JP2010281548A - 空気調和機 - Google Patents
空気調和機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010281548A JP2010281548A JP2009137448A JP2009137448A JP2010281548A JP 2010281548 A JP2010281548 A JP 2010281548A JP 2009137448 A JP2009137448 A JP 2009137448A JP 2009137448 A JP2009137448 A JP 2009137448A JP 2010281548 A JP2010281548 A JP 2010281548A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat transfer
- heat exchanger
- refrigerant
- air
- pipe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
Abstract
【課題】筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止する空気調和機を提供することを目的とする。
【解決手段】空気調和機は、複数の第1の伝熱管5A、5Aを有する主熱交換器5と、第2の伝熱管6Aを有する補助熱交換器6と、を備え、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5ABの位置は、主熱交換器5と補助熱交換器6とが互いに略対向する領域7の内部に配置される。これにより、主熱交換器5および補助熱交換器6の冷媒能力を、全体として均一にすることができ、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】空気調和機は、複数の第1の伝熱管5A、5Aを有する主熱交換器5と、第2の伝熱管6Aを有する補助熱交換器6と、を備え、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5ABの位置は、主熱交換器5と補助熱交換器6とが互いに略対向する領域7の内部に配置される。これにより、主熱交換器5および補助熱交換器6の冷媒能力を、全体として均一にすることができ、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
【選択図】図1
Description
この発明は、空気調和機に関する。
特許文献1に開示される空気調和機は、筐体の内部に、組み合わされて逆V字形状に配置される室内熱交換器と、室内熱交換器の風上側に配置される補助熱交換器と、室内熱交換器の風下側に配置される送風ファンとを備えている。室内熱交換器と補助熱交換器とは、内部に冷媒を流通する伝熱管を有している(特許文献1、図3参照)。
この空気調和機の動作について説明する。この空気調和機に対して冷房運転を開始すると、室内熱交換器の複数の伝熱管のそれぞれの一端から冷媒が流入する。室内熱交換器の複数の伝熱管のそれぞれの一端から流入した冷媒は、室内熱交換器の複数の伝熱管のそれぞれの他端から流出する。室内熱交換器の複数の伝熱管のそれぞれの他端から流出した冷媒は、補助熱交換器の複数の一端からそれぞれ流入する。
補助熱交換器の複数の一端からそれぞれ流入した冷媒は、合流して補助熱交換器の他端から流出し、外部の圧縮機などに流入する。このときの冷媒循環量は、室内熱交換器では冷媒の蒸発が完了せずに、室内熱交換器では冷媒が飽和域となるようにする。且つ、このときの冷媒循環量は、補助熱交換器で冷媒の蒸発が完了するようにする。これにより、補助熱交換器の他端から流出した冷媒は、冷媒ガスとして外部の圧縮機などに流入する。
上述の構成および動作により、室内熱交換器で過熱域となることを防止できるため、室内熱交換器を通過する空気は室内熱交換器の全面で冷却かつ減湿される。一部の空気の冷却や減湿が不十分なとき、筐体の内部や送風ファンでの結露が発生するが、上述の空気調和機によれば、空気が室内熱交換器の全面で冷却かつ減湿されるため、結露の発生を防ぐことができる。
さらに、上述の構成および動作により、補助熱交換器で冷媒の蒸発が完了する。補助熱交換器の他端から流出した冷媒が外部の圧縮機などに流入するとき、冷媒が完全に蒸発していないと、圧縮機で液圧縮を行なうことになる。圧縮機で液圧縮を行なうと、圧縮機は破損する。上述の空気調和機にかかる冷媒循環量は、補助熱交換器で冷媒の蒸発が完了する冷媒循環量としているため、圧縮機に蒸発していない冷媒が流入することはなく、圧縮機の破損を防止することができる。
特許文献2に開示される空気調和機の構造は、風上側蒸発機と風下側蒸発機とを備えている。風上側蒸発機と風下側蒸発機とは、内部に冷媒を流通する伝熱管を有している。この空気調和機の冷媒経路は、単一の冷媒経路である(特許文献2、第3図および第6図参照)。
特許文献1に開示される空気調和機の構成によれば、たとえば冷房運転をするとき、空気調和機の内部へ冷媒が流入する位置と、空気調和機の内部から冷媒が流出する位置とが離間して設けられている。より具体的には、冷媒経路全体としての上流である、冷媒が流入する室内熱交換器の複数の伝熱管のそれぞれの一端の位置と、冷媒経路全体としての下流である、冷媒が流出する補助熱交換器の他端の位置とが離間して設けられている。
さらに、この特許文献1に開示される空気調和機によれば、室内熱交換器における冷媒経路の下流と、補助熱交換器における冷媒経路の下流とが重なっている。外気温度や周囲温度などの要因によって、この冷媒経路の下流同士が重なっている部分を通過する空気は十分に冷却かつ減湿されず、筐体の内部や送風ファンに結露が発生する場合がある。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、冷房時に筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止する空気調和機を提供することを目的とする。
この発明の空気調和機のある局面に従えば、空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、上記空気吸込口から上記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される複数の第1の伝熱管を有し、複数の上記第1の伝熱管により、上記ケーシングの内部の領域を、上記空気吸込口を含む風上側領域、および上記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、を備えている。
上記風上側領域の内部において上記主熱交換器と隣接して設けられ、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、上記第2の伝熱管の一端から冷媒を流出入する第1の接続管と、上記第2の伝熱管の他端と複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出入する第3の接続管と、を備えている。
複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの他端の位置は、上記主熱交換器が上記補助熱交換器と互いに略対向する領域に配置されている。
上記発明の他の形態においては、上記主熱交換器は、組み合わされて逆V字形状に配置される第1の主熱交換器部および第2の主熱交換器部を含み、上記補助熱交換器は、上記第1の主熱交換器部に重なり合うように配置されている。
上記発明の他の形態においては、上記第2の伝熱管の一端は、複数の上記第1の伝熱管のうち、最も長い冷媒経路を構成する上記第1の伝熱管の他端との距離が、他の上記第1の伝熱管の他端との距離よりも近くなるように配置されるとともに、上記第2の伝熱管の一端は、最も長い冷媒経路を構成する上記第1の伝熱管が配設される側に配置されている。
上記発明の他の形態においては、上記主熱交換器は、2つの上記第1の伝熱管を有し、上記第2の伝熱管は、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される6列以下の伝熱管列を構成している。
この発明の空気調和機の別の局面に従えば、空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、上記空気吸込口から上記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される2つの第1の伝熱管を有し、2つの上記第1の伝熱管により、上記ケーシングの内部の領域を、上記空気吸込口を含む風上側領域、および上記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、を備えている。
上記風上側領域の内部において上記主熱交換器と隣接して設けられ、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、上記主熱交換器および上記補助熱交換器を蒸発器として使用する冷房運転時には、上記第2の伝熱管の一端から冷媒を流入する第1の接続管と、上記第2の伝熱管の他端と2つの上記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、上記冷房運転時には、2つの上記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出する第3の接続管と、を備えている。
上記主熱交換器は、組み合わされて逆V字形状に配置される第1の主熱交換器部および第2の主熱交換器部を含み、上記補助熱交換器は、上記第1の主熱交換器部に隣接して配置され、第3の接続管が2つの上記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出する位置は、上記第1の接続管が上記第2の伝熱管の一端から冷媒を流入する位置に隣接している。
この発明の空気調和機のさらに別の局面に従えば、空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、上記空気吸込口から上記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される複数の第1の伝熱管を有し、複数の上記第1の伝熱管により、上記ケーシングの内部の領域を、上記空気吸込口を含む風上側領域、および上記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、を備えている。
上記風上側領域の内部において上記主熱交換器と隣接して設けられ、上記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、上記第2の伝熱管の一端から冷媒を流出入する第1の接続管と、上記第2の伝熱管の他端と複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出入する第3の接続管と、を備えている。
複数の上記第1の伝熱管のそれぞれの他端は、上記第2の伝熱管を通過した上記気流が上記第1の伝熱管のそれぞれの他端を通過する領域の内部に配置されている。
この発明に基づいた空気調和機によれば、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
本発明に基づいた各実施の形態における空気調和機について、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
(実施の形態1)
図1から図3を参照して、実施の形態1にかかる空気調和機の構成について説明する。実施の形態1にかかる空気調和機は、室内機と図示しない室外機とが分離されて設けられている。なお、以下の説明では、空気調和機の室内機を単に空気調和機と称する。
図1から図3を参照して、実施の形態1にかかる空気調和機の構成について説明する。実施の形態1にかかる空気調和機は、室内機と図示しない室外機とが分離されて設けられている。なお、以下の説明では、空気調和機の室内機を単に空気調和機と称する。
本実施の形態にかかる空気調和機100は、ケーシング1を備えている。ケーシング1の上部には、空気吸込口2が設けられている。ケーシング1の下部には、空気吐出口8が設けられている。ケーシング1の略中央には、送風ファン9が設けられている。送風ファン9は、空気吸込口2から空気吐出口8に向かって気流13、13(図1)を発生させる。空気吐出口8には、2枚のルーバ14A、14Bが設けられている。ルーバ14A、14Bを回動させることで、水平方向への吹出しや下方向への吹出しを行なうことができる。
本実施の形態にかかる空気調和機100は、ケーシング1の内部の領域を、空気吸込口2を含む風上側領域11、および空気吐出口8を含む風下側領域12に仕切る主熱交換器5と、風上側領域11の内部において主熱交換器5と重なり合うように設けられる補助熱交換器6と、を備えている。
主熱交換器5は、組み合わされて逆V字形状に配置される、第1の主熱交換器部である前側主熱交換器部3、および第2の主熱交換器部である後側主熱交換器部4を有している。
前側主熱交換器部3および後側主熱交換器部4は、2つの第1の伝熱管5A、5Aを有している。2つの第1の伝熱管5A、5Aは、複数のフィン10により支持されている。なお、図2では説明の便宜上、両端のフィン10のみを記載しているが、2つの第1の伝熱管5A、5Aは、これらの両端のフィン10と並行に配置されている図示しない複数のフィン10により支持されている。
2つの第1の伝熱管5A、5Aは、気流13の流れる方向に対して交差する方向に配置されており、ケーシング1の幅方向(図1紙面垂直方向)に伸びて設けられている。2つの第1の伝熱管5A、5Aは、フィン10の長さ方向に複数の伝熱管列を構成し、フィン10の幅方向に1列の伝熱管列を構成するように設けられている。第1の伝熱管5Aの両端部は、略U字状の管部材により連結されている。
第1の伝熱管5A、5Aのうち、上方に位置する第1の伝熱管5Aは、第1の伝熱管5Aの一端5AA1から第1の伝熱管5Aの他端5AB1まで、内部に1つの上部冷媒経路を形成している。上方に位置する第1の伝熱管5Aは、前側主熱交換器部3と後側主熱交換器部4とが接している部分5AMにおいて、連続している。
第1の伝熱管5A、5Aのうち、下方に位置する第1の伝熱管5Aは、第1の伝熱管5Aの一端5AA2から第1の伝熱管5Aの他端5AB2まで、内部に他の1つの下部冷媒経路を形成している。下方に位置する第1の伝熱管5Aは、前側主熱交換器部3と後側主熱交換器部4とが最も離れている部分5ANにおいて、連続している。
これらの2つの第1の伝熱管5A、5Aは、ケーシング1の内部の領域を、空気吸込口2を含む風上側領域11、および空気吐出口8を含む風下側領域12に仕切っている。
補助熱交換器6は、風上側領域11の内部において、主熱交換器5の前側主熱交換器部3と重なり合うように設けられている。補助熱交換器6は、第2の伝熱管6Aを有している。第2の伝熱管6Aは、複数のフィン10により支持されている。なお、第1の伝熱管5Aと同様に、図2では説明の便宜上、両端のフィン10のみを記載しているが、第2の伝熱管6Aは、これらの両端のフィン10と並行に配置されている図示しない複数のフィン10により支持されている。
第2の伝熱管6Aは、気流13の流れる方向に対して交差する方向に配置されており、ケーシング1の幅方向(図1紙面垂直方向)に伸びて設けられている。第2の伝熱管6Aは、フィン10の長さ方向に複数の伝熱管列を構成し、フィン10の幅方向に1列の伝熱管列を構成するように設けられている。第2の伝熱管6Aの両端部は、略U字状の管部材により連結されている。
補助熱交換器6が主熱交換器5の前側主熱交換器部3に重なり合うように設けられていることにより、この重なり合う部分において、主熱交換器5の第1の伝熱管5Aと、補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aとは、気流13が通過する方向に2列の伝熱管列を構成している。
本実施の形態にかかる空気調和機100は、第1の接続管21、第2の接続管22、および第3の接続管23を備えている。第1の接続管21の一端は、図示しない室外機などと接続されている。第1の接続管21の他端は、第2の伝熱管6Aの一端6AAと接続されている。つまり、第1の接続管21は、図示しない室外機などと第2の伝熱管6Aの一端6AAとを接続している。第1の接続管21は、第2の伝熱管6Aの一端6AAから冷媒を流出入する。
第2の接続管22の一端は、第2の伝熱管6Aの他端6ABと接続されている。第2の接続管22の他端は、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの一端5AA1、5AA2(以下、これらを5AAと総称する場合がある)と接続されている。つまり、第2の接続管22は、第2の伝熱管6Aの他端6ABと、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの一端5AA1、5AA2とを接続している。
第3の接続管23の一端は、図示しない圧縮機などと接続されている。第3の接続管23の他端は、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2(以下、これらを5ABと総称する場合がある)と接続されている。つまり、第3の接続管23は、図示しない圧縮機などと、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2とを接続している。第3の接続管23は、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2から冷媒を流出入する。
上部冷媒経路は、図示しない室外機などと接続されている第1の接続管21から、第2の伝熱管6Aの一端6AAを経由して、第2の伝熱管6Aに連通している。上部冷媒経路は、第2の伝熱管6Aに連通したあと、第2の伝熱管6Aの他端6ABを経由して、第2の接続管22に連通している。上部冷媒経路は、第2の接続管22に連通したあと、上方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA1を経由して、上方に位置する第1の伝熱管5Aに連通している。
上部冷媒経路は、上方に位置する第1の伝熱管5Aに連通したあと、上方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB1を経由して、図示しない圧縮機などと接続されている第3の接続管23に連通している。
これにより、第1の接続管21、第2の伝熱管6Aの一端6AA、第2の伝熱管6A、第2の伝熱管6Aの他端6AB、第2の接続管22、上方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA1、上方に位置する第1の伝熱管5A、上方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB1、および第3の接続管23は、上部冷媒経路を構成している。
下部冷媒経路は、図示しない室外機などと接続されている第1の接続管21から、第2の伝熱管6Aの一端6AAを経由して、第2の伝熱管6Aに連通している。下部冷媒経路は、第2の伝熱管6Aに連通したあと、第2の伝熱管6Aの他端6ABを経由して、第2の接続管22に連通している。下部冷媒経路は、第2の接続管22に連通したあと、下方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA2を経由して、下方に位置する第1の伝熱管5Aに連通している。
下部冷媒経路は、下方に位置する第1の伝熱管5Aに連通したあと、下方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB2を経由して、第3の接続管23に連通している。
これにより、第1の接続管21、第2の伝熱管6Aの一端6AA、第2の伝熱管6A、第2の伝熱管6Aの他端6AB、第2の接続管22、下方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA2、下方に位置する第1の伝熱管5A、下方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB2、および第3の接続管23は、下部冷媒経路を構成している。
上部冷媒経路および下部冷媒経路は、室外機などと接続されている第1の接続管21から、第2の接続管22の分岐部までの間は共通しており、この間は単一の冷媒経路を構成している。この単一の冷媒経路が分岐部にて分流して、上部冷媒経路として、上方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA1から上方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB1までの冷媒経路を構成している。
また、この単一の冷媒経路が分流して、下部冷媒経路として、下方に位置する第1の伝熱管5Aの一端5AA2から下方に位置する第1の伝熱管5Aの他端5AB2までの冷媒経路を構成している。上部冷媒経路および下部冷媒経路は、第1の伝熱管5Aの他端5AB1、5AB2のあと、合流して再び単一の冷媒経路を構成している。
前側主熱交換器部3の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2が設けられる位置は、補助熱交換器6が前側主熱交換器部3と重なり合う領域7の内部に配置されている。具体的には、図1に参照されるように、中の矢印で示す補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aが配列される方向での長さ(フィン10の長さ)により規定される領域7の内部に、他端5AB1、5AB2が設けられる。補助熱交換器6が前側主熱交換器部3と重なり合う領域7は、主熱交換器5の第1の伝熱管5Aと、補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aとが、気流13の通過する方向に2列の伝熱管列を構成している領域である。
(作用・効果)
本実施の形態にかかる空気調和機100を冷房機として運転する場合について説明する。この場合、主熱交換器5および補助熱交換器6は蒸発器となる。まず第1の接続管21から、第2の伝熱管6Aの一端6AAを経由して、第2の伝熱管6Aに冷媒が流入する。第2の伝熱管6Aに流入した冷媒は、他端6ABから第2の接続管22を通って上述の上方に位置する冷媒経路および下方に位置する冷媒経路を流れる。上述の上方に位置する冷媒経路および下方に位置する冷媒経路を流れた冷媒は、第1の伝熱管5Aの他端5AB1、5AB2を経由して、第3の接続管23から流出する。
本実施の形態にかかる空気調和機100を冷房機として運転する場合について説明する。この場合、主熱交換器5および補助熱交換器6は蒸発器となる。まず第1の接続管21から、第2の伝熱管6Aの一端6AAを経由して、第2の伝熱管6Aに冷媒が流入する。第2の伝熱管6Aに流入した冷媒は、他端6ABから第2の接続管22を通って上述の上方に位置する冷媒経路および下方に位置する冷媒経路を流れる。上述の上方に位置する冷媒経路および下方に位置する冷媒経路を流れた冷媒は、第1の伝熱管5Aの他端5AB1、5AB2を経由して、第3の接続管23から流出する。
送風ファン9により発生した気流13のうち、主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過する気流13は、主熱交換器5のみを通過している。主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過する気流13は、この領域の第1の伝熱管5Aにより冷却かつ減湿される。
送風ファン9により発生した気流13のうち、主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過する気流13A、13Bは、主熱交換器5および補助熱交換器6の双方を通過している。主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過する気流13A、13Bは、第1の伝熱管5Aおよび第2の伝熱管6Aにより冷却かつ減湿される。
主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過した気流13、および主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過した気流13A、13Bは、冷却かつ減湿され、空気吐出口8から吹き出される。
本実施の形態にかかる空気調和機100の、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2の位置は、主熱交換器5が補助熱交換器6と互いに略対向する領域7の内部に配置されている。これにより、冷媒経路としての上流を構成する伝熱管列、および冷媒経路としての下流を構成する伝熱管列は、気流13A、13Bが通過する方向に2列の伝熱管列を構成している。
冷媒経路の上流を構成する伝熱管列の冷媒能力は高く、冷媒経路の下流(過熱された冷媒が流れる部分)を構成する伝熱管列の冷媒能力は低い。冷媒能力の低い部分のみを通った気流は、ファンにより冷却され、ファンに結露する事となるが、冷媒能力の高い伝熱管列および冷媒能力の低い伝熱管列を、気流13A、13Bが通過する方向に2列の伝熱管列とすることで、ファンに結露する事はない。
このため、十分に冷却、除湿されない気流というのは存在しなくなり、これにより、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
このときの冷媒循環量は、第2の伝熱管6Aで、冷媒の蒸発が完了しないようにする。且つこのときの冷媒循環量は、第1の伝熱管5Aの冷媒経路の上流では冷媒の蒸発が完了せずに、第1の伝熱管5Aの冷媒経路の上流では冷媒が飽和域となるようにする。さらに、このときの冷媒循環量は、第1の伝熱管5Aの冷媒経路としての下流で冷媒の蒸発が完了し、第1の伝熱管5Aの冷媒経路としての下流で冷媒が過熱域となるようにする。
第1の伝熱管5Aの冷媒経路の下流で、冷媒の蒸発が完了するため、圧縮機に蒸発していない冷媒が流入することはなく、圧縮機の破損を防止することができる。
本実施の形態にかかる空気調和機100の第1の伝熱管5A、5A、第2の伝熱管6A、第1の接続管21、第2の接続管22、および第3の接続管23は、2本の冷媒経路によって互いに連通されている。このため、本実施の形態にかかる空気調和機100は、冷媒が流出する出口として、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2の2つを有している。
冷媒は、冷媒経路の上流から下流に向かって徐々に蒸発して、体積が大きくなる。実施の形態1にかかる空気調和機は、冷媒が流出する出口を2つ有しているため、圧力損失を低減する事ができる。圧力損失が生じると、冷媒の比体積が大きくなり、圧縮機に吸入される冷媒が減少する。その結果、冷却能力が減少する。実施の形態1にかかる空気調和機は、圧力損失を低減する事ができるため、安定した冷房運転をすることができる。
また、上述した引用文献1の構成では、冷媒の流れが逆になる暖房運転の時に冷媒の入口が背面側の風上側となる。暖房運転の時には冷媒の出口付近が過冷却部となり、熱交換をほとんどしなくなる。その結果、暖房運転の時に熱交換をしない風が出来てしまう。暖房運転の時には熱交換しない風があってもファンの結露等の問題は発生しないが、熱交換器としての効率が大きく悪化してしまう可能性がある。
しかし、本実施の形態によれば、冷媒の流れが逆になる暖房運転の時であっても冷媒の入口が前面側の風上側となるため、暖房運転の時にも省エネルギー性に優れている。
(実施の形態1に関する他の構成)
実施の形態1では、主熱交換器5は前側主熱交換器部3および後側主熱交換器部4とを有しているとしたが、これに限られない。主熱交換器5は、ケーシング1の内部の領域を、空気吸込口2を含む風上側領域11、および空気吐出口8を含む風下側領域12に仕切るものであれば、たとえば断面が曲線により構成される逆U字形状の主熱交換器であってもよい。このとき、補助熱交換器6は、主熱交換器5の形状に対して隣接するように配置することで、上述と同様の効果を得ることができる。
実施の形態1では、主熱交換器5は前側主熱交換器部3および後側主熱交換器部4とを有しているとしたが、これに限られない。主熱交換器5は、ケーシング1の内部の領域を、空気吸込口2を含む風上側領域11、および空気吐出口8を含む風下側領域12に仕切るものであれば、たとえば断面が曲線により構成される逆U字形状の主熱交換器であってもよい。このとき、補助熱交換器6は、主熱交換器5の形状に対して隣接するように配置することで、上述と同様の効果を得ることができる。
実施の形態1では、補助熱交換器6は、風上側領域11の内部において、前側主熱交換器部3に重なり合うように設けたが、これに限られない。補助熱交換器6は、風上側領域11の内部に、後側主熱交換器部4に重なり合うように設けてもよい。このとき、上述の通り、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2の位置は、主熱交換器5が補助熱交換器6と互いに略対向する領域7の内部に配置することで、上述と同様の効果を得ることができる。
図1および図3を参照して、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、複数の第1の伝熱管5A、5Aのうち、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5ABとの距離L1が、他の第1の伝熱管5Aの他端5ABとの距離L2よりも近くなるように配置されるとともに、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aが配設される側に位置するように配置されている。
より具体的には、本実施の形態では、上方に位置する第1の伝熱管5Aにより上部冷媒経路が形成され、下方に位置する第1の伝熱管5Aにより下部冷媒経路が形成されている。上部冷媒経路の長さと下部冷媒経路の長さを比較すると、上部冷媒経路の方が、下部冷媒経路よりも長く形成されている。したがって、本実施の形態では、上部冷媒経路が最も長い冷媒経路を構成する。
本実施の形態では、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、上部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB1と第2の伝熱管6Aの一端6AAとの間の距離L1が、下部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB2との距離L2よりも近くなるように配置されている。さらに、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、上部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aが配設される側に位置するように配設されている。
この構成により、たとえば冷房運転をするとき、冷却能力が高い第2の伝熱管6Aの一端6AAを含む補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aの上流側の領域を、前側主熱交換器部3を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB1を含み、冷却能力が低下した上部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの下流側領域に重ねることができる。
これにより、冷却能力が最も高い補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aの上流側領域を通過した気流13は、次に最も冷却能力が低下した前側主熱交換器部3の上部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの下流側領域を通過する。その結果、最も冷却能力が低下した冷媒経路を通過する気流13に対しても、確実に気流13を冷却かつ減湿させることができる。
なお、熱交換の効率をより良くするために、次のような構成にしてもよい。たとえば、第2の伝熱管6Aの一端6AAと、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB(図1において5AB1)と間の距離L1は、第2の伝熱管6Aの一端6ABと、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB(図1において5AB1)と間の距離L4よりわずかに長くなるように構成にしてもよい。
この場合、上述の距離L1と距離L4との比は、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの冷媒経路(上部冷媒経路)の長さと、他の第1の伝熱管5Aの冷媒経路(下部冷媒経路)の長さとの比と、略同等であってもよい。また、上述の距離L1と距離L4とが同じであってよい。
これらの構成によれば、上述のように、冷却能力が高い第2の伝熱管6Aの一端6AAを含む補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aの上流側の領域を、前側主熱交換器部3を構成する第1の伝熱管5Aの他端5AB1を含み、冷却能力が低下した上部冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの下流側領域に重ねるとき、熱交換の効率をより良くすることができる。なぜなら、これらの構成によれば、複数の第1の伝熱管5Aのそれぞれの下流側領域に対して、冷却能力が高い第2の伝熱管6Aをほぼ一様にわたって重ねることができ、複数の第1の伝熱管5Aと第2の伝熱管6Aとを合わせた時の冷却能力に偏りが生じないためである。
図3では、2つの第1の伝熱管5Aの場合について説明したが、2以上の第1の伝熱管5Aを有する場合についても同様である。図4を参照して、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、複数の第1の伝熱管5A、5A、5Aのうち、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aの他端5ACとの距離L1が、他の第1の伝熱管5A、5Aの他端5AB、5ABとの距離L2、L3よりも近くなるように配置している。さらに、第2の伝熱管6Aの一端6AAは、最も長い冷媒経路を構成する第1の伝熱管5Aが配設される側に位置するように配設されている。
再び図2を参照して、主熱交換器は、2つの第1の伝熱管5A、5Aを有しているとよい。2つの第1の伝熱管5A、5Aは、5AA1および5AA2を一端とし、5AB1および5AB2を他端としている。また、補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aは、気流13の流れる方向に対して交差する方向に配置される6列または6列以下の伝熱管列(図2の6A〜6A参照)を構成しているとよい。このとき、上述のように、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2の位置は、主熱交換器5が補助熱交換器6と互いに略対向する領域7の内部に配置することで、上述と同様の効果を得ることができる。
実施の形態1では、前側主熱交換器部3および後側主熱交換器部4は、2つの第1の伝熱管5A、5Aを有しているとしたが、これに限られない。図4に参照されるように、3以上の第1の伝熱管5Aを有し、室外機などと接続されている第1の接続管21から第2の接続管22までの間を構成する単一の冷媒経路が、3以上の冷媒経路に分流するよう構成してもよい。このとき、3以上の第1の伝熱管5Aの他端の位置は、主熱交換器5が補助熱交換器6と互いに略対向する領域7の内部に配置することで、上述と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図5を参照して、実施の形態2にかかる空気調和機の構成について説明する。本実施の形態にかかる空気調和機100は、実施の形態1と同様に、ケーシング1、送風ファン9、主熱交換器5、補助熱交換器6、第1の接続管21、第2の接続管22、および第3の接続管23を備えている。
図5を参照して、実施の形態2にかかる空気調和機の構成について説明する。本実施の形態にかかる空気調和機100は、実施の形態1と同様に、ケーシング1、送風ファン9、主熱交換器5、補助熱交換器6、第1の接続管21、第2の接続管22、および第3の接続管23を備えている。
ケーシング1、送風ファン9、主熱交換器5、補助熱交換器6、第1の接続管21、第2の接続管22、および第3の接続管23の構成は、実施の形態1と主として同様であり、次の点において相違している。
本実施の形態にかかる空気調和機100の補助熱交換器6は、風上側領域11の内部に設けられていれば、主熱交換器5と重なり合わずに設けられていてもよい。
主熱交換器5の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2が設けられる位置は、第2の伝熱管6Aを通過した気流13AA、13BB、13CCのみが第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2を通過するように配置されている。具体的には、図5中の矢印に参照されるように、第2の伝熱管6Aを通過した気流13AA、13BB、13CCのうち、第1の伝熱管5Aが配列される方向において、最も風上側の気流13AAと、最も風下側の気流13CCとの間に規定される領域7Aの内部に、他端5AB1、5AB2が設けられる。
第1の伝熱管5Aが配列される方向において、最も風上側の気流13AAと、最も風下側の気流13CCとの間に規定される領域7Aは、主熱交換器5の第1の伝熱管5Aと、補助熱交換器6の第2の伝熱管6Aとが、気流13の通過する順路に従って2列の伝熱管列を構成している領域である。
この構成によれば、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB、5ABの位置は、領域7Aの内部であれば、主熱交換器5が補助熱交換器6と互いに略対向する実施の形態1における領域7の内部に限られず、実施の形態1における領域7の外部に配置されてもよい。
なお、補助熱交換器6が主熱交換器5とが距離を置いて重なりあった状態で設けられている場合、補助熱交換器6と主熱交換器5との間には、気流13が領域7Aに直接流入することができる空間が生じる。気流13が熱交換されずにこの空間から領域7Aに直接流入することを防止するために、図5に参照されるように、補助熱交換器6の最も上方の部分6T(図5における補助熱交換器6の最も上端の部分)は、主熱交換器5と接しているとよい。気流13が熱交換されずにこの空間から領域7Aに直接流入すると、筐体の内部や送風ファンにより冷却されることとなり、筐体の内部や送風ファンに結露が発生するからである。
気流13が熱交換されずに領域7Aに直接流入することを防止する他の構成として、補助熱交換器6の最も上方の部分に、この部分に流れる気流13と対向する遮蔽板のようなものを設けてもよい。より具体的には、補助熱交換器6の最も上方の部分から、補助熱交換器6の最も上方の部分から主熱交換器5に対して略垂線を下ろすような遮蔽板のようなものを設けるとよい。
(作用・効果)
実施の形態1と同様に、本実施の形態にかかる空気調和機100を冷房機として運転する場合について説明する。この場合、主熱交換器5および補助熱交換器6は蒸発器となる。第2の伝熱管6Aは、冷媒経路として上流になり、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB、5ABは、冷媒経路として下流になる。
実施の形態1と同様に、本実施の形態にかかる空気調和機100を冷房機として運転する場合について説明する。この場合、主熱交換器5および補助熱交換器6は蒸発器となる。第2の伝熱管6Aは、冷媒経路として上流になり、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB、5ABは、冷媒経路として下流になる。
補助熱交換器6が主熱交換器5と重なり合って設けられている場合、実施の形態1と同様の作用および効果になる。送風ファン9により発生した気流13のうち、主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過する気流13は、主熱交換器5のみを通過している。主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過する気流13は、この領域の第1の伝熱管5A、すなわち、主熱交換器5により冷却かつ減湿される。
送風ファン9により発生した気流13のうち、主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過する気流13A、13Bは、主熱交換器5および補助熱交換器6の双方を通過している。主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過する気流13A、13Bは、第1の伝熱管5Aおよび第2の伝熱管6A、すなわち、主熱交換器5と補助熱交換器6により冷却かつ減湿される。
主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合わない領域を通過した気流13、および主熱交換器5と補助熱交換器6とが重なり合う領域7を通過した気流13A、13Bは、冷却かつ減湿され、空気吐出口8から吹き出される。
この構成により、過熱域となる冷媒出口付近の熱交換器部分の前に、十分に熱交換する補助熱交換器を配置する事となり、熱交換されない空気が無くなり、実施の形態1と同様に、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
一方、補助熱交換器6が主熱交換器5と重なり合わずに設けられている場合、本実施の形態の構成によれば、複数の第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB、5ABの位置は、第2の伝熱管6Aを通過した気流13が第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB、5ABを通過する位置に配置されているため、気流13は、冷媒経路の下流を通過する前に、冷媒経路の上流を通過する。
補助熱交換器6が主熱交換器5と重なり合わずに設けられていても、冷媒経路としての上流を構成する伝熱管列、および冷媒経路としての下流を構成する伝熱管列は、気流13A、13Bが通過する順路に従って、2列の伝熱管列を構成している。
実施の形態1と同様に、冷媒経路の下流である部分は過熱域となるため構成する伝熱管列の冷媒能力は低い。これらの前に冷媒経路の上流部分を配置する事により熱交換されない空気を無くす事が可能となる。
このため、温度や湿度について、冷媒経路全体としての上流および下流を構成する伝熱管列を通過して冷却かつ減湿される空気と、冷媒経路全体としての中流(主熱交換器の冷媒経路の上流)を通過して冷却かつ減湿される空気となり、十分に冷却、除湿されない空気が存在しなくなる。このため、筐体の内部や送風ファンに結露が発生することを防止することができる。
このときの冷媒循環量は、第2の伝熱管6Aで、冷媒の蒸発が完了しないようにする。且つこのときの冷媒循環量は、第1の伝熱管5Aの冷媒経路の上流では冷媒の蒸発が完了せずに、第1の伝熱管5Aの冷媒経路の上流では冷媒が飽和域となるようにする。さらに、このときの冷媒循環量は、第1の伝熱管5Aの冷媒経路としての下流で冷媒の蒸発が完了し、第1の伝熱管5Aの冷媒経路としての下流で冷媒が過熱域となるようにする。
よって、実施の形態1と同様に、第1の伝熱管5Aの冷媒経路の下流で、冷媒の蒸発が完了するため、圧縮機に蒸発していない冷媒が流入することはなく、圧縮機の破損を防止することができる。
実施の形態1と同様に、本実施の形態にかかる空気調和機は、冷媒が流出する出口として、第1の伝熱管5A、5Aのそれぞれの他端5AB1、5AB2の2つを有している。よって、実施の形態1と同様に、本実施の形態にかかる空気調和機は、圧力損失を低減する事ができるため、安定した冷房運転をすることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ケーシング、2 空気吸込口、3 前側主熱交換器部、4 後側主熱交換器部、5 主熱交換器、5A 第1の伝熱管、5AA,5AA1,5AA2 第1の伝熱管の一端、5AB,5AB1,5AB2 第1の伝熱管の他端、5AM,5AN,6T 部分、6 補助熱交換器、6A 第2の伝熱管、6AA 第2の伝熱管の一端、6AB 第2の伝熱管の他端、7,7A 領域、8 空気吐出口、9 送風ファン、10 フィン、11 風上側領域、12 風下側領域、13,13A,13B,13AA,13BB,13CC 気流、14A,14B ルーバ、21 第1の接続管、22 第2の接続管、23 第3の接続管、L1,L2,L3,L4 距離。
Claims (6)
- 空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、
前記空気吸込口から前記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、
前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される複数の第1の伝熱管を有し、複数の前記第1の伝熱管により、前記ケーシングの内部の領域を、前記空気吸込口を含む風上側領域、および前記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、
前記風上側領域の内部において前記主熱交換器と隣接して設けられ、前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、
前記第2の伝熱管の一端から冷媒を流出入する第1の接続管と、
前記第2の伝熱管の他端と複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、
複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出入する第3の接続管と、
を備え、
複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの他端の位置は、前記主熱交換器が前記補助熱交換器と互いに略対向する領域に配置される、
空気調和機。 - 前記主熱交換器は、組み合わされて逆V字形状に配置される第1の主熱交換器部および第2の主熱交換器部を含み、
前記補助熱交換器は、前記第1の主熱交換器部と重なり合うように配置される、
請求項1に記載の空気調和機。 - 前記第2の伝熱管の一端は、複数の前記第1の伝熱管のうち、最も長い冷媒経路を構成する前記第1の伝熱管の他端との距離が、他の前記第1の伝熱管の他端との距離よりも近くなるように配置されるとともに、前記第2の伝熱管の一端は、最も長い冷媒経路を構成する前記第1の伝熱管が配設される側に配置される、
請求項1または2に記載の空気調和機。 - 前記主熱交換器は、2つの前記第1の伝熱管を有し、
前記第2の伝熱管は、前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される6列以下の伝熱管列を構成する、
請求項1から3のいずれかに記載の空気調和機。 - 空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、
前記空気吸込口から前記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、
前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される2つの第1の伝熱管を有し、2つの前記第1の伝熱管により、前記ケーシングの内部の領域を、前記空気吸込口を含む風上側領域、および前記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、
前記風上側領域の内部において前記主熱交換器と隣接して設けられ、前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、
前記主熱交換器および前記補助熱交換器を蒸発器として使用する冷房運転時には、前記第2の伝熱管の一端から冷媒を流入する第1の接続管と、
前記第2の伝熱管の他端と2つの前記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、
前記冷房運転時には、2つの前記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出する第3の接続管と、
を備え、
前記主熱交換器は、組み合わされて逆V字形状に配置される第1の主熱交換器部および第2の主熱交換器部を含み、
前記補助熱交換器は、前記第1の主熱交換器部に隣接して配置され、
第3の接続管が2つの前記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出する位置は、前記第1の接続管が前記第2の伝熱管の一端から冷媒を流入する位置に隣接している、
空気調和機。 - 空気吸込口および空気吐出口を有するケーシングと、
前記空気吸込口から前記空気吐出口に向かって気流を発生させる送風ファンと、
前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される複数の第1の伝熱管を有し、複数の前記第1の伝熱管により、前記ケーシングの内部の領域を、前記空気吸込口を含む風上側領域、および前記空気吐出口を含む風下側領域に仕切る主熱交換器と、
前記風上側領域の内部において前記主熱交換器と隣接して設けられ、前記気流の流れる方向に対して交差する方向に配置される第2の伝熱管を有する補助熱交換器と、
前記第2の伝熱管の一端から冷媒を流出入する第1の接続管と、
前記第2の伝熱管の他端と複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの一端とを接続する第2の接続管と、
複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの他端から冷媒を流出入する第3の接続管と、
を備え、
複数の前記第1の伝熱管のそれぞれの他端の位置は、前記第2の伝熱管を通過した前記気流のみが前記第1の伝熱管のそれぞれの他端を通過するような位置に配置される、
空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009137448A JP2010281548A (ja) | 2009-06-08 | 2009-06-08 | 空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009137448A JP2010281548A (ja) | 2009-06-08 | 2009-06-08 | 空気調和機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010281548A true JP2010281548A (ja) | 2010-12-16 |
Family
ID=43538442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009137448A Withdrawn JP2010281548A (ja) | 2009-06-08 | 2009-06-08 | 空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010281548A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013157406A1 (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-24 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
WO2013157403A1 (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-24 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
JP2014159954A (ja) * | 2014-05-07 | 2014-09-04 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
CN104807087A (zh) * | 2014-01-29 | 2015-07-29 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调 |
EP2857768A4 (en) * | 2012-04-16 | 2016-04-06 | Daikin Ind Ltd | AIR CONDITIONING |
WO2023042632A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 空気調和機 |
-
2009
- 2009-06-08 JP JP2009137448A patent/JP2010281548A/ja not_active Withdrawn
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104220816B (zh) * | 2012-04-16 | 2017-07-04 | 大金工业株式会社 | 空调机 |
WO2013157403A1 (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-24 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
JP2013221674A (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-28 | Daikin Industries Ltd | 空気調和機 |
JP2013221669A (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-28 | Daikin Industries Ltd | 空気調和機 |
CN104220816A (zh) * | 2012-04-16 | 2014-12-17 | 大金工业株式会社 | 空调机 |
AU2013250426B2 (en) * | 2012-04-16 | 2016-03-31 | Daikin Industries, Ltd. | Air conditioner |
EP2857768A4 (en) * | 2012-04-16 | 2016-04-06 | Daikin Ind Ltd | AIR CONDITIONING |
WO2013157406A1 (ja) * | 2012-04-16 | 2013-10-24 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機 |
US10281184B2 (en) | 2012-04-16 | 2019-05-07 | Daikin Industries, Ltd. | Air conditioner |
CN104807087A (zh) * | 2014-01-29 | 2015-07-29 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调 |
US9885525B2 (en) | 2014-01-29 | 2018-02-06 | Johnson Controls-Hitachi Air Conditioning Technology (Hong Kong) Limited | Aft conditioner |
JP2014159954A (ja) * | 2014-05-07 | 2014-09-04 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
WO2023042632A1 (ja) * | 2021-09-17 | 2023-03-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 空気調和機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010281548A (ja) | 空気調和機 | |
JP2010164222A (ja) | フィン付き熱交換器 | |
JP6223596B2 (ja) | 空気調和装置の室内機 | |
US11274838B2 (en) | Air-conditioner outdoor heat exchanger and air-conditioner including the same | |
JP6745898B2 (ja) | 空気調和機の室内機及び空気調和機 | |
JP2016200338A (ja) | 空気調和機 | |
JPWO2018131121A1 (ja) | 除湿装置 | |
JP2010216718A (ja) | フィン付き熱交換器 | |
JP5338883B2 (ja) | 熱源ユニット | |
JP4760542B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP2006336909A (ja) | 凝縮器及びこれを用いた空気調和機用室内ユニット | |
JP6370399B2 (ja) | 空気調和装置の室内機 | |
JP2011043251A (ja) | フィン付き熱交換器 | |
JP6253513B2 (ja) | 空気調和機の室内ユニット | |
JP2007192442A (ja) | 熱交換器 | |
JP6624851B2 (ja) | 空気調和機およびその室内機 | |
JP2014228223A (ja) | 空気調和機 | |
JP2014081150A (ja) | 空気調和機 | |
JP2008039278A (ja) | 熱交換器および空気調和機の室内機 | |
JP6771321B2 (ja) | 空気調和機の室内機 | |
JP6678413B2 (ja) | 空気調和機 | |
JP2005180772A (ja) | 空気調和機の室内機 | |
JP7137092B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP4734915B2 (ja) | 熱交換器およびそれを備えた空気調和機の室内機 | |
WO2018142681A1 (ja) | 空気調和機の室内機およびこれを備えた空気調和機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120904 |