JP2003241145A - 照明光学系およびプロジェクタ - Google Patents

照明光学系およびプロジェクタ

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JP2003241145A JP2002036654A JP2002036654A JP2003241145A JP 2003241145 A JP2003241145 A JP 2003241145A JP 2002036654 A JP2002036654 A JP 2002036654A JP 2002036654 A JP2002036654 A JP 2002036654A JP 2003241145 A JP2003241145 A JP 2003241145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インテグレータ光学系および偏光発生素子を
含む照明光学系の光の利用効率を向上させる。 【解決手段】 第1の光学手段は、略平行な光線束を、
光線束の互いに垂直な第1の方向および第2の方向の幅
のうち、第1の方向の幅のみを縮小するように集光する
とともに、第1および第2の方向に沿って複数の部分光
線束に分割する。第2の光学手段は、複数の部分光線束
の集合であって第1の方向の幅のみが縮小された集光光
を平行化する。偏光発生素子は、第2の光学手段から射
出された複数の部分光線束のそれぞれを、非偏光な光か
ら偏光方向の揃った偏光光に変換する。偏光発生素子
は、非偏光な光を2種類の直線偏光光に分離し、一方の
直線偏光光を透過するとともに他方の直線偏光光を第2
の方向に反射する偏光分離面と、偏光分離面で反射され
た直線偏光光を反射する反射面とを有する偏光変換素子
が、第2の方向に複数配列されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の照明領域を
照射する照明光学系、特に、光源から射出された略平行
な光線束を複数の部分光線束に分割した後に同一の照明
領域上で重畳させる照明光学系に関するものである。ま
た、本発明は、この照明光学系を用いて均一で明るい投
写画像を表示可能なプロジェクタ(投写型表示装置)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクタでは、照明光学系から射出
された光によって、電気光学装置の光入射面が照明領域
として照明される。電気光学装置の光入射面に入射した
光が、画像信号(画像情報)に応じて変調され、電気光
学装置から画像を表す画像光が射出される。電気光学装
置から射出された画像光の表す画像が、投写光学系を介
してスクリーン上に投写されることにより画像が表示さ
れる。電気光学装置としては、液晶パネルが多く用いら
れている。
【0003】ところで、プロジェクタによって表示され
る画像は均一で明るいことが好ましく、これに組み込ま
れた照明装置(照明光学系)から射出された照明光の利
用効率が高いことが望ましい。液晶パネルにおける光の
利用効率を向上させるには、一般に、光入射面への光の
入射角を小さくすることにより可能である。光入射面へ
の光の入射角を小さくすることは、光源から光入射面ま
での経路の長さを大きくすることにより比較的容易に可
能となる。しかしながら、これは照明光学系のサイズを
増大させることとなるため好ましくない。本願出願人
は、この問題を解決して、照明光学系のサイズをあまり
増大させることなく、光入射面への光の入射角を小さく
する技術を、特開平11−212023号公報により開
示している。
【0004】図5は、従来技術を適用した照明光学系の
要部を平面的に示す概略構成図である。以下では、互い
に直交する3つの方向を便宜的にx方向(横方向)、y
方向(縦方向)、z方向(光軸と平行な方向)とする。
【0005】この照明光学系100は、光源20と、第
1のレンズアレイ30と、集光レンズ60と、発散レン
ズ70と、第2のレンズアレイ40と、重畳レンズ50
と、を備えている。各構成要素は、それぞれの中心軸が
システム光軸100LCに一致するように順に配置され
ている。この照明光学系100は、照明領域80を均一
に照明するためのいわゆるインテグレータ光学系を構成
している。
【0006】光源20は、放射状の光線を射出する略点
光源としての光源ランプ22と、光源ランプ22から射
出された放射光を略平行な光線束として射出するリフレ
クタ24とを有している。光源ランプ22としては、メ
タルハライドランプや高圧水銀放電灯などの高圧放電灯
が用いられる。リフレクタ24としては、回転放物面形
状の反射面を有する凹面鏡が用いられる。なお、リフレ
クタとしては、回転楕円面形状の反射面を有する凹面鏡
を用いることも可能である。ただし、この場合には、リ
フレクタ24の開口面近傍に、光源から射出される集光
光を平行光に変換する平行化レンズを設ける必要があ
る。
【0007】インテグレータ光学系の機能は、第1のレ
ンズアレイ30と、第2のレンズアレイ40と、重畳レ
ンズ50とによって実現されている。第1のレンズアレ
イ30は、光源20からの射出光を複数の部分光線束に
分割するとともに、各部分光線束をそれぞれ第2のレン
ズアレイ40の近傍で集光させる機能を有している。ま
た、第2のレンズアレイ40は、第1のレンズアレイ3
0の各小レンズ31から射出された光の像を照明領域8
0上で結像させる機能を有している。重畳レンズ50
は、システム光軸に平行な中心軸を有する複数の部分光
線束を照明領域80上で重畳させる機能を有する。
【0008】図6は、第1のレンズアレイ30の外観を
示す斜視図である。第1のレンズアレイ30は、略矩形
形状の輪郭を有する小レンズ31がM行N列のマトリク
ス状に配列された構成を有している。なお、図6は、M
=6,N=4の例を示している。第2のレンズアレイ4
0(図5)は、第1のレンズアレイ30の小レンズ31
に対応するように、小レンズがM行N列のマトリクス状
に配列された構成を有している。但し、第2のレンズア
レイ40は、後述するように第1のレンズアレイ30に
比べて小さい。
【0009】第1のレンズアレイ30の各小レンズ31
は、光源20(図5)から射出された光線束を複数の
(すなわちM×N個の)部分光線束に分割し、各部分光
線束を第2のレンズアレイ40の近傍で集光させる。各
小レンズ31をz方向から見た外形形状は、通常、照明
領域80における実際に光を照射する領域の形状とほぼ
相似形をなすように設定されている。例えば、照明領域
として液晶パネルを想定し、画像の形成領域(光入射
面)のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3で
あるならば、小レンズ31のアスペクト比も4:3に設
定する。
【0010】第1のレンズアレイ30と第2のレンズア
レイ40との間に配置されている集光レンズ60と発散
レンズ70とは、入射光線束の光線束の大きさ(縦方向
および横方向の幅)よりも小さな光線束の大きさを有す
る射出光線束に変換する機能(アフォーカル光学系の機
能)を構成している。発散レンズ70からの射出光線束
の角度は集光レンズ60の入射光線束の角度と同じであ
り、光線束の大きさのみが縮小される。したがって、光
源20から射出された光線束は、第1のレンズアレイ3
0で複数の部分光線束に分割された後、集光レンズ60
および発散レンズ70によって、光線束全体の光線束の
大きさが縮小されて第2のレンズアレイ40から射出さ
れる。そして、第2のレンズアレイ40から射出された
複数の部分光線束は、重畳レンズ50によって照明領域
80上で重畳される。この結果、照明領域80はほぼ均
一に照明されることになる。なお、集光レンズ60は、
第1のレンズアレイ30の光入射面側に配置することも
可能である。また、第1のレンズアレイ30と集光レン
ズ60とを光学的に一体化することも可能である。さら
に、発散レンズ70も第2のレンズアレイ40の光射出
面側に配置することも可能である。また、第2のレンズ
アレイ40と発散レンズ70とを光学的に一体化するこ
とも可能である。なお、「光学的に一体化」とは、複数
の光学要素を光学接着剤で張り合わせて一体成形するこ
とや、複数の光学要素の機能を併せ持つ光学要素を形成
することが含まれる。
【0011】ここで、第1のレンズアレイ30の最も外
側の小レンズ31を通過する部分光線束SLが、第2の
レンズアレイ40および重畳レンズ50を介して照明領
域80を照射するときの中心光線(中心光路)の入射角
をθ1とする。
【0012】一方、図5の破線は、アフォーカル光学系
を有しないと仮定した場合に使用される第2のレンズア
レイ40’と、重畳レンズ50’と、これらを通過する
部分光線束SL’の光路とを示している。この第2のレ
ンズアレイ40’は、第1のレンズアレイ30と同じ大
きさである。なお、第2のレンズアレイ40’と重畳レ
ンズ50’とは、図を見やすくするために、z方向に少
しずらして図示してあるが、実際には、第2のレンズア
レイ40および重畳レンズ50と同じz方向位置に配置
されているものとする。この時、第1のレンズアレイ3
0の一番外側の小レンズ31から射出した部分光線束S
L’が、第2のレンズアレイ40’を通過して照明領域
80に照射されるときの中心光線の入射角をθ2とす
る。
【0013】第2のレンズアレイ40に入射する複数の
部分光線束は、集光レンズ60および発散レンズ70に
よって構成されたアフォーカル光学系によって全体とし
ての光線束の大きさが縮小される。たとえば、第1のレ
ンズアレイ30の一番外側の小レンズ31から射出され
る部分光線束SLにおける中心光線のシステム光軸10
0LCに対する間隔は、W1からW2に縮小される。こ
の結果、第1のレンズアレイ30の小レンズ31から射
出される部分光線束SLにおける中心光線の入射角θ1
は、アフォーカル光学系を有しない場合に同じ第1のレ
ンズアレイ30の小レンズ31から射出される部分光線
束SL’の中心光線の入射角θ2よりも小さくなる。従
って、液晶パネルのような電気光学装置の光入射面を照
明領域とするような場合において、装置の大型化を招く
ことなく、電気光学装置における光の利用効率を向上さ
せて、照明領域を有効に照射する光の効率を向上させる
ことができる。
【0014】ところで、電気光学装置として用いられる
液晶ライトバルブには、通常、液晶パネルの光入射面お
よび光射出面側に、所定の偏光方向の偏光光のみを透過
する偏光板が設けられる。このため、液晶パネルの光入
射面を照明領域として照射する光の利用効率を考慮すれ
ば、照明光学系から射出される光は、上記偏光板を透過
可能な偏光光のみとすることが好ましい。そこで、この
ような場合には、上記照明光学系に、非偏光な光を偏光
方向の揃った偏光光に変換する偏光発生素子を組み込だ
照明光学系が利用される。
【0015】図7は、偏光発生素子を備える照明光学系
の要部を平面的に示す概略構成図である。この照明光学
系100Aは、図5に示した照明光学系100とほぼ同
じ構成である。異なるのは、第2のレンズアレイ40と
重畳レンズ50との間に偏光発生素子180を備えてい
る点である。なお、図に示す光線束は、図をわかりやす
くするために、第1のレンズアレイ30の一番外側の小
レンズ31から射出した部分光線束SLの中心光線のみ
が示されている。
【0016】この照明光学系100Aにおいても、光源
20から射出された光線束は、第1のレンズアレイ30
で複数の部分光線束に分割された後、集光レンズ60お
よび発散レンズ70によって、光線束の全体としての大
きさが縮小されて第2のレンズアレイ40から射出され
る。そして、第2のレンズアレイ40から射出された複
数の部分光線束は、それぞれ偏光発生素子180によっ
て偏光方向の揃ったほぼ1種類の偏光光線束に変換され
る。偏光方向のほぼ揃った複数の部分光線束は、重畳レ
ンズ50によって照明領域80上で重畳される。従っ
て、照明光学系100Aも、前述した照明光学系100
と同様に照明領域80を照明する。
【0017】なお、光源20と、第1のレンズアレイ3
0と、集光レンズ60と、発散レンズ70と、第2のレ
ンズアレイ40とは、それらの光軸20LCがシステム
光軸100LCに対して後述する一定の距離Dpだけx
方向に平行移動した状態となるように配置されている。
【0018】図8は、偏光発生素子180の構成を示す
説明図である。図8(A)は、偏光発生素子180の斜
視図である。この偏光発生素子180は、遮光板120
と、偏光ビームスプリッタアレイ140と、選択位相差
板160とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ
140は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透
光性板材143が、交互に貼り合わされた形状を有して
いる。透光性板材143の界面には、偏光分離膜144
と反射膜145とが交互に形成されている。1組の偏光
分離膜144と反射膜とで構成されるブロックが1つの
偏光変換素子(偏光ビームスプリッタ)に相当する。な
お、この偏光ビームスプリッタアレイ140は、偏光分
離膜144と反射膜145が交互に配置されるように、
これらの膜が形成された複数枚の板ガラスを貼り合わせ
て、所定の角度で斜めに切断することによって作製され
る。偏光分離膜144は誘電体多層膜で、また、反射膜
145は誘電体多層膜或いはアルミニウム膜で形成する
ことができる。
【0019】遮光板120は、この図に示すように、複
数の遮光面122と複数の開口面123とがストライプ
状に配列して構成されたものである。遮光板120の遮
光面122に入射した光線束は遮られ、開口面123に
入射した光線束は遮光板120をそのまま通過する。従
って、遮光板120は、遮光板120上の位置に応じて
透過する光線束を制御する機能を有しており、遮光面1
22と開口面123の配列の仕方は、第2のレンズアレ
イ40から射出された部分光線束が偏光ビームスプリッ
タアレイ140の偏光分離膜144にのみ入射し、反射
膜145には入射しないように設定されている。すなわ
ち、遮光板120のそれぞれの開口面123の中心と偏
光ビームスプリッタアレイ140の偏光分離膜144の
中心がほぼ一致するように配置され、また、開口面12
3の開口横幅(x方向の開口幅)は偏光分離膜144の
x方向の幅Wpにほぼ等しい大きさに設定されている。
その結果、偏光分離膜144を経ずして反射膜145に
直接入射する部分光線束は、予め遮光板120の遮光面
122で遮られるためほとんど存在せず、遮光板120
の開口面123を通過した光線束はそのほとんど全てが
偏光分離膜144のみに入射することになる。遮光板1
20としては、本例のように平板状の透明体(例えばガ
ラス板)に遮光性の膜(例えばクロム膜、アルミニウム
膜、及び、誘電体多層膜)を部分的に形成したものや、
或いは、例えばアルミニウム板のような遮光性の平板に
開口部を設けたもの等を使用できる。
【0020】なお、第1のレンズアレイ30の各小レン
ズ31の特性は、分割した部分光線束が遮光板120の
開口面123を通過するように、部分光線束の集光像が
開口面123よりも小さくなるように設定されることが
好ましい。
【0021】図8(B)は偏光発生素子180の機能を
示す説明図である。第2のレンズアレイ40から射出さ
れた光線束は、その主光線(中心光線)がシステム光軸
100LCに略平行に遮光板120の開口面123を通
過して、偏光分離膜144でs偏光光とp偏光光とに分
離される。p偏光光は、偏光分離膜144をそのまま透
過する。一方、s偏光光は、s偏光光の偏光分離膜14
4で反射され、さらに反射膜145で反射されて、偏光
分離膜144をそのまま通過したp偏光光と略平行な状
態で射出される。選択位相差板160の、偏光分離膜1
44を透過する光の射出面部分にはλ/2位相差層16
2が形成されており、反射膜145で反射された光の射
出面部分にはλ/2位相差層が形成されていない開口層
163を有している。従って、偏光分離膜144を透過
したp偏光光は、λ/2位相差層146によってs偏光
光に変換されて射出する。この結果、偏光発生素子18
0に入射した非偏光な光線束は、ほとんどがs偏光光に
変換されて射出する。もちろん反射膜145で反射され
る光の射出面部分だけに選択位相差板160のλ/2位
相差層162を形成することにより、ほとんどの光線束
をp偏光光に変換して射出することもできる。
【0022】なお、図8(B)から解るように、偏光発
生素子180から射出する2つのs偏光光の中心(2つ
のs偏光光の中央)は、入射する光線束(s偏光光+p
偏光光)の中心よりもx方向にずれている。このずれ量
は、λ/2位相差層162の幅Wp(すなわち偏光分離
膜144のx方向の幅)の半分に等しい。このため、図
7に示すように、光源20の光軸20LCは、偏光発生
素子180以降のシステム光軸100LCから、Wp/
2に等しい距離Dpだけずれた位置に設定されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】図9は、図7の照明光
学系における問題点を示す説明図である。図9(A)
は、集光レンズ60および発散レンズ70によるアフォ
ーカル光学系を有しないと仮定した場合に、第2のレン
ズアレイ40’の近傍で集光される複数の部分光線束に
よる集光像(クロスハッチングで示されている図形)を
模式的に示している。図9(B)は、アフォーカル光学
系を有している場合に、第2のレンズアレイ40の近傍
で集光される複数の部分光線束による集光像(クロスハ
ッチングで示されている図形)を模式的に示している。
【0024】図7の第2のレンズアレイ40に入射する
光線束全体の大きさは、集光レンズ60および発散レン
ズ70によるアフォーカル光学系によって、第1のレン
ズアレイ30に入射する光線束全体の大きさに対して縮
小される。このため、図9(B)に示すように、第2の
レンズアレイ40の近傍で集光される複数の部分光線束
による集光像の間隔Wspは、図9(A)に示すよう
に、アフォーカル光学系を有しないと仮定した場合の間
隔Wsp’に比べて小さくなる。これにより、偏光発生
素子180の偏光分離膜144および反射膜145のx
方向の幅Wp(≒2・Wsp)は、アフォーカル光学系
を有していない場合の偏光発生素子180’の幅Wp’
に比べて小さくなる。
【0025】また、複数の部分光線束による集光像は光
源ランプ22の光源像に相当するが、これらの集光像
は、光源ランプ22が理想的な点光源でなく、第1のレ
ンズアレイ30を構成する各小レンズ31の焦点距離
と、光源20のリフレクタ24の焦点距離による結象倍
率で決定される有限の大きさを持つこととなる。そし
て、集光像の大きさは、アフォーカル光学系を有してい
る場合と有していない場合とで、光源20および第1の
レンズアレイ30が同じであるならばほぼ同じである。
【0026】したがって、偏光分離膜144および反射
膜145のx方向の幅Wpが集光像のx方向の幅よりも
小さくなると、偏光分離膜144に対応する位置に遮光
面122を有する遮光板120で遮光されて偏光分離膜
144に入射されない光の割合、すなわち、光の利用効
率が低下することになる。したがって、光の入射角を小
さくすることにより照明領域における光の利用効率を向
上させたとしても、偏光発生素子における光の利用効率
が低下することになり、結果として、照明光学系が照明
領域を有効に照明する光の効率が低下するという問題が
ある。
【0027】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、インテグレータ
光学系および偏光発生素子を含む照明光学系による照明
領域における光の利用効率を、偏光発生素子における光
の利用効率を低下させることなく向上させる技術を提供
することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題を解決するため、本発明の照明光学系は、所定
の照明領域に光を照射する照明光学系であって、光源と
前記光源から射出された略平行な光線束を、該光線束の
互いに垂直な第1の方向および第2の方向の幅のうち、
前記第1の方向の幅のみを縮小するように集光するとと
もに、前記第1および第2の方向に沿って複数の部分光
線束に分割する機能を有する第1の光学手段と、前記複
数の部分光線束の集合であって、前記第1の方向の幅の
みが縮小された集光光を平行化する平行化機能を有する
第2の光学手段と、前記第2の光学手段から射出される
複数の部分光線束のそれぞれを、非偏光な光から偏光方
向の揃った偏光光に変換する偏光発生素子と、前記偏光
発生素子から射出される複数の部分光線束を、前記所定
の照明領域上でほぼ重畳させる重畳手段と、を備え、前
記偏光発生素子は、入射する非偏光な光を2種類の直線
偏光光に分離し、分離された一方の直線偏光光を透過す
るとともに他方の直線偏光光を前記第2の方向に反射す
る偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された直線偏光
光を反射する反射面とを有する偏光変換素子が、前記第
2の方向に複数配列されていることを特徴とする。
【0029】上記照明光学系から射出される光線束は、
偏光発生素子の偏光変換素子が配列されている第2の方
向の幅は縮小されず、第2の方向に垂直な第1の方向の
幅のみが縮小される。したがって、偏光発生素子の偏光
分離面および反射面それぞれの第2の方向の幅を、従来
の技術における偏光発生素子の偏光分離面および反射面
それぞれの第2の方向の幅のように小さくする必要がな
い。これにより、従来の技術で問題であった偏光発生素
子における光の利用効率の低下を抑制することが可能で
ある。また、照明光学系から射出される光線束の第1の
方向の幅が縮小されるので、少なくとも第1の方向に沿
った光の照明領域における光の入射角を小さくすること
ができる。これにより、照明領域における光の利用効率
も、照明光学系から射出される光線束の大きさを縮小さ
せない場合に比べて向上させることが可能である。
【0030】ここで、前記第1の光学手段は、凸面が前
記第1の方向に沿って曲率を有するシリンドリカル凸レ
ンズと、前記第1および第2の方向に沿って複数の第1
の小レンズを有する第1のレンズアレイとを含み、前記
第2の光学手段は、前記シリンドリカル凸レンズの凸面
に対応する凹面を有し、該凹面が前記第1の方向に沿っ
て曲率を有するシリンドリカル凹レンズと、前記第1の
光学手段から射出された複数の部分光線束が入射し、前
記複数の第1の小レンズに対応する複数の第2の小レン
ズを有する第2のレンズアレイとを含むように構成する
ことができる。
【0031】こうすれば、第1の光学要素と第2の光学
要素の機能を容易に実現することが可能である。
【0032】なお、前記第1の光学手段は、前記シリン
ドリカル凸レンズと前記第1のレンズアレイとが光学的
に一体に構成された光学要素であってもよい。
【0033】また、前記第2の光学手段は、前記シリン
ドリカル凹レンズと前記第2のレンズアレイとが一体的
に形成された光学要素であってもよい。
【0034】複数の光学要素が一体的に構成された光学
要素は、各光学要素の界面で発生する光の損失を防止し
て、光の利用効率を向上させることができる。
【0035】ここで、「光学的に一体に構成する」と
は、各光学要素が互いに密着していることや、複数の機
能を併せ持つ一つの光学要素であることを意味する。た
とえば、各光学要素を接着剤で貼り合わせることによ
り、あるいは、一体形成することによって、光学的に一
体に構成することができる。また、第1の光学手段は、
シリンドリカル凸レンズの機能と、第1のレンズアレイ
の機能とを併せ持つ複数の偏心レンズで構成された偏心
レンズアレイとして形成することもできる。第2の光学
手段は、シリンドリカル凹レンズの機能と、第2のレン
ズアレイの機能とを併せ持つ複数の偏心レンズで構成さ
れた偏心レンズアレイとして形成することもできる。
【0036】本発明の上記各照明光学系は、プロジェク
タの照明光学系として利用することができる。すなわ
ち、本発明の第1のプロジェクタは、上記いずれかの照
明光学系と、前記所定の照明領域としての光入射面を有
し、前記光入射面に入射した光を画像信号に応じて変調
し、画像を表す画像光を生成する電気光学装置と、前記
電気光学装置で得られる画像光の表す画像を投写する投
写光学系と、を備えるようにすることができる。
【0037】上記第1のプロジェクタは、上記照明光学
系を適用しているので、照明光学系から射出される光の
照明領域における利用効率を向上させることができ、投
写画像の明るさを向上させることができる。
【0038】また、本発明の照明光学系はインテグレー
タ光学系を有しているので、光源から射出された光線束
の照度分布が一様でない場合でも、明るさが均一で明る
さや色むらの無い照明光を得ることが可能となるため、
投写面全体に渡って明るさが均一で明るさや色むらの無
い投写画像を得ることができる。
【0039】第2のプロジェクタは、上記いずれかの照
明光学系と、前記照明光学系から射出された光を複数の
色光に分離する色光分離光学系と、前記所定の照明領域
としての光入射面を有し、前記光入射面に入射した各色
光を画像信号に応じて変調し、各色の画像を表す画像光
を生成する複数の電気光学装置と、前記複数の電気光学
装置で生成された前記各色の画像光を合成する色光合成
光学系とを備え、前記色光合成光学系によって得られた
合成光が前記投写光学系を介して投写されるようにする
ことができる。
【0040】上記第2のプロジェクタによれば、上記第
1のプロジェクタと同様に、明るく均一でむらの無いカ
ラー画像を投写表示することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。尚、以下の実施例においては、互いに
直交する3つの方向を便宜的にx方向(横方向)、y方
向(縦方向)、z方向(光軸と平行な方向)とする。
【0042】A.照明光学系:図1は、本発明の一実施
例としての照明光学系の要部を示す概略平面図および概
略側面図である。この照明光学系100Bは、光源20
と、シリンドリカル凸レンズ60Bと、第1のレンズア
レイ30と、シリンドリカル凹レンズ70Bと、第2の
レンズアレイ40Bと、2つの偏光発生素子180A,
180Bと、重畳レンズ50Bとを備えている。各構成
要素は、システム光軸100LCに沿って順に配置され
ている。この照明光学系100Bにおいて、従来の照明
光学系100,100Aと同じ構成要素には同じ符号が
付されており、それらは基本的に同じ機能および作用を
有しているので、以下では、それらの詳細な説明は原則
として省略する。なお、照明領域80を照射する光の経
路をわかりやすくするため、図には、第1のレンズアレ
イ30で分割された複数の部分光線束のうち、最外周の
小レンズ31で分割された部分光線束の中心光線のみを
実線で示している。
【0043】シリンドリカル凸レンズ60Bは、光入射
面(光源20側)のy方向にのみ曲率を有する凸レンズ
であり、光源20から射出された略平行な光のx方向お
よびy方向の幅のうち、y方向の幅のみを縮小するよう
に集光する機能を有している。
【0044】第1のレンズアレイ30は、上述したよう
に、シリンドリカル凸レンズ60Bから射出された光を
複数の部分光線束に分割するとともに、それぞれの部分
光線束を第2のレンズアレイ40Bの近傍において集束
するように集光する。ただし、照明光学系100Bにお
いて、第1のレンズアレイ30の各小レンズ31は、光
射出面(第2のレンズアレイ40B側)に曲面(凸面)
を有するように配置されている。
【0045】なお、シリンドリカル凸レンズ60Bと第
1のレンズアレイ30とは光学接着剤で貼り合わせるこ
とにより、光学的に一体形成されている。
【0046】シリンドリカル凹レンズ70Bは、光入射
面(光源20側)のy方向にのみ曲率を有する凹レンズ
であり、シリンドリカル凸レンズ60Bによってy方向
にのみ集光される光を平行化する機能を有している。
【0047】第2のレンズアレイ40Bは、図5または
図7の第2のレンズアレイ40と同様に、第1のレンズ
アレイ30の各小レンズ31から射出された光(部分光
線束)を照明領域80に照射する機能を有している。た
だし、第2のレンズアレイ40Bの各小レンズ41B
は、シリンドリカル凸レンズ60Bによって縮小された
y方向の幅に応じて、第2のレンズアレイ40の各小レ
ンズ41よりもy方向の大きさが小さくなっている。ま
た、第2のレンズアレイ40Bの各小レンズ41Bは、
光射出面(偏光発生素子180A,180B側)に曲面
を有するように配置されている。
【0048】なお、シリンドリカル凹レンズ70Bと第
2のレンズアレイ40Bとは光学接着剤で貼り合わせる
ことにより、光学的に一体形成されている。
【0049】2つの偏光発生素子180A、180B
は、システム光軸100LCに対して、対称となるよう
に配置されている。これらの偏光発生素子180A,1
80Bは、偏光分離膜144と反射膜145がx方向に
沿って交互に2列配置されている構成を有している点を
除いて、図8の偏光発生素子180と全く同じである。
一方の偏光発生素子180Aは、第2のレンズアレイ4
0Bから射出される光のうち、システム光軸100LC
を中心として−x方向側の光に対応し、他方の偏光発生
素子180Bは、+x方向側の光に対応しており、どち
らも入射する非偏光な光を偏光方向の揃った偏光光に変
換する機能を有している。
【0050】重畳レンズ50Bは、図5または図7の重
畳レンズ50と同様に、偏光発生素子180A,180
Bから射出された複数の部分光線束を照明領域80上で
重畳させる機能を有している。ただし、重畳レンズ50
Bは、y方向の周辺部は不要であるので、上下の不要部
分がカットされている。なお、必ずしもこの不要部分を
カットする必要はない。
【0051】図1(A)の概略平面図に示すように、本
実施例の照明光学系100Bにおいて、光源20から射
出された略平行な光線束のx方向、すなわち、偏光発生
素子180A,180Bにおいて偏光分離膜144と反
射膜145とが交互に配列される方向の幅は縮小されな
い。したがって、発明の課題で説明したように、光源か
ら射出された略平行な光線束の幅のうち、偏光分離膜と
反射膜とが交互に配列される方向(x方向)の幅を縮小
することにより発生する、偏光発生素子における光の利
用効率の低下を防止することができる。
【0052】また、図1(B)の概略側面図に示すよう
に、光源20から射出された略平行な光線束の幅のx方
向に垂直なy方向、すなわち、偏光分離膜144または
反射膜145に沿った長手方向の幅は縮小されている。
このため、縮小されたy方向に沿った光の入射角は、破
線で示すように縮小されない場合の光の入射角に比べて
照明領域80への入射角を小さくすることができる。し
かも、偏光分離膜144は、y方向に沿って長い領域を
有している。このため、図9(B)の複数の集光像にお
いて、y方向に並ぶ集光像の間隔が狭くなっても、偏光
分離膜144に入射されなくなることはなく、偏光発生
素子における光の利用効率の低下を招くこともない。
【0053】以上説明したように本実施例の照明光学系
100Bにおいては、従来の照明光学系で問題となって
いた偏光発生素子における光の利用効率の低下を招くこ
となく、照明光学系が照明領域を有効に照明する光の効
率を向上させることが可能である。
【0054】なお、上記説明からわかるように、シリン
ドリカル凸レンズ60Bと第1のレンズアレイ30とが
本実施例における本発明の第1の光学手段に相当し、シ
リンドリカル凹レンズ70Bと第2のレンズアレイ40
Bとが本実施例における本発明の第2の光学手段に相当
する。ただし、必ずしも第2のレンズアレイ40Bは必
要ではなく、第2のレンズアレイが省略可能である場合
には、シリンドリカル凹レンズ70Bが本発明の第2の
光学手段に相当する。
【0055】なお、上述したように、シリンドリカル凸
レンズ60Bと第1のレンズアレイ30は光学接着剤で
貼り合わせることにより、光学的に一体形成されている
が、射出成型等によって1つの光学要素として一体形成
するようにしてもよい。また、図2に示すように、シリ
ンドリカル凸レンズ60Bと第1のレンズアレイ30に
代えて、シリンドリカル凸レンズ60Bと第1のレンズ
アレイ30の機能を併せ持つように光学的に一体形成さ
れた偏心レンズアレイ30Cを利用することも可能であ
る。
【0056】また、シリンドリカル凹レンズ70Bと第
2のレンズアレイ40Bも光学接着剤で貼り合わせるこ
とにより、光学的に一体形成されているが、射出成型等
によって1つの光学要素として一体形成するようにして
もよい。また、図3に示すように、シリンドリカル凹レ
ンズ70Bと第2のレンズアレイ40Bに代えて、シリ
ンドリカル凹レンズ70Bと第2のレンズアレイ40B
の機能を併せ持つように光学的に一体形成された偏心レ
ンズアレイ40Cを利用することも可能である。
【0057】なお、必ずしもこれらの光学要素は光学的
に一体形成されている必要はないが、光学的な損失を考
慮すると、光学的に一体形成するほうが好ましく、2つ
の光学要素を光学接着剤で張り合わせて用いるよりも、
射出成型等によって形成された1つの光学要素を用い、
あるいは、偏心レンズアレイを用いるほうが有利であ
る。
【0058】なお、シリンドリカル凸レンズ60Bと第
1のレンズアレイ30の配置関係やレンズの曲面の向き
は、図1および図2に示したものに限定されるものでは
なく、全く逆にすることも可能である。
【0059】また、シリンドリカル凹レンズ70Bと第
2のレンズアレイ40Bの配置関係やレンズの曲面の向
きも、図1および図3に示したものに限定されるもので
なく、全く逆にすることも可能である。
【0060】B.プロジェクタ:図4は、本発明の照明
光学系を用いたプロジェクタの要部を平面的に見た概略
構成図である。プロジェクタ1000は、照明光学系1
00Bと、色光分離光学系200と、3つの液晶ライト
バルブ300R,300G,300Bと、クロスダイク
ロイックプリズム400と、投写レンズ(投写光学系)
500とを備えている。
【0061】照明光学系100Bから射出された光は、
色光分離光学系200において赤(R)、緑(G)、青
(B)の3色の色光に分離される。色光分離光学系20
0は、2枚のダイクロイックミラー220,240と、
リレー光学系250とを備えている。照明光学系100
Bから射出された光は、反射ミラー210によって第1
のダイクロイックミラー220に向けて反射される。こ
の反射ミラー210は必ずしも必要なものではなく、照
明光学系100Bの配置の仕方によって省略可能であ
る。
【0062】第1のダイクロイックミラー220は、赤
色光成分を反射するとともに、緑色光成分および青色光
成分を透過する。第1のダイクロイックミラー220で
反射された赤色光は、さらに、反射ミラー230で反射
され、フィールドレンズ262を介して赤色光用の液晶
ライトバルブ300Rの光入射面に照射される。このフ
ィールドレンズ262は、照明光学系100Bから射出
された各部分光線束をその中心光線(主光線)に対してほ
ぼ平行な光線束に変換する機能を有している。なお、他
の液晶ライトバルブ300G,300Bの前に設けられ
たフィールドレンズ264,260も同様である。
【0063】第1のダイクロイックミラー220を透過
した緑色光と青色光のうちで、緑色光は第2のダイクロ
イックミラー240によって反射され、フィールドレン
ズ264を介して緑色光用の液晶ライトバルブ300G
の光入射面に照射される。一方、青色光は、第2のダイ
クロイックミラー240を透過し、入射側レンズ25
2、リレーレンズ256、射出側レンズ(フィールドレ
ンズ)260、および反射ミラー254,258を有す
るリレー光学系250を介して、青色光用の液晶ライト
バルブ300Bの光入射面に照射される。青色光にリレ
ー光学系250が用いられているのは、青色光の経路が
他の色光の経路よりも長いため、光の利用効率の低下を
防止するためである。すなわち、入射側レンズ252に
入射した光の像をそのまま、射出側レンズ260に伝え
るためである。なお、2枚のダイクロイックミラー22
0,240は、それぞれガラス板等の透明板に対応する
誘電体多層膜をコーティングすることにより形成され
る。
【0064】色光分離光学系200で分離された各色光
は、対応する各色光用の液晶ライトバルブ300R,3
00G,300Bの光入射面上に照射される。なお、各
色光用の液晶ライトバルブ300R,300G,300
Bの光入射面が、照明光学系100Bが照明する照明領
域80に相当する。
【0065】液晶ライトバルブ300R,300G,3
00Bは、液晶パネルと、その光入射面側および光射出
面側に配置された偏光板とによって構成されている。照
明光学系100Bから射出される偏光光の偏光方向は、
液晶ライトバルブの光入射面側に配置された偏光板が透
過可能な方向に設定される。
【0066】各液晶ライトバルブ300R,300G,
300Bの光入射面に入射した光は、画像信号に応じて
変調される。各液晶ライトバルブ300R,300G,
300Bには、液晶パネルに画像信号を供給して駆動さ
せるための図示しない駆動部が接続されている。各液晶
ライトバルブ300R,300G,300Bにおいて画
像信号に応じて変調された変調光線束は、各色の画像を
あらわす画像光として射出される。なお、各液晶ライト
バルブ300R,300G,300Bが本発明における
電気光学装置に相当する。
【0067】各液晶ライトバルブ300R,300G,
300Bから射出された各色の画像光は、クロスダイク
ロイックプリズム400に入射される。クロスダイクロ
イックプリズム400は、3色の画像光を合成する色光
合成光学系としての機能を有する。クロスダイクロイッ
クプリズム400には、赤光を反射する誘電体多層膜4
10と、青光を反射する誘電体多層膜420とが、4つ
の直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。3
色の画像光は、これらの誘電体多層膜によって合成され
て、投写レンズ500に向けて射出される。クロスダイ
クロイックプリズム400から射出された3色の画像光
の合成光は、投写レンズ500によってスクリーン上に
投写される。これにより、スクリーン上にカラー画像が
表示されることとなる。
【0068】このプロジェクタ1000は、照明光学系
100Bを用いることによって、上記照明光学系の実施
例において説明したように液晶ライトバルブ300R,
300G,300Bの光入射面に入射する光線束の入射
角を小さくすることができるので、液晶ライトバルブ3
00R,300G,300Bにおいて効率よく利用する
ことができる。また、照明光学系100Bの後段に配置
された色光分離光学系200等を構成するレンズや投写
レンズ500等の光学要素に入射する光線束の入射角も
小さくすることができるので、各光学要素における光の
利用効率を向上させることもできる。これにより、より
明るく均一でむらの無い投写画像を実現することができ
る。
【0069】C.変形例:なお、本発明は上記の実施例
や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々の態様において実施することが可
能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0070】上記実施例では、透過型のプロジェクタに
本発明の照明光学系を適用した場合の例について説明し
たが、本発明は反射型のプロジェクタにも適用すること
が可能である。ここで、「透過型」とは、液晶ライトバ
ルブ等の電気光学装置が光を透過するタイプであること
を意味しており、「反射型」とは、電気光学装置が光を
反射するタイプであることを意味している。反射型のプ
ロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプ
ロジェクタとほぼ同様な効果を得ることができる。
【0071】また、上記実施例では、カラー画像を表示
するプロジェクタを例に説明しているが、モノクロ画像
を表示するプロジェクタに適用することも可能である。
この場合にも、上記プロジェクタと同様な効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての照明光学系の要部を
示す概略平面図および概略側面図である。
【図2】シリンドリカル凸レンズ60Bと第1のレンズ
アレイ30の変形例を示す説明図である。
【図3】シリンドリカル凹レンズ70Bと第2のレンズ
アレイ40Bの変形例を示す説明図である。
【図4】本発明の照明光学系を用いたプロジェクタの要
部を平面的に見た概略構成図である。
【図5】従来技術を適用した照明光学系の要部を平面的
に示す概略構成図である。
【図6】第1のレンズアレイ30の外観を示す斜視図で
ある。
【図7】偏光発生素子を備える照明光学系の要部を平面
的に示す概略構成図である。
【図8】偏光発生素子180の構成を示す説明図であ
る。
【図9】図7の照明光学系における問題点を示す説明図
である。
【符号の説明】
20…光源 22…光源ランプ 24…リフレクタ 30…第1のレンズアレイ 31…小レンズ 30C…偏心レンズアレイ 40…第2のレンズアレイ 41…小レンズ 40B…第2のレンズアレイ 41B…小レンズ 40C…偏心レンズアレイ 50…重畳レンズ 50B…重畳レンズ 60…集光レンズ 60B…シリンドリカル凸レンズ 70…発散レンズ 70B…シリンドリカル凹レンズ 80…照明領域 100…照明光学系 100A…照明光学系 100B…照明光学系 100LC…システム光軸 120…遮光板 122…遮光面 123…開口面 140…偏光ビームスプリッタアレイ 144…偏光分離膜 145…反射膜 160…選択位相差板 162…λ/2位相差層 163…開口層 180…偏光発生素子 180A,180B…偏光発生素子 1000…プロジェクタ 200…色光分離光学系 300R,300G,300B…液晶ライトバルブ 400…クロスダイクロイックプリズム 500…投写レンズ(投写光学系)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H052 BA02 BA03 BA07 BA09 BA11 2H088 EA14 HA16 HA17 HA18 HA20 HA21 HA25 HA28 MA06 MA20 2H091 FA10Z FA11Z FA12Z FA17Z FD06 LA18 MA07 2H099 AA12 BA09 BA17 CA08 CA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の照明領域に光を照射する照明光学
    系であって、 光源と前記光源から射出された略平行な光線束を、該光
    線束の互いに垂直な第1の方向および第2の方向の幅の
    うち、前記第1の方向の幅のみを縮小するように集光す
    るとともに、前記第1および第2の方向に沿って複数の
    部分光線束に分割する機能を有する第1の光学手段と、 前記複数の部分光線束の集合であって、前記第1の方向
    の幅のみが縮小された集光光を平行化する平行化機能を
    有する第2の光学手段と、 前記第2の光学手段から射出される複数の部分光線束の
    それぞれを、非偏光な光から偏光方向の揃った偏光光に
    変換する偏光発生素子と、 前記偏光発生素子から射出される複数の部分光線束を、
    前記所定の照明領域上でほぼ重畳させる重畳手段と、を
    備え、 前記偏光発生素子は、入射する非偏光な光を2種類の直
    線偏光光に分離し、分離された一方の直線偏光光を透過
    するとともに他方の直線偏光光を前記第2の方向に反射
    する偏光分離面と、前記偏光分離面で反射された直線偏
    光光を反射する反射面とを有する偏光変換素子が、前記
    第2の方向に複数配列されている、照明光学系。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の照明光学系であって、 前記第1の光学手段は、凸面が前記第1の方向に沿って
    曲率を有するシリンドリカル凸レンズと、前記第1およ
    び第2の方向に沿って複数の第1の小レンズを有する第
    1のレンズアレイとを含み、 前記第2の光学手段は、前記シリンドリカル凸レンズの
    凸面に対応する凹面を有し、該凹面が前記第1の方向に
    沿って曲率を有するシリンドリカル凹レンズと、前記第
    1の光学手段から射出された複数の部分光線束が入射
    し、前記複数の第1の小レンズに対応する複数の第2の
    小レンズを有する第2のレンズアレイとを含む、照明光
    学系。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の照明光学系であって、 前記第1の光学手段は、前記シリンドリカル凸レンズと
    前記第1のレンズアレイとが光学的に一体に構成された
    光学要素である、照明光学系。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載の照明光学
    系であって、 前記第2の光学手段は、前記シリンドリカル凹レンズと
    前記第2のレンズアレイとが一体的に形成された光学要
    素である、照明光学系。
  5. 【請求項5】 画像を投写するプロジェクタであって、 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の照明光学系
    と、 前記所定の照明領域としての光入射面を有し、前記光入
    射面に入射した光を画像信号に応じて変調し、画像を表
    す画像光を生成する電気光学装置と、 前記電気光学装置で得られる画像光の表す画像を投写す
    る投写光学系と、を備える、プロジェクタ。
  6. 【請求項6】 画像を投写するプロジェクタであって、 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の照明光学系
    と、 前記照明光学系から射出された光を複数の色光に分離す
    る色光分離光学系と、 前記所定の照明領域としての光入射面を有し、前記光入
    射面に入射した各色光を画像信号に応じて変調し、各色
    の画像を表す画像光を生成する複数の電気光学装置と、 前記複数の電気光学装置で生成された前記各色の画像光
    を合成する色光合成光学系とを備え、 前記色光合成光学系によって得られた合成光が前記投写
    光学系を介して投写される、プロジェクタ。
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