿運転選択手段が選択する除湿運転パタ−ンは、請求項1〜請求項3のいずれかで決定される除湿運転パタ−ンであることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  8. 冷凍サイクルの冷媒として、可燃性冷媒又は自然系冷媒を用いたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 異常検出手段及び通信手段を有し、前記異常検出手段が異常を検出した場合は、検出結果がサ−ビスセンタ−又は携帯電話へ通信されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の空気調和機。
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