JP3738941B2 - スライドドア車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドアの変形を防止し得るスライドドア車に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6に示すように、車体100側面に形成した開口部101をスライドドア102で開閉するようにしたスライドドア車103では、スライドドア102の内部に、図7に示すように、補強材として鋼管で形成したドアビーム104がスライドドア102の前後方向に配設されている。
【0003】
このドアビーム104は、スライドドア102のドア長さに応じた鋼管105を用いており、両端に設けられたブラケット106を介してスライドドア102を構成するドアインナパネル107とドアアウタパネル108のうちドアインナパネル107の両側に溶接によって固定している。こうして、スライドドア102の外面に加わる衝撃に対する室内側への変形を抑制している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、鋼管105自体の強度を上げるため、材質の向上(高張力化)や、径、板厚のアップが必要で、一般材でも割高の鋼管材を用いることによって、さらにコスト高となる傾向があった。また、前後のブラケット106も厚板を使い強度を持たせるなどコストや重量が嵩みがちとなる。
【0005】
本発明は上記課題を解決し、車体側構造物を利用してスライドドアの変形を阻止することができるスライドドア車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、車体側面に形成された開口部をスライドドアによって開閉するスライドドア車において、上記車体のサイドシルの上方に室内フロアを設けるとともに、この室内フロアと上記サイドシルとの間に上記スライドドアの下部ガイドレールを配設し、上記スライドドアの下部を、上記室内フロアに対応させつつ上記サイドシル近傍まで延出して設け、上記スライドドアの内部にスライドドア幅の中央部を含む前後長さを有する補強用ビームを配設し、この補強用ビームの取付位置を、外部側面からみて、上記室内フロアと上記下部ガイドレールとに重なる高さ位置に配設したことにある。
【0007】
スライドドアの側面に衝撃が加わった場合、スライドドアの室内側に配設されている車体側構造物に、スライドドアの内部に補強用ビームが配設されている部分が対応しているので、スライドドアの変形を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図1は、ワンボックスカー等で採用されているスライドドア車1を示したもので、このようなスライドドア車1では、車体2の片側側面に設けられた乗降用開口部3をスライドドア4によって開閉するようにしている。
【0010】
上記乗降用開口部3の下部側には、 図2および図3に示すように、室内フロア5の下部側に車体2の前後方向にサイドシル部6が設けられており、スライドドア4の下部を、室内フロア5に対応させつつ、サイドシル部6近傍まで延出して設け、室内フロア5と、このサイドシル部6との間にスライドドア4の下部側ガイドローラ(図示せず)をガイドする下部側ガイドレール7が車体2の前後方向に沿って配設されている。一方、スライドドア4を構成するドアインナパネル8とドアアウタパネル9の内部には、断面コ字状の補強用ビーム10が車体2の前後方向に沿って配設されている。
【0011】
この補強用ビーム10は、 図3に示すように、スライドドア4の車体前後方向の幅Lよりも小さく形成され、スライドドア4の中央部分を補強できる長さL1に設定されている。この補強用ビーム10の取付位置は、室内フロア5と対応する位置に、ドアインナパネル8の内面に上下フランジ部11をスポット溶接等により接合して配設されている。つまり、この補強用ビーム10の取付位置を、外部側面からみて、室内フロア5と下部ガイドレール7とに重なる高さ位置に配設し、スライドドア4のドアインナパネル8の室内フロア5に対して上下の位置をそれぞれ固着している。この補強用ビーム10は鋼板を、例えば、プレス加工によって成形したもので、補強用ビーム10の板面には、車体2の前後方向と車幅方向と上下方向に沿って凹条または凸条の補強用ビード10a、10b、10cが形成されている。
【0012】
上記スライドドア4の内面には、図4および図5(a)(b)に示すように、上下方向に沿ってセンタリーンフォースメント12がドアインナパネル8の上下部に溶接して設けられている。このセンタリーンフォースメント12の途中は、接着剤14を介してドアアウタパネル9の内面側に接着している。上記スライドドア4の室内側下部外面には、下部ガイドレール7とサイドシル部6との間に配設されてサイドシル部6に装着されたウェザーストリップ13が当接してシールしている。
【0013】
上記構成によると、スライドドア4の外部側面から荷重を受けた場合、補強用ビーム10の取付位置が室内フロア5に対応する位置に設定されているので、スライドドア4の変形を阻止することができる。
【0014】
また、補強用ビーム10と交叉するように、上下方向に沿ってセンタリーンフォースメント12が配設されているので、補強用ビーム10からずれた位置の剛性も向上することができる。
【0015】
本発明の補強用ビーム10としては、例えば、長さ200mm、板厚1.2mmの断面コ字状(いわゆるハット断面)で、重量約450gのものを用いることができる。
従来の、鋼管を用いたビームでは、長さ830mm、板厚1.4mm、外径25.4mmのものを用いていたので、重量が約930gとなっており、本発明では、約半分以下の重量となる。また、コスト的にも、約5分の1に軽減することができる。
【0016】
なお、本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、補強用ビーム10の長さは、スライドドア4の中央部分に限らずスライドドア4の幅全域に設けることもできる。また、補強用ビーム10の形状も、断面コ字状に限らず、半円状でも良い等適宜変更して実施し得ることは言うまでもない。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるスライドドア車によれば次のような効果を奏することができる。
車体側面に形成された開口部をスライドドアによって開閉するスライドドア車において、上記車体のサイドシルの上方に室内フロアを設けるとともに、この室内フロアと上記サイドシルとの間に上記スライドドアの下部ガイドレールを配設し、上記スライドドアの下部を、上記室内フロアに対応させつつ上記サイドシル近傍まで延出して設け、上記スライドドアの内部にスライドドア幅の中央部を含む前後長さを有する補強用ビームを配設し、この補強用ビームの取付位置を、外部側面からみて、上記室内フロアと上記下部ガイドレールとに重なる高さ位置に配設したので、車体側構造物を利用してスライドドアの変形を阻止することができることから、僅かな強度で大きな荷重に対応することができる。よって、コストダウンおよび重量の軽減を図ることができる。
スライドドアの内部に上記補強用ビームと交叉するリーンフォースメントを配設し、上記補強用ビームとは個別に上記ドアインナパネルの下部に接合したので、側面からの荷重を補強用ビームとリーンフォースメントによって協働して受けることができる。
補強用ビームを鋼板で形成し、かつスライドドアのドアインナパネルの上記室内フロアに対して上下の位置をそれぞれ固着したので、コストダウンおよび重量の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスライドドア車の実施の形態を示す概念図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の補強用ビームの取付部を示す斜視図である。
【図4】図2のセンタリーンフォースメントを示す斜視図である。
【図5】(a)は図4のB−B線端面図、(b)は図4のC−C線端面図である。
【図6】図1のA−A線と同一部分の従来のスライドドア車の断面図である。
【図7】従来の補強用ビームの取付部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スライドドア車
2 車体
3 乗降用開口部
4 スライドドア
5 室内フロア
6 サイドシル部
7 下部側ガイドレール
8 ドアインナパネル
9 ドアアウタパネル
10 補強用ビーム
11 フランジ部
12 センタリーンフォースメント
Claims (4)
- 車体側面に形成された開口部をスライドドアによって開閉するスライドドア車において、上記車体のサイドシルの上方に室内フロアを設けるとともに、この室内フロアと上記サイドシルとの間に上記スライドドアの下部ガイドレールを配設し、上記スライドドアの下部を、上記室内フロアに対応させつつ上記サイドシル近傍まで延出して設け、上記スライドドアの内部にスライドドア幅の中央部を含む前後長さを有する補強用ビームを配設し、この補強用ビームの取付位置を、外部側面からみて、上記室内フロアと上記下部ガイドレールとに重なる高さ位置に配設したことを特徴とするスライドドア車。
- 上記スライドドアの内部に上記補強用ビームと交叉するリーンフォースメントを配設し、上記補強用ビームとは個別に上記ドアインナパネルの下部に接合したことを特徴とする請求項1に記載のスライドドア車。
- 上記補強用ビームを鋼板で形成し、かつスライドドアのドアインナパネルの上記室内フロアに対して上下の位置をそれぞれ固着したことを特徴とする請求項1または2に記載のスライドドア車。
- 上記下部ガイドレールと上記サイドシルとの間にスライドドアのドアインナパネルに当接するウェザーストリップを配し、上記補強用ビームをこのウェザーストリップの当接するドアインナパネルの近傍位置に固着したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスライドドア車。
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JP12835098A JP3738941B2 (ja) | 1998-05-12 | 1998-05-12 | スライドドア車 |
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Families Citing this family (1)
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1998
- 1998-05-12 JP JP12835098A patent/JP3738941B2/ja not_active Expired - Fee Related
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