JP3736514B2 - 熱交換器および熱交換器を用いた空気調和機 - Google Patents

熱交換器および熱交換器を用いた空気調和機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器に関し、さらに詳しくは、伝熱管端部をヘッダを用いて接続する多パス方式で構成された熱交換器およびこれを用いた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機の熱交換器は、冷媒の圧力損失を抑制するため、ヘッダを用いて接続する多パス方式の熱交換器を採用しているのが一般的である(例えば特許文献1参照)。以下に、図27、図28を参照しながら従来の熱交換器の一例について説明する。
図27は従来の熱交換器の概略図、図28は従来の熱交換器のヘッダ6のA−A断面図である。並列した多数のフィン5間に多数の伝熱管群1aから4dが挿入され、それらの一端はヘッダ6によって連結されている。また、伝熱管群1aから4dの他端は、ヘッダ7によって連結されている。さらに、ヘッダ6の内部には7枚の仕切り板8が設けられ、他方のヘッダ7の内部には11枚の仕切り板9が設けられ、これら仕切り板8,9により冷媒の流れ方向を規制している。なお、図27において、10は外部配管(図示せず)との接続管であり、図28において、11は気流方向を示す。冷媒は、蒸発時、実線矢印で示すように一方のヘッダ7と外部配管(図示せず)との接続管10b、10d、10f、10hを通って、乾き度(乾き度は、冷媒蒸気の質量流量を冷媒蒸気の質量流量と冷媒液の質量流量との和で割った値で定義される。)が約0.2の状態でヘッダ7に流入する。例えば、接続管10hから流入する冷媒のこの後の動きを、1つの冷媒回路を移動する冷媒を例に、以下、さらに詳しく説明する。ヘッダ室7l(エル)に流入した冷媒は、仕切り板9によって流れが規制された状態で伝熱管群4dへ流入する。冷媒は伝熱管群4dを通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は0.2から次第に大きくなる。次いで、冷媒は伝熱管群4dから他方のヘッダ室6hに流入し、仕切り板8によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群4cへ流入し、空気と熱交換する。さらに、冷媒は、伝熱管群4cから一方のヘッダ室7kに戻り、その後、伝熱管群4bからヘッダ室6gを経て伝熱管群4aを通過し、最後に乾き度が1の状態で、ヘッダ室7jに到達する(このヘッダ室7l(エル)から7jまでの冷媒の移動経路を冷媒回路4と呼ぶ。すなわち、上記説明で、冷媒回路4とは、例えば蒸発時においては、冷媒が7l、4d、6h、4c、7k、4b、6g、4a、7jと順次(凝縮時はこの逆順に)通過する経路のことであり、他の冷媒回路1,2,3も同様である。同様の冷媒の移動経路を、以下、冷媒回路と呼ぶ。)。その後、冷媒は接続管10gを通って外部配管(図示せず)へ流出する。なお、接続管10b、10d、10fからそれぞれ流入する冷媒の動作は、接続管10hから流入する冷媒の動作と同様であり、おのおの接続管10a、10c、10eから流出する。これらに対応して、上記と同様に、それぞれ、異なる冷媒回路が構成されている。また、凝縮時においては、冷媒は破線矢印で示すように蒸発時とは逆方向に流れる。
以上において、冷媒は、蒸発時には例えば冷媒回路4内を順次流動し、凝縮時には例えば冷媒回路4内を上記蒸発時とは逆順に流動しながら、フィン5を介して空気と熱交換するが、ヘッダ6、7内の各々の仕切り板8、9は、図28に示す気流11の流れる方向(図中の右側の太い矢印の方向であり、図では左右の方向)に沿って設置されており、1つの冷媒回路が、気流11の方向(図28の左右方向)において他の冷媒回路と重なることはない。
一方、ヘッダを用い管内抵抗を低減する分流方式を採用しながら、気流方向に直交する方向に冷媒が移動するよう形成されたヘッダを介して、複数の伝熱管中を冷媒が通過して空気と熱交換する方式により、露飛びを防止するものが示されている(例えば、特許文献2参照)。ここで開示されている熱交換器においては、気流の風上側でヘッダの(重力方向の)最下方位置に冷媒が流入した後、ヘッダ内では、冷媒は気流の風上側を最下方から最上方へ流れ、続いて、冷媒は気流の風下側を最上方から最下方に流れた後、風下側のヘッダ最下方位置から外部に流出する、単一冷媒回路を構成することが開示されている。また、この熱交換器のヘッダ位置では、上下方向に複数の伝熱管が一体となって形成された伝熱管群が複数個連結され、これらの伝熱管群に含まれる伝熱管の本数が下方から上方へ向かって徐々に増加する方式が採用されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平4―268128号公報(第2頁、第4図)
【特許文献2】
特開平4―240364号公報(第2−3頁、第2図、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記、前者の従来の熱交換器においては、蒸発時に、各々の接続管10b、10d、10f、10hから流入した冷媒が下方から上方へ流れながら熱交換するため、冷媒の流出位置の伝熱管群1a、2a、3a、4aの冷媒出口で冷媒の乾き度が1となり過熱ガスとなる。この場合、冷媒の流入位置の伝熱管群1d、2d、3d、4d内では冷媒の乾き度が小さいために空気を十分に冷却し、除湿することができるが、一方、冷媒の流出位置の伝熱管群1a、2a、3a、4aの冷媒出口では、乾き度が1となり過熱ガスとなるために空気を十分冷却できず湿度の高い空気を通過させてしまう。この結果、熱交換器の後方において、冷却され湿度の低い気流と、冷却が不十分で湿度の高い気流とが接触するため、水分が結露し、露飛びを起こすという課題があった。また、熱交換器の後方に設置されるファン(図示せず)位置では、熱交換器の後方で結露した水分に加え、ファン表面での水分の結露も生ずるため、空気調和機の吹出し口(図示せず)からの露飛びがさらに起こり易いという課題を有していた。
また、上記、後者の従来の熱交換器においては、冷媒の流入口と流出口の中間経路において、上下方向に複数個の伝熱管を含む複数個の伝熱管群を連結しているため、上方にある伝熱管群内の伝熱管の乾き度が1に近づき易く、さらに、重力の影響による、これら複数個の伝熱管群内の個々の伝熱管の間で生じる冷媒流量の差により、この傾向がさらに助長されるという課題を有していた。
【0005】
本発明は、上述のような実情に着目してなされたもので、熱交換器の全長に亘って、均一に空気を冷却し、かつ除湿することにより、露飛びの発生を防止できる熱交換器およびこれを用いた空気調和機を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に関わる熱交換器は、気流方向に沿って並列に配置された複数のフィン、前記フィンに対して直交する方向に配設され内部を冷媒が流動する複数の伝熱管群、前記伝熱管群の端部と接続されるヘッダ、を備え、前記ヘッダを介して前記複数の伝熱管群を連結し、前記冷媒の流入口から流出口までの一連の経路となる冷媒回路を複数個並設した熱交換器において、前記冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群と、前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群とを、前記気流の風上側と風下側に互いに重なるように配設したことを特徴とするものである。
【0007】
また、この発明の請求項2に関わる熱交換器は、ヘッダ内に設けた仕切り板により仕切られた一対のヘッダ室を有し、当該ヘッダ室の一方を前記冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群に、他方を前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群に接続したことを特徴とするものである。
【0008】
また、この発明の請求項3に関わる熱交換器は、冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群であって、かつ最外側に配設された伝熱管群の前記気流の風上側近傍に防風板を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
また、この発明の請求項4に関わる熱交換器は、請求項1の仕切り板で仕切られた1つのヘッダ室において、冷媒が流入する伝熱管群と冷媒が流出する伝熱管群との間に、絞り通路を有する通路壁が2個形成され、かつ、蒸発時に、冷媒が流出する伝熱管群に近い絞り通路が風上側に形成されるとともに、冷媒が流入する伝熱管群に近い絞り通路が風下側に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
また、この発明の請求項5に関わる空気調和機は、請求項1乃至4のいずれかに記載された熱交換器を用いたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかわる熱交換器の好適な実施の形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の熱交換器の概略図であり、図2は図1のB−B拡大断面図、図3は図1のC−C拡大断面図、図4は図1の熱交換器を右側面からみた拡大図を示す。
図1において、気流方向に沿って多数のフィン5が互いに平行に設置され、このフィン5に直交する方向に多数の伝熱管群1a〜1c、1d1、2a1、2b〜2c、2d1、3a1、3b、3c、3d1、4a1、4b〜4dが挿入され、そして上記すべての伝熱管群の各伝熱管の一端間をヘッダ12によって、また他端間をヘッダ13によって、それぞれ連結し、接続している。一方のヘッダ12の内部には仕切り板14が設けられ、他方のヘッダ13の内部には仕切り板15が設けられ、これら仕切り板14、15により分割された各ヘッダ室ごとに各々冷媒の流れ方向を規制する。図2において、ヘッダ12は、2種類の形状の仕切り板14a、14bからなる仕切り板14によって8個のヘッダ室12a〜12hに仕切られている。仕切り板14aは平板状であり、一方、仕切り板14bは逆ステップ状の形状である。上述の8個のヘッダ室のうち、12bと12c、12dと12e、12fと12gは、仕切り板14bにより、L字状のヘッダ室(例えば12c)と逆L字状のヘッダ室(例えば12b)に分離されている。特に、ヘッダ室12bに接続される伝熱管群1d1および2a1(これらは冷媒流入位置の伝熱管群)と、ヘッダ室12cに接続される伝熱管群1d2および2a2(これらは冷媒流出位置の伝熱管群)とは、気流の風上側と風下側に分離して図2の上下方向(以下では段方向と呼ぶ)に各々2段に分けて配置されている。同様に、伝熱管群2d1および3a1と、2d2および3a2とが、伝熱管群3d1および4a1と、3d2および4a2とが、いずれも気流の風上側と風下側とに分離して各々2段に分けて配置されている。なお、上述の伝熱管群は何れも気流方向に並ぶ3個の伝熱管により構成されている。一方、これら以外の伝熱管群では、気流方向に並ぶ6個の伝熱管により構成されている。また図3において、ヘッダ13は、2種類の形状の仕切り板15a、15bからなる仕切り板15によって12個のヘッダ室13a、13b、13c1、13c2、13d、13e1、13e2、13f、13g1、13g2、13h、13iに仕切られている。仕切り板15aは平板状であり、一方、仕切り板15bはI字状の形状である。上述の12個のヘッダ室のうち、13c1、13c2、13e1、13e2、13g1、13g2は、仕切り板15bにより、縦長の長方形状のヘッダ室(例えば13c1と13c2)に分離されている。特に、ヘッダ室13c1に接続される伝熱管1d1および2a1(これらは冷媒流入位置の伝熱管群)と、ヘッダ室13c2に接続される伝熱管1d2および2a2(これらは冷媒流出位置の伝熱管群)とは、気流の風上側と風下側に分離して各々2段に分けて配置されている。同様に、伝熱管2d1および3a1と、2d2および3a2とが、伝熱管3d1および4a1と、3d2および4a2とが、いずれも気流の風上側と風下側とに分離して各々2段に分けて配置されている。さらに、図1および図4において、16a、16b1、16b2、16c1、16c2、16d1,16d2,16eは冷媒の流入口あるいは流出口となる8個の接続管である。
冷媒は、蒸発時、実線矢印で示すように一方のヘッダの接続管16b1、16c1、16d1、16eを通って、乾き度が約0.2の状態でヘッダ13に流入する。まず、接続管16eを通ってヘッダ13に流入する冷媒の動作を説明する。接続管16eからヘッダ室13iに流入した冷媒は、仕切り板15によって流れが規制された状態で伝熱管群4dへ流入する。冷媒は、伝熱管群4dを通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群4dから他方のヘッダ室12hに流入し、仕切り板14によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群4cへ流入し、空気と熱交換する。この後、冷媒は、伝熱管群4cから一方のヘッダ室13hに戻り、伝熱管群4bを通ってヘッダ室12gへ流入する。その後、ヘッダ室12gに流入した冷媒は、風下に位置する伝熱管群4a2と3d2とに分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群4a2と3d2とを通過した冷媒は、ヘッダ室13g2で合流した後に、乾き度が1の状態で、接続管16d2を通って外部配管(図示せず)に流出する。以上に述べた冷媒の一連の流路である、ヘッダ室13i、伝熱管群4d、ヘッダ室12h、伝熱管群4c、ヘッダ室13h、伝熱管群4b、ヘッダ室12g、伝熱管群4a2と3d2、ヘッダ室13g2により、1つの冷媒回路C1が形成され、この冷媒回路C1において、伝熱管群4dは冷媒流入位置に位置する伝熱管群、伝熱管群4a2と3d2は冷媒流出位置に位置する伝熱管群、伝熱管群4cと4bは中間位置の伝熱管群である。上述の伝熱管群4cは図2に示すように、段方向(この図では、重力に沿う方向に相当する)には、1段で構成されている。このため、伝熱管群4cが複数段で構成されている場合に比べ、個別の伝熱管への冷媒の分布が重力の影響で不均一になることが防止できている。このことは、例えば、ヘッダ室13hにおける伝熱管群4cから4bへの冷媒の移動においても同様である。
同様に、接続管16d1を通ってヘッダ13に乾き度約0.2で流入した冷媒は、仕切り板15によってヘッダ室13g2と仕切られたヘッダ室13g1を通り、伝熱管群4a1と3d1とに分流する。冷媒は伝熱管群4a1と3d1とを通過する間に空気と熱交換するため、その乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群4a1と3d1から他方のヘッダ室12fに流入して合流し、仕切り板14によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群3cへ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群3cから一方のヘッダ室13fに戻り、伝熱管群3bを通ってヘッダ室12eへ流入する。その後、ヘッダ室12eに流入した冷媒は、風下に位置する伝熱管群3a2と2d2とに分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群3a2と2d2とを通過した冷媒は、ヘッダ室13e2で合流した後に、乾き度が1の状態で、接続管16c2を通って流出する。以上に述べた冷媒の一連の流路である、ヘッダ室13g1、伝熱管群4a1と3d1、ヘッダ室12f、伝熱管群3c、ヘッダ室13f、伝熱管群3b、ヘッダ室12e、伝熱管群3a2と2d2、ヘッダ室13e2により、上記とは別の冷媒回路C2が形成される。この冷媒回路C2において、伝熱管群4a1と3d1は冷媒流入位置に位置する伝熱管群、伝熱管群3a2と2d2は冷媒流出位置に位置する伝熱管群、伝熱管群3cと3bは中間位置の伝熱管群である。
以上において、冷媒回路C1の冷媒流出位置の伝熱管群4a2と3d2、冷媒回路C2の冷媒流入位置の伝熱管群4a1と3d1は、4a1と4a2および3d1と3d2が各々、気流方向に隣接するとともに、気流の風上側と風下側に互いに重なる(例えば4a1と4a2の配置を見ればわかるように、段方向には、同じ段位置に配置される)ように配設されている。また、段方向における前記ヘッダでの冷媒の主たる流動方向が、蒸発時には、図2、図3の実線で示すように冷媒回路C1と、これに隣接する他の冷媒回路であるC2とも、図において、下から上の方向となっており、一方、凝縮時には、図2、図3の破線で示すように冷媒回路C1と、これに隣接する他の冷媒回路であるC2とも、図中、上から下の方向となっている。このように、何れの場合も隣接する冷媒回路間で互いに同方向となっている。
さらに、両冷媒回路はヘッダ12では、逆ステップ状の仕切り板14bで、ヘッダ13では、I字状の仕切り板15bで仕切られている。
また、接続管16c1からヘッダ13に乾き度約0.2で流入した冷媒の動作は、接続管16d1から流入した冷媒の動作と同様であり、最後は、乾き度が1の状態で接続管16b2より流出する。
最後に、接続管16b1を通ってヘッダ13に乾き度約0.2で流入した冷媒の動作を説明する。接続管16b1よりヘッダ室13c1に流入した冷媒は、伝熱管群2a1と1d1に分かれて流入し、伝熱管群2a1と1d1を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群2a1と1d1から他方のヘッダ室12bに流入して合流し、仕切り板14bによって流れが規制された状態で、再び伝熱管群1cへ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群1cから一方のヘッダ室13bに戻り、伝熱管群1bを通ってヘッダ室12aへ流入する。その後、ヘッダ室12aに流入した冷媒は、伝熱管群1aに流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群1aを通過した冷媒は、ヘッダ室13aに流入し、乾き度が1の状態で、接続管16aを通って流出する。
また、凝縮時、冷媒は破線矢印で示すように蒸発時とは逆方向に流れる。たとえば、接続管16c2を通ってヘッダ13に流入した冷媒の動作を説明する。冷媒は、乾き度が1の過熱ガスの状態で接続管16c2に流入する。接続管16c2を通ってヘッダ室13e2に流入した冷媒は、伝熱管群2d2と3a2とに分かれて流入し、伝熱管群2d2と3a2とを通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は小さくなる。その後、冷媒は、伝熱管群2d2と3a2から他方のヘッダ室12eに流入して合流し、仕切り板14bによって流れが規制された状態で、再び伝熱管群3bへ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群3bから一方のヘッダ室13fに戻り、伝熱管群3cを通ってヘッダ室12fへ流入する。その後、ヘッダ室12fに流入した冷媒は、風上に位置する伝熱管群3d1と4a1に分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群3d1と4a1を通過した冷媒は、ヘッダ室13g1で合流した後に、乾き度が0の過飽和状態で、接続管16d1を通って流出する。なお、図2、図3において、実線矢印は蒸発時の冷媒の主たる流動方向を、破線矢印は凝縮時の冷媒の主たる流動方向を示し、何れも段方向となっている。
【0012】
このように、蒸発時に、冷媒回路C1の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群3d2、4a2と、冷媒回路C2の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群3d1、4a1を、また、冷媒回路C2の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群2d2、3a2と、冷媒回路C3の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群2d1、3a1を、さらに、冷媒回路C3の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群1d2、2a2と、冷媒回路C4の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群1d1、2a1を、気流方向11に対して各々伝熱管群の同じ段位置でオーバーラップさせることにより、気流の風下側に位置する冷媒流出位置の伝熱管群3d2、4a2、2d2、3a2、1d2、2a2を通過する冷媒の乾き度が1となっても、気流の風上側にこれらの伝熱管群に各々対応して位置する伝熱管群、3d1、4a1、2d1、3a1、1d1、2a1により、均質に空気を冷却し、かつ除湿することができるため、熱交換器の風下側(以降熱交換器の後方という)での露飛びをほぼ防止することが可能となる。ここで、冷媒回路に配置される冷媒流出位置の伝熱管群のうち、段方向に1段のみで配設される伝熱管群1aでは、乾き度の小さな伝熱管群とは気流方向にオーバーラップしないが、従来例との比較では、乾き度が1となる伝熱管群の割合は16個中1個に相当し、従来の熱交換器で乾き度が1となる伝熱管群の割合は16個中4個であったことに比べると、露飛びが発生する可能性がかなり低下することは明らかである。また、ステップ状の仕切り板により、気流に対して段方向には同じ段位置で、冷媒流出位置で乾き度が1となる1つの冷媒回路の伝熱管群の伝熱管数(3個)と冷媒流入位置で冷媒の乾き度が小さい別の冷媒回路の伝熱管群の伝熱管数(3個)との和を、これに隣接する段ごとの伝熱管の総数(6個)と同数に配置でき、またヘッダ位置でのこれら両冷媒回路の冷媒の主たる流動方向を同じ方向とすることができる。このため、外部配管との接続は一方のヘッダ13に集中させる構成も可能となる。さらに、たとえば接続管16d1を通ってヘッダ室13g1に流入した冷媒が、伝熱管群3d1と4a1で不均一に分配されたとしても、他方のヘッダ室12fにて再び合流するため、分配の不均一をいったん解消することができ、伝熱性能を確保することができる。さらに、冷媒回路の中間経路において、伝熱管の段数が1段であることは分配の不均一解消に役立っている。
加えて、そのすべてが平行に形成されている各ヘッダ室の境界線(図28参照)を、例えば図2に示すように、冷媒流出位置の伝熱管群(例えば2d2、3a2)と、冷媒流入位置の伝熱管群(例えば2d1、3a1)とが隣接する境界では、伝熱管の配置が2段となる(伝熱管数は従来に比較して半数となる)構成とすべく、一方のヘッダでのヘッダ室の境界線を逆ステップ状に変更する(図3に示す他方のヘッダではヘッダ室の境界線をI字状に変更する)だけで、露飛びをほぼ防止できる熱交換器を容易に得ることができる。
一方、凝縮時に流入する冷媒は、冷媒流入位置の伝熱管群(例えば3d2、4a2)と、冷媒流出位置の伝熱管群(例えば3d1、4a1)とが隣接し、風上側に冷媒液の多い伝熱管群が配置されるので効率のよい熱交換器が実現できる。また、凝縮時、冷媒回路の冷媒出口となる接続管16b1、16c1、16d1が気流の風上側に位置するため、冷媒の温度を十分に下げることができるため、システムの効率を向上することができる。
【0013】
図1では、左右に1対のヘッダを有する構造を示したが、図5に示すように片側のヘッダをヘアピン17と分岐管18を用いて構成しても上述と同様の効果を得ることが可能である。図6は、図5に示す熱交換器を右側面側からみた様子を示す。
また、図2、図3では、1つの冷媒回路中では、伝熱管群の数が、段方向には5段あるいは6段ある場合で、かつ気流方向には、例えば4d、4c、4bでは6列、4a2、3d2では3列ある場合を示したが、段数および列数は任意である。
さらに、ここでは1つの冷媒回路の流入口および流出口と外部配管(図示せず)との各々の接続部を同じヘッダに設けたが、これらの接続部を異なるヘッダに設けてもよいし、ある1つの冷媒回路の流入口および流出口と外部配管(図示せず)との各々の接続部が同じヘッダにあるものと、異なるヘッダにあるものとが、混在するように設けてもよい。
【0014】
実施の形態2.
図7、図8は実施の形態2に関する熱交換器であり、図7に示すように上述の多数の伝熱管群は、多数の穴を有した扁平管もしくは楕円管で構成してもよい。さらに、図8に示すように風上側と風下側に分割した扁平管もしくは楕円管で構成してもよい。この場合、仕切り板14bを用いて仕切りやすくなる。また、1段当たりの伝熱管群の伝熱管の数は図7では6個、図8では3個の場合を示したが2個以上であれば、これに限るものでないことは言うまでもない。このようにしても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0015】
実施の形態3.
図9は実施の形態3に関する熱交換器であり、凝縮時に、ヘッダ内で冷媒の主たる流動方向が上から下である場合に、冷媒流入位置の伝熱管群と冷媒流出位置の伝熱管群が気流方向にオーバーラップし、互いに隣接して配置されている場合の一例を示す図である。冷媒流入位置の伝熱管群を風上側として配置し、冷媒が風上側の伝熱管群1d1と2a1、2d1と3a1、3d1と4a1に流入するように形状が(図の左から右方向に)ステップ状の仕切り板14cを配置したものである。風下側よりも風上側のほうが熱交換量が大きいため、これにより、凝縮性能を向上することができる。
【0016】
実施の形態4.
図10は、実施の形態4に関する熱交換器であり、蒸発時に、ヘッダ内で冷媒の主たる流動方向が上から下である場合に、冷媒流入位置の伝熱管群と冷媒流出位置の伝熱管群が気流方向にオーバーラップし、互いに隣接して配置されている場合の一例を示す図である。冷媒流入位置の伝熱管群を風上側として配置し、冷媒が風上側の伝熱管群1d1と2a1、2d1と3a1、3d1と4a1に流入するようにステップ状の仕切り板14cを配置したものである。風下側よりも風上側のほうが熱交換量が大きいため、これにより、蒸発性能を向上することができる。
【0017】
実施の形態5.
図11は実施の形態5に関する熱交換器であり、凝縮時、ヘッダ内で冷媒の主たる流動方向が下から上である場合に、冷媒流入位置の伝熱管群と冷媒流出位置の伝熱管群が気流方向にオーバーラップし、互いに隣接して配置されている場合の一例を示す図である。冷媒流入位置の伝熱管群を風上側として配置し、冷媒が風上側の伝熱管群1d1と2a1、2d1と3a1、3d1と4a1に流入するように(図の左から右方向に)逆ステップ状の仕切り板14bを配置したものである。風下側よりも風上側のほうが熱交換量が大きいため、これにより、凝縮性能を向上することができる。
【0018】
実施の形態6.
図12、図13は実施の形態6に関する熱交換器であり、図12はその概略図、図13は図12のB−B拡大断面図を示す。実施の形態6に示す熱交換器は、実施の形態1と同様の冷媒回路をもち、蒸発時に、冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群であり、かつ最外側に配設された伝熱管群であって、乾き度が1となる伝熱管群1a(冷媒流出位置にある伝熱管群のうち、他の伝熱管群と気流方向に重ならない唯一の伝熱管群)の気流の風上側近傍に防風板19を設けたものである(図12では、19で示したハッチング部が防風板)。これにより、空気は,乾き度が1となる伝熱管群1aの近傍を通過しなくなるため、伝熱性能は若干低下するが、上述の実施例に比較して、さらに効果的に露飛びの発生を防止することが可能である。また、図13では、蒸発時に冷媒の主たる流動方向が下から上であり、空気が右から左へ流れる場合を示したが、冷媒の主たる流動方向や気流の向きの組合せとしては、冷媒の主たる流動方向が上から下であり、空気が右から左へ流れる場合、冷媒の主たる流動方向が下から上であり、空気が左から右へ流れる場合、冷媒の主たる流動方向が上から下であり、空気が左から右へ流れる場合のいずれの組合せでもよく、冷媒流出位置にある伝熱管群のうち、蒸発時に、他の伝熱管群と空気が通過する方向に重ならない伝熱管群の風上側近傍に防風板を設けたものであれば良い。さらに防風板は、空気の流れを妨げることのできるものであれば、その断面形状(図13では矩形)やヘッダに対する設定角度(図13において、ヘッダ外形長辺と防風板の外形長辺とのなす角度。図13ではほぼゼロ度)は図13に示したものに限らず、任意である。
【0019】
実施の形態7.
図14は、実施の形態7の熱交換器であり、空気調和機の室内機に設置した状態の概略図を示す。図15は図14の熱交換器のF−F拡大断面図、図16は図14の熱交換器のD−D拡大断面図、図17は図14の熱交換器のE−E拡大断面図を示す。これらの図を用いて以下説明する。
熱交換器は、前面に位置する2列24段の扁平管で構成される部分と、背面に位置する2列8段の扁平管で構成される部分からなる(図14には、前面の扁平管で構成される部分が示されている。一方、図15〜図17には前面および背面に位置するすべての扁平管が示されている)。
並列した多数のフィン5間に多数の伝熱管群がフィンに直交する方向に挿入され、伝熱管群の各伝熱管の一端をヘッダ20によって、また他端をヘッダ21によってそれぞれ連結している。一方のヘッダ20の内部には仕切り板22が設けられ、他方のヘッダ21の内部には仕切り板23が設けられ、これら仕切り板22、23により冷媒の流れ方向を規制する。25は外枠、26はファンを示す。
冷媒は、蒸発時、実線矢印で示すように、一方のヘッダの接続管24a、24b1、24c1、24d1、24e1、24f1、24h、24i1を通って、乾き度が約0.2の状態でヘッダ21に流入する。まず、接続管24aを通ってヘッダ21に流入する冷媒の動作を説明する。接続管24aからヘッダ室21aに流入した冷媒は、仕切り板23によって流れが規制された状態で、伝熱管群1a1と1a2へ流入する。冷媒は、伝熱管群1a1と1a2を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群1a1と1a2から他方のヘッダ室20aに流入し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群1b1と1b2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群1b1と1b2から一方のヘッダ室21bに戻り、伝熱管群1c1と1c2を通ってヘッダ室20bへ流入する。その後、冷媒は、風下に位置する伝熱管群1d2と2a2に分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群1d2と2a2を通過した冷媒は、ヘッダ室21c2で合流した後に、接続管24b2を通って外部配管(図示せず)へ流出する。
次に、接続管24b1を通ってヘッダ室21に流入した冷媒の動作を説明する。接続管24b1よりヘッダ室21c1に流入した冷媒は、伝熱管群2a1と1d1に分かれて流入し、伝熱管群2a1と1d1を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群2a1、1d1から他方のヘッダ室20cに流入して合流し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群2b1と2b2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群2b1と2b2から一方のヘッダ室21dに戻り、伝熱管群2c1と2c2を通ってヘッダ室20dへ流入する。その後、冷媒は、風下に位置する伝熱管群2d2と3a2に分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群2d2と3a2を通過した冷媒は、ヘッダ21e2で合流した後に、乾き度が1の状態で、接続管24c2を通って外部配管(図示せず)へ流出する。また接続管24c1、24d1、24e1からヘッダ21に流入した冷媒の動作は、接続管24b1から流入した冷媒の動作と同様であり、最後は、乾き度が1の状態でおのおの接続管24d2、24e2、24f2より外部配管(図示せず)へ流出する。
さらに、接続管24f1を通ってヘッダ21に流入した冷媒の動作を説明する。接続部24f1よりヘッダ室21k1に流入した冷媒は、伝熱管群6a1と5d1に分かれて流入し、伝熱管群6a1と5d1を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群6a1と5d1から他方のヘッダ室20kに流入して合流し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群6b1と6b2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群6b1と6b2から一方のヘッダ室21lに戻り、伝熱管群6c1と6c2を通ってヘッダ室20lへ流入する。その後、冷媒は、伝熱管群6d1と6d2に流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群6d1と6d2を通過した冷媒は、ヘッダ室21mに流入し、乾き度が1の状態で、接続管24gを通って外部配管(図示せず)へ流出する。
さらに、接続管24hを通ってヘッダ21に流入した冷媒の動作を説明する。接続管24hよりヘッダ室21nに流入した冷媒は、伝熱管群7a1と7a2に分かれて流入し、伝熱管群7a1と7a2を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群7a1と7a2から他方のヘッダ室20mに流入して合流し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群7b1と7b2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群7b1と7b2から一方のヘッダ室21oに戻り、伝熱管群7c1と7c2を通ってヘッダ室20nへ流入する。その後、ヘッダ室20nに流入した冷媒は、伝熱管群7d2と8a2に流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群7d2と8a2を通過した冷媒は、ヘッダ室21p2に流入し、乾き度がおよそ1の状態で、接続管21i2を通って外部配管(図示せず)へ流出する。
最後に、接続管24i1を通ってヘッダ21に流入した冷媒の動作を説明する。接続管24i1よりヘッダ21p1に流入した冷媒は、伝熱管群7d1と8a1に分かれて流入し、伝熱管群7d1と8a1を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は、伝熱管群7d1と8a1から他方のヘッダ室20oに流入して合流し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群8b1と8b2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群8b1と8b2から一方のヘッダ室21qに戻り、伝熱管群8c1と8c2を通ってヘッダ室20pへ流入する。その後、冷媒は、伝熱管群8d1と8d2に流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群8d1と8d2を通過した冷媒は、ヘッダ室21rに流入し、乾き度が1の状態で、接続管24jを通って流出する。
また、凝縮時、ヘッダ内での冷媒の主たる流動方向は破線矢印で示すように蒸発時とは逆方向となる。たとえば、接続管24d2を通ってヘッダ21に流入した冷媒の動作を説明する。冷媒は、乾き度が1の過熱ガスの状態で接続管24d2に流入する。接続管24d2を通ってヘッダ室21g2に流入した冷媒は、伝熱管群4a2と3d2に分かれて流入し、伝熱管群4a2と3d2を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は小さくなる。その後、冷媒は、伝熱管群4a2と3d2から他方のヘッダ室20fに流入して合流し、仕切り板22によって流れが規制された状態で、再び伝熱管群3c1と3c2へ流入し、空気と熱交換する。冷媒は、伝熱管群3c1と3c2から一方のヘッダ室21fに戻り、伝熱管群3b1と3b2を通ってヘッダ室20eへ流入する。その後、ヘッダ室20eに流入した冷媒は、風上に位置する伝熱管群3a1と2d1に分かれて流入し、空気と熱交換する。その後、伝熱管群3a1と2d1を通過した冷媒は、ヘッダ室21e1で合流した後に、乾き度が0の過飽和状態で、接続管24c1を通って流出する。
【0020】
このように、蒸発時に、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群1d2、2a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群1d1、2a1を、また、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群2d2、3a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群2d1、3a1を、また、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群3d2、4a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群3d1、4a1を、また、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群4d2、5a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群4d1、5a1を、また、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群5d2、6a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管5d1、6a1を、また、冷媒回路の出口で乾き度が1となる伝熱管群7d2、8a2と、別の冷媒回路の入口で冷媒の乾き度が小さい伝熱管群7d1、8a1を、空気がフィンを通過する方向に対してオーバーラップさせることにより、風下側に位置する冷媒流出位置の伝熱管群1d2、2a2、2d2、3a2、3d2、4a2、4d2、5a2、5d2、6a2、7d2、8a2を通過する冷媒の乾き度が1となっても、おのおのの伝熱管の風上側に位置する伝熱管群、1d1、2a1、2d1、3a1、3d1、4a1、4d1、5a1、5d1、6a1、7d1、8a1により、空気を均質に冷却し、かつ除湿することができるため、熱交換器の後方での露飛びを防止でき、従って、熱交換器の後方に配置されるファン表面での結露もほぼないため、空気調和機の空気吹出し口(例えば図17ではファン26の下方の気流方向11の近くの空気調和機の外形線部分)からの露飛びを防止することが可能となる。ここで、冷媒流出位置の伝熱管群、6d1と6d2、8d1と8d2では、乾き度の小さな伝熱管とオーバーラップしないが、風上と風上側に位置する両方の伝熱管群の乾き度が1となる割合は32段中2段に相当し、従来の熱交換器で乾き度が1となる伝熱管群の割合が32段中8段であったことに比べると、露飛びが発生する可能性が低下することは明らかである。
また、凝縮時に流入する冷媒は、乾き度が約0.2の状態で冷媒蒸気と冷媒液が混在するが、たとえば接続管24d2を通ってヘッダ室21g2に流入した冷媒が、伝熱管群4a2と3d2で不均一に分配されたとしても、他方のヘッダ室20fにて再び合流するため、分配の不均一をいったん解消することができ、伝熱性能を確保することができる。
また、前面に配置した熱交換器と背面に配置した熱交換器において、蒸発時に冷媒が流れる方向を右周りに一定の方向となるようにしたため、乾き度が1となる伝熱管群、6d1、6d2と8d1、8d2が隣り合わないため、湿度の高い空気が分散され露飛びが発生する可能性が低下する。
なお、上述の説明および図14〜図17では防風板を配置しない例を示したが、冷媒流出位置の伝熱管群、6d1と6d2、及び8d1と8d2の風上側に防風板を配置した場合には、さらに効果的に露飛びを防止できることはいうまでもない。
さらに、凝縮時、冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群1d1、2a1、2d1、3a1、3d1、4a1、4d1、5a1、5d1、6a1、7d1、8a1、が風上側に位置するため、熱交換器で同一能力を得る際、冷媒の温度を十分に下げることができるため、システムの効率を向上することができる。
【0021】
また、図14では、左右に1対のヘッダを有する構造を示したが、片側のヘッダをヘアピンと分岐管を用いて構成してもよい。
さらに、ここでは多数の伝熱管を2列の扁平管により構成したが、多数のマイクロチャネルもしくは楕円管で構成してもよい。さらに、2列の扁平管ではなく一列の扁平管を用いて構成してもよい。また、伝熱管の数も任意でよい。
さらに、ここでは蒸発時の冷媒を風上側の伝熱管群に2段に分けて流入させたが、伝熱管群は1段または3段以上であっても構わない。
さらに、前面に配置した熱交換器と背面に配置した熱交換器は一体で構成されても構わないし、さらに多数に分割されても構わない。
【0022】
実施の形態8.
実施の形態1〜6では、ヘッダ内において、冷媒の主たる移動方向がほぼ段方向である場合について説明したのに対して、実施の形態8では、ヘッダが段方向に対して傾いて設置され、結果として冷媒の主たる移動方向が重力に沿った方向に対して傾斜している場合に、より好適な例になっている。例えば図2においてヘッダが左側に傾いて設置された場合には、蒸発時において、冷媒がヘッダ室12fで、伝熱管群3d1、4a1から伝熱管群3cへ移動する際、重力の影響により、3cの6本の伝熱管のうち、図中の風下側に配置されている伝熱管に比較して風上側に配置されている伝熱管に、冷媒液が移動し難くなり、全体として、熱交換器の蒸発性能が劣化する要因となる。これを防ぎ、さらに熱交換器の性能をより向上させる方法である実施の形態8について、以下に図を用いて説明する。
【0023】
図18〜図24は実施の形態8に関する熱交換器であり、図18は概略図、図19は、図18のG−G拡大断面図、図21,図23は、重力方向gに対して熱交換器が傾斜している場合の図18のG−G拡大断面図で、特に図21は、冷媒蒸発時の冷媒液の様子を図中にハッチングでモデル的に示しており、図23は、冷媒凝縮時の冷媒液の様子を図中にハッチングでモデル的に示したものである。また図20は、図18のH−H拡大断面図、図22、図24は、重力方向gに対して熱交換器が傾斜している場合の図18のH−H拡大断面図で、特に図22は、冷媒蒸発時の冷媒液の様子を図中にハッチングでモデル的に示す図であり、図図24は冷媒凝縮時の冷媒液の様子を図中にハッチングでモデル的に示す図である。
ここで例示する熱交換器は、上述した実施の形態1の熱交換器と同様の構成を有したもので、ヘッダの内部構造のみが異なっている。すなわち、この実施の形態8においては、各ヘッダ室に、仕切り板に加えて通路壁(図19〜図24中に白抜きの太線で示したもの)を形成し、各伝熱管群に接続する部分への冷媒の流動に規制を加えたもので、蒸発時に冷媒がヘッダ室から流入する、蒸発時流入側伝熱管群に接続する部分には、風下側となる位置に第1絞り通路を設けるとともに、蒸発時に冷媒をヘッダ室へ流出させる、蒸発時流出側伝熱管群に接続する部分には、風上側となる位置に第2絞り通路を設けるようにしている。
より詳細には、1つのヘッダ12のヘッダ室12a、12hにおいては、各伝熱管群1a,1bまたは伝熱管群4c,4dに接続する部分の冷媒の流動に新たな規制を加えるべく、通路壁101a、101bを互いに間隔を確保して、かつヘッダ室の上下境界に平行になるように配設するとともに、通路壁101aは伝熱管群1a,4cの下方側近傍に配置し、一方、通路壁101bは伝熱管群1b,4dの上方側近傍に配置する。さらに、蒸発時にヘッダ室から冷媒を伝熱管に流入させる蒸発時流入側伝熱管群となる1a、4cの各々に近接した通路壁101aの風下側に、各々第1絞り通路101aaを設ける一方、蒸発時にヘッダ室へ冷媒を流出させる蒸発時流出側伝熱管群となる1b、4dの各々に近接した通路壁101bの風上側に、各々第2絞り通路101baを設けるようにしている。
また、各ヘッダ室12b、12d、12fにおいては、各伝熱管群1c、2c、3c、あるいは伝熱管群1d1と2a1、2d1と3a1、3d1と4a1に接続する部分の冷媒の流動を規制する形で通路壁101c、101dを、互いに間隔を確保し、かつ、ヘッダ室の上下境界に平行になるように配設するとともに、さらに、通路壁101cは伝熱管群1c、2c、3cの下方側近傍に配置し、通路壁101dは伝熱管群1d1、2d1、3d1の上方側近傍に配置する。このとき、蒸発時に冷媒をヘッダ室から伝熱管に流入させる蒸発時流入側伝熱管群となる1c、2c、3cの各々に近接した通路壁101cの風下側に、各々第1絞り通路101caを設ける一方、蒸発時に冷媒をヘッダ室へ流出させる蒸発時流出側伝熱管群となる1d1、2d1、3d1の各々に近接した通路壁101dの風上側に、各々第2絞り通路101daを設けてある。
さらに、ヘッダ室12c、12e、12gにおいては、各伝熱管群1d2と2a2,2d2と3a2、3d2と4a2あるいは伝熱管群2b、3b、4bに接続する部分の冷媒の流動を規制する形で通路壁101e、101fを、互いに間隔を確保し、かつ、ヘッダ室の上下境界に平行になるように配設するとともに、さらに、通路壁101eは伝熱管群2a2,3a2、4a2の下方側近傍に配置し、通路壁101fは伝熱管群2b、3b、4bの上方側近傍に配置する。このとき、蒸発時に冷媒をヘッダから流入させる蒸発時流入側伝熱管群となる2a2,3a2、4a2の各々に近接した通路壁101eの風下側に、各々第1絞り通路101eaを設ける一方、蒸発時にヘッダへ冷媒を流出させる蒸発時流出側伝熱管群となる2b、3b、4bの各々に近接した通路壁101fの風上側に、各々第2絞り通路101faを設けてある。
一方、もう一方のヘッダのヘッダ室13b、13d、13f、13hにおいては、各伝熱管群1bと1c、2bと2c、3bと3c、4bと4cに接続する部分の冷媒の流動に新たな規制を加えるべく、通路壁102a、101bを互いに間隔を確保して、かつヘッダ室の上下境界に平行になるように配設するとともに、通路壁102aは伝熱管群1b、2b、3b、4bの下方側近傍に配置し、一方、通路壁102bは伝熱管群1c、2c、3c、4cの上方側近傍に配置する。さらに、蒸発時に冷媒をヘッダ室から流入させる蒸発時流入側伝熱管群となる1b、2b、3b、4bの各々に近接した通路壁102aの風下側に、各々第1絞り通路102aaを設ける一方、蒸発時に冷媒をヘッダ室へ流出させる蒸発時流出側伝熱管群となる1c、2c、3c、4cの各々に近接した通路壁102bの風上側に、各々第2絞り通路102baを設けるようにしている。
なお、その他の構成に関しては、実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略する。
【0024】
つぎに、実施の形態8の熱交換器についてその動作を説明する。
冷媒は、蒸発時、実線矢印で示すように一方のヘッダの接続管16b1、16c1、16d1、16eを通って、乾き度が約0.2の状態でヘッダ13に流入する。まず接続管16eからヘッダ室13iに流入した冷媒は、仕切り板15aによって、流れが規制された状態で伝熱管群4dへ流入する。この時、ヘッダ室13iでは、図22に示すように、重力方向(矢印g)に対して、熱交換器が傾いて設置されている場合、重力の影響で冷媒の分布は風下側に偏る。また、冷媒は伝熱管群4dを通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は大きくなる。その後、冷媒は伝熱管群4dから他方のヘッダ室12hに流入する。
ヘッダ室12hに流入した冷媒は、まず、第2絞り通路101baを通過する際、通過部分が狭くなることによって生起される絞り効果によって、その速度が増加する。さらにその速度を保ったまま移動を続け、次に第1絞り通路101aaを通過する。この際に、再度、絞り効果によって、さらに冷媒の速度が増加する。この結果、第1絞り通路101aaを通過した後の冷媒液が仕切り板14aに衝突し、その後、風上側へ移動することになる。さらに風上側に移動した冷媒液は、通路壁101aと仕切り板14aによって区画化され、流れが規制された部分が、従来の通路壁101aが配置されていない場合に比較して狭くなるため、図21に示すように、重力の方向(図中の矢印g)に対して熱交換器が傾いて設置され、ヘッダでの冷媒の流動が重力の影響を受け、冷媒の移動量が各ヘッダ室の風下側の伝熱管に偏ると想定される場合でも、風下側へ移動し難い状態となり、そのほとんどが伝熱管群4cとヘッダ室12hの接続部において風上側に位置するものから伝熱管群4cの各伝熱管へ流出するような冷媒液分布となる。
さらに、ヘッダ室12hから流出した冷媒液は、伝熱管群4cを通過する間にフィン5を介して空気と熱交換して蒸発しつつ、ヘッダ室13hに到達する。その後、第2絞り通路102baおよび第1絞り通路102aaを通過するので、これらの絞り効果が生起し、冷媒液は速度が増加した状態で仕切り板15bに衝突し、その後、風上側へ移動する。さらに、風上側へ移動した冷媒液は、ヘッダ室13hと伝熱管群4bとの接続部において、通路壁102aと仕切り板15bによって区画化され、流れが規制された部分が、従来の通路壁102aが配置されていない場合に比較して狭くなっていることにより、図22に示すように、風下側に移動し難い状態となり、そのほとんどがヘッダ室13hと伝熱管群4bの接続部において風上側に位置するものから伝熱管群4bの各伝熱管へ流出する。その後、冷媒はヘッダ12gへ流入し、上述したものと同様に、第2絞り通路101fa、第1絞り通路101eaを通過する際に冷媒の速度が増加し、第1絞り通路101eaを通過した後の冷媒液が仕切り板14bに衝突する。その後、冷媒は、伝熱管群3d2と4a2を含み、通路壁101eと仕切り板14bによって区画化され、流れが規制された部分で循環するようになり、伝熱管群3d2と4a2の風上側に偏って分布しつつ、かつこれら2つの伝熱管群の各伝熱管にほぼ均等に流れ出る。その後、これら2つの伝熱管群を通過した冷媒はヘッダ13g2で合流した後、接続管16d2を通って外部配管(図示せず)に流出する。以下、異なる接続管から流入した冷媒の動作は同様となるので詳しい説明は省略する。
【0025】
また、凝縮時、冷媒は破線矢印で示すように蒸発時とは逆方向に流れる。例えば、接続管16c2を通ってヘッダ13に流入した冷媒の動作を説明する。冷媒は乾き度が1の過熱ガスの状態で接続管16c2に流入する。接続管16c2を通ってヘッダ室13e2に流入した冷媒は伝熱管群2d2と3a2に分かれて移動し、伝熱管群2d2と3a2を通過する間に空気と熱交換するため、冷媒の乾き度は小さくなる。その後、冷媒は、伝熱管群2d2と3a2から他方のヘッダ室12eに流入して合流し、第1絞り通路101eaを経て第2絞り通路101faを通過する際に冷媒の速度が増加するため、第2絞り通路101faを通過した冷媒が仕切り板14aに衝突し、その後、空気11の風下側に移動することになる。このため、ほとんどの冷媒液がヘッダ室12eと伝熱管群3bの接続部において、風下側に位置する伝熱管から流出するようになるため、冷媒ガスはほとんど、風上側に位置するものから伝熱管群3bの各伝熱管に流出するようになる。
その後、冷媒は、伝熱管群3bから一方のヘッダ室13fに移動する。その後、第1絞り通路102aaを経て、第2絞り通路102baを通過する際に、冷媒の速度が増加するため、第2絞り通路102baを通過した後の冷媒液が仕切り板15bに衝突し、その後気流11の風下側へ移動することになる。このため、ほとんどの冷媒液がヘッダ室13fと伝熱管群3cとの接続部において、風下側に位置するものから伝熱管群3cの各伝熱管へ流出することになるため、ほとんどの冷媒ガスは逆に風上側に位置するものから伝熱管群3cの各伝熱管へ流出することになる。その後、冷媒は、伝熱管群3cを通過し、ヘッダ室12fへ流入する。続いて、第1絞り通路101ca、第2絞り通路101daを通過する際に絞り効果で冷媒の速度が増すため、第2絞り通路101daを通過を通過した後の冷媒液が仕切り板14bに衝突し、冷媒は伝熱管群3d1、4a1を含み、通路壁101dと仕切り板14bで区画化され、流れが規制された部分で循環するようになり、伝熱管群3d1、4a1にほぼ均等に流れ出るようになる。その後、伝熱管群3d1、4a1を通過した冷媒は、ヘッダ室13g1で合流した後に接続管16d1を通って外部配管(図示せず)へ流出する。
【0026】
このように、蒸発時に、冷媒回路の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群3d2,4a2と、別の冷媒回路の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が約0.2程度と小さい伝熱管群3d1、4a1とを、また、冷媒回路の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群2d2,3a2と、別の冷媒回路の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が約0.2程度と小さい伝熱管群2d1、3a1とを、さらに、冷媒回路の冷媒流出位置で乾き度が1となる伝熱管群1d2,2a2と、別の冷媒回路の冷媒流入位置で冷媒の乾き度が約0.2程度と小さい伝熱管群1d1、2a1とを、それぞれ、空気がフィンを通過する方向にオーバーラップして配設することにより、風下側に位置する冷媒流出位置の伝熱管群3d2、4a2、2d2、3a2、1d2、2a2を通過する冷媒の乾き度がたとえ1となっても、各々の伝熱管群の風上側に位置する伝熱管群、3d1、4a1、2d1、3a1、1d1、2a1の乾き度が約0.2程度と小さいため、空気を十分に冷却し、除湿することができるので、熱交換器の後方での露飛びを防止することが可能となる。ここで、冷媒流出位置の伝熱管群1aでは、乾き度の小さな伝熱管群と気流方向にオーバーラップしないが、乾き度が1となる伝熱管群の割合は16個中1個であり、従来の熱交換器でのこの割合が16個中4個であったことに比較すると、露飛びが発生する可能性が低下することは明らかである。
また、蒸発時には、伝熱管群1a、1b、1c、2b、2c、3b、3c、4b、4cにおいて、風上側に位置するものに冷媒液を流すことができるとともに、伝熱管群1d2と2a2、2d2と3a2、3d2と4a2に流れる冷媒液をほぼ均等に分配できる一方、凝縮時には、伝熱管群1b、2b、3b、4b、4d、1c、2c、3c、4cにおいて風上側に位置するものに冷媒ガスを多く流すことができるとともに、伝熱管群1d1と2a1、2d1と3a1、3d1と4a1に流れる冷媒蒸気を概略均等に分配できるため、蒸発時および凝縮時の双方において、熱交換量を大幅に増加できるようになる。なお、上記においては、熱交換器が重力方向に対して傾いている場合について説明したが、熱交換器が重力方向に対して傾いていない場合には、より効果的に熱交換できることは、いうまでもない。
【0027】
実施の形態9.
図25、図26は、実施の形態7で示した空気調和機の室内機の熱交換器にかえて、実施の形態8に示したヘッダをもつ熱交換器を複数個設置した形態を示すものである。すなわち、仕切り板で仕切られた各ヘッダ室において、仕切り板に加え、さらに絞り通路を有した通路壁を介在させたヘッダをもつ熱交換器を複数個設置した図を示す。図25は、形態7で示した図16に、さらに形態8で示した通路壁を加えたものであり、図26は形態7で示した図17に、さらに形態8で示した通路壁を加えたものである。実際の熱交換器では、空気調和機の与えられた外形内に複数部分からなる熱交換器を収納する必要があり、図25〜図26に示したように、熱交換器の大半の冷媒回路は、重力方向(図中の矢印g)に対してある角度を持って配設される。従って、ここでの熱交換器のヘッダには、実施の形態8に示した通路壁を用いる方法が、露飛びを防いだ上で、さらに熱交換効率をあげるのに、より効果的である。図25中に、記号20as,20bs,20cs,20ds,20es,20fs,20gs,20hs,20is,20js,20ks,20ls,20ms,20ns,20ns,20os,20psで示したもの、及び、図26中に、記号21as,21bs,21c1s,21c2s,21ds,21e1s,21e2s,21fs,21g1s,21g2s,21hs,21i1s,21i2s,21js,21k1s,21k2s,21ls,21ms,21ns,21os,21p1s,21p2s,21qs,21rsで示したものが、仕切り板に通路壁を加えた場合の各ヘッダ室の構造を断面図で示したものである。なお、その他の構成は実施の形態8と同様であるため、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明は省略する。以上の構成であるので、ここでの熱交換器のヘッダは、露飛びを防いだ上で、さらに熱交換効率をあげるのに、より効果的な構成になっている。また、上述の説明および図25、図26では、防風板を配置しない例を示したが、実施の形態7で説明したのと同様、防風板を配置した場合にはさらに効果的に露飛びを防止できることはいうまでもない。さらに、ここでの多数の伝熱管は、扁平管で構成したものを示したが、楕円管あるいは多数のマイクロチャンネルで構成してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に関わる熱交換器によれば、請求項1の冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群と、前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群とを、前記気流の風上側と風下側に互いに重なるように配設したので、均質に空気を冷却し、かつ除湿することが可能となり、露飛びを防止することができる。
【0029】
また、この発明に関わる熱交換器は、請求項1のヘッダ内に設けた仕切り板により仕切られた一対のヘッダ室を有し、当該ヘッダ室の一方を前記冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群に、他方を前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群に接続したことにより、ヘッダ構造の簡易な変更で、露飛びを防止できる熱交換器を容易に得ることができる。
【0030】
また、この発明に関わる熱交換器は、請求項1において、冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群であって、かつ最外側に配設された伝熱管群の前記気流の風上側近傍に防風板を設けたので、空気が前記伝熱管の近傍を通過しないため、蒸発時の冷媒回路の下流で伝熱管内の冷媒の乾き度が1となっても、露飛びは発生しない。
【0031】
また、この発明に関わる熱交換器は、請求項1の仕切り板で仕切られた1つのヘッダ室において、冷媒が流入する伝熱管群と冷媒が流出する伝熱管群との間に、絞り通路を有する通路壁が2個形成され、かつ、蒸発時に、冷媒が流出する伝熱管群に近い絞り通路が風上側に形成されるとともに、冷媒が流入する伝熱管群に近い絞り通路が風下側に形成されているので、熱交換器を重力方向に対して傾けて配置した場合でも、蒸発時には、風上側に位置するものに冷媒液を多く流すことができ、熱交換量を大幅に増加できるようになり、熱交換器の性能向上が可能となる。
【0032】
また、この発明に関わる空気調和機は、請求項1乃至4のいずれかに記載された熱交換器を用いた構成としたので、空気調和機の空気吹出し口からの露飛びを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である熱交換器の図である。
【図2】図1のB−B拡大断面図である。
【図3】図1のC−C拡大断面図である。
【図4】図1に示した熱交換器の右拡大側面図である。
【図5】この発明の実施の形態1である熱交換器の変形例の図である。
【図6】図5の右側面図である。
【図7】この発明の実施の形態2である熱交換器のヘッダの断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2である熱交換器の伝熱管群の変形例を示すヘッダの断面図である。
【図9】この発明の実施の形態3である熱交換器のヘッダの断面図である。
【図10】この発明の実施の形態4である熱交換器のヘッダの断面図である。
【図11】この発明の実施の形態5である熱交換器のヘッダの断面図である。
【図12】この発明の実施の形態6である熱交換器を示す図である。
【図13】図12のB−B拡大断面図である。
【図14】この発明の実施の形態7である熱交換器を示す図である。
【図15】図14のF−F拡大断面図である。
【図16】図14のD−D拡大断面図である。
【図17】図14のE−E拡大断面図である。
【図18】この発明の実施の形態8である熱交換器を示す図である。
【図19】図18のG−G拡大断面図である。
【図20】図18のH−H拡大断面図である。
【図21】蒸発時の冷媒液の様子をモデル的に示す一方のヘッダの拡大断面図である。
【図22】蒸発時の冷媒液の様子をモデル的に示す他方のヘッダの拡大断面図である。
【図23】凝縮時の冷媒液の様子をモデル的に示す一方のヘッダの拡大断面図である。
【図24】凝縮時の冷媒液の様子をモデル的に示す他方のヘッダの拡大断面図である。
【図25】この発明の実施の形態9である熱交換器の一方のヘッダの断面図である。
【図26】この発明の実施の形態9である熱交換器の他方のヘッダの断面図である。
【図27】従来の熱交換器を示す図である。
【図28】図27のA−A拡大断面図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d1、1d2、2a1、2a2、2b、2c、2d1、2d2、3a1、3a2、3b、3c、3d1、3d2、4a1、4a2、4b、4c、4d 伝熱管群、5 フィン、11 気流方向、12 ヘッダ、12a〜12h ヘッダ室、13 ヘッダ、13a、13b,13c1、13c2、13d、13e1、13e2、13f、13g1、13g2、13h、13i ヘッダ室、 14、14a、14b、15、15a、15b 仕切り板、
19 防風板、 26 ファン,
101a、101b、101c、101d、101e、101f 通路壁、
101aa、101ba、101ca、101da、101ea、101fa 絞り通路、 102a、102b 通路壁、102aa、102ba 絞り通路

Claims (5)

  1. 気流方向に沿って並列に配置された複数のフィン、前記フィンに対して直交する方向に配設され内部を冷媒が流動する複数の伝熱管群、前記伝熱管群の端部と接続されるヘッダ、を備え、前記ヘッダを介して前記複数の伝熱管群を連結し、前記冷媒の流入口から流出口までの一連の経路となる冷媒回路を複数個並設した熱交換器において、
    前記冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群と、前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群とを、前記気流の風上側と風下側に互いに重なるように配設したことを特徴とする熱交換器。
  2. ヘッダ内に設けた仕切り板により仕切られた一対のヘッダ室を有し、当該ヘッダ室の一方を前記冷媒回路の冷媒流入位置の伝熱管群に、他方を前記冷媒回路に隣接する別の冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群に接続したことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 冷媒回路の冷媒流出位置の伝熱管群であって、かつ最外側に配設された伝熱管群の前記気流の風上側近傍に防風板を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  4. 仕切り板で仕切られた1つのヘッダ室において、冷媒が流入する伝熱管群と冷媒が流出する伝熱管群との間に、絞り通路を有する通路壁が2個形成され、かつ、蒸発時に、冷媒が流出する伝熱管群に近い絞り通路が風上側に形成されるとともに、冷媒が流入する伝熱管群に近い絞り通路が風下側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  5. 請求項1乃至4項のいずれかに記載された熱交換器を備えた空気調和機。
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