JP3739896B2 - 壁面剥離診断機の打撃装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の新築工事の竣工時あるいは既設建築物の壁面において、外装タイル等の剥離の有無を診断するための壁面剥離診断機に備えられる打撃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物のコンクリート躯体からの例えば壁面タイル等の剥離の有無を診断する方法としては、ハンマー等で前記壁面タイル等を軽く叩いた時の打撃音から、作業員の聴覚によって判断し、剥離が存在すると判定した箇所を図面に記録したり壁面への塗料吹き付け等によってマーキングする方法が広く採用されて来た。しかし、このような聴覚に依存した打診方法では、作業員の経験や資質に個人差があるため、剥離の有無を正確に判定することが困難であった。そこで近年は、建築物における診断対象壁面を、先端にハンマ部を一体に形成した打撃ロッドで反復的に打撃し、これによって前記壁面から発生する打撃音の周波数解析により壁面タイル等の剥離の有無を判定する壁面剥離診断機が種々開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の壁面剥離診断機においては、先端にハンマ部を一体に形成した打撃ロッドを有する打撃装置が用いられているため、壁面の状態に忠実な打撃音が得られなくなり、その周波数解析による剥離判定が困難になるといった問題が指摘される。これは、一般にコンクリート建築物の壁面に用いられる壁面タイル等を打撃した時の打撃音の一次共振周波数が10〜20kHz の範囲にあるのに対し、打撃によって打撃ロッド自体から発生する音にも20kHz より低周波数域内に複数の共振周波数があり、この共振周波数によるスペクトルピークが壁面タイルから発生する打撃音のスペクトルに重なって、打撃音のスペクトルパターンによる剥離判定の阻害となるからである。
【0004】
特に、下地浮きのように剥離が深い位置に存在する場合は、その打撃音のスペクトルが健全な壁面の打撃音のスペクトルと近似するため、打撃ロッド自体から発生する音のスペクトルピークの存在が剥離判定を困難なものにしていた。
【0005】
本発明は上述のような問題に鑑みてなされたもので、その主な技術的課題とするところは、打撃によって打撃ロッド自体から発生する音が壁面からの打撃音の周波数解析の阻害とならず、周波数解析による壁面剥離判定を的確に行うことの可能な打撃音データを得るための打撃装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明に係る壁面剥離診断機の打撃装置は、打撃方向に対して所定距離だけ進退可能なロッドと、このロッドの係合部と係合してこのロッドをストローク後端位置まで後退移動させてから前記係合を解除する行程を反復的に行う駆動部と、前記ロッドの後退動作に伴って弾性変形されることにより前記ロッドを前進方向に付勢する打撃用バネと、前記ロッドの前進方向に配置されこのロッドに対して相対移動可能に分離したハンマと、前記ロッドとハンマとの間に介在され前記診断対象壁面との接触位置から前記ハンマを前記ロッド側へ引き戻す復帰用バネとからなる。
【0007】
上記構成によれば、打撃方向のストロークが所定距離に規制されたロッドが駆動部との係合により前記ストロークの後端位置まで強制移動されると、これに伴って打撃用バネが弾性変形されて蓄勢され、次いで前記駆動部との係合が解除された時点で、前記ロッドは打撃用バネの付勢力によって急速に前進移動され、これに伴いハンマも打撃方向へ前進移動される。前記ロッドはそのストローク先端位置まで前進した時点で移動が停止されるが、このロッドと分離しているハンマは慣性によって前進移動を継続し、診断対象壁面と衝突(打撃)する。前記ロッドが停止してからのハンマの前進移動は復帰用バネの弾性変形(蓄勢)を伴うので、打撃による自らの反発力によって診断対象壁面から僅かに離れたハンマは、駆動部との係合によるロッドの再後退移動を待たずに、打撃後直ちに前記復帰用バネの付勢力によって診断対象壁面から離れる。このため、ハンマが打撃時に診断対象壁面と接触した状態で一定時間止まることがなく、診断対象壁面の状態(剥離の有無)に忠実な打撃音が得られる。
【0008】
ここで、コンクリート建築物の壁面に貼り付けられるタイルは、先に述べたように一般に一次共振周波数が10〜20kHz の範囲にある。したがって、このようなタイルを打撃して剥離診断を行うには、打撃によって壁面から20kHz までの打撃音を発生させることが好ましい。またそのためには打撃時にハンマが壁面タイルに接触している時間が75μsec.以内であることが必要であり、しかも前記打撃音の周波数域にはハンマ自体の共振周波数が存在しないことが必要である。
【0009】
上述の理由から、本発明において一層好ましくは、ハンマは、打撃による壁面への加振力が 20kHz以上までほぼ白色ノイズ状の連続スペクトルを示すように、言い換えれば壁面打撃によってハンマ自体から発生する音のゼロクロス周波数が 20kHzを超える周波数域に存在するように、その質量、材質、形状、大きさ及び衝突速度が設定される。発明者の計算によれば、例えばポアソン比≒0.2 、弾性係数≒0.75×1011 N/m2の材質からなる壁面タイルに、ポアソン比=0.28、弾性係数=2.06×1011 N/m2、半径=7mm 、密度= 7.8gr/cm3 の鋼球を10cmの高さから落下させて衝突させた場合は、衝突時における壁面タイルへの前記鋼球の接触時間が59.4μsec.となり、壁面打撃によって鋼球自体から発生する音のゼロクロス周波数が25.245kHz となり、上述の条件を完全に満足することがわかった。したがって本発明の打撃装置は、前記鋼球落下による壁面打撃に近い状態が実現されるように構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る打撃装置を具備した壁面剥離診断機全体の概略構造を示すものである。すなわちこの壁面剥離診断機は、ボディ10と、このボディ10に内蔵された旋回機構20、打撃装置30、打撃音センサ40及び塗料噴射装置50とからなり、作業員が手で建築物壁面に沿って移動させることのできる大きさ及び重量となっている。
【0011】
ボディ10は、ハンドル11と、このハンドル11に旋回自在に設けた可動ケーシング12とを有する。ハンドル11には台座部11a及び回転テーブル11bが形成されており、可動ケーシング12は、前記回転テーブル11bの中心に設けられた旋回機構20を介して枢結され、この旋回機構20の軸心を中心に所定角度(例えば 270°)の範囲で反復旋回可能となっている。台座部11a及び回転テーブル11bの底面には、壁面上での移動を円滑にするための所要数の案内ローラ13が設けられている。
【0012】
旋回機構20は、回転方向が正逆切換可能な旋回用ギヤードモータ21と、可動ケーシング12が所定の回転角に達した時にこれを検出するために回転テーブル11b上の所定位置に設けられた一対(図では1個のみ示される)の近接センサ22と、可動ケーシング12と一体であって前記旋回用ギヤードモータ21の出力軸に連結されたボス23と、このボス23の回転動作を円滑にするベアリング24等からなり、可動ケーシング12が所定の回転角まで旋回されると、近接センサ22からの検出信号によって旋回用ギヤードモータ21の回転方向が切り換わり、可動ケーシング12の旋回方向が反転するようになっている。
【0013】
打撃装置30は可動ケーシング12の旋回端部12a内にあって、図2にも示すように、後端に係合部としてのローラ311が設けられたロッド31と、打撃方向に対する前記ロッド31の進退移動を案内するガイドスリーブ32と、ロッド31のローラ311に係合してこのロッド31をそのストローク後端位置まで後退させてから前記係合を解除する行程を周期的に繰り返す駆動部33と、ロッド31の後退動作に伴って圧縮されることによりこのロッド31を前進方向(打撃方向)に付勢する打撃用コイルスプリング34と、ロッド31の前進方向に配置されたハンマ35と、このハンマ35を診断対象壁面Wとの接触位置から引き戻す復帰用コイルスプリング36とを備える。
【0014】
駆動部33は、ギヤードモータ331と、このギヤードモータ331の出力軸332にカップリング333を介して連結されたシャフト334と、このシャフト334の先端に軸着されたカム335とからなる。カム335の外周面はインボリュート曲面状をなしていて、その最大径部335aと最小径部335bとの間は段差状に形成されている。すなわちこのカム335は、ギヤードモータ331によりシャフト334を介して図2における反時計方向に回転され、一回転毎に、その外周面とロッド31のローラ311との係合及び係合解除を繰り返すものである。そしてロッド31の打撃方向の往復移動は、ローラ311がカム335の最大径部335aに接触した状態となる位置がストローク後端となり、最小径部335bに接触した状態となる位置がストローク先端となるように規定されており、ローラ311がカム335の最小径部335bと接触するストローク先端位置までロッド31が前進しても、その先端が診断対象壁面Wから適宜離れた位置にあるように、このロッド31の長さが設定されている。
【0015】
シャフト334は、可動ケーシング12を旋回させる旋回機構20の軸心すなわち旋回用ギヤードモータ21の軸心と直交し、ガイドスリーブ32及びロッド31と、旋回機構20におけるボス23とを貫通して設けられている。ロッド31におけるシャフト334の貫通部は、ロッド31の打撃方向の往復移動を許容するために長孔31aとなっている。また図1に示すように、ガイドスリーブ32には、カム335によるローラ311の往復移動を許容するための溝32aが形成されている。
【0016】
ハンマ35は、前面351aが球面状をなす鋼製のハンマ本体351と、その背面側に設けられたピストン部352と、前記ハンマ本体351とピストン部352とを一体的に連結している鋼線からなる連結棒353とからなり、ピストン部352はロッド31の先端部に形成されたスリーブ31b内にその軸方向移動自在に収容されている。また、復帰用コイルスプリング36もこのスリーブ31b内にあって、その上端がロッド31側に固定され、下端がピストン部352に固定されている。なお、参照符号312は連結棒353をスリーブ31bの軸心位置に摺動自在に保持すると共にピストン部352に対する抜け止めを行う軸受、313はOリングである。
【0017】
復帰用コイルスプリング36は通常収縮しており、ロッド31がストローク先端位置にあっても復帰用コイルスプリング36が収縮していれば、ハンマ35のハンマ本体351は診断対象壁面Wとの接触位置から距離L1 だけ離れた位置に保持されるが、ハンマ35にロッド31のスリーブ31bから飛び出す方向への所定の加速度が与えられた時には、復帰用コイルスプリング36はハンマ35の運動エネルギによって伸長変形され、前方に診断対象壁面Wが存在しない場合には距離L2 (L2 >L1 )だけハンマ35が飛び出すことができる。
【0018】
図3は上記打撃装置30の動作を示すものである。シャフト334を中心として矢印R方向にカム335が回転されると、まず図3(A)に示すように、ロッド31のローラ311が、カム335のインボリュート面状の外周面に乗り上がってこの外周面上を回転しながらカム335の回転と共に図の上方へ向けて押し上げられるため、ロッド31は打撃用コイルスプリング34を圧縮しながらガイドスリーブ32内を後退移動される。また、収縮状態にある復帰用コイルスプリング36を介して、ハンマ35もロッド31と共に後退移動される。
【0019】
図3(B)に示すように、カム335の最大径部335aまでローラ311が乗り上がることによって、ロッド31がそのストローク後端位置に達した後、更にカム335がR方向へ回転して行くことによって、ローラ311が前記最大径部335aとの係合状態が解除されるので、図3(C)に示すように、圧縮されていた打撃用コイルスプリング34の伸長によってロッド31が高速で前進移動し、これに伴ってハンマ35もロッド31と共に前進移動される。そして、ロッド31はローラ311がカム335の最小径部335bと接触することによって前進移動を停止するが、ハンマ35はロッド31の停止後も慣性によって前進移動を継続し、その先端のハンマ本体351が診断対象壁面Wを打撃する。
【0020】
ロッド31の停止後のハンマ35の慣性による前進移動は復帰用コイルスプリング36の伸長を伴うので、図3(D)に示すように、ハンマ35は診断対象壁面Wを打撃した後直ちに前記復帰用コイルスプリング36の引張付勢力によって診断対象壁面Wとの接触位置から距離L1 だけ後退される。そしてその後カム335の回転が更に継続されることによって、ローラ311が再びカム335の外周面上を転動して図3(A)の状態になる。したがって、カム335が1回転する度に上述の動作が繰り返され、一定の周期で診断対象壁面Wに対する打撃が行われる。
【0021】
説明を図1に戻すと、ハンマ35で打撃されることによって診断対象壁面Wから発生する打撃音を検出する打撃音センサ40と、剥離の存在が判定された診断対象壁面Wの表面にマーキングを行う塗料噴射装置50は、ボディ1の可動ケーシング12の旋回端部12aにおけるハンマ35の近傍に位置して内蔵されている。打撃音センサ40としては、広い周波数域に対してフラットな特性を持つコンデンサマイクロフォンあるいは加速度センサ等が好適に用いられる。塗料噴射装置50は、塗料及び噴射ガスが圧入されたエアゾール缶51と、このエアゾール缶51のスプレーノズル52を開閉するソレノイド53からなる。なお、可動ケーシング12は、その側面の一部が開閉できるようになっており、このため、空になったエアゾール缶51は、新しいものと随時交換することができる。
【0022】
打撃音センサ40からの打撃音信号は、図示されていない演算処理部に与えられる。この演算処理部は、前記打撃音信号を所定のサンプリング周期において振幅が量子化されたディジタル信号にA/D変換し、このA/D変換された信号波形をフーリエ変換により周波数分析し、そのスペクトルパターンにより剥離の有無を判定するものである。剥離が存在する部分での打撃音は、パワースペクトルが健全な壁面の打撃音とは異なるため、これを利用して剥離の有無を判定する。そしてその結果、剥離の存在が判定された場合は、塗料噴射装置50におけるソレノイド53にリレー信号が出力されて、このソレノイド53がエアゾール缶51のスプレーノズル52を一定の短い時間だけ開放し、これによって診断対象壁面Wの打撃箇所に塗料が噴射され、剥離の存在をマーキングする。
【0023】
【実施例】
図4は剥離のない健全な壁面タイルの打撃音データ、図5は下地との剥離の発生している壁面タイルの打撃音データ、図6は約10mmの深さで下地浮き(下地と躯体コンクリートとの剥離)のある壁面タイルの打撃音データで、それぞれ(A)はハンマがロッドの先端に一体形成された従来の打撃装置によって打撃した時の打撃音の振動波形が上段に、パワースペクトルが下段に示され、(B)は上述の実施形態の打撃装置によって打撃した時の打撃音の振動波形が上段に、パワースペクトルが下段に示されている。
【0024】
図4と図5あるいは図6とを比較すると、下地との剥離の発生している壁面タイルや下地浮きのある壁面タイルの打撃音は、健全な壁面タイルの打撃音に比較して振幅が大きく、スペクトルのピークが低周波域で大きくなるといった特徴が見られる。これは、壁面タイルの剥離や下地浮きがある場合、これによる空洞がその大きさ等に対応する比較的低周波の領域で共鳴するからである。
【0025】
しかし、従来の打撃装置で打撃した場合、下地との剥離や下地浮きのない健全な壁面タイルの打撃音データでは、図4(A)に示すように、打撃力の入力直後の比較的振幅の大きい振動が長時間(約 4msec)にわたって続いていて、しかもそのスペクトルには1kHz付近及び7kHz付近等に顕著なピークが見られる。これは、従来の打撃装置の場合はロッドと一体のハンマ自体から発生する音の複数の共振周波数が、相手壁面から発生した打撃音に重なって検出されるからである。このため、従来の打撃装置で打撃した場合は、健全な壁面タイルと、下地との剥離や下地浮きのある壁面タイルの打撃音データの違い、すなわち図4(A)と図5(A)あるいは図6(A)との違いが必ずしも明瞭ではない。特に、図6(A)に示す下地浮きのある壁面タイルの打撃音データは、13kHz 付近のスペクトルピークの大小が図4(A)と相違するだけであるため、剥離の有無の判別が困難である。
【0026】
これに対し、健全な壁面タイルを本発明の実施形態の打撃装置によって打撃した場合は、図4(B)に示すように、打撃力の入力によって振幅の大きい振動が1周期だけ発生した後は急速に減衰してほぼ振動が収束しており、そのスペクトルは20kHz までの全域でほぼフラットであることがわかる。これは、ロッドから分離しているハンマの一次共振周波数が、20kHz までの打撃音の特徴周波数域に存在しないからである。そして、下地との剥離や下地浮きのある壁面タイルを本発明の実施形態の打撃装置によって打撃した場合は、図5(B)あるいは図6(B)に示すように、打撃力の入力直後に振幅の大きい振動が約 3〜 5msecにわたって続き、低周波数域に顕著なスペクトルピークを有することから、図4(B)に示す正常な打撃音データとは明瞭な差が見られ、しかも剥離や下地浮き部分の打撃音の総エネルギは、正常壁面の打撃音の総エネルギに対して12〜60倍に達するため、確実な判定が可能である。
【0027】
なお、本発明は図1に示すような壁面剥離診断機に限らず、壁面を打撃することによって剥離診断を行うあらゆる装置に適用することができる。ハンマの形状も例えば鋼球からなるものなど、種々の変更が可能である。
【0028】
【発明の効果】
本発明に係る壁面剥離診断機の打撃装置によると、鋼球落下による壁面打撃に近い状態が実現されるため、ハンマが打撃時に診断対象壁面と接触した状態で一定時間止まることがなく、周波数解析による壁面剥離判定を的確に行うことの可能な打撃音を得ることができ、またその結果、従来装置では困難であった下地浮きの判定も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る打撃装置を具備した壁面剥離診断機全体の概略構造を示す説明図である。
【図2】上記打撃装置を図1のII−II線位置で切断した断面図である。
【図3】上記打撃装置の動作を示す説明図である。
【図4】健全な壁面タイルの打撃音データで、(A)は従来の打撃装置によって打撃したもの、(B)は同じ壁面タイルを上記実施形態の打撃装置によって打撃したものである。
【図5】剥離の発生している壁面タイルの打撃音データで、(A)は従来の打撃装置によって打撃したもの、(B)は同じ壁面タイルを上記実施形態の打撃装置によって打撃したものである。
【図6】下地浮きの発生している壁面タイルの打撃音データで、(A)は従来の打撃装置によって打撃したもの、(B)は同じ壁面タイルを上記実施形態の打撃装置によって打撃したものである。
【符号の説明】
30 打撃装置
31 ロッド
311 ローラ
33 駆動部
34 打撃用コイルスプリング(打撃用バネ)
35 ハンマ
351 ハンマ本体
36 復帰用コイルスプリング
W 診断対象壁面
Claims (2)
- 建築物における診断対象壁面を繰り返し打撃する打撃装置を備え、前記打撃により発生する打撃音の周波数分析により壁面の剥離の有無を判定する壁面剥離診断機において、
前記打撃装置が、
打撃方向に対して所定距離だけ進退可能なロッドと、
このロッドの係合部と係合してこのロッドをストローク後端位置まで後退移動させてから前記係合を解除する行程を反復的に行う駆動部と、
前記ロッドの後退移動に伴って弾性変形されることにより前記ロッドを前進方向に付勢する打撃用バネと、
前記ロッドの前進方向に配置されこのロッドに対して相対移動可能に分離したハンマと、
前記ロッドとハンマとの間に介在し前記診断対象壁面との接触位置から前記ハンマを前記ロッド側へ引き戻す復帰用バネと、
からなることを特徴とする壁面剥離診断機の打撃装置。 - 請求項1の記載において、
ハンマは、壁面打撃によってハンマ自体から発生する音のゼロクロス周波数が 20kHz を超える周波数域に存在するように、質量、材質、形状、大きさ及び衝突速度が設定されたことを特徴とする壁面剥離診断機の打撃装置。
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