JP3732050B2 - リニアベアリングにおける給油機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は各種の工作機械や産業機械等において直線案内の用途に使用されるリニアベアリングに関し、より詳細にはリニアボールベアリングの構造の合理化及び給油機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リニアベアリングとしては静、動摩擦係数が少ないことからボールが軸と転がり接触するリニアボールベアリングが好んで使用されていた。ここにリニアボールベアリングとは軸方向に移動すべき複数個のボールを循環自在に収容すると共に、内周のボール露出孔より露出させた筒状のボール保持器を外筒内に内挿した構成よりなるものであり、ベアリング内に挿通された軸に対しベアリングがボールの転動を介して直線方向に運動するものいう。そして、リニアボールベアリングは軸に対して直線案内すべき部材を取り付けるための箱型のハウジング内に収容されて使用に供されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来技術においてはある物を軸に対し直線案内したい場合には、被案内物を取り付けるためのハウジングを用意し、この中にリニアボールベアリングを収容しなくてはならなかった。そのため、ハウジングとリニアボールベアリングという2部材を最低用意しなくてはならず、部品点数及び組み立て手間を要する他、全体が大型化する問題があった。又、ハウジングとリニアボールベアリングとの位置精度を正確に保たなければならない煩わしさもあった。
【0004】
ところで、ベアリング内におけるボールの円滑な運動のためには給油が必要であるが、そのための給油孔はベアリング自体に設けられなければならず、従来技術のリニアボールベアリングにおいては外筒内に内挿したボール保持器の両端を挟持固定するためのエンド部材を利用して、ベアリングの端面に設けられていた。この場合、ベアリングの端面は軸と近接しており、又、ベアリングが使用される装置類においては内蔵された被案内物(移動部材)は移動方向に対し直交する方向からメンテナンスを行う構造が通常なので、給油作業を行い難いという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は以上の従来技術の問題点に鑑みて創作されたものであり、軸方向に移動すべき複数個のボールを循環自在に収容すると共に、内周のボール露出孔より露出させたボール保持器を、軸に対し直線案内すべき被案内物を取り付ける手段を有する箱型のハウジングの貫通穴又は溝からなる収容部に内挿し、ボール保持器の両端をハウジングに固定されるエンド部材により挟持したことを特徴とする。
【0006】
又、ここでは上記のベアリングにおいて収容部内に内挿されたボール保持器のボール循環路に連通する油溝を収容部内壁の円周方向に沿って設けると共に、ハウジング側面からこの油溝に向けて給油孔が貫通されるベアリングを第二発明として開示する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図1はこの発明のリニアベアリングの一例を示す図である。この発明の最大の特徴はリニアベアリングと被案内物を取り付けるハウジングを一体化したことにある。ここではベアリングとして、その下端がC字状に開放されて軸(図示せず)を抱持する形式のものを例にとっているが、軸を囲繞する形式のものであってもよいことは勿論である。
【0008】
図中符号1はハウジングである。このハウジング1は上面に被案内物(図示せず)を載置可能な箱型のものであり、被案内物を取り付けるためのネジ孔2が設けられる。このハウジング1にはボール保持器12を収容、保持するための収容部3が設けられる(図2参照)。前記したように、この実施例においてはベアリングとして下端がC字状に開放されたものを想定しているので、この収容部3は断面C字状の溝として構成され、その内周壁面はボール保持器12の外周形状に対応した形状とされる。尚、軸を囲繞する形式のベアリングとする場合は、収容部は貫通穴として構成される。
【0009】
保持器12は軸線方向の長孔状に内周に開口したボール露出孔14を含むエンドレスの溝状のボール循環路13を外周に複数有する筒状又は一部開放の筒状の公知のものであり、ボール循環路に複数個のボールBを収容した状態でハウジング1の収容部3に内挿固定することにより、ハウジングの収容部の内周壁面により被蓋されたボール循環路内をボールが無限循環運動する(図5及び6参照)。この場合、内挿された保持器12がハウジング1より脱落することを防止すると同時に、後記する油が外部に流出することを防止するために、ハウジングの収容部3内周に嵌入されるリング状のエンド部材により保持器の両端を挟持することが必要となる。
【0010】
図中符号20はエンド部材である(図1及び図7参照)。このエンド部材20は内周端22が軸外周に摺接するC字状のリング状に成形されるが、ここにおいては内周端をスカート状に絞り込むことにより、内周端が付勢力をもって軸外周に接触するようにして油が外部に流出することを防止している。このエンド部材20のボール保持器側にはボール保持器12の端部に設けられる環状段部16に嵌入可能な嵌入縁部21が設けられ、ボール保持器12の両端に嵌入し、それを挟持した状態でハウジングの収容部3の内周に環状に刻設した嵌入溝4に外周端が嵌入されることにより設けられる。尚、この実施例においてはエンド部材20の本体を金属製とする共に、軸外周に摺接する箇所及び嵌入縁部21を弾性に富んだプラスチック製とした複合構造としている。
【0011】
図中符号5は油溝である。この油溝5はハウジング1の収容部3内壁の一端側の円周方向に沿って設けられるものであり、ハウジング側面からこの油溝に向けて給油孔6が貫通される。この油溝5は収容部3内に内挿されたボール保持器12のボール循環路13に連通するが、この場合、ボール保持器の各ボール循環路箇所の外周に収容部内壁との間に間隙を生じさせるための窪み15を全長方向に設けることにより、油溝との連通手段としている(図5及び6参照)。
【0012】
【発明の効果】
以上の構成よりなるこの発明のリニアベアリングは次の特有の効果を奏する。
▲1▼被案内物を取り付けるハウジングとリニアボールベアリングが一体化しているので、部品数が軽減すると共に組み立て手間も軽減でき、製造コストを引き下げることが可能となる。
▲2▼同様の理由より、ハウジングを小型化できるので、実装スペースが限られている装置に最適のリニアベアリングが実現される。
▲3▼ハウジングがベアリングのケースを兼ねている結果、給油孔をハウジング側面に開口することが可能となり、給油の作業性が良好となる。
▲4▼ボール保持器のボール循環路に連通する油溝を収容部内壁の円周方向に沿って設けているので、一箇所の給油でボール全列に給油することができ、給油の作業性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のリニアベアリングの組み立て途中の要部の斜視図。
【図2】 同上、ハウジングの要部の斜視図。
【図3】 同上、ハウジングの正面図。
【図4】 同上、ハウジングの断面図。
【図5】 同上、ボール保持器の側面図。
【図6】 同上、ボール保持器の正面図。
【図7】 同上、組み立て途中の要部の一部切り欠き側面図。
【符号の説明】
1 ハウジング
3 収容部
5 油溝
6 給油孔
12 ボール保持器
Claims (1)
- 軸方向に移動すべき複数個のボールを循環自在に収容すると共に、内周のボール露出孔より露出させたボール保持器を、軸に対し直線案内すべき被案内物を取り付ける手段を有する箱型のハウジングの貫通穴又は溝からなる収容部に内挿し、ボール保持器の両端をハウジングに固定されるエンド部材により挟持したリニアベアリングにおいて、上記収容部内壁の円周方向に沿って油溝を設けると共にハウジング側面から上記油溝に向けて給油孔を貫通し、更にボール保持器の各ボール循環路箇所の外周に収容部内壁との間に間隙を生じさせるための窪みを全長方向に設けることにより、上記油溝との連通手段としたことを特徴とするリニアベアリングにおける給油機構。
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JP23492499A JP3732050B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | リニアベアリングにおける給油機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23492499A JP3732050B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | リニアベアリングにおける給油機構 |
Publications (2)
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Family
ID=16978426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23492499A Expired - Lifetime JP3732050B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | リニアベアリングにおける給油機構 |
Country Status (1)
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-
1999
- 1999-08-23 JP JP23492499A patent/JP3732050B2/ja not_active Expired - Lifetime
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