JP3735980B2 - データ処理装置およびデータ書込方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶媒体の性能を十分に発揮させてデータを高速転送するのに好適なデータ処理装置およびデータ書込方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ等の情報関連機器は急速に進歩しており、特に処理速度の向上が顕著である。これに伴い、データの高速伝送や蓄積データの即時利用といった要望がある。また、プリンタ等の出力機器には、カラー化、高品質化および高速出力という要望があり、今後、ますますその傾向は強まると考えられる。
【0003】
ところで、画像データのような大容量のデータは、いわゆるハードディスクといったディスク型記憶装置に記憶されるのが通常であり、そこから必要に応じてデータが読み出される。ディスク型記憶装置には、円盤状の記憶媒体とヘッドが設けられている。そして、記憶媒体は、同心円状のトラックと呼ばれる複数の記憶領域に分割され、トラックはセクタと呼ばれる複数の記憶領域に分割されており、セクタ単位で記憶領域の管理が行われることが多い。
【0004】
一般に、記憶媒体には、磁性材料の不良やキズ等によって記録再生が不能な領域が存在する。このような不良セクタにはデータの書き込みや読み出しができないので、不良セクタの替わりにスペア領域に割り当てられた代替セクタが用いられる。この場合、通常のセクタにデータを書き込んでいき、不良セクタに至ると、データの書き込みを一旦中断してヘッドを代替セクタに移動させ、再び書き込みを開始する。そして、代替セクタへのデータの書き込みが終了すると、データの書き込みを中断し、ヘッドを通常のセクタに移動させ、データの書き込みを再開する。このように代替セクタを使用する方法では、ヘッドの移動時間を要し、これによって、データ転送速度が制限されていた。
【0005】
この点を改善すべく以下の技術が知られている。
まず、特開平5−128735号には、代替セクタの割り当て方法の変更に関する技術が記載されている。この技術を図16を参照して説明する。同図(A)は不良セクタを含む論理セクタであって、×印で示されるセクタ11とセクタ34が不良セクタである。これらの不良セクタは、ディスクのフォーマットを行う際に検出され、不良セクタを除いて論理セクタ番号を割り当てていく。この結果、規定領域に収まらないセクタについてはスペア領域に連続的に論理セクタを配置し、全体として同図(B)に示すような論理セクタの配置となる。この場合には、不良セクタに至った際にスペア領域にヘッドを移動させなくとも、当該不良セクタに隣接する論理セクタをアクセスすれば足りるので、データ転送速度の低下を軽減することができる。
【0006】
次に、特開平6−267243号には、データの管理方法を改善する技術が記載されている。この技術においては、ディスク上に管理領域を設け、そこに記録したデータがディスク上のどの位置に記録されているかを特定するための記録位置情報を格納する。そして、所定のタイミングで記録位置情報をディスク上の管理領域からメモリに転送し、データを読み書きする際にはこのメモリをアクセスして記録位置情報を検知し、これを用いてディスクをアクセスする。これにより、ディスクへのアクセス回数を減らし、データ転送速度の低下を軽減している。
【0007】
次に、特開平5−274088号には、 ディスクに入出力するデータをバッファを用いて一時的に保存し、ディスクへの入出力順序を変更することによって、高速アクセスを行う技術が開示されている。
このように従来の技術は、スペア領域の使用方法の変更、記録位置情報のメモリへの一時保管、バッファを用いたアクセス順序の変更等によって、データをアクセスしていない時間をなるべく短縮し、処理時間を全体として見た場合にデータの高速転送を実現しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アニメーションや動画等の画像処理においては、リアルタイム処理が求められることが多い。この場合には、平均的なデータ転送速度が高速であっても、転送途中に低速な期間があると、動作が不自然になったり、画面が全く出力されないといった弊害が生ずる。このため、所定の期間、あるデータ転送速度以上を保証する必要がある。
しかし、従来の技術では、転送途中に低速な期間が存在し、データ転送速度そのものを保証することができないので、リアルタイム処理には向かないといった問題があった。
また、大容量のデータを送受信する画像処理や高速プリンタ等では、データ転送が終了するまで待たなければならないといった問題があった。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、データ転送速度を保証するデータ処理装置およびデータ書込方法を提供することを目的とする。また、他の目的は、個々装置の状態に応じて性能を最大限に引き出すことができるデータ処理装置およびデータ書込方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明にあっては、分割された各記憶領域を有する記憶媒体と、データを前記記憶媒体に書き込み読み出す書込読出手段と、前記データを前記各記憶領域に書き込みこれを読み出すことによって、連続して使用可能な前記各記憶領域を連続記憶領域として特定する特定手段と、前記各連続記憶領域の書込時間を計測する時間計測手段と、前記各連続記憶領域のデータ容量を算出する算出手段と、前記書込時間および前記データ容量を前記各連続記憶領域と対応づけて格納する管理手段と、前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべき前記連続記憶領域を決定するアクセス制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明にあっては、複数のセクタから構成される複数のトラックを有する記憶媒体と、データを前記記憶媒体に書き込み読み出す書込読出手段と、前記データを前記セクタに書き込みこれを読み出すことによって、前記データを正常に再生することができない不良セクタを特定する特定手段と、前記トラックにおける前記不良セクタを除いたデータ容量を算出する算出手段と、前記トラックの書込時間を計測する時間計測手段と、前記データ容量と前記書込時間に基づいて前記トラックに対する転送レートを算出する転送レート算出手段と、前記転送レートおよび前記データ容量を前記トラックとを対応づけて格納する管理手段と、前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべきトラックを決定するアクセス制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明にあっては、複数のセクタから構成される複数のトラックを有する記憶媒体と、前記記憶媒体にデータを書き込み読み出す書込読出手段と、前記データを前記セクタに書き込みこれを読み出すことによって、連続して前記データを連続して記憶することができる連続セクタを特定する特定手段と、前記連続セクタの書込時間を計測する時間計測手段と、前記連続セクタのデータ容量を算出する算出手段と、前記データ容量と前記書込時間に基づいて少なくとも前記連続セクタを含むトラック対する転送レートを算出する転送レート算出手段と、前記転送レートおよび前記データ容量を前記連続セクタと対応づけて格納する管理手段と、前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべき前記連続記憶領域を決定するアクセス制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、データ処理装置において、前記時間計測手段は、前記書込時間の他に一のトラックのあるセクタから他のトラックのあるセクタまでのアクセス時間を計測し、前記管理手段は、計測された前記アクセス時間も格納するものであってもよい。
また、データ処理装置において、前記書込時間の替わりに読出時間を用いてもよいし、前記書込時間と読出時間を組み合わせてもよい。
また、データ処理装置において、前記データ処理装置を記憶装置と制御装置から構成し、前記記憶装置に前記管理手段を、前記制御装置に前記アクセス制御手段を備え、前記アクセス制御手段は、前記管理手段の内容を前記制御装置内のメモリに転送した後、処理を行ってもよい。
【0014】
また、請求項8に記載した発明にあっては、分割された各記憶領域を有する記憶媒体にデータを書き込むデータ書込方法において、前記記憶媒体の状態によって、連続して使用可能な前記各記憶領域を連続記憶領域として特定し、前記各連続記憶領域の書込時間または読出時間のうち少なくとも一方を計測し、前記各連続記憶領域のデータ容量を求め、前記書込時間または前記読出時間のうち少なくとも一方および前記データ容量を前記各連続記憶領域と対応づけて管理手段に格納し、前記データを書き込む際に、前記管理手段を参照して、当該データの条件を満たす前記連続記憶領域を決定することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
A.第1実施形態
1.第1実施形態の構成
1−1:システム構成
本発明の一実施形態に係わる記憶装置を用いたプリントシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
図1は、プリントシステムのブロック図である。図において、1は端末であり、パーソナルコンピュータ、キーボードおよびディスプレイ等から構成され、パーソナルコンピュータはシステム全体を制御する。2は端末1によって制御される記憶装置であって、その内部には円盤状の記憶媒体が設けられている。この記憶媒体には、大容量の画像データ等が格納される。また、3はプリンタであって、ネットワーク4を介して端末1と接続される。
【0016】
ここで、端末1から印刷のためのデータDがプリンタ制御装置30に供給されると、プリンタ制御装置3は、データDを出力装置31で処理できる形式に変換して、印刷データD’を生成する。印刷データD’は記憶部32に記憶されるとともに出力装置4に供給される。これを受けた出力装置は、印刷データD’に基づいて用紙に画像を印刷して印刷物Aを作成する。なお、印刷物Aを複数部作成する場合にあっては、記憶部32に記憶されている印刷データD’を出力装置31に出力して、変換処理を省略している。
このようなプリントシステムにあっては、データDの転送レートが低いと、印刷時間がその転送レートによって制限されるため、データDを記憶装置2から高速に読み出してプリンタ3に供給することが要求される。このため、記憶装置2は、記憶媒体の性能を十分発揮できるように以下のように構成される。
【0017】
1−2:記憶装置の構成
次に、上記した記憶装置の構成を図面を参照して説明する。図2は記憶装置2のブロック図である。図において、20は端末1と接続される外部入出力手段であって、これにより、データDの入出力が行われる。また、21はアクセス制御手段であって、端末1から入力されるコマンドを識別して、データDの書込や読出等、装置全体を制御する。また、22は記憶手段であって、円盤状の記憶媒体、データを読み書きするヘッド、ヘッドを移動させるシーク部等から構成される。この記憶媒体の記憶領域は、トラックやセクタといったように所定単位に分割されており、そこにはデータDが格納される。また、23はアクセス制御手段21と接続される時間計測手段であって、タイマー等によって構成される。これによりアクセス制御手段21に入力されるデータDの転送状況が監視しされ、転送時間が実際に計測される。また、24はテーブル管理手段であって、管理テーブルTBとこれに管理データを読み書きする書込読出手段から構成される。管理テーブルTBは、RAM等で構成され、そこには、時間計測手段23で実測された転送時間とデータ転送量との関係がトラック番号と関連づけられて格納される。
【0018】
2.第1実施形態の動作
次に、本実施形態の動作を図面を参照しつつ説明する。
2−1:データ転送レートの保証範囲の確定
記憶手段22に設けられたディスクには不良セクタが存在することがあるため、トラック毎にデータ転送レートが異なる。このため、端末1が要求するデータ転送レートを保証できるトラックを確定する処理が最初に行われる。なお、この例にあっては、ディスクのフォーマット時に上記処理が実行される。
【0019】
図3は、記憶装置がデータ転送レートの保証範囲を確定する動作を説明するためのフローチャートである。図3において、記憶装置2がディスク(記憶媒体)のフォーマットを終了すると(ステップS1)、端末1から期待データ転送レートが送信され、これを記憶装置2が受信する(ステップS2)。期待データ転送レートは、端末1が各種の処理を行うために必要とされる転送レートであり、この期待データ転送レートを下回る場合は、記憶装置2を使用できないことを意味する。したがって、記憶装置2は期待データ転送レートを保証できる記憶領域のみを用いてデータDの入出力を行う。送信された期待データ転送レートは、入出力手段20を介してアクセス制御手段21に供給されると、アクセス制御手段21はこれをテーブル管理手段24に保存する(ステップS3)。
【0020】
次に、データ転送時間をトラック毎に計測する(ステップS4)。この計測にあっては、まず、アクセス制御手段21が計測準備が完了した旨を端末1に送信すると、端末1がこれを受信してテストデータを返信する。アクセス制御手段21が受信したテストデータを記憶手段22に転送すると、記憶手段22は記憶媒体の最外縁に位置するトラックの最初のセクタからテストデータを順次書き込む(ステップS5)。この書き込み開始と同期して時間計測手段23は、時間計測を開始する。また、書き込みヘッドと読み出しヘッドは、隣接して配置されており、書き込まれたテストデータは、読み出しヘッドによって即座に読み出される。そして、アクセス制御手段21は、読み出されたテストデータが誤っているか否かを検知し、当該セクタが不良セクタであるか否かを判定する。不良セクタであると判定した場合には、アクセス制御手段21は、不良セクタに係わる時間を計測時間から差し引くように時間計測手段23に指令する。これにより、時間計測手段23は、不良セクタを除いた書込時間を計測する。
【0021】
次に、トラックが満杯になったか否かがアクセス制御手段21によって判定され(ステップS6)、満杯でない場合には判定結果がNOとなり、ステップS5に戻りテストデータの書き込みが継続される。一方、満杯になると判定結果はYESとなり、ステップS7に進んで、データ転送速度の計測を終了し、時間計測手段23はこの時点の計測時間をテーブル管理手段24に転送する。テーブル管理手段24は、計測時間とアクセス制御手段21から供給されるトラック番号とを関連づけて格納する(ステップS8)。上述したように時間計測手段23は、不良セクタを書き込んでいる時間は計測時間から除外するので、最終的な計測時間は、実際にデータを読み書きすることができる時間となる。
【0022】
例えば、当該ディスクが、図4に示すように、A〜Jのトラックで構成され、×印の部分が不良セクタであったとする。この場合には、トラックBには2個の不良セクタがあり、また、トラックFには3個の不良セクタがある。したがって、トラックB,Gでは、データ転送時間が短くなる。この結果、各トラックのデータ転送時間は、図5に示すものとなる。
【0023】
この後、アクセス制御手段21は、全てのトラックについて計測が完了したか否かを判定し(ステップS9)、完了していない場合にはステップS4〜ステップS9の処理を繰り返す。一方、全てのトラックについて計測が完了しているならば、判定結果はYESとなり、ステップS10に進んで、アクセス制御手段21が各トラックにおけるデータ転送レートを各々算出し、算出結果をトラック番号と関連づけてテーブル管理手段24に一旦格納する。
【0024】
次に、アクセス制御手段21は、ステップS3で格納した期待データ転送レートをステップS10で算出したデータ転送レートとトラック単位で比較し、後者が前者を上回るか否かを判定する(ステップS11)。算出されたデータ転送レートが期待データ転送レートを下回る場合には、NOと判定され、次のトラックについて比較を行う。一方、算出されたデータ転送レートが期待データ転送レートを上回る場合には、YESと判定されステップS12に進んで、当該トラックのトラック番号を期待データ転送レートを保証ことができる保証領域として管理テーブルTBに格納する(ステップS12)。この後、ステップS13に進んで、全てのトラックについて上述した処理が終了しているか確認し、終了していない場合にはステップS11に戻り、全てのトラックについて処理が終了するまでステップS11〜ステップS13の処理を繰り返す。
【0025】
これにより、管理テーブルTBには、期待データ転送レートを保証することができる各トラック番号が格納される。したがって、この管理テーブルTBを参照することによって、期待データ転送レートを保証するトラック番号を知ることができる。
【0026】
2−2:データの書き込み動作
次に、端末1からのデータDを書き込む動作を説明する。図6は、記憶装置2へデータDを書き込む際の動作を説明するためのフローチャートである。まず、端末1は記憶装置2にこれから格納しようとするデータDのサイズを指示するサイズデータSDと、このデータDが期待データ転送レートの保証を要求するものであるか否かを識別するための保証要求データHDを転送する(ステップS20)。
【0027】
転送されたサイズデータSDと保証要求データHDが外部入出力手段20を介してアクセス制御手段21に送られると、アクセス制御手段21は、テーブ管理手段24中の管理テーブルTBにアクセスする。そして、そこに格納されている保証要求データHDに基づいて、データDが期待データ転送レートの保証を要求するものであるか否かを判定する(ステップS21)。保証要求データHDが保証を指示するならば、判定結果はYESとなり、ステップS22に進んで、アクセス制御手段21は、期待データ転送レートを保証できるトラックをデータDに割り当てる(ステップS22)。具体的には、まず、管理テーブルTBを参照して、保証領域として格納されているトラック番号を抽出する。次に、抽出された各トラック番号に対応するデータ転送量を管理テーブルTBから読み出し、これとサイズデータSDの示すデータ量とを比較し、データ量を上回るトラック番号を抽出し、当該トラックにデータDを割り当てる。なお、最終的に抽出されたトラックが複数ある場合には、どのトラックに割り当てても問題はない。
【0028】
一方、保証要求データHDが保証を指示しないならば、判定結果はNOとなり、ステップS23に進んで、期待データ転送レートを保証しないトラックをデータDに割り当てる(ステップS23)。具体的には、管理テーブルTBを参照して、保証領域として格納されていないトラック番号を抽出し、そこにデータDを割り当てる。このように保証要求データHDに基づいてデータDを割り当てるから、端末の要求する転送レートに応じてトラックを使い分けることができ、記憶効率が向上する。
【0029】
こうして、データDの記憶領域が決定されると、データDの受信準備が完了した旨が記憶装置2から端末1に送信され、これを端末1が検知すると、データDが端末1から記憶装置2に転送される。この後、記憶装置2は転送されたデータDを受け取り(ステップS24)、ステップS22,S23で割り当てれたトラックにデータDを書き込む。
【0030】
このように本実施形態によれば、端末1からのデータDを記憶装置2に格納する際には、管理テーブルTBを参照するので、必要とされるデータ転送レートが保証され、データDの書き込みに長時間を要することがない。
【0031】
また、データDの書き込みと読み出しとは逆の経路で行われるので、必要とされるデータ転送レートでデータDの読み出しを行うことができる。この結果、記憶装置2から読み出したデータDを端末1を介してプリンタ3に転送し印刷する場合、プリンタ3においてデータDの待ち時間が長時間になることもない。
【0032】
また、読み出されたデータDが圧縮された画像データである場合、端末1において読み出された画像データを伸長する際に、連続して伸長処理を施すことができるので、動きが不自然になったり、ディスプレイに画像が全く表示されないといったことがなくなる。
【0033】
B.第2実施形態
第2実施形態に係わるプリントシステムとそこに用いられる記憶装置は、第1実施形態と同様の構成を有しており、その動作が第1実施形態と相違する。すなわち、第1実施形態では、トラック単位でデータ転送レートを算出して期待データ転送レートを満たすトラックを特定したのに対し、第2実施形態では、連続する有効なセクタ単位でデータ転送レートを算出し、期待データ転送レートを保証するものである。以下、図面を参照しつつ第2実施形態の動作を説明する。
【0034】
1:セクタ単位での転送レートの算出
図7は、第2実施形態に係わる記憶装置の動作を説明するためのフローチャートである。まず、ディスクのフォーマット時等の適当なタイミングにおいて、不良セクタ(不良箇所)を各トラック毎に特定する(ステップS30)。特定された不良セクタのセクタ番号は、特定される度に当該トラックのトラック番号と関連づけられて管理テーブルTBに記憶される(ステップS31)。なお、不良セクタの検出は、第1実施形態と同様にテストデータの書き込みと読み出しによって行われる。
【0035】
次に、当該トラックの終わりまで、不良セクタを調べたか否かを判定し(ステップS30)、調べ終わってなければステップS30に戻りステップS30〜S32の処理を繰り返し、トラックの終わりまで調べ終わった時点で、ステップS33に進む。ステップS33では、全てのトラックについて不良セクタを調べたか否かを判定し、調べ終わってなければステップS30に戻りステップS30〜S33の処理を繰り返し、全てのトラックについて不良セクタを調べる。こうして、全てのトラックについて不良セクタの検出が完了すると、管理テーブルTBには、全てのトラックについて、不良セクタのセクタ番号が格納される。
【0036】
例えば、図8に示すディスクにおいて、×印の箇所が不良セクタであったとすると、トラックAにはセクタ番号A3のセクタが、トラックBにはセクタ番号B4,B7のセクタが、トラックDにはセクタ番号D4のセクタが、各々不良セクタとなる。この場合、管理テーブルTBの不良セクタの欄には、図9に示す内容が各トラック毎に格納される。
【0037】
次に、アクセス制御手段21は、管理テーブルTBに格納されている不良セクタ番号とトラック毎に予め定められているセクタ数に基づいて、有効セクタが連続する領域を各々特定し(ステップS35)、それらの記憶容量を算出する。算出された連続領域の容量は管理テーブルTBに格納される。また、この際に連続する有効セクタが開始するセクタと終了するセクタに対応するセクタ番号を管理テーブルTBに格納する。例えば、図8に示すディスクにあっては、図9に示す有効セクタの欄に開始セクタ番号と終了セクタ番号の組が格納され、また、容量の欄には、各連続領域に対応するデータ容量値が格納される。
【0038】
これらの格納が終了すると、アクセス制御手段21は、端末1からのテストデータを受け取る準備を行い、準備が整った時点で端末1に対してテストデータの送信要求を行う。これを端末1が検知すると、端末1はテストデータを記憶装置2に送信する。記憶装置2はテストデータを受信するとアクセス制御手段21を介してテストデータを記憶手段22に供給し、各連続領域の開始セクタからテストデータの書き込みを開始する。そして、テストデータの書き込み開始に同期して、時間計測手段23によって、時間計測を開始する(ステップS35)。こうしてテストデータが有効セクタが連続する領域に順次書き込まれ(ステップS36)、当該連続領域が満杯になったか否かが判定される(ステップS37)。満杯になっていない場合には、ステップS35に戻ってテストデータの書き込みが継続され、一方、満杯になると、ステップS38に進んで時間計測を終了する。こうして時間計測手段23によって連続領域の書込時間が計測されると、この計測時間が当該連続領域と対応づけられて管理テーブルTBに格納される。そして、全てのトラックについて連続領域の時間計測が終了したか否かが判定され(ステップS39)、計測が終了していない場合にはステップS35に戻り、ステップS35〜S39の処理が繰り返される。
【0039】
一方、全てのトラックについて連続領域の時間計測が終了しているならば、ステップS40に進んで、テーブル管理手段24は、管理テーブルTBの容量の欄と計測時間の欄を参照して、データ転送レートを各々算出し、算出結果を管理テーブルTBの転送レートの欄に格納する(ステップS42)。
【0040】
2:データの書き込み動作
次に、この管理テーブルTBを用いたデータDの書き込み処理を説明する。図10は、管理テーブルTBを用いたデータDの書き込み処理を説明するためのフローチャートである。まず、端末1は記憶装置2に対してこれから格納しようとするデータDのサイズを指示するサイズデータSDと、このデータDを書き込む際の期待データ転送レートを転送し(ステップS50)、これを記憶装置2が受け取る(ステップS51)。
【0041】
転送されたサイズデータSDと期待データ転送レートが外部入出力手段20を介してアクセス制御手段21に送られると、アクセス制御手段21は、管理テーブルTBを参照して、条件を満たす連続領域を抽出する。具体的には、各連続領域のデータ容量値とサイズデータSDが指示する容量値とを比較し、前者が後者を上回る連続領域を抽出する。そして抽出された各連続領域の中から、その転送レートが期待データ転送レートを越える連続領域を抽出する。
【0042】
例えば、管理テーブルTBが図9に示すものであって、サイズデータSDが4MByte、期待データ転送レートが10MByte/Secである場合を考える。ここで、B5→B6の容量は2MByteであり、また、D5→D3の転送レートは8MByteであり、いずれの場合も条件を満たさないのでこれらの連続領域は除かれる。このため、抽出される連続領域(有効セクタ)は、同図に示すようにA4→A2,B8→B3,C0→C9となる。また、サイズデータSDが3MByte、期待データ転送レートが12MByte/Secである場合には、C0→C9は除かれる。この領域の転送レートは10MByte/Secであって、条件を満たさないからである。このため、抽出される連続領域は、同図に示すようにA4→A2,B8→B3となる。
【0043】
次に、図10に示すステップS53に進んで、アクセス制御手段21は、記憶領域の割り当てを行う。例えば、上述したサイズデータSDが4MByte、期待データ転送レートが10MByte/Secである場合には、抽出されたA4→A2,B8→B3,C0→C9といった各連続領域の中より、4MByteの連続した記憶領域を割り当てる。ここで、1セクタ当たりの容量を1MByteとすれば、A4→A2の連続領域に対応して、図9に示すように、例えば、A4→A7,A8→A11,A12→A15といったように記憶領域を割り当てることができる。また、サイズデータSDが3MByte、期待データ転送レートが12MByte/Secである場合には、A4→A2の連続領域に対応して、図9に示すように、例えば、A4→A6,A7→A9,A10→A12,A13→A15といったように記憶領域を割り当てることができる。なお、これらの例のように複数の記憶領域に記憶可能な場合には、いずれの領域に記憶してもよい。
【0044】
こうして記憶領域の割り当てが終了すると、図10に示すステップS54に進んでデータDの転送が行われる。この場合、アクセス制御手段21は、データを記憶する準備が整った旨を端末1に送信する。端末1がこれを検知すると、端末1から記憶装置2にデータDの転送を開始する。転送されたデータDは、アクセス制御手段21を介して、予め割り当てられた記憶領域に記憶される。
【0045】
このように第2実施形態によれば、不良セセクタの検出結果に基づいて、セクタ単位で連続領域を特定し、各連続領域毎に容量と転送レートを算出し、これらを管理テーブルTBに格納した。そして、データDを記憶装置2に書き込む際には、要求される転送レートとサイズデータSDに基づいて記憶領域を割り当てたので、要求される転送レートでデータDを全て記憶することができる。また、セクタ単位で連続領域を特定したので、第1実施形態と比較して、記憶領域の無駄をなくし、ディスクの性能をより引き出すことができる。また、要求される転送レートが変更された場合であっても対応することができ、この点においても第1実施形態と比較して有利である。
【0046】
C.第3実施形態
第3実施形態に係わるプリントシステムとそこに用いられる記憶装置は、第2実施形態と同様の構成を有しており、その動作が第2実施形態と相違する。すなわち、第2実施形態では、連続する有効なセクタ単位でデータ転送レートを算出し、期待データ転送レートを保証するものであったが、第3実施形態は、大容量のデータにも対処できるように、トラック間を跨るセクタからセクタへの移動時間も考慮して、記憶領域を決定するものである。
以下、図面を参照しつつ第3実施形態の動作を説明する。なお、第2実施形態で説明した「セクタ単位での転送レートの算出」については第3実施形態でも同様であるので、その説明を省略する。
【0047】
1:トラック間のアクセス時間の計測動作
まず、任意のトラックから別のトラックにアクセスするまでの時間を決定する処理について説明する。図11はこの処理を説明するためのフローチャートである。ディスクのフォーマット時等の適当なタイミングにおいて、アクセス制御手段21は、任意のトラックのあるセクタにヘッドを移動させ(ステップS60)、このセクタに対してデータの書き込みまたは読み出しを行う。そして、データの書き込みまたは読み出しが終了した時点から、時間計測手段23が時間計測を開始するとともに(ステップS61)、アクセス制御手段21が他のトラックのあるセクタにアクセスする処理を開始する(ステップS62)。この後、当該セクタへのヘッドの移動が終了した時点で、時間計測手段23は時間の計測を終了する(ステップS63)。これにより、一のトラックにあるセクタから他のトラックにあるセクタまでのアクセス時間が計測される。
【0048】
次に、アクセス制御手段23からテーブル管理手段24へ計測されたアクセス時間を示すデータが移動パターンと関連づけられて供給されると、テーブル管理手段24は管理テーブルTBを参照して、過去に同一の移動パターンでアクセス時間を計測したか否かを判定する(ステップS64)。
【0049】
ここで、ディスク上のセクタが図8に示すように割り当てられているならば、管理テーブルTB中のアクセス時間に係わる記憶領域は、例えば、図12に示すように構成される。図において、行は開始セクタを表しており、一方、列は終了セクタを表している。例えば、図中太枠で示した欄には、トラックAのセクタA0からトラックBのセクタB0までのアクセス時間が格納される。また、この記憶領域を生成する際には、初期値として「0」が格納されている。したがって、ステップS64の判定では、計測された開始セクタ番号と終了セクタ番号をアドレスとして管理テーブルを検索し、そこに記憶されているデータを読み出し、その値が「0」であるか否かが判定される。「0」であれば、過去に同一パターンで計測したことは無く、一方、「0」以外であれば、過去に同一パターンで計測されたと判定される。
【0050】
そして、同一の移動パターンがないならば、判定結果はNOとなり、図11に示すステップS65に進んで、管理テーブルTBにアクセス時間を保存する(ステップS65)。一方、過去に同一の移動パターンでアクセス時間が計測されている場合には、テーブル管理手段24は、今回計測されたアクセス時間が管理テーブルTBに保存されているアクセス時間と比較して大きいか否かを判定する(ステップS66)。保存値が計測値よりも大きいならば、YESと判定され、ステップS67に進んで、管理テーブルTBに今回計測されたアクセス時間を格納する。一方、計測値が保存値よりも小さいかまたは等しい場合には、NOと判定され、管理テーブルTBの更新は行われない。これにより、管理テーブルTBには、最も長いアクセス時間が登録されることとなる。
【0051】
この後、全ての規定パターンの計測が終了したか否かが判定される(ステップS68)。計測していない規定パターンがある場合には、NOと判定され、上述したステップS60に戻り、ステップS60〜ステップS68が繰り返される。そして、全ての規定パターンの計測が終了すると、YESと判定され、アクセス時間の計測処理を終了する。
【0052】
ここで、規定パターンとは、セクタの分割に基づいて予め定められたヘッドの移動パターンであり、例えば、最大アクセス時間を要するセクタ間に対応するパターンが該当する。この場合にデイスクが図8に示すように構成されているとすれば、セクタA0とセクタB0の間、セクタA0とセクタC0の間、セクタA0とセクタD0の間、セクタB0とセクタC0の間およびセクタC0とセクタD0の間が規定パターンに該当する。この例において、規定パターンに対応する管理テーブルTBの内容は、例えば、図13に示すものとなる。この場合には、トラック間の最大アクセス時間が管理テーブルTBに格納されるので、これを参照することによって、トラック間を跨るデータの転送レートを保証することが可能となる。
【0053】
また、規定パターンを連続領域の終了セクタから開始セクタで構成してもよい。例えば、ディスクが図8に示すものである場合には、終了セクタはA2,B6,B3,C9,D3で構成され、開始セクタはA4,B5,B8,C0,D5である。このため、規定パターンは、A2→B5,B5,B8,C0,D5、B6→A4,C0,D5、B3→A4,C0,D5、C9→A4,B5,B8,D5、D3→A4,B5,B8,C0といった19通りとなる。このように、終了セクタから開始セクタまでを規定パターンとしたのは、これらの間でヘッド」の移動が行われるのが通常だからである。
【0054】
2:データの書き込み動作
次に、この管理テーブルTBを用いたデータDの書き込み処理を説明する。
図13は、管理テーブルTBを用いたデータDの書き込み処理を説明するためのフローチャートである。まず、端末1は記憶装置2に対してこれから格納しようとするデータDのサイズを指示するサイズデータSDと、このデータDを書き込む際の期待データ転送レートを転送し(ステップS70)、これを記憶装置2が受け取る(ステップS71)。
【0055】
転送されたサイズデータSDと期待データ転送レートが外部入出力手段20を介してテーブル管理手段24に送られると、アクセス制御手段21は、管理テーブルを参照して、期待データ転送レートを満たす連続領域を抽出する。具体的には、各連続領域の転送レートが期待データ転送レートを越える連続領域を抽出する。例えば、管理テーブルTBが図9に示すものであって、期待データ転送レートが11MByte/Secであるならば、抽出される連続領域は、A4→A2,B5→B6,B8→B3となる。
【0056】
次に、サイズデータSDと抽出された各連続領域のデータ容量とを比較し、サイズデータSDを越える連続領域があるか否かを判定する(ステップS72)。このような連続領域が存在する場合には、YESと判定され、当該連続領域にデータDが割り当てられる(ステップS74)。上記した例において、サイズデータDの指示するデータ容量が12MByteであれば、連続領域A4→A2中のA4→A15が割り当てられる。
【0057】
一方、サイズデータSDを越える連続領域がない場合には、NOと判定され、ステップS75に進んでアクセス時間を考慮して複数のトラックにデータDを割り当てる。この処理は、次のようにして行われる。
▲1▼まず、各連続領域を組み合わせて、サイズデータSDを越える連続領域の組を特定する。この際、各組毎にデータ容量の総合計を算出する。この場合、管理テーブルTBを参照する。
▲2▼管理テーブルTBを参照して計測時間の総合計を各組毎に算出する。
▲3▼各組毎にアクセス時間の総合計を算出する。この際、アクセス時間が最小となるようにアクセス経路を特定する。例えば、外縁から順にA〜Fのトラックがあり、この内、A〜Dのトラックで組が構成されるのであれば、A→B→C→D、あるいはD→C→B→Aといったようにアクセス経路を特定する。
▲4▼データ転送レートを各組毎に算出する。この場合、データ転送レートは以下の式で求める。
データ転送レート
=データ容量の総合計/(計測時間の総合計+アクセス時間の総合計)
▲5▼算出されたデータ転送レートが期待データ転送レートを上回る組を特定する。複数の組がある場合には、いずれか1つの組を特定する。そして、上記▲3▼のアクセス経路に従ってデータDを割り当てる。
【0058】
このようにしてデータDの割当が終了すると、ステップS76に進んで、データDの転送が行われる。この場合、アクセス制御手段21は、データを記憶する準備が整った旨を端末1に送信する。端末1がこれを検知すると、端末1から記憶装置2にデータDの転送を開始する。転送されたデータDは、アクセス制御手段21を介して、予め割り当てられた記憶領域に記憶される。
【0059】
このように第3実施形態によれば、トラック間のアクセス時間を考慮して転送を特定することができるので、トラック間を跨るような大容量のデータであっても転送レートを保証してディスクに書き込むことができる。したがって、アニメーションや動画に係わる画像データをリアルタイムで格納することができ、また、バッファメモリを不要にすることができる。
【0060】
また、アクセス時間は、シーク部の応答等によって機器毎のバラツキを有するが、本実施形態によれば、アクセス時間を実測するので、データ転送レートを確実に保証するとともに記憶装置の性能を最大限に引き出すことができる。
【0061】
D.変形例
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。
▲1▼上述した各実施形態において、記憶媒体は、ハードディスクを一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、フロッピーディスク、光磁気ディスクまたはMOといったものに適用してもよい。要は、トラックやセクタといった論理構成を有する記憶媒体であれば、どのようなものにも適用できる。したがって、記憶媒体の一種である半導体メモリであっても上記論理構成をとるのであれば、本発明を適用できる。
【0062】
▲2▼上述した各実施形態においては、データの書き込みについて説明したが、読み出しの場合についても同様に管理テーブルTBを作成することができる。この場合には、上述したデータの書込時間を読出時間に置き換えればよい。具体的には、時間計測手段23は、連続領域の読出期間を計測する。これにより、アクセス制御手段21は、連続領域毎あるいはトラック毎の読出転送レートを算出し、これに基づいてデータの記憶領域を割り当てればよい。
例えば、ディスクが図8に示すものであり、管理テーブルTBの内容が図15(A)に示すものであるとする。ここで、同図(B)に示すようにデータD1〜D8を3秒以内に読み出せるように、ディスクに書き込む場合には、管理テーブルTBを参照して、同図(C)に示すようにデータD1〜D8をディスクに書き込めばよい。
さらに、書込時間と読出時間の両方を考慮してデータの記憶領域を割り当ててもよい。この場合、時間計測手段23は、書込時間と読出時間を計測し、管理テーブルTBには、書込時間とともに読出時間を格納する。そして、アクセス制御手段21は、端末1からの書込と読出の条件をみたすようにデータを記憶領域に割り当てる。
【0063】
▲3▼上述した各実施形態にあっては、記憶装置2にアクセス制御手段21、時間計測手段23、記憶手段22、管理テーブルTBを備えることとしたが、アクセス制御手段21、時間計測手段23、管理テーブルTBは、端末1(制御装置)かあるいは記憶装置2のいずれに備えてもよい。例えば、管理テーブルTBを記憶装置2に設けるとともに、アクセス制御手段21を端末1側に設け、処理を開始する際に、管理テーブルTBに格納されている管理データを端末1側のメモリに転送する。そして、このメモリの内容を参照してアクセス制御手段21はデータの記憶領域の割当を行うようにしてもよい。例えば、管理テーブルTBをファイルシステムのデータ管理機構に組み込んでデータの入出力を制御するようにしてもよい。
【0064】
▲4▼上述した各実施形態において、アクセス時間等の実測を必要とする計測値が予め仕様として分かっている場合には、実測を省略することもできる。但し、この場合には、機器毎にバラツキが存在するので、適正なマージンを見込む必要がある。また、記憶装置2の出荷時に実測した管理テーブルを作成してもよい。この場合、ユーザーは、記憶装置2を端末1と接続すれば、直ちに利用することができる。
【0065】
▲5▼上述した各実施形態において、記憶媒体の空き領域を判別できるように、データの書き込みがなされたセクタについては書込フラッグを立てるようにして、これを管理テーブルTBに格納するようにしてもよい。そして、新たなデータを書き込む際には、管理テーブルTBの書込フラッグを参照し、空き領域に対して、上述した各実施形態の処理を行うようにすればよい。
【0066】
▲6▼上述した各実施形態において、管理テーブルTBは、RAM等で構成することとしたが、これを記憶手段22を構成する記憶媒体の一部に管理領域を設け、これを管理テーブルTBとして利用してもよい。また、テストデータは記憶装置2で発生させてもよい。また、データ転送において、データ転送レートが保証される領域はスプール、高速転送領域として確保し、一方、無保証領域はブートシステムやその他のデータ保存場所とし、別パーテーションとして分割してもよい。
【0067】
▲7▼上述した各実施形態においては、容量と計測時間から転送レートを算出し、転送レートと容量に基づいて記憶領域を割り当てたが、転送レートは容量に関する値であるため、容量と書込時間または読出時間に基づいて記憶領域を割り当てるようにしてもよい。
▲8▼以上説明した点は、データ書込方法として捉えることも可能であり、このような方法を実現するためのプログラムが記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、例えば、フロッピーディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、CD−ROM等の光記録媒体、半導体メモリ等を用いることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、必要な時間を計測し、これに基づいて記憶領域を割り当てるようにしたので、要求されるデータ転送レートを確実に保証することができ、しかも、個々装置の状態に応じて性能を最大限に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係わるプリントシステムのブロック図である。
【図2】 同実施形態に係わる記憶装置のブロック図である。
【図3】 同実施形態に係わる記憶装置がデータ転送レートの保証範囲を確定する動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 同実施形態に係わるディスクの不良セクタを説明するための概念図である。
【図5】 同実施形態に係わる各トラックのデータ転送時間の一例を示す図である。は
【図6】 同実施形態に係わる記憶装置へデータを書き込む際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 第2実施形態に係わる記憶装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】 同実施形態に係わるディスクの不良セクタを説明するための概念図である。
【図9】 同実施形態に係わる管理テーブルの内容の一例を示す説明図である。
【図10】 同実施形態に係わる管理テーブルを用いたデータの書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】 第3実施形態において、任意のトラックから別のトラックにアクセスするまでの時間を決定する処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】 同実施形態に係わる管理テーブル中のアクセス時間に係わる記憶領域を説明するための概念図である。
【図13】 同実施形態に係わる規定パターンに対応したアクセス時間に係わる記憶領域を説明するための概念図である。
【図14】 同実施形態に係わる管理テーブルを用いたデータの書き込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】 読出時間に基づく記憶領域の割当を読出時間に基づいて決定する変形例を説明するための説明図である。
【図16】 代替セクタの割り当て方法の変更に関する従来の技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 端末(制御装置)
2 記憶装置
21 アクセス制御手段(特定手段、算出手段、転送レート算出手段)
22 記憶手段(記憶媒体、書込読出手段)
23 時間計測手段
TB 管理テーブル
Claims (8)
- 分割された各記憶領域を有する記憶媒体と、
データを前記記憶媒体に書き込み読み出す書込読出手段と、
前記データを前記各記憶領域に書き込みこれを読み出すことによって、連続して使用可能な前記各記憶領域を連続記憶領域として特定する特定手段と、
前記各連続記憶領域の書込時間を計測する時間計測手段と、
前記各連続記憶領域のデータ容量を算出する算出手段と、
前記書込時間および前記データ容量を前記各連続記憶領域と対応づけて格納する管理手段と、
前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべき前記連続記憶領域を決定するアクセス制御手段と
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。 - 複数のセクタから構成される複数のトラックを有する記憶媒体と、
データを前記記憶媒体に書き込み読み出す書込読出手段と、
前記データを前記セクタに書き込みこれを読み出すことによって、前記データを正常に再生することができない不良セクタを特定する特定手段と、
前記トラックにおける前記不良セクタを除いたデータ容量を算出する算出手段と、
前記トラックの書込時間を計測する時間計測手段と、
前記データ容量と前記書込時間に基づいて前記トラックに対する転送レートを算出する転送レート算出手段と、
前記転送レートおよび前記データ容量を前記トラックとを対応づけて格納する管理手段と、
前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべきトラックを決定するアクセス制御手段と
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。 - 複数のセクタから構成される複数のトラックを有する記憶媒体と、
前記記憶媒体にデータを書き込み読み出す書込読出手段と、
前記データを前記セクタに書き込みこれを読み出すことによって、連続して前記データを連続して記憶することができる連続セクタを特定する特定手段と、
前記連続セクタの書込時間を計測する時間計測手段と、
前記連続セクタのデータ容量を算出する算出手段と、
前記データ容量と前記書込時間に基づいて少なくとも前記連続セクタを含むトラック対する転送レートを算出する転送レート算出手段と、
前記転送レートおよび前記データ容量を前記連続セクタと対応づけて格納する管理手段と、
前記データを前記記憶媒体に書き込む際に、前記管理手段を参照して、前記データを書き込むべき前記連続記憶領域を決定するアクセス制御手段と
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。 - 前記時間計測手段は、前記書込時間の他に一のトラックのあるセクタから他のトラックのあるセクタまでのアクセス時間を計測し、前記管理手段は、計測された前記アクセス時間も格納することを特徴とする請求項2または3に記載のデータ処理装置。
- 前記時間計測手段は、前記書込時間の替わりに読出時間を計測し、前記管理手段には、前記書込時間の替わりに前記読出時間を格納することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載したデータ処理装置。
- 前記時間計測手段は、前記書込時間と読出時間を計測し、前記管理手段には、前記書込時間とともに前記読出時間を格納することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載したデータ処理装置。
- 前記データ処理装置は、記憶装置と制御装置からなり、
前記記憶装置は、前記記憶媒体、前記書込読出手段、前記特定手段、前記時間計測手段、前記管理手段を備え、
前記制御装置は、前記算出手段および前記アクセス制御手段を備え、
前記アクセス制御手段は、前記管理手段の内容を前記制御装置内のメモリに転送した後、処理を行うことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載したデータ処理装置。 - 分割された各記憶領域を有する記憶媒体にデータを書き込むデータ書込方法において、
前記記憶媒体の状態によって、連続して使用可能な前記各記憶領域を連続記憶領域として特定し、
前記各連続記憶領域の書込時間または読出時間のうち少なくとも一方を計測し、
前記各連続記憶領域のデータ容量を求め、
前記書込時間または前記読出時間のうち少なくとも一方および前記データ容量を前記各連続記憶領域と対応づけて管理手段に格納し、
前記データを書き込む際に、前記管理手段を参照して、当該データの条件を満たす前記連続記憶領域を決定する
ことを特徴とするデータ書込方法。
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