JP3738214B2 - 含水性コンタクトレンズの処理方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含水性コンタクトレンズの処理方法に係わり、特に、含水性コンタクトレンズの水和処理乃至は洗浄処理とを、共に実施可能な処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、含水性コンタクトレンズは、各種の方法により、所定のレンズ形状に作製された後、未反応モノマー等の不純物の除去等を目的とした水和処理乃至洗浄処理とが施されて、製品化されており、例えば特開平7−113990号公報や特開平4−227643号公報には、そのような水和・洗浄処理を行う処理容器が提案されている。
【0003】
すなわち、前記公報に記載されたコンタクトレンズの処理容器は、上下方向に互いに組み付け可能に構成された雄チャンバと雌チャンバとを有し、それら雌雄二つのチャンバが相互に組み付けられた状態下で、互いの対向面間に、コンタクトレンズを収容可能な空間が形成されるようになっている。また、雄チャンバには、雌チャンバとの組み付け下において、コンタクトレンズを収容する空間内に、該コンタクトレンズの水和乃至は洗浄処理を行うための処理水を供給する一つの注水口(前記公報では、水洗用管路として記載される)が、雄チャンバの雌チャンバとの対向面の中心部を上下方向に貫通するように設けられ、さらに、該処理水を、前記空間内から排出する複数の排出口が、該雄チャンバの前記対向面の周縁部から上下方向に延びだした側壁に対して、その周方向に等間隔をおいて形成されている。そして、かかる処理容器にあっては、雌雄二つのチャンバを組み付けて、それらの間に形成される空間内に、所定のレンズ形状に作製された直後のコンタクトレンズを収容せしめ、その状態下で、前記処理水を雄チャンバの注入口を通じて前記空間内に連続的に供給して、該空間内を該処理水にて満たすことにより、該空間内のコンタクトレンズが該処理水中に浸漬され、膨潤せしめられて、該コンタクトレンズの水和処理が行われるようになっており、また、該空間内に過剰に供給された処理水を前記複数の排出口から排出して、処理水を注入口から複数の排水口に向かって流通させることにより、処理水が、コンタクトレンズの内面上と外面上とにおいて、それぞれ、中心部から放射状に流動せしめられて、該コンタクトレンズの洗浄処理が実施されるようになっているのである。
【0004】
ところが、このような構造の処理容器にあっては、コンタクトレンズの水和処理後は、改めて流通ケースに移し替える必要がある。含水性コンタクトレンズは水を含む前は硬いために機械的に取り扱い易いのであるが、含水して柔軟になると、ちょっとした応力により破損し易く、機械的に扱い難い状態となる。したがって、含水性コンタクトレンズが加工・成形された後は出来る限り取り扱い操作を少なくすることが重要であり、特に含水したレンズに直接接触する操作はない方が望ましいのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここにおいて、本発明は、上述した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、含水性コンタクトレンズの水和処理乃至は洗浄処理を充分に行い、かつ含水したレンズに直接接触しない処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明にあっては上記課題を解決するために、以下に示す方法を提案するものである。すなわち、含水性コンタクトレンズが収容可能な凹部を有する樹脂製のケースと、該ケースに対して取り外し可能に取り付けられて、該ケースの前記凹部を覆蓋することにより、該ケースとの間に、前記コンタクトレンズが収容される空間を形成する樹脂製の蓋体とから構成される、含水性コンタクトレンズの洗浄処理乃至水和処理を行う処理容器であって該処理容器が流通ケースを兼用する容器を用いた処理方法において、前記蓋体の一部に外部と貫通する孔を少なくとも1個有し、前記収容空間内に前記コンタクトレンズを収容せしめた状態下で、洗浄処理乃至は水和処理を行う水性処理液を注入する注入口と、前記水性処理液を排出する排出口を有する導管を前記貫通孔に対して固定し、該導管を通じて水性処理液を注入する一方、前記排出口から排出して、該収容空間内で流動させながら、該コンタクトレンズに対して、該水性処理液を接触させることにより該コンタクトレンズの洗浄処理乃至は水和処理を行うことを特徴とする含水性コンタクトレンズの処理方法を、その要旨とするものである。
【0007】
上記方法に従う本発明によれば、含水性コンタクトレンズを処理する容器が、流通ケースを兼用することにより含水後のレンズに対しては機械的な接触を排除し、また、蓋体をケースに覆蓋することにより、その蓋体とケースの間に形成される収容空間内に含水性コンタクトレンズを収容した状態下で、蓋体に設けられた貫通孔を通じて水性処理液を注入、排出することで収容空間内で流動する水性処理液と含水性コンタクトレンズを接触させて、該レンズの水和乃至は洗浄処理が行われる。
【0008】
そして、かかる処理容器においては、特に、蓋体に設けられた貫通孔の上から前記水性処理液の導管を押しつけることにより、ケース、蓋体、導管の注入口・排出口から構成されるレンズの収容空間が密閉された構造となり、水性処理液の注入時にケース外へ液が溢れることなく、収容空間を水性処理液で満たすことが出来るのである。ケース、蓋体はそれぞれ樹脂製であり、導管を押しつける圧力は特に蓋体の樹脂の反発力を利用して、収容空間の密閉度を上げることができ、また、導管を通じて注入する液の流速を適度に調整することで、レンズからの未反応モノマーの抽出や、レンズ表面に付着するゴミ等を除去する事が効果的になされることとなる。
【0009】
従って、このような本発明に従う含水性コンタクトレンズの処理方法によれば、含水性コンタクトレンズの水和処理を有効に行い得ると共に、従来の水和処理方法に比して、含水後のレンズを移し替える必要がないために、レンズに傷を付けるなどの不良発生を防止し、また設備的な面においても、工程数においても省略された方法が得られるのである。
【0010】
なお、このような本発明に従う含水性コンタクトレンズの処理方法の好ましい態様の一つによれば、前記導管が注入口および排水口の双方を有するものを使用することにより、蓋体に形成された貫通孔を1つにすることができるので、導管の配置が複数の管の入り組んだ構造から簡略化され、蓋体の貫通孔からレンズ収容空間内への異物混入などを効果的に減少せしめることができる。
【0011】
あるいは別の態様として蓋体の貫通孔を2つ以上にすることにより、注入口から排水口までを離間させる配置としてケース内の水性溶液を大きく流動させることができ、レンズからの未反応モノマーの抽出効率を向上させることができる。
【0012】
また、本発明の他の態様として、一般にレンズケースは射出成形により製造されるのであるが、成形後直ちに加工品のレンズを入れて蓋体により覆蓋すれば収容空間内部に浸入するほこり等の異物を極力減少させられるために、水和処理工程全体をクリーンエリア内で実施するなど、製品の品質向上に一層の効果を奏することとなる。
【0013】
さらに、本発明に従う含水性コンタクトレンズの処理方法によれば、前記導管の固定については単に圧力により容器に接続しているのみであるので、必要な処理の後は容易に切り離すことが可能であり、また、後続する別のレンズの処理容器に対して順次継続的に使用していくこととなり、自動化・量産化体制の中の一工程として取り入れられるので、生産コストの低減を有利にはかることが可能となる。
【0014】
ところで、従来の流通ケースに、本発明のような蓋を介さずに水性処理液を注入・排出して処理することは可能である。一般に、コンタクトレンズから未反応モノマーを抽出するためには数分間以上レンズを水性処理液に浸漬して静置し、時間をかけてレンズ内部から溶出させることが必要であり、しかる後再び新しい水性処理液を注入し収容空間内の液交換を行うという操作を繰り返すことが重要である。しかし、従来の流通ケースでは、繰り返しの操作中に液が外部に溢れたり、また静置期間中にレンズ収容空間への異物混入を防止するために、収容空間を閉鎖するべくその期間中継続して導管を接続しつづけるなど、多数のレンズ処理を同時に進行させる上では導管設備のムダが問題となる。このような点においても本発明では、レンズ収容部の開口部をレンズの出し入れのために充分な開放面積を有しつつ、上述する水和処理期間においては開口部を蓋で覆う(一部貫通孔はあるものの、開口面積をかなり小さくできる)ことにより効果的に異物混入を防止することができるのである。
【0015】
本発明では、最初に水性処理液を注入した後少なくとも一回は液交換のために再度導水管を接続して新しい水性処理液を注入し初期の処理液を排出する。レンズからの未反応モノマー等の抽出は注入時の短時間で行えるものではなく、次の液交換時までの適当な時間放置することによりなされるものである。その放置時間は一般に数分から10数分であって、特に複数回注入排水を繰り返す場合には、初期のレンズからの抽出量は比較的多いために短時間放置で液交換するのが望ましく、後半の抽出量は少なくなっているので長時間放置した後液交換するなどにより、水性処理液の効率的な使用と、処理自体の効果を上げることができる。
【0016】
なお、本発明により処理された後のケースは上述せるように、流通ケースとして使用されることとなるが、前記処理工程で使用した蓋体については、覆蓋した上から、あるいはこれを取り除いて、レンズを収容する凹部周囲を封止シート(例えばポリプロピレンや他の適当なプラスチックフィルムとアルミニウム箔のラミネートや、プラスチック層を有するバリア材料を形成する酸化シリコンで構成された単一の柔軟なシート)で覆い、凹部の周りに延びる平坦部分にヒートシールすることで、収容したレンズの密封環境を形成し、一般に販売されているブリスターケースとして完成品となる。蓋体をしたままで封止する場合には、前記封止シートと蓋体の少なくとも一部を熱により接着しておくことにより、シートを引き剥がすと同時に、シートに付いたままで蓋体をはずすことができるので、レンズを取り出す操作が容易になり、従来のシートのみで封していた時と同じような取り扱いとなる。そして、蓋体ごと封止シートにより封する場合は、流通過程などでシートに加えられる不意の衝撃に対して、従来タイプのブリスターケースでは穴があいて容器の無菌状態が破られることがあっても、樹脂製の蓋体による封止シートの補強効果によってその破損を有利に防止することができる。
【0017】
本発明のレンズ処理方法において用いられる水性処理液は、脱イオン化された水、界面活性剤を含む水溶液、生理的食塩水など、レンズの水和処理乃至は洗浄処理に従来から用いられるものが適宜選択されまたは組み合わされて使用できる。これらの使用量や処理時の温度等は、目的のレンズからの未反応モノマー含有量の多少により決定される。たとえば、含有量が少ない場合には、コスト削減のために少ない処理液量と、室温付近での処理でよく、含有量が多い場合には、抽出効率の向上のために、頻回の処理液交換や、液量を多く使用する、または温度を上げて処理することにより、レンズの水和・抽出を充分に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係る処理方法について、処理容器の構成図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0019】
先ず、図1には、本発明に従う処理方法を達成する為の含水性コンタクトレンズの処理容器の一例が、概略的に示されている。かかる図1からも明らかなように、処理容器1は、容器本体たるケース10と蓋体20とを有して、構成されている。図1に示すケースおよび蓋体の基材は、安価で取り扱いやすいように、一般的な射出成形または熱圧縮成形により例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、プロピレンコポリマー、ポリスチレン、ナイロン等から適宜選択される熱可塑性プラスチックから構成される。したがって、含水性コンタクトレンズの処理が終わった後に封止する封止シートは前述したように熱シールまたは接着剤により良好な接着性を与えるように、ポリエチレン、ポリプロピレンなどケース基材と類似の材料をその表面に有するアルミニウム箔のラミネートやプラスチック層を有するバリア材料を形成する酸化シリコンで構成された他の材料を使用することができる。
【0020】
蓋体20には後述する導管を接続できるように1つの貫通孔21が設けられている。一方、ケース10にはコンタクトレンズ2を収容する凹部11がケース10の天板部12の略中央に設けられ、天板部12の四つの辺縁部のそれぞれから下方に向かって一体的に延びる四つの脚部13とを有して構成されている。より具体的には、図2にしめされている様に、ケース10の天板部12の中央部の上方に開口する円形の開口部を有する凹部11の開口周縁部には、蓋体20を覆蓋したときに蓋体周縁に設けられている凸条22と組み合わされる様に、周溝14が形成されている。なお、流通ケースとしても兼用されるケース10の凹部11は、開口部の径が、それを通じて、含水性コンタクトレンズ2が容易に出し入れし得る大きさとされており、その深さが、レンズ2の水和処理乃至は洗浄処理を行う水性処理液と共に、レンズ2を該水性処理液に浸漬せしめた状態で収容しうる深さとされている。また、かかる凹部11にあっては、その内面は、レンズ2の外面曲率よりは大きい凹状湾曲面形状とされ、含水状態のレンズに対して余分な外力が加わらないよう形成されている。
【0021】
蓋体20の貫通孔21には収容空間内に水性処理液を注入する注入口31を有し、注入された水性処理液を排出する排出口32を有する導管30が挿入され、レンズ2を内部に収容した密閉空間を一体的に形成している。かくして、導管30の注入口31を通じて、水性処理液が外部から凹部11内に供給される一方、凹部11内に供給された水性処理液は、排出口32から、外部へ排出されるようになっている。このとき、注入する水性処理液の流速または注入回数を適当に調整することによりレンズの洗浄乃至は水和処理の効率を上げることができる。例えば、乾燥状態から含水状態へ移行する場合には、レンズが膨潤してサイズが大きくなりつつある状態であり、形状が不安定の為に流速が速すぎると後に得られるレンズの変形を惹起すると考えられるので、初期の流速はゆっくりとし、処理液の交換回数を多くする。また、含水状態が平行に達したと思われる時には、流速を速くしてレンズに対して新鮮な水性処理液を接触させレンズから抽出される未反応モノマーなどの溶出を促進する。これらの処理後、流通過程で使用する溶液を注入して導管30を取り外し、場合によっては蓋体20を取り除いてケース10の天板部12の上面に封止シートをヒートシールし製品とする。
【0022】
図3は、導管を他の構成とした場合の処理方法を示す。この導管33は排出口35を導管の側面に配した。この配置によって注入口34から導入される水性処理液が、すぐに排出口から排出されることなくレンズ収容空間内を流動して新鮮な処理液で置換する効果を上げることができる。また、排出口を上方に配することにより、収容空間内にできるだけ空気を残すことなく水性処理液を一杯に満たすことが出来る。
【0023】
図4は蓋体20の貫通孔21を2個とした場合の処理方法を示す。この場合2つの貫通孔に対して2つの導管33が接続しており、一方の導管は注入口34を、他方の導管は排出口35を有している。このような構造にすることによって図3に示す例のように注入時におけるレンズ収容空間内の液の流動を大きくして液置換の効率を上げることができる。
【0024】
ところで、このような構造とされた含水性コンタクトレンズの処理容器を用いて、含水性コンタクトレンズの水和処理乃至は洗浄処理を行う際には、以下の如くして、その操作が進められる。
【0025】
すなわち、先ず図2に示されるように、処理されるべき含水性コンタクトレンズ2をケース10の凹部11内に配置した後、蓋体20をケース10に取り付けて、凹部11を蓋体20にて覆蓋し、それら凹部11と蓋体20との間に収容空間15を形成すると共に、該収容空間15内にコンタクトレンズ2を収容せしめる。
【0026】
その後、蓋体20の貫通孔21に導管30を挿入し、導管30を蓋体20に対して押さえつけることにより、蓋体20とケース10の周溝14とが密着し、前記収容空間15の液密性を確保する。なお、このときの圧力は収容空間15内から水性処理液の漏出が防止される程度の圧力でよい。
【0027】
ついで、導管30の注入口31を通じて、水性処理液が注入されるのであるが、この時の水性処理液は前述した様に、脱イオン水、界面活性剤を含む水溶液等のレンズの水和処理乃至は洗浄処理に通常用いられる液が適宜選択されて、使用される。そして収容空間15に処理液が満たされた後は、導管30が貫通孔21から取り除かれ、ケースはそのまま数分間、静置される。一方、取り除かれた導管30は後続する別のレンズ収容空間に接続され、その空間に水性処理液が満たされることとなる。
【0028】
含水性コンタクトレンズ2が、含水膨潤したのち再び導管30の注入口31より新鮮な水性処理液を充填することで、収容空間15内の液を交換する。かくして、収容空間15内を流動する水性処理液とコンタクトレンズ2との接触によって、未反応モノマー等の不純物をコンタクトレンズ2中から抽出し、また、この抽出された不純物をかかる水性処理液の流動によって、収容空間から排出口を通じて除去し、以て、コンタクトレンズの処理が行われる。なお、コンタクトレンズ2のこれらの処理では、好ましくは、収容空間内での水性処理液の流速が数cc/min〜数十cc/min程度とされると共に、該水性処理液の温度が室温〜80℃程度とされ、更に、その処理時間が数分から数十分程度とされる。例えば適度に加温された水性処理液を注入することで、レンズ内からの未反応モノマー等が効率的に除去されることとなる。最後に流通過程でのレンズの保存液を注入して、導管30は取り除かれる。
【0029】
その後、蓋体20を覆蓋したまま乃至はこれを取り除いて、ケース10の天板部12を、封止シールで覆いさらにヒートシールすることにより凹部11を密封空間とする。このように、本実施形態においては、レンズの処理ケースと流通ケースが兼用となるため、含水状態のレンズに対して直接機械的に接触することがないのでレンズの破損等の不良が効果的に除かれる。こうして密封されたケースは、必要に応じて滅菌処理され適当な包装、印刷などが施された後流通過程にのせられる。
【0030】
以上、本発明の具体的な構成について記述してきたが、これはあくまでも例示にすぎないのであって、本発明は上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
【0031】
例えば、蓋体には1つまたは2つの貫通孔の例が示されているが、3つ以上の複数個有していてもよく、さらには貫通孔の場所が中心から偏寄させられていてもよい。更にまた凹部11の形状や大きさ等によって、適宜に変更されるものであることは言うまでもないところである。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に従う含水性コンタクトレンズの処理方法にあっては、含水性コンタクトレンズの水和処理乃至は洗浄処理を充分に行い、かつ含水したレンズに直接接触しない処理方法を提供することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施態様を示す説明図である。
【図2】図2は図1のII−II断面説明図である。
【図3】図3は本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図4】図4は本発明のさらに別の実施態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 処理容器
2 コンタクトレンズ
10 ケース
11 凹部
14 周溝
15 収容空間
20 蓋体
21 貫通孔
30、33 導管
31、34 注入口
32、35 排出口

Claims (5)

  1. 含水性コンタクトレンズが収容可能な凹部を有する樹脂製のケースと、該ケースに対して取り外し可能に取り付けられて、該ケースの前記凹部を覆蓋することにより、該ケースとの間に、前記コンタクトレンズが収容される空間を形成する樹脂製の蓋体とから構成される、含水性コンタクトレンズの洗浄処理乃至水和処理を行う処理容器であって該処理容器が流通ケースを兼ねる容器を用いた処理方法において、
    前記蓋体の一部に外部と貫通する孔を少なくとも1個有し、前記収容空間内に前記コンタクトレンズを収容せしめた状態下で、洗浄処理乃至は水和処理を行う水性処理液を注入する注入口と、前記水性処理液を排出する排出口を有する導管を前記貫通孔に対して固定し、該導管を通じて水性処理液を注入する一方、前記排出口から排出して、該収容空間内で流動させながら、該コンタクトレンズに対して、該水性処理液を接触させることにより該コンタクトレンズの洗浄処理乃至は水和処理を行うことを特徴とする含水性コンタクトレンズの処理方法。
  2. 前記蓋体に有する貫通孔が1個であり、蓋体に固定する導管には注入口と排出口を共に有することを特徴とする請求項1に記載の含水性コンタクトレンズの処理方法。
  3. 前記蓋体に有する貫通孔が2個であり、蓋体に固定する導管の一方が、注入口、他方が排出口を有することを特徴とする請求項1に記載の含水性コンタクトレンズの処理方法。
  4. 前記導管の固定に際して、導管を蓋体に対してケースの方向に向かって加圧するように形成する請求項1乃至請求項3に記載の含水性コンタクトレンズの処理方法。
  5. 前記請求項1乃至4記載の前記樹脂製ケースが射出成形後、直ちに加工済コンタクトレンズを収容し、1以上の貫通孔を有する蓋体により覆蓋することを特徴とする、含水性コンタクトレンズの処理方法。
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