JP3736313B2 - 空缶の滅菌方法と装置 - Google Patents

空缶の滅菌方法と装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3736313B2
JP3736313B2 JP2000244139A JP2000244139A JP3736313B2 JP 3736313 B2 JP3736313 B2 JP 3736313B2 JP 2000244139 A JP2000244139 A JP 2000244139A JP 2000244139 A JP2000244139 A JP 2000244139A JP 3736313 B2 JP3736313 B2 JP 3736313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sterilization
empty
conveyor
medicine
drug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000244139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002053111A (ja
Inventor
邦博 高富
宣昭 長谷
武広 浅川
健 岩下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2000244139A priority Critical patent/JP3736313B2/ja
Publication of JP2002053111A publication Critical patent/JP2002053111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3736313B2 publication Critical patent/JP3736313B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空缶の滅菌方法と装置、特にアセプティック充填システムにおける空缶の滅菌を短時間に効率的に且つ確実に行うようにした空缶の滅菌方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ホットパック充填方式では、洗浄した空缶に65〜90℃の内容液を熱間充填し巻締後に所定時間高温状態を維持するか、又はレトルトにより所定時間加熱して滅菌を行っている。一方、アセプティック充填方式では、空缶と蓋の滅菌、内容液の滅菌、無菌下での充填によって、レトルト滅菌を不要にし、例えば果汁飲料等内容物の加熱によるフレーバーの低下を防止し、高品質の缶詰を得ている。そのために、アセプティック充填方式では、それだけ空缶を高度に滅菌し、その滅菌状態を維持して内容物を充填する必要がある。従来、アセプティック充填方式における空缶の滅菌方法として、空缶を1列状態でコンベアで搬送しながら、空缶外面に薬剤を噴霧し、その後内面にも薬剤を噴霧し、内外面に薬剤が噴霧された空缶をオーブン内で熱風によって加熱することによって滅菌処理を行なうと同時に空缶に付着した薬剤を熱により分解・除去し、その後無菌水を噴霧することにより冷却して、充填機に供給する方式(例えば、特開平10−211912号)、あるいは搬送中の空缶に熱水又は蒸気を噴射することによって空缶を滅菌する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアセプティック充填方式における空缶の滅菌装置は、空缶を1列状態で搬送しながら滅菌処理を行っているため、滅菌装置の搬送スピードは下流側の充填機の処理速度と同期させる必要があり、近年の高速ラインでは50m/分以上のスピードを必要としている。一方、薬剤及び又は加熱による空缶の滅菌は、所定の滅菌効果得るためには、薬剤を空缶に所定時間以上接触させる又は所定時間以上加熱することが必要である。そのための滅菌時間を稼ぐために、滅菌ゾーンの搬送コンベアを長くしなければならず、ラインが長くなる欠点があると共に、大量の熱水や蒸気を必要としランニングコストが嵩む等の問題点がある。
【0004】
また、薬剤を噴霧してオーブン内で加熱、又は熱水や蒸気による加熱滅菌の場合は、加熱工程及び冷却工程を必要とし、工程及び装置が複雑になると共に、缶の内外面に熱可塑性フィルムをラミネートした缶体の場合は高温加熱が適用できない等の問題点がある。さらに、アセプティック充填方式の場合、一般に缶の滅菌処理はクリーンルーム内で行っており、缶はクリーンルーム外に設置されているデパレタイザーからコンベアによりクリーンルーム内に導入される。そのため、缶底はコンベアとの接触により静電気で埃が付着し易くなっており、そのままの状態でクリーンルーム内に導入されるとクリーンルームの清浄度を阻害すると共に、缶外面を滅菌する薬剤の汚れがはやくなり、循環繰返し使用に制限を受け不経済となる等の問題点がある。
【0005】
そこで、本発明は、従来のアセプティック充填システムにおける空缶滅菌方法や装置の上記問題点を解決しようとするものであり、空缶の滅菌が短時間で効率良くできてラインを長くすることなしに確実に滅菌することができ、及び又はコンベアの速度を低速化できてラインを長くすることなしに所定の滅菌時間を確保できて確実に滅菌することができ、且つ滅菌中の搬送制御も容易で装置が簡単であり、しかも低温で滅菌することができてエネルギーコストが低減できると共に、熱可塑性フィルムをラミネートした缶にも適用できる空缶の滅菌方法及び装置を提供することを第1の目的とし、薬剤の循環使用時間を長くすることができて経済的且つ確実に滅菌できる空缶の滅菌方法及びその装置を提供することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決する本発明の空缶の滅菌方法は、クリーンルーム内で行なう外面滅菌工程、内面滅菌工程、薬剤排出工程及びリンス工程を有し、且つ前記クリーンルームの入口部において行なう空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄工程を有し、前記内面滅菌工程が、65℃以上の温水を空缶内面に接触させる温水内面滅菌工程と、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌工程との組合せからなり、前記薬剤排出工程が缶底部を吸着保持して搬送するコンベアが反転することにより缶を反転させて薬剤を排出することを特徴とする。それによって、上記第1の目的と第2の目的を同時に果たすことができる。前記温水内面滅菌工程は、薬剤満注滅菌工程前に設けても、前記薬剤満注滅菌工程及び薬剤排出工程の後に設けてリンス工程と兼ねてもよい。
【0007】
また、本発明の他の空缶の滅菌方法は、クリーンルーム内で行なう外面滅菌工程、内面滅菌工程、薬剤排出工程及びリンス工程を有し、且つ前記クリーンルームの入口部において行なう空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄工程を有し、少なくとも前記内面滅菌工程が、空缶を多列状態で搬送しながら空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる多列搬送処理による薬剤満注滅菌工程を有し、前記薬剤排出工程が缶底部を吸着保持して搬送する多列コンベアが反転することにより缶を反転させて薬剤を排出することを特徴とする構成からなるものである。
【0008】
前記両発明において、外面滅菌工程は、缶底及び又は缶胴外周面に温水を噴射して接触させる温水滅菌工程と、缶底及び又は缶胴外周面に薬剤を噴射して接触させる薬剤滅菌工程とで構成するか、又は缶底及び又は缶胴外周面に薬剤を噴射して接触させる薬剤滅菌工程のみを設けてもよい。その場合は、外面滅菌工程の前に缶底を洗浄する缶底洗浄工程を設けるのが望ましい。また、前記外面滅菌工程、内面滅菌工程の温水内面滅菌工程と薬剤満注滅菌工程、薬剤排出工程は、空缶を多列搬送しながら行う多列搬送処理であるのが望ましい。さらに、前記空缶滅菌工程における薬剤満注滅菌工程では、35〜70℃に加温した過酢酸系薬剤を使用することによって、滅菌時間を短縮できると共に薬剤の消耗を減少させて効率よく滅菌することができ、しかも低温で滅菌でき、熱可塑性フィルムをラミネートした缶にも適用できる。
【0009】
空缶の滅菌方法を実施するための本発明の空缶の滅菌装置は、クリーンルーム内に、空缶外面を滅菌する外面滅菌手段、空缶内面を滅菌する内面滅菌手段、薬剤排出手段、及びリンサーを備え、前記クリーンルームの入口部には空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄手段が配置されており、前記内面滅菌手段は、温水を空缶内面に接触させる温水内面滅菌手段と、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌手段との組合せからなり、該薬剤満注滅菌手段は、空缶を搬送するコンベアからなる搬送手段と、該コンベアの上流側の上方に配置され、コンベアにより搬送される空缶に薬剤を満注充填する充填ノズルを有する薬剤充填装置からなり、前記排液手段は、缶を吸着保持して搬送できる無端状の吸着反転コンベアで構成され、薬剤が充填された缶の底部を吸着して搬送し、該コンベアの復路で缶が反転することにより、薬剤を排出し、往路で正立した缶を正立状態で排出するようにしてなることを特徴とするものである。
【0010】
また、空缶の滅菌方法を実施するための本発明の他の空缶の滅菌装置は、クリーンルーム内に、空缶外面を滅菌する外面滅菌手段、空缶内面を滅菌する内面滅菌手段、薬剤排出手段、リンサーを備えてなり、前記クリーンルームの入口部には空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄手段が配置されており、前記内面滅菌手段は、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌手段を有し、該薬剤満注滅菌手段は、空缶を所定間隔を有して多列状態で搬送するネットコンベアからなる搬送手段と、前記ネットコンベアの上流側の上方に配置され、多列状態で搬送される空缶に薬剤を満注充填する充填ノズルを有する薬剤充填装置とからなり、前記薬剤排出手段は、缶を多列状態で吸着保持して搬送できる無端状の多列吸着反転コンベアで構成され、薬剤が充填された缶の底部を吸着して多列状態で搬送し、該コンベアの復路で缶が反転することにより、薬剤を排出し、往路で正立した缶を整列手段に正立状態で排出するようにしてなることを特徴とするものである。
【0011】
上記両発明の滅菌装置において、ネットコンベアの上流側に、空缶を吸着して搬送できる吸着コンベアと、該吸着コンベアで底部を吸着されて反転状態で搬送される空缶内部に温水を噴出する温水噴射ノズルで構成される温水内面滅菌手段を設けることが望ましい。また、外面滅菌手段としては、例えば前記ネットコンベアで搬送される空缶の底部に前記ネットコンベアの下方から薬剤を噴霧する底部滅菌ノズルと、前記ネットコンベアで搬送される空缶の列間に配置され、搬送中の空缶の胴部外周面に薬剤を噴霧する胴部滅菌ノズルとで構成することができる。
【0012】
前記薬剤充填装置の下流側に、薬剤満注状態で搬送される缶の薬剤こぼれ分を補充する補充ノズルを有する薬剤補充充填装置を配置することによって、より確実に薬剤満注状態を維持することができる。また、前記内面滅菌手段、外面滅菌手段、薬剤排出手段、及びリンサーは、クリーンルーム内に配置され、且つ前記内面滅菌手段、外面滅菌手段の前記ネットコンベアの上流側端部がクリーンルームへの缶供給口に面して配置されており、該缶供給口に通じるクリーンルーム入口部に缶底外面を洗浄する缶底洗浄手段を配置することによって、缶底を洗浄してからクリームルーム内に導入することができる。
【0013】
前記缶底洗浄手段を、多列で搬送される空缶の開口頂部を吸着して懸垂状に搬送する無端状の吸着コンベアと、該吸着コンベアで搬送される空缶の底部外面に洗浄水を噴射する洗浄水噴射ノズルとで構成することによって、缶底を確実に洗浄することができる。また、前記缶底洗浄手段又は外面温水滅菌装置の上流側に、単列状態で搬送されてくる空缶を正立密集状態で搬送する集合コンベア、該正立密集状態で搬送されてくる空缶を多列状態に振り分けて搬送する振り分け装置を配置し、該振り分け装置で空缶を各列の間隔が所定間隔となるように多列に振り分け、その下流端部で前記吸着コンベアに缶が吸着するようにすることによって、デパレタイザーから単列状態で搬送されてくる空缶を確実に多列状態、しかも各缶が接触していない状態で次工程に空缶を供給することができるので、缶外周面全体に確実に薬剤を接触させることができ、滅菌効果を向上させることができる。
【0014】
前記排液手段を、缶を多列状態で吸着保持して搬送できる無端状の吸着反転コンベアで構成して、薬剤が充填された缶の底部を吸着して多列状態で搬送し、該コンベアの復路で缶が反転することにより、薬剤を排出し、往路で正立した缶を、前記整列手段に正立状態で排出するようにすることによって、多列の缶を同時に排液でき、しかも排液時間を長く設定でき缶付着薬剤を減らせることができる。また、前記整列手段が、前記排液手段の吸着反転コンベアから移載される缶群をその下流端部で1列状態に整列してリンサーに供給するコンベアと、ライン停止時に薬剤満注缶を排液して待機するセービングコンベアを備えることによって、ライン停止時に薬剤満注充填状態にしておくことが回避できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る空缶滅菌装置の概略平面図、図2はその正面図である。本発明における空缶滅菌装置は、空缶(以下、単に缶という)を多列状態に振り分けて搬送して多列同時に滅菌処理できるようになっており、それによりコンベア速度を単列の場合と比べて遅くして短いラインで十分に滅菌時間を確保でき、省スペースを図ることができるものである。本実施形態の空缶滅菌装置の基本的構成は、1列状態で搬送されてくる缶を多列状態に振り分けた後、▲1▼外面温水滅菌、▲2▼内面温水滅菌、▲3▼内面の薬剤満注滅菌、▲4▼外面薬剤滅菌、▲6▼薬剤排出、▲7▼集合及びセービング、▲8▼リンスの各工程からなり、▲1▼〜▲8▼の各工程はクラス10,000程度のクリーンルーム内に設置され、且つそれぞれが囲われて所定のクリーン度に維持されるチャンバー内で行われる。即ち、クリーンルーム10内には、順に温水滅菌チャンバー6、薬剤滅菌チャンバー16、滅菌済み缶の整列チャンバー36、リンスチャンバー37にそれぞれ区画配置されている。
【0016】
図中、1はデパレタイザーから缶を1列正立状態で搬送する高速の単列コンベア、2は該単列コンベアから搬送されてくる缶cを多列密集状態に集合して搬送する集合コンベアであり、エアコンベアで構成され、エアにより缶を密集状態で搬送する。3はエアコンベアの端部に配置された振り分け装置であり、無端状ベルトコンベアからなる振り分けコンベンヤ3’とその上方に配置された缶列ガイド(図示されてない)とで構成され、密集状態で搬送される缶を、後工程の外面滅菌工程で缶の外周を満遍なく滅菌可能にするために、幅方向に所定間隔を有するように多列(図の実施形態では5列)に振り分けて搬送する。
【0017】
4は主に缶底を集中的に温水で滅菌する外面温水滅菌装置であり、クリーンルーム10の入口内部に配置された内外面温水滅菌チャンバー6内に配置され、クリーンルーム10の缶搬入口11を貫通して設けられ、振り分けコンベア3’の端部に到達した缶の開口頂部を吸着して中継コンベア9まで懸垂状に搬送する無端状の吸着コンベア5と、該吸着コンベアによって吸着搬送される缶の底部外面に向けて清水を噴射する温水噴射ノズルを備えた温水噴射手段7とから構成されている。吸着コンベア5の吸着手段は、取り扱う缶の材質に応じて、磁石又はバキューム等が適宜採用できる。なお、噴射した温水はドレン口8から排水される。吸着コンベア5は、前記振り分けコンベアよりもやや高速で運転され、振り分けコンベアで列方向に連なって搬送されてきた缶は、吸着コンベアによって搬送方向にも所定間隔を有して搬送され、缶底を含む缶胴外面に温水が接触し易くして効果的に温水滅菌ができるように工夫されている。
【0018】
中継コンベア9に移載された缶は、次に反転コンベア12と温水噴射手段13で構成される内面温水滅菌手段に移載される。反転コンベア12は、中継コンベア9の下流端にそれと直交して配置され、磁石又はバキュームによって缶底を吸着保持できるように構成され、外面が温水滅菌された缶が中継コンベアから反転コンベア12上に缶移載ガイド151に沿って押し出されると缶底を吸着保持し、その状態で復路で反転することによって缶を倒立状態で搬送できる。反転コンベアの復路に沿って、倒立状態で搬送される缶の内部に向けて温水を噴射する多数の温水噴射ノズルを有する缶内面温水噴射手段13が配置され、搬送中缶内に温水が噴射されて缶内面を洗浄滅菌するようになっている。温水滅菌された缶は、反転コンベアが反転することによって再度正立状態となり、缶移載ガイド152によって薬剤滅菌チャンバー16内に配置されたネットコンベア17に送られる。前記缶移載ガイド151、152は、それぞれ直交配置されている中継コンベア−反転コンベア間、及び反転コンベア−ネットコンベア間を複数列(本実施形態では5列)を維持した状態で缶を直角に搬送ガイドするために屈曲部を有してコンベアの上方を複数本平行設けられている。
【0019】
ネットコンベア17は、薬剤滅菌チャンバー内に配置され、該ネットコンベア上に前記反転コンベア12から缶が多列状態で移載される。ネットコンベアの上面には、図3及び図4に示すように、各列毎に缶を案内する一対のガイド14が、幅方向に所定間隔をおいて5組配置されている。
【0020】
そして、ネットコンベア17の上流側の上方には、所定区間にわたって搬送中に缶に薬剤を満注状態に充填するための薬剤充填タンク18が配置されている。該薬剤タンクの下面には、図3に示すようにネットコンベアで搬送中の缶の各列の上方に沿って位置するように、薬剤充填ノズル19が設けられている。該薬剤充填ノズル19は、搬送方向に沿ってスリットを形成したスリットノズル、若しくは複数個のシャワーノズル等で形成されている。また、該薬剤充填タンク18より所定距離離れた下流側に、搬送中に発生する薬剤こぼれ分を補充充填するための薬剤補充タンク20が設けられ、缶内を常に満注中状態に保って缶内面に滅菌洩れが生じるのを防止している。
【0021】
薬剤充填タンク18は、図3に示すように所定ヘッド位置にオーバーフローパイプ21が設けられ、ノズルから流下する薬剤の流下圧が強過ぎないように設定された液面高さを、常に保つことができるようになっている。それにより、常に一定状態で安定して薬剤を充填することができる。オーバーフローした薬剤は、後述するように外面洗浄のために噴霧された薬剤、及び缶内に充填されて明けられた薬剤と共に、缶滅菌チャンバーの下方から図示しない薬剤回収タンクに回収され、再び薬剤供給パイプ22を介して薬剤充填タンク18内に循環供給される。薬剤補充タンク20も同様な構造となっている。
【0022】
また、ネットコンベア17の搬送経路には、缶の胴部外面を滅菌するための胴部滅菌ノズル23と、底部外面を滅菌するための底部滅菌ノズル24とが配置されている。これらのノズルは、薬剤を噴霧するスプレーノズル構造となっており、薬剤を微粒状態にして噴霧することによって、薬剤が缶の外周面に長時間付着し易くなり、外周面の滅菌効果を向上させることができる。前記胴部滅菌ノズル23は、図4に示すように、ネットコンベア17で搬送される缶列の各列中間部に搬送方向に沿って各列交互に千鳥状に設けられ、且つ搬送方向の左側及び右側に位置する胴部滅菌ノズル23の噴霧軸線を結ぶ線が搬送方向に対して斜めに(図6の実施形態では45°)なるように配置することによって、胴部全体に薬剤が噴霧されるようになっている。そして、胴部滅菌ノズル23を缶の高さをカバーできる大きさの縦方向スリット噴霧ノズルに構成し、且つ図5に示すように搬送方向に沿って斜めに傾斜して、搬送中の缶に対して必ず左右何れかのノズルからの噴霧液が連続して当たるようにすることによって、少ないノズル本数と噴霧量で、噴霧ムラが生じることなく効率良く缶胴外面の滅菌ができる。
【0023】
一方、底部滅菌ノズルは、ネットコンベアの缶が通過する下方に設けられ、缶の搬送方向に沿って形成されたスリット噴霧ノズル又は複数個の噴霧ノズル列として設けられている。従って、缶搬送中にネットコンベアの網目を通して缶底に薬剤を噴霧することができ、缶の内面薬剤滅菌と同時に缶底及び缶胴の外面薬剤滅菌が1工程でできる。
【0024】
25は排液装置であり、本実施形態では前記ネットコンベアの端部に面して該ネットコンアと直角に配置した幅広の無端ベルト状の吸着反転コンベア26で構成されている。排液装置を構成する吸着反転コンベア26は、缶ガイド27に案内されてネットコンベアから満注状態の缶群を移載されることによって、缶底を吸着保持し、その状態で排液コンベアが復路で反転することによって、缶が反転され薬剤が排液される。排液された缶は、コンベアが反転することによって再度正立状態となり、缶ガイド28に案内されて整列コンベア30に送られる。
【0025】
以上のネットコンベア17、薬剤充填タンク18、薬剤補充タンク20、排液装置25は、底壁が薬剤受けとなっている薬剤滅菌チャンバー16内に配置され、薬剤を回収して循環使用できると共に薬剤から発する異臭がクリーンルーム内に分散しないように適宜の手段で外部に排気している。
【0026】
30は整列コンベアであり、滅菌液が排出されて多列集合状態で吸着反転コンベアから移載された缶を次第に1列状態に整列させて、次工程のリンサー35に1列状態で送るようにしたものである。本実施形態では、整列コンベアは、ライン停止時には薬剤満注ゾーンの缶を排液して待機できるようにセービングコンベアを兼ねるものであり、図1に示すように下流端が搬送方向にずれている3列の平行コンベア311、312、313で構成されている。3列のコンベアの下流側には該コンベアの端部を斜めに横切って缶整列ガイド32が配置され、その端部で缶は1列に整列されてリンサーへの供給コンベア34に移載される。また、3列の平行コンベアのうち、313はセービングコンベアとして機能するものであり、ライン停止時に薬剤満注された缶から薬剤を排液した状態で該セービングコンベア上で待機できるようにしたものである。通常は缶は平行コンベア311、312を通って供給コンベア34に供給されるが、ラインが停止した場合缶はセービングコンベアに移載されて長時間薬剤と接触した状態を解除することができ、缶を保護する。
【0027】
以上の整列コンベア30及びリンサー35への供給コンベア34は、クリーンルーム内をさらに囲って形成した滅菌済み缶整列チャンバー36内に配置され、該チャンバー内には、高度の無菌エアーが供給されてクラス100程度に維持され、クリーンルーム10内よりもさらに高清浄状態に維持されている。
【0028】
本実施形態の空缶の滅菌装置は、以上のように構成され、デパレタイザーから単列コンベア1で1列状態で送られてくる空缶は、集合コンベア2上で多列密集状態で搬送され、振り分けコンベア3’で5列状態に振り分けられ、その先端部で吸着コンベア5により開口端部が吸着されて、底部が開放された状態で搬送される。その際、吸着コンベア5は、前記振り分けコンベアよりもやや高速で運転され、振り分けコンベアで列方向に連なって搬送されてきた缶は、吸着コンベアによって搬送方向にも所定間隔を有して搬送されて、クリーンルーム内の温水滅菌チャンバー6に配置されているネットコンベア17上に移載される。吸着コンベアで搬送中に、空缶の搬送路下方に設けられた温水噴射ノズル7から温水を缶底外面に噴射することによって、缶底外面を集中的に洗浄滅菌すると共に缶胴外面も滅菌する。温水による外面滅菌は、65℃以上の温水を約3秒以上噴射することが望ましい。缶の上部を吸着して缶底外部を露出状態で搬送して缶底に向けて温水噴射することによって、静電気作用等により汚れが付着し易い缶底外面が効果的に滅菌される。
【0029】
外面が温水滅菌された缶は、吸着コンベア5から中継コンベア9上に移載され、次いで反転コンベア12上に移載される。反転コンベア12の反転経路で缶が反転した状態で缶内面温水噴射手段ノズルから缶胴内面に向けて、65℃以上、望ましくは75〜90℃の温水を3秒以上噴射して、缶内面を温水滅菌を行う。缶の内外面が温水滅菌された缶は、次いで薬剤滅菌チャンバー16内に配置されているネットコンベア17上に移載される。反転コンベア12上で多列密集状態なっている缶は、移載されるに際してネットコンベアとの速度差により搬送方向に所定間隔に拡げられると共に、缶ガイド14によって幅方向にも拡げられてネットコンベアによって搬送される。
【0030】
薬剤滅菌チャンバー16内では、ネットコンベアの上方に設けられた薬剤充填タンク18の薬剤充填ノズル19から缶の搬送路上方に沿って薬剤が一定流量で流下しており、缶がその下を通過することにより、薬剤が満杯に充填される。本実施例で使用される薬剤は、35〜70℃に加温された過酢酸系薬剤であるが、必ずしもそれに限るものではない。前記35〜70℃の温度範囲は、缶内面を例えばPETフィルム等でラミネートした缶に熱的影響を与えないで短時間に効果的に滅菌できる範囲である。過酢酸系薬剤の場合、薬剤を満注状態にして缶内面に10数秒から数分程度保持することによって、缶内面を十分に滅菌することができるので、滅菌時間を短縮することができる。ネットコンベアは、必要とする滅菌時間を稼ぐことができる程度の長さであれば良いので、滅菌時間が短縮できればその分ネットコンベアの長さも短くすることができる。その上、本実施形態では、缶を5列で搬送して多列処理しているので、従来の単列処理の場合と比べネットコンベアは1/5の速度にすることができ、搬送中の液こぼれが低減でき、確実な滅菌が可能となる。そして、従来よりも低速で運転することができるので、コンベアの耐久性も向上する。
【0031】
以上のように本実施形態によれば、ネットコンベアが低速運転されるので、満注状態に充填された缶からの液こぼれは単列処理の場合と比べて特段に少ないが、より確実を期すために、本実施形態では薬剤充填タンク18の下流側にさらに薬剤補充タンク20が設けられている。従って、たとえ液こぼれが生じても、その位置を通過することにより液こぼれ分が補充充填され、缶内面全体を薬剤と所定時間以上確実に接触させることができ、滅菌洩れが生じることはない。
【0032】
一方、ネットコンベア17で搬送中に、各列の搬送路間に設けられた胴部滅菌ノズル23及びネットコンベアの下方に設けられた底部滅菌ノズル24から、図4〜図6に示すように、胴部及び缶底の缶外周面全体に薬剤が噴霧される。その上、図5〜図6に示すように、少ない本数のノズルで、そこを通過する缶胴の全周に薬剤を付着させることができるように、胴部滅菌ノズル23の配置及びノズル孔の形状が工夫されているので、外周面滅菌のための薬剤使用量を減らすことができる。
【0033】
薬剤を充填され且つ外周面が滅菌された缶は、ネットコンベア17の端部に達すると、それと直交して配置されている吸着反転コンベア26に上に押し出される。吸着反転コンベア26は定速運転されており、押し出された缶は該コンベアに設けた吸着手段により底部が吸着されて抵抗を受けながら缶ガイド27によって案内されてコンベア幅方向全体に密集状態で広がり、その状態で缶底が吸着されて、吸着反転コンベア26が復路で反転することによって、缶が反転して薬剤が排出される。缶は復路全長に亘って反転状態となるので、排液時間が長く設定でき、その分缶内に付着する薬剤量を減らすことができる利点がある。
【0034】
以上のように、缶滅菌チャンバー内で使用した薬剤は、吸着反転コンベア26から整列コンベアに移載される缶に付着している僅かの薬剤を除き缶滅菌チャンバーの底壁に落下して回収され、図示しない回収タンクに送られ、その汚れ具合に応じて再び循環使用される。本実施形態では、上述のように、該缶滅菌チャンバー内に搬入される缶は、最も埃が付着し易い缶底をはじめ缶胴が薬剤滅菌チャンバー16ヘ搬入直前に温水で滅菌洗浄されているので、薬剤の汚れ具合が少なく、循環使用回数を増やすことができる。
【0035】
排液して空になった缶は、吸着反転コンベア26が復路から往路に変転する際、再び正立状態となり、缶ガイド28が設けられている位置に達すると該ガイドにより誘導されて整列コンベア30上に押し出される。整列コンベア30の下流側に設けられた整列ガイド32の作用により、空缶は中央のコンベア311からその隣のコンベア312に次第に移動し、コンベア312の下流端で1列に整列されてリンサー35への供給コンベア34に移載される。リンサー35で缶は、内面及び外面が無菌水で洗浄されて内外面に付着している薬剤を完全に除去して、図示しない次の内容物充填工程へと搬送される。
【0036】
以上のように、本実施形態では缶内画面の滅菌を温水滅菌と薬剤滅菌の組合せたものであり、それにより薬剤滅菌の場合と比べて次のような利点がある。
過酢酸系薬剤の滅菌効果管理には過酢酸濃度を管理しているが、薬剤の加熱温度により過酢酸分解率が異なる。温度により過酢酸分解率は、例えば薬剤温度65℃を1とすると、50℃では1/(2〜3)、40℃では1/(6〜10)程度となる。一方、滅菌時間については、薬剤温度65℃を1とすると、同じ滅菌価を得るには50℃では約3倍、40℃では約9倍の滅菌時間が必要なる。以上のことから、薬剤温度を上げた方がコンパクトなシステムを構築できる利点はあるが、反面薬剤コストが高くなる。従って、例えば65℃以上の温水50℃の薬剤の複合滅菌とすると、65℃薬剤と同等の滅菌効果を確保でき、薬剤コストを約1/2にすることができる利点がある。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、缶の温水内面滅菌工程及び温水外面滅菌工程は、薬剤滅菌チャンバーに設けられた、吸着コンベア5と温水噴射ノズル7からなる温水外面滅菌装置4と、反転コンベア12と缶内面温水噴射手段13とからなる温水内面滅菌装置で行われているが、温水滅菌チャンバー6を温水タンクとして構成して、65℃以上の温水が貯留された温水タンク内をシュート等の搬送手段によって通過させることによって、温水内面滅菌工程及び温水外面滅菌工程を同時に達成できるようにしても良い。また、他の方法して、温水内面滅菌工程を、薬剤滅菌工程後の排液装置25の吸着反転コンベア26を共用して行っても良い。その場合、吸着反転コンベア26のネットコンベア側の半分を薬剤滅菌チャンバー16内に位置させ、整列コンベア側の半分を新たに形成した温水内面滅菌チャンバー内に位置させるようにして、温水内面滅菌チャンバー内に吸着反転コンベアで吸着され缶が通過する経路に缶内面温水噴射手段を配置して、薬剤滅菌チャンバー16内で排液が終了した缶が温水内面滅菌チャンバー内を反転状態を維持したまま通過する際に、缶内面に温水を噴射するようにすれば良い。さらに他の方法として、温水滅菌工程をリンス工程と兼用することも可能である。その場合、リンサーで缶の内外面同時に65℃以上の温水を噴射することによって達成することができる。
【0038】
また、上記実施形態では、クリーンルームに搬入前に缶列を多列に振り分けてあるが、少なくとも空缶薬剤滅菌工程中が多列であれば良い。さらに、前記実施形態では、滅菌のためネットコンベアと排液コンベアを別個に設けてあるが、例えば取り扱う缶がスチール製であれば、缶滅菌のためのネットコンベアを磁石コンベアで構成し、薬剤満注状態の缶をそのままネットコンベアで吸着保持し、その戻り工程で缶が倒立することによって排液するようにすれば、ネットコンベアが排液コンベアを兼ねるように構成することも可能である。また、整列コンベアは必ずしも複数の平行コンベアで構成する必要はなく、その下流端部で1列に整列できれば良く、種々の手段が採用できる。
【0039】
上記実施形態の空間の滅菌方法では、温水滅菌と薬剤滅菌工程の組合せで行ったが、薬剤滅菌工程のみでも可能である。図7及び図8はその場合の実施形態の概略図である。以下、本実施形態について、前記実施形態と共通する部分については同一符号を付し、相違する部分のみを説明する。
【0040】
本実施形態では、温水滅菌工程は設けられてなく、薬剤滅菌工程の前に、缶底洗浄工程を設けてある点が相違している。
缶底洗浄を行う缶底洗浄装置50は、振り分けコンベア3’とクリーンルーム10内の薬剤滅菌チャンバー16内に配置されたネットコンベア17間に配置され、クリーンルーム10の缶搬入口11に達するように形成された缶底洗浄チャンバー51内を貫通して設けられ、振り分けコンベア3’の端部に到達した缶の開口頂部を吸着してネットコンベア17まで懸垂状に搬送する無端状の吸着コンベア52と、該吸着コンベアによって吸着搬送される缶の底部外面に向けて洗浄水を噴射する洗浄水噴射ノズル(洗浄水噴射手段)53とから構成されている。噴射した洗浄液はドレン口54から回収される。吸着コンベア52は、前記振り分けコンベアよりもやや高速で運転され、振り分けコンベアで列方向に連なって搬送されてきた缶は、吸着コンベアによって搬送方向にも所定間隔を有して搬送されて、クリーンルーム内に配置されているネットコンベア17上に移載されるようになっている。
【0041】
以上のように、本実施形態では薬剤滅菌チャンバー内に搬入される缶cを多列状態で吸着保持して、底部外面に向けて洗滌水を噴射することにより、缶底を確実に洗浄することができ、その状態で薬剤滅菌チャンバー内に搬入されるので、循環使用される薬剤の汚れを軽減でき、薬剤の循環使用時間を長くすることができ、経済的である。薬剤滅菌チャンバー内以下の各工程は前記実施形態と同様である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、空缶を一定時間薬剤満注状態に保持するので、缶内面全体に一様に滅菌剤を接触させることができて滅菌ムラがなく確実に滅菌することができる。また、従来のように缶をオーブンで加熱する必要がなく、低温で確実な滅菌ができるので、エネルギーコストが低減できると共に、合成樹脂フィルムをラミネートした缶にも適用可能である。そして、本発明の空缶の滅菌装置は、オーブンや冷却装置を必要としないので、その分装置全体を単純化することができ、缶アセプティック充填システムを低コストで効果的に確立することができる。
【0043】
その上、本願の請求項1及び請求項9の発明によれば、温水滅菌と薬剤満注滅菌との複合滅菌であるので、薬剤コストを低減でき低コストで効果的に空缶を滅菌することができる。また、請求項4及び請求項10の発明によれば、缶を多列処理するので、コンベアスピードが低速に設定できるため液こぼれがなく、且つ十分な滅菌時間が稼げるので、確実な滅菌が可能となり、コンベアの耐久性を講じると共にライン全体を短くすることができ、小型化、省スペースを図ることができる。
【0044】
薬剤滅菌工程で35〜70℃に加温した過酢酸系薬剤を使用することにより、効果的に且つ短時間で滅菌が可能となる。特に、温水滅菌と組み合わせて複合滅菌することにより、薬剤温度を低温加温で高温の場合と同等の滅菌価を得ることができ、その分過酢酸分解率の低い状態で使用を可能にし、薬剤コストを飛躍的に低減させることができる。また、薬剤充填装置の下流側に薬剤補充充填装置を設けることにより、満注状態で搬送される缶にたとえ液こぼれが発生してもすぐに補充充填されるので、常に満注状態を維持することができ、内部に滅菌もれが生じるおそれはない。
【0045】
また、外面滅菌手段を、ネットコンベア上で下方から底部外面に向けて薬剤を噴射する底部滅菌ノズルと胴部外周面に薬剤を噴出する胴部滅菌ノズルとで構成することにより、胴部外周面も確実に滅菌することができる。さらに、クリーンルーム入口で缶底外面を洗浄することにより、クリーンルームの清浄度を高め、且つ循環使用薬剤の汚れを軽減でき、薬剤の循環使用時間を長くすることができて経済的に且つ確実に滅菌できる。さらに、また薬剤排出手段として、吸着反転コンベアを設けることにより、排液時間が長く設定でき、缶付着薬剤を減らすことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空缶の滅菌装置の概略平面図である。
【図2】その正面図である。
【図3】ネットコンベア上での缶内周面の滅菌作動状態を示す概略図である。
【図4】ネットコンベア上での缶外周面の滅菌作動状態を示す概略図である。
【図5】図4に示す缶外周面の滅菌する胴部滅菌ノズルの配置及び作動状態を示す正面模式図である。
【図6】その平面模式図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る空缶の滅菌装置の概略平面図である。
【図8】その正面図である。
【符号の説明】
1 単列コンベア 2 集合コンベア
3 振り分け装置 4 外面温水滅菌装置
5 吸着コンベア 6 温水滅菌チャンバー
7 洗浄水噴射ノズル 9 中継コンベア
10 クリーンルーム 12 反転コンベア
13 内面温水噴射手段 14 缶ガイド
16 薬剤滅菌チャンバー 17 ネットコンベア
18 薬剤充填タンク 19 薬剤充填ノズル
20 薬剤補充タンク 21 オーバーフローパイプ
23 胴部滅菌ノズル 24 底部滅菌ノズル
25 排液装置 26 吸着反転コンベア
30 整列コンベア 34 供給コンベア
35 リンサー 36 クリーンチャンバー
50 缶底洗浄装置 51 缶底洗浄チャンバー
52 吸着コンベア 53 洗浄水噴射ノズル

Claims (15)

  1. クリーンルーム内で行なう外面滅菌工程、内面滅菌工程、薬剤排出工程及びリンス工程を有し、且つ前記クリーンルームの入口部において行なう空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄工程を有し、前記内面滅菌工程が、65℃以上の温水を空缶内面に接触させる温水内面滅菌工程と、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌工程との組合せからなり、前記薬剤排出工程が缶底部を吸着保持して搬送するコンベアが反転することにより缶を反転させて薬剤を排出することを特徴とする空缶の滅菌方法。
  2. 前記温水内面滅菌工程が、薬剤満注滅菌工程前に行われる請求項1記載の空缶の滅菌方法。
  3. 前記温水内面滅菌工程が、前記薬剤満注滅菌工程及び薬剤排出工程の後に行われ、リンス工程と兼ねている請求項1記載の空缶の滅菌方法。
  4. クリーンルーム内で行なう外面滅菌工程、内面滅菌工程、薬剤排出工程及びリンス工程を有し、且つ前記クリーンルームの入口部において行なう空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄工程を有し、少なくとも前記内面滅菌工程が、空缶を多列状態で搬送しながら空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる多列搬送処理による薬剤満注滅菌工程を有し、前記薬剤排出工程が缶底部を吸着保持して搬送する多列コンベアが反転することにより缶を反転させて薬剤を排出することを特徴とする空缶の滅菌方法。
  5. 前記外面滅菌工程が、缶底及び又は缶胴外周面に温水を噴射して接触させる温水滅菌工程と、缶底及び又は缶胴外周面に薬剤を噴射して接触させる薬剤滅菌工程を有する請求項1又は4記載の空缶の滅菌方法。
  6. 少なくとも前記薬剤滅菌工程の前に缶底を洗浄する缶底洗浄工程を設けてなる請求項5記載の空缶の滅菌方法。
  7. 前記内面滅菌工程における薬剤満注滅菌工程は、35〜70℃に加温した過酢酸系薬剤を缶内に満注充填して行われる請求項1〜6何れか記載の空缶の滅菌方法。
  8. クリーンルーム内に、空缶外面を滅菌する外面滅菌手段、空缶内面を滅菌する内面滅菌手段、薬剤排出手段、及びリンサーを備え、前記クリーンルームの入口部には空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄手段が配置されており、前記内面滅菌手段は、温水を空缶内面に接触させる温水内面滅菌手段と、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌手段との組合せからなり、該薬剤満注滅菌手段は、空缶を搬送するコンベアからなる搬送手段と、該コンベアの上流側の上方に配置され、コンベアにより搬送される空缶に薬剤を満注充填する充填ノズルを有する薬剤充填装置からなり、前記排液手段は、缶を吸着保持して搬送できる無端状の吸着反転コンベアで構成され、薬剤が充填された缶の底部を吸着して搬送し、該コンベアの復路で缶が反転することにより、薬剤を排出し、往路で正立した缶を正立状態で排出するようにしてなることを特徴とする空缶の滅菌装置。
  9. クリーンルーム内に、空缶外面を滅菌する外面滅菌手段、空缶内面を滅菌する内面滅菌手段、薬剤排出手段、リンサーを備えてなり、前記クリーンルームの入口部には空缶の缶底外面を洗浄する缶底洗浄手段が配置されており、前記内面滅菌手段は、空缶内に薬剤を満注充填して缶内面を所定時間薬剤と接触させる薬剤満注滅菌手段を有し、該薬剤満注滅菌手段は、空缶を所定間隔を有して多列状態で搬送するネットコンベアからなる搬送手段と、前記ネットコンベアの上流側の上方に配置され、多列状態で搬送される空缶に薬剤を満注充填する充填ノズルを有する薬剤充填装置とからなり、前記薬剤排出手段は、缶を多列状態で吸着保持して搬送できる無端状の多列吸着反転コンベアで構成され、薬剤が充填された缶の底部を吸着して多列状態で搬送し、該コンベアの復路で缶が反転することにより、薬剤を排出し、往路で正立した缶を整列手段に正立状態で排出するようにしてなることを特徴とする空缶の滅菌装置。
  10. 前記薬剤満注滅菌手段の上流側に、空缶を吸着して搬送できる吸着コンベアと、該吸着コンベアで底部を吸着されて反転状態で搬送される空缶内部に温水を噴出する温水噴射ノズルからなる温水内面滅菌手段が設けられている請求項8又は9記載の空缶の滅菌装置。
  11. 前記外面滅菌手段は、前記ネットコンベアで搬送される空缶の底部に前記ネットコンベアの下方から薬剤を噴霧する底部滅菌ノズルと、前記ネットコンベアで搬送される空缶の列間に配置され、搬送中の空缶の胴部外周面に薬剤を噴霧する胴部滅菌ノズルを有する請求項8、9又は10記載の空缶の滅菌装置。
  12. 前記薬剤充填装置の下流側に、薬剤満注状態で搬送される缶の薬剤こぼれ分を補充する補充充填ノズルを有する薬剤補充充填装置を配置した請求項8〜11何れか記載の空缶の滅菌装置。
  13. 前記ネットコンベアの上流側端部に、空缶の開口頂部を吸着して懸垂状に搬送する吸着コンベアと、該吸着コンベアで搬送される空缶の底部外面に洗浄水を噴射する洗浄水噴射ノズルからなる缶底洗浄手段が配置されている請求項〜12何れか記載の空缶の滅菌装置。
  14. 前記缶底洗浄手段の上流側に、単列状態で搬送されてくる空缶を正立密集状態で搬送する集合コンベア、該正立密集状態で搬送されてくる空缶を多列状態に振り分けて搬送する振り分け装置が配置され、該振り分け装置で空缶を各列の間隔が所定間隔となるように多列に振り分けるようになっている請求項8又は13記載の空缶の滅菌装置。
  15. 前記整列手段は、前記排液手段の多列吸着反転コンベアから移載される缶群をその下流端部で1列状態に整列してリンサーに供給するコンベアと、ライン停止時に薬剤満注缶を排液して待機するセービングコンベアを備えてなる請求項9記載の空缶の滅菌装置。
JP2000244139A 2000-08-11 2000-08-11 空缶の滅菌方法と装置 Expired - Fee Related JP3736313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000244139A JP3736313B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 空缶の滅菌方法と装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000244139A JP3736313B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 空缶の滅菌方法と装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002053111A JP2002053111A (ja) 2002-02-19
JP3736313B2 true JP3736313B2 (ja) 2006-01-18

Family

ID=18734869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000244139A Expired - Fee Related JP3736313B2 (ja) 2000-08-11 2000-08-11 空缶の滅菌方法と装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3736313B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5298333B2 (ja) * 2007-12-28 2013-09-25 東洋製罐株式会社 キャップ殺菌洗浄装置
CN101244281B (zh) * 2008-03-18 2011-12-28 山东新华医疗器械股份有限公司 多腔室连续水浴灭菌器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002053111A (ja) 2002-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5126542B2 (ja) 容器殺菌・洗浄方法及び装置
JP2005334875A (ja) ボトル等の容器を洗浄するための方法並びに洗浄機械
SG176108A1 (en) An industrial dishwasher
JPS6379657A (ja) 容器の殺菌装置
JPH05310295A (ja) ボトルを殺菌及び/又は洗浄するための装置及び方法
JP3899812B2 (ja) アセプティック充填缶詰の製造方法と装置
WO2017209185A1 (ja) キャップ殺菌装置、内容物充填システム、キャップ殺菌方法および内容物充填方法
KR19990007889A (ko) 캡살균방법 및 장치
JPH11342919A (ja) 殺菌処理方法及び殺菌処理装置
JP5998539B2 (ja) 洗浄充填装置
JP3736313B2 (ja) 空缶の滅菌方法と装置
KR100689262B1 (ko) 운반카트 세척장치
JP3709635B2 (ja) 容器洗浄装置
JPH11139416A (ja) キャップの滅菌・殺菌装置
JP6394644B2 (ja) キャップ殺菌装置および内容物充填システム
JP6924423B2 (ja) キャップ殺菌装置および内容物充填システム
JP2019005385A (ja) 水分の除滴乾燥方法およびコンテナ処理装置
JPH1135016A (ja) キャップ殺菌方法および装置
JP2018016365A (ja) キャップ殺菌装置、内容物充填システムおよびキャップ殺菌方法
JPH0431226A (ja) 無菌充填装置
JP6807056B2 (ja) キャップ殺菌装置および内容物充填システム
JP3661316B2 (ja) 上下階連絡タイプの洗びん機
JP6292261B2 (ja) キャップ殺菌装置、内容物充填システムおよびキャップ殺菌方法
JPH0446876Y2 (ja)
US1934247A (en) Bottle washing machine

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050901

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3736313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101104

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111104

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111104

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131104

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131104

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees