JP3738486B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶配向剤に関する。さらに詳しくは、液晶セルに組み込んだとき液晶セルの電圧印加時の残像消去時間の短い液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を有する透明電極付き基板でサンドイッチ構造にし、液晶分子の長軸が基板間で90度連続的に捻れるようにしてなるTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有する液晶表示素子(TN型液晶表示素子)が知られている。このTN型液晶表示素子における液晶の配向は、ラビング処理が施された液晶配向膜により形成されている。
また最近では、コントラストおよび視角依存性に優れた液晶表示素子であるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子が開発されている。STN型液晶表示素子は、液晶としてネマチック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを用い、液晶分子の長軸を基板間で180度以上連続的に捻ることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
このTN型およびSTN型液晶表示素子における液晶の配向は、通常、ラビング処理が施された液晶配向膜により形成されるが、電圧印加時に液晶配向膜面にイオン性電荷が吸着し、残像が生じるため、十分なコントラストが得られないという問題点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液晶の配向性が良好で、液晶セルの印加時の残像消去時間の短い液晶配向剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的および利点は、ポリアミック酸およびポリアミック酸を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体よりなる群から選ばれる2種以上の重合体を含有してなる液晶配向剤であって、当該液晶配向剤に含有される上記2種以上の重合体はイミド化率が85%以上である1種以上の重合体と、イミド化率が50%未満である1種以上の重合体とを含有してなることを特徴とする液晶配向剤によって達成される。また、特定の範囲のイミド化率を有する重合体を用いることで、基板との密着性、印刷性、プレチルト角の安定性も同時に改善することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液晶配向剤に用いられる重合体は、以下に述べるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを有機溶剤中で反応させてポリアミック酸を合成し、さらに必要に応じて該ポリアミック酸を脱水閉環して得ることができる。
【0006】
[テトラカルボン酸二無水物]
上記ポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、下記式(I)および(II)で表される化合物などの脂肪族および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
【0007】
【化1】
Figure 0003738486
【0008】
(式中、R1およびR3は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R2およびR4は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR2およびR4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
【0009】
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0010】
【化2】
Figure 0003738486
【0011】
これらのうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(I)で表される化合物のうち下記式(5)〜(7)で表される化合物および上記式(II)で表される化合物のうち下記式(8)で表される化合物が、良好な液晶配向性を発現させることができる観点から好ましく、特に好ましいものとして、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ピロメリット酸二無水物および下記式(5)で表される化合物を挙げることができる。
【0012】
【化3】
Figure 0003738486
【0013】
[ジアミン化合物]
上記ポリアミック酸の合成に使用されるジアミン化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5ーアミノー1ー(4’ーアミノフェニル)ー1,3,3ートリメチルインダン、6ーアミノー1ー(4’ーアミノフェニル)ー1,3,3ートリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4.4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
【0014】
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
【0015】
下記式(III)で表されるモノ置換フェニレンジアミン類;下記式(IV)で表されるジアミノオルガノシロキサン;
【0016】
【化4】
Figure 0003738486
【0017】
(式中、R5は、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる2価の有機基を示し、R6は、ステロイド骨格またはトリフルオロメチル基を有する1価の有機基を示す。)
【0018】
【化5】
Figure 0003738486
【0019】
(式中、R7は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR7は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
【0020】
下記式(9)〜(13)で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0021】
【化6】
Figure 0003738486
【0022】
(式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数である。)
【0023】
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン 、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(9)〜(13)で表される化合物、上記式(III)で表される化合物のうち下記式(14)〜(18)で表される化合物が好ましい。
【0024】
【化7】
Figure 0003738486
【0025】
[ポリアミック酸]
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、より好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中で、通常0〜150℃、好ましくは0〜100℃の反応温度で1〜48時間にわたって行われる。上記有機溶媒としては、反応で生成する反応物を溶解しうるものであれば特に制限はない。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。有機溶媒の使用量は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜30重量%になるようにするのが好ましい。
【0026】
なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールメチルフェニルエーテル、エチレングリコールエチルフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−エチル−3−メトキシブタノール、2−メチル−2−メトキシブタノール、2−エチル−2−メトキシブタノール、3−メチル−3−エトキシブタノール、3−エチル−3−エトキシブタノール、2−メチル−2−メトキシブタノール、2−エチル−2−エトキシブタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0027】
以上の合成反応によって、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出する工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸の精製を行うことができる。
【0028】
[イミド化重合体]
本発明の液晶配向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
【0029】
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、通常50〜200℃とされ、好ましくは60〜170℃とされる。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
【0030】
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、重合体Aの繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは10〜150℃とされる。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、イミド化重合体を精製することができる。
【0031】
[イミド化重合体のイミド化率]
上記イミド化重合体のイミド化率は、触媒量、反応時間、反応温度を制御することにより、任意に調節することができる。ここで、本明細書における「イミド化率」の定義は、イミド化重合体における繰り返し単位の総数に対する、イミド環またはイソイミド環を形成してなる繰り返し単位の数の割合を、%で表したものとし、本明細書において、脱水閉環反応を行わないポリアミック酸のイミド化率は0%とする。各重合体のイミド化率は、重合体を重水素化ジメチルスルホキシドに溶解させ、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定し、下記数式(1)で示される式により求められるものである。
【0032】
【数1】
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 ・・・(1)
1:NH基のプロトン由来のピーク面積(10ppm)
2:その他のプロトン由来のピーク面積
α :重合体の前駆体(ポリアミック酸)における、NH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合
【0033】
[末端修飾型の重合体]
本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
【0034】
[重合体の対数粘度]
本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、その対数粘度(ηln)の値が、好ましくは0.05〜10dl/g、さらに好ましくは0.05〜5dl/gのものである。ここに、対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、重合体の濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記数式(2)で示される式によって求められるものである。
【0035】
【数2】
Figure 0003738486
【0036】
[液晶配向剤]
本発明の液晶配向剤は、イミド化率の異なる2種以上の重合体が有機溶媒中に溶解含有されて構成される。本発明の液晶配向剤における2種以上の重合体は、イミド化率が85%以上である1種以上の重合体と、イミド化率が50%未満である1種以上の重合体とを含有してなり、好ましくは、含有される重合体全体の平均イミド化率が50%以上である。また、当該液晶配向剤が3種以上の重合体を含有してなる場合、各重合体の配合割合は、イミド化率の最も大きな重合体を、全重合体に対して2〜99重量%含有することが好ましく、5〜98重量%含有することが特に好ましい。
【0037】
上記重合体の組み合わせの配合割合とその組み合わせによる固有の効果としては、例えば以下のものが挙げられる。
ミド化率が85%以上である1種以上の重合体と、イミド化率が50%未満である1種以上の重合体とを含有してなる、基板との密着性が良好である。この組み合わせにおける各重合体の配合割合としては、イミド化率が85%以上である重合体を、全重合体に対して50〜99重量%含有することが好ましい。
【0038】
本発明の液晶配向剤における重合体の含有割合は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは液晶配向剤全体に対して0.1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%の範囲とされる。すなわち、重量体溶液からなる液晶配向剤は、印刷法、スピンコート法などにより基板表面に塗布され、次いで、これを乾燥することにより、配向膜材料である塗膜が形成されるのであるが、重合体の含有割合が0.1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過少となって良好な液晶配向膜を得ることができない場合があり、20重量%を越える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘度が増大して塗布特性に劣るものとなる場合がある。
重合体を溶解させる有機溶媒としては、重合体を溶解できるものであれば特に制限されるものではなく、例えばポリアミック酸の合成反応や脱水閉環反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
【0039】
本発明の液晶配向剤は、重合体と塗布される基板表面との接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物が配合されていてもよい。このような官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。また、エポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどを好ましいものとして挙げることができる。これら官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物の配合割合は、重合体100重量部に対して、通常、40重量部以下、好ましくは0.1〜30重量部である。
【0040】
[液晶表示素子]
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法などの方法によって塗布し、次いで塗布面を加熱することにより被膜を形成する。ここに基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルムなどからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられた透明導電膜としては、SnO2からなるNESA膜、In23−SnO2からなるITO膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる方法などが用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板及び透明導電膜上に、予め官能性シラン含有化合物、チタネートなどを塗布することもできる。また加熱温度は、80〜250℃とされ、好ましくは120〜200℃とされる。形成される被膜の膜厚は、通常、0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μmである。
【0041】
(2)形成された被膜は、ナイロンなどの合成繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行うことにより、液晶分子の配向能が被膜に付与されて液晶配向膜となる。また、ラビング処理による方法以外に、被膜表面に偏光紫外線を照射して配向能を付与する方法や、一軸延伸法、ラングミュア・ブロジェット法などで被膜を得る方法などにより、液晶配向膜を形成することもできる。なお、ラビング処理時に発生する微粉末(異物)を除去して表面を清浄な状態とするために、形成された液晶配向膜をイソプロピルアルコールなどによって洗浄することが好ましい。また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理された液晶配向膜上にレジスト膜を部分的に形成し、先行のラビング処理とは異なる方向にラビング処理を行った後、前記レジスト膜を除去して、液晶配向膜の配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
【0042】
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作成し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交または逆平行となるように、2枚の基板を間隙(セルギャップ)を介して対向させ、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板の表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致または直交するように貼り合わせることにより、液晶表示素子が得られる。
上記シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂などを用いることができる。
上記液晶としては、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶を挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶や商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
以下の実施例および比較例により作製された各液晶表示素子における評価方法を以下に示す。
[液晶配向剤の平均イミド化率]
液晶配向剤の一部を大過剰のメタノールに注ぎ、沈殿物を乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解させ、各重合体のイミド化率の測定法と同様の方法で、該沈殿物のイミド化率を求めた。
[液晶の配向性]
液晶表示素子に電圧をオン・オフさせた時の液晶セル中の異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と判断した。
[残像消去時間]
液晶セルに10V直流電圧を1時間印加した後電圧をOFFとし、目視で残像が消去するまでの時間を測定した。
[基板との密着性]
ITO膜からなるストライプ電極(間隔:1mm、ITO膜厚:2000オングストローム)を設けた基板上に液晶配向剤を塗布し、乾燥させて形成した薄膜をラビング処理(処理条件:毛足押し込み長0.6mm、ロールの回転数400rpm、ロール直径13cm、ステージの移動速度3cm/秒)したときの剥離の度合いを評価した。
【0044】
[液晶表示素子のプレチルト角安定性]
ラビング布(レーヨン製)の配向膜塗布基板への毛足押し込み長さを、0.2mm、0.4mm、0.6mmと変量した場合のプレチルト角を、「T.J.Schffer,et.al.,J.Appl.Phys.,vol.19,2013(1980)」に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測定し、最大値と最小値の差で評価した。値が小さいほどプレチルト角のラビング依存性が少なく安定であることを示す。
[印刷性]
液晶配向剤を膜厚1000オングストロームになるようにITO蒸着したガラス基板(10cm×10cm)100枚に印刷し、印刷不良品の発生率で評価した。印刷面内での膜厚ムラ(最大膜厚と最小膜圧の差)が100オングストローム以上であるか、0.5μm以上の大きさのピンホールがあるものを印刷不良品とし、膜厚は触針式の膜厚計「アルファステップ」(米国TENCOR INSTRUMENTS社製)を用いて測定した。不良品率1%以下ならば印刷性良好である。
【0045】
合成例1
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物43.05g、p−フェニレンジアミン20.4gおよび3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル(上記式(15)で表される化合物)1.5gをN−メチル−2−ピロリドン260gに溶解させ、室温で6時間反応させた。反応溶液を大量のメタノールに注いで沈澱、精製し、固有粘度0.80dl/g、イミド化率0%の重合体(α−1)を得た。
合成例2
合成例1と同様にして得られた反応溶液に、N−メチル−2−ピロリドン1040g、ピリジン15.2gおよび無水酢酸19.6gをそれぞれ加え、110℃で脱水閉環反応を3時間行った後、合成例1と同様に重合体の沈殿、精製を行い、固有粘度0.7dl/g、イミド化率30%の重合体(α−2)を得た。
合成例3
ピリジン22.8gおよび無水酢酸29.4gを用いた以外は合成例2と同様にして、固有粘度0.85dl/g、イミド化率50%の重合体(α−3)を得た。
合成例4
ピリジン45.6gおよび無水酢酸58.8gを用いた以外は合成例2と同様にして、固有粘度1.1dl/g、イミド化率80%の重合体(α−4)を得た。
合成例5
ピリジン75.9gおよび無水酢酸58.8gを用いた以外は合成例2と同様にして、固有粘度1.5dl/g、イミド化率95%の重合体(α−5)を得た。
【0046】
合成例6
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン38.06g、ジアミノジフェニルメタン22.2gおよび3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル4.73gをN−メチル−2−ピロリドン190gに溶解させ、室温で15時間反応させた。反応溶液を大量のメタノールに注いで沈澱、精製し、固有粘度0.70dl/g、イミド化率0%の重合体(β−1)を得た。
合成例7
合成例6と同様にして得られた反応溶液に、N−メチル−2−ピロリドン1040g、ピリジン14.4gおよび無水酢酸18.5gをそれぞれ加え、80℃で脱水閉環反応を3時間行った後、合成例6と同様に重合体の沈殿、精製を行い、固有粘度0.87dl/g、イミド化率70%の重合体(β−2)を得た。
合成例8
ピリジン17.2gおよび無水酢酸22.3gを用いた以外は合成例7と同様にして、固有粘度1.2dl/g、イミド化率87%の重合体(β−3)を得た。
合成例9
ピリジン38.3gおよび無水酢酸86.5gを用いた以外は合成例7と同様にして、固有粘度1.7dl/g、イミド化率99%の重合体(β−4)を得た。
【0047】
合成例10
ピロメリット酸二無水物32.17g、ジアミノジフェニルメタン27.06gおよび3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル5.76gをN−メチル−2−ピロリドン260gに溶解させ、室温で15時間反応させた。反応溶液を大量のメタノールに注いで沈澱、精製し、固有粘度1.97dl/g、イミド化率0%の重合体(γ)を得た。
合成例11
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物40.8g、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン7.3g、p−フェニレンジアミン15.6gおよび3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル1.42gをN−メチル−2−ピロリドン260gに溶解させ、室温で6時間反応させた。この反応溶液に、N−メチル−2−ピロリドン910g、ピリジン21.6gおよび無水酢酸27.9gをそれぞれ加え、110℃で脱水閉環反応を3時間行った。反応溶液を大量のメタノールに注いで重合体の沈殿、精製を行い、固有粘度0.74dl/g、イミド化率40%の重合体(δ−1)を得た。
合成例12
ピリジン72.0gおよび無水酢酸55.8gを用いた以外は合成例11と同様にして、固有粘度1.08dl/g、イミド化率80%の重合体(δ−2)を得た。
【0048】
実施例1
合成例5で得られた重合体(α−5)4.5gと合成例6で得られた重合体(β−1)0.5gをN−メチル−2−ピロリドンに溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過し、液晶配向剤を調製した。この液晶配向剤の平均イミド化率は、85.5%であった。
上記液晶配向剤を、液晶配向膜塗布用印刷機を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の上に透明電極面に塗布し、180℃で1時間乾燥し、乾燥膜厚0.05μmの塗膜を形成した。
この塗膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。
次に、一対のラビング処理された基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径17μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように、しかもラビング方向が直交するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−2001)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように張り合わせ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子の、液晶の配向性、残像消去時間および基板との密着性について評価を行ったところ、液晶の配向性は良好で、残像消去時間は1秒と小さい値であった。また、基板との密着性は良好であった。結果を表1に示す。
【0049】
実施例2〜9
実施例1において、合成例1〜12で得られた重合体を表1に示した割合で用い、液晶配向剤を調製した以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、評価を行った。結果を表1に併せて示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003738486
【0055】
比較例1〜4
実施例1において、合成例1〜12で得られた重合体を表4に示した割合で用い、液晶配向剤を調製した以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、液晶の配向性、残像消去時間、基板との密着性、プレチルト角安定性および印刷性について評価を行った。結果を表4に併せて示す。
【0056】
【表4】
Figure 0003738486
【0057】
【発明の効果】
本発明の液晶配向剤によれば、液晶表示素子とした場合、液晶配向性が良好で、残像消去時間が短い液晶配向膜が得られる。
本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶表示素子は、TN型およびSTN型液晶表示素子に好適に使用できる以外に、使用する液晶を選択することにより、SH(Super Homeotropic)型、IPS(In-Plane Switcing)型、強誘電性および反強誘電性の液晶表示素子などにも好適に使用することができる。
さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。
【0058】
以上詳述した本発明の好ましい態様につき下記する。
1.イミド化率が85%以上である1種以上の重合体と、イミド化率が50%未満である1種以上の重合体とを含有してなり、イミド化率が85%以上である重合体を、全重合体に対して50〜99重量%含有する液晶配向剤。
2.イミド化率の異なる2種以上の重合体を含有してなる液晶配向剤であって、平均イミド化率の値が50%以上である液晶配向剤。
3.イミド化率の異なる重合体の各成分の対数粘度ηlnの値が0.05〜10dl/gである液晶配向剤。
4.イミド化率の異なる3種以上の重合体を含有してなる液晶配向剤であって、イミド化率の最も大きな重合体を、全重合体に対して2〜99重量%含有する液晶配向剤。

Claims (4)

  1. ポリアミック酸およびポリアミック酸を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体よりなる群から選ばれる2種以上の重合体を含有してなる液晶配向剤であって、当該液晶配向剤に含有される上記2種以上の重合体はイミド化率が85%以上である1種以上の重合体と、イミド化率が50%未満である1種以上の重合体とを含有してなることを特徴とする液晶配向剤。
  2. 上記ポリアミック酸およびイミド化重合体のテトラカルボン酸二無水物成分が、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−へキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、または下記式(5)〜(8)で表わされる化合物である請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 0003738486
  3. 上記ポリアミック酸およびイミド化重合体のジアミン成分がp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアリニン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニルまたは下記式(9)〜(18)で表される化合物である請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 0003738486
    (式中、yは2〜12の整数である。)
    Figure 0003738486
    (式中、zは1〜5の整数である。)
    Figure 0003738486
  4. さらに、官能性シラン含有化合物およびエポキシ基含有化合物から選ばれる少なくとも1種を含有してなる、請求項1記の液晶配向剤。
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