JP3729700B2 - ドレッシング工具の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、砥粒が無機結合剤によって無機材料製工具本体のドレッシング面に固着されたドレッシング工具およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば発泡性ウレタン樹脂や不織布などの研磨布から成る研磨パッドを研磨定盤上に設け、その研磨パッド上に研磨液を供給しつつ被研磨体(被加工物)の一面を研磨する研磨作業が知られている。高い面精度が要求される研磨作業では、研磨液に含まれる研磨剤として微細な砥粒が用いられるので、その微細な砥粒や切粉などによって研磨パッドの表面が目詰まりし、研磨速度或いは研磨能率が順次低下していくという不都合が発生する。このため、研磨パッドの表面の目詰まりを解消し且つ目立てを行うために、ステンレスなどの金属製工具本体(台金)のドレッシング面にダイヤモンド砥粒をニッケルメッキ層により固定した電着ダイヤモンド工具を前記研磨パッドの一部に摺接させることにより、たとえば研磨作業と同時に或いは研磨作業終了後にドレッシングを行うことが行われている。
【0003】
しかしながら、金属溶解性の研磨液が用いられる研磨作業、たとえばシリコンウエハ或いはLSIの一面に形成された多層配線による凹凸のうちの凸部を選択的に研磨するために強酸性の研磨液が用いられ得るCMP(chemical mechanical polishing)と称される化学的機械的研磨では、ニッケルなどの金属が研磨液中に溶出し、シリコンウエハ或いはLSIが汚染されるという問題が発生する。また、上記従来の電着ダイヤモンド工具では、ダイヤモンド砥粒が砥粒層内でランダムに配置されていることから、砥粒個々の保持力にばらつきが存在し、高精度に研磨される被研磨体の表面を傷つけてしまうという問題もあった。
【0004】
これに対し、本出願人は、先に、上記の問題を解決できるドレッシング工具を提案した。特願平11−201524号の明細書に記載されたドレッシング工具がそれである。これによれば、砥粒が1個ずつ離間された状態でビトリファイドボンド層すなわち無機結合剤層によって支持体上に支持されているので、強酸性の研磨液が用いられても金属の溶出による汚染がなく、無機結合剤により砥粒が個々に固着しているので、砥粒1個あたりの無機結合剤に対する固着面積が多くなって砥粒の保持力が高められ、砥粒の脱落に起因する表面傷の発生が好適に防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その後の研究により、上記提案されたドレッシング工具でも、未だ解決すべき課題が見いだされた。すなわち、ドレッシング工具のドレッシング面が研磨パッドに押し付けられる状態において、研磨パッドの弾性変形によって砥粒間の無機結合剤層が研磨パッドに接触することに起因して、その無機結合剤層が研磨パッドとの摩擦により摩耗し、無機結合剤すなわちガラスが破砕されてその破片が研磨液中に飛散したり研磨パッドの表面に付着し、それが被研磨体の表面を傷つけるという不都合があるのである。このような不都合は、研磨能率を高めるためにドレッシング工具の研磨パッドに対する押圧力を高めるほど顕著となる。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、金属の溶出による汚染がなく、高い砥粒の保持力がえられ、しかも砥粒間の無機結合剤層が研磨パッドに接触することにより無機結合剤の破片が発生することのないドレッシング工具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためのドレッシング工具の製造方法の要旨とするところは、研磨パッドの表面の目詰まりを除去するためにその表面に摺接させられるドレッシング工具の製造方法であって、(a) 第1砥粒と平均粒径がその第1砥粒よりも小さい第2砥粒とが所定の割合で混合された混合砥粒を用意する混合砥粒用意工程と、(b) 少なくとも表面が無機材料製の工具本体のドレッシング面に前記第1砥粒の平均粒径よりも小さく且つその第1砥粒の平均粒径の30%よりも大きい径の複数個のドットから成るドットパターンを用いて砥粒付着用ペーストを印刷するドットパターン印刷工程と、(c) そのドットパターン印刷工程によりドットパターンで印刷された砥粒付着用ペーストに前記混合砥粒の一部を付着させ、且つ付着しない砥粒を除去する砥粒付着除去工程と、(d) 前記ドットパターンで印刷された砥粒付着用ペーストに前記混合砥粒が付着した状態で焼成することにより、無機結合剤によって混合砥粒を固着させる焼成工程とを、含むことにある。
【0010】
【発明の効果】
このようにすれば、ドットパターン印刷工程によって第1砥粒の平均粒径よりも小さく且つその第1砥粒の平均粒径の30%よりも大きい径の複数個のドットから成るドットパターンで印刷されたドット状の砥粒付着用ペーストに対して、砥粒付着除去工程において混合砥粒が振りかけられることによってその混合砥粒の混合割合に応じた割合で第1砥粒および第2砥粒がドット状に印刷された砥粒付着用ペーストに付着させられ、非付着砥粒が砥粒付着除去工程において除去された後、焼成工程で混合砥粒が無機結合剤によって工具本体のドレッシング面に結合される。このようにして得たドレッシング工具は、少なくともドレッシング面側の表層が無機材料製の工具本体のそのドレッシング面において、相互に離間した単粒状態の第1砥粒が無機結合剤により固着されるとともに、その第1砥粒の間にその第1砥粒から離間して位置する状態でその第1砥粒よりも平均粒径が小さな第2砥粒が相互に混在するように無機結合剤により固着されているので、たとえ研磨液が強酸性であったとしても金属の溶出による汚染がなく、また、第1砥粒或いはそれよりも平均粒径が小さな第2砥粒は、単粒状態で或いは第1砥粒から離間した状態で無機結合剤により固着されているので高い砥粒の保持力が得られ、しかも第1砥粒間の無機結合剤層の表面には第2砥粒が固着されているので、第1砥粒間の無機結合剤層に研磨パッドが接触することによる無機結合剤の破片が発生することがない。
【0011】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記発明において、前記無機材料製の工具本体は、アルミナAl2O3、窒化ケイ素Si3N4、炭化ケイ素SiC、ジルコニア、ムライトなどの無機材料焼結体や高融点ガラスなどの、ドレッシング工具として使用可能な十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定なセラミックスが用いられる。前記無機結合剤は、ホウ珪酸ガラス、結晶化ガラス、石英ガラス、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ムライト、ジルコニアなどの結合剤として十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定な工具本体に比較して相対的に低融点のセラミックス粉体が用いられる。このようにすれば、金属の研磨液への溶出がなくなって被研磨物の汚染がなくなるとともに、砥粒の脱落がなくなって被研磨物の傷の発生が防止される。
【0012】
また、好適には、上記無機結合剤は、40乃至70重量%のSiO2 および10乃至30重量%のB2 O3 を少なくとも含む硼珪酸ガラスである。たとえば、SiO2 が40乃至70重量%、Al2 O3 が0乃至20重量%、B2 O3 が10乃至30重量%、アルカリ土類金属から選ばれる1種以上の金属酸化物ROが0乃至10重量%、アルカリ金属から選ばれる1種以上の金属酸化物R2 Oが0乃至10重量%などから成る化学組成を有する硼珪酸ガラスである。このようにすれば、低温焼成が可能となるので、ドレッシング工具の製造が容易となる。
【0013】
また、好適には、前記第1発明および第2発明において、前記第1砥粒および第2砥粒は、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ムライト、二酸化珪素SiO2 などの材質から構成されたものであって、第1砥粒はたとえば#100/#120程度の粒度のダイヤモンドであって第2砥粒よりも相対的に高い硬度を有したものであり、第2砥粒は#150/#180程度の粒度のアルミナであって第1砥粒よりも相対的に低い硬度を有したものである。このようにすれば、専ら目立てを行う第1砥粒の硬度が相対的に高く、専ら研磨パッドと無機結合剤層との接触を阻止する第2砥粒の硬度が相対的に低く相対的に安い材料が用いられるので、砥粒が低コストとなる。
【0014】
また、好適には、前記第1発明および第2発明において、前記第1砥粒は、焼成後においてその粒径の20乃至70%が前記無機結合剤層から突き出したものである。このようにすれば、第1砥粒の保持強度すなわち工具本体への固着力が十分に得られ、それらの脱落が防止される。無機結合剤層から突き出し量が粒径の70%を上まわると十分な保持強度が得られず、20%を下まわるとドレッシング性能が低下する。
【0015】
また、好適には、前記第1発明および第2発明において、前記砥粒と無機結合剤との間および無機結合剤と工具本体との間の熱膨張差は、±5×10-6以下、さらに好適には±4×10-6以下、最も好適には±3×10-6以下とされたものである。このようにすれば、焼成時にクラックが発生することが防止される。
【0016】
また、好適には、前記第1発明および第2発明において、前記混合砥粒内の第1砥粒および第2砥粒の個数比は、1:1乃至1:10の範囲内、好適には1:2乃至1:5の範囲内で混合されたものである。このようにすれば、第1砥粒の1個当たりの荷重が高められてドレッシング性能が得られる。第1砥粒の個数が1:1或いは1:2を上まわると第1砥粒の1個当たりの荷重が十分に得られ難くなってドレッシング性能が低下し、1:10或いは1:5を下まわると第1砥粒の1個当たりの荷重が高くなり過ぎて脱落が発生し易くなる。
【0017】
また、好適には、前記第2発明において、前記砥粒付着用ペーストは、無機結合剤粉体を有機溶剤或いは水のような溶媒中に分散させたスラリー状の高粘性流動体であって、焼成工程による焼成時には消失する物質、たとえば、無機結合剤粉体の凝集を抑制するための分散剤、印刷などの塗布作業に適したペースト粘度とするための増粘剤、乾燥時の無機結合剤粉体を基体に固着させる粘結剤などが必要に応じて含まれる。このようにすれば、塗布作業が容易となる利点がある。
【0018】
また、好適には、前記第2発明において、前記ドットパターン印刷工程に先立って、無機材料製工具本体のドレッシング面に無機結合剤ペーストを一面に塗布する無機結合剤ペースト塗布工程が設けられる。このようにすれば、第1砥粒を工具本体に十分な強度で固着させるために必要な量の無機結合剤が予め工具本体のドレッシング面に塗布されるので、前記ドットパターン印刷工程における印刷は、第1砥粒および第2砥粒を付着させるための厚みでよく、ドットパターン印刷において十分な量の無機結合剤を塗布するための厚みを形成する場合に比較して、ドットパターンのだれなどがなくなって印刷が容易となる。
【0019】
また、好適には、前記第2発明において、前記ドットパターン印刷工程により印刷されるドットパターンは、面積当たりの個数が均一となるように一定の密度で複数個のドットが前記ドレッシング面に規則的に配列されたものである。このようにすれば、1つの第1砥粒当たりに加えられる荷重が比較的均等になるので、高い研磨能率が得られるとともに第1砥粒の脱落が防止される。
【0020】
前記ドットパターン印刷工程により印刷されるドットパターンは、前記第1砥粒の平均粒径の30乃至70%の径を有する円形パターンである。このようにすれば、ドットパターンが印刷されたドレッシング面に第1砥粒が振りかけられると、好適に、1個のドットパターンに対して1個の第1砥粒が付着される。
【0021】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例のドレッシング工具24が用いられた平面研磨装置12の構成を説明する図であって、図2はドレッシング工具24のドレッシング面30を示すためにその下面を示す図である。
【0022】
図1において、平面研磨装置12は、平坦な上面を有し、図示しない駆動装置によって垂直軸心まわりに回転駆動される研磨定盤すなわち研磨テーブル16を備えている。この研磨テーブル16は、たとえば60乃至100cm程度の径を有し、高剛性となるように構成されている。この研磨テーブル16の上面には、発泡性ウレタン樹脂や不織布などの研磨布から成る研磨パッド18が貼り着けられている。また、上記平面研磨装置12は、被研磨材である半導体ウエハ20が嵌め着けられる下面を有し、その半導体ウエハ20を上記研磨パッド18に摺接する状態で保持する保持部材22を備えている。この保持部材22は、上記研磨テーブル16の上面に直角な軸心すなわち垂直軸心まわりに回転可能に設けられ、図示しない駆動装置によって或いは研磨パッド18との摺接により発生する回転モーメントによってその垂直軸心まわりに回転させられる。さらに、上記平面研磨装置12は、上記研磨パッド18に摺接する状態でドレッシング工具24を保持し、且つそのドレッシング工具24を垂直軸心まわりに回転駆動するとともに研磨テーブル16の径方向へ往復移動させるか或いは所定の公転軌跡に沿って公転させつつ所定の荷重で研磨パッド18に押圧するドレス装置26を備えている。
【0023】
上記CMP(化学的機械的研磨)用のドレッシング工具24は、たとえば径が100mmφ、厚みが10mm程度の厚肉円板状を成して、アルミナAl2 O3 、窒化ケイ素Si3 N4 、炭化ケイ素SiC、ジルコニア、ムライトなどの無機材料焼結体や高融点ガラスなどの、ドレッシング工具として使用可能な十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定なセラミックスから構成された工具本体28と、その下面に設けられ、研磨パッド18に摺接してその目立てを行うことにより目詰まりを除去するドレッシング面30とを備えている。図2に詳しく示すように、上記ドレッシング工具24の下面の外周部には、たとえば高さが1mm程度、幅が5mm程度の円周方向に連なる8分割された凸部32が形成されており、その凸部32の頂面である平坦な面にドレッシング面30が設けられている。
【0024】
上記ドレッシング面30には、たとえば図7に示すように、実質的には単粒状態で相互に離間して位置させられた多数個の第1砥粒36と、その第1砥粒36から離間する状態で相互に混在して位置させられたその第1砥粒36よりも平均粒径が小さな多数個の第2砥粒38とがそれぞれビトリファイドボンドすなわちガラス質の無機結合材40によって固着されている。
【0025】
上記第1砥粒36は、その粒径の20乃至70%が無機結合剤40から突き出た状態で固着されている。また、上記無機結合材40はたとえば後述の焼成工程60により溶融させられたガラス状物質である。上記第1砥粒36および第2砥粒38と無機結合剤40との間、および無機結合剤40と工具本体28との間の熱膨張差は、クラックの発生を防止するために、±5×10-6以下、さらに好適には±4×10-6以下、最も好適には±3×10-6以下とされている。上記無機結合剤40は、所謂ガラスであって、40乃至70重量%のSiO2 および10乃至30重量%のB2 O3 を少なくとも含む硼珪酸ガラスである。たとえば、その化学組成は、SiO2 が40乃至70重量%、Al2 O3 が0乃至20重量%、B2 O3 が10乃至30重量%、アルカリ土類金属から選ばれる1種以上の金属酸化物ROが0乃至10重量%、アルカリ金属から選ばれる1種以上の金属酸化物R2 Oが0乃至10重量%である
【0026】
上記ドレッシング工具24は、たとえば図3に示す工程を経て製造される。すなわち、無機結合材ペースト塗布工程42では、工具本体28の下面の凸部32の頂面すなわちドレッシング面30の全体に無機結合材ペースト44が複数回のスクリーン印刷、スプレーを用いた吹きつけ、或いはディッピングなどにより、第1砥粒36の十分な固着強度が得られる厚みたとえば150μm程度の厚みに層状に塗布される。この無機結合材ペースト44は、ビトリファイド砥石の結合剤として用いられるホウ珪酸ガラス、結晶化ガラス、石英ガラス、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ムライト、ジルコニアなどの結合剤として十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定な工具本体28に比較して相対的に低融点のセラミックス粉体を液状樹脂などが溶解させられた有機溶剤或いは水のような溶媒中に分散させた高粘性の或いはスラリー状の流動体であって、後述の焼成工程60による焼成時には消失する物質、たとえばポリアクリル酸アンモニウムやリン酸エステルなどの上記無機結合剤粉体の凝集を抑制するための分散剤、たとえばポリエチレングリコールなどの印刷塗布作業に適したペースト粘度とするための増粘剤、たとえばポリビニルブチラールやアクリル系樹脂などの乾燥時の無機結合剤粉体を基体に固着させる粘結剤などを必要に応じて含んでいる。
【0027】
続く第1乾燥工程46では、たとえば120℃程度の温度に加熱されたオーブンを用いて無機結合材ペースト44中の有機溶剤或いは水のような溶媒が空気中に蒸散させられることにより、上記ドレッシング面30に塗布された無機結合材ペースト44が乾燥され且つ固化される。図4はこの状態を示している。次いで、ドットパターン印刷工程48では、面積当たりの個数が均一となるように一定の密度で複数個の粘着性のドットが前記ドレッシング面に規則的に配列される。たとえば互いに直交するx方向およびy方向に沿って一定の間隔で円形のドットが多数配列されたドットパターンで砥粒付着用ペースト50が上記第1乾燥工程46で固化された無機結合材ペースト44の上にたとえば20μm程度の厚みで、メッシュ或いはメタルマスクを用いた製版を用いてスクリーン印刷される。図5はこの状態を示している。上記砥粒付着用ペースト50は、第1砥粒36および第2砥粒38を一時的に固定するためのペーストであって、無機結合材ペースト44と同様に無機材料粉体および溶媒中に分散させた液状樹脂を含んで構成された高粘性或いは粘着性を備えたものである。また、上記ドットパターンを構成する個々のドットは、たとえば第1砥粒36の粒径の30乃至70%の径とされる。
【0028】
一方、砥粒混合工程52では、第1砥粒36および第2砥粒38がたとえば1:1乃至1:10の個数比範囲、好適には1:2乃至1:5の個数比範囲内で定められた個数混合比となるように秤量され且つ相互に混合されている。すなわち、第1砥粒36および第2砥粒38が混合された混合砥粒が予め用意されている。上記第1砥粒36がたとえば#100/#120(平均粒径150μm)のダイヤモンド粒である場合には、第2砥粒38として、#140/#170(平均粒径110μm)のダイヤモンド粒、或いは#150/#180(平均粒径75μm)のアルミナ粒が用いられる。
【0029】
次いで、砥粒付着工程54では、上記砥粒混合工程52において混合された混合砥粒すなわち第1砥粒36および第2砥粒38が、前記ドットパターン印刷工程48により砥粒付着用ペースト50がドットパターンで印刷された後のドレッシング面30上に振りかけられる。これにより、乾燥固化した無機結合材ペースト44には付着しないが、未乾燥の砥粒付着用ペースト50から成るドットパターンには第1砥粒36および第2砥粒38がランダムに付着させられる。
【0030】
次に、第2乾燥工程56では、第1乾燥工程46と同様にして砥粒付着用ペースト50が乾燥され且つ固化される。次いで、非付着砥粒除去工程58では、たとえば上記ドレッシング面30が逆さまとされ、必要に応じて振動が加えられることにより、ドットパターンで印刷された砥粒付着用ペースト50の間に位置する非付着砥粒が重力および振動に従って振り落とされて除去される。図6はこの状態を示している。
【0031】
続く焼成工程60において、無機結合材ペースト44および砥粒付着用ペースト50に含まれる無機材料粉末の融点よりも高く且つ工具本体28の融点よりも低い温度たとえば900℃にて非酸化雰囲気下で焼成されてその無機材料粉末がガラス化することにより、ドレッシング面30の表層に固着した層状の無機結合剤40とされると同時に、ドットパターンで印刷された砥粒付着用ペースト50に付着した第1砥粒36および第2砥粒38が工具本体28に略接するまでそれ自体の重みによってその層状の無機結合剤40に沈み込む。すなわち、第1砥粒36および第2砥粒38は、その一部が埋め込まれた状態となる。そして、焼成が終了した温度が冷却されると、上記層状の無機結合剤40が固化される。図7はこの状態を示している。
【0032】
図8および図9は、実際に製造されたドレッシング工具24のドレッシング面30を斜視から示す電子顕微鏡写真である。図8の黒線の全長は1.0mm、図9の黒線の全長は500μmに対応している。これらの図8および図9に示すように、厳密な意味ですべての第1砥粒36が単粒状態で配列されていなくてもよく、実質的に単粒状態で互いに離隔して配列されていればよい。また、第1砥粒36の間には必ず第2砥粒38が配置されていなくてもよく、両者が所定の割合で混在させられていればよい。第2砥粒38は2個或いは3個で1か所に固着されていても何ら差し支えない。
【0033】
たとえば半導体ウエハ20の一面においてLSIなどの凹凸のある層間絶縁膜を平坦化するためにそれぞれの局所(数〜十数μm)をその半導体ウエハ20全体に一挙に平坦化するCMP(化学的機械的研磨)が行われるに際しては、前記平面研磨装置12において、たとえば遊離砥粒を含む強酸性のスラリー状研磨液64が研磨パッド18上に供給された状態で研磨テーブル16、保持部材22が回転駆動されて、研磨テーブル16と半導体ウエハ20との間、および研磨テーブル16とドレッシング工具24との間が相対摺動させられると、上記研磨液64および研磨パッド18が協同して半導体ウエハ20の被研磨面が化学的機械的に研磨され、高い精度で平坦化される。同時に、ドレッシング工具24のドレッシング面30が研磨パッド18の表面の目立てを行ってその目詰まりを防止し、高精度の研磨性能が保持されつつ、研磨能率が安定的に維持される。
【0034】
次に、本発明者等が行った実験例を説明する。先ず、以下に示す工具製造条件に従って実験試料1および実験試料2と比較試料1とを作成し、以下に示す研磨条件で平面研磨を行った場合のドレッシング性能とスクラッチの有無を評価した。
【0035】
工具製造条件
実験試料1:前記工具本体28のドレッシング面30にホウ珪酸ガラス粉を主成分とする無機材料ペースト44を用いて6回スクリーン印刷し、150μmの膜厚とした後、120℃で5分のオーブン乾燥を行い、次いで径100μmφでピッチが300μmのドットパターンで前記砥粒付着用ペースト50をスクリーン印刷した。次いで、粒度が#100/#120のダイヤモンド粒から成る第1砥粒36および粒度が#140/#170のダイヤモンド粒から成る第2砥粒38の個数比1:3の混合砥粒を上記ドットパターンの上に振りかけ、オーブンで120℃で5分の乾燥を行った後に振動テーブルを用いて未付着砥粒を除去して回収した。そして、窒素雰囲気下で24時間で900℃まで昇温した後、その900℃で3時間保持して24時間で降温した。
実験試料2:粒度が#140/#170のダイヤモンド粒から成る第2砥粒38に代えて、粒度が#150/#180のアルミナ粒から成る第2砥粒38を用いた他は上記実験試料1と同じ条件で製造した。
比較試料1:混合砥粒に代えて、粒度が#100/#120のダイヤモンド粒から成る第1砥粒36を振りかけた他は上記実験試料1と同じ条件で製造した。
【0036】
研磨条件
各試料をpH2の強酸性水溶液に1週間浸漬した後に水洗を行い、発泡ポリウレタン製の研磨パッド18を有する平面研磨装置12を用いて一定の回転数および荷重にて半導体ウエハ20の研磨を行ったとき、用いた試料毎の研磨レートと180分間における砥粒或いは無機結合材の脱落によるスクラッチの有無を測定した結果を、表1に示す。このスクラッチは、ガラス板を研磨パッド18に押し付けた状態でそのガラスを通して観察されるものを計数した。表1によれば、実験試料1および2をドレッシング工具として用いた場合にはスクラッチが発生せず、比較試料1をドレッシング工具として用いた場合にはスクラッチが発生した。また、実験試料2を用いた場合は比較試料1を用いた場合よりも高い研磨レートが得られ、実験試料1を用いた場合は実験試料2を用いた場合よりも高い研磨レートが得られた。
【0037】
(表1)
試料 第1砥粒 第2砥粒 研磨レート スクラッチ
実験試料1 ダイヤ#100 ダイヤ#140 150 なし
実験試料2 ダイヤ#100 アルミナ#150 120 なし
比較試料1 ダイヤ#100 − 100 あり
【0038】
上述のように、本実施例のドレッシング工具24によれば、無機材料製の工具本体28のドレッシング面30において、相互に離間した実質的に単粒状態の第1砥粒36が無機結合剤40により固着されるとともに、その第1砥粒36の間にその第1砥粒36から離間して位置する状態でその第1砥粒36よりも平均粒径が小さな第2砥粒38が相互に混在するように無機結合剤40により固着されているので、たとえ研磨液が強酸性であったとしても金属の溶出による汚染がなく、また、第1砥粒36或いはそれよりも平均粒径が小さな第2砥粒38は、単粒状態で或いは第1砥粒36から離間した状態で無機結合剤40により固着されているので高い砥粒の保持力が得られ、しかも第1砥粒36間の層状の無機結合剤40の表面には第2砥粒38が固着されているので、第1砥粒36間の無機結合剤40に研磨パッド18が接触することによる無機結合剤40の破片が発生することがない。
【0039】
また、本実施例のドレッシング工具24の製造方法によれば、ドットパターン印刷工程48によって第1砥粒36の平均粒径よりも小さく且つ第1砥粒36の平均粒径の30%よりも大きい径の複数個のドットから成るドットパターンで印刷されたドット状の砥粒付着用ペースト50に対して、砥粒付着工程54において混合砥粒が振りかけられることによってその混合砥粒の混合割合に応じた割合で第1砥粒36および第2砥粒38がドット状に印刷された砥粒付着用ペースト50に付着させられ、非付着砥粒が非付着砥粒除去工程58において除去された後、焼成工程60で混合砥粒が無機結合剤40によって工具本体28のドレッシング面30に結合される。このようにして得たドレッシング工具24は、無機材料製の工具本体28のそのドレッシング面30において、相互に離間した単粒状態の第1砥粒36が無機結合剤40により固着されるとともに、その第1砥粒36の間にその第1砥粒36から離間して位置する状態でその第1砥粒36よりも平均粒径が小さな第2砥粒38が相互に混在するように無機結合剤40により固着されているので、たとえ研磨液が強酸性であったとしても金属の溶出による汚染がなく、また、第1砥粒36或いはそれよりも平均粒径が小さな第2砥粒38は、単粒状態で或いは第1砥粒36から離間した状態で無機結合剤40により固着されているので高い砥粒の保持力が得られ、しかも第1砥粒36間の無機結合剤40の表面には第2砥粒38が固着されているので、第1砥粒36間の無機結合剤40に研磨パッド18が接触することによる無機結合剤40の破片が発生することがない。
【0040】
また、本実施例のドレッシング工具24の無機材料製の工具本体28は、アルミナAl2 O3 、窒化ケイ素Si3 N4 、炭化ケイ素SiC、ジルコニア、ムライトなどの無機材料焼結体や高融点ガラスなどの、ドレッシング工具24として使用可能な十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定なセラミックスが用いられる。前記無機結合剤40は、ホウ珪酸ガラス、結晶化ガラス、石英ガラス、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ムライト、ジルコニアなどの結合剤として十分に高い強度および靭性を備え且つ化学的に安定な工具本体28に比較して相対的に低融点のセラミックス粉体が用いられるので、金属の研磨液への溶出がなくなって被研磨物の汚染がなくなるとともに、第1砥粒36、第2砥粒38の脱落がなくなって被研磨物の傷の発生が防止される。
【0041】
また、本実施例の無機結合剤40は、所謂ガラスであって、40乃至70重量%のSiO2 および10乃至30重量%のB2 O3 を少なくとも含む硼珪酸ガラスである。たとえば、その化学組成は、SiO2 が40乃至70重量%、Al2 O3 が0乃至20重量%、B2 O3 が10乃至30重量%、アルカリ土類金属から選ばれる1種以上の金属酸化物ROが0乃至10重量%、アルカリ金属から選ばれる1種以上の金属酸化物R2 Oが0乃至10重量%であることから、比較的低温の焼成たとえば900度程度の焼成が可能となるので、ドレッシング工具24の製造が容易となる。
【0042】
また、本実施例のドレッシング工具24に用いられる第1砥粒36および第2砥粒38は、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ムライト、二酸化珪素SiO2 などの材質から構成されたものである。たとえば第1砥粒36にはダイヤモンド粒が用いられ、第2砥粒38には第1砥粒36よりも相対的に低い硬度のアルミナ粒が用いられる場合には、平面研磨中において専ら研磨パッド18の目立てを行う第1砥粒36の硬度が相対的に高く、専ら研磨パッド18と無機結合剤40との接触を阻止する第2砥粒38の硬度が相対的に低く相対的に安い材料が用いられるので、ドレッシング工具24が低コストとなる。
【0043】
また、本実施例のドレッシング工具24では、第1砥粒36が、その粒径の20乃至70%が無機結合剤40から突き出た状態でドレッシング面30に固着されていることから、第1砥粒36の保持強度すなわち工具本体28への固着力が十分に得られ、それらの脱落が防止される。無機結合剤40から突き出し量が粒径の70%を上まわると十分な保持強度が得られず、20%を下まわるとドレッシング性能が低下する。
【0044】
また、本実施例のドレッシング工具24では、第1砥粒36、第2砥粒38と無機結合剤40との間および無機結合剤40と工具本体28との間の熱膨張差は、±5×10-6以下、さらに好適には±4×10-6以下、最も好適には±3×10-6以下とされたものである。このようにすれば、焼成時或いは焼成後にクラックが発生することが防止される。
【0045】
また、前述の砥粒付着工程54において振りかけられる混合砥粒は、第1砥粒36および第2砥粒38が個数比で1:1乃至1:10の範囲内、好適には1:2乃至1:5の範囲内で混合されたものである。このようにすれば、第1砥粒36の1個当たりの荷重が高められてドレッシング性能が得られる。第1砥粒36の個数が1:1或いは1:2を上まわると第1砥粒の1個当たりの荷重が十分に得られ難くなってドレッシング性能が低下し、1:10或いは1:5を下まわると第1砥粒36の1個当たりの荷重が高くなり過ぎて脱落が発生する。
【0046】
また、前述の無機結合材ペースト塗布工程42或いはドットパターン印刷工程48において用いられる無機結合剤ペースト44或いは砥粒付着用ペースト50は、前記無機結合剤粉体が有機溶剤或いは水のような溶媒中に分散させられたスラリー状の流動体であって、焼成工程60における焼成時には消失する物質、たとえば、無機結合剤粉体の凝集を抑制するための分散剤、印刷などの塗布作業に適したペースト粘度とするための増粘剤、乾燥時の無機結合剤粉体を基体に固着させる粘結剤などが必要に応じて含まれるので、塗布作業或いは印刷作業が容易となる利点がある。
【0047】
また、前述のドレッシング工具24の製造工程において、ドットパターン印刷工程48に先立って、無機材料製工具本体28のドレッシング面30に無機結合剤ペースト44を一面に塗布する無機結合剤ペースト塗布工程42が設けられていることから、第1砥粒36を工具本体28に十分な強度で固着させるために必要な量の無機結合剤が予め工具本体28のドレッシング面30に塗布されるので、ドットパターン印刷工程48における印刷は、第1砥粒36および第2砥粒38を付着させるための厚みでよく、ドットパターン印刷において十分な量の無機結合剤を塗布するための厚みを形成する場合に比較して、ドットパターンのだれなどがなくなって印刷が容易となる。
【0048】
また、前述のドレッシング工具24の製造工程において、ドットパターン印刷工程48により印刷されるドットパターンは、面積当たりの個数が均一となるように一定の密度で複数個のドットが前記ドレッシング面に規則的に配列されたものであることから、第1砥粒36の1つ当たりに加えられる荷重が比較的均等になるので、高い研磨能率が得られるとともに第1砥粒36の脱落が防止される。
【0049】
また、前述のドレッシング工具24の製造工程において、ドットパターン印刷工程48により印刷されるドットパターンは、第1砥粒36の平均粒径の30乃至70%の径を有する円形パターンであるので、ドットパターンが印刷されたドレッシング面30に第1砥粒36が振りかけられるとき、1個のドットパターンに対して1個の第1砥粒36を好適に付着させることができる。
【0050】
以上、本発明の一実施例を図面を用いて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0051】
たとえば、前述の実施例のドレッシング工具24は、その工具本体28が無機材料焼結体や高融点ガラスから全体が構成されていたが、たとえば砥粒を固着させた無機材料製部材をたとえばステンレス鋼などの金属製の治具(本体)に接着することにより構成されたものであってもよい。
【0052】
また、前述のドットパターン印刷工程48において用いられる砥粒付着用ベースト50は必ずしも無機結合剤を含むものでなくてもよい。要するに、第1砥粒36および第2砥粒38を付着させるための粘着性を備えたものであればよい。
【0053】
また、図3のドレッシング工具24の製造工程において、無機結合剤ペースト塗布工程42或いはドットパターン印刷工程48では、無機結合剤ペースト44或いは砥粒付着用ベースト50がインクジェットによって塗布されても差し支えない。
【0054】
また、前述の実施例において、無機結合剤ペースト塗布工程42およびドットパターン印刷工程48に用いられる無機結合剤ペースト44および砥粒付着用ベースト50は、無機材料粉体以外の組成が相互に異なるものでもよい。たとえば、無機結合剤ペースト44ではスプレーに用いられるような水性ペーストとし、砥粒付着用ペースト50ではスクリーン印刷適性を高めるためのチクソトロピック性が設けられた高い粘性の有機溶剤性ペーストとされたものでもよい。
【0055】
また、ドットパターンで印刷された砥粒付着用ペースト50がその下層の乾燥固化された無機結合剤ペースト44によって溶剤が吸収されて急速にその濡れが失われることを防止するために、固化された無機結合剤ペースト44上に非吸収層を設けた後に、或いは無機結合剤ペースト44が一旦焼成された後に砥粒付着用ペースト50によりドットパターンで印刷されてもよい。
【0056】
また、前述のドットパターン印刷工程48に用いられるドットパターンの個々のドットの形状は円形であったが、必ずしも円形でなくてもよく、三角形、四角形などであってもよい。
【0057】
また、前述の焼成工程60では非酸化雰囲気すなわち窒素雰囲気下で焼成されていたが、それはダイヤモンドの変質を防止するためであるので、第1砥粒36および第2砥粒38が酸化雰囲気焼成下で変質しないものである場合には、必ずしも非酸化雰囲気下で焼成されなくてもよい。
【0058】
また、前述の実施例において、砥粒混合工程52は製造場所とは別の場所において行われ、既に混合された混合砥粒を購入して砥粒付着工程54に用いるものであってもよい。
【0059】
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の平面研磨装置の構成の要部を簡単に説明する正面図である。
【図2】図1の平面研磨装置に用いられるドレッシング工具のドレッシング面を説明する図である。
【図3】図2のドレッシング工具の製造工程の要部を説明する図である。
【図4】図3の無機結合剤ペースト塗布工程および第1乾燥工程を経た状態を説明する図である。
【図5】図3のドットパターン印刷工程を経た状態を説明する図である。
【図6】図3の砥粒付着工程、第2乾燥工程および非付着砥粒除去工程を経た状態を説明する図である。
【図7】図3の焼成工程を経た状態を説明する図である。
【図8】図3の製造工程を経ることにより得られた実際のドレッシング工具のドレッシング面を示す電子顕微鏡写真である。
【図9】図3の製造工程を経ることにより得られた実際のドレッシング工具のドレッシング面を示す電子顕微鏡写真であって、図8をさらに拡大して示している。
【符号の説明】
12:平面研磨装置
18:研磨パッド
24:ドレッシング工具
28:工具本体
30:ドレッシング面
36:第1砥粒
38:第2砥粒
40:無機結合剤
52:砥粒混合工程(混合砥粒用意工程)
48:ドットパターン印刷工程
50:砥粒付着用ペースト
54:砥粒付着工程、58:非付着砥粒除去工程(砥粒付着除去工程)
60:焼成工程
Claims (5)
- 研磨パッドの表面の目詰まりを除去するために該表面に摺接させられるドレッシング工具の製造方法であって、
第1砥粒と平均粒径が該第1砥粒よりも小さい第2砥粒とが所定の割合で混合された混合砥粒を用意する混合砥粒用意工程と、
少なくとも表面が無機材料製の工具本体のドレッシング面に前記第1砥粒の平均粒径よりも小さく且つ該第1砥粒の平均粒径の30%よりも大きい径の複数個のドットから成るドットパターンを用いて砥粒付着用ペーストを印刷するドットパターン印刷工程と、
該ドットパターン印刷工程によりドットパターンで印刷された砥粒付着用ペーストに前記混合砥粒の一部を付着させ、且つ付着しない砥粒を除去する砥粒付着除去工程と、
前記ドットパターンで印刷された砥粒付着用ペーストに前記混合砥粒が付着した状態で焼成することにより、無機結合剤層によって混合砥粒を固着させる焼成工程と
を、含むことを特徴とするドレッシング工具の製造方法。 - 前記混合砥粒は、前記第1砥粒および第2砥粒が個数比で1:1乃至1:10の範囲内で混合されたものである請求項1のドレッシング工具の製造方法。
- 前記ドットパターン印刷工程に先立って、無機材料製工具本体のドレッシング面に無機結合剤ペーストを一面に塗布する無機結合剤ペースト塗布工程が設けられる請求項1のドレッシング工具の製造方法。
- 前記ドットパターン印刷工程により印刷されるドットパターンは、面積当たりの個数が均一となるように一定の密度で複数個のドットが前記ドレッシング面に規則的に配列されたものである請求項1のドレッシンク工具の製造方法。
- 前記ドットパターン印刷工程により印刷されるドットパターンは、前記第1砥粒の平均粒径の30乃至70%の径を有する円形パターンである請求項1のドレッシング工具の製造方法。
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