JP3732613B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体内への超音波の送信とその被検体内で反射して戻ってきた超音波の受信とを繰り返すことにより順次連なる複数フレームの画像データを得てそれらの画像データに基づく動画像を表示する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、人間の病気の診断を目的とした超音波診断装置が広く用いられている。
図7は、超音波診断装置の一構成例を示すブロック図である。このブロック図を参照して超音波診断装置の概要について説明する。
【0003】
以下、各部の作用ないし機能の説明はあとにまわし、先ずは、この超音波診断装置の構成について説明する。
この超音波診断装置の本体部10は、大別して、制御部100、アナログ処理部200、ディジタルスキャンコンバータ部300、ドプラ処理部400、表示制御部500、生体信号アンプ部600から構成されている。制御部100は、CPU部101とビームスキャン制御部102とからなり、CPU部101には、操作パネル701、一体的に構成されたタッチパネル702とEL表示器703、およびフロッピィディスク装置704が接続されている。
【0004】
また、アナログ処理部200は、送受信部201、受信ディレイ制御部202、ビームフォーマ部203、コントロールインターフェイス部204、アナログ信号処理部205、およびドプラシグナル処理部206から構成されており、コントロールインターフェイス部204と、送受信部201、受信ディレ制御部202、およびドプラシグナル処理部206は、制御ライン207で結ばれている。また、コントロールインターフェイス部204とアナログ信号処理部205は制御ライン208で結ばれており、さらに、受信ディレイ制御部202とビームフォーマ部203は制御ライン209で結ばれている。アナログ処理部200を構成する送受信部201には、超音波プローブ20が、着脱自在に、ここでは最大4本まで接続される。
【0005】
また、ディジタルスキャンコンバータ部300には、白黒用スキャンコンバータ301、カラー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303が備えられている。
また、ドプラ処理部400には、パルス/連続波ドプラ解析部401とカラードプラ解析部402が備えられている。
【0006】
さらに、表示制御部500は、ここでは1つのブロックで示されており、この表示制御部500には、プリンタ705、VTR(ビデオテープレコーダ)706、観察用テレビモニタ707、およびスピーカ708が接続されている。
また、生体信号アンプ部600も、表示制御部500と同様、ここでは1つのブロックで示されており、この生体信号アンプ部600には、ECG電極ユニット709、心音マイク710、および脈波用トランスデューサ711が接続されている。
【0007】
さらに、この超音波診断装置には、電源部800が備えられている。この電源部800は、商用電源に接続され、この超音波診断装置各部に必要な電力を供給する。
また、本体部10は、CPUバス901を有しており、このCPUバス901は、制御部100を構成するCPU部101およびビームスキャン制御部102と、アナログ処理部200を構成するコントロールインターフェイス部204と、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301、カラー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303と、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401およびカラードプラ解析部402と、さらに画像表示部500とを接続している。また、この本体部10は、エコーバス902を有しており、このエコーバス902は、アナログ処理部200を構成するアナログ信号処理部205で生成される画像データを、ディジタルスキャンコンバータ部300に供給する。また、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401およびカラードプラ解析部402で生成されたデータも、エコーバス902を経由してディジタルスキャンコンバータ部300に供給される。さらに、この本体部10は、ビデオバス903を有しており、このビデオバス903は、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301、カラー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303のいずれかで生成されたビデオ信号を表示制御部500に伝達する。
【0008】
操作パネル701は、配列された多数のキーを備えたキーボード等から成り、この操作パネル701を操作するとその操作情報がCPU部101で検知され、その操作情報に応じた指令が、その指令に応じて、ビームスキャン制御部102、コントロールインターフェイス部204、ディジタルスキャンコンバータ部300、ドプラ処理部400、あるいは表示制御部500に伝達される。
【0009】
EL表示部703は、液晶表示画面を有し、また、CPU部101は、そのEL表示部703の液晶表示画面に表示するEL用線画を作成するEL用線画作成部を兼ねており、そのCPU部101で生成されたEL用線画がEL表示部703の液晶表示画面上に表示される。そのEL表示部703の液晶表示画面上にはタッチパネル702が備えられており、そのタッチパネル702に指で触れるとそのタッチパネル702上の指で触れた位置をあらわす位置情報がCPU部101に伝達される。このタッチパネル702およびEL表示器703は、例えば、操作パネル701の操作により、この超音波診断装置に、ある1つのモードに関するパラメータを設定する旨指示すると、CPU101により、その1つのモード用に設定すべき多数のパラメータ一覧がEL表示部703に表示され、タッチパネル702を指で触れて所望のパラメータを設定するなど、この超音波診断装置への各種の指示を入力し易いように構成されたものである。
【0010】
フロッピィディスク装置704は、図示しないフロッピィディスクが装脱自在に装填され、その装填されたフロッピィディスクをアクセスする装置であって、CPU部101により、オペレータが操作パネル701やタッチパネル702の操作により行なった指示がそのフロッピィディスク装置704に装填されたフロッピィディスクに書き込まれ、この超音波診断装置への電源投入時、あるいは操作パネル701の操作により初期状態へのリセットが指示された時に、そのフロッピィディスク装置704に装填されたフロッピィディスクからそこに書き込まれている各種の指示情報がCPU部101に入力され、CPU部101は、その指示情報に応じて各部を初期状態に設定する。これは、この超音波診断装置を稼働させるにあたって必要となる、操作パネル701やタッチパネル702から設定すべきパラメータ等が多数存在し、例えば電源投入のたびにそれら多数のパラメータ等を設定し直すのは極めて大変であり、このためフロッピィディスクに初期状態のパラメータ等を書き込んでおいて、電源投入時や初期状態へのリセットが指示された時には、そのフロッピィディスクに書き込まれているパラメータ等を読み込んでそれらのパラメータ等に応じて各部を設定することにより、パラメータ等の設定効率化を図るというものである。
【0011】
制御部100を構成するCPU部101は、上述のように、主としてマン・マシンインターフェイスの役割りを担っているのに対し、同じく制御部100を構成するビームスキャン制御部102は、主として、この超音波診断装置による超音波の送受信のタイミング等、リアルタイム性が要求される制御を担当している。この超音波診断装置で超音波の送受信を行なう時には、ビームスキャン制御部102からCPUバス901を経由してアナログ処理部200のコントロールインターフェイス部204に、このアナログ処理部200を構成する各部を制御する制御信号が伝達され、このコントロールインターフェイス部204は、制御ライン207を経由して、送受信部201、受信ディレイ制御部202、およびドプラシグナル処理部206を制御し、また、このコントロールインターフェイス部204は制御ライン208を介して、アナログ信号処理部205を制御し、さらに受信ディレイ制御部202は、コントロールインターフェイス部204の制御を受けて、制御ライン209を介してビームフォーマ部203を制御する。
【0012】
送受信部201には、超音波プローブ20が接続されている。この超音波プローブには、例えばリニア走査型超音波プローブ、コンベックス走査型超音波プローブ、セクタ走査型超音波プローブ、また特殊な超音波プローブとしては、体腔内に挿入されるタイプの超音波プローブ、さらには、これら各種の超音波プローブについて、使用される超音波の周波数の相違による種別等、多種類の超音波プローブが存在する。超音波プローブを本体部10に装着するにはコネクタ(図示せず)が用いられるが、本体部10側には超音波プローブを接続するためのコネクタが4個取り付けられており、前述したように、多種類の超音波プローブのうち最大4本まで同時装着が可能である。超音波プローブを本体部10に装着すると、どの種類の超音波プローブが装着されたかをあらわす情報が本体部10で認識できるように構成されており、その情報は、制御ライン207、コントロールインターフェイス部204、およびCPUバス901を経由してCPU部101に伝えられる。一方、操作パネル701からは、この超音波診断装置を使用するにあたり、今回、本体部10側の4つのコネクタのうちのどのコネクタに接続された超音波プローブを使用するか指示が入力される。その指示は、CPUバス901、コントロールインターフェイス部204、制御ライン207を経由して送受信部20に伝達され、送受信部201は、そのように指示された超音波プローブ20に対し、以下に説明するように高電圧パルスを送信して超音波を送信し、その超音波プローブで受信された信号を受け取る。ここでは、図7に1つだけ示す超音波プローブ20が超音波送受信のために選択されたものとする。
【0013】
超音波プローブ20の先端には、複数の超音波振動子21が配列されており、超音波の送受信にあたっては、被検体(特に人体)1の体表に超音波振動子21があてがわれる。その状態で、送受信部201から複数の超音波振動子21それぞれに向けて超音波送信用の各高電圧パルスが印加される。複数の超音波振動子21それぞれに印加される各高電圧パルスは、コントロールインターフェイス部204の制御により相対的な時間差が調整されており、これら相対的な時間差がどのように調整されるかに応じて、これら複数の超音波振動子11から、被検体1の内部に延びる複数の走査線2のうちのいずれか一本の走査線に沿って、被検体内部の所定深さ位置に焦点が結ばれた超音波パルスビームが送信される。この超音波パルスビームは被検体1の内部を進む間にその1本の走査線上の各点で反射して超音波プローブ20に戻り、その反射超音波が複数の超音波振動子21で受信される。この受信により得られた複数の信号は、送受信部201に入力されて送受信部201に備えられた複数のプリアンプ(図示せず)でそれぞれ増幅されてビームフォーマ部203に入力される。このビームフォーマ部203には、多数の中間タップを備えたアナログ遅延線(図示せず)が備えられており、受信ディレイ制御部202の制御により、送受信部201から送られてきた複数の信号がアナログ遅延線のどの中間タップから入力されるかが切り換えられ、これにより、それら複数の信号が相対的に遅延されるとともに互いに電流加算される。ここで、それら複数の信号に関する相対的な遅延パターンを制御することにより、超音波送信時の走査線と同一の走査線に沿う方向の反射超音波が強調され、かつ被検体1の内部の所定深さ位置に焦点が結ばれた、いわゆる受信ビームが形成される。ここで、超音波は、被検体1内部を、信号処理の速度と比べてゆっくりと進むため、1本の走査線に沿う反射超音波を受信している途中で被検体内のより深い位置に焦点を順次移動させる、いわゆるダイナミックフォーカスを実現することもでき、この場合、超音波パルスビーム1回の送信に対応する1回の受信の間であっても、その途中で時間的に順次に、受信ディレイ制御部202により、各超音波振動子で得られた各信号が入力される、アナログ遅延線の各タップが切り換えられる。
【0014】
尚、上記説明では、超音波振動子21には高電圧パルスを与え、超音波パルスビームを送信する旨説明したが、この場合、前述したように超音波は信号処理速度と比べるとゆっくりと被検体内を進むため、超音波振動子21に高電圧パルスを印加した時点を起点とし、超音波振動子21で反射超音波を受信する時点までの時間により、その時点で得られた信号が被検体内のどの深さ位置で反射した反射超音波に対応する信号であるかを知ることができる。すなわち、送信される超音波がパルス状のものであることにより、被検体の深さ方向に分解能を持つことになる。通常は、このように、超音波振動子21には高電圧パルスが印加されるが、特殊な場合には、被検体内の深さ方向に分解能を持たないことを許容し、超音波振動子21に連続的に繰り返す高電圧パルス列信号を印加して被検体内に連続波としての超音波ビームを送信することもある。
【0015】
ただし、以下においても、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401の説明の際に連続波に言及する場合を除き、パルス状の超音波ビームを送信するものとして説明する。
送受信部201およびビームフォーマ部203は、以上のようにして、被検体1内部の複数の走査線2のそれぞれに沿って順次に超音波パルスビームの送信と受信とを繰り返し、これにより生成される各走査線に沿う受信ビームをあらわす信号が順次アナログ信号処理部205に入力される。このアナログ信号処理部205では、入力された信号が対数圧縮され、検波され、さらに、操作パネル701からの、被検体1内部のどの深さ領域までの画像を表示するかという指定(つまり被検体内部の浅い領域のみの画像を表示すればよいのか、あるいはどの程度深い領域までの画像を表示する必要があるかという指定)に応じたフィルタリング処理等が施され、さらにA/D変換部によりディジタルの画像データに変換される。このアナログ信号処理部205から出力された画像データは、エコーバス902を経由して、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301に入力される。この白黒用スキャンコンバータ301では、入力された画像データが表示用のビデオ信号に変換され、その表示用のビデオ信号がビデオバス903を経由して表示制御部500に入力される。この表示制御部500は、複数の走査線2で規定される被検体断層面内の超音波反射強度分布によるBモード像を観察用テレビモニタ707に表示する。その際、必要に応じて、操作パネル701か入力された患者名や撮影年月日、撮影条件等も、そのBモード像に重畳されて表示される。このBモード像として、被検体1内部が動いている様子をあらわす動画像を表示することもでき、あるいは、ある時点における静止画像を表示することもでき、さらには、生体信号アンプ部600からの同期信号に基づいて、人体の心臓の動きに同期した、その心臓の動きの、ある位相における画像を表示することもできる。
【0016】
生体信号アンプ部600には、被検体(人体)1の心電波形を得るためのECG電極ユニット709、心音をピックアップする心音マイク710、人体の脈をとらえる脈波用トランスデューサ711が接続されており、生体信号アンプ部600では、これらのうちのいずれか1つもしくは複数のセンサに基づいて同期信号が生成され、表示制御部500に送られる。
【0017】
また表示制御部500には、観察用テレビモニタ707のほか、プリンタ705、VTR706が接続されており、表示制御部500は、オペレータからの指示に応じて、観察用テレビモニタ707に表示された画像をプリンタ705ないしはVTR706に出力する。
再度、アナログ処理部200の説明から始める。
【0018】
被検体内部に延びるある一本の走査線上の超音波反射情報の時間変化を知ろうとするときは、オペレータからの指示に応じて、その関心のある一本の走査線に沿って超音波が繰り返し送受信され、その1本の走査線に沿う被検体の受信ビームをあらわすデータがエコーバス902を経由してスクロール用スキャンコンバータ303に入力される。このスクロール用スキャンコンバータ303は、縦方向にその1本の走査線に沿う被検体の深さ方向の超音波反射強度分布、横軸が時間軸からなり時間軸方向にスクロールする画像(Mモード像)をあらわすビデオ信号が生成され、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力され、例えば観察用テレビモニタ707に、そのビデオ信号に基づく画像が表示される。
【0019】
尚、表示制御部500は、白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード像をあらわすビデオ信号とスクロール用スキャンコンバータ303から送られてきたMモード像をあらわすビデオ信号とを横に並べる機能や、Bモード像に、後述するカラーモード像を重畳する機能も有しており、観察用テレビモニタ707には、オペレータからの指示に応じて、複数の画像が並べて表示され、あるいは複数の画像が重畳して表示される。
【0020】
もう一度、アナログ処理部200の説明に戻る。
アナログ処理部200を構成するドプラシグナル処理部206は、被検体1内部の血流分布や、ある一点、ないしある1本の走査線上の血流速度を求めるための構成要素であり、このドプラシグナル処理部206では、ビームフォーマ部203で生成された受信ビームをあらわす信号に、いわゆる直交検波が施され、さらにA/D変換によりディジタルデータに変換される。ドプラシグナル処理部206から出力された直交検波後のデータは、ドプラ処理部400に入力される。ドプラ処理部400には、パルス/連続波ドプラ解析部401とカラードプラ解析部402とが備えられており、ここでは、ドプラシグナル処理部206から出力されたデータは、カラードプラ解析部402に入力されるものとする。カラードプラ解析部402では、各走査線それぞれに沿って例えば8回ずつ超音波送受信を行なったときのデータに基づく自己相関演算により、オペレータにより指定された、Bモード画像上の関心領域(ROI)内の血流分布をあらわすデータが求められる。ROI内の血流分布をあらわすデータは、エコーバス902を経由してカラー用スキャンコンバータ302に入力される。このカラー用スキャンコンバータ302では、そのROI内の血流分布をあらわすデータが表示に適したビデオ信号に変換され、そのビデオ信号は、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力される。表示制御部500では、白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード像上のROIに、例えば超音波プローブ20に近づく方向の血流を赤、遠ざかる方向の血流を青、それらの輝度で血流速度をあらわしたカラーモード像を重畳して、観察用テレビモニタ707に表示する。これにより、そのROI内の血流分布の概要を把握することができる。
【0021】
ここで、オペレータにより、そのROI内のある1点もしくはある1本の走査線上の血流を詳細に観察する旨の要求が入力されると、今度は送受信部201により、その一点を通る一本の走査線、もしくはその関心のある1本の走査線に沿う方向に多数回超音波の送受信が繰り返され、それにより得られた信号に基づいてドプラシグナル処理部206で生成されたデータが、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401に入力される。被検体内のある一点の血流に関心があるときは、被検体内にはパルス状の超音波ビームが送信され、ある1本の走査線上の血流情報が平均化されることを許容しS/Nの良い血流情報を得たいときは、被検体内には連続波としての超音波ビームが送信される。
【0022】
パルス/連続波ドプラ解析部401では、ある1点もしくはある1本の走査線について多数回超音波送受信を行なうことにより得られたデータに基づくFFT(Fast Fourier Transform)演算により、その一点の血流情報あるいはその一本の走査線上の平均的な血流情報が得られる。このパルス/連続波ドプラ解析部401で得られた血流情報をあらわすデータは、エコーバス902を経由して、スクロール用スキャンコンバータ303に入力され、スクロールスキャンコンバータ303では、縦軸が血流速度、横軸が時間軸からなり時間軸方向にスクロールする画像をあらわすビデオ信号が生成される。このビデオ信号は、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力され、観察用テレビモニタ707上に、例えば白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード像と並べられて表示される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
超音波診断装置は、被検体内で反射して超音波振動子21に戻ってきた微弱な超音波を受信し微弱な信号を得てその微弱な信号を大きく増幅するため熱雑音が大きく、また、超音波振動子21に戻ってきた超音波には被検体内で複雑に多重反射した超音波成分等も混入しており、これも雑音として強く作用し、何らの処理も施さない場合、これらの雑音に起因して、各画素の画素値がフレーム毎に激しく変動する、極めて大きなノイズを含む断層像となってしまう。
【0024】
このため、図7に示すディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301の前段側に、複数フレームに跨る平均化処理を各画素毎に行なうことを基本とする画像処理回路を備え、アナログ信号処理部205から出力されエコーバス902を経由してきた画像データを先ずその画像処理回路に入力して平均化処理を行ない、その平均化処理により得られた画像データ(平均化画像データ)を白黒用スキャンコンバータ301に入力することが行なわれている。
【0025】
複数フレームに跨る平均化処理を行なうと、熱雑音は本来ランダムなノイズであるためその平均化処理により低減される。また多重反射等に起因する雑音は、被検体内や被検体体表にあてがわれた超音波プローブが完全に静止していると仮定したときは、フレーム間平均によっては低減されないが、実際には被検体(人体)内は絶えず動いており、また被検体体表にあてがわれた超音波プローブも、オペレータが手で持って固定していてもわずかな動きがあり、これらのわずかな動きにより、多重反射等に起因する雑音もフレーム毎に変化し、したがって多重反射等に起因する雑音もフレーム間平均により低減される。
【0026】
図8は、複数フレームに跨って平均化処理を行なう従来の画像処理回路の一構成例を示すブロック図である。
図8に示す画像処理回路は、平均化処理を行なう平均演算部41、画像データを記憶する記憶部42、画像データを入力するデータ入力端子43、係数選択信号(後述する)を入力する係数入力端子44、および平均化処理後の画像データ(平均化画像データ)を出力するデータ出力端子45からなり、さらに、平均演算部41は、係数選択器411、2つの乗算器412,413、および加算器414から構成されている。
【0027】
乗算器412には、アナログ信号処理部205(図7参照)から、エコーバス902およびデータ入力端子43を経由して画像データA(K,I)が順次入力される。ここで、Kは画像フレーム番号を表わし、Iは、1枚の画像内の画素の番号をあらわしている。すなわち画像データA(K,I)は、フレーム番号Kの画像のI番目の画素の画像データである。このような画像データが、画素番号Iがインクリメントされる方向に一画素分ずつ順次入力され、1枚の画像(1フレーム分)の画像データの入力が終了すると次のフレームの画像の画像データが同様にして入力される。
【0028】
また、係数選択器411には、図7に示す制御部100から、CPUバス901および係数入力端子44を経由して、以下に説明する重み付け平均演算を行なう際の重み係数を選択するための係数選択信号が入力され、係数選択器411は、その入力された係数選択信号に応じて選択された重みP(0≦P≦1)、および重み1−Pを、それぞれ乗算器413および乗算器412に入力する。
【0029】
また、記憶部42には、直前のフレームK−1に関し、以下に説明する重み付け平均演算を行なった結果の平均化画像データB(K−1,I)が既に記憶されており、この記憶部42から1フレーム前の平均化画像データB(K−1,I)が読み出されて乗算器413に入力される。
2つの乗算器412,413のうち、一方の乗算器412では、アナログ信号処理部205から送られてきた新たなフレームKの画像データA(K,I)に、係数選択器411から送られてきた重み1−Pが乗算されて、その乗算結果(1−P)・A(K,I)が加算器413に送られ、もう一方の乗算器413では、記憶部42から読み出された1フレーム前の平均化画像データB(K−1,I)に、係数選択器411から送られてきた重み係数Pが乗算されて、その乗算結果P・B(K−1,I)が加算器414に送られる。加算器414では、2つの加算器412,413から送られてきた2つの乗算結果(1−P)・A(K,I),P・B(K−1,I)を加算して、平均化画像データ
B(K,I)=(1−P)・A(K,I)+P・B(K−1,I)……(1)
を生成し、図7に示す白黒用スキャンコンバータ301に送る。これにより、最終的には、観察用テレビモニタ707に、この平均化画像データB(K,I)に基づく画像が表示される。
【0030】
さらに、この平均化画像データB(K,I)は、次のフレームK+1の重み付け平均演算に用いるために、記憶部42に送られてその記憶部42に記憶される。
ここで、(1)式は、IIRフィルタによるフィルタリング処理である無限インパルス応答を示し、一度入力された画像は、フレームが進むにつれ、順次、(I−P),P(I−P),P2 (I−P),……の割合で残像が残る。
【0031】
画像が動かない場合は重み係数Pを1に近づけることにより各フレーム毎に激しく変動するノイズ等が抑えられ鮮明な画像を得ることができるが、被検体内部に動きがあるとその部分では残像が強くあらわれ、動きに対する画像の追随性が極めて劣化し、画質がむしろ悪化してしまう結果となる。これとは逆に重み係数Pを0に近づけると残像があらわれにくくなり被検体内の動きに対する画像の追随性は高まるものの、この重み付け平均演算のそもそもの目的であるノイズの低減に対する効果が損なわれてしまう結果となる。
【0032】
これを改善するために、重み係数Pを、固定値ではなく、各画素毎に適応的に変化させる手法が提案されているが、それのみではノイズの低減と動きに対する追随性という相反する双方の要請を高いレベルで満足させるには限界がある。
また、特許第2523594号掲載公報には、各画素毎に、前フレームよりも後続フレームの方が輝度が減少する場合には、その画素について(1)式に示す平均化処理を行ない、前フレームよりも後続フレームの方が輝度が増す場合には、その画素については平均化処理を行なわずその後続フレームの画素値をそのまま出力する画像処理が開示されている。すなわちこれは、画素値の変化の方向に応じて平均化処理を行なうか行なわないかを各画素毎に切り換えるというものである。しかしながら、この場合、被検体内の動きのある部分の残像を抑えることはできず、ノイズの低減効果も不十分である。
【0033】
本発明は、上記事情に鑑み、ノイズの低減を図るとともに動きに対する追随性も良好な画像を得ることのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の超音波診断装置は、被検体内への超音波の送信とその被検体内で反射して戻ってきた超音波の受信とを繰り返すことにより順次連なる複数フレームの画像データを得てそれらの画像データに基づく動画像を表示する超音波診断装置において、
上記動画像をそれぞれが1以上の画素からなる複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎に独立に、直前のフレームの画像データと新たなフレームの画像データとの間の平均化演算を行なう第1のフィルタと、直前のフレームの画像データを用いて既に行なわれた平均化演算により生成された平均化画像データと新たなフレームの画像データとの間の平均化演算を行なう第2のフィルタとを有し、第1のフィルタによる平均化演算処理と第2のフィルタによる平均化演算処理を、複数フレームに跨る、上記各画像部分毎の画像データの値の変化に応じて、上記各画像部分毎に切り換えることを特徴とする。
【0035】
従来の提案による平均化演算処理は、図8に示すように、出力される画像データと、次のフレームの平均演算に用いるために記憶する画像データが同一であるため、重み係数を例えば各画素毎に適応的に変更しても、あるいは、輝度の変化の方向に応じて平均化処理を行なうか行なわないかを切り換えても、ノイズの低減と被検体の動きへの追随性との双方を満足するには大きな限界があった。本発明は、複数フレームに跨る、各画像部分毎の画像データの値の変化に応じて、各画像部分毎に、直前のフレームと新たなフレームとの2つのフレームのみの画像データの間の平均化演算を行なう第1のフィルタ、すなわち最小構成のFIRフィルタによる平均化演算処理と、従来例と同様なIIR型のフィルタリング処理を行なう第2のフィルタによる平均化演算処理とを切り換えるものであり、被検体の動きのある部分については最小構成のFIRフィルタを用いることにより被検体の動きに対する画像の追随性が高められ、被検体の動きの小さい部分については、IIRフィルタを用いることによりノイズを大きく低減することができる。
ここで、本発明の超音波診断装置は、より具体的には、(1)画像処理部、および(2)画像表示部を備えた構成とすることができる。
【0036】
ここで、上記(1)の画像処理部は、
(1_1)1フレーム分の画像データを記憶する記憶部
(1_2)記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとを取り込み、平均化演算を行なうことにより、平均化画像データを生成する平均演算部
(1_3)平均演算部で生成された平均化画像データと新たなフレームの画像データとを取り込み、所定のデータ選択信号に応じて、1フレーム分の画像をそれぞれが1以上の画素からなる複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎に、取り込まれた両画像データの中からいずれか一方の画像データを選択して記憶部に送るデータ選択部
(1_4)記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの少なくとも一方の画像データを取り込み、所定の第1の生成基準に基づいて上記データ選択信号を生成してデータ選択部に送る選択制御部
を有する。
【0037】
上記の「動画像をそれぞれが1以上の画素からなる複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎」とは、典型的には、「各画素毎」であるが、1画素毎である必要はなく、複数画素毎であってもよいことを意味している。
また、上記(2)の画像表示部は、上記(1_2)の平均演算部で生成された平均化画像データに基づく画像を表示するものである。
【0038】
上記(1_1)〜(1_4)からなる画像処理部を備えた構成の場合、前述した第1のフィルタと第2のフィルタとで、上記(1_1)の記憶部と上記(1_2)の平均演算部を共有できるので、前述した目的を小規模な回路で実現することができる。
ここで、上記(1_4)の選択制御部は、上記(1_1)の記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、この選択制御部が、この選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データから、記憶部から読み出されてこの選択制御部に取り込まれた画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データを減じた各差分データが、所定の第1のしきい値未満であるか否かに応じて、データ選択部に取り込まれた両画像データのうちの、それぞれ上記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データをその各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して上記データ選択部に送るものであってもよく、
あるいは、上記(1_4)の選択制御部は、上記(1_1)の記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、この選択制御部が、記憶部から読み出されてこの選択制御部に取り込まれた画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データから、この選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データを減じた各差分データが、所定の第2のしきい値未満であるか否かに応じて、データ選択部に取り込まれた両画像データのうちの、それぞれ上記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して上記データ選択部に送るものであってもよい。
【0039】
あるいは、上記(1_4)の選択制御部は、上記(1_1)の記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、上記(1_2)の記憶部から読み出された画像データを取り込むものであって、この選択制御部が、記憶部から読み出されてこの選択制御部に取り込まれた画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データが所定の第3のしきい値未満であるか否かに応じて、データ選択部に取り込まれた画像データのうちの、それぞれ、平均化画像データ、あるいは新たなフレームの画像データを各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成してデータ選択部に送るものであってもよく、
さらには上記(1_4)の選択制御部は、上記(1_1)の記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、新たなフレームの画像データを取り込むものであって、この選択制御部が、この選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの上記各画像部分に対応する画像データが所定の第4のしきい値未満であるか否かに応じて、上記データ選択部に取り込まれた画像データのうちの、それぞれ上記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成してデータ選択部に送るものであってもよい。 また、上記本発明の超音波診断装置において、上記(1_2)の平均演算部は、その平均演算部に取り込まれた両画像データの、対応する画素どうしの重み付け平均演算を行なうものであることが好ましい。
【0040】
重み付け平均演算を行なうに当たって、上記(1_4)の選択制御部が、上記データ選択信号を生成するとともに、所定の第2の生成基準に基づいて、その重み付け平均演算における重み係数を各画像部分毎に選択する係数選択信号を生成して平均演算部に送るものであり、
平均演算部が、選択制御部から送られてきた係数選択信号に基づいて各画像部分毎に重み係数を選択しながら重み付け平均演算を行なうものであってもよい。
【0041】
各画像部分毎に重み係数を選択しながら重み付け平均演算を行なう場合、上記(1_4)の選択制御部が、記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、その選択制御部が、その選択制御部に取り込まれた新たな画像データのうちの各画像部分に対応する画像データと、記憶部から読み出されてその選択制御部に取り込まれた画像データのうちの各画像部分に対応する画像データとが離れた値であるほど、各画像部分毎に、記憶部から読み出された画像データの重みとしてより小さな重みを選択するとともに新たなフレームの画像データの重みとしてより大きな重みを選択する係数選択信号を生成して平均演算部に送るものであることが好ましく、
その場合に、上記(1_4)の選択制御部が、その選択制御部に取り込まれた新たな画像データのうちの各画像部分に対応する画像データから、記憶部から読み出されて選択制御部に取り込まれた画像データのうちの各画像部分に対応する画像データを減じることにより得られる差分の絶対値が同一の場合であっても、その差分が負である場合、その差分が正である場合に比べ、その差分の絶対値が大きくなるほど、記憶部から読み出された画像データの重みをより速やかに小さな重みに変更するとともに新たなフレームの画像データの重みをより速やかに大きな重みに変更するように各画像部分毎に重み係数を選択する係数選択信号を生成して平均演算部に送るものであることがさらに好ましい。
【0042】
また、各画像部分毎に重み係数を選択しながら重み付け平均演算を行なうにあたり上記(1_4)の選択制御部が、記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、記憶部から読み出された画像データを取り込むものであって、この選択制御部が、記憶部から読み出されて選択制御部に取り込まれた画像データのうちの各画像部分に対応する画像データが大きな値であるほど、各画像部分毎に、記憶部から読み出された画像データの重みとしてより小さな重みを選択するとともに新たなフレームの画像データの重みとしてより大きな重みを選択する係数選択信号を生成して平均演算部に送るものであることも好ましい形態である。
【0043】
本発明においては、上記のように、次のフレームの平均演算に用いる画像データを、各画像部分毎に、平均演算処理前の画像データと平均演算処理後の平均化画像データとの中から選択されるが、このような二種類の画像データの、各画像部分毎の切り換えに加え、さらに重み係数を調整すると、平均化の度合が変化し、一層の高画質の画像を得ることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の超音波診断装置の、画像処理部の一実施形態である画像処理回路を示すブロック図である。尚、超音波診断装置の全体構成については、図7を参照して既に説明済みであり、したがってここでは全体構成についての重複説明は省略し、必要に応じて図7を参照する。本実施形態の画像処理回路は、図8に示す従来の画像処理回路に代わり、図7に示す白黒用スキャンコンバータ301の前段側に配置される。また、この図1に示す画像処理回路は、本発明のフィルタの一実施形態にも相当する。尚、この図1、および後述する図2において、図8に示す従来例における構成要素と同一の構成要素には図8において付した符号と同一の符号を付して示し、相違点を中心に説明する。
【0047】
図1に示す実施形態では、平均演算部41は、図8を参照して説明した平均演算部41と同一の内部構成を備えており、この平均演算部41では、新たなフレームKの画像データA(K,I)と、記憶部42から読み出された画像データC(K−1,I)が重み付け加算され
B(K,I)=(1−P)・A(K,I)+P・C(K−1,I)……(2)
なる平均化画像データB(K,I)が生成される。平均演算部41で得られた平均化画像データB(K,I)は、図7に示す白黒用スキャンコンバータ301を経由し表示制御部500に送られて画像表示用に用いられる。
【0048】
図1に示す実施形態においては、図8に示す画像処理回路における平均演算部41、記憶部42、データ入力端子43、係数入力端子44、およびデータ出力端子45の他に、選択制御部46およびデータ選択部47を備えている。選択制御部46は、例えば、2つの画像データの差分を求める減算器と、その差分を所定のしきい値と比較する比較器とで構成される。また、データ選択部47は、入力された2つの画像データの中から各画素毎にいずれか一方の画像データを選択して出力するセレクタで構成される。選択制御部46には、新たなフレームKの画像データA(K,I)と、記憶部42から読み出された1つ前のフレームK−1の画像データC(K−1,I)が入力され、これら2種類の画像データA(K,I),C(K−1,I)に基づいて各画素I毎にデータ選択信号が生成され、データ選択部47に入力される。データ選択部47には、データ選択信号のほか、新たなフレームKの画像データA(K,I)と、平均演算部41で今回得られた平均演算処理後の画像データ(平均化画像データ)B(K,I)との双方が入力され、データ選択信号に基づいてそれら二種類の画像データA(K,I),B(K,I)の中から、各画素I毎に、いずれか一方の画像データが選択れて記憶部42に送られる。データ選択部47により二種類の画像データA(K,I),B(K,I)の中から各画素毎にいずれか一方の画像データを選択することにより得られた画像データを、ここでは、画像データC(K,I)と表記する。上述した画像データC(K−1,I)は、1つ前のフレームについて上記と同様にして二種類の画像データA(K−1,I),B(K−1,I)の中から各画素毎にいずれか一方の画像データが選択されることにより生成されて記憶部42に記憶された画像データである。
【0049】
選択制御部46における、画像データA(K,I)を選択するためのデータ選択信号を生成するか画像データB(K,I)を選択するためのデータ選択信号を生成するかを各画素毎に定める基準として、本実施形態では、以下に説明する基準が用いられる。すなわち、
(a) A(K,I)−C(K−1,I)<Th1
(b) C(K−1,I)−A(K,I)<Th2
(c) A(K,I)<Th3
(d) C(K−1,I)<Th4
但し、Th1〜Th4は各しきい値をあらわす。
のいずれか1つもしくは複数を満足するときに平均化画像データB(K,I)を選択し、上記(a)〜(d)のいずれも満足しないときに新たなフレームの画像データA(K,I)が選択される。
【0050】
(a),(b)に示すようにA(K,I)とC(K−1,I)との差分が小さいときは、動きが小さいことを意味し、したがって次のフレームの平均演算処理用の画像データとして平均化画像データ(平均演算処理後の画像データ)B(K,I)を選択することによりノイズの大幅な低減化が図られる。これとは逆に、A(K,I)とC(K−1,I)との差分が大きいときは、動きが大きいことを意味し、したがって次のフレームの平均演算処理用の画像データとして、新たなフレームの画像データ(平均演算処理前の画像データ)A(K,I)を選択することにより、過去のフレームの影響を断ち切り、残像を減らし、動きの追随性を向上させることができる。
【0051】
図7に示す超音波プローブ20や送受信部201等における熱雑音や、被検体内部における超音波の多重反射等に起因する雑音は一般に輝度レベルが低く、したがって(c),(d)に示すように、差分ではなく、画像データA(K,I)自身、もしくは画像データC(K−1,I)自身が小さい値のとき(輝度レベルが低いとき)は、次のフレームの平均演算処理用の画像データとして平均演算処理後の平均化画像データを選択することによりノイズの低減が図られ、一方、画像データA(K,I)、もしくは画像データC(K−1,I)が大きな値(輝度が高いことをあらわす)のときは、次のフレームの平均演算処理用の画像データとして、平均演算処理前の新たなフレームの画像データA(K,I)を選択することにより、動きへの追随性の向上が図られることになる。
【0052】
尚、上記(a)と(b)とでしきい値Th1,Th2を変えているのは、それまで暗かった(輝度レベルが低かった)画素の輝度が上がったときと、それまで明るかった(輝度レベルが高かった)画素の輝度が下がったときとではノイズの低減と動きへの追随性とのバランスを変えた方がよい場合があるからである。輝度が急に上がったときは表示画像上の輝度の上昇は多少遅れても大きな問題はないが、輝度が急に下がったにもかかわらず表示画像上の輝度の低下速度が遅れると残像として目立つことになり、したがって典型的には、Th1>Th2なるしきい値Th1,Th2が設定される。
【0053】
尚、上記実施形態では、上記(a)〜(d)の4つの判定基準全てを用いているが、本発明においてこれら全てを採用する必要はなく、これら(a)〜(d)のうちのいずれか1つもしくは2つ以上の組み合わせを判定基準として用いることができる。
また、上記実施形態では、選択制御部46で各画素I1つずつについてデータ選択信号が生成され、データ選択部47では、各画素I1つずつについてA(K,I)もしくはB(K,I)が選択されたが、これらの動作は必ずしも各画素毎ある必要はなく、画像を複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎、例えば2画素毎あるいは3画素毎等に行なってもよい。例えば2画素毎に行なう場合は、選択制御部46では、A(K,I)とA(K,I+1)との平均値、あるいはそれらの画像データA(K,I),A(K,I+1)のうちの代表として選んだ画像データA(K,I)と、画像データC(K−I,I)とC(K−I,I+1)との平均値、あるいはそれらの画像データC(K−I,I)とC(K−I,I+1)のうちの代表として選んだ画像データC(K−I,I)とに基づいて、2つの画素I,I+1用のデータ選択信号が生成され、データ選択部47では、そのデータ選択信号に基づいて、画素Iと画素I+1との双方について、A(K,I)とA(K,I+1)、もしくはB(K,I)とB(K,I+1)が選択される。
【0054】
図2は、本発明の超音波診断装置の画像処理部の他の実施形態である画像処理回路を示すブロック図である。図1に示す実施形態との相違点について説明する。
図2に示す画像処理回路には、図1に示す実施形態における、データ選択信号を生成する選択制御部46に代わり、データ選択信号のほか、さらに係数選択信号を生成する選択制御部48が備えられている。
【0055】
この選択制御部48で生成される係数選択信号は平均演算部41に入力され、平均演算部41では、この係数選択信号に基づいて、平均演算部41における(2)式に基づく平均演算処理における重み係数Pが選択され、その選択された重み係数Pを用いて(2)式の平均演算処理が実行される。選択制御部48における、重み係数Pを選択するための係数選択信号を生成する基準として、本実施形態では以下の基準が採用される。すなわち
(a) 画素Iについて、差分の絶対値|A(K,I)−C(K−1,I)|が大きな値であるほど重み係数Pとして小さな値の重み係数を選択する。
【0056】
この理由は、前述したように、フレーム間で輝度が大きく変化したときは、被検体が動いている可能性が高く、重み係数Pを小さな値に下げることによって、過去のフレームの影響を低減し、新たなフレームを重く用い、これにより動きに対する追随性を高めるためである。
(b) (a)の場合であっても差分A(K,I)−C(K−1,I)が正であるか負であるかに応じて、この差分が正の場合に比べこの差分が負の場合に、差分の絶対値|A(K,I)−C(K−1,I)|が大きくなるほど重み係数Pをより速やかに小さな値に変更する。
【0057】
差分A(K,I)−C(K−1,I)が負であるということは、前のフレームでは輝度が高く、今回のフレームで輝度が下がったことを意味し、残像を速やかに消失させるのが好ましく、したがってこの差分が負のときは正の場合と比べ重み係数としてより小さな値の重み係数を用い、過去のフレームの影響を低減するのが好ましいからである。
【0058】
(c) C(K−1,I)が大きな値(輝度レベルが大きい)ほど、重み係数Pとして小さな値の重み係数を用いる。
ノイズは比較的輝度レベルが低く、輝度レベルが低いときは重み係数Pとしてより大きな値の重み係数を用いることにより強く平均化しノイズを低減しようというものである。
【0059】
この図2に示す実施形態における選択制御部48には、上記の(a)〜(c)の演算を実行するために、例えば、差分A(K,I)−C(K−1,I)を求める減算器、その差分の絶対値を求める絶対値回路、および、差分の絶対値、差分の符号、および画像データの値と重み係数との対応関係をあらわす係数テーブルが備えられており、それら差分の絶対値、差分の符号、および画像データC(K−1,I)を引数としてその係数テーブルを参照して重み係数Pが求められる。
【0060】
図3は、上記(a)〜(c)の基準を複合的に用いた場合の重み係数Pの変化を示したグラフである。
差分の絶対値|A(K,I)−C(K−1,I)|が大きくなるほど重み係数Pが小さな値に変更され、かつA(K,I)−C(K−1,I)>0のときよりもA(K,I)−C(K−1,I)<0のときの方が、|A(K,I)−C(K−1,I)|が大きくなるにつれ、重み係数Pがより速やかに小さな値に変更される。さらに、C(K−1,I)が大きい(輝度が高い)ほど重み係数Pとして小さい値が選択される。
【0061】
重み係数を上記のように選択すると、例えば被検体内部(低輝度レベルの画像部分)では強い平均がかかり、輝度レベルの高い組織部分では平均の度合いが弱まるように画像処理されることになる。また、仮に、図3において、左右対称の重み係数Pを用いた場合(すなわち、A(K,I)−C(K−1,I)が正であっても負であっても、その絶対値が等しいときに同一の値の重み係数Pを用いた場合)は、例えばある画素が、最初は筋肉組織のような高輝度レベルであったときにおいて、被検体内部で動きがあったり、超音波プローブが動いた結果次のフレームではその画素が血管内部や胆嚢内部のように低輝度レベルに変化した場合を考えると、最初はその画素の輝度が高く、かつ次のフレームとの輝度差が大きいので重み係数Pとして小さなな値が選択され、その画素の輝度が急激に低下する。しかし、その画素の輝度が一旦低下すると、さらにその次のフレームにおける輝度との輝度差が小さく、今度は重み係数が急激に上昇する。このためその画素の輝度はなかなか本来の輝度レベルに収束せず数フレームにわたって薄いモヤがかかったような画像になる。そこで輝度差が負の場合(A(K,I)−C(K−1,I)<0の場合)、すなわち、輝度が低下する方向に変化する場合、輝度差が正の場合と比べ小さな値の重み係数Pを選択すると、被検体内部が動いたり超音波プローブを動かした後に残る影響を防ぐことが可能となる。
【0062】
このように、データ選択部44により、A(K,I)とB(K,I)を各画素毎に選択するとともに、重み係数Pとして、各画素毎に、図3に示すグラフのように種々の値の重み係数を選択して平均演算処理を行なうことにより、ノイズの低減化と、動きに対する追随性との双方を、一層高度なレベルで満足することができる。
【0063】
次に、図1に示す構成の画像処理回路を用いたときの、ノイズの低減化と動きに対する追随性に関するシミュレーション結果について説明する。
図4は、シミュレーションの条件を示す模式図である。
ここでは、ある画素点をシストが通過するものとする。シストとは、例えば内部に水分や膿が溜まった臓器や病変部等、その内部では超音波がほとんど反射しない部分をいう。
【0064】
図5は、図4に示す画素点をシストが通過したときの、その画素点の画素値の変化についてのシミュレーション結果を示す図、すなわち、平均化処理前の画素値の変化を示す図(A)、およびその画素点の、図1に示す画像処理回路を通過した後の画素値の変化(実線)と図8に示す従来の画像処理回路を通過した後の画素値の変化(破線)とを示す図(B)である。横軸は、各時刻t0 ,t1 ,……をあらわしている。
【0065】
図5(A)は、熱雑音等が一切存在しないものと仮定したときの画素値の変化を示しており、実際には極めて大きなノイズが重畳している。そのノイズを低減化するために平均化処理を行なうのであるが、平均化処理後の画素値の変化ができる限り、ノイズが一切存在しないものと仮定したときの画素値の変化に近似していることが好ましい。
【0066】
図5(B)は、実線、破線の双方とも、重み係数P=0.5、すなわち2つの画像データを単純に加算平均したときのものである。また、図1に付記した画像データをあらわす記号を用いて表現したとき、図5(B)の実線は、
|A(K,I)−C(K−1,I)|≧4のとき、
C(K,I)=A(K,I)、
|A(K,I)−C(K−1,I)|<4のとき、
C(K,I)=B(K,I)
としたときのもの(すなわち本発明の実施例)であり、図5(B)の破線は、常に、
C(K,I)=B(K,I)
としたときのもの(すなわち図8に示す従来例)である。
【0067】
図5(A)に示す理想的な画素値の変化をあらわすグラフでは時刻t7 〜時刻t8 の1クロック間に画素値が最大値から最小値まで低下し、時刻t23〜時刻t24の1クロック間に画素値が最小値から最大値まで増加している。このとき、図5(B)の実線(図1に示す実施形態の場合)では、それぞれ2クロック(時刻t7 〜時刻t9 、時刻t23〜時刻t25)で画素値が変化しているが、図5(B)の破線(図8に示す従来例の場合)では、画素値が変化し終わるのにかなりの長時間を要している。このことから、図1に示す実施形態の方が図8に示す従来例よりも残像が速やかに消え、動きに対する追随性が良好であることがわかる。
【0068】
図6は、図5と同様、図4に示す画素点をシストが通過したときのシミュレーション結果を示す図、すなわち、シミュレーション上のモデルとしての、平均化処理前の画素値の変化を示す図(A)、およびその画素点の、図1に示す画像処理回路を通過した後の画素値の変化(実線)と図8に示す従来の画像処理回路を通過した後の画素値の変化(破線)を示す図(B)である。
【0069】
図6(A)では、時刻t9 と時刻t16に図示のようなノイズが混入したものと仮定している。このとき図6(B)の実線と破線に示すように、図1に示す実施形態(実線)の方が、図8に示す従来例(破線)よりもノイズをより低減化していることがわかる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の超音波診断装置によれば、ノイズの低減と動きに対する追随性との双方を高度なレベルで実現した画像を得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の演算処理部の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の超音波診断装置の画像処理部の他の実施形態を示すブロック図である。
【図3】重み係数Pの変化を示すグラフである。
【図4】シミュレーションの条件を示す構成図である。
【図5】図4に示す画素点をシフトが通過したときの、シミュレーション結果を示す図である。
【図6】図4に示す画素点をシフトが通過したときの、シミュレーション結果を示す図である。
【図7】超音波診断装置の一構成例を示すブロック図である。
【図8】超音波診断装置の演算回路の、従来の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 被検体
2 走査線
10 本体部
20 超音波プローブ
21 超音波振動子
41 平均演算部
42 記憶部
43 データ入力端子
44 係数入力端子
45 データ出力端子
46 選択制御部
47 データ選択部
100 制御部
101 CPU部
102 ビームスキャン制御部
200 アナログ処理部
201 送受信部
202 受信ディレイ制御部
203 ビームフォーマ部
204 コントロールインターフェイス部
205 アナログ信号処理部
206 ドプラシグナル処理部
207,208,209 制御ライン
300 ディジタルスキャンコンバータ部
301 白黒用スキャンコンバータ
302 カラー用スキャンコンバータ
303 スクロールスキャンコンバータ
400 ドプラ処理部
401 パルス/連続波ドプラ解析部
402 カラードプラ解析部
411 係数選択器
412,413 乗算器
414 加算器
500 表示制御部
600 生体信号アンプ部
701 操作パネル
702 タッチパネル
703 EL表示部
704 フロッピィディスク装置
705 プリンタ
706 VTR
707 観察用テレビモニタ
708 スピーカ
709 ECG電極ユニット
710 心音マイク
711 脈波用トランスデューサ
800 電源部
901 CPUバス
902 エコーバス
903 ビデオバス

Claims (11)

  1. 被検体内への超音波の送信と該被検体内で反射して戻ってきた超音波の受信とを繰り返すことにより順次連なる複数フレームの画像データを得て該画像データに基づく動画像を表示する超音波診断装置において、
    前記動画像をそれぞれが1以上の画素からなる複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎に独立に、直前のフレームの画像データと新たなフレームの画像データとの間の平均化演算を行なう第1のフィルタと、直前のフレームの画像データを用いて既に行なわれた平均化演算により生成された平均化画像データと新たなフレームの画像データとの間の平均化演算を行なう第2のフィルタとを有し、前記第1のフィルタによる平均化演算処理と前記第2のフィルタによる平均化演算処理を、複数フレームに跨る、前記各画像部分毎の画像データの値の変化に応じて、該各画像部分毎に切り換えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 被検体内への超音波の送信と該被検体内で反射して戻ってきた超音波の受信とを繰り返すことにより順次連なる複数フレームの画像データを得て該画像データに基づく動画像を表示する超音波診断装置において、
    1フレーム分の画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとを取り込み、平均化演算を行なうことにより、平均化画像データを生成する平均演算部と、前記平均演算部で生成された平均化画像データと新たなフレームの画像データとを取り込み、所定のデータ選択信号に応じて、前記動画像をそれぞれが1以上の画素からなる複数の画像部分に分割したときの各画像部分毎に、取り込まれた両画像データの中からいずれか一方の画像データを選択して前記記憶部に送るデータ選択部と、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの少なくとも一方の画像データを取り込み、所定の第1の生成基準に基づいて前記データ選択信号を生成して前記データ選択部に送る選択制御部とを有する画像処理部、および
    前記平均演算部で生成された平均化画像データに基づく画像を表示する画像表示部を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、該選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データから、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの該各画像部分に対応する画像データを減じた各差分データが、所定の第1のしきい値未満であるか否かに応じて、前記データ選択部に取り込まれた両画像データのうちの、それぞれ前記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを該各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して前記データ選択部に送るものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データから、該選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの該各画像部分に対応する画像データを減じた各差分データが、所定の第2のしきい値未満であるか否かに応じて、前記データ選択部に取り込まれた両画像データのうちの、それぞれ前記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを該各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して前記データ選択部に送るものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  5. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、前記記憶部から読み出された画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データが所定の第3のしきい値未満であるか否かに応じて、前記データ選択部に取り込まれた画像データのうちの、それぞれ前記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを該各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して前記データ選択部に送るものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  6. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、新たなフレームの画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、該選択制御部に取り込まれた新たなフレームの画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データが所定の第4のしきい値未満であるか否かに応じて、前記データ選択部に取り込まれた画像データのうちの、それぞれ前記平均化画像データあるいは新たなフレームの画像データを該各画像部分毎に選択することを指示するデータ選択信号を生成して前記データ選択部に送るものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  7. 前記平均演算部が、該平均演算部に取り込まれた両画像データの、対応する画素どうしの重み付け平均演算を行なうものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  8. 前記選択制御部が、前記データ選択信号を生成するとともに、所定の第2の生成基準に基づいて、前記重み付け平均演算における重み係数を前記各画像部分毎に選択する係数選択信号を生成して前記平均演算部に送るものであり、
    前記平均演算部が、前記選択制御部から送られてきた係数選択信号に基づいて前記各画像部分毎に重み係数を選択しながら前記重み付け平均演算を行なうものであることを特徴とする請求項7記載の超音波診断装置。
  9. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとの双方の画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、該選択制御部に取り込まれた新たな画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データと、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの該各画像部分に対応する画像データとが離れた値であるほど、該各画像部分毎に、前記記憶部から読み出された画像データの重みとしてより小さな重みを選択するとともに新たなフレームの画像データの重みとしてより大きな重みを選択する係数選択信号を生成して前記平均演算部に送るものであることを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置。
  10. 前記選択制御部が、該選択制御部に取り込まれた新たな画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データから、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの該各画像部分に対応する画像データを減じることにより得られる差分の絶対値が同一の場合であっても該差分が負である場合、該差分が正である場合に比べ、該差分の絶対値が大きくなるほど、前記記憶部から読み出された画像データの重みをより速やかに小さな重みに変更するとともに新たなフレームの画像データの重みをより速やかに大きな重みに変更するように該各画像部分毎に重み係数を選択する係数選択信号を生成して前記平均演算部に送るものであることを特徴とする請求項9記載の超音波診断装置。
  11. 前記選択制御部が、前記記憶部から読み出された画像データと新たなフレームの画像データとのうちの、少なくとも、前記記憶部から読み出された画像データを取り込むものであって、該選択制御部が、前記記憶部から読み出されて該選択制御部に取り込まれた画像データのうちの前記各画像部分に対応する画像データが大きな値であるほど、該各画像部分毎に、前記記憶部から読み出された画像データの重みとしてより小さな重みを選択するとともに新たなフレームの画像データの重みとしてより大きな重みを選択する係数選択信号を生成して前記平均演算部に送るものであることを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置。
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