JP3732014B2 - 6員複素環置換トリアゾリノン誘導体及び除草剤 - Google Patents
6員複素環置換トリアゾリノン誘導体及び除草剤 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、除草剤として有用な新規な6員複素環置換トリアゾリノン誘導体、 詳しくは2−ヘテロ置換−4−カルバモイル−1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体に関し、また該誘導体を活性成分として含有することを特徴とする除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体に類似の化合物としては、次のものが公知である。
【0003】
(1) 特開昭64−29368号公報には、下記の一般式(A)で示される化合物が除草剤として有用であると記載されている。
一般式(A)
(式中、XとYは酸素原子又は硫黄原子を示し、R1は水素原子などを示し、R2は置換されてもよいフェニル基、アラルキル基などを示し、R3、R4は水素原子、アルキル基又は置換してもよいアリール基などを示す)。
【0004】
(2) 特開平9−183770号公報には、下記の一般式(B)で示される化合物が除草剤として有用であると記載されている。
一般式(B)
(式中、R3は2個又は3個の窒素原子と炭素原子の4個または3個とからなる6員の 複素環式基を示し、該基は場合によりハロゲン、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、ジ(C1〜C4)アルキルアミノ又はフェニル基によって置換されてもよい。R1及びR2は各々独立してアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ハロアルキル基、ハロアルケニル基、アルキニル基、又は場合により置換されてもよいフェニル基を示すか或いはR1とR2はそれらが結合している窒素原子と共に5員または6員の複素環を形成し、該複素環はベンゾ縮環していてもよく、そしてさらに場合により1つ又は複数のC1〜C4アルキル基で置換さ れていてもよい)。
【0005】
(3) 特開平8−81459号公報には、下記の一般式(C)で示される化合物が除草剤 として有用であると記載されている。
一般式(C)
(式中R1及びR2は各々、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アル ケニル基、ハロアルケニル基、アルキニル基、又は任意に置換されてもよいフェニル基を示し、又はR1とR2はそれらが結合している窒素原子と共に5員または6員の複素環を形成し、該複素環はベンゾ縮環していてもよく、そしてさらに場合により1つ又は複数のC1〜C4アルキル基で置換されていてもよい、R3はニトロ、ハ ロゲン、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルチオ基又はフェノキシ基を示し、nは0、1、2又は3を示し、そして、nが2又 は3を示す場合、R3は同一であっても異なってもよい) 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
除草剤としては有用な栽培植物と雑草との間に選択的殺草活性を有することが求められる。しかし、上記した既知化合物は高い除草効果を示しても、作物に薬害を与えることが多い。従ってこのような欠点のない除草剤の開発が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、これらの既知の除草性化合物に代わる新規な6員複素環置換 トリアゾリノン誘導体を提供することにあり、またそれを含有する除草剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成するために新規な6員複素環置換トリアゾリノ ン誘導体を多数合成し、除草効果について検討した。その結果、驚くべきことには、下記の一般式(I)で示される新規な6員複素環置換トリアゾリノン誘導体がイネ、ダイズ、トウモロコシ、コムギなどの作物に薬害を与えることなく、低薬量の使用で優れた除草活性を示すことを見いだした。これらの知見に基づいて本発明は完成されるに至った。
【0009】
従って、第1の本発明の要旨によれば、 一般式(I)
[式中、R1は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数3〜6個のアルキニル基または炭素数3〜7個のシクロアルキル基を示し、R2は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数3〜7個のシクロアルキル基または式
で表される置換フェニル基(式中、mは0又は1〜5の整数であり、Yは同一であるか又は、相異なっていてもよく、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のハロアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基、炭素数1〜6個のハロアルコキシ基またはシアノ基を示す)を示し、R3は環構成原子として窒素原子1個あるいは2個と炭素原子の5個あるいは4個とから成る6員の複素環式基を示し、該複素環式基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基および炭素数1〜6個のハロアルキル基からなる群より選ばれる置換基によって任意に置換されてもよい]で表される6員複素環置換トリアゾリノン誘導体が提供される。
【0010】
本発明による一般式( I )の新規な6員複素環置換トリアゾリノン誘導体は、1,2,4−トリアゾール−3−オン環の2位が、環構成原子として窒素原子1個あるいは2個と炭素原子の5個または4個とから成る6員の複素環式基で置換されており、且つその4位がN,N−ジ置換カルバモイル基で置換されている点で特徴的な化学構造を有するものである。
【0011】
前記一般式( I )のR1、R2および6員複素環(R3)における置換基の定義において用いる用語「低級アルキル基」とは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、4-メチルペンチル、 3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、1-エチル-2- メチル-プロピル、1-メチル-1-エチルプロピル、1-メチル-2-エチルプロピル、 2-メチル-1-エチルプロピルまたは2-メチル-2-エチルプロピル基のような、炭素数1〜6個の直鎖状又は、分岐状のアルキル基を意味する。
【0012】
前記の一般式( I )に示されるR1の定義において用いる用語「低級アルケニル 基」としては、例えば、ビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチル-2-プ ロペニル、2-メチル-2-プロペニル、2-エチル-2-プロペニル、2-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、3-ブテニル、 2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニルまたは4-ヘキセニル基のような、炭素数2〜6個の直鎖状又は、分岐状のアルケニル基を意味する。
【0013】
前記の一般式( I )に示されるR1の定義において用いる用語「低級アルキニル 基」としては、例えば、2-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル、2-ブチニル、 1-メチル-2-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニ ル、2-ペンチニル、4-ペンチニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニルまたは5-ヘキシニル基のような、炭素数3〜6個の直鎖状又は、分岐状のアルキニル基を意味する。
【0014】
前記一般式( I )のR1およびR2の定義において用いる用語「低級シクロアルキ ル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロペンチルまたは2-メチルシクロヘキシル基のような、分岐鎖を持ってもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基を意味する。
【0015】
前記一般式( I )のYおよび6員複素環(R3)における置換基の定義において用 いる用語「ハロゲン原子」としては、塩素、臭素、フッ素又は沃素の各原子を意味する。
前記一般式( I )のYおよび6員複素環(R3)における置換基の定義において用 いる用語「低級ハロアルキル基」としては、例えば、トリフルオロメチル、クロルメチル、ブロムメチル、ジクロルメチル、 ジフルオロメチル、 トリクロルメチル、2-クロルエチル、2-ブロムエチル、1,1-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、3-クロルプロピルまたは3-ヨードプロピル基のような、前記の低級アルキル基に塩素、臭素、フッ素、沃素のようなハロゲン原子とが結合した炭素数1〜6個のアルキル基を示す。
【0016】
前記一般式( I )のYおよび6員複素環(R3)における置換基の定義において用 いる用語「低級アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペンチルオキシ、イソペンチルオキシまたはn-ヘキシルオキシ基のような、炭素数1〜6個の直鎖状又は、分岐状のアルコキシ基を意味する。
前記一般式( I )のYの定義において用いる用語「低級ハロアルコキシ基」としては、例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシまたは2,2,2-トリフルオロエトキシ基のような炭素数1〜6個のハロアルコキシ基を意味する。
【0017】
前記一般式( I )のR3の定義において用いる用語「窒素原子1個あるいは2個と 炭素原子の4個または5個とから成る6員の複素環式基」としては、例えば、2-ピ リジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピラジニル基、2-ピリミジル基、4-ピリミジル基、5-ピリミジル基、3-ピリダジニル基または4-ピリダジニル基を意味する。
【0018】
なお、一般式(I)の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体においては、R1が炭素数1〜6個のアルキル基であり、R2がモノ−あるいは、ジ−ハロ置換フェニル基であるのが好ましい。特に、一般式(I)の誘導体においてR1がイソプロピル基であり、R2がモノ−あるいはジ−フルオロ置換フェニル基であるのが好ましい。
【0019】
さらに、一般式(I)の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体は、好ましく次の一般式(Ia)
[式中、R1 aはイソプロピル基を示し、R2aは4−フルオロフェニル基または2,4−ジフルオロフェニル基を示し、R3aは塩素原子、臭素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基またはトリフルオロメチル基の1個、2個または3個で置換されていてもよい2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジル基、4−ピリミジル基、5−ピリミジル基、3−ピリダジニル基または4−ピリダジニル基を示す]で表される2−ヘテロ置換−4−カルバモイル−1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体であることができる。なお、上記の一般式(Ia)の誘導体は後記の表2に例示された具体的な化合物を含有するものである。
【0020】
第2の本発明においては、次の一般式( I )
〔式中、R1、R2及びR3は前記に定義されたと同じ意味である〕で表わされる6員 複素環置換トリアゾリノン誘導体を有効成分として含有する除草剤組成物が提供される。
【0021】
次に、第1の本発明による一般式( I )の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体 の例として、後記の実施例1〜3 にあげた化合物および表2に列挙した化合物を含めて、後記の表1に示された具体例をあげることができる。
【0022】
後記の表1において、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基、Buはブ チル基、Pentylはペンチル基、Hexylはヘキシル基、Allylはアリル基、 Propargylはプロパルギル基を意味する。また、iso-Prはイソプロピル基、n-Pr はn-プロピル基、iso-Buはイソブチル基、n-Buはn-ブチル基、cyclo-Pentylはシクロペンチル基、cyclo-Hexylはシクロヘキシル基を示す。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
次に、第1の本発明による一般式( I )の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体の製造法を説明する。
【0059】
一般的には、一般式( I )の化合物は、後記の一般式(II)で示される1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体に後記の一般式(III)で示されるカルバモイルクロライドを縮合反応させることから成る方法により製造できる。
ただし、上記の反応式において、R3は前記に定義された6員の含窒素複素環式 基を示し、該複素環は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基および低級ハロアルキル基からなる群より選ばれる置換基によって任意に置換されてもよい。さらにR1およびR2は前記と同じ意味を有する(以下、同様である)。
【0060】
この工程の縮合反応は、適当な有機溶媒中に溶解して一般式(II)で示される1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体に一般式(III)で表されるカルバモイル クロライド類を脱塩酸剤と共に混合することにより達成される。
【0061】
反応に用いられる脱塩酸剤としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピリジンのような有機第三級アミン類、あるいは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類をあげることができるが、好ましくはピリジンと炭酸カリウムである。上記の塩基の量は炭酸カリウムを用いるときは式(III)の化合物の1当量あたりに約 1当量使用することが好ましく、ピリジンを用いるときは溶媒としても作用させるので過剰量用いる。
【0062】
反応に用いられる溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルエタン、トリクロルエタン、テトラクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類、酢酸エチル、プロピオン酸エチルのようなエステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類やピリジンなどを使用することができ、またはこれらの混合溶媒も使用できる。反応用の溶媒は好ましくはアセトニトリル或いはピリジンである。
【0063】
反応温度が通常、室温から150℃で反応は行われ、好ましくは反応温度は20〜 80℃である。反応時間は、反応温度や反応基質により異なるが、通常 30分〜24 時間で完結する。
【0064】
目的の反応生成物である一般式( I )の化合物は、得られた反応溶液から通常 の後処理により採取される。例えば、反応液に水を加えて水洗後、溶媒を留去することにより目的生成物が得られる。得られた目的生成物は、必要ならばカラムクロマトグラフィーや再結晶などの操作によって精製することもできる。
【0065】
上記の方法による一般式( I )の本発明化合物の製造例を後記の実施例1〜3に 示した。
【0066】
なお、上記の方法で用いる出発原料である一般式(II)で示される1,2,4−ト リアゾール−3−オン誘導体は、新規な又は公知の化合物であり、これらは例え ば、「SYNTHETIC COMMUNICATIONS」,第16巻(2),第163-167頁(1986)に記載の方法 に従って容易に合成されるが、その製造を後記の参考製造例1〜2に示した。
【0067】
また上記の方法で反応剤として用いる一般式(III)のカルバモイルクロライド 類は、有機化学の分野ではよく知られているが、例えば「Chemische Berichte」, 88巻,301頁(1955)に記載の方法に従って容易に合成される。
【0068】
更に、第2の本発明による除草剤について具体的に説明する。
【0069】
本発明による一般式( I )で示される化合物は、後記試験例に示すとおり、優 れた除草活性を有しており、雑草を防除するための除草剤として使用することができる。本発明化合物は以下に示す雑草と作物との間で選択的除草活性を示すので選択的除草剤として使用することができる。
【0070】
禾本科雑草としてはスズメノテッポウ(Alopecurus)、カラスムギ(Avena)、 イヌムギ(Bromus)、カヤツリグサ(Cyperus)、メヒシバ(Digitaria)、ヒエ(Echinochloa)、クログワイ(Eleocharis)、オヒシバ(Eleusine)、コナギ (Monochoria)、オオクサキビ(Panicum)、スズメノヒエ(Paspalum)、オオ アワガエリ(Phleum)、スズメノカタビラ(Poa)、オモダカ(Sagittaria)、 ホタルイ(Scirpus)、エノコログサ(Setaria)、ジョンソングラス(Sorghum )などがある。
【0071】
広葉雑草としては、イチビ(Abutilon)、イヌビユ(Amaranthus)、ブタクサ(Ambrosia)、コセンダングサ(Bidens)、アカザ(Chenopodium)、ヤエムグ ラ(Galium)、ヒルガオ(Ipomoea)、アゼナ(Lindernia)、イヌタデ(Persicaria)、スベリヒユ(Portulaca)、キカシグサ(Rotala)、ハコベ(Stellaria)、スミレ(Viola)、オナモミ(Xanthium)などがある。
【0072】
本発明化合物を施用できる圃場における禾本科の有用な栽培植物すなわち作物としては、オオムギ(Hordeum)、イネ(Oryza)、サトウキビ(Saccharum)、 コムギ(Triticum)、トウモロコシ(Zea)などがある。
【0073】
広葉作物としては、ピーナツ(Arachis)、テンサイ(Beta)、アブラナ(Brassica)、ダイズ(Glycine)、ワタ(Gossypium)、トマト(Lycopersicon) などがある。
【0074】
本発明の一般式(I)の化合物の除草剤としての使用は、上記雑草と作物に限定 されることはないのは言うまでもない。
【0075】
第2の本発明による除草剤組成物においては、第1の発明による一般式(I)の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体が有効成分として担体と共に配合されている組成物の形で製剤化される。
【0076】
このように除草剤組成物として製剤化する場合には、その有効成分、すなわち活性成分の一般式(I)の化合物を担体もしくは希釈剤、添加剤、及び補助剤等の 少なくとも一つと公知の手法で混合して、通常農薬として用いられる製剤形態、例えば、粒剤、微粒剤、水和剤、顆粒水和剤、乳剤、水溶剤、フロアブル剤、錠 剤、粉剤、マイクロカプセル剤、またペースト剤などの適宜の形態として調合できる。
【0077】
また他の農薬、例えば殺菌剤、殺虫剤、除草剤、殺ダニ剤、薬害軽減剤(セイフナー)、植物生長調節剤や肥料、土壌改良剤等と混合または併用して使用することができる。特に、他の除草剤と混合使用することにより、使用薬量を軽減さ せ、また省力化をもたらすのみならず、両薬剤の共力作用による除草スペクトラムの拡大および相乗作用による一層強力な効果も期待できる。この際、同時に複数の公知除草剤や薬害軽減剤(セイフナー)を組み合わせて配合することも可能である。
【0078】
前記の製剤化に際して用いられる担体としては、一般に農薬製剤用に常用される担体ならば、固体または液体のいずれのものでも使用できる。担体は特定のものに限定されるものではない。例えばこれら固体担体としては鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、タルク、珪藻土、雲母、バー ミキュライト、石英、炭酸カルシウム、リン灰石、ホワイトカーボン、消石灰、珪砂、硫安、尿素など)、植物質粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、デン プン、結晶セルロースなど)、高分子化合物(石油樹脂、ポリ塩化ビニル、ケトン樹脂など)、アルミナ、ケイ酸塩、糖重合体、高分散性ケイ酸、ワックス類などが挙げられる。
【0079】
また、使用できる液体担体としては、水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノー ル、エチレングリコール、ベンジルアルコールなど)、芳香族炭化水素類(トル エン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルメタン、クロルエチレン、モノクロルベンゼン、トリクロロフルオロメタン、ジクロルフルオロメタンなど)、エーテル類(エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセテート、酢酸アミルなど)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリルなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)、脂肪族または脂環式炭化水素類(n-ヘキサン、シクロヘキサンなど)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベントナフサなど)、石油留分(パラフィン類、灯油、軽油など)が挙げられる。
【0080】
また、乳剤、水和剤、フロアブル剤などに製剤化する場合には、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、潤滑、拡展などの目的で各種の界面活性剤が本組成物に配合される。このような界面活性剤としては非イオン型界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルなど)、陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポ リオキシエチレンアルキルアルキルサルフェート、アリールスルホネートなど)、陽イオン型界面活性剤〔アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなど)、ポリオキシエチレンアルキルアミン類〕、両性型界面活性剤〔カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル塩など〕などが挙げられるが、これらの例示されたもののみに限定されるものでない。
【0081】
また、これらの他にポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロ ース(CMC)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、アルギン酸ソーダ、ゼラチ ン、トラガカントゴムなどの各種補助剤を使用することができる。
【0082】
第2 の本発明の除草剤組成物においては、前記した各種製剤を製造するに際して、一般式( I )の本発明化合物を0.001%〜95%(重量%;以下同じ)、好ましくは 0.01%〜 75%の範囲で含有するように製剤化することができる。例えば、通常、粒剤の場合は、0.01%〜10%、水和剤、フロアブル剤、液剤、乳剤の場合には、1〜75%、粉剤、ドリフトレス粉剤、微粉剤の場合は、0.01%〜5%の範囲で 含有できる。
【0083】
このように調製された製剤は、例えば粒剤およびフロアブル剤の場合は、そのまま土壌表面、土壌中または水中に活性成分の換算量として10アール当たり0.3g〜300g程度の範囲で散布すればよい。水和剤、および乳剤などの場合は、水または適当な溶剤に希釈し、活性成分として10アール当たり0.3g〜300g程度の範囲で散布すればよい。
【0084】
なお、第1の本発明による一般式( I )の化合物のうち多くの具体例の化合物 は、10アール当たりで3〜60gの範囲の低薬量で施用した場合にも、水田雑草や畑作雑草を90%以上の殺草率で完全枯死させることができるので、すぐれた除草効果を示すことが認められた。
【0085】
【発明の実施の形態】
以下に、実施例と参考製造例を挙げて本発明による一般式( I )の化合物の製 造例を更に説明する。
【0086】
実施例1
2−(6−クロロ−2−ピリジル)−4−(N−イソプロピル−N−4−フルオロフェニルカルバモイル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン(後記の表2の化合物No.1) の製造
2−(6−クロロ−2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン2.0gと炭酸カ リウム1.7gをアセトニトリル80mlに加え20℃で1時間攪拌した。得られた溶液に 次いでN−イソプロピル−N−4−フルオロフェニルカルバモイルクロライド2.6g を加え80℃で1時間30分攪拌した。
【0087】
冷却後、反応液から無機塩をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、残査をカラムクロマトグラフィーにて精製し標記の目的生成物を2.0g(収率53%)得た。融点175-177℃を示した。
【0088】
実施例 2
2−(6−クロロ−2−ピリジル)−4−(N−イソプロピル−N−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン(後記の表2の化合物No.2)の製造
2−(6−クロロ−2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン2.0gと炭酸カ リウム1.7gをアセトニトリル80mlに加え20℃で1時間攪拌した。次いで、得られ た溶液にN−イソプロピル−N−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイルクロライ ド2.8gを加え80℃で2時間30分攪拌した。冷却後、反応液から無機塩をろ過し、 ろ液を減圧下に濃縮し、残査をカラムクロマトグラフィーにて精製し標記の目的生成物を2.3g(収率58%)得た。融点175-177℃を示した。
【0089】
実施例 3
2−(6−クロロ−2−ピラジニル)−4−(N−イソプロピル−N−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン(後記の表2の化合物No.15)の製造
2−(6−クロロ−2−ピラジニル)−1,2,4−トリアゾール−3−オン2.0gと炭酸 カリウム1.7gをアセトニトリル100mlに加え20℃で1時間攪拌した。ついで、得られた溶液にN−イソプロピル−N−2,4−ジフルオロフェニルカルバモイルクロラ イド2.8gを加え80℃で2時間攪拌した。冷却後、反応液から無機塩をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮し、残査をカラムクロマトグラフィーにて精製し標記の目的生成物を2.5g(収率63%)得た。融点116-118℃を示した。
【0090】
上記実施例1、2、3及びこれら実施例と同様の方法で製造した本発明化合物の 例を後記の表2に一般式(Ia)の化合物例として示す。
【0091】
【0092】
【0093】
なお、上記の表2 で示された化合物No.は先の表1に示された番号とは同一でない。表2に示された化合物No.は後記の実施例4〜9(製剤例)ならびに試験例1〜4で参照される。
【0094】
さらに、前記の実施例1または3で用いた出発化合物の製造例を次の参考製造例1〜2に示す。
【0095】
参考製造例1
2−(6−クロロ−2−ピリジル)−1,2,4−トリアゾール−3−オンの調製
2,6−ジクロロピリジン25gとヒドラジン一水和物37gをメタノール50ml に加え75℃で 9時間攪拌した。得られた反応液を冷却後、析出した白色結晶を吸引ろ過し、10℃の水50mlで洗浄した。得られた結晶全量16.7gを水150mlに懸濁させ、これに35%塩酸14gを加えた後、グリオキシル酸40%水溶液24gを滴下した。滴下後20℃で3時間攪拌した。析出した淡黄色粉末を吸引ろ過後水洗し、この淡黄色粉 末を減圧下デシケータ内で乾燥した。
この淡黄色粉末全量23gをトルエン220ml中に懸濁させ、トリエチルアミン11.6gを加えた後アジ化ジフェニルホスホリル26gを滴下し、75−95℃で3時間、更に 100−105℃で1時間加熱攪拌した。得られた反応液を水冷後、氷水下に2規定水 酸化ナトリウム水溶液450mlを加え抽出した。抽出液として得られたアルカリ水 性層に35%塩酸95gを少しずつ加えて酸性にした。析出した結晶をろ過し、水洗 した。得た結晶をトルエンとエタノール混合溶媒に溶かし、その溶液から減圧下に共沸により脱水し、標記目的化合物14.4g(収率43%)を得た。融点212−214 ℃。
【0096】
参考製造例 2
2−(6−クロロ−2−ピラジニル)−1,2,4−トリアゾール−3−オンの調製
2,6−ジクロロピラジン5.0g とヒドラジン一水和物6.7gをメタノール40mlに加え、40℃で1時間攪拌した。冷却後、メタノールを約半量減圧下に濃縮し析出し た結晶を吸引ろ過し、10℃の水10mlで洗浄した。得られた結晶全量4.7gを水100mlに懸濁させ、これに35%塩酸10gを加えた後、グリオキシル酸40%水溶液12gを 滴下した。滴下後20℃で1時間攪拌した。析出した淡褐色粉末を吸引ろ過後水洗 し、この淡褐色粉末を減圧下デシケータ内で乾燥した。
この淡黄色粉末全量6.4gをトルエン100mlに懸濁させ、トリエチルアミン3.3g を加えた後アジ化ジフェニルホスホリル8.7gを滴下し、70−90℃で1時間30分、 更に100−105℃で1時間加熱攪拌した。得られた反応液を水冷後、氷水下に2規 定水酸化ナトリウム水溶液130mlを加えて抽出した。抽出液として得られたアル カリ水性層に35%塩酸36gを少しずつ加え酸性にし、酢酸エチル100mlで2回抽出 した。得られた抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後に減圧下に濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し標記目的化合物4.1g(収率 62%)を得た。融点226−228℃。
【0097】
なお更に、前記の一般式( I )の本発明化合物を除草剤として製剤化する方法 は具体的には以下の実施例4〜9をもって説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、他の種々の添加物と任意の割合で混合し、製剤化することもできる。なお、化合物No.は前記の表2に示したものであり、 また実施例で「部」とは、すべて重量部を示す。
実施例 4
(粒剤)
化合物No.1 1部
リグニンスルホン酸カルシウム 1部
ラウリルサルフェート 1部
ベントナイト 30部
タルク 67部
以上の成分に水15部を加えて混練機で混練した後、押出式造粒機で造粒した。これを流動乾燥機で乾燥して、活性成分1%を含む粒剤を得る。
【0098】
実施例 5
(フロアブル剤)
化合物No.2 20.0部
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩 2.0部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 2.0部
プロピレングリコール 5.0部
消泡剤 0.5部
水 70.5部
以上の成分を湿式ボールミルで均一に混合粉砕し、活性成分20%を含むフロアブル剤を得る。
【0099】
以上の成分を均一に混合微粉砕してドライフロアブル(顆粒水和)剤を得る。
実施例 7
(水和剤)
化合物No.4 15部
ホワイトカーボン 15部
ニンスルホン酸カルシウム 3部
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 2部
珪藻土 5部
クレー 60部
以上の成分を粉砕混合機で均一に混合して、 活性成分 15%を含む水和剤を得る。
【0100】
実施例 8
(乳剤)
化合物No.8 20部
ソルポール700H〔乳化剤:東邦化学(株)商品名〕 20部
キシレン 60部
以上の成分を混合して、活性成分20%を含む乳剤を得る。
【0101】
実施例 9
(粉剤)
化合物No.10 0.5部
ホワイトカーボン 0.5部
ステアリン酸カルシウム 0.5部
クレー 50.0部
タルク 48.5部
以上の成分を均一に混合粉砕して、活性成分0.5%を含む粉剤を得る。
【0102】
なお、上述の製剤例に準じて本発明による一般式(I)の化合物を用いた除草剤 のすべてが各種の剤型の除草剤としてそれぞれに製剤できることは言うまでもない。
【0103】
次に、本発明の一般式( I )の化合物の除草効果を試験例を挙げて説明する。
【0104】
試験例1 タイヌビエに対する除草効果試験および水稲に対する薬害試験
(発生前処理および水稲移植1日後処理)
1/5000アールポットに水田土壌を充填し、水を加え化成肥料(N:P:K=17:17:17)を混入し、代かきを行った後、タイヌビエ種子を土壌表層1cmに混入した。次いで、2.5葉期の水稲苗(品種:日本晴)を移植し、約3cmに湛水した。その後の管理はガラス温室内で行い、水稲移植1日後に、実施例7に準じて調製した水和剤を水希釈した水希釈薬液の所定量を滴下処理した。薬剤処理後28日後に、除草効果および水稲薬害を調査し、除草効果(%)を下記の計算式により求めた。その結果の後記の表3に示した。
除草効果(%)=〔1−(a/b)〕×100
〔式中、aは処理区の雑草の乾燥重量(g)を表し、bは無処理区の雑草の乾燥重 量(g)を表す〕。
【0105】
また、水稲への薬害は、以下に示す評価の指標に基づいて調査した。
【0106】
比較薬剤として後記の比較化合物Aを含む水和剤を実施例7に準じて調製し、同様に試験を実施した。その結果を表3に示した(化合物No.は前記の表2に示したものである)。
【0107】
【0108】
本試験例で用いた比較の化合物Aは次式
で示されるテトラゾリノン誘導体、すなわち1−(2−クロロ−3−ピリジル)−4−(N,N−ジエチルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾリノン(特開平8−81459号公報に記載)である(以下の試験例2〜4でも同様)。
同様に、比較の化合物Bは次式
で示されるテトラゾリノン誘導体、すなわち1−(4,6−ジメトキシ−5−ピリミジル)−4−(N−エチル−N−イソプロピルカルバモイル)−5(4H)−テトラゾリノン(特開平9−183770号公報に記載)である(以下の試験例2〜4でも同様)。
【0109】
試験例 2 タイヌビエに対する除草効果試験(生育期処理)
1/5000アールポットに水田土壌を充填し、水を加え化成肥料(N:P:K=17:17:17)を混入し、代かきを行った後、タイヌビエ種子を土壌表層1cmに混入し3cmに湛水した。その後の管理はガラス温室内で行い、タイヌビエが 1.5葉期に達した時 点で、実施例7に準じて調製した水和剤を水希釈した水希釈薬液の所定量を滴下 処理した。薬剤処理後21日後に、除草効果を調査し、試験例1と同じ基準で除草 効果を評価した。
比較薬剤として比較化合物Aを含む水和剤を実施例7に準じて調製し、同様に 試験を実施した。その結果を表4に示した(化合物No.は前記の表2に示したものである)。
【0110】
【0111】
試験例 3 水田雑草(アゼナ、コナギ、ホタルイ)に対する除草効果試験
1/5000アールポットに水田土壌を充填し、水を加え化成肥料(N:P:K=17:17:17)を混入し、代かきを行った後、アゼナ、コナギ、ホタルイの種子を1〜2cmの深さにそれぞれ30粒ずつを播種した。播種後ただちに湛水し、水深を2cmに保った。 その後の管理はガラス温室内で行い、播種1日後に、実施例13に準じて調製した水和剤を水希釈した水希釈薬液の所定量を滴下処理した。
薬剤処理後21日後に、除草効果を調査し、試験例1と同じ基準で除草効果を評 価した。
比較薬剤としては比較化合物Aを含む水和剤を実施例7に準じて調製し、同様に試験を実施した。その結果を表5に示した(化合物No.は前記の表2に示したもの である)。
【0112】
【0113】
試験例4 畑作雑草に対する除草効果試験および薬害試験
1)畑作雑草に対する除草効果試験
1/5000アールの大きさの素焼製ポットに畑土壌(沖積壌土)をつめ、表層1cm の土壌とメヒシバ、エノコログサ、イチビ、イヌビユ、イヌタデ、の各雑草種子それぞれ50粒を均一に混合し、表層を軽く押圧した。播種2日後に、実施例7に準じて調製した乳剤を水で希釈し、10アール当たり100リットルを土壌表面に噴 霧した。活性成分の施用量を換算すると10アール当たり50gに相当した。
薬剤処理30日後に除草効果を試験例1と同じ基準で評価した。
【0114】
2)作物に対する薬害試験
1/10,000アールの大きさの素焼製ポットに畑土壌(沖積壌土)をつめ、各作物の種子(ダイズ5粒、トウモロコシ5粒、テンサイ10粒、ナタネ10粒、ワタ5粒、コムギ10粒およびオオムギ10粒)をそれぞれ別のポットに播種し、表層を軽く押圧した。播種1日後に、実施例7に準じて調製した乳剤を水で希釈し、10アール当たり100リットルを土壌表面に噴霧した。活性成分の施用量を換算すると10ア ール当たり50gに相当した。
薬剤処理30日後に各作物に対する薬害程度を、試験例1と同様の基準に基づい て調査した。その結果は、表6 に示した (化合物No.は前記の表2 に示したもの である)。
なお、上記の両試験とも、前記の比較薬剤Aを含み実施例7に準じて調製した乳剤を調製し、本発明化合物と同様に試験を実施した。
【0115】
【0116】
【発明の効果】
本発明による一般式( I )の新規な除草性6員複素環置換トリアゾリノン誘導体は、水田および畑の各種雑草を低施用量で除草することができ、作物との選択性も優れる。従って、本発明による一般式( I )の新規な化合物は、除草剤として 極めて有用である。
Claims (7)
- 一般式(I)
[式中、R1は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数3〜6個のアルキニル基または炭素数3〜7個のシクロアルキル基を示し、R2は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数3〜7個のシクロアルキル基または式
で表される置換フェニル基(式中、mは0又は1〜5の整数であり、Yは同一であるか又は、相異なっていてもよく、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のハロアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基、炭素数1〜6個のハロアルコキシ基またはシアノ基を示す)を示し、R3は環構成原子として窒素原子1個あるいは2個と炭素原子の5個あるいは4個とから成る6員の複素環式基を示し、該複素環式基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基および炭素数1〜6個のハロアルキル基からなる群より選ばれる置換基によって任意に置換されてもよい]で表される6員複素環置換トリアゾリノン誘導体。 - 一般式(I)においてR1が炭素数1〜6個のアルキル基、R2がモノ−あるいは、ジ−ハロ置換フェニル基である、請求項1記載の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体。
- 一般式(I)においてR1がイソプロピル基、R2がモノ−あるいは、ジ−フルオロ置換フェニル基である、請求項1記載の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体。
- 一般式(I)
[式中、R1は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数3〜6個のアルキニル基または炭素数3〜7個のシクロアルキル基を示し、R2は炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数3〜7個のシクロアルキル基または式
で表される置換フェニル基(式中、mは0又は1〜5の整数であり、Yは同一であるか又は、相異なっていてもよく、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のハロアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基、炭素数1〜6個のハロアルコキシ基またはシアノ基を示す)を示し、R3は環構成原子として窒素原子1個あるいは2個と炭素原子の5個あるいは4個とから成る6員の複素環式基を示し、該複素環式基は、ハロゲン原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアルコキシ基および炭素数1〜6個のハロアルキル基からなる群より選ばれる置換基によって任意に置換されてもよい]で表される6員複素環置換トリアゾリノン誘導体を有効成分として含有する除草剤。 - 一般式(I)においてR1が炭素数1〜6個のアルキル基であり、R2がモノ−あるいは、ジ−ハロ置換フェニル基である、請求項1記載の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体を有効成分として含有する除草剤。
- 一般式(I)においてR1がイソプロピル基であり、R2がモノ−あるいは、ジ−フルオロ置換フェニル基である、請求項1記載の6員複素環置換トリアゾリノン誘導体を有効成分として含有する除草剤。
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