JP3733691B2 - 照明光学系、およびこれを用いた投写型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、色光合成手段を備えた投写型表示装置およびそのための照明光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を投写スクリーンに投写する投写型表示装置には、クロスダイクロイックプリズムが用いられていることが多い。例えば透過型の液晶プロジェクタでは、クロスダイクロイックプリズムは、赤、緑、青の3色の光を合成して同一の方向に出射する色光合成手段として利用される。また、反射型の液晶プロジェクタでは、クロスダイクロイックプリズムは、白色光を赤、緑、青の3色の光に分離する色光分離手段として利用されると共に、変調された3色の光を再度合成して同一の方向に出射する色光合成手段としても利用される。クロスダイクロイックプリズムを用いた投写型表示装置としては、例えば特開平1−302385号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
図19は、投写型表示装置の要部を示す概念図である。この投写型表示装置は、3つの液晶ライトバルブ42,44,46と、クロスダイクロイックプリズム48と、投写レンズ系50とを備えている。クロスダイクロイックプリズム48は、3つの液晶ライトバルブ42,44,46で変調された赤、緑、青の3色の光を合成して、投写レンズ系50の方向に出射する。投写レンズ系50は、合成された光を投写スクリーン52上に結像させる。
【0004】
図20は、クロスダイクロイックプリズム48の一部を分解した斜視図である。クロスダイクロイックプリズム48は、4つの直角プリズムの互いの直角面を、光学接着剤で貼り合わせることによって作製されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図21は、クロスダイクロイックプリズム48を利用した場合の問題点を示す説明図である。図21(A)に示すように、クロスダイクロイックプリズム48は、4つの直角プリズムの直角面で形成されるX字状の界面において、略X字状に配置された赤色光反射膜60Rと青色光反射膜60Bとを有している。しかし、4つの直角プリズムの隙間には光学接着剤層62が形成されているので、反射膜60R,60Bも、クロスダイクロイックプリズム48の中心軸48aの部分において隙間を有している。
【0006】
クロスダイクロイックプリズム48の中心軸48aを通る光が投写スクリーン52上に投影されると、中心軸48aに起因する暗線が画像中に形成されることがある。図21(B)は、このような暗線DLの一例を示している。この暗線DLは、他の部分とは異なる色がついた、やや暗い線状の領域であり、投写された画像のほぼ中心に形成される。この暗線DLは、中心軸48a付近の反射膜の間隙において光線が散乱されることや、赤色光や青色光が反射されないことに起因していると考えられる。なお、この問題は、赤色反射膜、青色反射膜等の選択反射膜がそれぞれ形成された2種類のダイクロイックミラーをX字状に交差させたクロスダイクロイックミラーにおいても同様に発生する。この場合にも、ミラーの中心軸に起因する暗線が画像中に形成されることとなる。
【0007】
このように、従来の投写型表示装置では、クロスダイクロイックプリズム48やクロスダイクロイックミラーの中心軸によって、投写される画像のほぼ中心に暗線が形成されてしまうことがあるという問題があった。
【0008】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、クロスダイクロイックプリズムやクロスダイクロイックミラー等、X字状に配置された2種類のダイクロイック膜を備えた光学手段の中心軸に起因する暗線を目立たなくすることのできる技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
(課題を解決するための原理の説明)
まずはじめに、課題を解決するための原理を、具体的な例に基づき、図1ないし図4を用いて説明する。図面では、光の進行方向をz方向、光の進行方向(z方向)からみて3時の方向をx方向、12時の方向をy方向として統一してある。また、下記説明に置いて、便宜的に、x方向は行方向、y方向は列方向を表すものとする。なお、下記の原理は、説明を容易にするために具体的な例に基づいて説明を行っているが、本発明はそのような具体的な構成に限定されるものではない。
【0010】
投写型表示装置において、光源からの光を複数の部分光束に分割して照明光の面内照度むらを低減する技術として、WO94/22042号公報に記載されたような、複数の小レンズを有する2つのレンズアレイを用いた照明光学系(インテグレータ光学系という)が知られている。
【0011】
図1は、クロスダイクロイックプリズムを用いた投写型表示装置にインテグレータ光学系を採用した場合の、暗線発生原理を説明する図である。図1(A−1),(B−1)は、x方向の位置が互いに異なる小レンズ10(同心レンズ)、すなわち、異なる列方向に存在する小レンズ10を通過した光束(図中実線で示す)、および、その中心光軸(図中細かい点線で示す)の追跡図、図1(A−2),(B−2)はスクリーン7上の暗線DLa、DLbの形成位置を示す図である。
【0012】
光源(図示省略)から出射された光束は、それぞれ複数の小レンズ10を有する第1と第2のレンズアレイ1,2によって複数の部分光束に分割される。第1と第2のレンズアレイ1,2に設けられた各小レンズ10を通過した光束は、平行化レンズ15によって、各部分光束の中心軸に平行な光束に変換される。平行化レンズ15を通過した部分光束は、液晶ライトバルブ3上で重畳され、その所定領域を均一に照明する。なお、図1においては1枚の液晶ライトバルブ3のみが図示されているが、他の2枚の液晶ライトバルブにおいてもインテグレータ光学系の原理、暗線の発生原理は同様である。
【0013】
図2は第1と第2のレンズアレイ1,2の外観を示す斜視図である。第1と第2のレンズアレイ1,2は、それぞれ略矩形状の輪郭を有する小レンズ10がM行N列のマトリクス状に配置された構成を有している。この例では、M=10,N=8であり、図1(A−1)には2列目の小レンズを通過した部分光束の追跡図、図1(B−1)には7列目の小レンズを通過した部分光束の追跡図が示されていることになる。
【0014】
液晶ライトバルブ3上に重畳された光束は、液晶ライトバルブ3で画像情報に応じた変調を受けた後、クロスダイクロイックプリズム4に入射する。クロスダイクロイックプリズム4から出射された光束は、投写レンズ系6を介してスクリーン7上に投影される。
【0015】
図1(A−1),(B−1)にそれぞれ荒い点線で示すように、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5(図中y方向に沿っている)部分を通過する光も、それぞれスクリーン7上のPa,Pbの位置に投影されることとなる。ところが、従来技術において述べたように、この中心軸5付近の反射膜の間隙において光線が散乱されたり、反射されるべき光が反射されなかったりするため、中心軸5付近を通過する光の光量が減少してしまう。よって、図1(A−2),(B−2)に示すように、投写スクリーン7上に周囲よりも輝度の低い部分、すなわち、暗線DLa,DLbが形成されてしまう。
【0016】
ここで、暗線と、第1と第2のレンズアレイ1,2との関係を説明する。図1(A−1)を一部拡大して示してある図3(A)から解るように、液晶ライトバルブ3によって形成された像は、投写レンズ系6によって反転され、かつ拡大されて投写スクリーン7上に投影される。なお、図3(B)は、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面における断面図である。図3(A),(B)において、r1は、部分光束をクロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面で切断したときの、部分光束の断面8の一方の端11から中心軸5までの距離を示し、r2は、部分光束の断面8の他方の端12から中心軸5までの距離を示す。部分光束の断面8の像は、投写レンズ系6によって反転され、かつ拡大されて投写スクリーン7上に投影されるので、投写スクリーン7上における投写領域9の一方の端13から暗線DLaまでの距離R2と投写領域9の他方の端から暗線DLaまでの距離R1との比は、距離r2と距離r1との比に等しい。すなわち、暗線DLaが形成される位置は、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面における部分光束の断面8が、中心軸5に対してどのような位置に存在するかに依存している。
【0017】
ここで、図1(A−1)と(B−1)とを比較すれば解るように、図1(A−1)と(B−1)とでは、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面におけるそれぞれの部分光束の断面の位置が異なっている。従って、暗線DLaとDLbとはそれぞれ異なる位置に形成されることとなる。同様に、第1と第2のレンズアレイ1,2のうち、2列目、7列目以外の列に存在する小レンズ10を通過した部分光束の、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面における断面の位置もそれぞれ異なるため、投写スクリーン7上には、第1と第2のレンズアレイ1,2の列数だけ、すなわち、N本の暗線が形成されることになる。
【0018】
なお、第1と第2のレンズアレイ1,2の同じ列方向位置に並ぶM個の小レンズ10を通過する部分光束は、図4に示したように、投写スクリーン7上のほぼ等しい位置に暗線DLcを形成する。従って、N本の暗線のそれぞれは、第1と第2のレンズアレイ1,2の同じ列方向位置に並ぶM個の小レンズ10を通過する部分光束が重なり合って形成されており、その暗度は、それぞれの小レンズ10によって形成される暗線の暗度の総和にほぼ等しい。
【0019】
以上をまとめると、以下の原理が導き出せる。
【0020】
(第1の原理)
まず、第1に、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5に対する部分光束の中心軸の位置が異なれば暗線の形成される位置も異なる。第1と第2のレンズアレイ1,2の異なる列を通過する部分光束は、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5に対する位置が互いに異なるので、異なる位置に暗線を形成する。
【0021】
(第2の原理)
第2に、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面における部分光束の断面の位置が異なるのは、クロスダイクロイックプリズム4に入射する部分光束の角度が異なるからである(図1参照)。第1と第2のレンズアレイ1,2の異なる列を通過する部分光束は、クロスダイクロイックプリズム4に対して異なる角度で入射するので、中心軸5における部分光束の位置が異なる。
【0022】
従って、クロスダイクロイックプリズム4に入射する部分光束の角度が異なれば、あるいは、液晶ライトバルブ3上に重畳される部分光束の角度が異なれば、暗線の形成される位置も異なることになる。
【0023】
(結論)
先に述べた通り、第1と第2のレンズアレイ1,2の同じ列方向位置に並ぶM個の小レンズ10を通過する部分光束が、投写スクリーン7上のほぼ等しい位置にそれぞれ暗線を形成することにより、その暗線の暗度は、それぞれの小レンズ10によって形成される暗線の暗度の総和にほぼ等しい。従って、このM個の小レンズ10を通過する部分光束のそれぞれにより形成される暗線が、投写スクリーン7上の異なる位置に形成されるようにすれば良い。すなわち、このようにすれば、暗線の数は増加するものの、1本あたりの暗線の暗度を減少させることが可能となるため、結果として暗線が非常に目立ちにくくなる。なお、M個の小レンズ10を通過する暗線のすべてが異なる位置に形成されるようにする必要はなく、一部が異なる位置に形成されるようにするだけで十分である。
【0024】
なお、暗線を異なる位置に形成させることは、先に述べた第1の原理、第2の原理のいずれかにより可能である。
【0025】
すなわち、第1の原理に基づけば、同じ列方向位置に並ぶM個の小レンズ10を通過する部分光束のうち、一部について、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5に対する部分光束の中心軸の位置を他と変化させれば良い。
【0026】
さらに、第2の原理に基づけば、同じ列方向位置に並ぶM個の小レンズ10を通過する部分光束のうち、一部について、液晶ライトバルブ3上に重畳される部分光束の角度、あるいはクロスダイクロイックプリズム4に入射する部分光束の角度を他と変化させれば良い。
【0027】
本発明は、上記のような原理を追求することによって、前に述べたような従来技術における課題を解決することができたのである。以下に、その手段、および、作用・効果について述べる。
【0028】
(課題を解決するための手段およびその作用・効果)
第1の発明は、
照明光を出射する照明光学系であって、
光源から出射される光束を行方向および列方向の複数の部分光束に分割する光束分割手段と、
前記複数の部分光束を、それぞれ被照明領域上の照明位置でほぼ重畳結合する重畳レンズと、
を備え、
前記重畳レンズは、
前記行方向にほぼ沿った少なくとも1つの領域境界で複数の分割領域に分割され、
前記複数の分割領域のうち、少なくとも1つの領域境界に隣接する2つの分割領域は、前記行方向における各分割領域の局所的中心線の位置が、互いに異なることを特徴とする。
【0029】
第1の発明を適用する投写型表示装置として、照明光を、3色の光に分離する色光分離手段と、3色の光を与えられた画像信号に基づいてそれぞれ変調する3組の光変調手段と、X字状に配置された2種類のダイクロイック膜を備え、該ダイクロイック膜が互いに交差する位置に相当する中心軸を有し、前記3組の光変調手段により変調された3色の光を合成して同一方向に出射する色光合成手段と、前記色光合成手段により合成された光を投写面上に投写する投写手段とを備えている投写型表示装置がある。ここで、被照明領域は投写型表示装置の光変調手段の光入射面に相当し、列方向は色光合成手段の中心軸とほぼ平行な方向である。このような投写型表示装置では、通常、光束分割手段で分割された複数の部分光束のうちで、列方向に沿ってほぼ並んだ部分光束は、色光合成手段の中心軸をスクリーン上のほぼ同じ位置に投影して暗線を形成する。
【0030】
第1の発明における重畳レンズでは、少なくとも1つの領域境界に隣接する2つの分割領域は、行方向における各分割領域の局所的中心線の位置が、互いに異なっている。ここで、分割領域の局所的中心線とは、分割領域の行方向に沿った領域境界線に垂直な位置関係にある等高線の稜線を意味する。したがって、列方向に沿ってほぼ並んだ部分光束のうち、この2つの分割領域を通過した部分光束の照明領域を行方向の互いに異なった位置とすることができるので、上記第1の原理に基づき、列方向に沿ってほぼ並んだ部分光束によって色光合成手段の中心軸がほぼ同じ位置に投影されるのを防止できる。この結果、投写される画像に形成される暗線を目立ちにくくすることが可能である。
【0031】
ここで、
前記複数の分割領域は、前記行方向に沿ってほぼ並ぶ各行の複数の部分光束がそれぞれ入射するように分割されていることが好ましい。
【0032】
光束分割手段で分割された複数の部分光束のうちで、列方向に沿ってほぼ並ぶ部分光束は、色光合成手段の中心軸をスクリーン上のほぼ同じ位置に投影して暗線を形成する。一方、行方向に沿ってほぼ並んだ複数の部分光束は、色光合成手段の中心軸をスクリーン上の異なる位置に投影してそれぞれ暗線を形成する。したがって、このような行方向に沿ってほぼ並んだ複数の部分光束は、重畳レンズの同じ分割領域を通過しても、お互いの暗線形成に悪影響を及ぼすことがない。すなわち、上記のような構成にすれば、行方向にほぼ沿って並ぶ各行の複数の部分光束の照明領域毎に、列方向とは異なった方向にずらすことができる。
【0033】
また、上記各場合において、
前記複数の分割領域の局所的中心線が、前記重畳レンズの中心から点対称の位置に配置されているようにしてもよい。
【0034】
このようにしても、同様に、列方向に沿ってほぼ並んだ部分光束による照明領域を、複数の分割領域毎に列方向とは異なった方向にずらすことができる。
【0035】
また、上記各場合において、
前記複数の分割領域は、複数の組に組分けされ、
同一の組に含まれる分割領域は同一の列方向位置に前記局所的中心線を有し、異なる組の分割領域は、異なる列方向位置に前記局所的中心線を有することが好ましい。
【0036】
さらに、前記列方向にほぼ沿って並んだ部分光束の前記複数の組毎の光量の和がほぼ等しくなるように、前記複数の分割領域が組分けされていることが好ましい。
【0037】
それぞれの組を通過する部分光束の光量が異なると、それぞれの組を通過する部分光束によって投影される色光合成手段の中心軸に相当する暗線の暗度もそれぞれ異なる。これらの暗線を目立たなくすることが本発明の目的であるが、人間は相対的な比較による光の識別能力が比較的高いため、暗線の暗度が異なることは、暗線を目立たなくさせるという意味からはあまり好ましくない。上記のように、それぞれの組を通過する部分光束の光量がほぼ等しければ、それぞれの組を通過する部分光束による暗線の暗度をほぼ等しくすることができる。
【0038】
また、上記各場合において、
前記照明光学系は、さらに、
前記光束分割手段と前記重畳レンズとの間に設けられた偏光変換素子を備え、
前記偏光変換素子は、互いに平行な偏光分離膜と反射膜の複数の組を有し、前記複数の部分光束をそれぞれ2種類の直線偏光成分に分離する偏光ビームスプリッタアレイと、
前記偏光ビームスプリッタアレイで分離された前記2種類の直線偏光成分の偏光方向を揃える偏光変換手段と、を備えることが好ましい。
【0039】
このようにすれば、ランダムな偏光光を有する照明光を一種類の直線偏光光に変換して利用できるので、光の利用効率を高めることができる。
【0040】
第2の発明は、投写型表示装置であって、
第1の発明による照明光学系と、
前記被照明領域としての光入射面をそれぞれ有し、前記3色の光を与えられた画像信号に基づいてそれぞれ変調する3組の光変調手段と、
前記照明光を3色の光に分離するとともに、前記3組の光変調手段により変調された3色の光を合成して出射する色光分離合成手段と、
を備え、
前記色光分離合成手段は、X字状に配置された2種類のダイクロイック膜を備え、前記ダイクロイック膜が互いに交差する位置に相当する中心軸を前記第1の方向に沿って有すことを特徴とする。
【0041】
第1の発明による照明光学系を投写型表示装置に用いることによって、第1の発明と同様に、投写された画像に形成される暗線を目立たなくすることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
A.第1実施例:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図5は、この発明の第1実施例としての投写型表示装置の要部を示す概略平面図である。なお、以下の説明では、光の進行方向をz方向、光の進行方向(z方向)からみて3時の方向をx方向、12時の方向をy方向とする。この投写型表示装置は、照明光学系100と、ダイクロイックミラー210,212と、反射ミラー218,222,224と、入射側レンズ230と、リレーレンズ232と、3枚のフィールドレンズ240,242,244と、3枚の液晶ライトバルブ(液晶パネル)250,252,254と、クロスダイクロイックプリズム260と、投写レンズ系270とを備えている。
【0043】
照明光学系100は、ほぼ平行な光束を出射する光源110と、第1のレンズアレイ120と、第2のレンズアレイ130と、重畳レンズ150と、反射ミラー160とを備えている。照明光学系100は、被照明領域である3枚の液晶ライトバルブ250,252,254をほぼ均一に照明するためのインテグレータ光学系である。
【0044】
光源110は、放射状の光線を出射する放射光源としての光源ランプ112と、光源ランプ112から出射された放射光をほぼ平行な光線束として出射する凹面鏡114とを有している。凹面鏡114としては、放物面鏡を用いることが好ましい。
【0045】
第1と第2のレンズアレイ120,130は、光束分割手段としての機能を有している。そのうち、第1のレンズアレイ120は、光源110からの出射光を複数の部分光束に分割するとともに、各部分光束を集光させる機能を有している。また、第2のレンズアレイ130は、各部分光束の中心軸をシステム光軸に平行に揃える機能を有している。また、偏光変換素子140は、入射された光束を所定の直線偏光光に変換する機能を有している。さらに、重畳レンズ150は、システム光軸に平行な中心軸を有する複数の部分光束を、所定の被照明領域(すなわち液晶ライトバルブ250,252,254)で重畳させる機能を有する。また、フィールドレンズ240,242,244は、照明領域を照明する各部分光束をそれぞれの中心軸に平行な光束に変換する機能を有する。
【0046】
図6は、第1のレンズアレイ120の外観を示す斜視図である。第1のレンズアレイ120は略矩形状の輪郭を有する小レンズ122がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。この例では、M=6,N=4である。第2のレンズアレイ130は、第1のレンズアレイ120の小レンズ122に対応するように、小レンズがM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズ122は、光源110(図5)から出射された光束を複数の(すなわちM×N個の)部分光束に分割し、各部分光束を第2のレンズアレイ130の近傍で集光させる。各小レンズ122をz方向から見た外形形状は、液晶ライトバルブ250,252,254の表示領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。この実施例では、小レンズ122のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)は4:3に設定されている。
【0047】
第2のレンズアレイ130は、各部分光束の中心軸をシステム光軸に平行に揃える機能を有している。光源部110から出射される光束がシステム光軸に平行な平行光であれば、第1のレンズアレイ120の小レンズ122から出射される部分光束もその中心軸がシステム光軸に平行であるため、第2のレンズアレイ130を省略することができる。しかし、光源110から、光の中心軸がシステム光軸に対してある角度をもった光が出射されると、小レンズ122から出射される部分光束の中心軸もシステム光軸に平行ではない。このような傾いた中心軸を有する部分光束は、本来照明すべき所定の領域、すなわち、液晶ライトバルブ250,252,254を照明することができない場合がある。このことは、投写型表示装置において、光の利用効率を低下させることになる。第2のレンズアレイ130は、このような光の中心軸がシステム光軸に対してある角度をもった部分光束が小レンズ132に入射された場合に、その中心軸をシステム光軸に平行となるように変換し、光の利用効率を向上させる。
【0048】
図7は、偏光変換素子140(図5)の構成を示す説明図である。この偏光変換素子140は、偏光ビームスプリッタアレイ141と、選択位相差板142とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ141は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性板材143が、交互に貼り合わされた形状を有している。透光性板材143の界面には、偏光分離膜144と反射膜145とが交互に形成されている。なお、この偏光ビームスプリッタアレイ141は、偏光分離膜144と反射膜145が交互に配置されるように、これらの膜が形成された複数枚の板ガラスを貼り合わせて、所定の角度で斜めに切断することによって作製される。
【0049】
第1と第2のレンズアレイ120,130を通過した光は、偏光分離膜144でs偏光光とp偏光光とに分離される。p偏光光は、偏光分離膜144をそのまま透過する。一方、s偏光光は、s偏光光の偏光分離膜144で反射され、さらに反射膜145で反射されて、偏光分離膜144をそのまま通過したp偏光光とほぼ平行な状態で出射される。選択位相差板142の偏光分離膜144を通過する光の出射面部分にはλ/2位相差層146が形成されており、反射膜145で反射された光の出射面部分にはλ/2位相差層が形成されていない。従って、偏光分離膜144を透過したp偏光光は、λ/2位相差層146によってs偏光光に変換されて出射する。この結果、偏光変換素子140に入射したランダムな偏光方向を有する光束は、ほとんどがs偏光光に変換されて出射する。もちろん反射膜145で反射される光の出射面部分だけに選択位相差板142のλ/2位相差層146を形成することにより、p偏光光に変換して出射することもできる。
【0050】
なお、図7(A)から解るように、偏光変換素子140から出射する2つのs偏光光の中心(2つのs偏光光の中央)は、入射するランダムな光束(s偏光光+p偏光光)の中心よりもx方向にずれている。このずれ量は、λ/2位相差層146の幅Wp(すなわち偏光分離膜144のx方向の幅)の半分に等しい。このため、図5に示すように、光源110の光軸(2点鎖線で示す)は、偏光変換素子140以降のシステム光軸(一点鎖線で示す)から、Wp/2に等しい距離Lだけずれた位置に設定されている。
【0051】
図5に示す投写型表示装置において、光源110から出射された平行光束は、インテグレータ光学系を構成する第1と第2のレンズアレイ120,130によって、複数の部分光束に分割される。第1のレンズアレイ120の各小レンズ122から出射された部分光束は、小レンズ122の集光作用によって偏光変換素子140の偏光分離膜144の近傍で光源110の光源像(2次光源像)が形成されるように集光される。また、既に説明したように、偏光変換素子140に入射した部分光束は、偏光分離膜144および反射膜145によって、2つの偏光光に分離される。したがって、偏光変換素子140の偏光分離膜144上に2次光源像がほぼ形成されるとともに、実効的には反射膜145上にも2次光源像が形成されているとみなすことができる。つまり、偏光変換素子140内には、第1と第2のレンズアレイ120,130を通過した部分光束の2倍の数の2次光源像が、偏光分離膜144上および反射膜145上の対応する各位置に形成される。
【0052】
重畳レンズ150(図5)は、偏光変換素子140内に形成された2次光源像から出射された部分光束を重畳させて、被照明領域である液晶ライトバルブ250,252,254に集光させる重畳光学系としての機能を有する。また、反射ミラー160は、重畳レンズ150から出射された光束をダイクロイックミラー210の方向に反射する機能を有するが、装置の構成によっては、必ずしも必要とされるものではない。上記の結果、各液晶ライトバルブ250,252,254は、ほぼ均一に照明される。
【0053】
2枚のダイクロイックミラー210,212は、重畳レンズ150で集光された白色光を、赤、緑、青の3色の色光に分離する色光分離手段としての機能を有する。第1のダイクロイックミラー210は、照明光学系100から出射された白色光束の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。第1のダイクロイックミラー210を透過した赤色光は、反射ミラー218で反射され、フィールドレンズ240を通って赤光用の液晶ライトバルブ250に達する。このフィールドレンズ240は、第2のレンズアレイ130から出射された各部分光束をその中心軸に対して平行な光束に変換する。他の液晶ライトバルブの前に設けられたフィールドレンズ242,244も同様である。第1のダイクロイックミラー210で反射された青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2のダイクロイックミラー212によって反射され、フィールドレンズ242を通って緑光用の液晶ライトバルブ252に達する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー212を透過し、入射側レンズ230、リレーレンズ232および反射ミラー222,224を備えたリレーレンズ系を通り、さらにフィールドレンズ(出射側レンズ)244を通って青色光用の液晶ライトバルブ254に達する。なお、青色光にリレーレンズ系が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ230に入射した部分光束をそのまま、出射側レンズ244に伝えるためである。
【0054】
3枚の液晶ライトバルブ250,252,254は、与えられた画像情報(画像信号)に従って、3色の色光をそれぞれ変調して画像を形成する光変調手段としての機能を有する。クロスダイクロイックプリズム260は、3色の色光を合成してカラー画像を形成する色光合成手段としての機能を有する。なお、クロスダイクロイックプリズム260の構成は、図19および図20で説明したものと同じである。すなわち、クロスダイクロイックプリズム260には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成される。クロスダイクロイックプリズム260で生成された合成光は、投写レンズ系270の方向に出射される。投写レンズ系270は、この合成光を投写スクリーン300上に投写して、カラー画像を表示する投写光学系としての機能を有する。
【0055】
さて、図5に示す第1実施例の投写型表示装置は、重畳レンズ150に特徴がある。図8は、第1実施例における重畳レンズ150を示す説明図である。正面図は、重畳レンズ150を光の進行方向(z方向)からみた図である。この重畳レンズ150は、図の点線で示した1枚の球面レンズを水平方向(x方向)の複数の境界に沿って分割し、これらの複数の分割レンズ150a〜150fを、レンズ全体の中心線LCに対して行毎にずらしたものと等価な構成を有するレンズである。但し、実際には、型成形によって図8に示す形状のレンズが一体として作製される。各分割レンズ150a〜150fには、第2のレンズアレイ130の各行を通過した部分光束が入射する。上から第1行目および第4行目の分割レンズ150a、150dの中心線の位置は、重畳レンズ150の中心線LCに対して−x方向に△x1だけずれている。ここで、「分割レンズの中心線」とは分割レンズのx方向に沿った分割境界線に垂直な位置関係にある等高線の稜線を言い、分割レンズの局所的中心線とも呼ぶ。「重畳レンズの中心線」とはレンズ全体の形状的、幾何学的な中心線を言う。上から第2行目および第5行目の分割レンズ150b、150eの中心線は、重畳レンズ150の中心線LC上に位置している。上から第3行目および第6行目の分割レンズ150c、150fの中心線の位置は、重畳レンズ150の中心線LCに対して+x方向に△x2だけずれている。また、第1組の分割レンズ150a,150dと、第2組の分割レンズ150b,150eの中心線が、重畳レンズ150の中心線LCに対してほぼ対称な位置に配置されるように、△x1と△x2はほぼ等しい値に設定されている。ただし、ずらし量△x1と△x2は必ずしも等しくする必要はない。
【0056】
図9、10、11は、第1実施例における重畳レンズ150の機能を示す説明図である。図9は第2行目の分割レンズ150bを通過する部分光束の光路を示しており、図10は第3行目の分割レンズ150cを通過する部分光束の光路を、図11は第1行目の分割レンズ150aを通過する部分光束の光路を示している。なお、説明を理解し易くするため、光源部110から液晶ライトバルブ252までの光路上の主要部のみを示している。また、第1と第2のレンズアレイ120,130の第1列目に着目して説明する。
【0057】
図9において、光源部110から出射され第1のレンズアレイ120の第2行目の小レンズ122によって分割された部分光束456は、偏光変換素子140の偏光分離膜144上にほぼ集光される。集光された部分光束456のうち、偏光分離膜144をそのまま通過した部分光束456aは、重畳レンズ150の分割レンズ150bの集光作用によって液晶ライトバルブ252の光の入射面である被照明領域252a上の456laの位置に重畳される。また、偏光分離膜144で反射され、さらに反射膜145で反射された部分光束456bも、同様に被照明領域252a上の456laの位置に重畳される。
【0058】
図10において、光源部110から出射され第1のレンズアレイ120の第3行目の小レンズ122によって分割された部分光束457も、偏光変換素子140の偏光分離膜144上にほぼ集光される。集光された部分光束457のうち、偏光分離膜144をそのまま通過した部分光束457aは、重畳レンズ150の分割レンズ150cの集光作用によって液晶ライトバルブ252の光の入射面である被照明領域252a上の457laの位置に重畳される。また、偏光分離膜144で反射され、さらに反射膜145で反射された部分光束457bも、同様に被照明領域252a上の457laの位置に重畳される。ここで、分割レンズ150bは分割レンズの中心線の位置が重畳レンズ150の中心線LC(図8)上にあるのに対し、分割レンズ150cは分割レンズの中心線の位置が重畳レンズ150の中心線LC(図8)に対して+x方向にずれている。したがって、分割レンズ150cから出射される2つの部分光束457a,457bが重畳される位置457laは、分割レンズ150bから出射される2つの部分光束456a,456bが重畳される位置456laに対し+x方向にずれている。
【0059】
図11において、光源部110から出射され第1のレンズアレイ120の第1行目の小レンズ122によって分割された部分光束458も、偏光変換素子140の偏光分離膜144上にほぼ集光される。集光された部分光束458のうち、偏光分離膜144をそのまま通過した部分光束458aは、重畳レンズ150の分割レンズ150aの集光作用によって液晶ライトバルブ252の光の入射面である被照明領域252a上の458laの位置に重畳される。また、偏光分離膜144で反射され、さらに反射膜145で反射された部分光束458bも、同様に被照明領域252a上の458laの位置に重畳される。ここで、分割レンズ150bは分割レンズの中心線の位置が重畳レンズ150の中心線LC(図8)上にあるのに対し、分割レンズ150aは分割レンズの中心線の位置が重畳レンズ150の中心線LC(図8)から−x方向にずれている。したがって、分割レンズ150aから出射される2つの部分光束458a,458bが重畳される位置458laは、分割レンズ150bから出射される2つの部分光束456a,456bが重畳される位置456laに対し−x方向にずれている。
【0060】
なお、重畳レンズ150の第5行目の分割レンズ150e、第6行目の分割レンズ150f、第4行目の分割レンズ150dを通過する部分光束の光路は、それぞれ図9、図10、図11と同様となる。すなわち、図9ないし図11に示したように、第2のレンズアレイ130の同じ列方向を通過した部分光束は、重畳レンズ150の分割レンズ150aないし150fによって、それぞれ異なった3つの位置456la,457la,458laに重畳されることになる。
【0061】
図12は、液晶ライトバルブ252上に、第2のレンズアレイ130を通過した部分光束が重畳レンズ150によって重畳される様子を示す概念図である。なお、この図は、液晶ライトバルブ252を重畳レンズ150側から見た図であり、分割レンズ150b,150eを通過する部分光束が重畳される位置456laを実線で示し、分割レンズ150c,150fを通過する部分光束が重畳される位置457laを点線で示し、分割レンズ150a,150dを通過する部分光束が重畳される位置458laを一点鎖線で示している。また、重畳位置456la,457la,458laのy方向のずれについては、それぞれの位置の相違を明確にするためにずらして描かれているだけであり、実際はほとんどずれが無い。図から解るように、重畳位置456laに対して重畳位置457laは+x方向に、重畳位置458laは−x方向にそれぞれずれている。ここで、重畳位置456la,457la,458laのx方向の位置がずれると、液晶ライトバルブ252の両端部に照明むらが生じるが、実際には投写に用いられる有効な領域253が液晶ライトバルブ252の外形よりもひとまわり小さく設定されており、他の部分は投写されないため問題ない。
【0062】
図13は、重畳レンズ150の分割レンズ150aないし150cから出射された各部分光束456a,456b,457a,457b,458a,458bの中心軸が、クロスダイクロイックプリズム260を通過する様子を示す説明図である。なお、説明を理解し易くするため、説明に必要のない部分は省略している。各部分光束は、被照明領域252a上の互いに異なる位置に重畳されるため、第2のレンズアレイ130の第2行第1列目の小レンズ132を通過した部分光束の中心軸456claと、第3行第1列目の小レンズ132を通過した部分光束の中心軸457claと、第1行第1列目の小レンズ132を通過した部分光束の中心軸458claとは、クロスダイクロイックプリズム260の中心軸262に対して異なる位置をそれぞれ通過する。先に、第1の原理として述べたように、クロスダイクロイックプリズム260の中心軸262に対する部分光束の中心軸の位置が異なれば暗線の形成される位置も異なることになる。よって、同じ列方向に並ぶM個の小レンズを通過する部分光束のそれぞれにより形成される暗線が1ヶ所に集中することがなく、暗線を目立ちにくくすることが可能となる。また、上記の説明では、第2のレンズアレイ130を通過した部分光束のうち、偏光変換素子140の偏光分離膜144を通過した部分光束について説明しているが、対応する反射膜145で反射された部分光束の中心軸456clb,457clb,458clbについても、同様に、クロスダイクロイックプリズム260の中心軸262に対して異なる位置をそれぞれ通過する。したがって、同じ列方向に並ぶM個の小レンズを通過する部分光束のそれぞれにより形成される暗線が1ヶ所に集中することがなく、暗線を目立ちにくくすることが可能となる。なお、反射膜で反射された部分光束の中心軸456clb,457clb,458clbは、偏光分離膜144を通過した部分光束の中心軸間隔の中間を通過する。
【0063】
次に、重畳レンズ150の各分割レンズ150aないし150fのずらし方について説明する。図14は、重畳レンズ150の中心線LCに対する各分割レンズ150aないし150fの中心線の位置とそれぞれを通過する部分光束の光量との関係について示す説明図である。図14(A)は、光源部110から出射される光の光量分布について示している。また、図14(B)は、光の進行方向から重畳レンズ150をみた正面図を示している。図14(A)に示すように、光源部110は、一般的にランプ光源112の光軸中心近傍が最も明るく、光軸中心から離れるに従って暗くなる。すなわち、第1、第2のレンズアレイ120、130および重畳レンズ150を通過する部分光束の明るさは、図14(B)に示すように、行方向に着目し第2、5行目の明るさを中ぐらいと仮定すると、第3、4行目の明るさは大きく、第1、6行目は小さくなる。
【0064】
ところで、すでに説明したように、第1と第2のレンズアレイ120,130および重畳レンズ150を通過した部分光束のうち同じ列方向の部分光束は、重畳レンズ150のy方向に沿ったレンズ全体の中心線LCに対して、分割レンズの中心線の位置が−x方向にずれた第1行と第4行の組、分割レンズの中心線の位置がレンズ全体の中心線LCと同じ第2行と第5行の組、分割レンズの中心線の位置が+x方向にずれた第3行と第6行の組毎に、スクリーン上の同じ位置に暗線を形成する。それぞれの組を通過する部分光束の光量が異なると、形成された3本の暗線の暗度もそれぞれ異なることになる。人間は相対的な比較による光の識別能力が比較的高いため、複数の暗線の暗度が互いに異なると、暗線が目立ちやすくなる傾向にある。そこで、それぞれの組を通過する部分光束の光量が等しくなるように、レンズの中心線LCに対して各分割レンズの中心線の位置を決めれば、それぞれの組を通過する部分光束による3本の暗線の暗度をほぼ等しくすることができる。
【0065】
したがって、本実施例では、図14(B)に示すように、第1行目と第4行目を第1組とし、第2行目と第5行目を第2組、第3行目と第6行目を第3組として、それぞれの組の分割レンズの中心線の位置が重畳レンズの中心線LCに対して−x方向、中心線LC上、+x方向の3位置にずれるように配置した。この結果、ほぼ等しい暗さの暗線が3ヶ所に分離して形成されるため、暗線を目立ちにくくすることが可能となる。
【0066】
なお、重畳レンズ150の各分割レンズ150aないし150fの中心線の位置については、第2のレンズアレイ130や、偏光変換素子140、重畳レンズ150、フィールドレンズ240,242,244、液晶ライトバルブ250,253,254、クロスダイクロイックプリズム260の中心軸262等の光学的な関係、および幾何学的な関係から計算によって求めることができる。また、実験的に求めることもできる。このとき、各分割レンズ150aないし150fの中心線の位置は、それぞれの分割レンズから出射される部分光束によって発生する暗線どうしが重なり合わないように設定されていることが好ましい。特に、分割レンズの中心線が重畳レンズの中心線LCと一致している分割レンズ(分割レンズ150b,150c)を通過する部分光束によって発生する暗線の間隔のちょうど中間に、分割レンズの中心線が重畳レンズの中心線LCに対してずれている分割レンズ(分割レンズ150a,150c,150d,150f)を通過する部分光束による暗線が発生するように設定されていることが好ましい。こうすれば、各分割レンズから出射される部分光束によって発生する暗線が重ならず、かつ暗線の間隔を最も広い間隔とすることができ、最も暗線が目立ちにくい状態となる。
【0067】
本実施例では、レンズ全体の中心線LCに対する分割レンズの中心線の位置のずらし量を、3種類に設定しているが、もっと多くの種類のずらし量、例えば、分割レンズ毎に異なったずらし量を設定してもよい。また、本実施例では、重畳レンズの中心線LCに対して対称位置にずらすように、ずらし量△x1と△x2を等しい値に設定しているが、これに限定されず、非対称位置にずらすようにしてもよい。すなわち、同じ列方向に存在する小レンズから出射される部分光束のそれぞれにより形成される暗線が1ヶ所に集中しなようにすることができればよく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。以下で、他の実施例について説明する。
【0068】
B.第2実施例:
図15は、第2実施例の重畳レンズ150Aを示している。図15(A)に示す重畳レンズ150Aは、図8に示す重畳レンズ150の各分割レンズの中心線の位置のずらし方を変えたものである。すなわち、上から第1行目の分割レンズ150aと第3行目の分割レンズ150cと第5行目の分割レンズ150eの中心線の位置は、中心線LCに対して−x方向に△x1だけずれている。上から第2行目の分割レンズ150bと第4行目の分割レンズ150dと第6行目の分割レンズ150fの中心線の位置は、中心線LCに対して+x方向に△x2だけずれている。また、本実施例においても、第1実施例と同様に、各分割レンズの中心線が重畳レンズ150Aの中心線LCに対してほぼ対称な位置に配置されるように、ずらし量△x1と△x2は等しい値に設定されている。ただし、第1実施例と同様に、ずらし量△x1と△x2は必ずしも等しくする必要はない。なお、この重畳レンズ150Aを図5に示す投写型表示装置に適用した場合、図15(B)に示すように、第1,第3,第5行目の分割レンズを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置と、第2,第4,第6行目の分割レンズを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置とは、互いに異なっている。したがって、この場合にも、同じ列方向に並ぶ第2のレンズアレイ130のM個の小レンズを通過する部分光束により形成される暗線は異なる位置に分離して形成されるため、重畳レンズ150を適用した場合に比べて暗線の分離数が少なくなるが、同様に暗線を目立ちにくくすることが可能となる。
【0069】
C.第3実施例:
図16は、第3実施例の重畳レンズ150Bを示している。図16(A)に示す重畳レンズ150Bは、図の点線で示した1枚の球面レンズを上部と下部の2つの分割領域に等分割し、分割レンズ150gの中心線を重畳レンズ150Bの中心線LCに対して−x方向に△x1、分割レンズ150hの中心線を重畳レンズ150Bの中心線LCに対して+x方向に△x2ずれた位置に配置した構成を有するレンズである。また、分割レンズ150g,150hの中心線の位置が中心線LCに対してほぼ対称に配置されるように、ずらし量△x1と△x2はほぼ等しい値に設定されている。なお、この重畳レンズ150Bを図5に示す投写型表示装置に適用した場合、図16(B)に示すように、上部の分割レンズ150gを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置と、下部の分割レンズ150hを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置とは、互いに異なっている。したがって、この場合にも、同じ列方向に並ぶ第2のレンズアレイ130のM個の小レンズを通過する部分光束により形成される暗線は異なる位置に分離して形成されるため、重畳レンズ150を適用した場合に比べて暗線の分離数が少なくなるが、同様に暗線を目立ちにくくすることが可能となる。また、この場合には、通常の球面形状の重畳レンズが上下行方向で2つの領域に分割されているだけであるため、重畳レンズ150に比べて容易に重畳レンズ150Bを構成することが可能である。
【0070】
なお、ずらし量△x1と△x2は必ずしも等しくする必要はない。例えば、分割レンズ150gまたは150hのどちらか一方のみが中心線LCに対してずれているようにしてもよい。
【0071】
D.第4実施例:
第1ないし第3実施例は、重畳レンズをほぼ等間隔に分割しているが、これに限定されるものではない。図17は、第4実施例の重畳レンズ150Dを示している。図17(A)に示す重畳レンズ150Cは、大きさの異なる2種類の分割レンズ150i,150j,150k,150lで構成され、分割レンズ150jと150kの中心線の位置が重畳レンズの中心線LCに対して互いにずれているものである。分割レンズ150iは、第1実施例(図8)の第1行目と第2行目の分割レンズ150a,150bに相当し、分割レンズ150lは、第1実施例の第5行目と第6行目の分割レンズ150e,150fに相当する。また、分割レンズ150jと150kは、第1実施例の分割レンズ150cと150dに相当する。この重畳レンズ150Cは、図14を用いて説明した光量が比較的多い光軸付近の部分光束が重畳される位置をずらすように設定されたものである。また、分割レンズ150j,150kの中心線の位置が中心線LCに対してほぼ対称に配置されるように、それぞれのずらし量△x2と△x1はほぼ等しい値に設定されている。ただし、上記各実施例と同様に、ずらし量△x1と△x2は必ずしも等しくする必要はない。
【0072】
なお、この重畳レンズ150Cを図5に示す投写型表示装置に適用した場合、図17(B)に示すように、分割レンズ150jを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置は、分割レンズ150i,150lを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置に対して+x方向にずれる。分割レンズ150kを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置は、分割レンズ150i,150lを通過した部分光束が被照明領域上に重畳される位置に対して−x方向にずれる。したがって、この場合にも、同じ列方向に並ぶ第2のレンズアレイ130のM個の小レンズを通過する部分光束により形成される暗線が異なる位置に分離して形成されるため、同様に暗線を目立ちにくくすることが可能となる。ただし、この場合には、被照明領域上に重畳されるそれぞれの照明領域毎にその照明光の明るさが異なる可能性があるため、暗線の暗度も異なる場合がある。
【0073】
E.第5実施例:
図18は、第5実施例の重畳レンズ150Dを示している。図18(A)に示す重畳レンズ150Dは、第1実施例の重畳レンズ150の外周を円形に整形したものとほぼ同様な形状を有している。したがって、その機能は、重畳レンズ150と同様である。すなわち、図18(B)に示すように、第1行目と第4行目の区分レンズ150a’,150d’を通過した部分光束が重畳される位置は、第2行目と第5行目の区分レンズ150b’,150e’を通過した部分光束が重畳される位置に対して−x方向にずれる。また、第3行目と第6行目の区分レンズ150d’,150f’を通過した部分光束が重畳される位置は、第2行目と第5行目の区分レンズ150b’,150e’を通過した部分光束が重畳される位置に対して+x方向にずれる。したがって、この場合にも、第1実施例と同様に、同じ列方向に並ぶ第2のレンズアレイ130のM個の小レンズを通過する部分光束により形成される暗線が異なる位置に分離して形成されるため、暗線を目立ちにくくすることが可能となる。
【0074】
なお、第2実施例ないし第4実施例の重畳レンズ150A〜150Cの外周を円形に成形したものとほぼ同様な形状を有する重畳レンズであってもよい。
【0075】
また、本実施例は、他の実施例に比べて、重畳レンズを一体成型によって作製することが容易であるという利点や、小型化が可能であるという利点を有している。
【0076】
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0077】
(1)上記実施例では、偏光変換素子を備えた投写型表示装置を例に説明しているが、偏光変換素子を備えない投写型表示装置においても同様に適用可能である。
【0078】
(2)上記実施例では、透過型の投写型表示装置に本発明を適用した場合の例について説明したが本発明は、反射型の投写型表示装置にも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶ライトバルブ等の光変調手段が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、光変調手段が光を反射するタイプであることを意味している。反射型の投写型表示装置では、クロスダイクロイックプリズムは、白色光を赤、緑、青の3色の光に分離する色光分離手段として利用されると共に、変調された3色の光を再度合成して同一の方向に出射する色光合成手段としても利用される。反射型の投写型表示装置にこの発明を適用した場合にも、透過型の投写型表示装置とほぼ同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クロスダイクロイックプリズムを用いた投写型表示装置にインテグレータ光学系を採用した場合の、暗線発生原理を説明する図。
【図2】第1と第2のレンズアレイ1,2の外観を示す斜視図。
【図3】図1(A−1)の一部拡大図、及び、クロスダイクロイックプリズム4の中心軸5を含むxy平面における断面図。
【図4】2つのレンズアレイ1,2のN列目の小レンズを通過した部分光束が投写スクリーン7上に投写される様子を示す概念図。
【図5】この発明の第1実施例としての投写型表示装置の要部を示す概略平面図。
【図6】第1のレンズアレイ120の外観を示す斜視図。
【図7】偏光変換素子140の構成を示す説明図。
【図8】第1実施例における重畳レンズ150を示す説明図。
【図9】第1実施例における重畳レンズ150の機能を示す説明図。
【図10】第1実施例における重畳レンズ150の機能を示す説明図。
【図11】第1実施例における重畳レンズ150の機能を示す説明図。
【図12】液晶ライトバルブ252上に、第2のレンズアレイ130を通過した部分光束が重畳レンズ150によって重畳される様子を示す概念図。
【図13】重畳レンズ150の分割レンズ150aないし150cから出射された各部分光束456a,456b,457a,457b,458a,458bの中心軸が、クロスダイクロイックプリズム260を通過する様子を示す説明図。
【図14】重畳レンズ150の中心線に対する各分割レンズ150aないし150fの中心線の位置とそれぞれを通過する部分光束の光量との関係について示す説明図。
【図15】第2実施例の重畳レンズ150Aを示す説明図。
【図16】第3実施例の重畳レンズ150Bを示す説明図。
【図17】第4実施例の重畳レンズ150Cを示す説明図。
【図18】第5実施例の重畳レンズ150Dを示す説明図。
【図19】投写型表示装置の要部を示す概念図。
【図20】クロスダイクロイックプリズム48の一部を分解した斜視図。
【図21】クロスダイクロイックプリズム48を利用した場合の問題点を示す説明図。
【符号の説明】
1…第1のレンズアレイ
2…第2のレンズアレイ
3…液晶ライトバルブ
4…クロスダイクロイックプリズム
5…中心軸
6…投写レンズ系
7…投写スクリーン
8…部分光束の断面
9…投写領域
10…小レンズ
11…部分光束の断面8の一方の端
12…部分光束の断面8の他方の端
13…投写領域9の一方の端
14…投写領域9の他方の端
15…平行化レンズ
42,44,46…液晶ライトバルブ
48…クロスダイクロイックプリズム
48a…中心軸
50…投写レンズ系
52…投写スクリーン
60B…青色光反射膜
60R…赤色光反射膜
62…光学接着剤層
100…照明光学系
110…光源
112…光源ランプ
114…凹面鏡
120…第1のレンズアレイ
122…小レンズ
130…第2のレンズアレイ
132…小レンズ
140…偏光変換素子
141…偏光ビームスプリッタアレイ
142…選択位相差板
143…透光性板材
144…偏光分離膜
145…反射膜
146…λ/2位相差層
150…重畳レンズ
150A…重畳レンズ
150B…重畳レンズ
150C…重畳レンズ
150D…重畳レンズ
150a〜150f…分割レンズ
150a’〜150f’…区分レンズ
150g…分割レンズ
150h…分割レンズ
150i…分割レンズ
150j…分割レンズ
150k…分割レンズ
150l…分割レンズ
160…反射ミラー
210,212…ダイクロイックミラー
218,222,224…反射ミラー
230…入射側レンズ
232…リレーレンズ
240,242…フィールドレンズ
244…出射側レンズ(フィールドレンズ)
250,252,254…液晶ライトバルブ
252a…被照明領域
253…投写に用いられる有効な領域253
260…クロスダイクロイックプリズム
262…中心軸
264…中心平面
270…投写レンズ系
300…投写スクリーン
456la,457la,458la…重畳位置(照明領域)
Claims (7)
- 照明光を出射する照明光学系であって、
光源から出射される光束を行方向および列方向の複数の部分光束に分割する光束分割手段と、
前記複数の部分光束を、それぞれ被照明領域上の照明位置でほぼ重畳結合する重畳レンズと、
を備え、
前記重畳レンズは、
前記行方向にほぼ沿った少なくとも1つの領域境界で複数の分割領域に分割され、
前記複数の分割領域のうち、少なくとも1つの領域境界に隣接する2つの分割領域は、前記行方向における各分割領域の局所的中心線の位置が、互いに異なることを特徴とする
照明光学系。 - 請求項1記載の照明光学系であって、
前記複数の分割領域は、前記行方向に沿ってほぼ並ぶ各行の複数の部分光束がそれぞれ入射するように分割されていることを特徴とする
照明光学系。 - 請求項1または2記載の照明光学系であって、
前記複数の分割領域の局所的中心線が、前記重畳レンズの中心から点対称の位置に配置されていることを特徴とする
照明光学系。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の照明光学系であって、
前記複数の分割領域は、複数の組に組分けされ、
同一の組に含まれる分割領域は同一の列方向位置に前記局所的中心線を有し、
異なる組の分割領域は、異なる列方向位置に前記局所的中心線を有することを特徴とする
照明光学系。 - 請求項4記載の照明光学系であって、
前記列方向にほぼ沿って並んだ部分光束の前記複数の組毎の光量の和がほぼ等しくなるように、前記複数の分割領域が組分けされていることを特徴とする
照明光学系。 - 請求項1ないし5のずれかに記載の照明光学系であって、
前記照明光学系は、さらに、
前記光束分割手段と前記重畳レンズとの間に設けられた偏光変換素子を備え、
前記偏光変換素子は、互いに平行な偏光分離膜と反射膜の複数の組を有し、前記複数の部分光束をそれぞれ2種類の直線偏光成分に分離する偏光ビームスプリッタアレイと、
前記偏光ビームスプリッタアレイで分離された前記2種類の直線偏光成分の偏光方向を揃える偏光変換手段と、を備えることを特徴とする
照明光学系。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の照明光学系と、
前記被照明領域としての光入射面をそれぞれ有し、前記3色の光を与えられた画像信号に基づいてそれぞれ変調する3組の光変調手段と、
前記照明光を3色の光に分離するとともに、前記3組の光変調手段により変調された3色の光を合成して出射する色光分離合成手段と、
を備え、
前記色光分離合成手段は、X字状に配置された2種類のダイクロイック膜を備え、前記ダイクロイック膜が互いに交差する位置に相当する中心軸を前記第1の方向に沿って有すことを特徴とする
投写型表示装置。
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JP11033297A JP3733691B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 照明光学系、およびこれを用いた投写型表示装置 |
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WO2020090498A1 (ja) * | 2018-11-02 | 2020-05-07 | ソニー株式会社 | 表示装置 |
-
1997
- 1997-04-11 JP JP11033297A patent/JP3733691B2/ja not_active Expired - Fee Related
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