JP3735726B2 - ロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば扇風機や照明器具などの装置を装着するスタンドに用いて好適なロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、扇風機や照明器具などの各種装置を装着するスタンドは、基台と、当該基台に垂直に取り付けられた支柱とから構成されており、前記支柱の所望の位置にロック装置としての固定機構を使用して扇風機や照明器具などの各種装置を取り付ける。この固定機構は、支柱が挿通する円筒状に湾曲された両端部に、フランジが間隔を有して対向して設けられ、支柱に対し摺動自在および回転自在であるが、フランジ同士をねじで締め付けることによって支柱にロック可能としたもので、このような固定機構により扇風機や照明器具などの各種装置や器具などを支柱の所望の位置へ固定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、扇風機や照明器具などの各種装置や器具を装着するスタンド、支柱に固定機構として用いられている従来のロック装置は、以上のように構成されているので、位置の調整をするには、いちいちねじを緩め、また締めるという作業をしなければならないし、円筒状部で支柱を強く抱持する格好で支持するだけなので、大きな負荷がかかるとずり落ちたり、振動によりねじが緩みずり落ちたりして安定性に欠ける、等の課題がある。
【0004】
本発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、支柱の所望の位置への各種装置の固定や、前記支柱に対する前記各種装置の装着位置の変更を簡単な構造で実現するロック装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係るロック装置は、支柱に回転不可であって摺動可能に装着された支持板と、
該支持板を前記支柱の所望な位置で固定する支持板固定手段と、
前記支持板の支柱への前記支持板固定手段による固定を解除する解除手段と、
前記支柱に回転および摺動可能に取付けられ、前記支持板に支持される可動体と、
前記可動体の回転角度を調整する可動体回転角度調整手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るロック装置は、前記支持板が、少なくとも2本の支柱に挿通され回転が拘束されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るロック装置は、前記支持板固定手段が、支柱に巻締め方向に付勢されて挿着されたコイルばねであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るロック装置は、前記解除手段が、前記コイルばねの一端を拡径方向に回動させる解除レバーであることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るロック装置は、前記支持板には円筒部が突設され、支柱はこの円筒部に挿通され、前記可動体は前記支持板の円筒部に回転可能に外嵌して取り付けられ、
前記可動体回転角調整手段が、前記支持板円筒部の上端外周面に形成されたねじ部と螺合して可動体を締め付けるねじであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るロック装置は、前記支持板の円筒部基端外周面および可動体の下面には、互に噛合する歯部が放射状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るロック装置は、前記歯部が山型であることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係るロック装置は、前記支持板の支柱が挿通する挿通孔は、支柱の直径と略等しい小径部と、それより大径の大径部とより形成され、小径部と大径部との境界に形成された段部は、傾斜面に形成され、前記支柱に挿通されたコイルばねは、その上端部の一部を段部の傾斜面の下方側に接し大径部に位置して設けられ、前記解除手段である解除レバーは、前記コイルばねの直下に位置して支柱に回動自在に設けられ、コイルばねの一端部が解除レバーの一部に係止され、解除レバーを回動しこのコイルばねの端部を拡径方向に回転させることでロック解除を行うことを特徴とする。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の一実施の形態を図と共に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す正面図(a)および側面図(b)、図2は図1(b)におけるA−A断面図、図3は図1(a)におけるB−B断面図である。同図において、図示していない基台に第1の支柱1および第2の支柱2が垂直に固定され、この支柱1および2には支持板3が、摺動自在であって回転が拘束されて取り付けられている。第2の支柱2は、支持板3の回転を拘束するためにある。
【0014】
図4は、前記支持板3の構成図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
支持板3は、図4に示すように円筒部3bが設けられ、この円筒部に第1の支柱1が挿通する挿通孔が設けられる。この挿通孔は第1の支柱1と略等しい小径部3dと、これより大径の大径部3eとより形成され、この小径部3dと大径部3eとの境界の段部3fは、傾斜面に形成されている。
また、前記円筒部3bの先端部には、ねじ3cが形成され、また、円筒部3bの基端側には、円筒部3bを中心とする放射状に歯部3aが形成されている。尚、3gは第2の支柱2が挿通する挿通孔である。
【0015】
前記支持板3の大径部3eの部分には、図2に示すように支柱1に挿着されたコイルばね4が位置する。このコイルばね4は、支柱1を締め付ける方向に付勢されて挿着されるとともに、一端側は屈曲された屈曲部4aに形成され、この屈曲部4aは支持板3の溝3hに挿入されており、他端側は自由端となっている。また、このコイルばね4の上面は、図2に示すように一部は段部3fの傾斜面に接しており、他方は図6(a)に示すように間隔Hだけ離れている。
【0016】
また、支柱1には支持板3の下面に位置し、解除レバー5が回動可能に取り付けられている。図7は、この解除レバー5を示す斜視図であり、上端面には前記コイルばね4の下端部の自由端と係合する係合部5aが形成され、この係合部5aからコイルばね4の傾斜に合せた傾斜面5bとなっている。
【0017】
前記解除レバー5の下側には、キャップ6が設けられ、解除レバー5が回動可能に支持されると共に、解除レバー5を介しコイルばね4の脱落も防止される。このキャップ6は、図2に示すように前記支持板3にねじ7止めされて固定される。図4(b)および(c)における3iは、このねじ7めの支持板3に設けられたねじ孔である。
【0018】
また、前記支柱1に取り付けられた支持板3の円筒部3bには、可動体8が回動自在に挿着される。
図5は、この可動体8の構成を示し、(a)は正面図、(b)は底面図である。可動体8は、図5(a)(b)に示すように、前記支持板3の円筒部3bが挿通する孔8bが開通すると共に、底面には、この孔8bを中心に前記支持板3の歯部3aと噛合する歯部8aが形成されている。この可動体8は、支持板3の円筒部3b先端に設けられたねじ3cにナット9が螺合されて締め付け固定されている。
【0019】
しかして、このナット9を緩めることによって、可動体8の回転が自由となるため回転角を自由に調整することができる。この時、可動体8の歯部8aと支持板3の歯部3aとが噛合しているため、可動体8の回動は、クリック感を生ずる。
【0020】
また、コイルばね4は、支柱1を締め付けているため移動は阻止され、このため支持板3も摺動できない(図6(a))。そして、例えば可動体に図示していない扇風機や照明器具等の装置や器具を挿着して支持板3に負荷がかかると、図6(b)に示すように段部3fが傾斜面となっているため、先ずコイルばね4の一端側が押下され、コイルばね4も傾斜して支柱1にロック状態となり、支持板3の摺動もロックされることとなる。
【0021】
また、コイルばね4の一端側は、支持板3の溝3hに挿入され、他端側は自由端となっており、解除レバー5の係合部5aは、このコイルばね4の自由端と係合しているため、解除レバー5をコイルばね4の拡径方向(巻締め方向と反対方向)に回動させると、コイルばね4は拡径し、支柱1に対するロック力が解除されるため、支持板3は自由に摺動することができ、これにより支持板3を介し可動体8を支柱1の任意の位置に調整することができる。従って、コイルばね4の外周面と大径部3eの壁面との間には、少しの隙間を有する。
【0022】
以上のようにこの実施の形態によれば、第1の支柱1に対し任意の位置で支持板3を固定することが容易にでき、また固定された支持板3は、解除レバー5の操作で簡単に支柱1に沿って移動可能となるため、可動体8へ例えば扇風機、照明器具および取手などの装置や器具を取り付ければ、支柱1の任意の位置に容易に調整できるし、また、可動体8はナット9を緩めることによって回動自由となるため、回動しての調整も容易にできる。
この可動体8の回動は、可動体8の歯部8aと支持板3の歯部3aとが噛合しているため、クリック感を持って回動することができる。
【0023】
尚、前記実施の形態においては、可動体8は支持板3の円筒部3bに回動自動に挿着されているが、これは支柱1に回動自在に取り付けてもよい。
【0024】
また、他の実施の形態として第2の支柱2と支持板3との係合構造は、第2の支柱2が支持板3を挿通する構造ではなく、図9に示すように第2の支柱2の断面と合致する構造の内面を有した切欠部3jにより支持板3が第2の支柱2によりガイドされる構造であってもよく、このように構成した場合にはロック装置の組み立て作業が容易になる。
【0025】
また、第1の支柱1や第2の支柱2の断面形状も円形以外の矩形、多角形にしてもよく、このような断面形状の支柱を用いる場合には支持板3の摺動面3dの構造も前記支柱の断面形状に合致する構造にする。またコイルバネ4の中心軸線に直交する面による断面も円形ではなく矩形や多角形にする。なお、このように構成した場合には第1の支柱1のみ設ければよく第2の支柱2は不要になる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、支持板を支柱に対し固定したり、また固定解除することが簡単な構造により出来るため、支柱の任意の位置への各種装置の固定や、前記支柱に対する前記各種装置や器具の装着位置の変更が容易に実現する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す正面図(a)および側面図(b)である。
【図2】図1(b)におけるA−A断面図である。
【図3】図1(a)におけるB−B断面図である。
【図4】この発明の一実施の形態を示す支持板の平面図(a)、正面図(b)および底面図(c)である。
【図5】この発明の一実施の形態を示す可動体の正面図(a)および底面図(b)である。
【図6】この発明の一実施の形態によるコイルバネの作用を示す説明図(a)(b)である。
【図7】この発明の一実施の形態を示す解除レバーの斜視図である。
【図8】この発明の一実施の形態によるロック装置におけるナットを緩め可動体を回転させる状態を示す正面図である。
【図9】この発明の他の実施の形態を示す支持板の平面図(a)、正面図(b)および底面図(c)である。
【符号の説明】
1 第1の支柱
2 第2の支柱
3 支持板
3a 歯部
3b 円筒部
3c ねじ
3e 径大部
3f 段部(傾斜面)
3h 溝
4 コイルばね
5 解除レバー
8 可動体
8a 歯部
9 ナット
Claims (8)
- 支柱に回転不可であって摺動可能に装着された支持板と、
該支持板を前記支柱の所望な位置で固定する支持板固定手段と、
前記支持板の支柱への前記支持板固定手段による固定を解除する解除手段と、
前記支柱に回転および摺動可能に取付けられ、前記支持板に支持される可動体と、
前記可動体の回転角度を調整する可動体回転角度調整手段とを具備することを特徴とするロック装置。 - 前記支持板は、少なくとも2本の支柱に摺動可能に挿通され回転が拘束されていることを特徴とする請求項1記載のロック装置。
- 前記支持板固定手段は、支柱に巻締め方向に付勢されて挿着されたコイルばねであることを特徴とする請求項1または2に記載のロック装置。
- 前記解除手段は、前記コイルばねの一端を拡径方向に回動させる解除レバーであることを特徴とする請求項3記載のロック装置。
- 前記支持板には円筒部が突設され、支柱はこの円筒部に挿通され、前記可動体は前記支持板の円筒部に回転可能に外嵌して取り付けられ、
前記可動体回転角調整手段は、前記支持板円筒部の上端外周面に形成されたねじ部と螺合して可動体を締め付けるねじであることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のロック装置。 - 前記支持板の円筒部基端外周面および可動体の下面には、互に噛合する歯部が放射状に形成されていることを特徴とする請求項5記載のロック装置。
- 前記歯部は山型であることを特徴とする請求項6記載のロック装置。
- 前記支持板の支柱が挿通する挿通孔は、支柱の直径と略等しい小径部と、それより大径の大径部とより形成され、小径部と大径部との境界に形成された段部は、傾斜面に形成され、前記支柱に挿通されたコイルばねは、その上端部の一部を段部の傾斜面の下方側に接し大径部に位置して設けられ、前記解除手段である解除レバーは、前記コイルばねの直下に位置して支柱に回動自在に設けられ、コイルばねの一端部が解除レバーの一部に係止され、解除レバーを回動しこのコイルばねの端部を拡径方向に回転させることでロック解除を行うことを特徴とする請求項1、3、4、5または6に記載のロック装置。
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JPH1156586A JPH1156586A (ja) | 1999-03-02 |
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JP25945397A Expired - Fee Related JP3735726B2 (ja) | 1997-08-12 | 1997-08-12 | ロック装置 |
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CN113623517B (zh) * | 2021-08-25 | 2022-09-13 | 江苏科创电器有限公司 | 一种风扇的安装结构及其安装方法 |
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- 1997-08-12 JP JP25945397A patent/JP3735726B2/ja not_active Expired - Fee Related
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