JP3737330B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排紙トレイを複数段有し、コピー機能、プリンタ機能、或いはファックス機能などの複数の機能を複合して備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の画像形成装置では、複数の排紙トレイを配置した構成が主流となっており、この複数の排紙トレイを如何に有効利用するかが注目され、従来、種々提案されている。
【0003】
例えば、特開平5−294547号公報においては、複数の排紙トレイのうち、空のトレイから順次排紙を行うと共に、表示部に各排紙トレイに収納されたジョブ毎の排紙履歴(排紙順序,排紙時間等)、排紙枚数の表示を行う構成が記載されている。
【0004】
また、特開平8−204893号公報においては、複数の排紙トレイを備えたファックス装置において、出力書類の内容を判別し、該出力書類の内容に応じて複数ある排紙トレイの中から、指定情報と空き情報とを基に排紙先の排紙トレイを選択して排紙する構成が記載されている。
【0005】
一方、近年の画像形成装置では、コピー機能を有する複写機としてだけでなく、複写機にファックス機能やプリンタ機能等が付加された複合機が登場している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような複合機の開発が進む中、画像形成装置としては、占有面積をより小さくすることが望まれており、装置のコンパクト化が図られている。そのため、排紙トレイを従来のソータのように複数段有する画像形成装置の開発は減少する傾向にある。したがって、複数の排紙トレイを有効に利用可能な上記した各公開公報の技術を採用することはできず、各公報に記載されているような効果を得ることができない。
【0007】
画像形成装置に備えられる排紙トレイ数の減数が進む中、多機能な複合機において、必要最低限の排紙トレイを如何に有効利用し、効率よく記録物を分類して排紙できるかが顧客のニーズである。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、その目的は、多機能な画像形成装置において、少ない排紙トレイを有効に利用して、多機能でありながらコンパクトで、使い勝手の良い画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、コピー機能、プリンタ機能、ファックス機能等の各種機能を少なくとも2つ以上有し、かつ、記録材の排紙位置を複数備える画像形成装置において、上記各機能に応じて割り付けられた排紙位置を記憶する記憶手段と、排紙を行う記録材の機能を判別する判別手段と、該判別手段によって機能が判別された記録材の排紙位置を、上記記憶手段を参照して選択する選択手段と、上記各機能毎の記録材の排紙枚数を積算する積算手段と、該積算手段の積算値を基に、上記記憶手段に記憶される機能毎の排紙位置の割り付けを行う割付手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
これによれば、記憶手段には、各機能に応じた排紙位置の割り付けが記憶さており、排紙時、判別手段にて排紙を行う記録材の機能が判別されると、選択手段が、この記憶手段を参照して機能に応じた排紙位置を選択する。したがって、各機能の記録材は、異なる機能間で混在することなく、複数の排紙位置の中の定められた排紙位置に排紙され、排紙された記録材の仕分け作業が必要なく、また、排紙された記録材の紛失等も防止できる。
【0011】
そして、この場合、積算手段にて、各機能毎の記録材の排紙枚数が積算されており、この積算結果を基に、割付手段が記憶手段に記憶される機能毎の排紙位置を割り付けるので、各機能に応じた排紙位置の割り付けが、ユーザの使用履歴にあったものとでき、使い勝手が向上する。
【0012】
また、本発明の画像形成装置においては、上記複数の排紙位置の排紙能力が異なる場合、上記割付手段は、積算値と共に各排紙位置の排紙能力を基にして機能毎の排紙位置の割り付けを行う構成とすることができる。
【0013】
これによれば、複数の排紙位置の排紙能力に対して積算値を基にして排紙位置の割り付けが行われるので、排紙位置の排紙能力とユーザの使用履歴とにあった排紙位置の割り付けとなり、使い勝手がさらに向上する。排紙位置の排紙能力としては、例えば、収納能力、シフタ機能の有無、シート後処理装置であるか否か、満杯検知の有無等がある。
【0014】
また、本発明の画像形成装置においては、上記割付手段が、上記積算値に基づく機能毎の排紙位置の割り付けを、予め定めるタイミングで繰り返し行う構成とすることもできる。
【0015】
これによれば、割付手段による排紙位置の割り付けが、予め定めたタイミングで実施されて再割り付けされるので、使用状況に変化があっても、各機能に応じた排紙位置の割り付けを常に現在の使用状況に合ったものとできる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置においては、上記複数の排紙位置が装置本体に対して必要に応じて増設されるオプション排紙位置を含む構成である場合、上記割付手段が、オプション排紙位置が増設された時点で、増設による該オプション排紙位置を含めて、上記積算値に基づく機能毎の排紙位置の割り付けを行う構成とすることもできる。
【0017】
これによれば、ユーザが途中で画像形成装置のバージョンアップを図り、排紙位置をオプションにて増設したとしても、オプション排紙位置を増設するまでの過去の使用履歴が積算手段にて積算されおり、増設時に、これを基に増設による該オプション排紙位置を含めて機能毎の排紙位置の割り付けが行われる。したがって、オプションにて排紙位置を増設した時点から、現在の使用状況に則して複数の排紙位置が適切に選択されて記録材が排紙され、オプション時の対応に優れる。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記記憶手段に記憶される各機能に応じた排紙位置の割り付けを、キー入力にて可能にする指定入力部を備えさせ、上記指定入力部を用いた排紙位置の割り付けと、上記割付手段による排紙位置の割り付けとが、選択可能である構成とすることもできる。
【0019】
これによれば、割付手段の割り付けだけでなく、ユーザが指定入力部を用いて各機能に応じた排紙位置を割り付けることができるので、各機能別の排紙位置の割り付けが、ユーザによる任意設定、若しくは装置の印字実績により自動的に行われるため、状況に応じて最も使いやすい排紙位置をユーザにて選択することができる。
【0020】
また、指定入力部を備えた構成では、上記積算手段による各機能毎の積算値を表示部に表示させる積算値表示手段をさらに備える構成とすることもでき、これによれば、上記積算値表示手段の表示結果を参照する等して、オプションによる排紙位置の増設時など、ユーザの手動による任意の設定が可能となる。
【0021】
また、本発明の他の画像形成装置は、上記課題を解決するために、コピー機能、プリンタ機能、ファックス機能等の各種機能を少なくとも2つ以上有し、かつ、記録材の排紙位置を複数備える画像形成装置において、上記各機能に応じて割り付けられた排紙位置を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶される各機能に応じた排紙位置の割り付けを、キー入力にて可能にする指定入力部と、排紙を行う記録材の機能を判別する判別手段と、該判別手段によって機能が判別された記録材の排紙位置を、上記記憶手段を参照して選択する選択手段と、上記各機能毎の記録材の排紙枚数を積算する積算手段と、上記積算手段による各機能毎の積算値を表示部に表示させる積算値表示手段とを備えることを特徴としている。
【0022】
これによれば、自動的に積算値を基にして機能別の排紙位置を割り付けることはできないものの、指定入力部を用いて、ユーザ自ら、各機能の積算値を参照するなどして、各機能毎の排紙位置を割り付けることができるので、前述した本発明の画像形成装置と同じように使い勝手の良い画像形成装置を得ることができる。
【0023】
また、上記した本発明の各画像形成装置においては、機能の総数よりも排紙位置の総数が多い場合は、上記積算値を基に1つの機能に複数の排紙位置を割り付ける構成とすることが望ましい。
【0024】
例えばプリンタ機能のように複数のユーザが画像形成装置の排紙位置の状態を確認することなく印字要求が発行される機能の場合、当該機能の排紙枚数が多いと排紙位置のオーバーフローが発生し易いが、これによれば、各排紙位置を夫々の機能と多対1に割り振ることが可能であるため、これを防止でき、多機能の画像形成装置における稼動率の低下要因を抑制することができる。
【0025】
また、上記画像形成装置においては、機能の総数よりも排紙位置の総数が少ない場合は、上記積算値を基に複数の機能に同一の排紙位置を割り付ける構成とすることが望ましい。
【0026】
これによれば、各排紙位置を夫々の機能と1対多に割り振ることが可能であるため、排紙枚数の積算値を基に、極力同一の排紙位置へ異なる機能による排紙を防止しながらも、場合によっては、排紙枚数の少ない機能同士が同じ排紙位置となるように割り付けることで、排紙位置数を少なくした装置の低コスト化による利便性を低下させることなく、各機能毎の記録材の混在を極力防止して使い勝手を向上できる。
【0027】
また、上記した本発明の各画像形成装置においては、さらに、各排紙位置の満杯を検知する満杯検知手段と、各排紙位置の空きを検知する空き検知手段と、排紙処理を実行中に、上記満杯検知手段にて、上記選択手段にて選択された排紙位置の満杯を検知すると、上記空き検知手段にて検知される空き排紙位置に記録材を排紙すると共に、当該排紙処理中の記録材が所定の排紙位置以外に排紙されたことを知らせるメッセージを表示部に表示させる制御手段とを備える構成とすることもできる。
【0028】
これによれば、制御手段により、選択された排紙位置が満杯である時には、他の排紙位置の空き状況を確認し、空いている他の排紙位置に一時的に記録材を排紙し、その旨を知らせるメッセージが装置の表示部に表示される。したがって、例えばプリンタ機能のように排紙位置が満杯になりやすい機能を有していても、装置を停止することなく稼動できるため、装置の稼動率を低下することがなく、表示部のメッセージを確認することで、排紙された記録材が紛失する可能性をも低減できる。
【0029】
また、さらに、上記制御手段は、空き排紙位置がない場合、当該排紙処理中の記録材の排紙位置が満杯であることを知らせるメッセージを表示部に表示させると共に、装置本体における印字動作を停止させる構成とすることができる。
【0030】
これによれば、選択された排紙位置が満杯であって、かつ、他の排紙位置も空いていない場合には、排紙位置が満杯である旨を知らせるメッセージを表示して、装置の印字動作を停止する。したがって、たとえ装置が停止しても、ユーザは表示部のメッセージを確認することで装置の状況を直ちに認識でき、装置の未稼動な状況を短縮して、復帰を早めることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施の形態について、図1〜図11を基に説明すれば、以下のとおりである。
【0032】
図1は、実施の一形態としての画像形成装置1の正面断面図である。まず、図1を用いて、画像形成装置1の構成を説明する。この画像形成装置1は、コピー機能、ファックス機能、及びプリンタ機能を備える複合機である。
【0033】
図1に示すように、画像形成装置1は、断面コの字型の形態をなすものであって、大きく分けてスキャナ部10と、レーザ記録部20と、シート後処理部30とから構成されている。このうち、シート後処理部30は、スキャナ部10とレーザ記録部20とからなる基本体にオプションにて付設されている。
【0034】
スキャナ部10は、透明なガラス等からなる原稿台17と、原稿台17上に載置された原稿の画像を走査して読み取るためのスキャナユニット19と、光学レンズ体13と、光電変換素子14とから構成されている。
【0035】
上記スキャナユニット19は、原稿面上を露光するランプリフレクタアセンブリ11、原稿からの反射光像を光電変換素子14に導くための第1〜第3の反射ミラー12a・12b・12cとからなり、上記ランプリフレクタアセンブリ11と第1反射ミラー12aにて第1走査ユニット19aが構成され、第2,第3反射ミラー12b・12cにて第2走査ユニット19bが構成される。
【0036】
光学レンズ体13は、原稿からの反射光像を光電変換素子14上に結像するためのもので、光電変換素子14は、原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換するものである。上記光電変換素子14としてはCCDが用いられている。
【0037】
また、この画像形成装置1においては、スキャナ部10にオプションとして、原稿台17上に搭載され、原稿台17上へ自動的に原稿を供給搬送する両面対応自動原稿送り装置(以下、RADF)18が付加されている。RADF18は、所定の原稿トレイ上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セットされた原稿を1枚ずつ自動的に原稿台17上へ送給する装置である。また、このRADF18は、オペレータの選択に応じて原稿の片面又は両面をスキャナ部10にて読み取らせるように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段などから構成されている。RADF18については、従来から数多くのものが出願されると共に、商品化されているので、これ以上の説明は行わない。
【0038】
スキャナ部10は、上記RADF18とスキャナユニット19の関連した動作により、原稿台17上に読み取るべき原稿を順次載置させながら、原稿台17の下面に沿ってスキャナユニット19を移動させて原稿画像を読み取るように構成されている。
【0039】
上記スキャナ部10にて読み取られた原稿画像は、光電変換素子14より画像データとして後述する画像処理部へと送られ、各種処理が施された後、メモリに格納され、その後、上記レーザ記録部20のレーザ書き込みユニット(以下、LSU)21に与えられる。
【0040】
レーザ記録部20は、スキャナ部10にて読み取られた原稿画像を、電子写真プロセスを用いて用紙(記録材)上に再現して出力するものであって、上記LSU21、画像を形成するための電子写真プロセス部22、及び用紙の収納並びに搬送を担う用紙収納・搬送部を備えている。
【0041】
LSU21は、画像処理部に備えられたメモリからの画像データに応じたレーザ光を照射する半導体レーザ、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度偏向されたレーザ光が電子写真プロセス部22の後述する感光体23上で等速度偏向されるように補正するf−θレンズ等から構成される。
【0042】
電子写真プロセス部22は、中央部に、矢印方向に回転駆動されるドラム形状の上記感光体23を有する。そして、この感光体23の周囲に、レーザ照射点から感光体23の回転方向に向かって、LSU21により感光体23の表面に形成された静電潜像にトナーを付与して可視像(トナー像)化する現像器25、感光体23上のトナー像を用紙に転写する転写器26、感光体23の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置(図示せず)、感光体23の表面の残留電荷を除去する除電器27、感光体23を所定の電位に帯電させる主帯電器28等が順に設けられている。また、上記転写器26の用紙搬送方向下流側には、用紙上にトナー像を熱定着させる定着器24が配設されている。なお、このような電子写真プロセス部22の構成は周知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0043】
用紙収納・搬送部は、電子写真プロセス部22に供給する用紙を収納する用紙カセット40、手差しトレイ41、及びこれら用紙カセット40或いは手差しトレイ41より給紙された用紙を、電子写真プロセス部22を経て画像を再現させた後、シート後処理部30側或いは、後述する第1排紙トレイ2へと導く搬送路50、及びこの搬送路50に設けられた複数の搬送ローラ,切換ゲート等からなる。
【0044】
用紙カセット40及び手差しトレイ41にはそれぞれ、用紙を給紙するためのピックアップローラや給紙ローラが配され、また、電子写真プロセス部22に至る搬送路50には、レジストローラ51が配設されている。レジストローラ51は、搬送路50を搬送される用紙を一旦停止させ、タイミングを合わせて搬送することで、用紙の所定位置に感光体23上のトナー像が転写されるように位置合わせを行うものである。
【0045】
搬送路50における定着器24より用紙搬送方向下流側は、シート後処理部30へ通じている搬送路50bと、用紙の表裏を反転させて再度電子写真プロセス部22に導く両面印字用の搬送路50cと、用紙を排紙ローラ58へと導く搬送路50aとに分岐している。この分岐点には、2つの切換ゲート52・53が設けられており、これら切換ゲート52・53の切り換え動作により、定着器24を経た印字済用紙の搬送先が選択される。
【0046】
即ち、切換ゲート52・53を上側に切り換えておくことによって、定着器24側から搬送されてきた印字済用紙は、搬送路50aに案内され、排紙ローラ58にて、第1排紙トレイ(排紙位置)2上に排紙される。第1排紙トレイ2は、用紙カセット40上方の断面コの字型の画像形成装置1の空間部に設けられた排紙トレイである。
【0047】
両面印字用の搬送路50cに案内したい場合は、切換ゲート52・53を上側にし、一旦、用紙を搬送路50a内に搬送し、用紙の後端が切換ゲート52を通過した時点でこの切換ゲート52を下側に切り換え、排紙ローラ58を逆回転させる。切換ゲート52近傍には、切換ゲート52を用紙が通過したことを検知する図示しない検知スイッチが設けられている。シート後処理部30に繋がる搬送路50bに案内したい場合は、切換ゲート53を下側に、切換ゲート52を上側に切り換えておく。
【0048】
上記シート後処理部30は、ステープル処理部31を有するステープル装置であって、レーザ記録部20より搬送されてきた印字済用紙を整合すると共にステープル処理して排紙するものである。このシート後処理部30には、第2排紙トレイ(排紙位置)3と第3排紙トレイ(排紙位置)4とが設けられている。このうち、第3排紙トレイ4は昇降自在に設けられた可動式トレイであって、第3排紙トレイ4上にスタックされた用紙の上面が、排紙ローラの高さに来るように高さ調整される。
【0049】
レーザ記録部20の搬送路50bと繋がるシート後処理部30内部の搬送路55は、途中、上記ステープル処理部31へと用紙を搬送するステープル搬送路55aと、ステープル処理を行うことなく用紙を排紙するエスケープ搬送路55bとに分岐している。分岐点には、切換ゲート56が設けられており、切換ゲート56を上側に切り換えることで、レーザ記録部20より搬送されてきた用紙はステープル搬送路55aへと案内され、切換ゲート56を下側に切り換えることで、エスケープ搬送路55bに搬送される。
【0050】
ステープル搬送路55aの用紙搬送方向下流側には、上記第3排紙トレイ4が配設されており、ステープル処理部31にてステープル処理が施された用紙(束)は、この第3排紙トレイ4上に排紙される。このステープル搬送路55aは、搬送路の形状により、用紙の先端部を揃える機能を有する。
【0051】
一方、エスケープ搬送路55bの用紙搬送方向下流側は、上記第3排紙トレイ4への排紙路と、上記第2排紙トレイ3への排紙路とに分岐しており、分岐点には、切換ゲート57が設けられている。エスケープ搬送路55bを通過してきたステープル処理の施されていない用紙は、この切換ゲート57を上側に切り換えることで第3排紙トレイ4へ排紙され、切換ゲート57を下側に切り換えることで、第2排紙トレイ3へと排紙される。
【0052】
次に、図2を用いて、画像形成装置1の制御システムについて説明する。図2は、画像形成装置1の制御システムを示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置1は、図1に示した各部材に加えて、制御システムを構成するボードとして、オペレーションパネルボード100、マシンコントロールボード200、CCDボード300、メイン画像処理ボード400、サブ画像処理ボード500、及び拡張ボード群600を備えている。これらのボードは、画像形成装置1における各部材の制御を行うとともに、図1に示すスキャナ部10によって読み取られた画像を処理するためのものである。以下、各ボードについて説明する。
【0053】
メイン画像処理ボード400は、後述するCCDボード300によって生成された画像データに対して画像処理を行うものであり、画像形成装置1における上記した画像処理部である。メイン画像処理ボード400は、メインCPU(Central Processing Unit ;中央演算処理装置)401、多値画像処理部402、メモリ403、レーザーコントローラ404を有している。
【0054】
メインCPU401は、他の各ボードや、図1に示すRADF18及びシート後処理部(フィニッシャー)30に搭載されたサブCPUと連携して、画像形成装置1における各部材を制御(動作管理)する機能を有するものである。多値画像処理部402は、所望の階調性を有する画像を用紙に形成できるように、後述するCCDボード300から伝達された画像データに対して、画像処理を施すものである。
【0055】
なお、この多値画像処理部402による画像処理は、シェーディング補正、濃度補正、領域分離、フィルタ処理、MTF補正、解像度変換、電子ズーム(変倍処理)、ガンマ補正などの、多値の画像データに対する画像処理である。メモリ403は、画像処理後の画像データや、画像処理の手順管理データなどの各種制御データを記憶させておくためのものである。レーザーコントローラ404は、画像処理後の画像データを、LSU21に伝達するための転送装置である。
【0056】
サブ画像処理ボード500は、メイン画像処理ボード400において画像処理された画像データに対してさらなる画像処理を行うための、もう1つの画像処理部である。そして、図2に示すように、2値画像処理部501、メモリ部502、ハードディスク装置503、及びインターフェイス部504を備えている。
【0057】
2値画像処理部501は、メイン画像処理ボード400において画像処理された画像データを2値化して、さらなる画像処理を施すためのものである。そして、多値の画像データを2値の画像データに変換する多値2値変換部、画像を回転させる画像回転処理部、2値画像の変倍処理を行う2値ズーム処理部、圧縮伸長処理を行う圧縮伸長処理部を有している。さらに、この2値画像処理部501には、ファックス通信のためのファックスインターフェイス(FAX I/F)も備えられている。また、この2値画像処理部501は、メイン画像処理ボード400とコネクタ接続されており、メインCPU401により制御される。
【0058】
メモリ部502は、2値画像処理部501によって処理された2値画像データや、画像処理における制御データなどを記憶させておくものであり、メモリと、このメモリを制御するゲートアレイ(メモリ G/A)とを有している。ハードディスク装置503は、大量の画像データを記憶させておくためのものであり、ディスクメモリ(HD)と、このディスクメモリを制御するゲートアレイ(HD G/A) とを備えている。インターフェイス部504は、外部インターフェイスとしてのSCSI端子と、このSCSI端子を制御するゲートアレイ(SCSI G/A) とを有するものである。
【0059】
図中右上に位置するオペレーションパネルボード100は、画像形成装置1における操作パネル103を管理制御するものである。この操作パネル103に配置されたLCD表示部104、及びユーザの指示を入力するための操作キー群105を管理・制御するためのサブCPU101を備えている。さらに、このオペレーションパネルボード100には、操作キー群105からの指示データや、LCD表示部104に表示させる情報など、操作パネル103における各種制御情報を記憶しておくメモリ102も設けられている。
【0060】
サブCPU101は、メインCPU401との間で制御データ通信を行い、ユーザの指示データをメインCPU401に伝達する。一方、メインCPU401からは、画像形成装置1の動作状態を示す制御データがサブCPU101に伝達される。サブCPU101は、画像形成装置1の動作状態をLCD表示部104に表示する。
【0061】
図中左上に位置するマシンコントロールボード200は、サブCPU201及びメモリ202を備えており、図1に示したRADF18、スキャナ部10、電子写真プロセス部22、シート後処理部30、及び用紙収納・搬送部を制御するものである。
【0062】
図中左下に位置するCCDボード300は、図1に示した光電変換素子14を備えており、原稿からの反射光に基づいて、電気信号からなる画像データを生成するものである。そして、光電変換素子14に加えて、光電変換素子14の駆動回路であるCCDゲートアレイ(CCD G/A)302、光電変換素子14から出力されるアナログ出力のゲイン調整を行うアナログ回路303、アナログ出力からデジタル信号の画像データを生成するA/D変換器304を備えている。また、CCDボード300の各構成に対する制御管理は、メイン画像処理ボード400におけるメインCPU401により行われる。
【0063】
拡張ボード群600は、インターフェイスを介してサブ画像処理ボード500に接続された、プリンタボード601、FAXボード603、及び機能拡張ボード602からなるボード群である。
【0064】
プリンタボード601は、画像形成装置1をプリンタとして機能させるものである。すなわち、プリンタボード601は、レーザー記録部20を制御して、パーソナルコンピュータなどの外部機器から送られてくる画像データを出力させる機能を有している。機能拡張ボード602は、画像形成装置1の編集機能を拡張して、その特徴を有効活用するためのものである。FAXボード603は、CCDボード300によって生成された画像データを外部に対してファックス送信したり、レーザー記録部20を制御して、ファックス受信した画像データを出力させる機能を有している。
【0065】
次に、画像形成装置1がファックスとして機能するファックスモードにおける、画像データ処理について説明する。
【0066】
ファックスモードには、送信モードと受信モードとの2つのモードがある。まず、送信モードについて説明する。送信モードは、スキャナ部10によって読み取られた原稿の画像データを、外部の通信先にファックス送信するモードである。
【0067】
このモードでは、ユーザは、RADF18の所定位置に原稿をセットする。原稿がセットされると、原稿はRADF18によって1枚毎に原稿台17上に送られる。そして、スキャナ部10及びCCDボード300が、各原稿の画像を読み取って、8ビットの画像データを生成してメイン画像処理ボード400に伝達する。
【0068】
メイン画像処理ボード400における多値画像処理部402は、この8ビットの画像データに対してガンマ補正などの所定の多値画像処理を施し、コネクタ405・505を介してサブ画像処理ボード500に伝達する。そして、2値画像処理部501の多値2値変換部が、8ビットの画像データを誤差拡散処理を行った後に、2ビットの画像データに変換する。そして、2値化処理された画像データは、所定の形式で圧縮されてメモリ部502に記憶される。
【0069】
なお、多値2値変換部が誤差拡散処理を行う理由は、単に多値2値変換を行っただけでは画質的に問題があるためで、画質の劣化を少なくする配慮である。また、画像データを8ビットから2ビットに変換する目的は、画像データの容量を小さくするためである。
【0070】
その後、FAXボード603によって通信先との通信回線が確保されると、画像データは、メモリ部502から読み出されて、FAXボード603側へと転送される。そして、FAXボード603で圧縮形式の変更などの必要な処理が施された後、通信先に対して順次送信される。
【0071】
次に、受信モードについて説明する。受信モードは、外部の通信先から送信されてきた画像データを、レーザー記録部20によって出力するモードであり、本画像形成装置1においては、通常受信モードと、メモリ受信モードとの2種類がある。
【0072】
通常受信モードでは、通信回線を介して所定形式に圧縮された画像データが送信されてくると、FAXボード603が、この画像データをサブ画像処理ボード500に伝達する。そして、サブ画像処理ボード500は、2値画像処理部501に設けられたファックスインターフェイスによって、この画像データを受け取る。そして、圧縮伸長処理部により画像データを伸長して、ページ単位の画像データとして再現した後、メイン画像処理ボード400に伝達する。
【0073】
そして、メイン画像処理ボード400においてガンマ補正が施された後、レーザーコントローラ404を介して、レーザー記録部20におけるLSU21へ伝達される。これにより、外部からファックス受信した画像データに基づいて、階調性のある画像を出力できる。
【0074】
一方、メモリ受信モードとは、メインCPU401が、サブ画像処理ボード500から送信されてきた受信データをすぐには出力せずに、所定期間だけメモリ403に記憶させておくモードである。そして、本画像形成装置1では、メインCPU401が、所定の印字時刻となったときに、メモリ403内の受信データを全てレーザーコントローラ404を介して、レーザー記録部20におけるLSU21へ伝達され、まとめて出力させるようになっている。すなわち、このメモリ受信モードは、主に、夜間や休暇中等、ユーザが不在となる際の出力を回避するために用いられるモードである。
【0075】
ところで、このような多機能な画像形成装置1において、同じ排紙トレイ上に異なる機能、つまり、ファックス機能の印字用紙や、パーソナルコンピュータから送信されたプリンタ機能としての印字済の用紙が排紙されると、用紙の仕分けが必要になるだけでなく、紛失等の問題がある。特に、上記したように、本画像形成装置1では、メモリ受信モードを有しているので、ユーザの知らない内に受信した印字済用紙が他の機能の印字済用紙に紛れてしまい、重大な情報を受けとれないといった問題が起こる。
【0076】
そこで、本画像形成装置1では、コピ−機能、プリンタ機能、ファックス機能の何れの機能による排紙要求かを認識し、この機能毎に1つの排紙トレイを選択して排紙するようになっている。
【0077】
次に、印字済の用紙を、各排紙トレイへ機能毎に効率よく分類して排紙する構成について説明する。
【0078】
上記画像形成装置1においては、用紙収納・搬送部における切換ゲート52・53・56・57の切換動作を制御することで、第1〜第3の排紙トレイ2・3・4のうちの目的の排紙トレイへ用紙を搬送させることが可能である。
【0079】
用紙の排紙動作は、前述の図2におけるマシンコントロールボード200によって制御される。ファックス機能を用いた記録済用紙の排紙時、FAXボード603よりこのマシンコントロールボード200に対して、この印字済用紙の排紙要求がファックス機能のものである旨が、メインCPU401を経由してサブCPU201へと伝達される。同様に、プリンタ機能を用いた印字済用紙の排紙時には、プリンタボード601よりマシンコントロールボード200に対して、この印字済用紙の排紙要求がプリンタ機能のものであることが、メインCPU401を経由してサブCPU201へと伝達される。これにより、サブCPU201では、印字済用紙の排紙時、どの機能による排紙処理かを認識することができる(サブCPU201は判別手段としての機能を有する)。
【0080】
また、マシンコントロールボード200におけるメモリ202には、コピー機能、プリンタ機能、及びファックス機能の機能毎の排紙トレイの割り当てを記憶する格納部を有しており、機能毎の排紙トレイの割り当て情報が書き込まれている(メモリ202は記憶手段としての機能を有する)。したがって、サブCPU201は、機能毎の排紙トレイの割り当て情報を読み出すことで、容易に、目的の排紙トレイへ用紙が排紙されるように排紙動作を制御できる(サブCPU201は選択手段としての機能を有する)。
【0081】
そして、本画像形成装置1では、前述のメモリ202に記憶される機能別の排紙トレイの割り当て情報を、ユーザが任意に設定する任意設定だけでなく、コピー機能、プリンタ機能、及びファックス機能による排紙処理を行った回数の積算値を基に、機能毎の排紙トレイを自動的に定める自動制御モードが設けられている。
【0082】
各機能毎の排紙処理を行った回数、つまり排紙枚数を、メイン画像処理ボード400におけるCPU401が積算しておき(CPU401は積算手段としての機能を有する)、この積算値を基に、マシンコントロールボード200のサブCPU201が、排紙トレイを自動的に割り付けるようになっている(サブCPU201は割り付け手段としての機能を有する)。機能毎の排紙枚数の積算値は、メモリ403に記憶される。
【0083】
割り付けには、機能数と排紙トレイ数との関係や、各排紙トレイの排紙能力も考慮される。各排紙トレイの排紙能力としては、用紙収容能力や、シフタ機能やシート後処理機能の有無、満杯検知の有無などがある。
【0084】
まず、ユーザが割り当てを指示し、その指示により機能毎に任意の排紙トレイを割り振る、任意設定の手順について説明する。
【0085】
図3〜図6は、何れも、画像形成装置1に備えられた、LCD表示部104を有する操作パネル103(図2)の上面図である。
【0086】
図3(a)のLCD表示部104に表示されている画面は、画像形成装置1の電源投入時等における初期画面である。この初期画面が表示されている状態で、表示内容にしたがって、次ヘキーAを押下することにより、LCD表示部104には、機能選択メニュー画面が順に表示される。図3(b)は、排紙トレイ任意選択Menu画面が表示されている状態である。
【0087】
この図3(b)の状態で、次ヘキーAを押下することにより設定処理画面を表示した状態に遷移し、戻るキーBを押下することにより、初期画面(図3(a)の画面)へ復帰する。また、枚数選択キーCを押下することにより、他の機能選択Menu画面が表示される。ここでは、排紙トレイ任意選択の設定処理を行うべく、次ヘキーAを押下する。
【0088】
図3(b)の状態で、次へキーAを押下すると、図3(c)の状態に遷移する。図3(c)では、コ字型の画像形成装置1の模式図が示され、現時点での、上記した第1〜第3の排紙トレイ2・3・4(図1参照)の機能割り付け状態が表示されている。即ち、図1の第2排紙トレイ3にコピー機能が、第3排紙トレイ4にはプリンタ機能、そして第1排紙トレイ2にはファックス(FAX)機能が割り付けられている。
【0089】
この図3(c)において、次ヘキーAを押下することにより排紙トレイの変更処理が続行される。したがって、ここでは、次ヘキーAを押下する。なお、この状態で戻るキーBを押下することにより、排紙トレイ任意選択Menuを抜けて、図3(a)の初期画面に復帰する。
【0090】
次へキーAを押下することで、図3(c)の状態から、図4(a)の状態に遷移する。図4(a)では、図3(c)の画面に示される割り付け状態から、最初に割り付けを変更する第2排紙トレイ3の、現在選択されている機能の『コピー』が反転表示されている。
【0091】
そして、この図4(a)の状態において、表示内容にしたがって、枚数選択キーCを押下することにより、図4(a)にて指定された第2排紙トレイ3以外の排紙トレイが、機能割り付けを変更する対象トレイとして、反転表示された図4(b)の状態に遷移する。図4(b)では、第2排紙トレイ3の下方に位置する第3排紙トレイ4が、対象トレイとして反転表示されている。
【0092】
この図4(b)の状態においても、図4(a)と同様に、表示内容にしたがって枚数選択キーCを押下することで、割り付けを変更する対象トレイが他の排紙トレイ、つまり、第1排紙トレイ2へと移った図4(c)の状態へと遷移する。
【0093】
即ち、ある排紙トレイに機能が反転表示されている状態で、枚数選択キーCを押下し続けると、前述の図4(a)〜(c)が順に表示されることとなる。ユーザは、まず、この枚数選択キーCを押下して、割り付けを変更する対象トレイを決定する。
【0094】
以下、対象トレイを第2排紙トレイ3として説明する。図4(a)の状態にて、表示内容にしたがって、次ヘキーAを押下すると、図5(a)に示す、第2排紙トレイ3の割り付け機能が、コピー機能からプリンタ機能に変更され、『プリンタ』が反転表示された画面となる。この状態で、さらに、次ヘキーAを押下すると、図5(b)に示すように、第2排紙トレイ3の機能がコピー機能からファックス機能に変更され、『FAX』が反転表示された状態に遷移する。即ち、ある排紙トレイにおける機能が反転表示されている状態で、次へキーAを押下し続けると、前述の図4(a),図5(a)(b)が順に表示されることとなる。
【0095】
そして、この図5(b)の機能割り付け状態で、さらに別の排紙トレイに対する割り付けをも変更したい場合は、枚数選択キーCを押下し、割り付けをさらに行いたい排紙トレイの機能表示を反転させる。図5(c)に、この図5(b)の機能割り付け状態で、枚数選択キーCを押下し、第3排紙トレイ4を選択した状態を示す。
【0096】
図5(c)の状態では、第1及び第3の残り2つの排紙トレイ2・4に対して機能を割り付けるのみであるため、枚数選択キーCを押下することで、図6の状態と、図5(c)の状態とが交互に繰り返し表示される。
【0097】
そして、上記した図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)及び図6の何れの状態においても、ユーザが、戻るキーBを押下することにより、図3(a)の初期画面に復帰し、戻るキーBを押下したときの画面上の割り付けに確定される。これにて、一連の排紙トレイヘの機能割り付け処理が終了する。以上が任意の機能を排紙トレイに割り付ける任意設定の手順である。
【0098】
次に、機能別の排紙トレイを自動的に割り付ける自動割り付け処理について説明する。前述の図3(a)の初期画面より、次ヘキーAを押下した後、図3(b)の状態で枚数選択キーCを押下して、排紙トレイ自動選択Menuを表示した状態が図7(a)である。この図7(a)の状態の操作は、図3(b)に示した、排紙トレイ任意選択Menuと同じ操作手順であり、この状態で次ヘキーAを押下することにより、各機能の排紙枚数を積算した結果に基づく、排紙トレイ自動選択処理が続行され、図7(b)の状態に遷移する。
【0099】
図7(b)は、排紙トレイ自動選択を行うタイミングを指定する画面であって、この状態で、表示内容にしたがって、次ヘキーAを押下すると、排紙トレイ自動選択を行うタイミングが電源投入時に確定され、電源投入毎に各機能の排紙トレイの自動割り付けが実施されることとなる。一方、この状態で、枚数選択キーCを押下すると、全ての排紙トレイが空き状態となる時に確定され、全ての排紙トレイが空き状態となる毎に各機能の排紙トレイの自動割り付けが実施されることとなる。なお、この図7(b)の状態では、戻るキーBを押下したときはもちろんであるが、次ヘキーAや枚数選択キーCを押下した場合も、各キーによる内容を確定すると共に、図3(a)に示す初期画面に戻る。
【0100】
このように、排紙トレイ自動選択タイミングを決定しておくことで、電源投入毎や全排紙トレイが空き状態となった段階で、メインCPU401やメモリ201、並びにサブCPU201やメモリ202により、自動的に排紙トレイヘの機能割り付けが行われる。そして、割り付け完了後、図7(c)に示すように、コ字型の画像形成装置1の模式図と共に、再割り付けした現時点での、上記した第1〜第3の排紙トレイ2・3・4の機能割り付け状態が表示されると共に、排紙トレイの再割り付けを行った旨が表示される。これにより、再割り付けされた各機能の排紙先を確認することができ、ユーザ側に混乱を招くことがない。なお、本画像形成装置1においては、排紙トレイを自動的に割り付けし直すタイミングとして、電源投入時と全排紙トレイが空き状態になった時の2例を示しているが、他例として指定時間間隔や、月末毎等のようなスケジュール機能により実現する方法も考えられる。但し、その詳細については省略する。
【0101】
以上のように、本画像形成装置1においては、コピー機能、ファックス機能、プリンタ機能の3つの機能を有し、かつ、第1〜第3の3つの排紙トレイ2〜4を有しているので、各排紙トレイに対して1つの機能を一意的に個別に割り付けを行った。したがって、同じ排紙トレイに異なる機能の印字済用紙が排紙されるようなことがない。そのため、仕分け作業を行う必要もなく、ユーザは出力した記録材の印字内容を確認することなく、排紙トレイより取り出し可能であるため、使い勝手が向上する。
【0102】
ところで、本画像形成装置1の場合、ファックス機能を備えており、そのため、RADF18を有し、かつ、シート後処理部30をも備えた構成であったが、前述したように、RADF18やシート後処理部30はオプションであって、ユーザのニーズに応じて付設されるものである。
【0103】
現在、このように、スキャナ部10とレーザ記録部20とからなるコピー機能を有する複写機を基本体に、各種機能や部材をオプションで付加していく対応がとれらている。そのため、一旦このオプションを付設せずに基本体で画像形成装置を購入し、後にオプションを取り付けるユーザも多く、このような購入の形態に対しても、機能別排紙トレイの割り付けを実施することにより、オプション取り付け後に即、使い勝手の良い画像形成装置を提供することができる。
【0104】
そこで、本画像形成装置1における図2のメインCPU401及びメモリ403において、シート後処理部30が付設されていない状況においても、コピー機能、プリンタ機能、ファックス機能の各機能による排紙処理を行った回数が積算して記憶されており、メモリ202には、機能別排紙トレイの割り付け情報を記憶する格納部が設けられている。
【0105】
これにより、シート後処理部30を取り付けた後には、過去に機能毎に行われた排紙実績により、前述した排紙トレイ自動選択Menuにて最も適切な排紙トレイを割り付けることができる。また、メイン画像処理ボード400のメインCPU401の処理にて、各機能毎の積算結果を上記したLCD表示部104に表示させ、これを参照しながら、ユーザ自ら上述した手順で割り付けし直すこともできる(メインCPU401は積算値表示手段としての機能を有する)。
【0106】
また、シート後処理部30を付設した後では、用紙排紙部60における2つの第2,第3排紙トレイ3・4がどの機能の排紙トレイとして割り付けられたのか、ユーザ側では確認したい要望が多いことが予想される。そこで、本画像形成装置1では、各排紙トレイの機能割り付け状態を確認するメニューが設けられている。
【0107】
具体的には、図3(a)に示す初期画面にて、次ヘキーAを押下し、図3(b)の状態で枚数選択キーCを押下して表示される選択メニューの1つに、図8(a)に示すような排紙トレイ確認Menuが設けられている。図8(a)の排紙トレイ確認Menuを表示した状態で、表示内容にしたがって、次ヘキーAを押下することで、図8(b)に示すように各排紙トレイに割り付けられている機能が表示される。
【0108】
なお、図8(b)にて、各排紙トレイに割り付けられる機能を表示することでユーザの要望を満たしているが、加えて機能別の排紙積算値をも表示するようにしてもよい。
【0109】
また、本画像形成装置1に備えられたシート後処理部30は、第2及び第3の2つの排紙トレイ3・4を備えた構成であったが、オプションにて付設されるシート後処理部としては、図1に示したエスケープ搬送路55bを通過した用紙も、ステープル搬送路55bを通過した用紙も全て1つの排紙トレイに排紙される、排紙トレイを1つしか備えない構成のものもある。即ち、図1のシート後処理部30において、第2排紙トレイ3を備えず、第3排紙トレイ4のみが設置されている構成である。
【0110】
このような、排紙トレイを1つしか備えないシート後処理部が付設された場合、3つの機能に対して、排紙トレイは、第1排紙トレイ2と第3排紙トレイ4の2つとなり、同じ排紙トレイ上に2つの機能の印字済用紙を排紙する、排紙トレイの共有使用が必要となる。しかしながら、ここで、共有させる機能同士が、排紙頻度が高く、頻繁に排紙されるのでは、排紙トレイ上に複数機能の用紙が混在し、使い勝手を悪化させてしまう。
【0111】
そこで、本画像形成装置1では、備える機能数よりも排紙トレイの数が少なく、排紙先を複数の機能で共有する必要がある場合、使用頻度の最も多い機能の排紙先を単独とし、それ以外の他機能同士で排紙トレイを共有するように、排紙トレイが割り付けられる。
【0112】
図9(a)に、前述の図8(b)の他例を示す。機能数に比べて排紙トレイ数が少ないが、プリンタ機能とファックス機能が排紙トレイを共有することで、極力各機能により排紙された用紙の混在を防止できる。自動に限らず、LCD表示部104に積算結果を表示させて、ユーザが任意に設定することもできる。
【0113】
また、各機能数に対して、排紙トレイの数が少ない場合とは逆に、各機能数より排紙トレイの数が多い場合もある。本画像形成装置1では、このような場合、1つの機能に対して複数の排紙トレイを割り付けることができるようになっている。
【0114】
例えば、図1の画像形成装置1の構成において、ファックス機能を持たない場合では、コピー機能とプリンタ機能とで第1〜第3の3つの排紙トレイ2〜4を割り振ることとなり、図8(b)の他例である図9(b)に示すように、同じコピー機能が、第1と第2の排紙トレイ2・3に割り付けられる。
【0115】
但し、1つの機能に複数の排紙トレイを割り付けることによるメリットは、排紙トレイの載置容量の増大、即ち排紙トレイのオーバーフローが防止されるところにあるため、各機能毎に排紙される排紙量の積算値により、複数の排紙トレイを割り付ける価値のある機能を選ぶことが好ましい。
【0116】
次に、本画像形成装置1における、度重なる印字要求により、排紙トレイが満杯となった場合の処理手順について説明する。
【0117】
本画像形成装置1における第1〜第3の排紙トレイ2〜4には、図示しない満杯検知センサと、用紙の有無を検知することで各排紙トレイ2〜4の空き検知する図示しない空き検知センサとが設けられている。前述したメイン画像処理ボード400におけるメインCPU401が、これら満杯検知センサと空き検知センサとにより、第1〜第3の排紙トレイ2〜4の用紙の有無及び、満杯状態を判断するようになっている。
【0118】
本画像形成装置1におけるメインCPU401は、これら満杯検知センサにて、ある機能の排紙トレイが満杯であることを検知すると、空き検知センサのセンサ出力を基に、空いている排紙トレイが存在する場合は、この空いている排紙トレイ上に印字済の用紙の排紙を行うと共に、その旨をLCD表示部104にメッセージ表示する。
【0119】
図10(a)はコピ−機能による排紙を実行中に、図1の第2排紙トレイ3が満杯状態になった場合であるが、本来、ファックス機能に割り振られていた第1排紙トレイ2が空き状態であったため、第1排紙トレイ2をコピー機能に使うメッセージをLCD表示部104に表示した上で、この第1排紙トレイ2をも占有した例図である。
【0120】
このように使用中の排紙トレイが満杯になった場合、他の排紙トレイの状態を認識して、もし空いている排紙トレイが存在した場合には、この空いている排紙トレイをも用いて継続的に排紙作業を行うことにより、画像形成装置1の稼動率を下げることなく、効率的に印字作業を行うことができる。
【0121】
さらに、本画像形成装置1におけるメインCPU401は、機能の排紙トレイが満杯であることを検知し、かつ、空いている排紙トレイも存在しないと判断した場合は、当該機能の排紙トレイが満杯であることを知らせるメッセージをLCD表示部104に表示すると共に、オーバーフローを避けるために、レーザ記録部20における印字動作を停止するようになっている。
【0122】
図10(b)は、コピ−機能による排紙を実行中に、図1の第2排紙トレイ3が満杯状態になった場合であるが、その他の各排紙トレイ2・4も使用中であったため、現在排紙中の排紙トレイが満杯状態となった旨がLCD表示部104に表示されている状態を示す。
【0123】
このように使用中の排紙トレイが満杯となり、他の排紙トレイが使用中の場合には、一旦装置の印字動作を停止して、その旨をユーザに通知することにより、各排紙トレイ上の満杯状態を回避させることができると共に、満杯の排紙トレイより用紙を取り除き、印字動作を再開するまでの復帰動作が迅速に行われるので、装置の稼働率を上げることができる。なお、プリンタ機能やファックス機能のように、装置近辺に印字要求を行うユーザがいない場合を想定すると、ブザー等の報知手段をも併用する構成も考え得る。
【0124】
最後に、積算値を基にした自動割り付けによる割り付けの具体例を説明しておく。
【0125】
▲1▼ 機能数と排紙トレイ数が同じである場合の割り付け方の一例
機能としては、コピー,プリンタ,ファックスの3機能を有する。また、上記第1〜第3の排紙トレイ2〜4に用紙収容能力の差があり、第1排紙トレイ2の用紙収容能力が250枚、第2排紙トレイ3の用紙収容能力が100枚、第3排紙トレイ4の用紙収容能力が500枚である。初期設定としては、収容能力の最も高い第3排紙トレイ4にコピー機能が、2番目に高い第1排紙トレイ2にファックス機能が、最も低い第2排紙トレイ3にプリンタ機能が割り付けられている。
【0126】
このようなケースにおいて、各機能毎の積算値が、コピーが1000枚、ファックスが50枚、プリンタが200枚であったときの自動割り付けは、各排紙トレイの収容能力と各機能の排紙枚数に応じて、1番収容能力の高い第3排紙トレイ4に1番使用頻度の高いコピー機能が、次に収容能力の高い第1排紙トレイ2に2番目に使用頻度の高いプリンタ機能が、そして、最後に収容能力の最も低い第2排紙トレイ3に使用頻度が低いファックス機能が割り付けられる。
【0127】
なお、ここでは各排紙トレイの排紙能力として用紙収容能力を例に挙げたが、この他、シフタ機能やシート後処理機能の有無、満杯検知の有無などを基に割り付けることも考えられる。
【0128】
▲2▼ 機能数よりも排紙トレイ数が少ない場合の割り付け方の一例
機能としては、コピー,プリンタ,ファックスの3機能を有する。また、排紙トレイとしては第1,第3の排紙トレイ2・4を備え、各排紙トレイの用紙収容能力は同じである。初期設定としては、第3排紙トレイ4にコピー機能が、第1排紙トレイ2にファックス機能とプリンタ機能とが割り付けられている。
【0129】
このようなケースにおいて、各機能毎の積算値が、コピーが100枚、ファックスが500枚、プリンタが50枚であったときの自動割り付けは、排紙枚数が多い機能が単独排紙トレイに優先的に割り付けられることとなり、第3排紙トレイ4に1番使用頻度の高いファックス機能が、第1排紙トレイ2にプリンタ機能とコピー機能とが割り付けられることとなる。
【0130】
▲3▼ 機能数よりも排紙トレイ数が多い場合の割り付け方の一例
機能としてコピー機能とプリンタ機能とが有る。第1排紙トレイ2の用紙収容能力が250枚、第2排紙トレイ3の用紙収容能力が100枚、第3排紙トレイ4の用紙収容能力が500枚である。各排紙トレイ2〜4には満杯検知センサと空き検知センサとが設けられている。初期設定としては、第3排紙トレイ4にコピー機能が、第1排紙トレイ2にプリンタ機能が、第2排紙トレイ3には未使用が割り付けられている。
【0131】
このようなケースにおいて、各機能毎の積算値が、コピーが1000枚、プリンタが50枚であったときの自動割り付けは、コピーとプリンタとにおいて使用頻度に大きな違いがあり、使用頻度の低いプリンタを収容能力の低い方の第2排紙トレイ3に、使用頻度の高いコピー機能を収容能力の高い第3排紙トレイ4に、そして、第3排紙トレイ4が満杯になる可能性が高いため、収容能力の高い第1排紙トレイ2を満杯時の予備トレイとして未使用に割り付けられることとなる。
【0132】
なお、本実施の形態では、図1の断面コ字型の画像形成装置1を例示したが、図11に示すような構成の画像形成装置70においても、本発明の構成を適用できる。なお、図11では、図1の画像形成装置1と同じ機能を有する部材には同じ番号を付してその説明を省略する。画像形成装置1と画像形成装置70の違いは、画像形成装置1における第1排紙トレイ2が設けられていない、両面搬送用の反転パスとして、両面搬送ユニット71を備えている、給紙カセット40を複数段備えている、シート後処理装置30の構成が異なるなどの点である。
【0133】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、各機能に応じて割り付けられた排紙位置を記憶する記憶手段と、排紙を行う記録材の機能を判別する判別手段と、該判別手段によって機能が判別された記録材の排紙位置を、上記記憶手段を参照して選択する選択手段と、各機能毎の記録材の排紙枚数を積算する積算手段と、該積算手段の積算値を基に、上記記憶手段に記憶される機能毎の排紙位置の割り付けを行う割付手段とを備える構成である。
【0134】
これにより、各機能の記録材は、異なる機能間で混在することなく、複数の排紙位置の中の定められた排紙位置に排紙されるので、排紙された記録材の仕分け作業が必要なく、また、排紙された記録材の紛失等も防止できる。
【0135】
そして、この場合、積算手段にて、各機能毎の記録材の排紙枚数が積算されており、この積算結果を基に、割付手段が記憶手段に記憶された機能毎の排紙位置を割り付けるので、各機能に応じた排紙位置の割り付けが、ユーザの使用履歴にあったものとでき、使い勝手が向上する。
【0136】
その結果、多数の機能を備え、かつ、省排紙位置化が図られた排紙位置の少ないコンパクト型の画像形成装置でありながら、少ない排紙位置を機能数に合わせて有効に利用して、効率よく機能毎の記録材を分類排紙可能な、使い勝手の良い装置を提供できるという効果を奏する。
【0137】
また、本発明の画像形成装置においては、上記複数の排紙位置の排紙能力が異なる場合、上記割付手段は、積算値と共に各排紙位置の排紙能力を基にして機能毎の排紙位置の割り付けを行う構成とすることができる。
【0138】
これにより、複数の排紙位置の排紙能力に対して積算値を基にして排紙位置の割り付けが行われるので、排紙位置の排紙能力とユーザの使用履歴とにあった排紙位置の割り付けとなり、使い勝手がさらに向上する。
【0139】
また、本発明の画像形成装置においては、上記割付手段が、上記積算値に基づく機能毎の排紙位置の割り付けを、予め定めるタイミングで繰り返し行う構成とすることができる。
【0140】
これにより、割付手段による排紙位置の割り付けが、予め定めたタイミングで実施されて再割り付けされるので、使用状況に変化があっても、各機能に応じた排紙位置の割り付けを常に現在の使用状況に合ったものとできるという効果を併せて奏する。
【0141】
また、本発明の画像形成装置においては、上記複数の排紙位置が装置本体に対して必要に応じて増設されるオプション排紙位置を含む構成である場合、上記割付手段が、オプション排紙位置が増設された時点で、増設による該オプション排紙位置を含めて、上記積算値に基づく機能毎の排紙位置の割り付けを行う構成とすることもできる。
【0142】
これにより、排紙位置をオプションにて増設した場合に、該オプション排紙位置を含めて機能毎の排紙位置の割り付けが行われるので、オプションにて排紙位置を増設した時点から、現在の使用状況に則して複数の排紙位置が適切に選択されて記録材が排紙され、オプション時の対応に優れるという効果を併せて奏する。
【0143】
また、本発明の画像形成装置は、さらに、上記記憶手段に記憶される各機能に応じた排紙位置の割り付けを、キー入力にて可能にする指定入力部を備えさせ、上記指定入力部を用いた排紙位置の割り付けと、上記割付手段による排紙位置の割り付けとが、選択可能である構成とすることもできる。
【0144】
これにより、割付手段の割り付けだけでなく、ユーザが指定入力部を用いて各機能に応じた排紙位置を手動で割り付けることもできるので、各機能別の排紙位置の割り付けが、ユーザによる任意設定或いは装置の印字実績による自動割り付けの何れでも可能となり、状況に応じて最も使いやすい排紙トレイをユーザにて選択することができるという効果を併せて奏する。
【0145】
また、指定入力部を備えた構成では、上記積算手段による各機能毎の積算値を表示部に表示させる積算値表示手段をさらに備える構成とすることもでき、これにより、積算値表示手段の表示結果を参照する等して、オプションによる排紙位置の増設時など、ユーザの手動による任意の設定が可能になるという効果を併せて奏する。
【0146】
本発明の他の画像形成装置は、以上のように、各機能に応じて割り付けられた排紙位置を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶される各機能に応じた排紙位置の割り付けを、キー入力にて可能にする指定入力部と、排紙を行う記録材の機能を判別する判別手段と、該判別手段によって機能が判別された記録材の排紙位置を、上記記憶手段を参照して選択する選択手段と、上記各機能毎の記録材の排紙枚数を積算する積算手段と、上記積算手段による各機能毎の積算値を表示部に表示させる積算値表示手段とを備える構成である。
【0147】
これにより、自動的に積算値を基にして機能別の排紙位置を割り付けることはできないものの、指定入力部を用いて、ユーザみずから、各機能の積算値を参照するなどして、各機能毎の排紙位置を割り付けることができるので、前述した本発明の画像形成装置と同じように使い勝手の良い画像形成装置を得ることができるという効果を奏する。
【0148】
また、上記した本発明の各画像形成装置においては、機能の総数よりも排紙位置の総数が多い場合は、上記積算値を基に1つの機能に複数の排紙位置を割り付ける構成とすることができる。
【0149】
例えばプリンタ機能のように複数のユーザが画像形成装置の排紙位置の状態を確認することなく印字要求が発行される機能の場合、当該機能の排紙枚数が多いと排紙位置のオーバーフローが発生し易いが、これにより、各排紙位置を夫々の機能と多対1に割り振ることが可能であるため、これを防止でき、多機能の画像形成装置における稼動率の低下要因を抑制することができるという効果を併せて奏する。
【0150】
また、上記画像形成装置においては、機能の総数よりも排紙位置の総数が少ない場合は、上記積算値を基に複数の機能に同一の排紙位置を割り付ける構成とすることができる。
【0151】
これにより、各排紙位置を夫々の機能と1対多に割り振ることが可能であるため、排紙枚数の積算値を基に、極力同一の排紙位置へ異なる機能による排紙を防止しながらも、場合によっては、排紙枚数の少ない機能同士が同じ排紙位置となるように割り付けることで、排紙位置数を少なくした装置の低コスト化による利便性を低下させることなく、各機能毎の記録材の混在を極力防止して使い勝手を向上できるという効果を併せて奏する。
【0152】
また、上記した本発明の各画像形成装置においては、さらに、各排紙位置の満杯を検知する満杯検知手段と、各排紙位置の空きを検知する空き検知手段と、排紙処理を実行中に、上記満杯検知手段にて、上記選択手段にて選択された排紙位置の満杯を検知すると、上記空き検知手段にて検知される空き排紙位置に記録材を排紙すると共に、当該排紙処理中の記録材が所定の排紙位置以外に排紙されたことを知らせるメッセージを表示部に表示させる制御手段とを備える構成とすることもできる。
【0153】
これにより、選択された排紙位置が満杯である時には、他の排紙位置の空き状況を確認し、空いている他の排紙位置に一時的に記録材を排紙し、その旨を知らせるメッセージが装置の表示部に表示される。したがって、例えばプリンタ機能のように排紙位置が満杯になりやすい機能を有していても、装置を停止することなく稼動できるため、装置の稼動率を低下することがなく、表示部のメッセージを確認することで、排紙された記録材が紛失する可能性をも低減できるという効果を併せて奏する。
【0154】
また、さらに、上記制御手段は、空き排紙位置がない場合、当該排紙処理中の記録材の排紙位置が満杯であることを知らせるメッセージを表示部に表示させると共に、装置本体における印字動作を停止させる構成とすることができる。
【0155】
これにより、選択された排紙位置の満杯であって、かつ、他の排紙位置も空いていない場合には、排紙位置が満杯である旨を知らせるメッセージを表示して、装置の印字動作を停止する。したがって、たとえ装置が停止しても、表示部のメッセージを確認することで装置の状況を直ちに認識でき、装置の未稼動な状況を短縮して、復帰を早めることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すもので、画像形成装置の全体構成を示す正面断面図である。
【図2】図1の画像形成装置の制御系の構成を示す制御ブロック図である。
【図3】(a)〜(c)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図4】(a)〜(c)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図5】(a)〜(c)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図6】LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図7】(a)〜(c)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図8】(a)(b)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図9】(a)(b)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図10】(a)(b)共に、LCD表示部に表示される表示例を示す、画像形成装置の操作パネルの上面図である。
【図11】本発明の実施の他の形態を示すもので、画像形成装置の全体構成を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 第1排紙トレイ(排紙位置)
3 第2排紙トレイ(排紙位置)
4 第3排紙トレイ(排紙位置)
105 操作パネル(表示手段、指定入力手段,積算値表示手段)
104 LCD表示部(表示部)
201 サブCPU(判別手段,選択手段)
202 メモリ(記憶手段)
401 メインCPU(積算手段,制御手段,積算値表示手段,満杯検知手段,空き検知手段)
403 メモリ(積算手段)
Claims (3)
- コピー機能、プリンタ機能、ファックス機能等の各種機能を少なくとも2つ以上有し、かつ、用紙が排紙されていない状態での用紙収容能力が異なる排紙位置を複数備える画像形成装置において、
上記各機能に応じて割り付けられた排紙位置を記憶する記憶手段と、
上記機能毎の過去の排紙枚数を累積するように加算して積算する積算手段と、
該積算手段の積算値と、各排紙位置の用紙収容能力とに基づいて、上記記憶手段に記憶される機能毎の排紙位置の割り付けを行う割付手段とを備え、
各機能に応じた排紙位置をユーザの使用履歴にあったものとなるように割り付けることを特徴とする画像形成装置。 - 上記割付手段は、上記積算値に基づく機能毎の排紙位置の割り付けを、予め定めるタイミングで行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記記憶手段に記憶される各機能に応じた排紙位置の割り付けを、キー入力にて可能にする指定入力部を備え、
上記指定入力部を用いた排紙位置の割り付けと、上記割付手段による排紙位置の割り付けとを選択可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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