JP3736769B1 - 介護用車椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、座面部を前方にスムーズに傾斜させることができ、ひいては被介護者の立ち上がり動作を容易に補助することが可能な車椅子の提供を課題とする。
【解決手段】
背もたれ部2が前方に傾動するのに連動して座面部3の後部が立ち上がるように傾斜するリンク機構8が設けられる。リンク機構8は、背もたれ部2が傾動するのに連動して車体の前後方向に移動可能なアーム部材81と、一端部を基台部1に回転可能に連結された第1リンク部材82と、一端部を座面部3に回転可能に連結された第2リンク部材83とを備え、第1リンク部材82および第2リンク部材83はそれぞれ前記アーム部材81に対して90度未満の角度をなす態様で両他端部がアーム部材81に回転可能に連結されている。
【選択図】 図1
【解決手段】
背もたれ部2が前方に傾動するのに連動して座面部3の後部が立ち上がるように傾斜するリンク機構8が設けられる。リンク機構8は、背もたれ部2が傾動するのに連動して車体の前後方向に移動可能なアーム部材81と、一端部を基台部1に回転可能に連結された第1リンク部材82と、一端部を座面部3に回転可能に連結された第2リンク部材83とを備え、第1リンク部材82および第2リンク部材83はそれぞれ前記アーム部材81に対して90度未満の角度をなす態様で両他端部がアーム部材81に回転可能に連結されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被介護者を容易に介護することができ、ひいては被介護者の自立を支援することが可能な介護用車椅子に関する。
従来、被介護者が車椅子を使用するに際して、車椅子から自力で立ち上がることが難しく、また介護者が被介護者を立ち上げるのも非常に労力がかかるものであった。この被介護者の立ち上がり動作を補助するための車いすが提案されているが(特許文献1、2参照)、いずれの車椅子も被介護者の立ち上がり動作を補助するための機構が複雑であり、製造コストが高くなるという難点があった。
そこで、背もたれ部の傾動動作に連動して、座面部を水平状態から座部の後方側が高くなるように傾斜機構が設けられ、該座部傾斜機構は、背もたれ部の傾動動作に連動して車体の前後方向に移動可能な座部連接アームと、座部連接アームの移動により回動して座面部の後側を押し上げる回動部材とを備え、回動部材と座面部との接触部には回転自在なローラが取り付けられているものがある(特許文献3参照)。
特開2000−116711号
特開2003−235668号
特許3658403号
しかしながら、これでは被介護者が着座した状態で回動部材を回転させると、回転ローラが設けられているとはいえ座部との間で摩擦が生じ、摩耗したりあるいは音が生じたりし、座面部がスムーズに傾斜しなくなるおそれがあるという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、座面部を前方にスムーズに傾斜させることができ、ひいては被介護者の立ち上がり動作を容易に補助することが可能な車椅子の提供を課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、基台部と、該基台部の後部に設けられた背もたれ部と、前記基台部に回転可能に設けられた座面部とを有する介護用車椅子であって、
前記背もたれ部が前方に傾動するのに連動して前記座面部の後部が立ち上がるように傾斜するリンク機構が設けられ、該リンク機構は、前記背もたれ部が傾動するのに連動して車体の前後方向に移動可能なアーム部材と、一端部を前記基台部に回転可能に連結された第1リンク部材と、一端部を前記座面部に回転可能に連結された第2リンク部材とを備え、前記第1リンク部材および第2リンク部材はそれぞれ前記アーム部材に対して90度未満の角度をなす態様で両他端部が前記アーム部材に回転可能に連結されていることを特徴とする。
これによれば、背もたれ部が前方に傾動すると、アーム部材が車体の後方に移動し、第1リンク部材および第2リンク部材が閉じた状態から開いた状態に移行し、それに伴って座面部は基台部上において回転することにより後部が立ち上がる。このため、座面部を前方にスムーズに傾斜させることができ、ひいては被介護者の立ち上がり動作を容易に補助することが可能となる。
また、前記背もたれ部の下端部に設けられ、かつ前記基台部に横架された主軸に回転可能に連結された支持金具と、一端を前記主軸に回転可能に連結され、かつ他端部を前記アーム部材に回転可能に連結された連動金具とを備え、前記背もたれ部が前方に傾動するのに従って、前記支持金具が主軸を中心に回転して前記連動金具を後方に押し、それに伴って該連動金具が前記主軸を中心にして回転して前記アーム部材を後方に移動させるものとなされているのが好ましい。これによれば背もたれ部が前方に傾動するのに連動してアーム部材を確実に後方に移動させることができ、ひいては座面部を確実に傾斜させることが可能となる。
また、前記基台部の両側部において上端部が前記基台部に回転可能に連結される態様でそれぞれ2本の脚部が設けられ、前後に隣接する脚部同士が互いに所定角度の範囲内で対称に開閉するものとなされているのが好ましい。これによれば車体を上下に昇降させることができ、被介護者の立ち上がり動作をより一層容易に補助することができる。
また、前記脚部を開閉させることにより車体を上下に昇降させる昇降機構が設けられ、
該昇降機構は、前後に伸縮可能に構成された伸縮装置と、一端部を該伸縮装置に回転可能に連結されたリンク部材と、該リンク部材の他端部が連結され、かつ前記基台部に横架された回転軸と、該回転軸の回転を前記脚部に伝達するギア部とを備えてなるのが好ましい。これによれば前後に隣り合う脚部同士を簡単かつ確実に開閉することができる。
また、前記伸縮装置は、前記基台部に回転可能に連結された本体部と、該本体部に対して前後方向に伸縮し、かつ先端部が前記リンク部材に回転可能に連結された伸縮部材とを備えてなるのが好ましい。これによれば昇降装置を簡単かつ確実に動作させることができる。
また、前記背もたれ部を前後に傾動させるリクライニング機構が設けられ、該リクライニング機構は、前記基台部に回転可能に連結された本体部と、該本体部に対して上下方向に伸縮し、かつ先端部が背もたれ部の背面に回転可能に連結された伸縮部材とを備えてなるのが好ましい。これによれば背もたれ部を前後方向に簡単かつ確実に傾動させることができる。
また、前記脚部は前記座面部の側面より内側の位置において前記基台部に設けられるとともに、キャスターが前記座面部の側面より外側の位置において前記脚部の下端部に設けられているのが好ましい。これによれば、脚部が座面部の側面より内側の位置において基台部に設けられるので、脚部が車体外側に突出することがなくなり、指詰めなどが防止でき安全性が向上する上に、外観上の意匠性も向上する。また、キャスターが座面部の側面部より外側の位置において脚部の下端部に設けられているので、左右の脚部間の距離が狭くなっても、車体を安定良く支えることができる。
また、車体の両側部において肘掛け部が設けられ、
該肘掛け部は、前記背もたれ部に後端部が回転可能に連結された本体部と、該本体部に上端部が回転可能に連結され、かつ前記基台部に下端部が回転可能に連結された連結部材とを備えるのが好ましい。これによれば背もたれ部が前後に傾動した場合でも、肘掛け部の本体部を水平に保つことができる。また、連結部材の下端部を基台部から取り外せば、肘掛けを後方に回転させることができるので、被介護者が降りるのに非常に便利である。
また、前記背もたれ部の上部においてヘッドレスト部が設けられ、該ヘッドレスト部は前記背もたれ部に沿って上下方向に移動可能なものとなされているのが好ましい。被介護者の頭部の位置に応じてヘッドレスト部を上下に移動することができる。
本発明によれば、背もたれ部が前方に傾動するのに連動して座面部が前方にスムーズに傾斜することができ、ひいては被介護者の立ち上がり動作を容易に補助することが可能となり、さらには被介護者が自力で立ち上がることが可能となる。このため、ベッドからの移乗が楽なので、寝食を分けたメリハリのある生活を送ることができ、寝たきり防止に役立つ。また、立ち上がりを補助するので歩行動作に移りやすく、歩くことにより筋力・体力が養われ自立へのきっかけになる。さらに、部屋間の移動はもちろん、便利な機能が、家族など介護する側の身体的な負担の軽減にも役立つ。
次に本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る介護用車椅子の全体構成を示す斜視図である。
この介護用車椅子は、基台部(1)と、基台部(1)の後部に設けられた背もたれ部(2)と、基台部(1)に回転可能に設けられた座面部(3)と、基台部(1)の両側部にそれぞれ2本ずつ設けられた脚部(4)と、車体の両側部に設けられた肘掛け部(5)とを備えてなる。なお、(6)は操作部であり、これにより後述の背もたれ部(2)のリクライニング動作、座面部(3)の立ち上がり動作、あるいは脚部(4)の開閉動作の各動作を指示するものとなされている。
前記基台部(1)は、平面視矩形状の金属枠台からなり、上述の背もたれ部(2)、座面部(3)、および脚部(4)のほか、後述のリクライニング機構(7)、リンク機構(8)、および昇降機構(9)などが設けられている。
前記背もたれ部(2)は、図2に示すように、正面視矩形状の金属枠(21)と、該金属枠(21)を覆うクッション部材(22)とを備えてなる。この背もたれ部(2)の下端部には支持金具(25)が設けられており、基台部(1)の後部に横架された主軸(11)に該支持金具(25)が回転可能に連結されている。なお、本実施形態では、前記支持金具(25)は背もたれ部(2)の金属枠(21)に対して差し込まれるように設けられ、背もたれ部(2)が基台部(1)から脱着可能なものとなされている。
また、前記背もたれ部(2)の背面にはリクライニング装置(7)が設けられている。このリクライニング装置(7)は、基台部(1)の後端部に取り付けられた本体部(71)と、本体部(71)に対して上下方向に伸縮可能であり、かつ先端部が背もたれ部(2)の背面に回転可能に連結された伸縮部材(72)と、本体部(71)の内部に設けられた図示略の駆動モータとを備える。このため操作部(6)により背もたれ部(2)のリクライニング動作を指示すると、図3および図4に示すように、駆動モータにより伸縮部材(72)が本体部(71)から伸長または収縮し、それに伴って背もたれ部(2)が前方または後方に傾動してリクライニング動作を実行する。
また、背もたれ部(2)の背面上部にはハンドル部材(23)が設けられており、介護者が後方からハンドル部材(23)を把持することにより車体を容易に移動することができるようになっている。
また、背もたれ部(2)の上部には、図7に示すように、ヘッドレスト(24)が背もたれ部(2)に沿って上下方向に移動可能な態様で設けられており、被介護者の頭部の位置に応じてヘッドレスト(24)の位置を上下に調整することができるようになっている。
前記座面部(3)は、平面視略コ字状の金属枠(31)と、該金属枠(31)の上面に設けられたクッション部材(32)とを備えてなる。金属枠(31)は、両先端部が基台部(1)の前部に横架された座面用軸(12)に回転可能に連結されており、該座面用軸(12)を中心に回転することにより後部が立ち上がることができる。
また、前記座面部(3)は、背もたれ部(2)とリンク機構(8)を介して連結されており、背もたれ部(2)が前方に傾動するのに連動して後部が立ち上がるように傾斜するようになっている。
このリンク機構(8)は、図2ないし図5に示すように、背もたれ部(2)が傾動するのに連動して車体の前後方向に移動可能なアーム部材(81)と、一端部を基台部(1)に回転可能に連結された第1リンク部材(82)と、一端部を座面部(3)の金属枠(31)に回転可能に連結された第2リンク部材(83)とを備え、前記第1リンク部材(82)および第2リンク部材(83)の他端部はアーム部材(81)に回転可能に連結されている。なお、第1リンク部材(82)および第3リンク部材(83)は、機構の関係上、それぞれアーム部材(81)に対して90度未満の角度の必要があり、好ましくは45度未満の角度、さらに好ましくは30度未満の角度をなすのがよい。
而して、操作部(6)による指示により背もたれ部(2)が図2に示す起立状態から図3に示す前傾状態に傾動すると、アーム部材(81)が支持金具(25)および後述の連動金具(84)を介して車体の後方に移動し、アーム部材(81)と第1リンク部材(82)および第2リンク部材(83)との連結部分も後方に移動する。それに伴って機構的に第1リンク部材(82)および第2リンク部材(83)がそれぞれ連結部分を中心に回転し、図2に示す閉じた状態から図3に示す開いた状態に移行する。そして、座面部(3)の金属枠(31)が第2リンク部材(83)により上方に押し上げられることにより、座面用軸(12)を中心に回転しながら後部が立ち上がり、座面部(3)が前方にスムーズに傾斜することができる。一方、操作部(6)による指示により背もたれ部(2)が図3に示す前傾状態から図2に示す起立状態に戻ると、上記と逆の動作により座面部(3)が水平状態に戻る。
なお、この実施形態では、前記背もたれ部(2)とアーム部材(81)との間において、一端を主軸(11)に回転可能に連結され、かつ他端部をアーム部材(81)に回転可能に連結された連動金具(84)が設けられている。このため背もたれ部(2)が前方に傾動するのに従って、支持金具(25)が主軸(11)を中心に回転して連動金具(84)を後方に押し、それに伴って連動金具(84)が主軸(11)を中心にして回転してアーム部材(81)を後方に移動させるものとなされている。一方、前記背もたれ部(2)が図2に示す起立状態から図4に示す後傾状態に傾動した場合、支持金具(25)は連動金具(84)から離れるように前方に回転するため、リンク機構(8)は何ら動作せずに背もたれ部(2)のみが後方に傾動することとなる。
前記脚部(4)は、図6に示すように、それぞれ基台部(1)の両側部において上端部が回転可能に連結され、昇降機構(9)の作用により前後に隣接するもの同士が互いに所定角度の範囲内で対称に開閉するようになっている。
この昇降機構(9)は、前後に伸縮可能に構成された伸縮部材(91)と、一端部を該伸縮部材(91)に回転可能に連結されたリンク部材(92)と、該リンク部材(92)の他端部が回転可能に連結され、かつ基台部(1)に横架された回転軸(93)と、該回転軸(93)の回転を前記脚部(4)に伝達するギア部(94)とを備えてなる。なお、ギア部(94)は回転軸(93)の回転を前後に隣接する脚部(4)(4)に同じ回転数およびトルクで伝達するためのものである。
前記伸縮装置(91)は、基台部(1)に取り付けられた本体部(91a)と、本体部(91a)に対して前後に伸縮可能である伸縮部材(91b)と、本体部(91a)の内部に設けられた図示略の駆動モータとを備える。
而して、操作部(6)により座面部(3)の高さが低くなるように指示すると、駆動モータにより伸縮部材(91b)が本体部(91a)から伸長し、それに伴ってリンク部材(92)が後方に回転することにより回転軸(93)が自軸回転する。この回転軸(93)の回転はギア部(94)を介して前後に隣接する脚部(4)(4)に伝達され、脚部(4)(4)が所定角度の範囲内で対称に開くことができる。
一方、操作部(6)により座面部(3)の高さが高くなるように指示すると、駆動モータにより伸縮部材(91b)が本体部(91a)に対して収縮し、それに伴ってリンク部材(92)が前方に回転することにより回転軸(93)が逆方向に自軸回転する。この回転軸(93)の回転はギア部(94)を介して前後に隣接する脚部(4)(4)に伝達され、脚部(4)(4)が対称に閉じることができる。
また、各脚部(4)の下端部にはキャスター(41)が設けられている。このキャスター(41)は、車体が移動する場合や、脚部(4)を開閉する場合に機能するものである。本実施形態では、前記脚部(4)は前記座面部(3)の側面より内側となるように前記基台部(1)に設けられるとともに、キャスター(41)が前記座面部(3)の側面より外側となるように前記脚部(4)の下端部に設けられている。これによれば、脚部(4)が座面部(3)の側面より内側の位置において基台部(1)に設けられるので、脚部(4)が車体外側に突出することがなくなり、指詰めなどが防止でき安全性が向上する上に、外観上の意匠性も向上する。また、キャスター(41)が座面部(3)の側面部より外側の位置において脚部(4)の下端部に設けられているので、左右の脚部(4)(4)間の距離が狭くなっても、車体を安定良く支えることができる。
前記肘掛け部(5)は、車体の両側にそれぞれ設けられ、被介護者の肘を掛けるようになっている。この肘掛け部(5)は、後端部が背もたれ部(2)に回転可能に接続された本体部(51)と、該本体部(51)に上端部が回転可能に接続され、かつ下端部が基台部(1)に脱着可能に接続された連結部材(52)とからなる。これにより背もたれ部(2)が前後に傾動した場合でも、本体部(51)が水平を保つことができる。また、連結部材(52)の下端部を基台部(1)から取り外せば、肘掛け部(5)を後方に回転させることができるので、被介護者が車体から降りるのに非常に便利である。
次に上記介護用車椅子の使用方法について説明する。
被介護者が車体に着座している際には、操作部(6)により背もたれ部(2)のリクライニング動作を指示すると、図4に示すように、リクライニング装置(7)において駆動モータにより伸縮部材(72)が本体部(71)に対して伸長し、それに伴って背もたれ部(2)が後方に傾動してリクライニング機能を実行する。これにより被介護者は簡単に好みの姿勢をとることができる。
また、被介護者が車体から立ち上がる際には、操作部(6)により座面部(3)の立ち上がり動作を指示すると、図3に示すように、リクライニング装置(7)において駆動モータにより伸縮部材(72)が本体から伸長し、それに伴って背もたれ部(2)が前方に傾動する。また、背もたれ部(2)と座面部(3)との間に介在するリンク機構(8)の作用により、背もたれ部(2)が前方に傾動するのに連動して座面部(3)の後部が上がり、座面部(3)がスムーズに傾斜することができる。これにより介護者は被介護者を車体から立ち上げやすくなり、さらには被介護者も自力で車体から立ち上がることが可能となる。
また、操作部(6)により座面部(3)の昇降を指示すると、図6に示すように、昇降機構(9)において駆動モータにより伸縮部材(91b)が本体部(91a)から伸長または収縮し、それが連結部材(92)、連結棒(93)およびギア部(94)を介して脚部(4)に伝達され、脚部(4)の前後に隣接するもの同士が互いに所定角度の範囲内で対称に開閉することにより座面部(3)が昇降する。これにより被介護者は自己の好みの高さ位置において車体に着座したり、あるいは車体から立ち上がったりすることことができる。
このように、背もたれ部(2)が前方に傾動するのに連動して座面部(3)が前方にスムーズに傾斜することができ、ひいては被介護者の立ち上がり動作を容易に補助することが可能となり、さらには被介護者が自力で立ち上がることが可能となる。このため、ベッドからの移乗が楽なので、寝食を分けたメリハリのある生活を送ることができ、寝たきり防止に役立つ。また、立ち上がりを補助するので歩行動作に移りやすく、歩くことにより筋力・体力が養われ自立へのきっかけになる。さらに、部屋間の移動はもちろん、便利な機能が、家族など介護する側の身体的な負担の軽減にも役立つ。
なお、本実施形態では、前記背もたれ部(2)とアーム部材(81)との間に支持金具(25)および連動金具(84)を設けるものとしたが、その他の連結構造であってもよいし、あるいは背もたれ部(2)とアーム部材(81)を直接に回転可能に連結するものとしてもよい。
また、前記アーム部材(81)、第1リンク部材(82)、および第2リンク部材(83)は座面部(3)の金属枠(31)の内側面に設けるものとしたが、金属枠(31)の外側面に設けるものとしてもよい。
本発明は、高齢者や障害者などの被介護者を介護するための介護用車椅子に適用可能である。
1・・・基台部
2・・・背もたれ部
3・・・座面部
7・・・リクライニング機構
8・・・リンク機構
25・・・支持金具
81・・・アーム部材
82・・・第1リンク部材
83・・・第2リンク部材
84・・・連動金具
2・・・背もたれ部
3・・・座面部
7・・・リクライニング機構
8・・・リンク機構
25・・・支持金具
81・・・アーム部材
82・・・第1リンク部材
83・・・第2リンク部材
84・・・連動金具
Claims (9)
- 基台部と、該基台部の後部に設けられた背もたれ部と、前記基台部に回転可能に設けられた座面部とを有する介護用車椅子であって、
前記背もたれ部が前方に傾動するのに連動して前記座面部の後部が立ち上がるように傾斜するリンク機構が設けられ、
該リンク機構は、前記背もたれ部が傾動するのに連動して車体の前後方向に移動可能なアーム部材と、一端部を前記基台部に回転可能に連結された第1リンク部材と、一端部を前記座面部に回転可能に連結された第2リンク部材とを備え、前記第1リンク部材および第2リンク部材はそれぞれ前記アーム部材に対して90度未満の角度をなす態様で両他端部が前記アーム部材に回転可能に連結されていることを特徴とする介護用車椅子。 - 前記背もたれ部の下端部に設けられ、かつ前記基台部に横架された主軸に回転可能に連結された支持金具と、一端を前記主軸に回転可能に連結され、かつ他端部を前記アーム部材に回転可能に連結された連動金具とを備え、
前記背もたれ部が前方に傾動するのに従って、前記支持金具が主軸を中心に回転して前記連動金具を後方に押し、それに伴って該連動金具が前記主軸を中心にして回転して前記アーム部材を後方に移動させるものとなされている請求項1に記載の介護用車椅子。 - 前記基台部の両側部において上端部が前記基台部に回転可能に連結される態様でそれぞれ2本の脚部が設けられ、前後に隣接する脚部同士が互いに所定角度の範囲内で対称に開閉するものとなされている請求項1または請求項2に記載の介護用車椅子。
- 前記脚部を開閉させることにより車体を上下に昇降させる昇降機構が設けられ、
該昇降機構は、前後に伸縮可能に構成された伸縮装置と、一端部を該伸縮装置に回転可能に連結されたリンク部材と、該リンク部材の他端部が連結され、かつ前記基台部に横架された回転軸と、該回転軸の回転を前記脚部に伝達するギア部とを備えてなる請求項3に記載の介護用車椅子。 - 前記伸縮装置は、前記基台部に回転可能に連結された本体部と、該本体部に対して前後方向に伸縮し、かつ先端部が前記リンク部材に回転可能に連結された伸縮部材とを備えてなる請求項4に記載の介護用車椅子。
- 前記背もたれ部を前後に傾動させるリクライニング機構が設けられ、
該リクライニング機構は、前記基台部に回転可能に連結された本体部と、該本体部に対して上下方向に伸縮し、かつ先端部が背もたれ部の背面に回転可能に連結された伸縮部材とを備えてなる請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の介護用車椅子。 - 前記脚部は前記座面部の側面より内側の位置において前記基台部に設けられるとともに、キャスターが前記座面部の側面より外側の位置において前記脚部の下端部に設けられている請求項1ないし請求項6に記載の介護用車椅子。
- 車体の両側部において肘掛け部が設けられ、
該肘掛け部は、前記背もたれ部に後端部が回転可能に連結された本体部と、該本体部に上端部が回転可能に連結され、かつ前記基台部に下端部が回転可能に連結された連結部材とを備える請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の介護用車椅子。 - 前記背もたれ部の上部においてヘッドレスト部が設けられ、該ヘッドレスト部は前記背もたれ部に沿って上下方向に移動可能なものとなされている請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の介護用車椅子。
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Cited By (1)
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KR101056745B1 (ko) * | 2010-03-08 | 2011-08-12 | 부호체어원(주) | 의자용 좌판 틸팅장치 |
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2005
- 2005-07-26 JP JP2005215900A patent/JP3736769B1/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101056745B1 (ko) * | 2010-03-08 | 2011-08-12 | 부호체어원(주) | 의자용 좌판 틸팅장치 |
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