JP3736485B2 - 回転式圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍空調機器等に用いられる冷媒圧縮機に使用される回転式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁性材からなる固定子鉄心に装着されたコイルへの通電により回転磁界を発生する固定子と、この固定子内に回転可能に配置され内部に永久磁石を配設された回転子とを備えた永久磁石電動機は従来から良く知られており、省エネルギー化の観点から例えば空気調和機用圧縮機の電動機として使用されている。
【0003】
このような永久磁石電動機の組み立て時に回転子を固定子内に嵌挿する場合、回転子の永久磁石が着磁されていると、その強力な磁力により回転子が固定子の内周に吸着して移動不能に固着することがあり、回転子を固定子内に嵌挿することが困難となる。このため、磁石を未着磁のまま回転子を固定子に嵌挿し、その後、固定子のコイルに着磁用電圧を印加して磁界を発生させ、その磁界により未着磁状態の磁石を着磁する、いわゆる組み込み着磁方式が一般的である。この時、固定子と回転子の位置を永久磁石を着磁するのに最適の位置に合わせてコイルに着磁用電圧をかけ、回転子内の磁石を着磁している。
【0004】
以下に従来の回転式圧縮機について説明する。図3に示すように回転式圧縮機は密閉シェル2に焼きばめされた固定子3と、固定子3と対向して配置され内部に磁石を有する回転子4と、回転子4に焼きばめされたシャフト5と、シャフト5の偏心部に組み込まれたローラ6と、ローラ6を収納するシリンダ7と、シャフト5を軸支する主軸受け8および副軸受け9と、密閉シェル2に密封固定されかつ一端がシリンダ7に圧入された吸入管10と、圧縮された冷媒ガスを外部に吐出する吐出管11と、冷凍機油13を吸い上げるポンプ12とを具えている。
【0005】
さらに回転式圧縮機は図2に示すように、先端が円弧状のベーン14がシリンダ7の溝15内に収納され、かつその先端部がローラ6の外周部と接触摺動し、シリンダ7内を吸入圧力室17と吐出圧力室18に分割した構成である。なお、ベーン14は、ベーンバネ16によるばね力およびシリンダ7の内外の圧力差による力によって、ローラ6の外周面に押し付けられている。
【0006】
以上のように構成された回転式圧縮機について、以下その動作を説明する。固定子3と回転子4で構成する永久磁石電動機によりシャフト5が回転し、これに伴ってローラ6が偏心回転することにより、吸入管10を通ってシリンダ7内に導入された冷媒ガスが圧縮される。シリンダ7内で圧縮された冷媒ガスは、密閉シェル2内に吐出した後、吐出管11から密閉シェル2外に噴出する。
【0007】
このような位置関係において固定子3と回転子4の回転方向の位置を調整して固定子3に着磁用電圧をかけて回転子4内の磁石の着磁を行っている。この位置ではベーン14は溝15から最大に飛び出した位置ではなくまた、シャフト5がベーンバネ16の付勢力により回転する余地がある関係となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、固定子3と回転子4の着磁位置でベーン14がベーンバネ16の付勢力でローラ6を押すために、回転子4の位置が変わりやすく、位置決めを行った後に別工程で着磁を行う場合など、固定子3と回転子4の位置を治具で保持したまま別工程に搬送し着磁する必要がある。このとき治具の製作費用も追加されるし、着磁後の治具の取り外しや前工程への返却といった付帯の工程や設備が必要となってくる。また、位置決めと着磁を同じ位置でする場合は生産時間と作業時間の関係から着磁工程の設備が複数台必要となる場合もある。
【0009】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、永久磁石型電動機で駆動される高性能な回転式圧縮機を簡単な工程で製作を実現し安価に提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、ベーンバネで付勢されたベーンが最大に飛び出してローラを押した状態になるシャフトの回転位置で、固定子と回転子を位置決めして固定子のコイルに着磁電流を通電すると回転子内の磁石が着磁出来るように構成したものである。
【0011】
上記構成をとることにより、着磁位置に固定子と回転子を位置決めした後に治具などで固定することなく別工程に搬送しても、ベーンバネでベーンが付勢されローラを押しているので固定子と回転子の位置関係が動かないためにそのまま着磁することが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記の課題を解決するために本発明は、シリンダとシャフトにより前記シリンダ内で偏芯して回転するローラと、前記シリンダに半径方向に形成した溝に出没可能に挿入され前記ローラと摺接するベーンと、ベーンをローラ側に付勢するベーンバネと、複数の極歯を有する固定子と永久磁石を有する回転子からなりシャフトを駆動する永久磁石電動機とを備えた回転式圧縮機において、固定子に対する回転子の着磁位置と、ベーンがローラに摺接した状態で最大に飛び出したシャフトの回転位置を一致させたものである。
【0013】
このように、固定子と回転子の着磁位置と、ベーンがローラに摺接した状態で最大に飛び出した位置を一致させることにより、ベーンバネの付勢力によりベーンがローラを押し位置決めしたシャフトの位置を保持する事が容易となるので、次の工程に搬送して着磁するときに位置決めを保持する治具が不要となり、かつ、位置決めと着磁の工程を分けることが出来るので、短時間で作業終了することが出来る。従って設備の台数が少なくでき、治具も不要であるので安価で性能の高い回転式圧縮機を提供することができる。
【0014】
以下、本発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態における回転式圧縮機の電動機着磁位置におけるメカの位置関係を示す横断面図である。ここで、図1に示す圧縮機の構成は、図3で詳述した従来の回転式圧縮機と同様な構成であり、同一機能部品については同一番号を使用する。また、従来例と同一の構成および作用の説明は省くことにする。
【0016】
シリンダ7の溝15にベーン14がベーンバネ16で付勢されており、ベーン14は溝15から最大に出た、すなわち、ベーンバネ16が伸びた位置になっている。ベーン14の先端はローラ6に摺接しており、ローラ6の内径にはシャフト5の偏芯軸が回転可能に勘入されているので、ベーンバネ16の付勢力でベーン14とローラ6を介してシャフト5の回転方向の位置すなわち着磁位置は、外部からの多少の振動つまり、着磁位置の位置決め後次の工程に搬送しても動きにくい位置となっている。
【0017】
従って、着磁位置の位置決め工程と着磁工程を分割しても着磁位置が狂うことがなく各工程を短時間で終了することが出来るので少ないラインの数で生産することが可能となり、永久磁石電動機を使った性能の高いロータリー圧縮機を安価に提供することが出来る。
【0018】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、ベーンバネが伸びきった位置で着磁を行うので、着磁の位置決めを行った後に次の工程で着磁を行う際、位置決めの治具を使用しなくても回転位置が狂うことがないので位置決めと着磁の工程分割が容易となり短い時間で製造することが出来るようになり、設備を多数準備する必要が無くなるので、安価で永久磁石電動機を搭載した性能の高いロータリー圧縮機を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における圧縮機構部の断面図
【図2】従来例を示す圧縮機構部の横断面図
【図3】従来例を示す圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
2 密閉シェル
3 固定子
4 回転子
5 シャフト
6 ローラ
7 シリンダ
8 主軸受け
9 副軸受け
10 吸入管
11 吐出管
12 ポンプ
13 冷凍機油
14 ベーン
15 溝
16 ベーンバネ
Claims (1)
- 複数の極歯を有する固定子と、前記固定子に対向して配置された永久磁石を有する回転子と、円柱形状の内部空間および半径方向に形成されたベーン溝を有するシリンダと、前記シリンダ内部空間壁面に接しながら偏心回転運動を行う円筒形状のローラと、前記ベーン溝に出没可能に収納されて先端が前記ローラ外周面に摺接するようにベーンバネにより付勢されたベーンと、前記ローラの内周側に摺接するように配置された偏心部および電動機回転子に固定された主軸部を有し軸受により回転自在に軸支されたシャフトとからなる回転式圧縮機であって、前記固定子に対する回転子の回転位置が最適着磁位置となる時に、シリンダ内のローラ位置をベーンがベーン溝から最も飛び出す位置となるように設定したことを特徴とする回転式圧縮機
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JP2002080339A JP3736485B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 回転式圧縮機 |
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JP2002080339A JP3736485B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 回転式圧縮機 |
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JP2002080339A Expired - Fee Related JP3736485B2 (ja) | 2002-03-22 | 2002-03-22 | 回転式圧縮機 |
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- 2002-03-22 JP JP2002080339A patent/JP3736485B2/ja not_active Expired - Fee Related
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