JP3738835B2 - カードコネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装着されたメモリーカードを電子機器等に接続して情報の伝送を行うカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
カードコネクタは半導体記憶装置等を有して多量の情報を記録可能なメモリーカードを電子機器等に接続する機器であり、カードの形状や大きさ等に応じた種々の形態のものが知られている。従来のカードコネクタには、挿入したメモリーカードがケースの奥まで搬送される完全収容型のものがあり、このようなタイプのカードコネクタでは、装着されたメモリーカードが情報伝送中にコネクタから脱落したりすることがなく、また、情報伝送中のメモリーカードを動かしてしまって記録されたデータを誤って壊してしまうような心配もなく安全性が高い。
【0003】
このような完全収容型のカードコネクタでは、カードの収容と排出に電動モータを利用したものが多く知られている。電動モータでは回転方向を自在に変えることができるのでカードの収容動作と排出動作とを容易に行うことができるという利点がある。また、特開2001−60253号公報にはトグルばねを用いてカードの収容及び排出を行うようにしたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにカードの収容と排出とに電動モータを用いたものでは構成が複雑になるうえ、消費する電力が大きく、製造及び使用に要するコストが高いという問題があった。また、上記公報に開示されたトグルばねを用いてカードの収容及び排出を行うタイプのものでは電力を消費しないため電力などの維持コストがかからないという利点があるが、カードの排出時にはトグルばねをカードの排出側に反転させる大きなレバー操作が必要であるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、低コストな構成で情報伝送に対する信頼性の高い完全収容型にすることができるとともに、カードの排出が容易な構成のカードコネクタを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係るカードコネクタは、情報が記録されたカードを挿抜自在に保持してこのカードとの間で情報のやり取りを行うコネクタ本体と、カードが挿抜される位置である「第1の位置」と挿入されたカードを収容状態にする「第2の位置」との間でコネクタ本体をスライド移動自在に支持するケースと、一端がコネクタ本体に連結されるとともに他端がケースに連結され、コネクタ本体が「第1の位置」からカードの挿入方向へ所定量移動するまではコネクタ本体をカードの排出方向に付勢する「第1の状態」にあり、コネクタ本体がカードの挿入方向へ上記所定量を超えて移動した後はコネクタ本体をカードの挿入方向に付勢する「第2の状態」に切り替わるトグルばねと、コネクタ本体と一体になって移動するスライダ上に移動自在に設けられた押圧部材と、コネクタ本体がカードの挿入方向へスライド移動したときに、押圧部材に押圧されてカードの挿入方向へスライド移動するスライド部材と、スライド部材を常時カードの排出方向へ付勢する付勢ばねと、トグルばねによりカードの挿入方向へ付勢されたコネクタ本体が「第2の位置」に至る前の所定位置に位置したときにスライド部材をケースに対してロック保持するロック手段と、コネクタ本体が上記所定位置に至ったときに押圧部材とスライド部材とを離間させ、コネクタ本体が「第2の位置」に位置したときに押圧部材が再びスライド部材に当接するように押圧部材を移動させるカム溝と、ロック手段によるロック保持を解除するロック解除手段とを有し、「第2の位置」に位置したコネクタ本体は、ロック解除手段によりスライド部材のロック保持が解除されたとき、付勢ばねによりカードの排出側へ付勢されたスライド部材によりカードの排出側へ押圧され、トグルばねを「第2の状態」から「第1の状態」に切り替えて「第1の位置」に移動するようになっている。
【0007】
このようなカードコネクタにカードを挿入すると、カードは「第1の位置」に位置したコネクタ本体内に入る。カードを更に押し込んでいくと、トグルばねが「第1の状態」から「第2の状態」に切り替わるので、コネクタ本体はケース内へ引き込まれて「第2の位置」へ移動する。このようにカードが挿入されてコネクタ本体が「第2の位置」へ移動するまでの間には、コネクタ本体と一体になって移動するスライダ上に設けられた押圧部材に押圧されてスライド部材もカードの挿入方向へ移動するが、このスライド部材はコネクタ本体が「第2の位置」に至る前にロック手段によりロック保持される。また、このようにスライド部材がロック手段によりロック保持された後は、押圧部材はカム溝により誘導されてスライド部材とは離間させられ、コネクタ本体のみが「第2の位置」に移動する。そして、コネクタ本体が「第2の位置」に位置したところで押圧部材は再びスライド部材に当接接触する。カードを排出するときにはロック解除手段によりスライド部材の上記ロック保持を解除するが、スライド部材は付勢ばねにより付勢されてカードの排出方向へ移動する。このときスライド部材は押圧部材を押圧してカードの排出方向へ移動させるので、トグルばねは「第2の状態」から「第1の状態」に切り替わってコネクタ本体を「第1の位置」まで移動させる。これによりカードは引き抜き可能な状態となる。
【0008】
本発明に係るカードコネクタによれば、情報が記録されたカードを保持するコネクタ本体はケースに固定されるのではなく、カードの挿抜方向にスライド移動自在に支持されており、カードのケース内への押し込み操作に伴ってケースの内方へ移動し、カードをケース内に収容した状態で情報のやり取りを行う完全収容型になっている。このため、情報のやり取り中に誤ってカードを引き抜いたり、カードに衝撃を与えてデータを破損させてしまうような事態が防止される。また、スライド部材のロック保持を解除する操作を行うとコネクタ本体がカードを保持したままケース内を移動してカードを排出させる構成になっているので、カードの取り出しも大変容易である。また、カードの排出時には付勢ばねのみならず、「第2の状態」から「第1の状態」に切り替わったトグルばねもコネクタ本体をカードの排出側へ付勢するので、コネクタ本体はケース内を勢い良く移動して「第1の位置」まで至る。これによりカードはケースの前方に突出し、カードの引き抜きが容易となる。また、このような構成では電動モータを用いていないので構成が簡単であるとともに電力を消費しないため、製造及び使用に要するコストが安価である。
【0009】
ここで、上記ロック解除手段は、電気的に駆動する手段を用いてスライド部材のロック保持を解除するようになっていることが好ましい。このような構成であればスライド部材のロック保持解除操作が大変容易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1及び図2は本発明に係るカードコネクタ1の全体構成を示す図であり、図1(A),(B),(C)はこのカードコネクタ1の平面図、正面図及び右側面図、図2はこのカードコネクタ1の下面図である。これらの図に示すように、本カードコネクタ1は、下面に開口部110a(図2参照)を有するケース本体110及びこのケース本体110の上部に着脱自在に取り付けられる上部カバー180とからなるケース100内にコネクタ本体5が収容設置された構成となっている。
【0011】
先ず、図3〜図10を用いてコネクタ本体5の構成について説明する。図3はコネクタ本体5単体を前方斜めより見た斜視図であり、このコネクタ本体5に装着されるメモリーカード(以下、「カード」と称する)200とともに示したものである。コネクタ本体5は矩形状のベース部材10と、このベース部材10の上部に着脱自在に取り付けられるカバー部材80とからなるハウジング7と、このハウジング7の内部に設置されるコンタクト(後述する第1コンタクト40及び第2コンタクト50)やスイッチ部材(後述する第1スイッチ部材60及び第2スイッチ部材70)とから構成されている。
【0012】
カード200は樹脂等からなる平板状のカード基部201内にICチップ(図示せず)を埋設した構成となっており、カード基部201の裏面にはICチップと繋がる複数の平板状の端子202,202,…が整列した状態で配設されている。以下、説明の便宜上、カード200の挿抜方向(図1(A)における矢印Aの方向)をコネクタ本体5の前後方向、カード200の幅方向をコネクタ本体5の左右方向とし、カード200の挿入方向(図1(A)における矢印Aの向く方向)をコネクタ本体5の後方、挿入されるカード200を矢印Aの方向に見たときの右方をコネクタ本体5の右方と定義する。
【0013】
図4は図3の矢視IV−IVから見たコネクタ本体5の正面図であり、図5はカバー部材80を取り外した状態におけるコネクタ本体5の平面図である。また、図6は図5における矢視VI−VIから見たコネクタ本体5の断面図、図7は図5における矢視VII−VIIから見たコネクタ本体5の断面図、図8は図5における矢視VIII−VIIIから見たコネクタ本体5の断面図であり、図9は図6における矢視IX−IXから見たコネクタ本体5の断面図である。図5に示すように、ハウジング7のベース部材10は底壁21と、この底壁21の後端(図5では紙面左方端)において上方に延びて形成された左右の後壁22,22(左右の後壁22,22の間は開口部になっている)と、底壁21の左右端において上方に延びて形成された左右の側壁23,24とを有している。
【0014】
図5にも示すように、底壁21の左寄り中央部と左右側壁23,24の内方部のそれぞれには、カバー部材80の下面80aと所定間隔離れた上面を有する中央台状部25と左右の側方台状部26,27が形成されている。側方台状部26,27の各上面とカバー部材80の下面80aとは、カード200をスムーズに挿入させるためのガイド溝28,29を形成しており(図3及び図4参照)、カード200はこれらガイド溝28,29により左右端をガイドされつつ、ハウジング7の前方(図5においては紙面の右方)よりカード受容空間13、すなわち中央台状部25、側方台状部26,27とカバー部材80の下面80aとの間の空間内に挿入される。
【0015】
図5に示すように左右の側壁23,24にはカバー部材80を取り付けるための切り欠き30,31が複数個ずつ設けられており、同じく左右の側壁23,24にはそれぞれ固定金具14,15が取り付けられている(左方の固定金具14については図3も参照)。また、図5に示すように、ベース部材10下面の左前方及び右後方にはそれぞれ下方に突出した位置決め突起16,17が設けられている。
【0016】
図5に示すように、中央台状部25には4個の第1コンタクト40を取り付けるための第1溝32(4箇所)と、4個の第2コンタクト50を取り付けるための第2溝33(4箇所)及び第3溝34(4箇所)がそれぞれ前後方向に延びて互いに平行に並んで設けられている。第1溝32は中央台状部25の後半分に位置するとともに第2溝33は中央台状部25の前半分に位置しており、両溝32,33は互いに中心軸を一致させて前後方向に並んで設けられている。また第3溝34は前後に並んだ両溝32,33の右側(図5では紙面の上方)に位置している。更に中央台状部25の後左方には、第1スイッチ部材60及び第2スイッチ部材70を中央台状部25に取り付けるための第1空間35及び第2空間36が前後方向に延びて設けられている。
【0017】
第1溝32は、図6及び図9に示すように上段溝32aと、この上段溝32aの下方に位置して上段溝32aよりも幅の狭い下段溝32bとを有して構成されており、下段溝32bの下部(但し後端側の一部のみ)にはこの下段溝32bよりも幅が広く形成された第1コンタクト取付溝32cが設けられている。また、第2溝33は図6に示すように第1溝32の下段溝32bと同じ深さを有しており、その下部(但し前端側の一部のみ)には第2溝33よりも幅が広く形成された第2コンタクト取付溝33aが設けられている(図4参照)。また、第3溝34は第1溝32の上段溝32aと同じ深さを有している。
【0018】
第1コンタクト40は図6に示すように、第1コンタクト取付溝32cに圧入固定された固定部41と、固定部41から後下方に屈曲して底壁21の後方に延びたリード部42と、固定部41から前上方に斜めに延びて形成された連結部43と、この連結部43と接続するV字腕部44とを有して構成されている。なお、このV字腕部44は、基部45から前上方へ斜めに延びた第1腕部46と上記基部45から後上方へ斜めに延びた第2腕部47とを備えており、第1腕部46の先端に形成された接触部48が上記連結部43と接続している(第2腕部47は固定部41の上方に位置する)。
【0019】
図9に示すように、この第1コンタクト40の固定部41及び連結部43の下部は下段溝32bに、また連結部43の上部及びV字腕部44は上段溝32aにそれぞれ納められている。ここで、第1コンタクト40は固定部41より上方の部分が弾性変形自在であるが、基部45の幅は上段溝32aの幅より狭く、且つ、下段溝32bの幅より広く形成されており、上段溝32aの底面32dに当接して下方への変位が拘束されている。また、接触部48はカード受容空間13よりも下方に位置しており、第2腕部47の先端部がほぼ水平に折り曲げられて形成された押圧部47aはカード受容空間13内に位置している。
【0020】
第2コンタクト50は図6及び図7に示すように、第2コンタクト取付溝33aに圧入固定された固定部51と、固定部51から前下方に屈曲して底壁21の前方に延びたリード部52と、固定部51から後方に延びて折り返し、更に前上方に斜めに延びて形成された連結部53と、この連結部53と接続するV字腕部54とを有して構成されている。なお、このV字腕部54は、基部55から前上方へ斜めに延びた第1腕部56と上記基部55から後上方へ斜めに延びた第2腕部57とを備えており、第1腕部56の先端に形成された接触部58が上記連結部53と接続している(第1腕部56は固定部51の後上方に位置する)。
【0021】
図5に示すように、この第2コンタクト50のV字腕部54の第1腕部56は、接触部58から基部55へ向けて右方に(図5では紙面の上方に)屈曲して延びている。このため第2コンタクト50の固定部51及び連結部53は第2溝33に、第1腕部56は第2溝33と第3溝34に跨って、また基部55及び第2腕部57は第3溝34にそれぞれ納められている。ここで、第2コンタクト50は固定部51より上方の部分が弾性変形自在であるが、基部55は第3溝34の底面34aに当接して下方への変位が拘束されている。また、接触部58はカード受容空間13よりも下方に位置し、第2腕部57の先端部がほぼ水平に折り曲げられて形成された押圧部57aはカード受容空間13内に位置している。
【0022】
このように、第2コンタクト50の接触部58及び固定部51が第1コンタクト40の接触部48及び固定部41の前方に位置するように配設されるとともに、第2コンタクト50の第1腕部56が右方に屈曲して第1コンタクト40の第2腕部47及び第2コンタクト50の第2腕部57が互いに平行に、且つ、左右方向に交互に並んで配設されるので、第1コンタクト40の接触部48と第2コンタクト50の接触部58とを前後方向に並べて配設する一方で、両コンタクト40,50の押圧部47a,57aを左右方向に並べて配設することが可能となっている(図5参照)。
【0023】
第1スイッチ部材60は図5及び図8に示すように、第1空間35及び第2空間36に跨るように設けられており、図10にも示すように(図10ではハウジング7のベース部材10の図示は省略している)、第1空間35の下部に形成された第1スイッチ部材取付溝35aに圧入固定された固定部61と、固定部61から後下方に屈曲して底壁21の後方に延びたリード部62と、固定部61から水平前方に延びるとともに上方側に折り返されて水平後方に延びた第1腕部63と、第1腕部63の後端から後上方に斜めに延びて形成された第2腕部64と、第2腕部64の上端から下方側に延びるとともに左方(第2スイッチ部材70側)に延びて形成された第3腕部65と、第3腕部65の左方に延びた部分の下端から水平前方に延びて形成された接触部66とを有している。なお、第1空間35及び第2空間36の後部には上方に開口した切り欠き37が設けられており、第2腕部64はこの切り欠き37から上方に突出してカード受容空間13内に位置し、接触部66は第2空間36内に位置している。
【0024】
第2スイッチ部材70は図5及び図8に示すように第2空間36内に設けられており、第2空間36の下部に形成された第2スイッチ部材取付溝36aに圧入固定された固定部71と、固定部71から後下方に屈曲して底壁21の後方に延びたリード部72と、固定部71から水平前方に延びるとともに上方側に折り返されて水平後方に延びた腕部73と、この腕部73の上面に凸状に突出形成された接触部74とを有している。なお、第2スイッチ部材70の接触部74は第1スイッチ部材60の接触部66の下方に位置している。
【0025】
カバー部材80は図3に示すように平板状に形成されており、その左右側方には下方に延びた複数の腕部81,81.…が設けられている。これら腕部81,81,…の各々の下端部には内方に曲げられたフック(図示せず)が形成されており、カバー部材80をベース部材10の上方から被せてこれらフックをベース部材10の切り欠き30,31に引っ掛けることにより、カバー部材80をベース部材10に着脱自在に取り付けることができるようになっている。
【0026】
このように構成されたコネクタ本体5は、第1及び第2コンタクト40,50のリード部42,52及び第1及び第2スイッチ部材60,70のリード部62、72が基板B(図11及び図12参照)のパターン上に表面実装される。この際、ベース部材10下面より下方に突出して設けられた前述の位置決め突起16,17が、基板Bに設けられた位置決め穴(図示せず)に貫装されて基板B上での位置決めがなされ、固定金具14,15が基板B上に半田付け等により固定される。
【0027】
図11及び図12は本カードコネクタ1より上部カバー180を取り外した状態の平面図であり、図11はコネクタ本体5がカード200の挿抜位置(カード200が挿抜される位置)である「第1の位置」にある状態、図12はコネクタ本体5がカード200を収容状態にする「第2の位置」にある状態をそれぞれ示している。
【0028】
本カードコネクタ1においてコネクタ本体5を収容保持するケース100は、前述のように、コネクタ本体5をカード200の挿抜方向にスライド移動自在に支持するケース本体110と、このケース本体110の上部に着脱自在に取り付けられる上部カバー180とから構成される。ケース本体110は図11及び図12に示すように平板形状をなしており、ベース111の左右両側部にはケース100の前後方向に延びた左右の側壁112,113が設けられ、ベース111の後部には左右方向に延びた後壁115が設けられた構成となっている。図2、図11及び図12に示すように、左右の側壁112,113の中央部より後部にかけてはベース111の内方に張り出してプレート支持部112a,113aが形成されており、これらプレート支持部112a,113aの上面側にはケース100の前後方向に延びて形成されたプレート状のスライダ120がケース100の前後方向(図11及び図12においては紙面の上下方向)に移動自在に載置されている。
【0029】
左右の側壁112,113の前部においてはカード案内部112b,113bがベース111の内方に張り出して設けられている。また、これら両カード案内部112b,113bの前端はケース100の左右方向に延びて設けられた前縁部114において掛け渡されている。
【0030】
スライダ120の上面側には基板Bと一体になったコネクタ本体5が取り付けられており、これによりコネクタ本体5はケース100内において、スライダ120と一体となってカード200の挿抜方向(コネクタ本体5の前後方向)にスライド移動できるになっている。基板Bの後部から延びた配線H(例えばFPC)は、ベース111の後壁115に設けられた配線通し穴115a(図2参照)よりケース100の後方に出されている。左右の側壁112,113の後部にはストッパ112c,113cが形成されており、カード200の挿入方向(ケース100の後方)にスライド移動したスライダ120に固定されたコネクタ本体5の後縁部がこれらストッパ112c,113cにケース100の前方より当接したところで、コネクタ本体5はカード200を収容状態にする「第2の位置」に位置するようになっている。
【0031】
コネクタ本体5が取り付けられたスライダ120の上面側にはプレート側トグルばね支持突起121が上方に突出して設けられており、このプレート側トグルばね支持突起121にはトグルばね130の一端側の腕部131が回動自在に取り付けられている。このトグルばね130の他端側の腕部132は、ベース111の上面側に上方に突出するように設けられたベース側トグルばね支持突起116に係止されており、このためスライダ120は、コネクタ本体5がカード200の挿抜位置である「第1の位置」からカード200の挿入方向へ所定量移動するまではトグルばね130よりカード200の排出方向(ケース100の前方)への付勢力を受け、コネクタ本体5が上記所定量を超えてカード200の排出方向(ケース100の後方)へ移動した後は、姿勢が切り替わったトグルばね130よりカード200の挿入方向への付勢力を受ける。以下、スライダ120をカード200の排出方向に付勢する側の姿勢をとっているトグルばね130の状態を「第1の状態」(図11に示す状態)と称し、スライダ120をカード200の挿入方向に付勢する側の姿勢をとっているトグルばね130の状態を「第2の状態」(図12に示す状態)と称する。
【0032】
図1、図2、図11及び図12に示すように、スライダ120の下面側には前後方向に延びたスライド部材140がケース100の前後方向にスライド移動自在に設けられている。このスライド部材140のケース100の後端部には、ケース100の後端側から前端側へ向けて広がる斜面部148aを有して右方に突出した突起部148が形成されており、スライド部材140のケース100前端部には、ケース100の右方に延びて形成された3つの突出部(ケース100の前端側より第1突出部141、第2突出部142、第3突出部143)が設けられている(図2も参照)。
【0033】
ベース111の右方において上方に突出して形成された付勢ばね取り付け突起117にはコイルばねからなる付勢ばね150が取り付けられており、この付勢ばね150の一端側の腕部151はベース111より上方に延びて設けられた付勢ばね係止突起118にケース100の前方側より当接している。付勢ばね150の他端側の腕部152はスライド部材140の上記第2突出部142と第3突出部143との間に形成されたばね端収容溝145内に収容されており、このためスライド部材140は付勢ばね150により常時ケース100の前方、すなわちカード200の排出方向に付勢された状態となっている。
【0034】
ベース111の後端部右方にはソレノイド160がケース100の左右方向に延びて設けられており、このソレノイド160内にはケース100の左右方向へ移動自在に支持されたピストン161が設けられている。このピストン161は図示しないばねにより常時ケース100の左方に付勢されているが、ソレノイド160が通電を受けて磁化されたときには、これにより発生する電磁力によってケース100の右方に吸引されるようになっている。ソレノイド160に電力を供給する配線165はベース111の右方に延びており、配線165の端部には電源部(図示せず)に接続されるコネクタ166(図2参照)が取り付けられている。
【0035】
ピストン161の端部(ケース100の左方側端部)にはブロック状のロック部材162が取り付けられており、このロック部材162の下面側には、図2に示すように、スライド部材140の後端部に形成された上記突起部148の斜面部148a対向する斜面部162aが形成されている。ここで、ソレノイド160に通電がなされていない状態では、ピストン161はケース100の右方に吸引されておらず、この状態でスライド部材140がカード200の挿入方向(ケース100の後方)へスライド移動していくと(図13(A)参照)、スライド部材140の斜面部148aはロック部材162の斜面部162aにケース100の前方側より当接する(図13(B)参照)。スライド部材140が更にケース100の後方へスライド移動すると、ロック部材162(すなわちピストン161)はケース100の右方(図13では紙面の左方)に押し退けられ(図13(C)参照)、スライド部材140の斜面部148aがケース100後方へ行き過ぎてロック部材162の斜面部162aから離間したときに、ピストン161はケース100の左方(図13では紙面の右方)へ移動して元の位置に復帰する。これによりスライド部材140の突起148はロック部材162に形成された窪み部162bに嵌入する(図13(D)参照)。
【0036】
図11及び図12に示すように、スライダ120の後端側には、ケース100の後方に突出して設けられたスイッチ片171を有するリミットスイッチ170が取り付けられている。このリミットスイッチ170のスイッチ片171は、スライダ120がケース100後方へスライド移動してコネクタ本体5がカード200を収容状態にする「第2の位置」に至ったときに、ケース本体110の後壁115に形成されたスイッチ当接面115bにケース100の前方より当接するようになっている。
【0037】
このような構成のカードコネクタ1にカード200を装着する場合、先ずカード200をケース本体110の前部に設けられた前縁部114と上部カバー180との間の隙間S(図1(B)参照)より挿入する。これによりカード200はカード案内部112b,113b及び上部カバー180により左右の端部をガイドされてケース100の奥方向(後方)へ進み、ケース100内においてコネクタ本体5のハウジング7に形成されたガイド溝28,29よりコネクタ本体5内部(カード受容空間13内)に入る。
【0038】
カード200がコネクタ本体5のカード受容空間13内に入った後、カード200を更に押し込んでいくと、カード200の端部(ケース100の後端側に位置する端部)200aはハウジング7の後壁22,22に当接するが、このようにカード200の端部200aが後壁22,22に当接する直前において、カード200の端部200aは第1及び第2コンタクト40,50の押圧部47a,57aにケース100の前方より当接した後(図14(A),15(A)参照)、これらを下方に押し下げる(押圧する)。これにより両コンタクト40,50のV字腕部44,54は基部45,55を支点として揺動し、接触部48,58は上方へ押し上げられてカード200の端子202,202,…に下方から当接接触する(図14(B),図15(B)参照)。なお、端子202,202,…は接触部48,58と当接した後もカード200の押し込みに伴って若干後方に移動することになるので、コンタクト40,50の接触部48,58と端子202,202,…との間にはワイピング効果がはたらき、接触不良が防止される。
【0039】
また、カード200の端部200aにより押し下げられた両コンタクト40,50の各押圧部47a,57aはその反作用としてカード200の端部200aを上方に押し上げる。このため、カード200はカバー部材80の下面80aに押し付けられてカード受容空間13内に保持された状態となる(図14(B)及び図15(B)参照)。この状態ではカード200は容易にコネクタ本体5より抜け落ちることはない。
【0040】
また、カード200の端部200aがハウジング7の後壁22,22に当接する直前において、カード200の端部200aは第1スイッチ部材60の第2腕部64に前方より当接した後(図16(A)参照)、これを下方に押し下げる。これにより第1スイッチ部材60の接触部66は下方へ移動し、カード200の端部200aが後壁22,22に当接したところで第2スイッチ部材70の接触部74に上方から当接接触する(図16(B)参照)。これによりコネクタ本体5の電源はオンとなり、カード200とコネクタ本体5とは端子202,202,…及び両コンタクト40,50を介して電気的に接続された状態となる。
【0041】
図11及び図12に示すように、スライダ120の前端側(図11、図12においては紙面の下方)にはケース100の左右方向に移動自在な押圧部材122が設けられており、この押圧部材122にはスライダ120の下方に突出した押圧部123が形成されている。この押圧部123はケース本体110のベース111上面に形成されたカム溝119内に位置しており、スライダ120がカード200の挿抜方向(ケース100の前後方向)にスライド移動したときには、カム溝119の形状に従ってスライダ120上をその左右方向に移動するようになっている。
【0042】
カム溝119は図17に拡大して示すように、ポイントP1〜P2〜P3〜P4〜P5〜P1からなる周回状の部分と、P4〜P6からなる直線状の部分とを有している。コネクタ本体5が、カード200がカードコネクタ1に対して挿抜される位置、すなわち「第1の位置」にあるときには、押圧部材122の押圧部123はカム溝119内のポイントP1に位置しており(図17に示す状態)、ケース100の前方より挿入されたカード200の端部200aがコネクタ本体5の後壁22,22に当接し、コネクタ本体5と一体となったスライダ120がケース100の後方へスライド移動を開始すると、押圧部123はカム溝119内におけるポイントP1のすぐ後方に位置する壁面119aに当接した後、カム溝119の形状に従ってケース100の左後方(図17では紙面の左上方)に移動してカム溝119内のポイントP2に至る。
【0043】
押圧部123は、カム溝119内のポイントP2に至ったところでスライド部材140の第1突出部141の前縁にケース100の前方より当接し(図18(A)参照)、スライド部材140をケース100の後方へ押圧する。このためスライド部材140は、カード200のケース100内への押し込み(コネクタ本体5及びスライダ120のケース100後方への移動)に伴ってケース100の後方へスライド移動する。
【0044】
押圧部123がカム溝119内のポイントP3に至った後も、更にカード200がケース100内に押し込まれ、スライダ120がケース100内を後方へ移動すると、トグルばね130は図11に示す「第1の状態」から図12に示す「第2に状態」に切り替わる。トグルばね130は「第1の状態」にあるときにはスライダ120をケース100の前方に付勢するため、カード200を挿入している者にはカード200が排出方向に押し戻される抵抗感を感じるが、トグルばね130が「第2の状態」に切り替わった後は、トグルばね130はスライダ120をケース100の前方に付勢するようになるため上記抵抗感はなくなり、コネクタ本体5はカード200を保持したままケース100の内方に自然と引き込まれるように移動する。そして、コネクタ本体5はその後縁部がストッパ112c,113cに当接してカード200を収容状態にする位置、すなわち「第2の位置」に位置した状態で停止する。
【0045】
ここで、トグルばね130が「第1の状態」から「第2の状態」に切り替わるのは、スライダ120の押圧部123がカム溝119内においてポイントP3からポイントP4に移る間であり、この間にスライド部材140の突起部148はピストン161の端部に取り付けられたロック部材162の窪み部162b内に入り込む(図16(D)に示す状態)。トグルばね130が「第2の状態」に切り替わってスライダ120がケース100の後方へ付勢されるようになると、押圧部123はカム溝119内のポイントP3からポイントP4、更にポイントP6へと移動するが、押圧部123はポイントP3からポイントP4へ移動する間において、スライド部材140の第1突出部141の前縁より離間する(図18(B)参照)。その後、押圧部123がポイントP6に至った時点でコネクタ本体5は「第2の位置」に位置するが、このとき押圧部123はスライド部材140の第2突出部142の前縁にケース100の前方より当接する(図18(C)及び図12参照)。
【0046】
なお、上記のように押圧部123が第1突出部141の前縁より離間した瞬間、スライド部材140は押圧部123によるケース100後方への押圧力を受けなくなるので、付勢ばね150によるケース100前方への付勢力のみを受けることとなる。しかしながら、押圧部123が第1突出部141の前縁より離間する以前にスライド部材140の突起部148はロック部材162の窪み部162b内に入り込んでいるので(前述)、スライド部材140は付勢ばね150による付勢力を受けていてもケース100の前方に移動することはなく、その位置にロック保持された状態を維持する。
【0047】
また、前述のように、コネクタ本体5がカード200を収容状態にする「第2の位置」に位置したところでリミットスイッチ170のスイッチ片171は後壁115に形成されたスイッチ当接面115bに当接する(図12参照)が、これによりリミットスイッチ170からの出力はオフ信号からオン信号に切り替わり、図示しない制御装置を介してカード200とカードコネクタ1との間で情報のやり取りが開始される。
【0048】
カード200とカードコネクタ1との間における情報のやり取りが終了した後、カード200を排出させる操作を行う。このカード200の排出操作は図示しない排出スイッチを操作してソレノイド160に通電を行う操作であり、ソレノイド160の通電によりソレノイド160は磁化されてピストン161はケース100の右方に吸引される。これによりロック部材162はケース100の右方へ移動し、スライド部材140の突起部148はロック部材162の窪み部162bに係止された状態から解放されるため、スライド部材140は付勢ばね150による付勢力を受けてケース100前方へスライド移動する。この際、スライド部材140の第2突出部142はスライダ120の押圧部123をケース100の前方へ押圧するため、スライダ120はスライド部材140とともにケース100の前方へ移動する(図18(D)参照)。
【0049】
ここで、付勢ばね150がスライダ120をケース100の前方へ付勢する付勢力は、トグルばね130がスライダ120をケース100の後方へ付勢する力よりも大きくなるように両ばね150,130のばね力が設定されている。このため、トグルばね130はスライダ120がケース100の前方へ移動する間に「第2の状態」から「第1の状態」に切り替わり、トグルばね130が「第1の状態」に切り替わった後は、スライダ120は付勢部材150による付勢力のみならず、トグルばね130による付勢力も受けてケース100の前方へスライド移動する。そして、スライダ120の前縁120a(図2参照)がケース本体110の開口部110aの前縁110b(図2参照)にケース100の後方より当接したところでコネクタ本体5はカード200の挿抜を行う「第1の位置」に位置する。なお、このようにスライダ120がケース100の前方へ移動する際、このスライダ120上に取り付けられた押圧部材122の押圧部123は、カム溝119内をポイントP6よりポイントP4を経てそのまま直線状にポイントP5まで移動した後、カム溝119の形状に従ってケース100の左前方(図17では紙面の左下方)に移動してポイントP1に至る。
【0050】
ここで、スライダ120のケース100前方への移動に従って押圧部123がカム溝119内をポイントP4よりポイントP5へ移動する途中、スライド部材140は、中央部下面に形成された突起149(図2参照)がケース本体110の開口部110aの前縁110b(図2参照)にケース100の後方より当接してそれ以上はケース100の前方へ移動することができなくなる。このため、スライダ120がケース100内を前方へ移動する途中で押圧部123はスライド部材140の第2突出部142から離間し、押圧部123(すなわちスライダ120)のみがケース100の前方へ移動する(図18(E)参照)。これによりケース100内の各部材はカード200を挿入取り付けする前の状態に復帰する。
【0051】
このようなスライダ120のケース100前方への移動により、コネクタ本体5はカード200を保持したままケース100の前方、すなわちカード200の排出方向へ移動するので、コネクタ本体5がカード200を挿抜する「第1の位置」に至ったときには、カード200はケース100の前方より突出した状態となり(図11参照)、カード200をカードコネクタ1より引き抜くことができるようになる。カード200がカードコネクタ1から抜き取られると、両コンタクト40,50及び両スイッチ部材60,70は強制的な弾性変形状態から解放されてカード200の挿入前の状態に復帰する。すなわち両接触部48,58はカード受容空間13よりも下方に位置し、両押圧部47a,57aはカード受容空間13内に位置する。また、第1及び第2スイッチ部材60,70の両接触部66,74は離間し、コネクタ本体5の電源はオフとなる。
【0052】
このように本発明に係るカードコネクタ1によれば、情報が記録されたカード220を保持するコネクタ本体5はケース100に固定されるのではなく、カード200の挿抜方向にスライド移動自在に支持されており、カード200の挿抜方向にスライド移動自在に支持されており、カード200のケース100内への押し込み操作に伴ってケース100の内方(後方)へ移動し、カード200をケース100内に収容した状態で情報のやり取りを行う完全収容型になっている。このため、情報のやり取り中に誤ってカード200を引き抜いたり、カード200の衝撃を与えてデータを破損させてしまうような事態が防止される。また、スライド部材140のロック保持を解除する操作を行うとコネクタ本体5がカード200を保持したままケース100内を移動してカード200を排出させる構成になっているので、カード200の取り出しも大変容易である。
【0053】
また、カード200の排出時には付勢ばね150のみならず、第2の状態から第1の状態に切り替わったトグルばね130もコネクタ本体5をカード200の排出側へ付勢するので、コネクタ本体5はケース100内を勢い良く移動して第1の位置に至る。これによりカード200はケース100の前方に突出し、カード200の引き抜きが容易となる。また、このような構成では電動モータを用いていないので構成が簡単であるとともに電力を消費しないため、製造及び使用に要するコストが安価である。
【0054】
これまで本発明に係るカードコネクタの実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに限定されない。例えば、トグルばね130によりカード200の挿入方向へ付勢されたコネクタ本体5がカード200を収容状態にする「第2の位置」に至る前の所定位置(ここでは押圧部123がスライド部材140の第2突出部142と離間する位置)に位置したときにスライド部材140をケース100に対してロック保持するロック手段は、上述の実施形態においてはスライド部材140に形成された突起部148とロック部材162、及びこのロック部材162が取り付けられて常時ケース100の左方に付勢されたピストン161とからなっていたが、これは一例であり、他の構成であってもよい。
【0055】
また、ロック部材162が取り付けられたピストン161を動作させてスライド部材のロック保持を解除するロック解除手段は、上述の実施形態においてはピストンを電気的に駆動するソレノイドが用いられていたが、これは一例であり、ソレノイドを用いることなく、ピストン161を手動により直接、或いはリンク等を介して手動により動作させるものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るカードコネクタによれば、情報が記録されたカードを保持するコネクタ本体はケースに固定されるのではなく、カードの挿抜方向にスライド移動自在に支持されており、カードのケース内への押し込み操作に伴ってケースの内方へ移動し、カードをケース内に収容した状態で情報のやり取りを行う完全収容型になっている。このため、情報のやり取り中に誤ってカードを引き抜いたり、カードに衝撃を与えてデータを破損させてしまうような事態が防止される。また、スライド部材のロック保持を解除する操作を行うとコネクタ本体がカードを保持したままケース内を移動してカードを排出させる構成になっているので、カードの取り出しも大変容易である。また、カードの排出時には付勢ばねのみならず、「第2の状態」から「第1の状態」に切り替わったトグルばねもコネクタ本体をカードの排出側へ付勢するので、コネクタ本体はケース内を勢い良く移動して「第1の位置」まで至る。これによりカードはケースの前方に突出し、カードの引き抜きが容易となる。また、このような構成では電動モータを用いていないので構成が簡単であるとともに電力を消費しないため、製造及び使用に要するコストが安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカードコネクタの全体構成を示す図であり、(A),(B),(C)はそれぞれこのカードコネクタの平面図、正面図及び右側面図である。
【図2】このカードコネクタの下面図である。
【図3】コネクタ本体単体をカードとともに示す斜視図である。
【図4】図3の矢視IV−IVから見たコネクタ本体の正面図である。
【図5】カバー部材を取り外した状態におけるコネクタ本体の平面図である。
【図6】図5における矢視VI−VIから見たコネクタ本体の断面図である。
【図7】図5における矢視VII−VIIから見たコネクタ本体の断面図である。
【図8】図5における矢視VIII−VIIIから見たコネクタ本体の断面図である。
【図9】図6における矢視IX−IXから見たコネクタ本体の断面図である。
【図10】第1及び第2スイッチ部材を示す斜視図である。
【図11】カードコネクタより上部カバーを取り外した状態の平面図であり、カードがカードコネクタに対して挿抜される位置にある状態を示す。
【図12】カードコネクタより上部カバーを取り外した状態の平面図であり、カードがカードコネクタに収容された位置にある状態を示す。
【図13】スライド部材の突起部がロック部材によりロックされる様子を(A)〜(D)の順に示す図であり、本カードコネクタの下面側から見たものである。
【図14】カードの挿入に伴う第1コンタクトの弾性変形の様子を示す略側面図であり、(A)はカードの先端が第1コンタクトの押圧部に当接した状態を示し、(B)は第1コンタクトが弾性変形して接触部がカードの平面状コンタクトに当接接触した状態を示す。
【図15】カードの挿入に伴う第2コンタクトの弾性変形の様子を示す略側面図であり、(A)はカードの先端が第2コンタクトの押圧部に当接した状態を示し、(B)は第2コンタクトが弾性変形して接触部がカードの平面状コンタクトに当接接触した状態を示す。
【図16】カードの挿入に伴う第1及び第2スイッチ部材の弾性変形の様子を示す略側面図であり、(A)はカードの先端が第1スイッチ部材に当接した状態を示し、(B)は第1スイッチ部材が弾性変形して第1スイッチ部材の接触部が第2スイッチ部材の接触部に当接接触した状態を示す。
【図17】ケース本体のベース上面に形成されたカム溝を拡大して示す図である。
【図18】スライダにおける押圧部とスライダの位置関係(A)から(E)の順に示す図である。
【符号の説明】
1 カードコネクタ
5 コネクタ本体
7 ハウジング
10 ベース部材
13 カード受容空間
80 カバー部材
100 ケース
110 ケース本体
111 ベース
119 カム溝
120 スライダ
130 トグルばね
140 スライド部材
148 突起部
150 付勢ばね
160 ソレノイド
161 ピストン
162 ロック部
162b 窪み部
180 上部カバー
200 メモリーカード
202 平面状コンタクト
B 基板

Claims (2)

  1. 情報が記録されたカードを挿抜自在に保持してこのカードとの間で情報のやり取りを行うコネクタ本体と、
    前記カードが挿抜される位置である第1の位置と挿入された前記カードを収容状態にする第2の位置との間で前記コネクタ本体をスライド移動自在に支持するケースと、
    一端が前記コネクタ本体に連結されるとともに他端が前記ケースに連結され、前記コネクタ本体が前記第1の位置から前記カードの挿入方向へ所定量移動するまでは前記コネクタ本体を前記カードの排出方向に付勢する第1の状態にあり、前記コネクタ本体が前記カードの挿入方向へ前記所定量を超えて移動した後は前記コネクタ本体を前記カードの挿入方向に付勢する第2の状態に切り替わるトグルばねと、
    前記コネクタ本体と一体になって移動するスライダ上に移動自在に設けられた押圧部材と、
    前記コネクタ本体が前記カードの挿入方向へスライド移動したときに、前記押圧部材に押圧されて前記カードの挿入方向へスライド移動するスライド部材と、
    前記スライド部材を常時前記カードの排出方向へ付勢する付勢ばねと、
    前記トグルばねにより前記カードの挿入方向へ付勢された前記コネクタ本体が前記第2の位置に至る前の所定位置に位置したときに前記スライド部材を前記ケースに対してロック保持するロック手段と、
    前記コネクタ本体が前記所定位置に至ったときに前記押圧部材と前記スライド部材とを離間させ、前記コネクタ本体が前記第2の位置に位置したときに前記押圧部材が再び前記スライド部材に当接するように前記押圧部材を移動させるカム溝と、
    前記ロック手段による前記ロック保持を解除するロック解除手段とを有し、
    前記第2の位置に位置した前記コネクタ本体は、前記ロック解除手段により前記スライド部材の前記ロック保持が解除されたとき、前記付勢ばねにより前記カードの排出側へ付勢された前記スライド部材により前記カードの排出側へ押圧され、前記トグルばねを前記第2の状態から前記第1の状態に切り替えて前記第1の位置に移動するようになっていることを特徴とするカードコネクタ。
  2. 前記ロック解除手段は、電気的に駆動する手段を用いて前記スライド部材の前記ロック保持を解除するようになっていることを特徴とする請求項1記載のカードコネクタ。
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