JP3732980B2 - ディスク表面欠陥検査装置における判定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク表面上の欠陥を光学的に検出して欠陥種類の判別を行うディスク表面欠陥検査装置に関し、特にディスク表面上に形成された円周痕を欠陥として検出することのできるディスク表面欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報の記録媒体あるいは半導体ウェハなどのディスク状の部材では、ガラスやNi−Pアルミニウムあるいはシリコンなどの素材が使用されている。これらの素材の表面に欠陥があるときは製品の性質が劣化するので、ディスク表面欠陥検査装置により検査を行っている。ディスク表面欠陥検査装置は、ディスク表面に発生した欠陥を検出するものである。欠陥には多様な種類があり、例えば、表面に付着した微少な塵埃(パーティクル)、しみ(ステイン)、異物による擦り傷(スクラッチ)、微少な凹部(ピット)や凸部(バンプ)、または滑らかに傾斜した凹部(ディンプル)、ディスク受け渡し時の衝突等により生ずるディスク端部の変形(ハンドリングダメージ)、ディスク表面の研磨跡(グライド)等様々なものがある。
これら各種欠陥の効果的な検出方法として、従来のディスク表面欠陥検査装置は、ディスク表面上にレーザー光を照射して、前記各欠陥の形状、大きさ等に対してそれぞれ異なって検出される光学的性質、すなわち、前記レーザー光の反射光や散乱光を受光して欠陥を検出する方法を用いている。
【0003】
このような検出方法を利用した、従来から知られたディスク表面欠陥検査装置の一構成例の概略を図4に示す。当該装置は、各々送光系と受光系とにより構成される2つの光学系OP1、OP2からなり、例えば、第一の光学系OP1はピット、ハンドリングダメージ、ステイン、パーティクル、スクラッチ欠陥などを、第二の光学系OP2はバンプ、ディンプル、グライド欠陥などを検出する。すなわち、複数種類の欠陥を検出できるよう光学系は複数設けられる。
第一の送光系L1はディスクK表面上にレーザースポットを形成するように投光し、第二の送光系L2は欠陥の検知が可能な程度に所定の幅を持つ平行光をディスクK表面上に投光して、共にディスクK表面上の同位置を螺旋状に走査する。当該ディスクK表面上に欠陥があるときは前記レーザースポットが散乱するので、その散乱光を各受光系により受光して複数の欠陥データ信号を得ている。すなわち、第一送光系L1(すなわち、レーザースポット)の散乱光の明視野分を第一の受光素子Lが受光し、前記散乱光の暗視野分を第二の受光素子Dにより受光する(ただし、この従来例においては、ディスク表面から高角度の方向に散乱される暗視野分を受光素子D1に、低角度の方向に散乱される暗視野分を受光素子D2により受光している)。そして、第一送光系L1の正反射光を受光素子Raが、第二送光系L2の正反射光を受光素子Rbが各々受光する。欠陥があるときには、正反射光は増光・減光して各受光素子Ra、Rbに受光される。このように、欠陥の種類によってその光の強弱が異なる正反射光や散乱光に対応するように各受光素子は設けられている。また、効率よく目的とする光(すなわち、正反射光や散乱光)を受光するために、フィルタFやレンズE等の素子が設けられている。勿論、当該装置は上述した構成だけに限られるものではない。
また、前記各受光素子により受光された光は、所定の回路等を介して各々欠陥データ信号に変換されて、データ処理装置に入力される。このデータ処理装置では、当該欠陥データ信号を基にして可能な限り欠陥の種類の判別を詳細に行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスク表面には上述した欠陥以外にも「円周痕」と呼ばれる欠陥(以下、「サークルスクラッチ」欠陥と呼ぶ)が形成されることがある。「サークルスクラッチ」欠陥は、ディスク表面に付着した「ごみ」や「埃」等の付着物を物理的に拭き取る際に、当該付着物とディスク表面とが擦れることによって生ずる擦り疵状の欠陥である。一般的に、ディスク表面の付着物を拭き取る際にはディスクを回転して拭き取りを行うことから、「サークルスクラッチ」欠陥はディスク表面上に同一円周状に形成される。この「サークルスクラッチ」欠陥は「スクラッチ」欠陥と比較して非常に幅が細くて深さの深い疵であるが、その疵の大きさ/深さによってはディスクの性質を劣化させる重要な欠陥である。したがって、「サークルスクラッチ」欠陥がディスク表面上に存在するディスクについては、当該ディスクを欠陥ディスクとし、不良品扱いとする場合がある。
【0005】
しかし、従来から知られているディスク表面欠陥検査装置では、散乱光の指向性の違いにより全ての「サークルスクラッチ」欠陥を検出することが困難であった。つまり、従来のディスク表面欠陥検査装置では「サークルスクラッチ」欠陥と「スクラッチ」欠陥とを正確に検出及び弁別することができなかった。こうして、「サークルスクラッチ」欠陥を見逃していたことによりハードディスクに多大な悪影響を与えることから、ディスク表面欠陥検査装置として非常に不都合である、という問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、「サークルスクラッチ」欠陥を「スクラッチ」欠陥と正確に弁別して検出することができるようにしたディスク表面欠陥検査装置における判定方法を提供しようとするものである。
【0007】
本発明に係るディスク表面欠陥検査装置における判定方法は、レーザー光をディスク表面に照射して該表面を走査する投光手段と、該表面に存在する欠陥による前記レーザー光の反射または散乱光を受光するための複数の受光手段とを備え、前記受光手段のうち少なくとも1つの所定の受光手段は円周方向に延びて生じる特定種類の欠陥を検出するためのものであり、他の受光手段は他の種類の欠陥を検出するためのものであるディスク表面欠陥検査装置において、前記特定種類の欠陥を判定するための方法であって、前記所定の受光手段で検出された欠陥が円周方向に所定長以上で延びているかどうかで前記特定種類の欠陥の可能性を判定する第1のステップと、前記複数の受光手段で複数種類の欠陥が同時に検出された場合は、所定の優先判定基準に従い前記特定種類の欠陥の可能性を判定する第2のステップと、前記所定の受光手段で検出された複数の欠陥が連続する1つの欠陥に該当するかどうかを判定する第3のステップと、連続性判定済みの欠陥の半径方向の幅サイズが所定の基準値以下であるか否かを判定し、該欠陥の半径方向の幅サイズが該所定の基準値以下であるならば前記特定種類の欠陥の可能性があると判定する第4のステップとを具え、各ステップの判定結果が所定条件を満たしているとき前記特定種類の欠陥であると判定することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、欠陥検出用の複数の受光手段を設け、その中の所定の受光手段は円周方向に延びて生じる特定種類の欠陥を検出するようにし、(1)この所定の受光手段で検出された欠陥が円周方向に所定長以上で延びているかどうかで特定種類の欠陥の可能性を判定することと、(2)複数の受光手段で複数種類の欠陥が同時に検出された場合は、所定の優先判定基準に従い該特定種類の欠陥の可能性を判定することと、(3)所定の受光手段で検出された複数の欠陥が連続する1つの欠陥に該当するかどうかを判定することと、(4)連続性判定済みの欠陥の半径方向の幅サイズが所定の基準値以下であるという条件を満たしているかどうかで前記特定種類の欠陥の可能性を判定することの組み合わせにより、円周方向に延びて生じる特定種類の欠陥(つまり「サークルスクラッチ」)をその他の欠陥から的確に区別して判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るディスク表面欠陥検査装置の全体構成の一実施例を示す概略図である。図2は、本発明に係るディスク表面欠陥検査装置を上面から概念的に示す上面概略図である。ただし、図2では一部の受光系についての図示を省略している。
図1に示すように、当該ディスク表面欠陥検査装置は送光系と受光系とを各々備える光学系OP1と光学系OP2とにより構成され、送光系と受光系とがディスクK表面上の複数欠陥を検出できるように所定位置に配置される。この実施例においては、第一の光学系OP1で「ピット」、「ハンドリングダメージ」、「ステイン」、「パーティクル」、「スクラッチ」欠陥を各々検出し、第二の光学系OP2で「バンプ」、「ディンプル」、「グライド」欠陥を各々検出する。そして、第一の光学系OP1に「サークルスクラッチ」欠陥を検出するための受光系OR1を構成している。なお、「サークルスクラッチ」欠陥を検出するための受光系OR1を除き、第一の光学系OP1及び第二の光学系OP2の構成は従来と同じであることから、以下では説明を省略する。
【0010】
「サークルスクラッチ」欠陥を検出するための受光系OR1は、ディスク表面から所定の仰角に配置された集光レンズERと、集光レンズERにより集光された光を検知するための受光素子D3と、集光レンズERから受光素子D3へと集光した光を伝播する光ファイバーOFとにより構成される。集光レンズERは第1の送光系L1から照射される光と同軸上に(つまり、同一の光軸上に)、ディスクK表面上のレーザスポットを指向するようにして所定の位置に配置される。第一の送光系L1からはディスクK表面上にレーザースポットを形成するように投光され、当該ディスクK表面上に「サークルスクラッチ」欠陥が存在するときは前記レーザースポットが散乱するので、一般的にはその散乱光が最も強く現れる位置に集光レンズERは配置される。この散乱光が最も強く現れる位置(つまり、散乱光のうちで指向性の最も鋭い散乱光が生ずる位置)は、例えば第一の送光系L1の照射したレーザー光の入射角が70度である場合には、25度後方散乱、つまりディスク表面から仰角45度の位置にレーザー光の入射方向とは反対方向に散乱する散乱光(後方散乱光)が最も強く現れることから、本実施例においては当該位置に集光レンズERを配置して効率良く後方散乱光を集光できるようにしている(図1及び図2参照)。勿論、集光レンズERを配置する位置はこれに限られるものでなく、効果的に散乱光を受光できる位置ならばいかなる位置でも差し支えない。例えば、集光レンズERの配置位置をユーザが任意に変化できるように構成して、あらゆる仰角において集光できるようにしてよい。
【0011】
「サークルスクラッチ」欠陥は欠陥の幅が小さくて深さが深い欠陥であることから、上述したようにレーザースポットが特定の方向に強調されて散乱する。そこで、本実施例ではこの指向性の鋭い散乱光のみを受光するために集光レンズERとして立体角の小さな(つまり、視野の狭い)光学レンズを使用する。例えば「スクラッチ」等の欠陥においてもランダムな方向に散乱光(つまり、特定の方向に強調されることがない無指向性の散乱光)を発生するので、立体角の大きな光学レンズを使用すると、「スクラッチ」欠陥の場合にも散乱光を受光してしまうこととなり不都合である。そこで、「サークルスクラッチ」欠陥から生ずる特定方向に指向性が強く現れる散乱光のみを受光するために立体角の小さな光学レンズを使用する。なお、集光レンズERの立体角をユーザが任意に選択できるように構成してもよい。
【0012】
集光レンズERで集光された後方散乱光は、光ファイバーOF内を受光素子D3へと伝播して、受光素子D3により光の検出が行われる。光ファイバーOFを使用して受光した後方散乱光を受光素子D3へと伝播することで、受光素子D3は効率良く後方散乱光のみを検出することができる。受光素子D3では光を検出すると、それに対応する欠陥データ信号をデータ処理装置へ送信する。
以上のように、散乱光の指向性にあわせた仰角に極めて立体角の小さな集光レンズERを配置し、集光した散乱光を光ファイバーOFで受光素子D3に伝播することにより、ディスクK表面上に「サークルスクラッチ」欠陥が存在するために生ずる鋭い指向性を持つ散乱光のみを確実に検出することが可能となる。
【0013】
ところで、欠陥の種類・性質・大きさ等によっては、単に1個の所定の受光素子だけが受光するのではなく、上述した各受光素子の複数のものが同時に受光することがある。複数の受光素子が同時に受光したような場合には、そのままでは欠陥の種類を判別することができないので、前記データ処理装置では上述の受光素子(すなわち、欠陥データ信号)毎に優先順位を与えることによって、複数の欠陥データ信号に対して絞りをかけ1つの欠陥データ信号を選択し(すなわち、複数の欠陥データ信号から単純に優先順位の高い(あるいは低い)1つの欠陥データ信号のみを選択し)、この選択されたデータ信号から欠陥の種類を判別している。このように、ディスク表面欠陥検査装置では各受光素子が受光した光の強弱を各々欠陥データ信号に変換し、当該欠陥データ信号の中で優先順位の高い(あるいは低い)欠陥データ信号のみを基にして欠陥の種類を判別する。
【0014】
「サークルスクラッチ」欠陥においても、2個以上の受光素子が同時に光を検出する場合がある。すなわち、「サークルスクラッチ」欠陥では「サークルスクラッチ」欠陥を検出するための受光素子D3だけでなく、他の受光素子(例えば、「スクラッチ」欠陥を検出する受光素子Ra、L、D等)でも光を検出する場合がある。そこで、本実施例に係るディスク表面欠陥検査装置では、各受光素子から得られた複数の欠陥データ信号に対して絞りをかけ1つの欠陥データ信号を選択し、この選択された欠陥データ信号から欠陥の種類を判別する処理をデータ処理装置で実行する。図3は、データ処理装置で実行する欠陥種類の判定を行うプログラムの一実施例を示したフローチャートである。
当該処理は、「サークルスクラッチ」欠陥を検出する受光素子D3から欠陥データ信号が入力されること、すなわち、ハードウエア側(つまり、光学系側)で受光素子D3が「サークルスクラッチ」欠陥によって生じた後方散乱光を受光することによりスタートする(ステップS1)。ソフトウエア側(つまり、データ処理装置側)に受光素子D3から発生した欠陥データ信号が入力されると、当該欠陥データ信号のディスク円周方向(θ方向)の長さがデータ破棄境界値以上か否かの判定を行う(ステップS2)。すなわち、受光素子D3が受光することによって得られた欠陥データ信号から得られる「サークルスクラッチ」欠陥の円周方向の長さを、ユーザが任意に設定した(あるいは予め当該装置に設定されている)データ破棄境界値(ステップS3)と比較する。「サークルスクラッチ」欠陥の円周方向の長さがデータ破棄境界値以上でない場合(ステップS2のNO)、当該欠陥データ信号を破棄する(ステップS4)。つまり、当該「サークルスクラッチ」欠陥は非常に小さな欠陥であると判断して、当該「サークルスクラッチ」欠陥を欠陥対象から除外する。
【0015】
一方、「サークルスクラッチ」欠陥の円周方向の長さがデータ破棄境界値以上である場合には(ステップS2のYES)、「欠陥優先度処理」(ステップS5)を行う。この「欠陥優先度処理」は、光学系毎の複数の受光素子から欠陥データ信号が得られた場合に得られた複数の欠陥データ信号を比較して(例えば、欠陥データ信号の各々の波高値を比較する等)、各光学系毎に1つの欠陥データ信号を特定する処理である。例えば、図1に示した構成例では、欠陥の種類により第一光学系OP1の受光素子D、L、Ra、D3のいずれか2つ以上の受光素子が同時に光を検出することがある。その場合に、当該処理によって第一光学系OP1における欠陥データ信号を1つに特定する。なお、第二光学系OP2では受光素子が1つしかない(受光素子Rbのみ)ことから当該処理を行わなくとも、欠陥データ信号は1つに特定される。こうして、各受光素子毎の複数の欠陥データ信号から1つの欠陥データ信号のみを選択して、後述の処理を続ける。
【0016】
なお、「欠陥優先度処理」おける欠陥の特定方法は、優先付け等の方法によって行うようにしてもよい。すなわち、あらかじめ欠陥毎に優先順位を付与しておき、その優先順位に沿って欠陥を特定する。例えば、「ピット」欠陥と判定される欠陥データ信号と、「サークルスクラッチ」欠陥と判定される欠陥データ信号では、一般的に「ピット」欠陥のほうが「サークルスクラッチ」欠陥と比べて重要な欠陥であることが多いので、この場合には欠陥を「ピット」欠陥と判定してよい。勿論、これに限られるものではなく「サークルスクラッチ」欠陥と判定するようにしてもよい。
【0017】
ステップS6において、「データ連続性のチェック」を行う。各受光素子が受光することによって得られた欠陥データ信号は、ディスク表面上の所定の単位セル(例えば、ディスクの半径方向の微小距離Δrと円周方向の微小距離Δθとで形成される微小な方形セル)に対応してメモリのアドレスに記憶される。しかし、このままでは、1個の「スクラッチ」欠陥や「サークルスクラッチ」欠陥といったような所定の長さや幅を持つ欠陥が1個の欠陥と認識されずに多数の欠陥として認識されるので、欠陥の評価上不都合であった。そこで、欠陥データ信号を記憶したアドレスに隣接する所定個数のアドレスのいずれかに欠陥データ信号があるときは両者が連続するとして各アドレスの連続性を識別し、この識別により連続しているとされたアドレスの群を1個の欠陥と評価している。これにより各種の欠陥は、大きさや形状にかかわらず群の個数が示されて合理的である。そこで、「データ連続性のチェック」により、各受光素子D、L、Ra、Rbが受光することによって得られた欠陥データ信号は各々連続性が識別され、この識別により連続しているとされたアドレスの群を1個のデータ(以下、これを欠陥データ信号と区別するために単に欠陥信号と呼ぶ)としている。また、連続性が認識されなかった1個の欠陥データ信号は、それのみで1個の欠陥信号である。
【0018】
次に、上述のようにして得られる欠陥信号のディスク半径方向(r方向)の長さが、半径方向データ破棄境界値以下か否かを判定する(ステップS7)。すなわち、最終的に1個になった欠陥信号の半径方向の長さを、ユーザにより設定された(あるいは当該装置に予め設定されている)半径方向データ破棄境界値(ステップS8)と比較する。欠陥信号の半径方向の長さが半径方向データ破棄境界値以下でない場合(ステップS7のNO)、当該欠陥信号を破棄する(ステップS9)。つまり、この半径幅を超えている場合には、当該欠陥が同一円周上に存在しないものとして、当該欠陥を「サークルスクラッチ」欠陥として種類判定しない。一方、欠陥信号の半径方向の長さが半径方向データ破棄境界値以下である場合には(ステップS7のYES)、当該欠陥信号を「サークルスクラッチ」欠陥によるものと判定する(ステップS10)。
このように、受光素子D3から得られた欠陥データ信号に対して上述した処理を行うことにより、「サークルスクラッチ」欠陥を正確に他の欠陥と弁別し検出することができるようになる。
【0019】
また、受光素子D3から得られた欠陥データ信号の大きさ等を判別できるように構成してもよい。そうすると、「サークルスクラッチ」欠陥における疵の大小を判別することができるようになるので、欠陥ディスクと正常ディスクの分別を正確に行うことができるようになる。例えば、欠陥データ信号の波高値を予め設定した所定値と比較して、所定値よりも波高値が大きい場合には当該ディスクを欠陥ディスクと判定し、所定値よりも波高値が小さい場合には当該ディスクを正常ディスクと判定するようにしてもよい。すなわち、「サークルスクラッチ」欠陥では疵が深ければ深いほど、より波高値の高い欠陥データ信号が得られる。そこで、この波高値の大きさにより疵の深さが深いものか浅いものかを判定することができ、欠陥ディスク(疵の深いディスク)と正常ディスク(疵の浅いディスク)とを正確に分別することができるようになる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ディスク表面上に「サークルスクラッチ」欠陥が存在することにより生ずる散乱光を検出するための光学系を適切に配置して、得られた信号に応じた処理を行うことにより、「サークルスクラッチ」欠陥を正確に弁別して検出することができる。したがって、検査ディスクの品質が確保され、場合によってはディスク製造の歩留まりを良くすることができ、ディスクの生産効率を上げることができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るディスク表面欠陥検査装置の一実施例を示す概念図である。
【図2】 ディスク表面欠陥検査装置を上面から示した上面概念図である。
【図3】 欠陥種類の判定を行うプログラムの一実施例を示したフロー図である。
【図4】 従来から知られているディスク表面欠陥検査装置の一実施例を示す概念図である。
【符号の説明】
L1、L2…送光素子、Ra、Rb…正反射受光素子、L、D(D1、D2、D3)…散乱光受光素子、K…ディスク、F…光フィルタ、E(ER)…受光レンズ、OF…光ファイバー
Claims (3)
- レーザー光をディスク表面に照射して該表面を走査する投光手段と、該表面に存在する欠陥による前記レーザー光の反射または散乱光を受光するための複数の受光手段とを備え、前記受光手段のうち少なくとも1つの所定の受光手段は円周方向に延びて生じる特定種類の欠陥を検出するためのものであり、他の受光手段は他の種類の欠陥を検出するためのものであるディスク表面欠陥検査装置において、前記特定種類の欠陥を判定するための方法であって、
前記所定の受光手段で検出された欠陥が円周方向に所定長以上で延びているかどうかで前記特定種類の欠陥の可能性を判定する第1のステップと、
前記複数の受光手段で複数種類の欠陥が同時に検出された場合は、所定の優先判定基準に従い前記特定種類の欠陥の可能性を判定する第2のステップと、
前記所定の受光手段で検出された複数の欠陥が連続する1つの欠陥に該当するかどうかを判定する第3のステップと、
連続性判定済みの欠陥の半径方向の幅サイズが所定の基準値以下であるか否かを判定し、該欠陥の半径方向の幅サイズが該所定の基準値以下であるならば前記特定種類の欠陥の可能性があると判定する第4のステップと
を具え、各ステップの判定結果が所定条件を満たしているとき前記特定種類の欠陥であると判定することを特徴とする判定方法。 - 前記受光手段は、前記ディスク表面からの正反射光を受光するための1又は複数の正反射光受光系と、該ディスク表面に存在する欠陥による前記レーザー光の散乱光を受光するための1又は複数の散乱光受光系とを備え、
前記散乱光受光系の少なくとも1つの受光系は、所定の狭い範囲でのみ散乱光を集光することのできる立体角の小さな集光装置と、前記集光手段で集光された散乱光を受光して欠陥信号を発生する受光装置とを備え、前記集光装置は、所定の散乱光の指向性にあわせた仰角に配置され、
前記集光装置と前記受光装置とを光ファイバーで接続してなり、前記集光装置の仰角を前記光ファイバーを動作することによって簡単に設定することができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク表面欠陥検査装置における判定方法。 - 前記集光装置の立体角を選択的に設定することができるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のディスク表面欠陥検査装置における判定方法。
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