JP3735602B2 - 先行待機型立軸ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸水槽内の水位がケーシング内の羽根車より上方の排水水位より低い状態でも運転を行う、先行待機型立軸ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、市街地化や道路の舗装化により雨水の地下浸透率が低下している。また、ヒートアイランド現象等による局地的集中豪雨の発生が増加している。これらの原因により、下水道の排水ポンプ場へ短時間に多量の雨水が流入する傾向がある。この短時間かつ多量の雨水流入に対処するために、降雨情報等に基づいて予めポンプを始動しておいて雨水が排水ポンプ場に流入するのと同時に排水を開始し、かつ吸水槽内の水位が変動しても運転状態を維持することができる先行待機型のポンプに対する要求が高まっている。
【0003】
立軸ポンプで先行待機運転を実現する上で、いわゆるハンチング運転が最も問題となる。このハンチング運転について図8を参照して説明する。図8において、1は立軸ポンプのケーシング、2は回転軸、3は羽根車、4は吐出管である。状態8−1に示すように吸水槽内の水位が羽根車3より上方の排水水位にあるときは通常排水運転であり、立軸ポンプによって吸い上げられた吸水槽内の水が吐出管4から排水される。状態8−2に示すように水位がケーシング1の下端(吸込ベルの下端)付近の排水停止水位まで低下すると、ケーシング1の下端から多量の空気が瞬間的にケーシング1内に入る。その結果、状態8−3に示すように、ケーシング1内の羽根車3より下方の領域に空気だまり5が形成され、上方の領域には水柱6が形成される。この状態8−3はエアロック運転と呼ばれている。しかし、空気だまり5の空気が水柱6内に上昇するのでエアロック運転は直ちに解消され、状態8−4に示すように通常排水運転状態に移行する。状態8−4の通常排水運転で吐出管4に水が吐出されると、状態8−3のエアロック運転に直ちに戻る。結局、状態8−3のエアロック運転と状態8−4の通常排水運転が極めて短時間に繰り返されることになり、これがハンチング運転である。このハンチング運転は、大きな振動を発生し立軸ポンプの運転の安定性及び耐久性に対して悪影響を及ぼす。
【0004】
従来の先行待機型立軸ポンプでは、ハンチング運転をなくすために種々の試みがなされている。例えば、図9に示すように、特許文献1に記載の先行待機型立軸ポンプは、一端が羽根車3よりも下方でケーシング1内に開口し、他端が大気に開放した吸気管7と、この吸気管7の連通及び遮断を制御する気水切換弁8と、水位計9の検出水位に基づいて気水切換弁8を開閉するコントローラ(図示せず)とを備えている。
【0005】
運転状態の推移を説明すると、状態9−1に示す排水水位では気水切換弁8は閉弁し、通常排水運転である。状態9−2に示すように水位が予め定められた排水遮断水位に低下すると、気水切換弁8が開弁し、吸気管7から多量の空気が一度にケーシング1内に流入する。その結果、状態9−3に示すように、エアロック運転に移行する。空気だまり5には吸気管7を介して少量の空気が供給されるので、エアロック運転が維持され、ハンチング運転とならない。状態9−4に示すように、水位が予め定められた再排水開始水位まで回復すると気水切換弁8は閉弁し、通常排水運転となる。
【0006】
また、図10に示すように、特許文献2に記載の先行待機型立軸ポンプは、一端が羽根車3よりも下方でケーシング1内に開口し、他端が大気に開放した吸気管7を備えている。この吸気管7は図9のものより空気流量が小さく設定されている。
【0007】
運転状態の推移を説明すると、状態10−1に示す通常排水運転から水位が低下し、羽根車3の下部に達すると吸気管7からケーシング1内に空気が流入する。その結果、状態10−2に示すように、空気が混合した水を排水する運転(気水混合排水運転)となる。水位が低下するのに伴って、吸気管7からの空気流入量が増加し、それに伴って排水される水の流量は減少する。状態10−3に示すように排水停止水位まで水位が低下すると、エアロック運転となる。吸気管7を介して供給される少量の空気によってエアロック運転が維持され、ハンチング運転とならない。状態10−4に示すように、水位が再排水開始水位まで回復すると、再び気水混合排水運転となる。水位の上昇に伴って吸気管7からの空気の流入量は減少し、状態10−5に示すように、通常排水運転となる。
【0008】
【特許文献1】
特許第2516426号公報(第1図)
【特許文献2】
特許第3191102号公報(図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示す特許文献1の立軸ポンプの場合、先行待機運転を実現するために、電気的に開閉制御が可能な気水切換弁8、水位計9、及びコントローラが必要であるので、構成が複雑である。また、停電等により気水切換弁8の開閉制御が不能となるおそれがあり、信頼性が十分でない。
【0010】
また、図10に示す特許文献2の立軸ポンプの場合、ハンチング運転状態はないが、気水混合排水運転では水位が低い程水に混入する空気量が増加する。空気量が多いほどケーシングに発生する振動が大きくなり、運転の安定性や耐久性に対して好ましくない影響を及ぼす。
【0011】
そこで、本発明は、簡易な構成であるが、ハンチング運転も気水混合排水運転もない先行待機運転を行うことができ、かつ信頼性の高い先行待機型立軸ポンプを提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、吸水槽内の水位がケーシング内の羽根車より上方の排水水位より低い状態でも運転を行う先行待機型立軸ポンプにおいて、前記ケーシングは、前記羽根車より下方に位置する下向きに開口した上部吸込ベルと、前記上部吸込ベルの内側に間隔をあけて配設され、その下端側先端部が前記上部吸込ベルの下端側先端部より下方側に位置している、下向きに開口した下部吸込ベルとを備え、前記上部吸込ベルと下部吸込ベルとの間に、前記羽根車より下方の前記ケーシングの内部と前記ケーシングの外部とを連通させる流路が形成されていることを特徴とする、先行待機型立軸ポンプを提供する。
【0013】
本発明の先行待機型立軸ポンプは、上部吸込ベルと下部吸込ベルとを備え、これらの間にケーシングの内部と外部を連通させる流路が形成されている。吸水槽内の水位が上部吸込ベルの下面よりも低下すると、羽根車からの逆流水が流路を通ってケーシングの内部から外部へ流れる。従って、この水位域では流路を介したケーシング内への空気の流入は生じない。水位が下部吸込ベルの下面まで低下すると、下部吸込ベルから水面付近の空気が多量かつ瞬間的にケーシング内に吸い込まれ、羽根車より下方のケーシング内に空気だまりが形成される。この空気だまりには、流路を介して空気が流入するのでエアロック運転が維持される。水位が上部吸込ベルの下面まで上昇すると、流路が水によって閉鎖されるのでケーシング内への空気の流入が停止し、排水が再開される。換言すれば、エアロック運転時には流路を介してケーシング内に空気が流入するが、エアロック運転への移行前後の水位域では流路は水で閉鎖されるので、ケーシング内への空気の流入はない。従って、本発明の先行待機型立軸ポンプの運転状態は、通常排水運転とエアロック運転の2種類であり、ハンチング運転も気水混合排水運転もない先行待機運転を実現することができる。また、水位計、電気的に開閉される気水切換弁、気水切換弁を開閉制御するためのコントローラ等を設ける必要がないので、構成が簡易であり、かつ停電等に起因する運転不良のおそれがなく高い信頼性を有する。さらに、通常排水運転からエアロック運転に移行するまでの水位域では、羽根車から逆流した水が流路を介してケーシングの外部へ流れるので、流路内に蓄積されたごみ等はケーシング外に流し出され、流路内が洗浄される。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1に示す本実施形態の先行待機型立軸ポンプ(以下、単に立軸ポンプという)11は、図示しない流入側管路から排水ポンプ場の吸水槽10内に流入する雨水等の水を下流側に排水するためのものであり、鉛直方向に延びるケーシング12を備えている。ケーシング12は、直管状の揚水管12a、揚水管12aの下端に連結されたポンプケーシング12b、及び揚水管12aの上端に連結されて鉛直方向から水平方向に湾曲した吐出エルボ12cを備えている。吐出エルボ12cには吐出管13が連結されている。前記ポンプケーシング12内に羽根車14が配設されている。この羽根車14が下端に固定されている回転軸15は鉛直方向に延びてケーシング12の外部に突出している。ケーシング12の上端側は概略的に示すモータ、減速機構等からなる回転駆動機構16に連結されている。図において、17は回転軸16を支持する軸受である。
【0016】
ポンプケーシング12bの下端側、すなわちケーシング12の最下部には、上部吸込ベル21と下部吸込ベル22が設けられている。まず、上部吸込ベル21は、下向きに開口しており、その上端側がポンプケーシング12bの下端側に連結されている。また、上部吸込ベル21は上端から下端に向けて拡径しており、下端側先端部21aが水平方向に延びている。
【0017】
上部吸込ベル21の内側に、上下両端が開口した下部吸込ベル22が配設されている。下部吸込ベル22は、その外周面が上部吸込ベル21の内周面に対して間隔をあけて配置されており、両者はいわば二重構造の吸込ベルを構成している。上部吸込ベル21と同様に、下部吸込ベル22は上端から下端に向けて拡径しており、下端側先端部22aが水平方向に延びている。この吸込ベル22の下端側先端部22aは、上部吸込ベル21の下端側先端部22aよりも下方側に位置している。従って、上部吸込ベル21の下端側先端部21aの下面21bと、下部吸込ベル22の下端側先端部22aの下面22bとの間には、高低差αがある(図4から図6参照)。
【0018】
前記のように上部吸込ベル21に対して下部吸込ベル22が間隔をあけて配置されているので、上部吸込ベル21の内周面と下部吸込ベル22の外周面との間に、断面が円環状の流路23が形成されている。この流路23は、上端側開口23aが上部吸込ベル21内に位置し、下端側開口23bが上部吸込ベル21及び下部吸込ベル22の下端側先端部21a,21bにより形成されている。従って、流路23によって、羽根車12より下方のケーシング12の内部と、ケーシング12の外部とが互いに連通している。
【0019】
本実施形態では、上部吸込ベル21と下部吸込ベル22とを連結するリブ25を設けることにより、上部吸込ベル21に対して下部吸込ベル22を固定している。しかし、1個の吸込ベル内に流路を穿設することによって、上部吸込ベルと下部吸込ベルとを形成してもよい。また、既存の立軸ポンプ(例えば図8参照)が備える吸込ベル内に上下両端が開口した別の吸込ベルを取り付け、前者を上部吸込ベル、後者を上部吸込ベルとすることもできる。すなわち、本発明は既存の立軸ポンプの比較的簡易な改造によっても実施することができる。
【0020】
図2は、立軸ポンプ11の流量−揚程曲線(H−Q曲線)の一例を効率η及び動力Lと共に示している。図2において、横軸は最適流量Qoptに対する流量Qの割合(Q/Qopt)であり、縦軸は最適揚程Hoptに対する揚程Hの割合(H/Hopt)である。Q/Qoptが約0.6〜1.2の範囲は定格運転域、Q/Qoptが約1.2以上は過大流領域、Q/Qoptが約0.6以下は部分流領域である。
【0021】
次に、立軸ポンプ11の運転状態の推移について説明する。まず、立軸ポンプ11による揚水が開始されるまでを説明する。降雨情報等に基づいて、例えば上部吸込ベル21及び下部吸込ベル22の下端開口よりも低い待機水位WL1(吸水槽10内に水がない状態でもよい。)で立軸ポンプ11が始動されると、ケーシング12内には水が存在しないので羽根車14は空気中で回転する(空転運転)。吸水槽10内の水位が上昇して羽根車14の下端まで達すると吸水槽10内の水は羽根車14の回転により吸い上げられ、吸込ベル12c、ポンプケーシング12b、揚水管12a、及び吐出エルボ12cを介して吐出管13へ排水される。
【0022】
次に、図3から図7を参照して、揚水開始後に吸水槽10内の水位がいったん低下し、その後上昇した場合について説明する。図3の状態3−1に示すように吸水槽10内の水位がケーシング12内の羽根車14より上方の排水水位WL4にあるときには、前述のように羽根車14の回転によりケーシング12内に吸い上げられた水は吐出管13内に吐出される(通常運転)。この排水水位WL4での通常運転における立軸ポンプ11の運転状態は、定格運転域A又は過大流領域C(図2参照)である。定格運転域Aであれば、図4に示すように、下部吸込ベル22の下端開口から水が吸い上げられるが、上部吸込ベル21と下部吸込ベル22の間の流路23からの水の流入はない。一方、過大流領域Cであれば、図5に示すように、下部吸込ベル22の下端開口と流路23の下端開口23aの両方からケーシング12内に水が吸い上げられる。いずれにしても排水水位WL4での通常運転時には流路23の下端開口23aは水没しているので、流路23からケーシング12内への空気の流入はない。排水水位WL4から水位が低下しても、上部吸込ベル21の下端側先端部21aの下面21bと対応する高さの水位WL3(後述するように、この水位はエアロック運転後の再排水開始水位である。)に達するまでは、定格運転域A又は過大流量域Cでの通常運転が維持される。
【0023】
状態3−2に示すように、水位WL3まで水位が低下すると、立軸ポンプの運転状態は部分流領域C(図2参照)となる。そのため、図6に示すように羽根車からの逆流水が流路23の上端開口23aから下端開口23bを経てケーシング12の外部に流出する。この流路23を通る逆流水があるために、流路23からケーシング12内へ空気が流入せず、通常運転が維持される。
【0024】
さらに、通常排水運転からエアロック運転に移行するまでの水位域では、羽根車から逆流して流路2を介してケーシング12の外部に流れる水により、流路23内に蓄積されたごみ等はケーシング外が流し出される。すなわち、逆流水によって流路23が自動的に洗浄される。
【0025】
水位WL3から上部吸込ベル21と下部吸込ベル22の高低差αに相当する分の水位低下があり、下部吸込ベル22の下端側先端部22aの下面22bに対応する水位(排水停止水位WL2)に達すると、状態3−3に示すように、水面付近から下部吸込ベル22の下端開口を介してケーシング12内の羽根車14よりも下方の領域に空気が多量かつ瞬間的に吸い込まれる。その結果、状態3−4に示すように、ケーシング12内の羽根車14よりも下方の領域に空気だまり28が形成され、羽根車14の上方には水柱29が形成される(エアロック運転)。エアロック運転時には、図7に示すように、流路23の下端開口23bから吸い込まれた少量の空気が上端開口23aより空気だまり28に流入する。この空気だまり28への空気供給により、エアロック運転が維持される。
【0026】
吸水槽10内の水位が排水停止水位WL2から上昇し、状態3−5に示すように上部吸込ベル21の下端側先端部21aの下面21bと対応する位置(再排水開始水位WL3)まで上昇すると、流路23の下端開口23bが水で閉じられるので流路23を介した空気の流入が停止し、かつ羽根車14による揚水が再開して通常排水運転となる。
【0027】
以上のように、本実施形態の立軸ポンプ11では上部吸込ベル21の下端側先端部21aの下面21bと対応する水位WL3まで水位が低下すると、羽根車14からの逆流水が流路23を通ってケーシング12の内部から外部へ流れる。従って、この水位域では流路23を介したケーシング12内への空気の流入は生じない。また、下部吸込ベル22の下端側先端部22aの下面22bと対応する排水停止水位WL2まで水位が低下すると、下部吸込ベル22から水面付近の空気が多量かつ瞬間的にケーシング12内に吸い込まれて空気だまり28が形成され、この空気だまり28には、流路23を介して空気が流入するのでエアロック運転が維持される。さらに、水位が上部吸込ベル21の下端側先端部21aの下面21bと対応する再排水開始水位WL3まで上昇すると、流路23が水によって閉鎖されるのでケーシング12内への空気の流入が停止し、排水が再開される。換言すれば、エアロック運転時には流路を介してケーシング内に空気が流入するが、エアロック運転への移行前後の水位域では流路23は水で閉鎖されるので、ケーシング12内への空気の流入はない。従って、本実施形態の立軸ポンプ11の運転状態は、通常排水運転とエアロック運転の2種類であり、ハンチング運転も気水混合排水運転もない先行待機運転を実現することができる。また、水位計、電気的に開閉される気水切換弁、気水切換弁を開閉制御するためのコントローラ等を設ける必要がないので、構成が簡易であり、かつ停電等に起因する運転不良のおそれがなく高い信頼性を有する。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の先行待機型立軸ポンプは、上部吸込ベルと下部吸込ベルとを備え、これらの間にケーシングの内部と外部を連通させる流路が形成されている。エアロック運転時には流路を介してケーシング内に空気が流入するが、エアロック運転への移行前後の水位域では流路が水で閉鎖されるので、ケーシング内への空気の流入はない。従って、運転状態は通常排水運転とエアロック運転の2種類であり、ハンチング運転も気水混合排水運転もない先行待機運転を実現することができる。また、水位計、電気的に開閉される気水切換弁、気水切換弁を開閉制御するためのコントローラ等を設ける必要がないので、構成が簡易であり、かつ停電等に起因する運転不良のおそれがなく高い信頼性を有する。さらに、通常排水運転からエアロック運転に移行するまでの水位域では、羽根車から逆流した水が流路を介してケーシングの外部へ流れるので、流路内に蓄積されたごみ等はケーシング外が流し出され、流路内が洗浄される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る先行待機型立軸ポンプを示す断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る先行待機型立軸ポンプの流量−揚程曲線を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る先行待機型立軸ポンプの運転状態の遷移を示す概略図である。
【図4】 定格運転域での上部及び下部吸込ベル中の水の流れを示す部分断面図である。
【図5】 過大流量域での上部及び下部吸込ベル中の水の流れを示す部分断面図である。
【図6】 部分流量域での上部及び下部吸込ベル中の水の流れを示す部分断面図である。
【図7】 エアロック運転時の上部及び下部吸込ベルにおける空気の流れを示す部分断面図である。
【図8】 従来の立軸ポンプの運転状態の遷移を示す概略図である。
【図9】 従来の先行待機型立軸ポンプの運転状態の遷移を示す概略図である。
【図10】 従来の先行待機型立軸ポンプの運転状態の遷移を示す概略図である。
【符号の説明】
10 吸水槽
11 先行待機型立軸ポンプ
12 ケーシング
12a 揚水管
12b ポンプケーシング
12c 吐出エルボ
13 吐出管
14 羽根車
15 回転軸
16 回転駆動機構
17 軸受
21 上部吸込ベル
21a 下端側先端部
21b 下面
22 下部吸込ベル
22a 下端側先端部
22b 下面
23 流路
23a 上端開口
23b 下端開口
25 リブ
28 空気だまり
29 水柱
WL1 待機水位
WL2 排水停止水位
WL3 再排水開始水位
WL4 排水水位

Claims (1)

  1. 吸水槽内の水位がケーシング内の羽根車より上方の排水水位より低い状態でも運転を行う先行待機型立軸ポンプにおいて、
    前記ケーシングは、前記羽根車より下方に位置し、下向きに開口した上部吸込ベルと、前記上部吸込ベルの内側に間隔をあけて配設され、その下端側先端部が前記上部吸込ベルの下端側先端部より下方側に位置している、下向きに開口した下部吸込ベルとを備え、
    前記上部吸込ベルと下部吸込ベルとの間に、前記羽根車より下方の前記ケーシングの内部と前記ケーシングの外部とを連通させる流路が形成されていることを特徴とする、先行待機型立軸ポンプ。
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