JP3735979B2 - 対向2軸旋盤のローダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、対向配置された左右の各主軸に対してワークの受渡しを行う対向2軸旋盤のローダに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
対向2軸旋盤の左右の各主軸と、ワークを上面に載置するワーク台との間でワークの受渡しを行うローダの一例として、図9(A)に示すものがある。このローダ51は、昇降ロッド53の下端にローダヘッド55を設け、このローダヘッド55に互いに反対方向を向く2つのローダチャック56A,56Bを設け、水平回転軸54回りにローダヘッド55を回転させて両ローダチャック56A,56Bを反転させるようにしたものである。昇降ロッド53は、レール50に沿って走行する走行体52に昇降可能に設けられる。
【0003】
図9(B)は、対向2軸旋盤で両面加工をする場合のワーク搬送手順を示す。ワーク台58上の未加工ワークW1は、ローダ51で掴んで左の主軸57Lに渡す。左の主軸57Lで片面加工が行われたワークW1は、左右いずれかの主軸57L,57Rの進退によって、直接に右の主軸57Rに渡し、ここで残り片面の加工が行われる。このように両面加工が行われた完成品W2は、ローダ51で掴んでワーク台58上に搬出する。図9(C)は、ローダ51の上記ワーク搬送動作におけるローダチャック56A,56Bの向きの変化を示している。図9(B)において、丸印で囲んだ符号は移動またはチャック回転の各ローダ動作の順を示し、同図(C)ではその各動作時のチャックの向きを対応して示してある。
【0004】
しかし、この構成のローダ51では、ローダチャック56A,56Bの向きを90度切り換える回数が4回と多くなるので、ローダ移動およびチャック回転を各々一つの動作として数えると、1サイクルに20回の動作が必要となる。そのため、ワーク搬送のサイクルタイムが長くなり、制御もそれだけ複雑になるばかりか、装置の耐久性も低下するという問題点がある。
【0005】
図10(A)は片面加工の例であり、左右の主軸57R,57Lでそれぞれ未加工ワークW1を掴んでワークW1の片面加工を並行して行う。ワーク台58上の未加工ワークW1は、各主軸57R,57Lに搬入し、片面加工されたワークW2を各主軸57R,57Lからワーク台58上に搬出する。このワーク搬送作業を前記ローダ51で行う場合のローダ51の動作順序を、丸印で囲んだ符号順に行う。図10(B)は、上記ワーク搬送動作におけるローダチャック56A,56Bの向きの変化を示している。
この場合、ローダチャック56A,56Bの向きを90度切り換える回数は14回とさらに多くなり、2軸に対する1サイクルに40回の移動または回転動作が必要となる。
【0006】
そこで、本発明者は、上記ローダ51のローダヘッド55に代えて、平行2軸旋盤で一般に用いられているローダを対向2軸旋盤用に応用することを考えた。図11(A),(B)は、その各例を示す。
図11(A)のローダ51Aは、垂直軸に対して45度傾斜した回転軸59を中心に回転可能なローダヘッド55Aに、互いに直交する方向に向く2つのチャック60A,60Bを設け、回転軸59回りにローダヘッド55Aを180度旋回させることにより、両ローダチャック60A,60Bを横向きと下向きとに切り換えるようにしてある。この構成に、対向2軸旋盤用の機能として、鉛直な回転軸61を中心にローダヘッド55Aを180度旋回させる機能を加えた。
【0007】
しかし、この構成では、チャック60A,60Bの方向転換に2つの回転駆動源が必要であり、構成および制御が複雑になるばかりか、ローダヘッド55Aが大きくなりタレットと干渉するなどの問題点が有る。
【0008】
図11(B)のローダ51Bは、ローダヘッド55Bの上半部55B1と下半部55B2とに同じ横向きとなるローダチャック62A,62Bをそれぞれ設けたものである。ローダヘッド55Bは、下半部55B2を上半部55B1に対して水平軸63回りに直角に折れ曲がり可能とし、これにより下のローダチャック62Bを横向姿勢と下向き姿勢とに切り換え可能としてある。この機能に、さらにローダヘッド55Bの全体を縦軸心64回りに180度旋回させる機能を加える。
【0009】
この構成の場合も、2つの回転駆動源が必要で、構成および制御が複雑になるばかりでなく、ローダヘッド55Bの縦寸法が長くなり動作に制約を受け易いなどの問題点が有る。
【0010】
この発明は、このような課題を解消し、ワーク搬送のサイクルタイムの短縮および制御の簡略化が可能で、耐久性も向上できる対向2軸旋盤のローダを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の対向2軸旋盤のローダは、対向配置された左,右の主軸を備え、左右いずれか一方の主軸から他方の主軸にワークを渡すことができる対向2軸旋盤における、前記左および右の主軸と、ワークを上面に載置するワーク台との間でワークを搬送するものであって、2つのローダチャックを互いに直交する方向に有するチャック組を設け、このチャック組を、前記2つのローダチャックがそれぞれ向く方向のいずれに対しても直交する回転軸心回りに旋回させて両ローダチャックが左の主軸側および下方に向く状態と、下方および右の主軸側に向く状態とに90度切換えるチャック状態切換機構を設けたものである。この対向2軸旋盤のローダは、前記チャック組の片方のローダチャックが下向き、もう片方のローダチャックが前記他方の主軸に向くチャック組の姿勢で、ワーク台から下向きのローダチャックにより未加工ワークを掴み、この姿勢と同じ姿勢で前記他方の主軸の加工済みワークをもう片方のローダチャックで受け取り、チャック組を90度旋回させた後、片方のローダチャックで把持している未加工ワークを一方の主軸に渡し、この渡し時と同じチャック組の姿勢で、もう片方のローダチャックで把持している加工済みワークをワーク台に渡すようにする。
この構成によると、チャック方向切換え回数が少なくなり、ワーク搬送時間を短縮できると共に、制御も簡略化できる。また、装置の耐久性もアップする。
【0012】
上記構成において、前記チャック状態切換機構は、カム機構によりチャック組の方向を変えるものとしてもよい。この構成の場合、チャックの方向切換え動作を円滑に行うことができる。
また、上記構成において、前記左右の主軸およびワーク台の上方に渡って架設されたレールと、このレールに沿って走行する走行体と、この走行体に昇降可能に設置された昇降ロッドとを備え、この昇降ロッドの下端に前記チャック組を設けたものとしてもよい。
このように、水平走行および上下移動を行うローダに、前記構成のチャック組およびチャック状態切換機構を組み合わせることにより、簡単な構成のローダとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図6と共に説明する。図3はこの実施形態のローダを設置した加工ラインの正面図、図4はその平面図である。加工ラインは、対向2軸旋盤1とワーク台2を並べて配置したものであり、ワーク台2上の搬入位置に搬入されてきた未加工ワークW1を対向2軸旋盤1で加工し、加工済みワークW2をワーク台2上の搬出位置に戻して搬出する。
【0014】
対向2軸旋盤1は、旋盤1およびワーク台2の配列方向Xに向けて左右に対向する一対の主軸3A,3Bと、各主軸3A,3Bに対応する一対のタレット4A,4Bとを有するタレット旋盤である。両主軸2A,2Bはワークを把持する主軸チャック5A,5Bを有し、主軸台6A,6Bに支持されている。右側の主軸3Bの主軸台6Bは、主軸3Bの軸方向(X軸方向)に移動自在となるようにレール7上に設置されている。主軸台6BのX軸方向への移動は、送りねじ8を介してサーボモータ9により行われる。タレット4Aは左の主軸3Aの側方に設置され、タレット4Bは右の主軸3Bの側方に設置される。各タレット4A,4Bはタレットスライド10A,10Bに取付けられている。
【0015】
ワーク台2は、複数のパレット11をテーブル12上で周回させるようにしたものであり、各パレット11には未加工ワークW1が位置決めして載置され、また後述するローダ13によって運ばれてきた加工済みワークW2が空のパレット11上に載置される。
【0016】
ローダ13は、対向2軸旋盤1の上方からワーク台2の上方にわたる区間に架設されたレール14に沿って走行自在に設けられる。すなわち、ローダ13は、レール14上を走行する走行体15に昇降ロッド16を昇降可能に設置し、この昇降ロッド16の下端に、後述するチャック状態切換機構20の回転軸29を介してチャック組17を設けて構成される。チャック組17は、2つのローダチャック18A,18Bをそれらが互いに直交する方向を向くようにローダヘッド19に取付けて構成される。
【0017】
図1(A)はチャック組17が取付けられた昇降ロッド16の下端の拡大背面図を示し、図1(B)はその一部を破断した側面図を示し、図1(C)はその正面カバーを外した状態の破断正面図を示す。昇降ロッド16の下端に設けられるチャック状態切換機構20は、チャック組17を、その両ローダチャック18A,18Bが左の主軸3A側および下方に向く状態(角度)と、右の主軸3B側および下方に向く状態(角度)とに切り換えるものであり、カム機構21や、このカム機構21を駆動する駆動機構22等からなる。
【0018】
カム機構21は、2枚のカム板23A,23Bを回転軸24に固定した回転カム25と、この回転カム25に従動するカムフォロワ26とで構成される。回転カム25の回転軸24にはドッグ27が設けられると共に、そのドッグ27の周回域の途中には、カム位置検出手段として、ドッグ27を検出する近接スイッチ28が設けられ、近接スイッチ28でドック27を検出することにより回転カム25が1回転したことを確認するようにされている。
【0019】
カムフォロワ26は、回転軸29に3枚の円板30A〜30Cを同軸状に固定し、中間円板30Bと片方の外側円板30Aとの間において回転軸29の周囲に所定の周回角度を隔てて複数個(ここでは2個)のローラ31Aを図2(A)のように配置すると共に、中間円板30Bともう片方の外側円板30Cとの間において回転軸29の周囲に所定の周回角度を隔てて複数個(ここでは2個)のローラ31Bを配置して構成される。ローラ31A,31Bは、それらが回転軸29の周囲に交互に位置するように配置される。また、回転カム25は、その一方のカム板23Aがカムフォロワ26の一方のローラ31Aに対応し、他方のカム板23Bがカムフォロワ26の他方のローラ31Bに対応するように配置される。このような構成により、回転カム25の回転にともない、そのカム板23Aがカムフォロワ26の各ローラ31Aに、カム板23Bがカムフォロワ26の各ローラ31Bに順次接して、カムフォロワ26が従動回転する。図2(C)〜(F)はその回転動作の一部を示す。
【0020】
カムフォロワ26の回転軸29にはチャック組17のローダヘッド19が固定され、チャック状態切換機構20の駆動によりチャック組16の向きが切り換えられる。また、カムフォロワ26の回転軸29には、図1(C)に示すように90度の周回角度を隔てて一対のドッグ32A,32Bが取付けられると共に、回転軸29の周囲には90度の周回角度を隔てて上記ドッグ32A,32Bを検出する一対の近接スイッチ33A,33Bが設けられ、近接スイッチ33A,33Bがドッグ32A,32Bを検出する組合わせによってチャック組17のローダチャック18A,18Bがどの向きにあるかを確認するようにされている。すなわち、これら近接スイッチ33A,33Bは、ローダヘッド方向の検出手段となる。なお、カムフォロワ26の円板30Bには、図2(A)に示すようにストッパ34A,34Bが突設され、このストッパ34A,34Bがカム23A,23Bの所定箇所に当接することで、チャック組17の旋回可能な角度を一定範囲に規制するようにされている。
【0021】
カム機構21をこのように構成することにより、回転カム25の回転に対するカムフォロワ26の従動回転が図2(B)にカム線図で示すように円滑になる。すなわち、回転の開始時と停止時の回転速度が次第に低下するような動作となる。その結果、チャック状態切換機構20によるチャック組17の方向切換動作をより円滑に行うことができ、方向切換動作に伴う衝撃が低減し、耐久性が向上すると共に、ワークの脱落の恐れが避けられる。
また、前記近接スイッチ33A,33Bからなるローダヘッド方向検出手段と、前記近接スイッチ28からなるカム位置検出手段の信号の組み合わせにより、ローダヘッド19の方向が確認され、確実なローダヘッド方向の検出が行える。これにより加工精度の向上が図れる。
【0022】
駆動機構22は、走行体15(図3)に搭載したモータ(図示せず)と、昇降ロッド16内に配置され上記モータの回転出力をカム機構21に伝達する伝達軸35と、この伝達軸35の下端に固定されたベべルギヤ36と、回転カム25の回転軸24に設けられ上記ベベルギヤ36に噛み合う他のベベルギヤ37とで構成される。なお、図1(B)において、ローダチャック18A,18Bの爪を駆動する爪駆動部38がローダヘッド19に設けられている。
【0023】
図5は、未加工ワークW1の両端面を加工する両面加工を前記対向2軸旋盤1で加工する場合の、前記ローダ13によるワークW1,W2の搬送動作を示す。また、図6は、ローダ13の各動作を個別に示す。図5,図6を参照して、前記両面加工におけるローダ13の動作を以下に説明する。丸印で囲った符号は、次の(1)〜(18)の動作を各々示す。
(1) チャック組17を、その片方のローダチャック18Aが下向き、もう片方のローダチャック18Bが右の主軸3Bに向く角度とした状態で、チャック組17をワーク台2の搬入位置の上方から降下させる。これにより、ローダチャック18Aでワーク台2上の未加工ワークW1を掴む。
(2) ローダチャック18Aで未加工ワークW1を掴んだ姿勢のまま、チャク組17を上昇させる。
(3) 同じ姿勢でチャック組17を右の主軸3Bの上方に向けて水平移動させる。
(4) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bの前方位置まで降下させる。
(5) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bに向けて水平移動させ、空き状態にあるローダチャック18Bで主軸3Bの主軸チャック5Bから両面加工済みのワークW2を受け取る。
(6) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bから後退する方向に水平移動させる。
(7) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(8) 同じ姿勢でチャック組17を左の主軸3Aの上方に向けて水平移動させる。
(9) チャック組17を90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、未加工ワークW1を掴んだローダチャック18Aは左横向き、加工済みワークW2を掴んだローダチャック18Bは下向きとなる。
(10) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aの前方位置まで降下させる。
(11) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aに向けて水平移動させ、ローダチャック18Aで掴んでいる未加工ワークW1を主軸3Aの主軸チャック5Aに受け渡す。
(12) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aから後退する方向に水平移動させる。
(13) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(14) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬出位置の上方まで水平移動させる。
(15) 同じ姿勢でチャック組17を降下させ、ローダチャック18Bで掴んでいる加工済みワークW2をワーク台2上の空のパレット11に受け渡す。
(16) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(17) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬入位置の上方まで水平移動させる。
(18) チャック組17を90度だけ反時計方向に旋回させる。これにより、ローダチャック17Aは下向き、ローダチャック18Bは右横向きとなる。以上の動作を繰り返すことによりワークW1,W2の搬入・搬出が繰り返される。なお、前述した動作(9)と(10)の間に、左の主軸3Aの主軸チャック5Aで掴まれて片面加工されたワークW1は、対向する片側(この例では右側)の主軸3Bが進退することにより、主軸3Bの主軸チャック5Bに受け渡され、その状態においてワークW1の未加工端は前面に突出して加工可能となる。
【0024】
上記ローダ13の搬送動作では、同じ両面加工でのワークの搬送を従来のローダ51で行った図9の場合と比較して、チャック組17を90度旋回させる動作が2回分だけ省略できることになり、それだけワーク搬送サイクルを短縮化できる。その結果、ローダの制御も簡略化でき、装置の耐久性も向上できる。
【0025】
図7(A)は、参考提案例に係るローダ13におけるカム機構21の要部縦断面図を示す。この提案例では、前記実施形態において、チャック組17を図7(C)に示すように、90度単位で270度にわたって旋回できるようにしたものである。このように旋回させるために、この提案例では、前記実施形態よりもカムフォロワ26の回転軸29の周囲に設けるローラ31A,31Bの配置範囲を増やし、その略全周にわたって配置している。これに伴い、ローラ31A,31Bの配置個数も各4個と増やしている。その他の構成は先の実施形態と同様である。
【0026】
図7(B)は、未加工ワークW1の片面加工を前記対向2軸旋盤1の左右の各主軸3A,3Bにおいて並行して行う場合のワーク搬送を、この提案例のローダ13によって行うときの動作を示す。また、図8は、そのローダ13の各動作を個別に示す。図7,図8を参照して、前記片面加工におけるローダ13の動作を以下に説明する。
(1) チャック組17を、その片方のローダチャック18Aが下向き、もう片方のローダチャック18Bが右の主軸3Bに向く角度とした状態で、ワーク台2の搬入位置の上方から降下させる。これにより、ローダチャック18Aでワーク台2上の未加工ワークW1を掴む。
(2) ローダチャック18Aで未加工ワークW1を掴んだ姿勢のまま、チャック組17を上昇させる。
(3) チャック組17を、90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、未加工ワークW1を掴んだローダチャック18Aが左横向き、他のローダチャック18Bが下向きとなる。
(4) さらに、チャック組17を、90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、未加工ワークW1を掴んだローダチャック18Aが上向き、他のローダチャック18Bが左横向きとなる。
(5) 同じ姿勢でチャック組17を左の主軸3Aの上方に向けて水平移動させる。
(6) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aの前方位置まで降下させる。
(7) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aに向けて水平移動させ、空き状態にあるローダチャック18Bで主軸3Aの主軸チャック5Aから片面加工済みのワークW2を受け取る。
(8) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aから後退する方向に水平移動させる。
(9) チャック組17を、90度だけ反時計方向に旋回させる。これにより、未加工ワークW1を掴んだローダチャック18Aが左横向き、加工済みワークW2を掴んだロードチャック18Bが下向きとなる。
(10) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aに向けて水平移動させ、ローダチャック18Aが掴んでいる未加工ワークW1を主軸3Aの主軸チャック5Aに受け渡す。
(11) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Aから後退する方向に水平移動させる。 (12) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(13) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬出位置の上方まで水平移動させる。
(14) 同じ姿勢でチャック組17を降下させ、ローダチャック18Bで掴んでいる加工済みワークW2をワーク台2上の空のパレット11に受け渡す。
(15) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(16) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬入位置の上方まで水平移動させる。
(17) チャック組17を90度だけ反時計方向に旋回させる。これにより、片方のローダチャック18Aは下向き、もう片方のローダチャック18Bは右横向きとなる。
(18) 同じ姿勢でチャック組17を降下させ、ローダチャック18Aでワーク台2上の未加工ワークW1を掴む。
(19) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(20) 同じ姿勢でチャック組17を右の主軸3Bの上方に向けて水平移動させる。 (21) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bの前方位置まで降下させる。 (22) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bに向けて水平移動させ、主軸3Bの主軸チャック5Bが掴んでいる加工済みワークW2を空のローダチャック18Bで受け取る。
(23) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bから後退する方向に水平移動させる。 (24) チャック組17を90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、未加工ワークW1を掴んだローダチャック18Aが主軸3Bと対向する右横向き、加工済みワークW2を掴んだローダチャック18Bが上向きとなる。
(25) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bに向けて水平移動させ、ローダチャック18Aが掴んでいる未加工ワークW1を主軸3Bの主軸チャック5Bに受け渡す。
(26) 同じ姿勢でチャック組17を主軸3Bから後退する方向に水平移動させる。 (27) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(28) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬出位置の上方まで水平移動させる。
(29) チャック組17を90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、空のローダチャック18Aは下向き、加工済みワークW2を掴んだローダチャック18Bは右横向きとなる。
(30) チャック組17をさらに90度だけ時計方向に旋回させる。これにより、空のローダチャック18Aは左横向き、加工済みワークW2を掴んだローダチャック18Bは下向きとなる。
(31) 同じ姿勢でチャック組17を降下させ、ローダチャック18Bで掴んでいる加工済みワークW2をワーク台2上の空のパレット11に受け渡す。
(32) 同じ姿勢でチャック組17を上昇させる。
(33) 同じ姿勢でチャック組17をワーク台2の搬入位置の上方まで水平移動させる。
(34) チャック組17を90度だけ反時計方向に旋回させる。これにより、ローダチャック18Aは下向き、ローダチャック18Bは右横向きとなる。以上の動作を繰り返すことにより、片面加工におけるワークW1,W2の搬入・搬出が繰り返される。
【0027】
このローダ13の動きでは、同じ片面加工でのワークの搬送を従来のローダ
51で行った図10の場合と比較して、チャック組17を90度旋回させる動作が、6回分省略できることになってワーク搬送サイクルの短縮が可能となる。その結果、ローダの制御も簡略化でき、装置の耐久性も向上できる。
また、前記構成のカム機構21によると、一方のカム板23A,23Bがカムフォロワ26を回転させているときに、他方のカム板23A,23Bはカムフォロワ26のローラに接しているため、ガタツキがなく、図2(B)にカム曲線を示すようなカム動作を円滑にすることができる。これは、特に、重量が異なるワークを把持する場合や、ワークを片方のチャック18A,18Bで把持し、もう片方のチャック18A,18Bでは何も把持していないような偏荷重が生じる場合でも可能である。
なお、前記カム機構21は、前記構成のものに限らず、カム板を1枚としたものであってもよい。
【0028】
【発明の効果】
この発明の対向2軸旋盤のローダは、対向配置された左および右の主軸と、ワークを上面に載置するワーク台との間でワークを搬送する対向2軸旋盤のローダであって、2つのローダチャックを互いに直交する方向に有するチャック組を設け、このチャック組を、両ローダチャックが左の主軸側および下方に向く状態と、右の主軸側および下方に向く状態とに換えるチャック状態切換機構を設けたため、チャック方向切換え回数が少なくなり、ワーク搬送時間を短縮できると共に、制御も簡略化できる。また、装置の耐久性もアップする。
請求項2の発明は、前記チャック状態切換機構を、カム機構によりチャック組の方向を変えるものとしたため、チャックの方向切換え動作を円滑に行うことができる。しかも、構成がシンプルで、小型化でき、またカムの形状を変更するだけでローダヘッドの旋回角度を調整でき、設計変更が容易である。
請求項3の発明は、前記ローダが、前記左右の主軸およびワーク台の上方に渡って架設されたレールと、このレールに沿って走行する走行体と、この走行体に昇降可能に設置された昇降ロッドとを備えたものとし、この昇降ロッドの下端に前記チャック組を設けたため、ローダの全体構成を簡素なものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施形態に係る対向2軸旋盤のローダの要部を示す背面図、(B)は同要部の一部を破断して示す側面図、(C)は同要部のカバー取外し状態を示す破断正面図である。
【図2】(A)は同要部におけるカム機構の正面断面図、(B)は同カム機構のカム線図、(C)〜(F)は同カム機構の動作説明図である。
【図3】前記ローダを装備した加工ラインの正面図である。
【図4】同加工ラインの平面図である。
【図5】(A)は前記ローダによるワーク搬送動作の一例を示す説明図、(B)は同動作におけるチャック組の各姿勢を示す説明図である。
【図6】同ワーク搬送動作における各動作を示す説明図である。
【図7】 (A)は参考提案例に係るローダにおけるカム機構の正面断面図、(B)は同ローダによるワーク搬送動作の一例を示す説明図、(C)は同動作におけるチャック組の各姿勢を示す説明図である。
【図8】同ワーク搬送動作における各動作を示す説明図である。
【図9】(A)は従来例のローダの正面図、(B)は同ローダによるワーク搬送動作の一例を示す説明図、(C)は同動作におけるローダヘッドの各姿勢を示す説明図である。
【図10】(A)は同従来例のローダによるワーク搬送動作の他の例を示す説明図、(B)は同動作におけるローダヘッドの各姿勢を示す説明図である。
【図11】対向2軸旋盤に適用可能なローダの各提案例の要部の概略構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1…対向2軸旋盤、2…ワーク台、3A,3B…主軸、13…ローダ、14…レール、15…走行体、16…昇降ロッド、17…チャック組、18A,18B…ローダチャック、20…チャック状態切換機構、21…カム機構、W1…未加工ワーク、W2…加工済みワーク
Claims (3)
- 対向配置された左,右の主軸を備え、左右いずれか一方の主軸から他方の主軸にワークを渡すことができる対向2軸旋盤における、前記左,右の主軸と、ワークを上面に載置するワーク台との間でワークを搬送するローダであって、2つのローダチャックを互いに直交する方向に有するチャック組を設け、このチャック組を、前記2つのローダチャックがそれぞれ向く方向のいずれに対しても直交する回転軸心回りに旋回させて両ローダチャックが左の主軸側および下方に向く状態と、下方および右の主軸側に向く状態とに90度切り換えるチャック状態切換機構を設け、前記チャック組の片方のローダチャックが下向き、もう片方のローダチャックが前記他方の主軸に向くチャック組の姿勢で、ワーク台から下向きのローダチャックにより未加工ワークを掴み、この姿勢と同じ姿勢で前記他方の主軸の加工済みワークをもう片方のローダチャックで受け取り、チャック組を90度旋回させた後、片方のローダチャックで把持している未加工ワークを一方の主軸に渡し、この渡し時と同じチャック組の姿勢で、もう片方のローダチャックで把持している加工済みワークをワーク台に渡すようにした対向2軸旋盤のローダ。
- 前記チャック状態切換機構は、カム機構によりチャック組の方向を変えるものである請求項1記載の対向2軸旋盤のローダ。
- 前記左右の主軸およびワーク台の上方に渡って架設されたレールと、このレールに沿って走行する走行体と、この走行体に昇降可能に設置された昇降ロッドとを備え、この昇降ロッドの下端に前記チャック組を設けた請求項1または請求項2記載の対向2軸旋盤のローダ。
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