JP3730976B2 - 薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置に関する。
ハードディスク等の磁気記録媒体の高密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドの性能向上が要求されている。薄膜磁気ヘッドとしては、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magneto Resistive)素子という)を有する再生ヘッドが含まれる。再生ヘッドの特性としては、バルクハウゼンノイズが小さいことが要求される。バルクハウゼンノイズを低減するためには、MR素子を挟むように硬質磁性層を配置して、MR素子にバイアス磁界を印加して当該MR素子に含まれるフリー層を単磁区化することが行われている。
ところで、磁気記録密度の更なる高密度化への対応を図るために、再生ヘッドにおいて、より一層の挟ギャップ化、挟トラック化が求められている。しかしながら、挟ギャップ化や挟トラック化によって、MR素子に対して有効にバイアス磁界を印加することが難しくなってきており、特に、トラック幅を狭くするほどバルクハウゼンノイズが発生しやすくなるという問題が生じている。このバルクハウゼンノイズの発生を抑制するために、MR素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加膜を硬質磁性層(CoPt合金、CoCrPt合金等のCoを含む硬質磁性材料からなる)と高飽和磁化磁性層(FeCo合金からなる)との積層膜として、バイアス磁界印加膜全体としての飽和磁化を高めるものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開平10−312512号公報 特開平10−312514号公報
しかしながら、硬質磁性層と高飽和磁化磁性層との積層膜では保磁力が低く、依然としてバルクハウゼンノイズが発生する可能性が残っている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することが可能な薄膜磁気ヘッド、並びに当該薄膜磁気ヘッドを備えるヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置を提供することを目的とする。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、層構造体において、硬質磁性層と下地層との間に強磁性層が積層されており、強磁性層の飽和磁化が硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とする。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、磁区制御層が硬質磁性層と強磁性層と下地層との上記層構造体を含んでいるので、下地層により、硬質磁性層の磁化方向が面内方向で揃うこととなる。これにより、硬質磁性層の保磁力が高くされ、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することができる。
また、本発明では、層構造体において、硬質磁性層と下地層との間に強磁性層が積層されている。これにより、硬質磁性層の保磁力をより一層高めることができる。
また、下地層は、体心立方構造を有する材料を含むことが好ましい。このように構成した場合、硬質磁性層を形成する際に、当該硬質磁性層の磁化方向を面内方向とした状態で成長させて形成することができる。
また、下地層は、Ti、Cr、Mo、W、及びこれらの合金からなる群より選ばれる金属で形成されていることが好ましい。このように構成した場合、硬質磁性層を形成する際に、当該硬質磁性層の磁化方向を面内方向とした状態で成長させて形成することができる。
また、下地層は、その最大膜厚が1〜3nmの範囲に設定されていることが好ましい。このように構成した場合、バルクハウゼンノイズの発生を極めて効果的に抑制することができる。
本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、基台と、基台上に形成される薄膜磁気ヘッドと、基台を固定するジンバルとを備え、薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、層構造体において、硬質磁性層と下地層との間に強磁性層が積層されており、強磁性層の飽和磁化が硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とする。
本発明に係るヘッドジンバルアセンブリでは、薄膜磁気ヘッドが上記磁区制御層を有するので、上述したように、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することができる。
本発明に係るハードディスク装置は、基台と、基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、薄膜磁気ヘッドと対向する記録媒体と、を備え、薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、層構造体において、硬質磁性層と下地層との間に強磁性層が積層されており、強磁性層の飽和磁化が硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とする。
本発明に係るハードディスク装置では、薄膜磁気ヘッドが上記磁区制御層を有するので、上述したように、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することができる。
本発明によれば、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することが可能な薄膜磁気ヘッド、並びに当該薄膜磁気ヘッドを備えるヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、「上」及び「下」なる語は図1、図2、図5〜図8の上下に従う。
図1は薄膜磁気ヘッドMHを説明するための概略断面図である。薄膜磁気ヘッドMHは、再生ヘッドとしての磁気検出素子MDと、記録ヘッドとしての磁界形成素子RDとを備えている。磁気検出素子MDは、非磁性基板1、下地層2、下部磁気シールド層3(第1のシールド層)、下部ギャップ層5(第1の絶縁層)、磁気抵抗効果(以下、MR(Magneto Resistive)膜と称する)7、磁区制御層9、電極層11、上部ギャップ層17(第2の絶縁層)、及び上部磁気シールド層19(第2のシールド層)等を備えている。なお、図1は、薄膜磁気ヘッドMHの断面構造をエアベアリング面(MR膜7における各層の積層方向に平行な面)から見た図である。
非磁性基板1は、Al23・TiC等を材料としている。下地層2は、Al23等を材料とし、非磁性基板1上に成膜される。下地層2の厚みは、3μm程度に設定される。下部磁気シールド層3は、NiFe、センダスト、FeCo、FeCoNi等の軟磁性体を材料とし、下地層2上に成膜される。下部磁気シールド層3の厚みは0.5〜4μmの範囲、例えば3μm程度に設定される。下部ギャップ層5は、Al23、AlN、SiO2等の非磁性の絶縁体を材料とし、下部磁気シールド層3上に成膜される。下部ギャップ層5の厚みは5〜25nmに設定される。
MR膜7はGMR(Giant Magneto Resistive)膜であって、図2に示されるように、ピン層(反強磁性層)21、ピンド層(固定磁性層)23、非磁性層25、フリー層27を含んでいる。図2は、薄膜磁気ヘッドMHのMR膜7及び磁区制御層9の付近を拡大した概略断面図である。
MR膜7は、下部ギャップ層5上に、下地層(図示せず)、ピン層21、ピンド層23、非磁性層25、フリー層27、キャップ層(図示せず)を薄膜で順次積層成膜、パターンニング(イオンミリング、RIE等の手法が利用可能である)することにより構成される。ピン層21とピンド層23の界面では交換結合が生じ、これによりピンド層23の磁化の向きが一定の方向(トラック幅方向と直交する方向)に固定される。一方、フリー層27は磁気記録媒体からの漏洩磁界、すなわち、外部磁界に応じて磁化の向きが変化する。
ピン層21は、PtMn、NiO等の反強磁性体を材料とし、下部ギャップ層5上に成膜された下地層(例えば、Ta、Ni、Fe、Cr等を主材料とした膜)上に成膜される。ピンド層23は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の強磁性体を材料とし、ピン層21上に成膜される。非磁性層25は、Cu、Ru、Rh、Ir、Au、Ag等の非磁性体を材料とし、ピンド層23上に成膜される。フリー層27は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の強磁性体を材料とし、非磁性層25上に成膜される。MR膜7上には保護層(図示せず)が成膜されており、この保護層はTa、Al23等からなる。MR膜7の厚みは、15〜45nmに設定される。
磁区制御層9は、MR膜7を挟むように、当該MR膜7のトラック幅方向における両側に互いに離間して一対配置されて、MR膜7(フリー層27)に縦バイアス磁界を印加する。フリー層27の磁化の向きは、磁区制御層9からの縦バイアス磁界によりトラック幅方向と平行な方向となっており、ピンド層23の磁化の向きと直交する方向である。
この磁区制御層9は、図2に示されるように、下地層31と強磁性層33と硬質磁性層35との層構造体を含んでおり、MR膜7の両脇に設けられる。なお、磁区制御層9を保護層を介して設けるようにしてもよい。磁区制御層9の間隔は、最狭位置において、50〜200nmに設定されている。
下地層31は、硬質磁性層35の磁化方向を面内方向で揃え、硬質磁性層35の保磁力を高めるためのものであり、本実施形態においては、体心立方(BCC:body centered cubic)構造を有する材料が用いられている。下地層31に用いる体心立方構造を有する材料としては、Ti、Cr、Mo、W、及びこれらの合金からなる群より選ばれる金属があり、本実施形態においては、例えばCrTi15(Cr85at%、Ti15at%の組成)で下地層31を形成している。
強磁性層33は、磁区制御層9全体としての飽和磁化を高めるものであり、本実施形態においては、体心立方構造を有する強磁性材料が用いられている。強磁性層33に用いる体心立方構造を有する材料としては、Fe又はCoの少なくとも一方を含む金属があり、本実施形態においては、例えばFeCo10(Fe90at%、Co10at%の組成)で強磁性層33を形成している。この強磁性層33は、下地層31の上に成膜される。また、強磁性層33の厚みは、1〜10nmに設定されている。
硬質磁性層35は、Coを含む硬質磁性材料、例えばCoCrPt、CoPt、CoTa等からなる。本実施形態においては、CoCr5Pt15(Co80at%、Cr5at%、Pt15at%の組成)で硬質磁性層35を形成している。この硬質磁性層35は、強磁性層33の上に成膜される。硬質磁性層35上には保護層(図示せず)が成膜されており、この保護層はTa等からなる。硬質磁性層35の厚みは、10〜50nmに設定されている。
電極層11は、MR膜7のトラック幅方向における両側に互いに離間して一対配置されて、MR膜7(フリー層27)に電流(センス電流)を供給する。電極層11は、Au、Ag、Ru、Rh、Cu、Cr、Mo等を含む低抵抗の導電性材料からなり、磁区制御層9上に形成された保護層上に成膜される。電極層11の厚みは、20〜150nmに設定されている。電極層11上には保護層(図示せず)が成膜されており、この保護層はTa、Al23等からなる。一方の電極層11から供給された電子は、MR膜7のフリー層27を通って、他方の電極層11に伝達される。なお、電流は電子とは逆方向に流れることとなる。一対の電極層11の間隔は、最狭位置において、20〜500nmに設定されている。電極層11の電気抵抗は、磁区制御層9の電気抵抗よりも低く設定されている。
上部ギャップ層17は、Al23、AlN、SiO2等の非磁性絶縁材料からなる。この上部ギャップ層17は、MR膜7、電極層11上に形成された保護層上に成膜される。上部ギャップ層17の厚みは5〜25nmに設定される。
上部磁気シールド層19は、NiFe、センダスト、FeCo、FeCoNi等の軟磁性体を材料とし、上部ギャップ層17上に成膜される。上部磁気シールド層19の厚みは0.5〜4μmの範囲、例えば2μm程度に設定される。各シールド層3,19は軟磁性体材料からなるため、検出対象の磁化遷移領域からの漏洩磁界以外の漏洩磁界のMR膜7内部への導入を抑制する。
ここで、下地層31の厚みについて、考察する。なお、磁区制御層9(下地層31、強磁性層33、硬質磁性層35)は、レジスト層の影の影響により、MR膜7近傍の位置の成膜レートと、MR膜7から離れた位置の成膜レートとが異なることとなる。このため、下地層31、強磁性層33及び硬質磁性層35の厚みは、レジスト層の影の影響を受けないMR膜7から離れた位置における、エアベアリング面側から見て最大の値(最大膜厚)で規定する。
硬質磁性層35に厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用い、下地層31にCrTi15を用いた構成におけるバルクハウゼンノイズ(BHN)の発生率の特性を図3に示す。図3は、下地層31の最大膜厚とバルクハウゼンノイズの発生率との関係を示す線図である。特性Aは、強磁性層33に厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた構成(磁区制御層9を下地層31と強磁性層33と硬質磁性層35との層構造体とした構成)において、下地層31の厚み(最大膜厚)をパラメータ(x)として変化させた際のバルクハウゼンノイズの発生率の特性である。特性Bは、強磁性層33を有さない構成(磁区制御層9を下地層31と硬質磁性層35との層構造体とした構成)において、下地層31の厚み(最大膜厚)をパラメータ(x)として変化させた際のバルクハウゼンノイズの発生率の特性である。バルクハウゼンノイズの発生率とは、同一パラメータの微細素子をある個定数測定し、そのときにバルクハウゼンノイズが発生した個数を測定した個数で割り、100をかけた値のことである。
なお、MR膜7等の基本構成は、
NiCr5/PtMn15/CoFe1.5/Ru0.8/CoFe2/Cu2/CoFe1/NiFe3/Ta2 (数値の単位はnm)
とした。また、電極層11の構成は、
Ta5/Au50/Ta10 (数値の単位はnm)
とした。光学トラック幅は、平均で0.12μmである。
図3から分かるように、磁区制御層9を下地層31と強磁性層33と硬質磁性層35との層構造体とした構成の方が、磁区制御層9を下地層31と硬質磁性層35との層構造体とした構成よりもバルクハウゼンノイズの発生率が低い。
また、図3から分かるように、磁区制御層9を下地層31と強磁性層33と硬質磁性層35との層構造体とした構成において、下地層31の厚み(最大膜厚)が1〜3nmの範囲にある場合に、バルクハウゼンノイズの発生率が低い。これは、下地層31の厚みが1nmより小さいと、下地層31自体が充分に結晶化されておらず、下地層として機能しないためである。また、下地層31の厚みが3nmより大きいと、MR膜7と硬質磁性層35との間に下地層31が存在していることから、MR膜7と硬質磁性層35との間隔が拡がり、縦バイアス磁界を適切に印加できなくなるためである。
以上のことから、下地層31の厚み(最大膜厚)は、1〜3nmの範囲に設定されることが好ましい。
続いて、強磁性層33及び硬質磁性層35の材料について、図4を参照して考察する。
図4は、強磁性層33と硬質磁性層35とのトータル最大膜厚と、残留磁化と膜厚との積(tBr)との関係を示す線図である。特性Cは、硬質磁性層35に厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用い、強磁性層33にFeCo10を用い、下地層31に厚み(最大膜厚)3nmを有するCrTi15を用いた構成において、強磁性層33の厚み(最大膜厚)をパラメータ(x)として変化させた際の残留磁化と膜厚との積の特性である。特性Dは、硬質磁性層35にCoCr5Pt15を用い、下地層31に厚み(最大膜厚)3nmを有するCrTi15を用いた構成(強磁性層33を含まない構成)において、硬質磁性層35の厚み(最大膜厚)をパラメータ(x)として変化させた際の残留磁化と膜厚との積の特性である。
図4に示されるように、下地層31を除いたトータル最大膜厚で比較した場合において、硬質磁性層35単層における残留磁化と膜厚との積より大きな残留磁化と膜厚との積を得るためには、強磁性層33に用いる材料として、当該強磁性層33における残留磁化と膜厚との積が硬質磁性層35における残留磁化と膜厚との積以上となる材料を選ぶ必要がある。また、通常、磁区制御層9の角型比(残留磁束密度/飽和磁束密度)は1に近いと考えられるので、飽和磁化Msに関しても、強磁性層33に用いる材料として、当該強磁性層33の飽和磁化が硬質磁性層35の飽和磁化以上となる材料を選ぶ必要がある。
上述の「軟磁性」及び「硬磁性」なる語は保持力の大きさを示す規定であるが、全体として「軟磁性」及び「硬磁性」の機能を奏するものであれば、たとえば、微視的或いは特定領域において規定外の材料或いは構造を有するものであってもよい。たとえば、異なる磁気特性の材料を磁気的に交換結合させたものや一部分に非磁性体が含まれるものでもあっても、全体として軟磁性及び硬磁性の機能を奏するものであればよい。
次に、薄膜磁気ヘッドMHの機能について説明する。MR膜7のフリー層27は、磁区制御層9によって、トラック幅方向に単磁区化されている。フリー層27の磁化の向きは、磁化遷移領域からの漏洩磁界によって、すなわち磁化遷移領域がN極であるかS極であるかによって、変化する。ピンド層23の磁化の向きはピン層21によって固定されているので、フリー層27とピンド層23の磁化方向間の余弦に対応する抵抗変化により、一対の電極層11間における電子の伝達率(電流)が変化することとなる。この電流の変化を検出することで、磁気記録媒体の検出対象の磁化遷移領域からの漏洩磁界が検出される。なお、供給電流(センス電流)を一定としつつ電圧を検出することで磁界検出を行なうこともでき、一般にはこのような形式の検出が用いられる。
なお、データの磁気記録についても若干の説明をしておく。薄膜磁気ヘッドMHの磁気検出素子MD上には磁気データを書き込むための磁界形成素子RDが機械的に結合している。磁気記録媒体の磁化遷移領域への書き込みは、磁界形成素子RDからの漏洩磁界によって行われる。
次に、本実施形態の薄膜磁気ヘッドMH、特に、磁気検出素子MDの製造方法の一例について、図5〜図8を参照しながら説明する。図5〜図8は、本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁気検出素子の製造方法の一例を説明するための図である。
まず、図5に示されるように、非磁性基板(図示せず)上に、下部磁気シールド層3、下部ギャップ層5及びMR膜7を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。下部磁気シールド層3の形成方法としては、湿式めっき法を用いることができ、下部ギャップ層5及びMR膜7の形成方法としては、スパッタリング法を用いることができる。なお、湿式めっき法においては、原材料を構成する金属を含む溶液を用いた無電界めっき法の他、電気めっき法も採用することができる。
続いて、図6に示されるように、上記工程によって形成されたMR膜7上に、所望パターンのレジスト層Rを形成し、当該レジスト層Rをマスクとして、MR膜7における露出した領域を表面側から下部ギャップ層5の表面まで深さ方向に沿って除去し、レジスト層Rによりマスクされた部分のMR膜7を残留させる。このとき、下部ギャップ層5の表面側部分を除去するようにしてもよい。残留した部分の間隔は、光学トラック幅となる。上記除去には、イオンミリング等のエッチング方法を用いることができる。
レジスト層Rは、下部Rbの幅(トラック幅方向での幅)が上部Raの幅(トラック幅方向での幅)よりも狭くして、アンダカットが形成されている。レジスト層Rの形成は、フォトリソグラフィ法を用いることができる。なお、本実施形態においては、レジスト層Rの下部Rbの幅は、50nm程度に設定されており、同じく上部Raの幅は、130nm程度に設定されている。なお、レジスト層Rはブリッジ構造としてもよく、この場合には下部Rbの幅は0nmとなる。
そして、図7に示されるように、上記工程によって残留したMR膜7の両側に、レジスト層Rをマスクとして、下部ギャップ層5上に下地層31を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。下地層31の形成方法としては、スパッタリング法若しくはイオンビームデポジション法等のPVD法を用いることができる。
次に、図7に示されるように、上記工程によって形成した下地層31の上に、レジスト層Rをマスクとして、強磁性層33を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。強磁性層33の形成方法としては、スパッタリング法若しくはイオンビームデポジション法等のPVD法を用いることができる。
次に、図7に示されるように、上記工程によって形成した強磁性層33の上に、レジスト層Rをマスクとして、硬質磁性層35を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。これにより、MR膜7の両側に、磁区制御層9が形成されることとなる。硬質磁性層35の形成方法としては、スパッタリング法若しくはイオンビームデポジション法等のPVD法を用いることができる。
次に、図7に示されるように、上記工程によって形成した硬質磁性層35の上に、レジスト層Rをマスクとして、電極層11を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。電極層11の形成方法としては、スパッタリング法若しくはイオンビームデポジション法等のPVD法を用いることができる。
次に、レジスト層Rを除去(リフトオフ)する。これにより、MR膜7が露出することとなる。
そして、図8に示されるように、MR膜7、電極層11上に、上部ギャップ層17及び上部磁気シールド層19を規定の厚みになるまで順次成膜して、形成する。これにより、図1及び図2に示される構成の磁気検出素子MDが完成する。なお、上部ギャップ層17の形成方法としては、スパッタリング法を用いることができ、上部磁気シールド層19の形成方法としては、めっき法を用いることができる。
ここで、磁区制御層9の保磁力の特性を確認した。
硬質磁性層35に厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用い、強磁性層33にFeCo10を用い、下地層31に厚み(最大膜厚)2nmを有するCrTi15を用いた構成における保磁力(Hc)の特性を図9に示す。図9は、強磁性層33の最大膜厚と保磁力との関係を示す線図である。特性Eは、下地層31、強磁性層33、硬質磁性層35の順に積層して構成した層構造体における保磁力の特性である。特性Fは、下地層31、硬質磁性層35、強磁性層33の順に積層して構成した層構造体における保磁力の特性である。特性Gは、強磁性層33、硬質磁性層35の順に積層した(下地層31の膜厚がゼロである)構成の層構造体における保磁力の特性である。
図9に示されるように、下地層31を含む層構造体とすることで、保磁力が高くなっている。
また、下地層31、強磁性層33、硬質磁性層35の順に積層して構成した層構造体が、下地層31、硬質磁性層35、強磁性層33の順に積層して構成した層構造体よりも保磁力が高くなっている。これは、強磁性層33が下地層31と同様の機能を有していることに拠るものと考えられる。したがって、強磁性層33も、下地層31と同じく、体心立方構造を有する強磁性材料を用いることが好ましい。
続いて、本実施形態のような磁区制御層を含む薄膜磁気ヘッド(磁気検出素子)を作成し、バルクハウゼンノイズ(BHN)の発生割合等の性能を評価した。ここで、バルクハウゼンノイズの発生割合とは、磁区制御層が下地層を有する構成の薄膜磁気ヘッドにおけるバルクハウゼンノイズの発生率を、磁区制御層が下地層を有さない構成の薄膜磁気ヘッドにおけるバルクハウゼンノイズの発生率で除した値のことである。
MR膜等の基本構成は、
NiCr5/PtMn15/CoFe1.5/Ru0.8/CoFe2/Cu2/CoFe1/NiFe3/Ta2 (数値の単位はnm)
とした。また、電極層の構成は、
Ta5/Au50/Ta10 (数値の単位はnm)
とした。光学トラック幅は、平均で0.12μmである。
(評価例1)
磁区制御層を、図10に示すように、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層と、厚み(最大膜厚)2nmを有するCrTi15を用いた下地層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求めた。そして、磁区制御層を、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求め、バルクハウゼンノイズの発生割合を得た。
バルクハウゼンノイズの発生割合は、図10に示されるように、0.13となり、磁区制御層を硬質磁性層と強磁性層と下地層との層構造体とすることにより、バルクハウゼンノイズの発生率を低減できることが確認された。
(評価例2)
磁区制御層を、図10に示すように、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層と、厚み(最大膜厚)2nmを有するTiW75(Ti25at%、W75at%の組成)を用いた下地層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求めた。そして、磁区制御層を、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求め、バルクハウゼンノイズの発生割合を得た。
バルクハウゼンノイズの発生割合は、図10に示されるように、0.23となり、磁区制御層を硬質磁性層と強磁性層と下地層との層構造体とすることにより、バルクハウゼンノイズの発生率を低減できることが確認された。
(評価例3)
磁区制御層を、図10に示すように、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層と、厚み(最大膜厚)2nmを有するCrMo20(Cr80at%、Mo20at%の組成)を用いた下地層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求めた。そして、磁区制御層を、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求め、バルクハウゼンノイズの発生割合を得た。
バルクハウゼンノイズの発生割合は、図10に示されるように、0.55となり、磁区制御層を硬質磁性層と強磁性層と下地層との層構造体とすることにより、バルクハウゼンノイズの発生率を低減できることが確認された。
(評価例4)
磁区制御層を、図10に示すように、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層と、厚み(最大膜厚)2nmを有するCrW20(Cr80at%、W20at%の組成)を用いた下地層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求めた。そして、磁区制御層を、厚み(最大膜厚)25nmを有するCoCr5Pt15を用いた硬質磁性層と、厚み(最大膜厚)3nmを有するFeCo10を用いた強磁性層との層構造体とし、バルクハウゼンノイズの発生率を求め、バルクハウゼンノイズの発生割合を得た。
バルクハウゼンノイズの発生割合は、図10に示されるように、0.24となり、磁区制御層を硬質磁性層と強磁性層と下地層との層構造体とすることにより、バルクハウゼンノイズの発生率を低減できることが確認された。
以上のように、本実施形態によれば、磁区制御層9が硬質磁性層35と強磁性層33と下地層31との層構造体を含んでいるので、下地層31により、硬質磁性層35の磁化方向が面内方向で揃うこととなる。これにより、硬質磁性層35の保磁力が高くされ、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、下地層31、強磁性層33、硬質磁性層35の順に成膜され、硬質磁性層35と下地層31との間に強磁性層33が積層されている。これにより、硬質磁性層35の保磁力をより一層高めることができる。
また、本実施形態において、下地層31は、体心立方構造を有する材料を含んでいる。これにより、硬質磁性層35を形成する際に、当該硬質磁性層35の磁化方向を面内方向とした状態で成長させて形成することができる。この点について、詳細に説明する。CoCrPt、CoPt、CoTa等のCo合金は、六方最密(HCP:hexagonal close-packed)構造を有する。六方最密構造を有する物質は、通常、よりエネルギー的に安定であるようにc軸を面直に向ける、もしくは、無配向となる。ところが、六方最密構造の磁性材料に関しては、当該磁性材料が面内に高い保磁力を有するためには、(110)(100)(101)等の配向とする必要がある。体心立方構造をとる物質は、格子の長さが合っていれば、(100)配向していても、(110)配向していても、六方最密構造の磁性材料は、ヘテロエピタキシャル的に成長し、面内で高い保磁力を有するように成長することとなる。
また、本実施形態において、下地層31は、Ti、Cr、Mo、W、及びこれらの合金からなる群より選ばれる金属で形成されている。これにより、硬質磁性層35を形成する際に、当該硬質磁性層35の磁化方向を面内方向とした状態で成長させて形成することができる。Ti、Cr、Mo、W、及びこれらの合金からなる群より選ばれる金属は、体心立方構造を有している。
また、本実施形態において、下地層31は、その最大膜厚が1〜3nmの範囲に設定されている。これにより、バルクハウゼンノイズの発生を極めて効果的に抑制することができる。
次に、上述の薄膜磁気ヘッドMHを用いたヘッドジンバルアセンブリHGAについて説明する。
図11は、ヘッドジンバルアセンブリHGA主要部の側面図である。ヘッドジンバルアセンブリHGAは、薄膜磁気ヘッドとして上記実施形態の薄膜磁気ヘッドMHを備えている。
このヘッドジンバルアセンブリHGAは、薄膜磁気ヘッドMHに加えて可撓性部材51を備えている。可撓性部材51は、その長手方向と厚み方向を含む平面内において撓むことができる。薄膜磁気ヘッドMHは、MR膜7における各層の積層方向と上記長手方向が略一致するように可撓性部材51に取り付けられる。薄膜磁気ヘッドMHは、非磁性基板1をスライダとする機能素子であって、スライダ1はMR膜7における各層の積層方向に沿って延びる凹溝53を有している。この凹溝53は薄膜磁気ヘッドMH浮上時の空力特性を規定する。
薄膜磁気ヘッドMHが取り付けられた可撓性部材51は、薄膜磁気ヘッドMHの受ける力によって厚み方向に撓むこととなる。MR膜7における各層の積層方向(可撓性部材51の長手方向)は記録媒体の磁化遷移領域が連続してなるトラック周方向に略一致する。
次に、上述の薄膜磁気ヘッドMH(ヘッドジンバルアセンブリHGA)を用いたハードディスク装置HDについて説明する。
図12はハードディスク装置HDの平面図である。このハードディスク装置HDは筐体61を備えている。筐体61内部には薄膜磁気ヘッドMHを有するヘッドジンバルアセンブリHGAに加えて磁気記録媒体RMが配置される。なお、ヘッドジンバルアセンブリHGAは、可撓性部材51の長手方向の一端部が固定されるアーム63を有するヘッド・ジンバル・アセンブリである。アーム63が中央部近傍に設けられた回転軸65を中心として回転すると、薄膜磁気ヘッドMHが磁気記録媒体RMの径方向に沿って移動する。また、磁気記録媒体RMは円盤状であって、その周方向に沿って磁化遷移領域が連続してなるトラックを有し、円盤の中心に設けられた回転軸67を中心として回転すると磁化遷移領域は薄膜磁気ヘッドMHに対して相対的に移動する。
薄膜磁気ヘッドMH(MR膜7)は、MR膜7における各層の積層方向に平行な面が磁気記録媒体RMに対向するように配置されており、磁気記録媒体RMの磁化遷移領域からの漏洩磁界を検出することができる。このMR膜7における各層の積層方向に平行な面がエアベアリング面ABSとなる。なお、磁気記録媒体RMへの記録方式としては長手磁気記録方式や垂直磁気記録方式等を用いることができる。
以上のように、上記のヘッドジンバルアセンブリHGA及びハードディスク装置HDでは、薄膜磁気ヘッドが上記実施形態の薄膜磁気ヘッドMHとされるので、バルクハウゼンノイズの発生をより一層効果的に抑制することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、各層の構造は単一の材料からなる必要はなく、全体として規定の機能を奏するものであれば、複数の材料からなることとしてもよく、たとえば、合金として、混在して或いは層構造の組み合わせとしてもよい。また、これらの層間に他の層が介在することとしてもよい。
また、本実施形態においては、薄膜磁気ヘッドMHが再生ヘッドとしての磁気検出素子MDと、記録ヘッドとしての磁界形成素子RDとを備えているが、磁気検出素子MDのみを備えるものであってもよい。
また、本実施形態においては、下地層31をMR膜7の側面に伸びるように形成しているが、必ずしもMR膜7の側面に伸びるように下地層31を形成する必要はなく、下部ギャップ層5の上にのみ下地層31を形成する構成としてもよい。
本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドを説明するための概略断面図である。 本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドのMR膜及び磁区制御層の付近を拡大した概略断面図である。 磁区制御層に含まれる下地層の最大膜厚とバルクハウゼンノイズの発生率との関係を示す線図である。 磁区制御層に含まれる強磁性層と硬質磁性層とのトータル最大膜厚と、残留磁化と膜厚との積との関係を示す線図である。 本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁気検出素子の製造方法の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁気検出素子の製造方法の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁気検出素子の製造方法の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁気検出素子の製造方法の一例を説明するための図である。 磁区制御層に含まれる強磁性層の最大膜厚と保磁力との関係を示す線図である。 評価例1〜4に係る薄膜磁気ヘッドに含まれる磁区制御層の構成と、その特性を示す図表である。 ヘッドジンバルアセンブリ主要部の側面図である。 図11に示すヘッドジンバルアセンブリを用いたハードディスク装置の平面図である。
符号の説明
7…磁気抵抗効果(MR)膜、9…磁区制御層、21…ピン層、23…ピンド層、25…非磁性層、27…フリー層、31…下地層、33…強磁性層、35…硬質磁性層、51…可撓性部材、HD…ハードディスク装置、HGA…ヘッドジンバルアセンブリ、MD…磁気検出素子、MH…薄膜磁気ヘッド、RM…磁気記録媒体。

Claims (8)

  1. 磁気抵抗効果膜と、
    前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、
    前記磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、前記硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、
    前記層構造体において、前記硬質磁性層と前記下地層との間に前記強磁性層が積層されており、
    前記強磁性層の飽和磁化が前記硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記下地層は、体心立方構造を有する材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 前記下地層は、Ti、Cr、Mo、W、及びこれらの合金からなる群より選ばれる金属で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 前記下地層は、その厚みが1〜3nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記硬質磁性層は、Coを含む硬質磁性材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 前記強磁性層は、Fe又はCoの少なくとも一方を含む金属で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  7. 基台と、前記基台上に形成される薄膜磁気ヘッドと、前記基台を固定するジンバルとを備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、
    磁気抵抗効果膜と、
    前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、
    前記磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、前記硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、
    前記層構造体において、前記硬質磁性層と前記下地層との間に前記強磁性層が積層されており、
    前記強磁性層の飽和磁化が前記硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  8. 基台と、前記基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドと対向する記録媒体と、を備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、
    磁気抵抗効果膜と、
    前記磁気抵抗効果膜のトラック幅方向における両側に互いに離間して配置され、当該磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するための一対の磁区制御層と、を有し、
    前記磁区制御層は、硬質磁性層と、強磁性層と、前記硬質磁性層の磁化方向を面内方向で揃えるための下地層との層構造体を含み、
    前記層構造体において、前記硬質磁性層と前記下地層との間に前記強磁性層が積層されており、
    前記強磁性層の飽和磁化が前記硬質磁性層の飽和磁化以上であることを特徴とするハードディスク装置。
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