JP3738781B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、スキャナなどによって読み込まれた多階調のデータを2値化する際に最適な2値化しきい値の設定を可能とする画像処理方法および画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナなどによって読み込まれる画像には、文字に網かけ処理や色彩の施されているものがある。このような画像をスキャナなどによって読み込むと、たとえば256階調というような多階調の画像信号として取り出されるが、この多階調の画像信号を2値化する際、最適な2値化しきい値を決定することが重要な課題となってくる。
【0003】
すなわち、網かけや色彩に施された背景から文字などを分離する際に、その分離基準となる2値化しきい値を最適に選ばないと、背景がノイズとして残ったり、または文字がかすれたりすることになる。
【0004】
このような多階調の画像信号を2値化する際、スキャナなどにより読み込まれた濃淡画像(以下、入力画像という)を複数のブロックに分割し、分割したブロック1つ1つに対して文字などの対象領域と背景とに分離する最適な2値化しきい値を決定して2値化を行うことが従来より行われている。そして、各ブロックに対して入力画像を対象領域と背景に分離するための2値化しきい値を決定する手段としては、従来、次に示すような手段が提案されている。
【0005】
以下の2つの例について説明する。
【0006】
図26は、第1の従来例としての2値化しきい値決定手段を示すブロック図であり、これは、「大津の方法」(電気通信学会論文誌、' 80/4 Vol.J63−D No.4 P349に記載)と呼ばれるものである。図26において、21は入力された濃淡画像からその濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成部、222はヒストグラム生成部21で得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散演算部、23は級間分散演算部22で求められた級間分散値よりその最大値を検出し、その時の濃度値を2値化しきい値として出力する最大値検出部である。
【0007】
このような構成における処理手順を図27のフローチャートを参照して説明する。まず、入力画像としてディジタル化された256階調の濃淡画像信号が入力されると、その画像信号はヒストグラム生成部21に送られ、256階調の各濃度値の濃度値ヒストグラムが生成される(ステップST1)。この濃度値ヒストグラムは、次に級間分散演算部22に送られ、各濃度値の級間分散値の演算が行われる(ステップst2)。この級間分散値は、次のように求められる。なお、入力画像は、1〜Nの濃度値を持つN階調の濃淡画像であるとする。濃度値iの出現確率pi は、
pi =(濃度値iの画素数)/(全画素数)
で表される。画像の全平均レベルμT は、
【0008】
【数1】
Figure 0003738781
【0009】
となる。画像の全平均レベルμT と2つの累積量ω( k) 、μ( k)
【0010】
【数2】
Figure 0003738781
【0011】
【数3】
Figure 0003738781
【0012】
を用いて、濃度値kの級間分散値σB (k)は、
【0013】
【数4】
Figure 0003738781
【0014】
となる。
【0015】
このように級間分散演算部22にて求められた各濃度値の級間分散値は最大値検出部23に送られ、当該級間分散値の中の最大級間分散値が検出される(ステップST3)。そして次に、級間分散値が最大となった濃度値を2値化しきい値として出力する(ステップST4)。
【0016】
これを具体的に示したものが図28である。同図(a) は、濃度値ヒストグラムの一例を示すもので、この例は、文字と背景が混在しているブロックからの入力画像に対する濃度値ヒストグラムであり、白側の濃度階調と黒側の濃度階調の出現頻度が同じような場合である。このような濃度値ヒストグラムから求められる級間分散値は同図(b) のような曲線となり、この曲線の最大値に対応する濃度値を2値化しきい値とする。
【0017】
図29は、2値化しきい値決定手段の第2の従来例(特開平4−286083号広報に記載)を示すブロック図である。図29において、21はヒストグラム生成部、22は級間分散値演算部であり、これらは図26で同一符号を付したものと同じであるので詳細な説明は省略する。24はこの級間分散値演算部22で求められた級間分散値よりその最大級間分散値を検出する最大値検出部である。
この最大値検出部24は、図26で示した最大値検出部23に相当するものであるが、この図29における最大値検出部24は、検出した最大級間分散値とその時の濃度値の両方を出力する点が前記図26で示した最大値検出部23と異なっている。
【0018】
また、25は対象物有無判定部であり、この対象物有無判定部25は、所定の判別値が入力パラメータとして与えられ、この判別値と最大値検出部24にて出力された特徴量(ここでは最大級間分散値)とを比較して、最大級間分散値が判別値より大きければ、最大値検出部23の出力した濃度値を2値化しきい値として出力し、また、最大級間分散値が、判別値以下であれば、あらかじめ定められた2値化しきい値“255”(あるいは“0”)を、前記2値化しきい値として出力する。
【0019】
このような構成における2値化しきい値決定処理の手順を、図30のフローチャートを参照して説明する。この場合も、256階調の濃淡画像が入力画像として取り込まれたものとする。
【0020】
前記第1の従来例の場合と同様に、入力画像はヒストグラム生成部21に送られ、濃度値ヒストグラムが生成される(ステップst11)。この濃度値ヒストグラムは級間分散値演算部22に入力され、各濃度値における級間分散値の演算が行われる(ステップst12)。次に、この級間分散値演算部22で求められた各濃度値の級間分散値は最大値検出部24に送られ、その級間分散値中の最大値が検出される(ステップST13)。この最大値検出部24にて検出された最大級間分散値と級間分散値が最大値となった濃度値は対象物有無判定部25に出力される。
【0021】
対象物有無判定部25には外部より所定の判別値が入力パラメータとして与えられており、前記最大値検出部24から送られてきた最大級間分散値をその判別値と比較する(ステップST14)。その結果、最大級間分散値>判別値であれば、対象物有りと判定し、前記最大値検出部24より送られてきた最大級間分散値に対応する濃度値を2値化しきい値として出力する(ステップST15)。一方、最大級間分散値≦判別値であれば、対象物無し(背景のみ)と判定し、あらかじめ定められた2値化しきい値“255”(あるいは“0”)を2値化しきい値として出力する(ステップST16)。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ブロック毎の2値化しきい値決定手段として第1の従来例(「大津の方法」)を用いた場合を考える。
【0023】
「大津の方法」は、処理を行う画像の中に対象物と背景が両方入っていることを前提に2値化しきい値を決定する。従って、対象物が存在しない背景のみのブロックの2値化しきい値を決定する場合でも、2値化しきい値をむりやり求めてしまい、2値化後に背景がノイズとして残ってしまうという問題点がある。
【0024】
これを図31により説明する。同図(a) は対象物が存在しない背景のみのブロックにおける濃度値ヒストグラムであり、同図(b) はその級間分散値曲線である。従って、この場合、2値化しきい値は同図(a) の位置となり、2値化後に背景がノイズとして残ることになる。
【0025】
このような問題を解決するための手段として、第2の従来例による手段がある。この第2の従来例2は、第1の従来例における問題点を解決するために、2値化しきい値決定を行う濃淡画像の中に対象物が存在するか否かの判別を行う手段を有している。この判別手段として、あらかじめ設定された判別値と級間分散値の最大値とを比較する方法をとっている。つまり、級間分散値の最大値が判別値よりも小さければ対象物は存在しないと判断し、級間分散値の最大値が判別値よりも大きければ対象物は存在すると判断している。
【0026】
しかし、この第2の従来例も以下に示すような問題点がある。
【0027】
この問題点について、本発明の実施例の説明で用いる図13(a) 、図14(a) 、図15(a) を例にとって説明する。
【0028】
まず、第1番目としては、図13(a) のように、注目ブロックblock(y,x)内に背景(この背景は濃度が不均一でむらがある背景であるものとする)しか入っていない状態、また、第2番目としては、図14(a) に示すように、注目ブロックblock(y,x)内にわずかに対象物が含まれる状態(この場合「う」という文字の一部分が注目ブロックblock(y,x)内にわずかに含まれている)であり、これら2つの状態において、それぞれ2値化しきい値を決定する場合について考える。
【0029】
第1番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の濃度値ヒストグラムは図32(a) 、第2番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の濃度値ヒストグラムは図33(a) の様になる。ここで、第1番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の級間分散値曲線は図32(b) 、第2番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の級間分散値曲線は図33(b) のようになり、第1番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の最大級間分散値max1および第2番目の状態における注目ブロックblock(y,x)の最大級間分散値max2は、それぞれ同じような値か、あるいは、最大級間分散値max2の方が最大級間分散値max1より小さな値となる。
【0030】
このように、対象物がわずかであるが存在するブロックの級間分散値の最大値が、対象物が全く存在しないブロックの級間分散値の最大値よりも小さくなることも有り得る。したがって、これらの級間分散値の最大値を前記判別値と比較すると、判別値の選び方によっては、この場合、対象物がわずかであるが存在する注目ブロックが対象物無しと判定され、対象物が全く存在しない注目ブロックが対象物有りと判定されることにもなり、誤判定される可能性もある。
【0031】
そのため、最大級間分散値と判別値との比較によって、注目ブロックについて正確に対象物の有無を判別することは不可能である。もし、この第2の従来例の方法で、対象物が有るにもかかわらず無いと誤判別された場合、つまり、最大級間分散値≦判別値である場合は、前記図30のフローチャートで説明したように、対象物無し(背景のみ)と判定され、この場合は、あらかじめ定められた2値化しきい値としてたとえば0が2値化しきい値として出力されると、2値化処理後、対象物は残らないことになる。
【0032】
また、対象物が無いにもかかわらず有ると誤判別された場合には、そのときの最大級間分散値に対応する濃度値が2値化しきい値となるため、2値化処理後、背景がノイズとして残るという問題点がある。
【0033】
次に、図15(a) に示すような場合を考える。図15(a) は、白い紙に文字が書いてあって、その文字の周りだけに網かけや色付けされている様な状態を示している。このような状態を第2の従来例を用いて2値化しきい値を決定する場合について考える。第2の従来例における対象物の有無の判別手段では、図中の注目ブロックblock(y,x)内の濃度値ヒストグラムは図34(a) のようになり、また、その級間分散値曲線は図34(b) のようになる。このように、濃度の異なる2つの領域があるために、級間分散値の最大値max3は大きな値となり、あらかじめ設定された判定値と比較したとき、この場合、対象物は有ると誤判定され、その2値化しきい値は背景部分を残す値となる。
【0034】
しかし、図15(a) に示すように、実際には注目ブロックblock(y,x)内には対象物は存在せず、この注目ブロック内の網かけまたは色付けされた部分は注目ブロック隣接するブロックBから続く背景部分であり、2値化処理後には残したくない部分である。ところが、第2の従来例では、図15(a) のような場合でも、注目ブロック13には対象物が有ると判断され、2値化処理後、網かけまたは色付けされた部分はノイズとして残る。また、図15(a) のようにブロックBと注目ブロックblock(y,x)の境界まで文字がある場合には、ノイズが文字に接触し、2値化処理後の画像を文字認識する場合には、認識に悪影響を与えるという問題が生じる。
【0035】
そこで、本発明ではブロック内の対象物の有無を誤判別した場合においても、最適な2値化しきい値を決定し、ブロック内の対象物の有無にかかわらずすべてのブロックにおいて最適な2値化しきい値を決定することができ、入力画像全体にわたって最適な2値化を可能とする画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、入力画像を複数のブロックに分割する画像分割工程と、前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算工程と、前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別する対象物有無判別工程と、前記仮2値化しきい値演算工程と前記対象物有無判別工程において得られる各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値をブロック情報として記憶するブロック情報記憶工程と、前記ブロック情報記憶工程にて記憶されたブロック情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する2値化しきい値決定工程と、前記2値化しきい値決定工程により決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化する2値化工程とを有することを特徴とする。
また、前記ブロックの入力画像の濃度値を表す情報は、前記ブロックの入力画像に基づく濃度値ヒストグラムとされ、前記仮2値化しきい値演算工程では、前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像に基づいて前記濃度値ヒストグラムを生成して当該生成した濃度値ヒストグラムから仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めることを特徴とする。
【0037】
そして、前記仮2値化しきい値演算工程は、前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成工程と、前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散値演算工程と、前記級間分散値演算工程より得られた級間分散値の最大値を検出し、この級間分散値が最大となる時の濃度値を前記仮2値化しきい値として出力する最大値検出工程とを有することを特徴とする。
【0038】
また、前記仮2値化しきい値演算工程の他の例としては、前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成工程と、前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムから、前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークのみを検出するピーク検出工程と、このピーク検出工程により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める工程とから成るものでもよい。
【0039】
この仮2値化しきい値演算工程の他の例における前記ピーク検出工程は、前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分が有る場合は、比較の対象となるそれぞれの極大部分間における濃度値の出現頻度値と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度値との関係を基にして、その極大部分が仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定する。
【0040】
前記ピーク検出工程により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める工程では、前記ピーク検出工程により得られたピーク数が1個の場合は、そのピークの立ち上がりまたは立ち下がりのあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値として求め、前記ピーク検出工程により得られたピーク数が複数の場合は、所定の隣合うピーク間のあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を仮2値化しきい値として求める。
【0041】
また、前記対象物有無判別工程は、入力画像濃度分布による特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記特徴量抽出工程より得られた特徴量を比較して、その比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力工程とを有することを特徴とする。
【0042】
そして、前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の濃度分散値であることを特徴とする。
【0043】
前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像から得られる濃度値ヒストグラムを基に求められる級間分散値の最大値であることを特徴とする。
【0044】
前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の最大濃度差であることを特徴とする。
【0045】
また、前記対象物有無判別工程は、各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を抽出するそれぞれの特徴量抽出工程と、入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記それぞれの特徴量抽出工程からのより得られた特徴量をそれぞれ比較して、各比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力工程とを有することを特徴とする。
【0046】
また、前記2値化しきい値決定工程は、前記2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数ブロックにより参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、この参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方から前記注目ブロックの2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0047】
そして、前記注目ブロックの2値化しきい値の決定は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しの場合は、参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0048】
さらに、前記注目ブロックの2値化しきい値は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値と注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値を決定し、前記注目ブロックに対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0049】
また、前記注目ブロックの2値化しきい値の決定の他の例としては、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって注目ブロックの2値化しきい値を求める方法もある。
【0050】
前記注目ブロックの2値化しきい値は、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値の最小値を注目ブロックの2値化しきい値として決定するのも一例である。
【0051】
また、前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とする。
【0052】
前記2値化しきい値決定工程では、前記注目ブロックを基点にする前記行方向に対しては、前記対象物が有るブロックが存在する場合には前記注目ブロックを基点にして当該対象物が有るブロックであって前記注目ブロックに最も近いブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定し、前記対象物が有るブロックが存在しない場合には前記注目ブロックを基点にして前記行方向の端のブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定してもよい
【0053】
また、本発明の画像処理装置は、入力画像を複数のブロックに分割する画像分割手段と、前記画像分割手段において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度 値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算手段と、前記画像分割手段において分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別する対象物有無判別手段と、前記仮2値化しきい値演算手段と前記対象物有無判別手段において得られる各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報と、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値をブロック情報として記憶するブロック情報記憶手段と、前記ブロック情報記憶手段にて記憶されたブロック情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する2値化しきい値決定手段と、前記2値化しきい値決定手段により決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化する2値化手段とを有することを特徴とする。
また、前記ブロックの入力画像の濃度値を表す情報は、前記ブロックの入力画像に基づく濃度値ヒストグラムとされ、前記仮2値化しきい値演算工程では、前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像に基づいて前記濃度値ヒストグラムを生成して当該生成した濃度値ヒストグラムから仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めることを特徴とする。
【0054】
そして、前記仮2値化しきい値演算手段は、前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散値演算手段と、前記級間分散値演算手段より得られた級間分散値の最大値を検出し、この級間分散値が最大となる時の濃度値を前記仮2値化しきい値として出力する最大値検出手段とを有することを特徴とする。
【0055】
また、前記仮2値化しきい値演算手段の他の例としては、前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムから、前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークのみを検出するピーク検出手段と、このピーク検出手段により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算手段とから構成されるものでもよい。
【0056】
この仮2値化しきい値演算手段の他の例における前記ピーク検出手段は、前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分が有る場合は、比較の対象となるそれぞれの極大部分間における濃度値の出現頻度値と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度値との関係を基にして、その極大部分が前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定する。
【0057】
この仮2値化しきい値演算手段の他の例における仮2値化しきい値は、前記ピーク検出手段により得られたピーク数が1個の場合は、そのピークの立ち上がりまたは立ち下がりのあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値として求め、前記ピーク検出手段により得られたピーク数が複数の場合は、所定の隣合うピーク間のあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を仮2値化しきい値として求める。
【0058】
また、前記対象物有無判別手段は、入力画像濃度分布による特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記特徴量抽出手段より得られた特徴量を比較して、その比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力手段とを有することを特徴とする。
【0059】
そして、前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の濃度分散値であることを特徴とする。
【0060】
前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像から得られる濃度値ヒストグラムを基に求められる級間分散値の最大値であることを特徴とする。
【0061】
前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の最大濃度差であることを特徴とする。
【0062】
また、前記対象物有無判別手段は、各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を抽出するそれぞれの特徴量抽出手段と、入力パラメータとして所定の判別値が与えられ、この判別値と前記それぞれの特徴量抽出手段からのより得られた特徴量をそれぞれ比較して、各比較結果により対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力手段とを有することを特徴とする。
【0063】
また、前記2値化しきい値決定手段は、前記2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数のブロックにより参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては、当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては、前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、この参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方から前記注目ブロックの2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0064】
そして、前記注目ブロックの2値化しきい値の決定は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しの場合は、参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0065】
さらに、前記注目ブロックの2値化しきい値の決定は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値と注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値を決定し、前記注目ブロックに対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする。
【0066】
また、前記注目ブロックの2値化しきい値の決定の他の例としては、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって注目ブロックの2値化しきい値を求める方法もある。
【0067】
前記注目ブロックの2値化しきい値は、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値の最小値を注目ブロックの2値化しきい値として決定するのも一例である。
【0068】
また、前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とすることを特徴とする。
【0069】
前記2値化しきい値決定手段では、前記注目ブロックを基点にする前記行方向に対しては、前記対象物が有るブロックが存在する場合には前記注目ブロックを基点にして当該対象物が有るブロックであって前記注目ブロックに最も近いブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定し、前記対象物が有るブロックが存在しない場合には前記注目ブロックを基 点にして前記行方向の端のブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定してもよい
【0070】
【作用】
本発明は、入力画像を複数のブロックに分割し、分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めるとともに、分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別し、各ブロックの前記仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報と、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値をブロック情報として記憶しておき、このブロック情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する。そして、このように決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化する。
【0071】
前記ブロックの2値化しきい値の決定は、2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺の複数のブロックで構成される参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、この参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおける対象物の有無を示す情報と、対象物有りと判定されたブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値の中の最小の仮2値化しきい値と、参照範囲内で複数の異なった仮2値化しきい値があるか否かを示す情報などを参照することによって注目ブロックの2値化しきい値を決定する。
【0072】
具体的には、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物の有るブロックが無い場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値として決定し、対象物無しの場合は、参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、これら既に決定された2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値を決定し、また、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物の有るブロックが有る場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値と注目ブロックの仮2値化しきい値とを比較して小さいほうの値を、求めるべき2値化しきい値として決定し、前記注目ブロックに対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する。
【0073】
したがって、ブロック内の対象物の有無を誤判別した場合においても、最適な2値化しきい値を決定することができ、入力画像全体にわたって最適な2値化処理が可能となる。
【0074】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0075】
図1は本発明の画像処理装置における2値化信号出力手段を示すブロック図である。同図において、1は入力画像(多階調の濃淡画像)を横M画素×縦N画素(M,Nは正の整数)の画素で構成されるブロックに分割し、1ブロックずつ画像信号を出力する画像分割手段、2は画像分割手段1より出力される1ブロック毎の画像信号それぞれに対して仮の2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算手段、3は画像分割手段1より出力される1ブロック毎の画像信号それぞれに対してブロック内の対象物の有無を判別しその結果を出力する対象物有無判別手段である。
【0076】
また、4は仮2値化しきい値演算部2から出力される仮2値化しきい値と対象物有無判別手段3から出力される対象物の有無および後述するしきい値決定手段5より出力される2値化しきい値を記憶するブロック情報記憶手段、5はブロック情報記憶手段4の情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する2値化しきい値決定手段、6はブロック分割手段1より出力される各ブロックの画像信号を、2値化しきい値決定手段5にて決定される各ブロックの2値化しきい値により2値化処理する2値化手段であり、この2値化手段6からは2値化された画像信号が出力される。
【0077】
前記仮2値化しきい値演算手段2は、図2で示す如く、ヒストグラム生成部21、級間分散演算部22、最大級間分散値検出部23で構成され、前述した「大津の方法」により2値化しきい値を求めるもので、本発明では、この「大津の方法」により求めた2値化しきい値を「仮の2値化しきい値」として用いている。
したがって、本発明では、最大値検出部23からの出力は「仮2値化しきい値」である。
【0078】
そして、この仮2値化しきい値は図3のフローチャートで示す処理手順により求められる。なお、図3の処理手順は図23のフローチャートを用いてすでに説明してあるので、ここではその説明は省略する。ただし、本発明の場合は、前記したように、「大津の方法」により求めた2値化しきい値を「仮2値化しきい値」として用いるため、図3のフローチャートにおいては、ステップst4において、最大級間分散値の検出された濃度値を「仮2値化しきい値」とするという点が異なっている。
【0079】
また、前記対象物有無判別手段3は、図4に示すように、ブロック毎に入力されてくる濃淡画像の特徴量を抽出する特徴量抽出部(ここでは特徴量として濃度分散値を用いるため、この特徴量抽出部は濃度分散値を演算する濃度分散値演算部31とする)、所定の判別値がパラメータとして与えられ、この判別値と濃度分散値演算部31で演算された濃度分散値を比較して、濃度分散値が判別値より大きければ対象物有り、判別値以下ならば対象物無しという信号出力する対象物有無判別信号出力部32で構成されている。
【0080】
この対象物有無判別手段3の処理手順を図5のフローチャートを参照して説明する。まず、入力された1ブロック分の濃淡画像は濃度分散値演算部31に送られ、そのブロックを構成する各画素ごとの濃度値から濃度分散値が演算される(ステップst21)。この濃度分散値演算部31で求められた濃度分散値は、次に対象物有無判別信号出力部32に送られ、あらかじめ設定された判別値と前記濃度分散値とを比較する(ステップst22)。その結果、濃度分散値が判別値より大きい場合には対象物有りと判定し(ステップst23)、濃度分散値が判別値より小さい場合には対象物無しと判定する(ステップst24)。
【0081】
次に図1で示した本発明の画像処理装置の全体的な処理手順を、図6のフローチャートを参照して説明する。まず、図6のフローチャートを説明する前に、ここでは、図7で示すように、入力画像40を画像分割手段1により、横M画素×縦N画素(M,Nは正の整数)の画素で構成されるブロック(図7においては、点線で区切られた部分が1ブロックを表している)に分割して、各ブロック単位で処理を行う。なお、図7において、block(i,j)の(i,j) は、そのブロックの位置を示す座標であり、たとえば、block(0,0)の場合は、i方向(列方向)の座標値が0、j方向(行方向)の座標値が0、つまり、図7において、左端の最上端に位置していることを示している。
【0082】
以下、図6のフローチャートにより処理手順を説明する。
【0083】
まず、block(i,j)において、iに0を代入(ステップst31)するとともに、jに0を代入する(ステップst32)。画像分割手段1は入力された濃淡画像からblock(i,j)(最初は、block(0,0))を抽出しその画像信号を出力する(ステップst33)。次に、仮2値化しきい値演算手段2は画像分割手段1より出力されたblock(i,j)の画像信号を受け取り、block(i,j)の仮2値化しきい値を演算し、ブロック情報記憶手段4に仮2値化しきい値を書き込む(ステップst34)。一方、対象物有無判別手段3は画像分割手段1よりblock(i,j)の画像信号を受け取り、block(i,j)の対象物の有無を判別し、その判別結果をブロック情報記憶部4に書き込む(ステップst35)。 そして、ステップst36にて1ブロックラインの処理が終了したかどうか判定し、終了していない場合には、ステップst37にてj をインクリメントしステップst33からの処理を繰り返す。1ブロックラインの処理が終了している場合には、ステップst38にてiをインクリメントし、ステップst39にてj に0を代入する。以下、ステップst40からステップst44において、前記ステップst33からステップst37までと同様の処理を行う。つまり、iがi+1となっているため、次のブロックラインの処理が行われることになる。
【0084】
以上により、2ブロックライン分の各ブロックにおける仮2値化しきい値と対象物有無の判別結果をブロック情報記憶手段4に対して書き込む処理が終了したことになる。
【0085】
このように、2ライン分のブロックラインの処理が終了すると、ステップst45にて再びj に0を代入する。ここで、2値化しきい値決定手段5は、block(i-1,j)の2値化しきい値を決定し、ブロック情報記憶手段4に書き込む(ステップst46)。そして、block(i-1,j)の2値化処理をblock(i-1,j)に対応した2値化しきい値によって行う(ステップst47)。次に、1ブロックラインの処理が終了したかどうか判定し(ステップst48)、終了していない場合にはステップst49にてj をインクリメントし、前記ステップst46からの処理を繰り返す。終了した場合には、入力画像全面の処理が終了したか否かの判断(ステップst50)を行う。
【0086】
このステップst50による判定において、入力画像全体の処理が終了していない場合にはステップst38からの処理を繰り返し、終了した場合には2値化処理が終了となる。
【0087】
以上は本発明の全体的な概略処理手順である。つまり、行方向の1ブロックライン毎に各ブロックにおける仮2値化しきい値と対象物有無の判別結果をブロック情報記憶手段4への書き込み処理を行い、最初はこれを2ブロックライン分行ったのち、処理を1つ前のブロックラインに戻して、そのブロックラインの各ブロックにおける2値化しきい値をブロック情報記憶手段4の内容を参照して決定して、その決定された2値化しきい値をブロック情報記憶手段4に書き込んだのち、対応するブロックの2値化処理を行う。そして、以降は1つ先のブロックラインの各ブロックにおける仮2値化しきい値と対象物有無の判別結果をブロック情報記憶手段4への書き込み処理を行ったのち、1つ前のブロックラインに戻って、そのブロックラインの各ブロックにおける2値化しきい値をブロック情報記憶手段4の内容を参照して決定して、その決定された2値化しきい値をブロック情報記憶手段4に書き込んだのち、対応するブロックの2値化処理を行うという処理を繰り返す。
【0088】
なお、この例では、1つ先のブロックラインの各ブロックにおける仮2値化しきい値と対象物有無の判別結果をブロック情報記憶手段4への書き込み処理を行ったのち、1つ前のブロックラインに戻って、そのブロックラインの各ブロックにおける2値化しきい値を決定するようにしたが、このような処理方法に限られるものではなく、たとえば、各ブロックにおける仮2値化しきい値と対象物有無の判別結果のブロック情報記憶手段4への書き込み処理を、全ブロックライン分すべてを終了したのち、処理を1ブロックライン目に戻して、順次、各ブロックにおける2値化しきい値を決定するようにしてもよい。
【0089】
次に、前記2値化しきい値決定手段5による各ブロック毎の2値化しきい値決定処理手順を、図8、図9、図10、図11のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0090】
図8〜図11は、ある1つのブロックに対する2値化しきい値決定処理を示すフローチャートである。この図8〜図11に示すフローチャート全体で2値化しきい値決定の一連の処理を示すものであるが、ここでは、この一連の処理を図8〜図11に分割して示している。
【0091】
以下、図8から順を追って説明する。
【0092】
なお、図8〜図11のフローチャートにおいて、block(y,x)は2値化しきい値を決定しようとする注目ブロック、Th.tmp(i,j) は仮2値化しきい値演算手段2において演算されるblock(i,j)に対する仮2値化しきい値、Th.bi(i,j)は2値化しきい値決定手段5において決定されるblock(i,j)に対する求めるべき2値化しきい値である。
【0093】
また、min は参照範囲(詳細を後述する)中に存在する幾つかのブロックのうち、対象物の存在する幾つかのブロックのそれぞれが持つ仮2値化しきい値のなかの最小の仮2値化しきい値、flag1は参照範囲中に対象物が存在するブロックがあったか否かを示すフラグ(対象物の存在するブロックがある場合、オンとなる)、flag2は参照範囲中に存在する幾つかのブロックのうち、対象物のあるブロックにおいて、それぞれのブロックが持つ仮2値化しきい値の値がすべて同じ値であるか、あるいは複数の値を持つかということを示すフラグ(複数の仮2値化しきい値がある場合、オン)である。
【0094】
図8のフローチャートにおいて、まず、ステップst61にて注目ブロックの列方向の座標y をi にセットし、ステップst62にて注目ブロックの行方向の座標x をj にセットする。次に、ステップst63にて、前記仮2値化しきい値の最小値min 、フラグflag1、フラグflag2を初期化する。
【0095】
次に、各ブロック情報(各ブロックの対象物の有無、仮2値化しきい値、2値化しきい値)を参照するための参照範囲の決定を行う。最初に、ステップst64からステップst67によって、注目ブロックblock(y,x)を基点にして右方向への参照範囲を決定する。まず、ステップst64にてblock(i,j)(最初は、block(y,x))が入力画像の右端であるかどうか判定し、右端であれば、そこまでを右方向の参照範囲とし、ステップst67にて参照範囲の右端の座標を示すright にj (たとえば、そのときのj方向の座標がxであれば、j=x )を代入する。
右端でない場合は、ステップst65にてj をインクリメント(たとえば、j=x +1 )し、ステップst66にてblock(i,j)に対象物は存在するか否かを判定する。対象物が存在する場合は、そこまでを右方向の参照範囲とし、ステップst67にて参照範囲の右端の座標を示すright に前記j を代入する。対象物が存在しない場合ステップst64からの処理を繰り返す。
【0096】
この処理より、注目ブロックblock(y,x)を基点に右方向への参照範囲が決定される。つまり、注目ブロックblock(y,x)を基点に、対象物の存在するブロックがあればそのブロックまで、または、対象物の存在するブロックがなければその同一ブロックライン(ブロックの行方向の1列の並び)の最右端に位置するブロックまでが右方向への参照範囲として決定される。
【0097】
次に、ステップst68からステップst72によって、注目ブロックblock(y,x)を基点にして、左方向への参照範囲を決定する。まず、ステップst68にてj にx をセットする(この場合、行方向のブロックラインは変わらないので、i はyがセットされたままとなっている)。そして、ステップst69にてblock(i,j)(最初は、block(y,x))が入力画像の左端であるかどうか判定する。左端であれば、そこまでを左方向の参照範囲であるとし、ステップst72にて参照範囲の左端の座標を表わすleftにj (たとえば、そのときのj方向の座標がxであれば、j=x )を代入する。左端でない場合はステップst70にてj をデクリメント(たとえば、j=x −1 )し、ステップst71にてblock(i,j)に対象物は存在するかどうか判定する。対象物が存在する場合には、そこまでを左方向の参照範囲とし、ステップst72にてleftにj 代入する。一方、対象物が存在しない場合にはステップst69からの処理を繰り返す。
【0098】
この処理より、注目ブロック(y,x)を基点に左方向への参照範囲が決定される。つまり、注目ブロック(y,x)を基点に、対象物の存在するブロックがあればそのブロックまで、または、対象物の存在するブロックがなければその同一ブロックラインの最左端に位置するブロックまでが左方向への参照範囲として決定される。
【0099】
以上のステップst72までの処理により、注目ブロックを基点にして、その注目ブロックの存在するブロックラインの左右方向の参照範囲が決まる。
【0100】
次にステップst73以降にて、前記参照範囲内に存在するブロックのブロック情報を参照する。参照するブロック情報の内容は、参照範囲内に対象物の存在するブロックはあるか、参照範囲内に対象物の存在するブロックがある場合、その対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の最小値、参照範囲内に対象物の存在するブロックがある場合、その対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の値は2種類以上あるかの3つの情報とする。
【0101】
なお、上記「対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の値は2種類以上あるか」というのは、具体的には、参照範囲内において対象物有りと判別されたすべてのブロックの仮2値化しきい値が例えば同一の値(たとえば、すべての仮2値化しきい値が「10」)であれば仮2値化しきい値の値は1種類であるとし、また、対象物ありと判別されたブロックのうち、あるブロックの仮2値化しきい値が「10」、あるブロックでは「8」などというように、異なった仮2値化しきい値が複数ある場合には、仮2値化しきい値の値は2種類以上あるということである。
【0102】
まず、ステップst73からステップst75によって、block(y,left) の座標(この(y,left)の座標は参照範囲におけるyのブロックラインの左端を示している)に位置するブロック情報を参照する。
【0103】
最初に、ステップst73にてblock(y,left) に対象物が存在するかどうか判定する。この判定により対象物有りと判定された場合には、ステップst74にて、block(y,left) の仮2値化しきい値Th.tmp(y,left)を仮2値化しきい値の最小値min として代入する。つまり、注目ブロック(y,x) を基点にそのブロックラインの左側に位置するブロックのなかで最初に対象物有りと判定されたブロックの仮2値化しきい値をその時点における仮2値化しきい値の最小値(これをTh.tmp(y,left)として表す)として代入する。
【0104】
そして、ステップst75にて参照範囲の中に対象物が存在するブロックがあるということを示すflag1をオンにする。
【0105】
次に(以下、図9のフローチャート参照)ステップst76からステップst83によってblock(y,right)の座標(この(y,right) の座標は参照範囲におけるyのブロックラインの右端を示している)に位置するブロック情報を参照する。
【0106】
最初に、ステップst76にてblock(y,right)に対象物が存在するかどうか判定する。この判定により対象物が存在すると判定された場合には、ステップst77にて、前記flag1の状態を判断する。flag1がオフの場合(この時点では、参照範囲Eの中に対象物が存在するブロックがまだ無いということである)には、ステップst78にて仮2値化しきい値の最小値min としてTh.tmp(y,right) を代入する。つまり、注目ブロック(y,x) を基点にそのブロックラインの右側に位置するブロックのなかで最初に対象物有りと判定されたブロックの仮2値化しきい値をその時点における仮2値化しきい値の最小値(これをTh.tmp(y,right) として表す)として代入する。そして、ステップst79にてflag1をオンにする。
【0107】
ところで、前記ステップst77による判断、つまり、flag1がオンかオフかの判断において、flag1がオンと判断された場合(参照範囲の中に対象物の存在するブロックがすでに有るということである)には、すでに登録されている仮2値化しきい値の最小値min と、新たに求められた仮2値化しきい値Th.tmp(y,right) をステップst80にて比較する。この比較により、min >Th.tmp(y,right) である場合は、ステップst81にて仮2値化しきい値の最小値min にTh.tmp(y,right) を入れる。さらにステップst82にてflag2をオンにする。つまり、この場合、参照範囲内において対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の値が2種類以上あるので、flag2がオンとなる。一方、min <Th.tmp(y,right) である場合には、ステップst83にてflag2をオンにしたのち、ステップst84に進む。また、mini=Th.tmp(y,right) である場合にはそのままステップst84に進む。
【0108】
次にステップst84からステップst96によって、注目ブロックの存在するブロックラインの1行上のブロックラインにおける各ブロックついて前記同様の参照処理を行う。なお、ここで、注目ブロックの存在するブロックラインをブロックラインLy 、その1行上のブロックラインをブロックラインLy-1 、また、ブロックラインLの1行下のブロックラインをブロックラインLy+1 という符号を付すことにする。
【0109】
まず、注目ブロックblock(y,x)が入力画像の最上部のブロックラインに存在するか否かをステップst84にて判定する。最上部のブロックラインではない場合には、ステップst85にて、i にy-1 を代入し、続いてステップst86にて、j にleftを代入する。
【0110】
次にステップst87にて、block(i,j)(最初はblock(y-1,left) )に対象物が存在するか否かを判定する。対象物があると判定された場合には、ステップst88にてflag1を見る。flag1がオフの場合には、ステップst89にて、仮2値化しきい値の最小値min にそのブロックの持つ仮2値化しきい値Th.tmp(i,j) を代入し、ステップst90にてflag1をオンにする。
【0111】
ところで前記、ステップst88にてflag1がオンと判定された場合(参照範囲の中に対象物の存在するブロックがすでに有るということである)には、すでに登録されている仮2値化しきい値の最小値min と、新たに求められた仮2値化しきい値Th.tmp(i,j) をステップst91にて比較する。この比較により、min >Th.tmp(i,j) である場合は、ステップst92にて仮2値化しきい値の最小値min にTh、mp(i,j) を入れる。
【0112】
そしてステップst93にてflag2をオンにする。つまり、この場合、対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の値が2種類以上あるので、flag2をオンにする。一方、min <Th.tmp(i,j) である場合には、ステップst94にてflag2をオンにしたのち、ステップst95に進む。また、min =Th.tmp(i,j) である場合にはそのままステップst95に進む。
【0113】
次に、現在参照したブロックが参照範囲の右端であるかどうかの判定のためにj とright の比較をステップst95にて行い、j =right であれば、注目ブロックの存在するブロックラインLy より1行上のブロックラインLy-1 の参照処理は終了する。なお、j <right であれば、ステップst96にてj をインクリメントしたのち、ステップst87からの処理を繰り返す。
【0114】
次にステップst97からステップst109によって、注目ブロックの存在するブロックラインLy より1行下のブロックラインLy+1 における各ブロックついて前記同様の参照処理を行う。これを図10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0115】
まず、注目ブロックblock(y,x)が入力画像の最下部のブロックラインに存在するか否かをステップst97にて判定する。最上部のブロックラインではない場合には、ステップst98にて、i にy+1 を代入し、続いてステップst99にて、j にleftを代入する。
【0116】
次にステップst100にて、block(i,j)(最初はblock(y +1,left))に対象物が存在するか否かを判定する。対象物があると判定された場合には、ステップst101にてflag1を見る。flag1がオフの場合には、ステップst102にて、仮2値化しきい値の最小値min にそのブロックの持つ仮2値化しきい値Th.tmp(i,j) を代入し、ステップst103にてflag1をオンにする。
【0117】
ところで前記、ステップst101にてflag1がオンと判定された場合(参照範囲の中に対象物の存在するブロックがすでに有るということである)には、すでに登録されている仮2値化しきい値の最小値min と新たに求められた仮2値化しきい値Th.tmp(i,j) をステップst104にて比較する。この比較により、min >Th.tmp(i,j) である場合は、ステップst105にて仮2値化しきい値の最小値min にTh.tmp(i,j) を入れる。
【0118】
そしてステップst106にてflag2をオンにする。つまり、この場合、対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の値が2種類以上あるので、flag2をオンにする。一方、min <Th.tmp(i,j) である場合には、ステップst107にてflag2をオン(この場合も仮2値化しきい値の値が2種類以上ある)にしたのち、ステップst108に進み、また、min =Th.tmp(i,j) である場合には、そのままステップst108に進む(この場合は仮2値化しきい値の値が1種類であるのでflag2はオンにしない)。
【0119】
次に、現在参照したブロックが参照範囲の右端であるかどうかの判定のためにj とright の比較をステップst108にて行い、j =right であれば、注目ブロックの存在するブロックラインLy の一つ下のブロックラインLy+1 の参照処理は終了する。なお、j <right である場合は、ステップst109にてj をインクリメントしたのち、ステップst100からの処理を繰り返す。
【0120】
以上の参照処理によって、flag1、flag2、min は次のような内容の情報を持つ。
【0121】
すなわち、flag1がオンの場合は、参照範囲(注目ブロックは除く)のなかに対象物の存在するブロックがあり、flag1がオフの場合は、前記参照範囲中に対象物の存在するブロックはない。また、flag2がオンの場合は、前記参照範囲中の対象物が存在するブロックの仮2値化しきい値は2種類以上あり、flag2がオフの場合は、前記参照範囲中の対象物が存在するブロックの仮2値化しきい値は1種類しかない。また、min は前記参照範囲中の対象物が存在するブロックの仮2値化しきい値の最小値である。
【0122】
次にステップst110以下によって、注目ブロックの対象物の有無、仮2値化しきい値および前記flag1、flag2、min の情報を用いて2値化しきい値を決定する。これを図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0123】
まず、ステップst110にてflag1を見る。flag1がオフ(注目ブロックを除く参照範囲中に対象物の存在するブロックが無し)の場合には、ステップst111にて、注目ブロックblock(y,x)に対象物は存在するかどうか判定する。存在する場合は、ステップst112にて、block(y,x)に対する2値化しきい値Th.bi(y,x)に仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) を入れる。つまり、この場合は、前記参照範囲中に対象物の存在するブロックは無いので、この仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) を求めるべき2値化しきい値として決定して処理を終了する。
【0124】
一方、注目ブロックblock(y,x)に対象物が存在しない場合は、ステップst113にて、Th.bi(y,x-1)とTh.bi(y-1,x)の比較を行う。すなわち、この場合は、参照範囲内だけではなく注目ブロック内にも対象物が存在しない場合であり、このような場合には、既に2値化しきい値の決定の終了した幾つかのブロック(ここでは2つのブロック)の2値化しきい値を参照して両者の比較を行い、小さい方の値の2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値として採用する。なお、この実施例では、既に2値化しきい値決定の終了した2つのブロックとして、block(y,x-1)とblock(y-1,x)のブロック、つまり注目ブロックblock(y,x)の左側に隣接するブロックと上側に隣接するブロックを選んでいる。
【0125】
したがって、ステップst113におけるTh.bi(y,x-1)とTh.bi(y-1,x)の比較により、Th.bi(y,x-1)<Th.bi(y-1,x)の場合は、ステップst114にて、Th.bi(y,x-1)を求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)として決定して処理を終了し、また、Th.bi(y,x-1)≧Th.bi(y-1,x)の場合は、ステップst115にて、Th.bi(y-1,x)を求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)として決定して処理を終了する。
【0126】
また、block(y,x)が左端の最上段の場合には2値化しきい値が決定されているブロックは存在しないので、予めある値(例えば16階調の入力画像であれば中央値「8」など)を与えておき、その値を2値化しきい値とする。
【0127】
ところで、ステップst110にてflag1がオン(注目ブロックを除く参照範囲中に対象物の存在するブロックが有り)の場合は、ステップst116にてblock(y,x)に対象物は存在するかどうか判定する。存在する場合には、ステップst117にて、すでに求められた仮2値化しきい値の最小値min と注目ブロックの仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) を比較する。そして、min ≧Th.tmp(y,x) である場合には、ステップst118にて、Th.bi(y,x)にTh.tmp(y,x) を代入する。
また、min <Th.tmp(y,x) である場合には、ステップst119にて、Th.bi(y,x)にmin+1(このmin+1の+1についての説明は後述する)を代入する。
【0128】
前記したように、注目ブロックの仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) が既に求められた仮2値化しきい値の最小値min より大きい場合、つまり、min <Th.tmp(y,x) である場合には、本来は、既に求められた仮2値化しきい値の最小値min を注目ブロックの2値化しきい値とするが、この場合、既に求められた仮2値化しきい値の最小値min に+1したものを、注目ブロックの2値化しきい値としている。
【0129】
これは、参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min を、そのまま注目ブロックの2値化しきい値とした場合、注目ブロック内の対象物(文字)の内容によっては、黒側が除去されすぎて文字が薄くなりすぎたり、かすれたりするのを防止するためである。つまり、参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min に+1して、注目ブロックの2値化しきい値を少しだけ白側にシフトすることにより、黒側への除去量を小さく抑えるようにしている。図12はこれを説明する図である。以下、同図により説明する。
【0130】
ここでは、図12(a) に示すように、注目ブロック内に対象物として「あ」という比較的黒部分の少ない文字が存在しているものとし、この「あ」は同図(b) のようなヒストグラムであるとする。ここで、注目ブロック内に対象物の仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) と参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min と比較する場合、参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min が、比較的複雑な文字(たとえば「類」)のヒストグラム(同図(c) )から求められたものであるとすると、注目ブロックの求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)は参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min となってしまい、この場合、黒側が除去されすぎた2値化しきい値となって、この2値化しきい値を用いて2値化処理されると、「あ」がかすれた状態となるおそれがある。
【0131】
したがって、これを防止するため、参照範囲内で求められた仮2値化しきい値の最小値min に、ここでは+1してmin+1とし、このmin+1を注目ブロックの求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)としている。これにより、黒側の除去量が小さくなり、「あ」というように比較的黒部分の少ない文字のかすれを防止することができる。
【0132】
なお、仮2値化しきい値の最小値min にプラスする数値はこの実施例では「1」としたが、これは「1」に限られるものではなく状況によって最適な数値を設定すればよい。つまり、図12の場合は、入力画像を“0”から“15”の16階調とした場合であり、この場合は、最小値min にプラスする数値は「1」(この場合も「1」に限られることなく、その前後の適当な数値を設定する)としたが、入力画像の階調がたとえば256階調のような場合には、それに適合した値に設定する。
【0133】
一方、前記ステップst116における判定において、block(y,x)に対象物が存在しない場合には、ステップst120にてflag2を見る。このflag2がオン(参照範囲の中に2種類以上の仮2値化しきい値が存在する)の場合には、ステップst121にて、TH.bi(y,x)にmin+1 を代入し、flag2がオフの場合にはステップst122にて、Th.bi(y,x)にmin を代入する。
【0134】
なお、ここでflag2がオンの場合にTH.bi(y,x)にmin+1 を代入して、min+1 を注目ブロックの求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)とするのは、flag2がオンの場合、参照範囲内に前記したように「あ」や「類」など色々な種類の文字があって、それらの文字に対応した種々の仮2値化しきい値が存在する場合であり、このような場合には、前記した理由により、求めるべき2値化しきい値を少し白側にシフトして、黒側の除去量を抑えるようにした方が都合がよいからである。
これに対して、flag2がオフの場合は参照範囲の中の仮2値化しきい値はすべて同じであり、この場合は、文字も同じような種類であるとみなされるので、求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)をmin としても差し支えない。
【0135】
前記した以上の処理により、注目ブロックblock(y,x)の2値化しきい値Th.bi(y,x)が決定される。
【0136】
次に、前記した2値化しきい値決定処理方法が妥当であるか否かを幾つかの具体的な例を参照して説明する。
【0137】
最初に図13(a) の様な場合について説明する。図13(a) に示す画像は、むらの有る中間調の背景の上に対象物として黒い文字(「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」など)が書かれている場合である。また、2値化しきい値の決定を行う注目ブロックをblock(y,x)とし、この注目ブロックには対象物としての文字は存在せず背景しかないものとする。また、ここでは、入力画像は“0”(黒側)から“15&#34 (白側)の16階調のデータであるものとして説明する。これは、後述する図14、図15の場合も同じである。
【0138】
この図13(a) に示す画像における注目ブロックのヒストグラムは図13(b) の様になり、その濃度分散値は十分小さな値とならないために、対象物が存在すると誤判別される可能性が高い。ここでは、対象物が有ると誤判別されたものとする。なお、この対象物の有無判別は、図4で説明したように、この実施例では、濃度分散値と判別値を比較して濃度分散値が判別値より大きいときに対象物有りと判定する。
【0139】
block(y,x)の仮2値化しきい値Th.tmp(y,x) は、図13(b) の点線で示すようになる。このようなblock(y,x)について2値化しきい値を決定する。
【0140】
まず、2値化しきい値決定手段5により、前記フローチャートで説明した処理方法に従って参照範囲を決定する。左右の方向(行方向)に関しては、block(y,x)の左右両隣のブロックはともにblock(y,x)と同様に対象物が存在すると判別され、左右の参照範囲は横座標がx-1 からx+1 までとなる。上下方向(列方向)には、block(y,x)のあるブロックラインLy と、その上側のブロックラインLy-1 、下側のブロックラインLy+1 を参照する。したがって、ここでの参照範囲(これを参照範囲E1という)は図13(a) の太線で囲った部分となる。
【0141】
この参照範囲E1の中で注目ブロックの存在するブロックラインLy とその上のブロックラインLy-1 に存在する各ブロックは、block(y,x)と同様にほぼ図13(b) の様なヒストグラムとなり、対象物は有ると判別されて仮2値化しきい値もblock(y,x)の仮2値化しきい値とほぼ同じ値になる。
【0142】
これに対して、block(y,x)の存在するブロックラインLy の下のブロックラインLy+1 に存在する3つのブロックは、むらのある背景と文字の両方が存在するために、どのブロックもほぼ同じようなヒストグラム(図13(c) 参照)になり、仮2値化しきい値も図13(c) の点線で表されるような値となる。この仮2値化しきい値は背景を除去し文字だけを残すしきい値となる。
【0143】
したがって、この場合、ブロックラインLy+1 に存在する3つのブロックの仮2値化しきい値のうち、いずれかの仮2値化しきい値が参照範囲E1の中の仮2値化しきい値の最小値min となる。そして、この場合、参照範囲E1の中に対象物の存在するブロックがあるのでflag1はオンとなり、また、参照範囲E1中の対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値が2種類以上存在するのでflag2もオンとなる。したがって、図11のフローチャートで説明したように、注目ブロックの2値化しきい値は、min+1 と決定される(図13(b) に一点破線で示す)。
【0144】
よって、注目ブロックにおいて、対象物が存在すると誤判別されても背景を除去する適切なしきい値が決定される。ちなみに、前記した第2の従来例では、対象物が有ると判定されると、最大級間分散値に対応する濃度値を2値化しきい値とするので、この場合は、図28で示したように、背景を残す2値化しきい値となり、2値化処理後には背景がノイズとして残ることになる。
【0145】
次に図14(a) の様な場合について説明する。図14(a) に示す画像は、白い背景の上に対象物として黒い文字(「あ」、「い」、「う」、「え」、「お」など)が書かれている場合である。また、2値化しきい値の決定を行う注目ブロックをblock(y,x)とし、この注目ブロックには対象物としての文字が一部存在(この場合、「う」という文字の一部が存在している)しているものとする。
【0146】
この注目ブロックのヒストグラムは図14(b) に示すようになり、濃度分散値は十分大きな値とならない。よって、対象物は存在しないと誤判別される可能性が高く、ここでは、対象物は存在しないと誤判別されたものとする。
【0147】
このような注目ブロックの2値化しきい値を決定する。まず参照範囲の決定を行う。注目ブロックの存在するブロックラインLy に存在するブロックはすべて対象物なしと判別されたとする。よって左右の方向の参照範囲は、入力画像の左端から右端までとなる。上下方向の参照範囲は注目ブロックのあるブロックラインLy とその上下各1ブロックライン(Ly-1 、Ly+1 )である。したがって、ここでの参照範囲E2は同図(a) のようになる。なお、左右方向の参照範囲は、この場合、実際には、入力画像の左端から右端までであるが、ここでは途中までしか図示していない。
【0148】
また、同図(a) からもわかるように、ブロックラインLy-1 に存在する各ブロックは、すべて背景しか存在せず、また、ブロックラインLy+1 に存在する各ブロックのうち幾つかのブロックには、対象物(「あ」、「い」、「う」、・・・など)が存在している。
【0149】
このように、対象物の存在するブロックのヒストグラムはどれもほぼ図14(c) の様になり、濃度分散値は十分大きな値となり対象物は存在すると判別され、仮2値化しきい値はどのブロックもほぼ同じように背景を除去し、文字を残す値(図14(c) に点線で示す)となる。したがって、この場合、参照範囲E2中の対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値の最小値min は、文字の存在するブロックのいずれかの仮2値化しきい値となる。また、flag1はオン、flag2は対象物の存在するブロックの仮2値化しきい値がすべて同じ値であればオフとなり、2種類以上の値となればオンとなる。よって、図11のフローチャートで説明したように、flag2がオフの場合は、注目ブロックの求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)はmin と決定され、flag2がオンの場合は、注目ブロックの求めるべき2値化しきい値Th.bi(y,x)はmin+1 と決定される。
【0150】
このように、本発明では対象物がないと誤判別されても対象物を残す適切な2値化しきい値が決定される。この場合も、前記した第2の従来例では、対象物が無いと判定されると、2値化しきい値は“0”または“255”のいずれかに設定されるので、たとえば“0”と設定された場合は、この注目ブロックのように対象物が存在していても、その対象物は除去されてしまうことになる。
【0151】
次に図15(a) の様な場合について説明する。図15(a) は、対象物の周囲だけに色の付いた背景がある画像である。2値化しきい値を決定する注目ブロックblock(y,x)は、色の付いた背景と白い背景の境界部分である。この注目ブロックのヒストグラムは図15(b) の様になり、分散値は十分大きな値となるために対象物が存在すると判別される。しかし、このブロックの色の付いた部分は、除去したい背景である。このような注目ブロックに対して、2値化しきい値を決定する。
【0152】
まず参照範囲を決定する。左右の方向に関してはblock(y,x)の左右両隣のブロックともblock(y,x)と同様に対象物が存在すると判別されて、左右の参照範囲は横座標がx-1 からx+1 までとなる。上下方向にはblock(y,x)のあるブロックラインLy とその上下各1ブロックライン(Ly-1 、Ly+1 )を参照する。したがって、ここでの全体の参照範囲E3は図15(a)に太線で囲った部分となる。また、ブロックラインLy の上のブロックラインLy-1 は、白い背景しか存在しないものとし、ブロックラインLy の下のブロックラインLy+1 には、「い」、「う」、「え」などの対象物と色の付いた背景が存在しているものとする。
【0153】
ここで、注目ブロックblock(y,x)の左右両隣のブロックは注目ブロックと同様に図15(b) の様なヒストグラムとなり、仮2値化しきい値も注目ブロックと同様に点線で示すようになる。これにより、これらのブロックは、白い背景を除去し色の付いた背景は残すような仮2値化しきい値となってしまう。
【0154】
これに対して、ブロックラインLy+1 に存在するブロックは、上記したように黒い文字と色の付いた背景が存在している。このブロックラインLy+1 に存在するブロックのヒストグラムは、どのブロックもほぼ図15(c) の様になり、仮2値化しきい値は、どのブロックもほぼ図15(c) の点線で示すようになる。これは、色の付いた背景は除去し文字を残す仮2値化しきい値である。
【0155】
よって、参照範囲E3内の対象物のあるブロックの仮2値化しきい値の最小値min は、ブロックラインLy+1 のいずれかのブロックの仮2値化しきい値となる。このとき、flag1はオンとなり、flag2もオンとなる。したがって、求めるべき2値化しきい値は、この場合、min+1 と決定され、同図(b) の一点鎖線で示すように、注目ブロックにおいても色の付いた背景を除去する適切な2値化しきい値を設定できる。この場合も、前記した第2の従来例では、対象物が有ると判定されると、最大級間分散値に対応する濃度値を2値化しきい値とするので、この場合は、図29で示したように、背景を残す2値化しきい値となり、2値化処理後には背景がノイズとして残ることになる。
【0156】
また、本発明では参照範囲(たとえば前記参照範囲E1,E2,E3など)を決定する際、注目ブロックを基点に左右方向においては、対象物の存在するブロックまでとし、対象物の存在するブロックが無い場合は、入力画像の端までとしている。これを図16を参照してさらに説明する。
【0157】
図16において、ここでは、ブロックaを注目ブロックとすると、このブロックaの中には、対象物は存在しないと判別される。このため、このブロックaだけの情報では、このブロックaを黒とするのか白とするのか、あるいはこのブロックa内に対象物は存在しないという判別は誤りか正しいかを判断することはできない。そこで、前記したように周囲のブロックのブロック情報を参照することが必要となってくる。
【0158】
本発明では、左右の方向への参照範囲は、2値化を行う注目ブロックの隣のブロックから順にブロック内の対象物の有無の判別結果を見ていき対象物が存在すると判別されたブロックがあれば、そこまでを参照範囲とし、対象物が存在するブロックがなければ入力画像の端までを参照範囲とする。よって、ブロックaに対する左方向への参照範囲は、この図16の場合、ブロックcまでとなり、右方向への参照範囲は、右方向に対象物が存在するブロックがなければ入力画像の端までが参照範囲となる。
【0159】
また、注目ブロックをブロックbとした場合も、左方向への参照範囲は、ブロックcまでとなり、左方向への参照範囲は、左方向に対象物が存在するブロックがなければ入力画像の端までが参照範囲となる。
【0160】
このように、ブロックaについては、すぐ左隣のブロックに対象物の存在するブロックが存在する。一方、ブロックbについては、左側に6個目のブロックまで対象物の存在するブロックはない。
【0161】
このように、本発明では注目ブロックを基点に左右方向における参照範囲を可変としているが、これは以下のような理由によるものである。
【0162】
つまり、注目ブロックを基点に左右方向における参照範囲を、たとえば左右方向に2ブロックづつなどというように固定的なものとすると、同図におけるブロックbのように、対象物の有るブロックを得ることができず参照用の2値化しきい値が得られないということにもなるからである。また、対象物の有るブロックを得る確率を高くしようとして、参照範囲を左右方向に広く設定することも可能であるが、この場合、すぐ隣に対象物のあるブロックがあっても、さらにその先までを参照範囲としてしまうため、処理時間に無駄を生じることになる。たとえば、ブロックaを注目ブロックとした場合、参照範囲を左右方向に10ブロックづつなどと設定すると、この場合、左隣りに対象物のあるブロックがあるにも係わらず、10ブロック先までを参照範囲としてしまうことになり、無駄な処理を行うことになる。このような問題に対処するため、本発明では前記したように、注目ブロックを基点に左右方向における参照範囲を可変としている。これにより、常に2値化しきい値を決定するのに必要最低限の参照範囲を設定することが可能となり、しかも適切なしきい値を決定することができ、さらに処理時間を短縮することができる。
【0163】
なお、前記実施例においては、注目ブロックの2値化しきい値を決定する場合、注目ブロックに対象物があるか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値の中の最小値と注目ブロックの仮2値化しきい値とを比較して小さい方の値を、求めるべき2値化しきい値として決定し、対象物なし場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値の中の最小値を求めるべき2値化しきい値として決定するというように、比較による論理演算によって、最小値を求めて、2値化しきい値を決定する例を示したが、このような方法に限られることなく、たとえば、論理演算により最大値や中間値を求め、この最大値や中間値をもとに求めるべき2値化しきい値を決定するようにしてもよい。また、論理演算以外にも四則演算による算術演算を用いて、たとえば、注目ブロックを含む参照範囲内のそれぞれの仮2値化しきい値から平均値を求めて、この平均の仮2値化しきい値をもとに、求めるべき2値化しきい値を決定するようにしてもよい。
【0164】
そして、このように論理演算または算術演算により求められた値に状況に応じて何らかの数値を加減乗除することにより最適な2値化しきい値を求めるようにする方法も考えられる。
【0165】
さらに、2値化しきい値としては、状況に応じて最小値を用いることが最適な場合もあり、また、ある場合には最大値や中間値を用いることが最適な場合もあり、さらには算術平均で求めた平均値を用いることが最適な場合もある。このように状況に応じて2値化しきい値としてどのような値を用いるかによって、2値化しきい値の決定方法を選択することも可能である。
【0166】
また、前記実施例においては、仮2値化しきい値を求める手段として、「大津の方法」を用いたが、大津の方法以外の方法により仮2値化しきい値を求めることも可能である。以下に仮2値化しきい値を求める他の例について説明する。
【0167】
図17はその概略的な構成図であり、ヒストグラム生成部21、ピーク検出部26、仮2値化しきい値演算部27などから構成されている。このような構成において、次にその動作を説明する。
【0168】
前記ピーク検出部26は、ヒストグラム生成部21により生成された濃度値ヒストグラムから必要とするピークを検出するもので、単に極大値として現れたピークを全て取り出すものではない。つまり、或る条件を満たさないピークはそれをピークとはみなさず、仮2値化しきい値を求めるに必要なピークのみを取り出すような処理を行うものであり、これを図18および図19を参照しながら説明する。
【0169】
図18はヒストグラム生成部21から取り出された濃度値ヒストグラムである。このヒストグラム生成部21は、前記実施例で説明したものと同じであるが、ここでは説明をわかりやすくするため、各濃度値に対する出現頻度を棒グラフ的に示している。また、この図では、3つの極大部分peak(1) ,peak(2) ,peak(3) が現れているものとする。図19のフローチャートにおいて、まず、ステップst201にて、濃度値ヒストグラムの頻度が極大となる部分を検出しその極大部分の数を数える。ここでは、極大部分の番号を左( 黒)側からm番目をpeak(m) 、n番目をpeak(n) で表す。
【0170】
そして、ステップst202からステップst218にて、それぞれの極大部分についてそれが必要とするピークであるか否かを決定する。まず、ステップst202にてmに1を入れ、ステップst203にてnに2を入れる。次に、ステップst204にて、peak(m) の濃度値とpeak(n) の濃度値の間の濃度値の出現頻度の最小値minPを検出し、続いて、ステップst205にてpeak(m) の濃度値の出現頻度とpeak(n) 濃度値の出現頻度とを比較する。この判断において、peak(m) の濃度値の出現頻度≧peak(n) の濃度値の出現頻度であれば、ステップst206にて、前記ステップst204で求めた出現頻度の最小値minPとpeak(n) の濃度値の出現頻度×定数αを比較する。この定数αは、α<1であり、ここでは、α=1/2とする。
【0171】
前記ステップst206における出現頻度の最小値minPとpeak(n) の濃度値の出現頻度×定数αの比較において、出現頻度の最小値minP<peak(n) の濃度値の出現頻度×定数αであれば、ステップst207にてmにnを入れ、ステップst208にてnにn+1を入れる。つまり、現在がpeak(1) とpeak(2) についての処理であれば、次はpeak(2) とpeak(3) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0172】
一方、前記ステップst206における出現頻度の最小値minPとpeak(n) の濃度値の出現頻度×定数αの比較において、出現頻度の最小値minP≧peak(n) の濃度値の出現頻度×定数αであった場合は、ステップst209にてpeak(n) はピークとはみなさないとする処理を行ったのち、ステップst210にてmにmを入れ(mはそのまま)、ステップst211にてnにn+1を入れる。つまり、現在がpeak(1) とpeak(2) についての処理であれば、次はpeak(1) とpeak(3) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0173】
ところで、前記ステップst205におけるpeak(m) の濃度値の出現頻度とpeak(n) 濃度値の出現頻度との判断において、peak(m) の濃度値の出現頻度<peak(n) の濃度値の出現頻度であると判断された場合は、ステップst212の処理に進み、このステップst212にて、前記ステップst204で求めた出現頻度の最小値minPとpeak(m) の濃度値の出現頻度×定数αを比較する。この定数αは、前記したように、α<1であり、ここでは、α=1/2とする。
【0174】
前記ステップst212における出現頻度の最小値minPとpeak(m) の濃度値の出現頻度×定数αの比較において、出現頻度の最小値minP<peak(m) の濃度値の出現頻度×定数αであれば、ステップst213にてmにnを入れ、ステップst214にてnにn+1を入れる。つまり、現在がpeak(1) とpeak(2) についての処理であれば、次はpeak(2) とpeak(3) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0175】
一方、前記ステップst212における出現頻度の最小値minPとpeak(m) の濃度値の出現頻度×定数αの比較において、出現頻度の最小値minP≧peak(m) の濃度値の出現頻度×定数αであった場合は、ステップst215にてpeak(m) はピークとはみなさないとする処理を行ったのち、ステップst216にてmにnを入れ、ステップst217にてnにn+1を入れる。つまり、現在がpeak(1) とpeak(2) についての処理であれば、次はpeak(2) とpeak(3) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0176】
次に、ステップst218にて、nが極大部分の数より大きいか否かを判断し、n>極大部分の数であれば、ステップst220にて、ピークとみなされたピークの数を数えたのち、ステップst220にて、ピークとみなされたそれぞれのピークに対してピークの出現頻度×α≦出現頻度の範囲を設定する。
【0177】
一方、前記ステップst218にて、n≦極大部分の数であれば、ステップst204の処理に戻る。
【0178】
前記した一連の処理を図18の場合を例にとって説明する。ステップst204にて、peak(1) の濃度値とpeak(2) の濃度値の間の出現頻度の最小値minP(これをminP1という)を検出するが、この場合、出現頻度の最小値minP1は濃度「5」の部分で現われている。そして、ステップst205にてpeak(1) の濃度値の出現頻度とpeak(2) 濃度値の出現頻度とを比較する。この場合、peak(1) の濃度値の出現頻度≧peak(1) の濃度値の出現頻度であるから、ステップst206にて、前記ステップst204で求めた出現頻度の最小値minP1とpeak(2) の濃度値の出現頻度×1/2(このpeak(2) の濃度値の出現頻度×1/2を図示の二点鎖線X2で示す)を比較する。この比較において、この場合、出現頻度の最小値minP1<peak(2) の濃度値の出現頻度×1/2であるから、ステップst207にてmにnを入れ(m=2とする)、ステップst208にてnにn+1を入れる(n=3とする)。つまり、次はpeak(2) とpeak(3) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0179】
このステップst218では、nが極大部分の数より大きいか否かの判断を行うが、この場合、n=3、極大部分の数=3であるので、再びステップst204に戻る。このステップst204では、今度はpeak(2) の濃度値とpeak(3) の濃度値の間の出現頻度の最小値minP2を求める。この場合、出現頻度の最小値minP2は濃度「10」の部分で現われている。そして、ステップst205にてpeak(2) の濃度値の出現頻度とpeak(3) 濃度値の出現頻度とを比較する。この場合、peak(2) の濃度値の出現頻度<peak(3) の濃度値の出現頻度であるから、ステップst212にて、前記ステップst204で求めた出現頻度の最小値minP2とpeak(2) の濃度値の出現頻度×1/2(前記したように、このpeak(2) の濃度値の出現頻度×1/2を図示の二点鎖線X2で示す)を比較する。この比較において、この場合、出現頻度の最小値minP2≧peak(2) の濃度値の出現頻度×1/2であるから、ステップst215にてpeak(2) はピークとはみなさないとする処理を行ったのち、ステップst216にてmにnを入れ(m=3とする)、ステップst217にてnにn+1を入れる(n=4とする)。つまり、現在がpeak(2) とpeak(3) についての処理であれば、次はpeak(3) とpeak(4) についてステップst218以降の処理を行うことになる。
【0180】
このステップst218では、、nが極大部分の数より大きいか否かの判断を行うが、この場合、n=4、極大部分の数=3であるので、ステップst219にて、ピークとみなされたピークの数を数える。つまり、ここで数えるピーク数とは、ピークとみなされた極大部分のみ(この場合は、peak(2) を除いた極大部分)の数、つまり、peak(1) とpeak(3) を数える。そして、ステップst220にて、それぞれのピークpeak(1) とpeak(3) に対して、ピークの出現頻度×α(α=1/2とする)より大きい出現頻度の範囲E1,E3を設定する。具体的には、図18において、ピークpeak(1) の出現頻度×1/2は、二点鎖線X1で示されており、この二点鎖線X1以上の位置(この図では二点鎖線X1と同じ位置)に相当する出現頻度の範囲E1を設定する。同様に、ピークpeak(3) の出現頻度×1/2は、二点鎖線X3で示されており、この二点鎖線X3以上の位置(この図では二点鎖線X3と同じ位置)に相当する出現頻度の範囲E3を設定する。
【0181】
以上のような処理により、この例では、peak(1) ,peak(2) ,peak(3) のうち、peak(2) はピークとはみなされず、peak(1) とpeak(3) がピークとして検出されたことになる。
【0182】
そして、このようなピーク検出のあと、仮2値化しきい値の決定は次のようにして行う。
【0183】
すなわち、検出されたピークの数が1個である場合は、図20(a)に示すように、ピーク(これをpeak(1) とする)の終わり(図中、出現頻度の範囲E1の終わりE12)に+1をした濃度値の部分を仮2値化しきい値とする。また、検出されたピークの数が複数の場合は、一番白側のピークの始まりとこの一番白側のピークから数えて2番目のピークの終わりの中間点を仮2値化しきい値とする。たとえば、検出されたピークの数が2個である場合は、図20(b)に示すように、一番白側のピーク(これをpeak(2) とする)の始まり(図中、出現頻度の範囲E2の始まりE21)とこの一番白側のピークから数えて2番目のピーク(これをpeak(1) とする)の終わり(図中、出現頻度の範囲E1の終わりE12)の中間点を仮2値化しきい値とする。さらに、検出されたピークの数が3個である場合は、図20(c)に示すように、一番白側のピーク(これをpeak(3) とする)の始まり(図中、出現頻度の範囲E3の始まりE31)とこの一番白側のピークから数えて2番目のピーク(これをpeak(2) とする)の終わり(図中、出現頻度の範囲E2の終わりE22)の中間点を仮2値化しきい値とする。
【0184】
以上のようにして仮2値化しきい値が決定される。このように決定された仮2値化しきい値を用いることによっても本発明を実現することができる。この方法によれば、「大津の方法」に比べて処理速度の短縮化が図れる。なお、仮2値化しきい値を決定する方法は、以上説明した2つの方法に限られるものではなく他の方法を用いてもよいことは勿論である。
【0185】
ところで、前記実施例では、各ブロックに対して1つの仮2値化しきい値を求める例を示したが、仮2値化しきい値は各ブロックに対して1つである必要はなく、1つのブロックに対して複数の仮2値化しきい値を求めるようにしてもよい。
【0186】
また、前記実施例において、対象物有無判別手段3は、対象物有無の判別に用いる特徴量として濃度分散値を用い、この濃度分散値をあらかじめ設定した判別値と比較する事によって対象物の有無を判別する例を示したが、濃度分散値の代わりに級間分散値の最大値または最大濃度差といった特徴量を用いてもよい。
【0187】
図21は、特徴量として級間分散値の最大値を用いて対象物の有無を判別する対象物有無判別手段3の構成図である。この場合、特徴量抽出部は、ブロック毎に送られてくる濃淡画像の濃度値ヒストグラムを作成するヒストグラム生成部33、このヒストグラム生成部33で得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散値演算部34、この級間分散値演算部34で求められた級間分散値よりその最大級間分散値を検出する最大値検出部35などで構成されている、そして、この特徴量抽出部から得られる最大級間分散値を対象物有無判別信号出力部36にて、判別値と最大値検出部35にて検出された最大級間分散値とを比較して、最大級間分散値が判別値より大きければ対象物有り、判別値以下であれば対象物無しという信号を出力する。
【0188】
このような構成において、その処理手順を図22のフローチャートを参照しながら説明する。ブロック毎に送られてくる濃淡画像はヒストグラム生成部33に送られ、ステップst301にてヒストグラムが生成され、そのヒストグラムは級間分散値演算部34に送られる。級間分散値演算部34では、ステップst302にて各濃度の級間分散値が演算を行い、その級間分散値は最大値検出部35に送られる。最大値検出部35では、ステップst303にて最大級間分散値を検出し、その検出値は対象物有無判別信号出力部36に送られる。
【0189】
対象物有無判別信号出力部36には外部より所定の判別値が入力パラメータとして与えられており、ステップ304にて最大級間分散値と前記判別値を比較する。その結果、最大級間分散値>判別値であれば、ステップst305にて対象物有りと判定し、最大級間分散値≦判別値判別値であれば、ステップst306にて対象物無しと判定する。すなわち、ヒストグラムは、対象物があれば図28(a) で示したように、2つの山が描かれる曲線となり、それによって得られる級間分散曲線は同図(b) のように大きな最大値を持つ曲線となる。これに対して、対象物が無い場合は、図31(a) で示したように、1つの山だけの曲線となり、それによって得られる級間分散曲線は同図(b) のように、対象物の有る場合に比べて小さい最大値を持つ曲線となる。
【0190】
したがって、この級間分散値の最大値を予め設定した判別値と比較することにより対象物の有無を判別できる。
【0191】
以上のように、特徴量として濃度分散値の代わりに級間分散値の最大値を用い、この級間分散値の最大値と判別値とを比較することによっても対象物の有無を判別できる。
【0192】
次に、特徴量として最大濃度差を用いて対象物の有無を判定する例について説明する。
【0193】
図23は、特徴量として最大濃度差を用いて対象物の有無を判別する対象物有無判別手段3の構成図である。ここでは、特徴量抽出部として、ブロックごとに送られてくる濃淡画像の最大濃度差を演算する最大濃度差演算部37が用いられる。この最大濃度差演算部37により求められた最大濃度差は、対象物有無判別信号出力部38に与えられ判別値と比較される。そして、対象物有無判別信号出力部38からは、最大濃度差が判別値より大きければ対象物有り、判別値以下であれば対象物無しという信号が出力される。
【0194】
このような構成においてその処理手順を図24のフローチャートを参照しながら説明する。ブロック毎に送られてくる濃淡画像は最大濃度差演算部37に入力され、ステップst401にて最大濃度差が演算され、対象物有無判別信号出力部38に送られる。対象物有無判別信号出力部38には外部より所定の判別値が入力パラメータとして与えられており、ステップst402にて最大濃度差とその判別値を比較する。その結果、最大濃度差>判別値であればステップst403にて対象物有りと判定し、最大濃度差≦判別値であればステップst404にて対象物無しと判別する。すなわち、そのブロック内に背景しか無い場合には、ブロック内の各画素毎の濃度にはあまり差がなく当該ブロックにおける最大濃度差は小さい値となる。これに対して、ブロック内に文字が存在する場合には、各画素毎の濃度には大きな差が生じて、当該ブロックにおける最大濃度差は背景しか無いブロックの最大濃度差に比べて大きな値となる。
【0195】
したがって、ブロック毎に得られる最大濃度差を判別値と比較することにより、対象物の有無を判別できる。このように、各ブロック毎にそのブロックを構成する画素間の最大濃度差を求め、この最大濃度差と判別値とを比較することによっても対象物の有無を判別できる。
【0196】
さらにまた、前記濃度分散値、最大級間分散値、最大濃度差という3つの特徴量のうち、少なくとも2つを用いて対象物の有無を判別することも可能である。
図25はその構成例を示すもので、ここでは、濃度分散値と最大級間分散値を特徴量として用いた例を示している。この場合、第1の特徴量抽出部は、ヒストグラム生成部33、級間分散値演算部34、最大値検出部35で構成され、第2の特徴量抽出部としては、濃度分散値演算部31が用いられる。
【0197】
そして、第1の特徴量抽出部から出力される最大級間分散値は、最大値比較部50にて判別値と比較され、最大級間分散値が判別値より大きい場合に、この最大値比較部50から信号(たとえば“1”)が出力される。一方、第2の特徴量抽出部から出力される濃度分散値は、分散値比較部51にて判別値と比較され、濃度分散値が判別値より大きい場合に、この分散値比較部51から信号(たとえば“1”)が出力される。これらの信号を、アンド回路などからなる対象物有無判別信号出力部52に与えることにより、最大級間分散値が判別値より大で、かつ、濃度分散値が判別値より大である場合のみに、対象物が有りという信号が出力される。
【0198】
このように特徴量を2つ以上用いることにより、より以上正確な対象物の有無判定を行うことができる。
【0199】
【発明の効果】
以上説明したように本発明における画像処理方法は、まず、請求項1、請求項2によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、この分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めるとともに、分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別して、各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値などのブロック情報を参照して、各ブロックの2値化しきい値を決定したので、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、さらにこれにより決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化することにより、入力画像全体に渡って最適な2値化処理を行うことができる。
【0200】
また、請求項3によれば、仮2値化しきい値演算手段として、級間分散値を最大とする濃度値を仮2値化しきい値とするという方法を用いたので、簡単な処理で、しかもより適切な仮2値化しきい値を求めることができ、これによって、求めるべき2値化しきい値もより適切な値とすることができる。
【0201】
また、請求項4によれば、仮2値化しきい値演算手段として、濃度値ヒストグラムから、仮2値化しきい値をもとめるに必要なピークを検出し、これにより検出されたピークをもとに仮2値化しきい値を求めるようにすることにより、より簡単な処理で高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0202】
請求項5によれば、濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分がある場合は、比較対象の極大部分との間の谷間における濃度値の出現頻度と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度との関係を基にして、当該極大部分が仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定することにより、簡単、かつ確実に、仮2値化しきい値を求めるに必要なピークを検出することができ、これをもとに、簡単な処理で高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0203】
さらに、請求項6によれば、前記のようにして求めたピークを基に仮2値化しきい値を決定するようにしたので、簡単、かつ確実にしかも高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0204】
また、請求項7によれば、対象物有無の判別に濃度分布による特徴量を用いて、この特徴量とあらかじめ設定した判別値とを比較することにより対象物有無を判別しているので、簡単な処理でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0205】
また、請求項8によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として濃度分散値を用いているので、簡単な処理でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0206】
また、請求項9によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として級間分散値の最大値を用いているので、簡単な処理でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0207】
また、請求項10によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として最大濃度差を用いているので、簡単な処理でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0208】
また、請求項11によれば、対象物の有無判別を行う際、各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を用い、これらをそれぞれ判別値と比較して、各比較結果により対象物の有無を判別するようにしたので、より高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0209】
また、請求項12によれば、2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数のブロックにて参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、この参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方を値から注目ブロックの2値化しきい値を決定するようにしたので、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
また、対象物の有無によって参照範囲を変化させる事によって、参照範囲を無駄に広く設定することなく、常に適切な参照範囲を設定することができ、処理の高速化が図れ、かつ適切な2値化しきい値の決定が可能となる。
【0210】
また、請求項13によれば、注目ブロックの2値化しきい値を決定する際は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しの場合は、参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定するようにしたので、参照範囲内に対象物の有るブロックが無い場合でも、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、また、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
【0211】
また、請求項14によれば、注目ブロックの2値化しきい値を決定する際は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値と注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値として決定し、前記注目ブロックに対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値として決定するようにしたので、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、また、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
【0212】
また、請求項15によれば、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって注目ブロックの2値化しきい値として決定するようにしたので、状況に応じて最適な2値化しきい値を求めることができ、2値化処理後の文字の状態をきわめて良好なものとすることができる。
【0213】
また、請求項16によれば、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値の最小値を注目ブロックの2値化しきい値として決定するようにしたので、簡単な処理で適格な2値化しきい値を求めることができる。
【0214】
また、請求項17によれば、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とすることにより、2値化処理後の文字のかすれを防止でき、文字の状態をきわめて良好なものとすることができる。
【0215】
また、請求項18によれば、対象物の有無によって参照範囲を変化させる事によって、参照範囲を無駄に広く設定することなく、常に適切な参照範囲を設定することができ、処理の高速化が図れ、かつ適切な2値化しきい値の決定が可能となる。
【0216】
また、本発明の画像処理装置によれば、まず、請求項19、請求項20によれば、入力画像を複数のブロックに分割し、この分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めるとともに、分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別して、各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値などのブロック情報を参照して、各ブロックの2値化しきい値を決定したので、簡単な処理で、しかもより適切な2値化しきい値を決定する事ができ、さらにこれにより決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化することにより、入力画像全体に渡って最適な2値化処理を行うことができる。
【0217】
また、請求項21によれば、仮2値化しきい値演算手段として、級間分散値を最大とする濃度値を仮2値化しきい値とするという方法を用いたので、より適切な仮2値化しきい値を求めることができ、これによって、求めるべき2値化しきい値もより適切な値とすることができる。
【0218】
また、請求項22によれば、仮2値化しきい値演算手段として、濃度値ヒストグラムから、仮2値化しきい値をもとめるに必要なピークを検出し、これにより検出されたピークをもとに仮2値化しきい値を求めるようにすることにより、より簡単な処理で高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0219】
請求項23によれば、濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分がある場合は、比較対象の極大部分との間の谷間における濃度値の出現頻度と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度との関係を基にして、当該極大部分が仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定することにより、簡単、かつ確実に、仮2値化しきい値を求めるに必要なピークを検出することができ、これをもとに、簡単な処理で高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0220】
さらに、請求項24によれば、前記のようにして求めたピークを基に仮2値化しきい値を決定するようにしたので、簡単、かつ確実にしかも高速に仮2値化しきい値を求めることができる。
【0221】
また、請求項25によれば、対象物有無の判別に濃度分布による特徴量を用いて、この特徴量とあらかじめ設定した判別値とを比較することにより対象物有無を判別しているので、簡単な構成でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0222】
また、請求項26によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として濃度分散値を用いているので、簡単な構成でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0223】
また、請求項27によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として級間分散値の最大値を用いているので、簡単な構成でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0224】
また、請求項28によれば、対象物有無の判別に用いる特徴量として最大濃度差を用いているので、簡単な構成でしかも高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0225】
また、請求項29によれば、対象物の有無判別を行う際、各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を用い、これらをそれぞれ判別値と比較して、各比較結果により対象物の有無を判別するようにしたので、より高精度な対象物の有無の判別が可能となる。
【0226】
また、請求項30によれば、2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数のブロックにて参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、この参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方の値から注目ブロックの2値化しきい値を決定するようにしたので、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
また、対象物の有無によって参照範囲を変化させる事によって、参照範囲を無駄に広く設定することなく、常に適切な参照範囲を設定することができ、処理の高速化が図れ、かつ適切な2値化しきい値の決定が可能となる。
【0227】
また、請求項31によれば、注目ブロックの2値化しきい値を決定する際は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しの場合は、参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定するようにしたので、参照範囲内に対象物の有るブロックが無い場合でも、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、また、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
【0228】
また、請求項32によれば、注目ブロックの2値化しきい値を決定する際は、注目ブロックを除く参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、注目ブロックに対象物が有るか否かを判定し、対象物有りの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値と注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値として決定し、前記注目ブロックに対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値として決定するようにしたので、より適切な2値化しきい値を決定する事ができ、また、対象物の有無の判定を誤判定された場合においても、適切な2値化しきい値を決定する事ができる。
【0229】
また、請求項33によれば、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって注目ブロックの2値化しきい値として決定するようにしたので、状況に応じて最適な2値化しきい値を求めることができ、2値化処理後の文字の状態をきわめて良好なものとすることができる。
【0230】
また、請求項34によれば、前記参照範囲内の各ブロックおよび注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値の最小値を注目ブロックの2値化しきい値として決定するようにしたので、簡単な処理で適格な2値化しきい値を求めることができる。
【0231】
また、請求項35によれば、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とすることにより、2値化処理後の文字のかすれを防止でき、文字の状態をきわめて良好なものとすることができる。
【0232】
また、請求項36によれば、対象物の有無によって参照範囲を変化させる事によって、参照範囲を無駄に広く設定することなく、常に適切な参照範囲を設定することができ、処理の高速化が図れ、かつ適切な2値化しきい値の決定が可能となる。
【0233】
以上のように本発明によれば、ブロック内の対象物の有無を誤判別した場合においても、最適な2値化しきい値を設定することができ、ブロック内に対象物が有る無しに係わらず、すべてのブロックにおいて最適な2値化しきい値を設定することができ、この最適な2値化しきい値を用いて2値化処理することにより、入力画像全体に渡って最適な2値化処理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を説明する全体的なブロック図。
【図2】 同実施例における仮2値化しきい値演算手段のブロック図。
【図3】 同実施例における仮2値化しきい値演算手段を説明するフローチャート。
【図4】 同実施例における対象物有無判別手段のブロック図。
【図5】 同実施例における対象物有無判別手段を説明するフローチャート。
【図6】 同実施例における全体的な処理を説明するフローチャート。
【図7】 入力画像の一例を説明する図。
【図8】 同実施例における2値化しきい値決定処理を説明するフローチャート(その1)。
【図9】 同実施例における2値化しきい値決定処理を説明するフローチャート(その2)。
【図10】 同実施例における2値化しきい値決定処理を説明するフローチャート(その3)。
【図11】 同実施例における2値化しきい値決定処理を説明するフローチャート(その4)。
【図12】 同実施例において参照範囲内の仮2値化しきい値を2値化しきい値として用いる場合の説明図。
【図13】 同実施例においてあるブロックの2値化しきい値を決定する具体例を説明する図(その1)。
【図14】 同実施例においてあるブロックの2値化しきい値を決定する具体例を説明する図(その2)。
【図15】 同実施例においてあるブロックの2値化しきい値を決定する具体例を説明する図(その3)。
【図16】 同実施例における参照範囲の設定方法について説明する図。
【図17】 同実施例における仮2値化しきい値演算手段の他の例を説明するブロック図。
【図18】 仮2値化しきい値演算手段の他の例を説明する濃度値ヒストグラムを示す図。
【図19】 仮2値化しきい値演算手段の他の例におけるピーク検出の処理手順を説明するフローチャート。
【図20】 仮2値化しきい値演算手段の他の例における仮2値化しきい値決定を説明する図。
【図21】 前記実施例における対象物有無判別手段において特徴量として級間分散値を用いた例を示すブロック図。
【図22】 特徴量として級間分散値を用いた場合の対象物有無判別処理を説明するフローチャート。
【図23】 同実施例における対象物有無判別手段において特徴量として最大濃度差を用いた例を示すブロック図。
【図24】 特徴量として最大濃度差を用いた場合の対象物有無判別処理を説明するフローチャート。
【図25】 同実施例における対象物有無判別手段において特徴量として級間分散値と濃度分散値を用いた例を示すブロック図。
【図26】 第1の従来例の2値化しきい値決定手段のブロック図。
【図27】 第1の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するフローチャート。
【図28】 第1の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するための濃度値ヒストグラムおよび級間分散値曲線を示す図。
【図29】 第2の従来例の2値化しきい値決定手段のブロック図。
【図30】 第2の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するフローチャート。
【図31】 第1の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するための濃度値ヒストグラムおよび級間分散値曲線を示す図。
【図32】 第2の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するための濃度値ヒストグラムおよび級間分散値曲線を示す図。
【図33】 第2の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するための濃度値ヒストグラムおよび級間分散値曲線を示す図。
【図34】 第2の従来例の2値化しきい値決定手段を説明するための濃度値ヒストグラムおよび級間分散値曲線を示す図。
【符号の説明】
1・・・画像分割手段
2・・・仮2値化しきい値演算手段
3・・・対象物有無判別手段
4・・・ブロック情報記憶手段
5・・・2値化しきい値決定手段
6・・・2値化手段
31・・・濃度分散値演算部
32・・・対象物有無判別信号出力部

Claims (36)

  1. 入力画像を複数のブロックに分割する画像分割工程と、
    前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算工程と、
    前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別する対象物有無判別工程と、
    前記仮2値化しきい値演算工程と前記対象物有無判別工程において得られる各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報と、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値をブロック情報として記憶するブロック情報記憶工程と、
    前記ブロック情報記憶工程にて記憶されたブロック情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する2値化しきい値決定工程と、
    前記2値化しきい値決定工程により決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化する2値化工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記ブロックの入力画像の濃度値を表す情報は、前記ブロックの入力画像に基づく濃度値ヒストグラムとされ、
    前記仮2値化しきい値演算工程では、前記画像分割工程において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像に基づいて前記濃度値ヒストグラムを生成して当該生成した濃度値ヒストグラムから仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記仮2値化しきい値演算工程は、
    前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成工程と、
    前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散値演算工程と、
    前記級間分散値演算工程より得られた級間分散値の最大値を検出し、この級間分散値が最大となる時の濃度値を前記仮2値化しきい値として出力する最大値検出工程と、
    を有することを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記仮2値化しきい値演算工程は、
    前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成工程と、
    前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムから、前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークのみを検出するピーク検出工程と、
    このピーク検出工程により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める工程、
    とを有することを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  5. 前記ピーク検出工程は、前記ヒストグラム生成工程より得られた濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分が有る場合は、比較の対象となるそれぞれの極大部分間における濃度値の出現頻度値と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度値との関係を基にして、その極大部分が前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定することを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
  6. 前記ピーク検出工程により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める工程では、前記ピーク検出工程により得られたピーク数が1個の場合は、そのピークの立ち上がりまたは立ち下がりのあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値とし、前記ピーク検出工程により得られたピーク数が複数の場合は、所定の隣合うピーク間のあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値とすることを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 前記対象物有無判別工程は、
    前記各ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、
    入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記特徴量抽出工程より得られた特徴量を比較して、その比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力工程と、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理方法。
  8. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の濃度分散値であることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像から得られる濃度値ヒストグラムを基に求められる級間分散値の最大値であることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  10. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の最大濃度差であることを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  11. 前記対象物有無判別工程は、
    各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を抽出するそれぞれの特徴量抽出工程と、
    入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記それぞれの特徴量抽出工程からのより得られた特徴量をそれぞれ比較して、各比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力工程と、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理方法。
  12. 前記2値化しきい値決定工程は、
    前記2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数ブロックにより参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、
    この参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方から前記注目ブロックの2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理方法。
  13. 前記2値化しきい値決定工程では
    前記注目ブロックを除く前記参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かを判定し、対象物有りと判定した場合は、前記注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しと判定した場合は、前記参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項12記載の画像処理方法。
  14. 前記2値化しきい値決定工程では
    前記注目ブロックを除く前記参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かを判定し、対象物有りと判定した場合は、前記参照範囲内の仮2値化しきい値と前記注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値を決定し、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、前記参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項12記載の画像処理方法。
  15. 前記2値化しきい値決定工程では
    前記参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって前記注目ブロックの2値化しきい値を求めることを特徴とする請求項12または請求項14記載の画像処理方法。
  16. 前記2値化しきい値決定工程では
    前記参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から論理演算によって最小値を求め、この最小値を前記注目ブロックの2値化しきい値として決定することを特徴とする請求項12または請求項14記載の画像処理方法。
  17. 前記2値化しきい値決定工程では、
    前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とすることを特徴とする請求項16記載の画像処理方法。
  18. 前記2値化しきい値決定工程では、前記注目ブロックを基点にする前記行方向に対しては、前記対象物が有るブロックが存在する場合には前記注目ブロックを基点にして当該対象物が有るブロックであって前記注目ブロックに最も近いブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定し、前記対象物が有るブロックが存在しない場合には前記注目ブロックを基点にして前記行方向の端のブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定することを特徴とする請求項12記載の画像処理方法。
  19. 入力画像を複数のブロックに分割する画像分割手段と、
    前記画像分割手段において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像の濃度値を表す情報に基づいて仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求める仮2値化しきい値演算手段と、
    前記画像分割手段において分割された各ブロックに対して、ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量と所定の判別値との比較結果により背景以外の対象物の有無を判別する対象物有無判別手段と、
    前記仮2値化しきい値演算手段と前記対象物有無判別手段において得られる各ブロックの仮2値化しきい値および対象物の有無を示す情報と、求めるべき2値化しきい値がすでに決定した各ブロックの2値化しきい値をブロック情報として記憶するブロック情報記憶手段と、
    前記ブロック情報記憶手段にて記憶されたブロック情報を用いて各ブロックの2値化しきい値を決定する2値化しきい値決定手段と、
    前記2値化しきい値決定手段により決定された各ブロックの2値化しきい値を用いて入力画像を2値化する2値化手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  20. 前記ブロックの入力画像の濃度値を表す情報は、前記ブロックの入力画像に基づく濃度値ヒストグラムとされ、
    前記仮2値化しきい値演算手段は、前記画像分割手段において分割された各ブロックに対して、ブロックの入力画像に基づいて前記濃度値ヒストグラムを生成して当該生成した濃度値ヒストグラムから仮の2値化しきい値である仮2値化しきい値を求めることを特徴とする請求項19に記載の画像処理装置。
  21. 前記仮2値化しきい値演算手段は、
    前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
    前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムから各濃度値の級間分散値を求める級間分散値演算手段と、
    前記級間分散値演算手段より得られた級間分散値の最大値を検出し、この級間分散値が最大となる時の濃度値を前記仮2値化しきい値として出力する最大値検出手段と、
    を有することを特徴とする請求項20記載の画像処理装置。
  22. 前記仮2値化しきい値演算手段は、
    前記ブロックの入力画像から前記濃度値ヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
    前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムから、前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークのみを検出するピーク検出手段と、
    このピーク検出手段により検出されたピークをもとに前記仮2値化しきい値を求める手段、
    とを有することを特徴とする請求項20記載の画像処理装置。
  23. 前記ピーク検出手段は、前記ヒストグラム生成手段より得られた濃度値ヒストグラムにおいて複数の極大部分が有る場合は、比較の対象となるそれぞれの極大部分間における濃度値の出現頻度値と、それぞれの極大部分における濃度値の出現頻度値との関係を基にして、その極大部分が前記仮2値化しきい値を求めるに必要なピークであるか否かを判定することを特徴とする請求項22記載の画像処理装置。
  24. 前記仮2値化しきい値演算手段は、前記ピーク検出手段により得られたピーク数が1個の場合は、そのピークの立ち上がりまたは立ち下がりのあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値とし、前記ピーク検出手段により得られたピーク数が複数の場合は、所定の隣合うピーク間のあらかじめ設定した位置に対応する濃度値を前記仮2値化しきい値とすることを特徴とする請求項23記載の画像処理装置。
  25. 前記対象物有無判別手段は、
    前記各ブロックにおける入力画像の濃度分布による特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記特徴量抽出手段より得られた特徴量を比較して、その比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力手段と、
    を有することを特徴とする請求項19または請求項20記載の画像処理装置。
  26. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の濃度分散値であることを特徴とする請求項25記載の画像処理装置。
  27. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像から得られる濃度値ヒストグラムを基に求められる級間分散値の最大値であることを特徴とする請求項25記載の画像処理装置。
  28. 前記濃度分布による特徴量は、各ブロック内における入力画像の最大濃度差であることを特徴とする請求項25記載の画像処理装置。
  29. 前記対象物有無判別手段は、
    各ブロックにおける入力画像の前記濃度分散値、級間分散値の最大値、最大濃度差の3つの特徴量のうち少なくとも2つの特徴量を抽出するそれぞれの特徴量抽出手段と、
    入力パラメータとして前記所定の判別値が与えられ、この判別値と前記それぞれの特徴量抽出手段からのより得られた特徴量をそれぞれ比較して、各比較結果により前記対象物の有無を判別する対象物有無判別信号出力手段と、
    を有することを特徴とする請求項19または請求項20記載の画像処理装置。
  30. 前記2値化しきい値決定手段は、
    前記2値化しきい値を決定しようとする注目ブロックの周辺に存在する複数のブロックにより参照範囲を設定する際、前記注目ブロックを基点に行方向に対しては、当該行方向の各ブロックの前記対象物の有無に応じて前記行方向の参照範囲を可変的に設定し、前記注目ブロックを基点に列方向に対しては、前記注目ブロックの存在する行方向ブロックラインの前後の少なくとも各1行のブロックラインに存在するブロックとして参照範囲を設定し、
    この参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値および既に決定された2値化しきい値の少なくとも一方から前記注目ブロックの2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項19または請求項20記載の画像処理装置。
  31. 前記2値化しきい値決定手段は
    前記注目ブロックを除く前記参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが無い場合には、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かを判定し、対象物有りと判定した場合は、前記注目ブロックの仮2値化しきい値を、求めるべき2値化しきい値とし、対象物無しと判定した場合は、前記参照範囲内の既に決定された2値化しきい値を参照して、求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項30記載の画像処理装置。
  32. 前記2値化しきい値決定手段は
    前記注目ブロックを除く前記参照範囲内に対象物有りと判定されたブロックが有る場合には、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かを判定し、対象物有りと判定した場合は、前記参照範囲内の仮2値化しきい値と前記注目ブロックの仮2値化しきい値とから求めるべき2値化しきい値を決定し、前記注目ブロックに前記対象物が有るか否かの判定において、対象物無しの場合は、前記参照範囲内の仮2値化しきい値から求めるべき2値化しきい値を決定することを特徴とする請求項30記載の画像処理装置。
  33. 前記2値化しきい値決定手段は
    前記参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から演算によって前記注目ブロックの2値化しきい値を求めることを特徴とする請求項30または請求項32記載の画像処理装置。
  34. 前記2値化しきい値決定手段は
    前記参照範囲内の各ブロックおよび前記注目ブロックにおけるそれぞれの仮2値化しきい値から論理演算によって最小値を求め、この最小値を前記注目ブロックの2値化しきい値として決定することを特徴とする請求項30または請求項32記載の画像処理装置。
  35. 前記2値化しきい値決定手段は、
    前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値を、求めるべき2値化しきい値として決定する場合は、状況に応じて、前記参照範囲内の仮2値化しきい値の最小値に予め設定した数値を加算した値を、求めるべき2値化しきい値とすることを特徴とする請求項34記載の画像処理装置。
  36. 前記2値化しきい値決定手段では、前記注目ブロックを基点にする前記行方向に対しては、前記対象物が有るブロックが存在する場合には前記注目ブロックを基点にして当該対象物が有るブロックであって前記注目ブロックに最も近いブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定し、前記対象物が有るブロックが存在しない場合には前記注目ブロックを基点にして前記行方向の端のブロックまでを前記行方向の参照範囲と設定することを特徴とする請求項30記載の画像処理装置。
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