JP3738954B2

JP3738954B2 - 指針照明装置

Info

Publication number: JP3738954B2
Application number: JP33962999A
Authority: JP
Inventors: 勝仁梅沢; 聡土屋
Original assignee: Nippon Seiki Co Ltd
Current assignee: Nippon Seiki Co Ltd
Priority date: 1999-11-30
Filing date: 1999-11-30
Publication date: 2006-01-25
Anticipated expiration: 2019-11-30
Also published as: JP2001153691A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両用計器に採用される指針照明装置に関し、特に指針キャップと表示板との間隙から表示板上に光が漏洩することを防止することに特徴を有する指針照明装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より表示板上で回動する指針を透光材から形成して光導入部を設けるとともに表示板の背後に導光板を配置し、この導光板より導いた白熱電球などの光源からの照明光を表示板の光透過部分を通じて指針の光導入部に供給し、指針自体を光輝させる指針照明装置がよく知られている。
【０００３】
この種の指針照明装置にあっては、指針の光導入部を含む回動中心領域の前方及びその周囲は通常、遮光性部材からなる指針キャップにて覆われるので、この部分からの光洩れは抑えられるが、指針キャップと表示板との間隙から光洩れが発生することがある。
【０００４】
そこで、例えば実公平６−２００９７号公報のように、照明光の光導入経路となる表示板の光透過部分周囲に円環状の遮光リングを設け、この遮光リングを指針キャップとラップさせて光洩れを抑制する指針照明装置が提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のごとく遮光リングを用いて光洩れを抑制する構造は、単に遮光リングと指針キャップとを所定の間隔を空けてラップさせるだけの構造であるため、導光体を通じて指針側に供給される照明光のうち、指針側から反射した照明光が遮光リングと指針キャップとの間隙を通ってダイレクトに表示板表面に漏れやすく、これがハレーションとなって視認され照明品質を低下させてしまうことがあり、この点で改良が望まれていた。
【０００６】
本発明は、この点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、指針キャップと表示板との間隙からの光漏れを低減し照明品質を高めることが可能な指針照明装置を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、回動中心領域に光導入部を有する透光性の指針本体と前記回動中心領域を覆う指針キャップとを備える指針と、この指針の背後に所定距離を隔てて配置され前記指針に対応する部分に透光部を有する表示板と、この表示板の背後に配置され前記表示板の透光部を通じて前記指針の光導入部に照明光を供給することにより前記指針を光輝させる光源と、前記指針と前記表示板の間に位置して前記表示板側に固定され前記指針キャップ側に延びる筒状の遮光壁部とを備え、前記指針に前記光導入部へ入る光を制御する導入光制御部を前記遮光壁部の上端側を覆うように形成するとともに前記遮光壁部に沿ってその内側に前記導入光制御部から垂下する筒状の遮光部を形成し、前記遮光壁部内面に中心に向かって伸び前記遮光部の開口の大きさに略等しい開口を備える遮光壁を形成したものである。
【０００８】
また本発明は、前記遮光壁部で囲まれる部分に前記光源を配置し、前記遮光壁を前記表示板より前記光源側に配置したものである。
【０００９】
また本発明は、前記光源が発光ダイオードである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明による指針照明装置は、回動中心領域Ｒに光導入部１３を有する透光性の指針本体１０と回動中心領域Ｒを覆う指針キャップ１１とを備える指針１と、この指針１の背後に所定距離を隔てて配置され指針１に対応する部分に透光部２１を有する表示板２と、この表示板２の背後に配置され表示板２の透光部２１を通じて指針１の光導入部１３に照明光を供給することにより指針１を光輝させる光源４，４ｂと、指針１と表示板２の間に位置して表示板２側に固定され指針キャップ１１側に延びる筒状の遮光壁部３ｂ，５１とを備え、指針１に光導入部１３へ入る光を制御する導入光制御部１８を遮光壁部３ｂ，５１の上端側を覆うように形成するとともに遮光壁部３ｂに沿ってその内側に導入光制御部１８から垂下する筒状の遮光部１７を形成し、遮光壁部３ｂ内面に中心に向かって伸び遮光部１７の開口の大きさに略等しい開口３６，５６を備える遮光壁３７，５５を形成したものである。このように構成したことにより、指針キャップ１１と表示板２との間の迷路形状がより複雑なものとなるとともに、遮光壁部３ｂ，５１と遮光部１７との間隙に光源４ｂからの光が入り込みにくくなり、指針キャップ１１と表示板２との間隙から表示板２上に光が漏洩することを防止することができる。
【００１１】
また、遮光壁部３ｂで囲まれる部分に光源４ｂを配置し、遮光壁３７を表示板２より光源４ｂ側に配置したことにより、指針キャップ１１と表示板２及び遮光壁部３ｂなどで形成される迷路形状の距離を長くすることができ、この迷路形状を通る光は弱まることとなり、より指針キャップと表示板との間隙から表示板上に光が漏洩することを防止することができる。
【００１２】
また、光源４ｂを発光ダイオードとすることにより、発熱量を抑え、かつ光源をコンパクトにできるので、小型の指針照明構造を提供することができる。
【００１３】
【実施例】
以下、本発明の第１実施例を図１から図３を用いて説明するが、図は本発明による指針照明装置を指針式メータに適用したものである。
【００１４】
指針式メータ装置は、指針１と、この指針１の背後に所定距離を有して配置される表示板２と、この表示板２の背後に配置されるフレーム３と、このフレーム３のすり鉢状の反射部３ａ内に配置される光源４ａと、同じくフレーム３に形成した筒状の遮光壁部３ｂ内に配置される光源４ｂと、この光源４ａ，４ｂを備えフレーム３の背後に配置される硬質の回路基板５と、この回路基板５の背後に配置される計器本体６とから構成され、指針１と計器本体６から伸長する指針軸７とを回路基板５，フレーム３，表示板２を介して連結固定し、計器本体６の指針軸７の駆動に応じた指針１の軸回り回動により、表示板２に形成された文字，数字，目盛等の図示しない表示意匠部を指示するとともに、光源４ｂの点灯により、指針１を照明できるようになっている。また、光源４ａの点灯により、表示板２の前記表示意匠部を照明できるようになっている。
【００１５】
指針１は、ポリカーボネート，アクリルなどの合成樹脂からなる透光性の指針本体１０と、この指針本体１０の回動中心領域Ｒの前方及びその周囲を覆って背後が開口する、黒色系の遮光性合成樹脂からなる指針キャップ１１と、指針本体１０の回動中心領域Ｒの背後に固定され、黒色系の遮光性合成樹脂からなる円盤形の被覆部材１２とからなる。
【００１６】
指針本体１０は、その回動中心領域Ｒに、光源４の照明光を内部に採り入れる受光部（光導入部）１３と、この受光部１３より採り入れた照明光を先端側に反射する指針反射部１４と、指針軸７に連結されるボス部１５とを備えている
【００１７】
被覆部材１２は、遮光性を有する黒色の合成樹脂材料からなり、指針本体１０のボス部１５及び受光部１３を露出する開口部１６と、フレーム３に形成した遮光壁部３ｂに沿ってその内側に延びるリング状の突出壁からなる遮光部１７と、開口部１６以外から指針本体１０の回動中心領域Ｒ内への光の進入を防止する導入光制御部１８とを備えている。
【００１８】
表示板２は、透明な合成樹脂パネルからなる基材の表面に、所定色からなり目盛，文字，マーク等を形成する透光性の着色印刷層とこの着色印刷層の周囲を囲むように目盛，文字，マーク等の背景となる地色印刷層とを備え（図示しない）、前記地色印刷層は、本実施例では白色系の着色インクを用いて形成されている。また表示板２は指針軸７及び指針本体１の受光部１３に対応する領域に貫通孔状の透光部２１を備え、この透光部２１はフレーム３の遮光壁部３ｂが嵌合する大きさに形成されている。
【００１９】
フレーム３は、白色の遮光性の合成樹脂からなり、表示板２を照明する光源４ａを収納する表示板照明室３１と指針１を照明する光源４ｂを収納する指針照明室３２とを備えている。表示板照明室３１と指針照明室３２とは本実施例では、遮光壁部３ｂにより仕切られている。この遮光壁部３ｂは、光源４ａからの光を拡散させ、表示板２裏面に向けて照射する反射部３ａとともにフレーム３に一体に形成されている。このフレーム３の光源４ａの対応箇所には孔部３３が設けられ、回路基板５上に配設される光源４ａからの照射光を通過可能に形成するとともに、この光を反射部３ａにより反射させて表示板２の背後から表示板２を透過照明するように構成している。光源４ｂから照射される光は、円筒状の遮光壁部３ｂによって表示板照明室３１から区画された指針照明室３２内で、受光部１３に向けて導光される。受光部１３に入射した光は回転中心領域Ｒに形成される指針反射部１４によって回転中心領域Ｒから指針本体１０の先端側に向けて導光され指針本体１０が照明される。
【００２０】
このように構成することにより、遮光壁部３ｂによって表示板照明室３１と指針照明室３２とが区画形成され、各照明室はそれぞれ異なる光源４ａ，４ｂにより照明される。よって、指針１は専用に設けられた光源４ｂによって照明されるので、従来と比較して指針１を明るく照明することができる。また、導光体を用いることなく指針照明や表示板照明が可能であるので、部品費などの製造コストを抑えることができる。
【００２１】
遮光壁部３ｂには、その上端近傍に表示板２の透光部２１の周囲を支持する載置部３４を設けるとともに、この載置部３４との間に表示板２の透光部２１の周囲を挟持固定する爪部３５を設けている。この爪部３５は遮光壁部３ｂの外周面に対し外側に部分的に突出し、互いに対向状態で設けたものであり、この爪部３５と載置部３４を備えた遮光壁部３ｂに表示板２の透光部２１の周囲が挟持されることにより、表示板２を透光部２１の周囲でフレーム３に固定支持することが可能となるものである。
【００２２】
つまり、遮光壁部３ｂは表示板照明室３１と指針照明室３２とを仕切って互いの光が隣の照明室に入り込むことを防止するだけでなく、表示板２を載置するとともに、表示板２の振動を防止し得るものとなる。
【００２３】
また、円筒状の遮光壁部３ｂの先端が指針キャップ１１に向けて延びており、そして遮光壁部３ｂは、被覆部材１２の遮光部１７と所定間隔を空けて指針軸７に対向し、略迷路形状を構成する。
【００２４】
また、遮光壁部３ｂの筒内面には、その遮光壁部３ｂの中心に向かって伸び被覆部材１２の遮光部１７の開口の大きさに略等しい開口３６を備えた遮光壁３７が形成されている。この遮光壁３７を形成したことにより、迷路形状がより複雑なものとなるとともに、遮光壁部３ｂと遮光部１７との間隙に光源４ｂからの光が入り込みにくくなり、指針キャップ１１と表示板２との間隙から表示板２上に光が漏洩することを防止することができる。
【００２５】
また、本実施例においては、遮光壁３７を表示板２よりも光源４ｂ側に配置したことにより、指針キャップ１１と表示板２及び遮光壁部３ｂなどで形成される迷路形状の距離を長くすることができ、この迷路形状を通る光は弱まることとなり、より指針キャップ１１と表示板２との間隙から表示板２上に光が漏洩することを防止することができる。
【００２６】
また、光源４ｂは、指針照明装置の用途などにより、白熱電球などでも良いが、光源４ｂを発光ダイオードとすることにより、発熱量を抑え、かつ光源をコンパクトにできるので、小型の指針照明構造を提供することができる。
【００２７】
以上、本実施例により、特に指針１側を通じ反射して表示板２側に向かう照明光を低減もしくは減衰させ、これによりハレーションの発生を抑制して照明品質を高めることができる。
【００２８】
なお本実施例では、遮光部１７を被覆部材１２に形成する例を示したが、指針１（指針本体１０）と指針軸７とを連結する指針座と称される連結部材に遮光部を形成してもよい。
【００２９】
また本実施例のごとき指針照明装置は、特に表示板として白色系の地色部を有する、いわゆる白色文字板に適用した際に特に有効である。
【００３０】
図４から図６は本発明の第２実施例を示すものであり、前記第１実施例と同一もしくは均等箇所には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【００３１】
指針式メータ装置は、表示板２の背後に積層配置される導光板８と、この導光板８の背後に所定距離を有して配置される白熱電球からなる光源４と、指針１と表示板２との間に配置されるカラー部材９とから構成され、指針１と計器本体６から伸長する指針軸７とを導光板８，表示板２，カラー部材９を介して連結固定し、計器本体６の指針軸７の駆動に応じた指針１の軸回り回動により、表示板２に形成された文字，数字，目盛等の図示しない表示意匠部を指示するとともに、光源４の点灯により、指針１を照明できるようになっている。
【００３２】
導光板８は、指針本体１と同様な透光性合成樹脂からなり、指針本体１のボス部１５に対応し指針軸７を貫通させる通孔３７と、この通孔３７の周縁に位置し透光部２１を通じて指針１の受光部１３に光源４の照明光を供給して指針１を光輝させる円錐状の導光板反射部（光供給部）３８と、導光板８を連通するように形成される貫通部３９とを備えている。
【００３３】
カラー部材９は、遮光性を有する黒色の合成樹脂材料からなり、暗色系表示板２の透光部２１を取り巻いてその周縁を覆い且つその先端が指針キャップ１１に向けて延びる円環状の遮光壁部５１と、この遮光壁部５１の基端側外周部より透光部２１の周囲に突出して表示板２の表面に当接するフランジ５２と、遮光壁部５１の下端より部分的に指針軸７に沿って伸長し且つその先端に外方へ向けて突出する係合部５３を有するフック状の係止片５４とから構成されている。
【００３４】
そして、表示板２と導光板８とを重合配置した状態で、貫通部３９にカラー部材９の係止片５４を挿入し、係止片５４の係合部５３を導光板８の背面に係合させることにより、表示板２及び導光板８の止着が行われる。そしてカラー部材９の固定，止着状態において遮光壁部５１は、遮光キャップ１側へ延びるように配置され、またこの遮光壁部５１は、被覆部材１２の遮光部１７と所定間隔を空けて指針軸７に対向し、略迷路状となる光漏れ抑制部を構成する。
【００３５】
またカラー部材９は、遮光壁部５１の下端側から遮光壁部５１の中心に向かって伸び被覆部材１２の遮光部１７の開口の大きさに略等しい開口５６を備えた遮光壁５５を備えている。この遮光壁５５により、迷路形状がより複雑なものとなるとともに、遮光壁部５１と遮光部１７との間隙に導光板８を介した光源４ｂからの光が入り込みにくくなり、指針キャップ１１と表示板２との間隙から表示板２上に光が漏洩することを防止することができる。
【００３６】
係止片５４の内側には、係止片５４を貫通孔３５に挿入取付できるように当接部５７が形成されており、係止片５４を貫通孔３５に挿入し、係合部５３を導光板８の背面に係合した際には、当接部５７が貫通孔３５の内壁面に軽い圧入状態で当接するものである。
【００３７】
以上詳述したように、本実施例によれば、回動中心領域Ｒに受光部（光導入部）１３を有する指針本体１０と、この指針本体１０の回動中心領域Ｒを覆う指針キャップ１１，被覆部材１２でなる遮光性部材とを備える指針１と、この指針１の背後に所定距離を隔てて配置され受光部１３対応部分に透光部２１を有する表示板２と、この表示板２の背後に重合配置され表示板２の透光部２１を通じて指針１の受光部１３に照明光を供給して指針１を光輝させる導光板反射部（光供給部）３２を有する導光板８と、指針１と表示板２の間に位置して表示板２側に固定され表示板２の透光部２１周縁を覆って遮光性部材側に延びる筒状の遮光壁部５１を有するカラー部材９とを備え、被覆部材１２にカラー部材９の遮光壁部５１に沿ってその内側に延びる遮光部１７を連続的に形成するとともに、遮光壁部５１の下端でその筒内面にその遮光壁部５１の中心に向かって伸び被覆部材１２の遮光部１７の開口の大きさに略等しい開口５６を備えた遮光壁５５を形成したことにより、特に指針１側を通じ反射して表示板２側に向かう照明光を低減もしくは減衰させ、これによりハレーションの発生を抑制して照明品質を高めることができる。
【００３８】
また前記実施例と同様に本実施例の指針照明装置も、特に表示板として白色系の地色部を有する、いわゆる白色文字板に適用した際に特に有効である。
【００３９】
【発明の効果】
以上詳述したように、所期の目的を達成することができ、指針キャップと表示板との間隙からの光漏れを低減し照明品質を高めることが可能な指針照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例の断面図。
【図２】同実施例の要部断面図。
【図３】同実施例の要部斜視図。
【図４】本発明の第２実施例の断面図。
【図５】同実施例の要部断面図。
【図６】同実施例のカラー部材の斜視図。
【符号の説明】
１指針
２表示板
３ｂ，５１遮光壁部
４，４ａ，４ｂ光源
９カラー部材
１０指針本体
１１指針キャップ
１３受光部（光導入部）
１７遮光部
１８導入光制御部
２１透光部
３６，５６開口
３７，５５遮光壁
Ｒ回動中心領域

Claims

回動中心領域に光導入部を有する透光性の指針本体と前記回動中心領域を覆う指針キャップとを備える指針と、この指針の背後に所定距離を隔てて配置され前記指針に対応する部分に透光部を有する表示板と、この表示板の背後に配置され前記表示板の透光部を通じて前記指針の光導入部に照明光を供給することにより前記指針を光輝させる光源と、前記指針と前記表示板の間に位置して前記表示板側に固定され前記指針キャップ側に延びる筒状の遮光壁部とを備え、前記指針に前記光導入部へ入る光を制御する導入光制御部を前記遮光壁部の上端側を覆うように形成するとともに前記遮光壁部に沿ってその内側に前記導入光制御部から垂下する筒状の遮光部を形成し、前記遮光壁部内面に中心に向かって伸び前記遮光部の開口の大きさに略等しい開口を備える遮光壁を形成したことを特徴とする指針照明装置。
前記遮光壁部で囲まれる部分に前記光源を配置し、前記遮光壁を前記表示板より前記光源側に配置したことを特徴とする請求項１記載の指針照明装置。
前記光源が発光ダイオードであることを特徴とする請求項２記載の指針照明装置。