JP3729144B2 - 文書作成支援装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ワードプロセッサなどの文書作成装置に付加され、文書作成時に文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の技術の進歩は、ワードプロセッサやワークステーション上の文書編集エディタなどにおいて、手軽に文書を作成できるような作業環境を提供する文書作成装置を実現している。このような文書作成装置においては、文書を作成する場合の書類の外見上の体裁を形成するための操作の簡便化や印刷の品質の向上は実現されているが、文書内容の品質の向上は十分にサポートされていない。したがって、内容的に高品質な文書を作成しようとすると、文書の内容の品質の向上をサポートするための文書作成ノウハウが必要となる。
【0003】
より高品質な文書を作成するための文書作成ノウハウは、ノウハウ解説書などの書籍として発行されている。従来の技術で、一般的なノウハウ情報を提供する装置を構成するには、例えば、知識データベースにノウハウ情報のデータを入力し、ユーザが検索キーワードなどを用いて知識データベースからノウハウ情報を検索するような装置を構築すれば良い。しかし、ノウハウ情報を得るための適切な検索手法が開発されていないので、十分に実用となる装置が構成できない。
【0004】
つまり、このようなノウハウ情報の知識データベースシステムでは、例えば、知識データベースに蓄積されたノウハウ情報に付けられている検索キーワードを検索者が知る手段が存在しないと、必要なノウハウ情報を検索しにくい。すなわち、ユーザがある文書を作成しているとき、現在の文書作成状況に応じて、例えば、文書作成の開始時には、文書の目的、文書の種類などについて、その状況に合ったノウハウ情報を知りたいとしても、その場合に、文書の種類についてどのような検索キーワードをつけているのかということをユーザ(検索操作者)が知る仕組みがないと、ノウハウ情報の検索をうまく行うことができない。
【0005】
例えば、特開平5−101049号公報には、このような文書作成状況に応じての文書作成ノウハウ情報の検索を支援する文章作成装置の提案がある。この文章作成装置においては、キーワードを用いずに文書作成ノウハウを検索する方法として、文章の種類を選択し、文章を書いている途中で現在書いている部分に関係する文書作成ノウハウ(文章の書き順や書き方に関するガイド)を提示する。すなわち、ここでの文章作成装置においては、文書作成者が「論文」,「論説・解説」などの文章種類の中から所望のものを選択すると、その文章種類の文章の構成が「1. 問題を提起する」「1.1 出来事や現象を述べる」というような階層構造形式で示され、また、文書作成者がその構成の中のある部分を書くときに、その部分に関する書き方のポイントや発想のポイントが表示される。文書作成者が、例えば「1.1 出来事や現象を述べる」を選択すると、その部分に関する書き方や発想に関するノウハウが表示される。また、ユーザの要求によって文章表現ノウハウとして文章表現技法の説明が表示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、特開平5−101049号公報に記載の文章作成装置では、文章の種類と現在書いている構成部分を指示することにより、文章の中のある部分に合ったノウハウのみを提示することができるが、更に、改善すべき余地として、次のような課題が存在すると本発明者等は考える。
【0007】
つまり、第1点目として、そこでは、異なる文章種類であっても同じ役割を持つ部分には同じノウハウがあてはまるという仮定をしており、各文章種類に特有のノウハウの存在が考慮されていない点が挙げられる。このため、例えば、ある文章の中の「実験・調査・観察の方法を説明する」箇所については、文章の種類が、「調査報告/実験・調査・観察の結果を報告する」でも、「論文/実験・調査・観察による」でも、「論説・感想/実験・調査・観察にもとづいて述べる」でも、同じノウハウがあてはまると仮定し、「実験・調査・観察の方法を説明する」箇所のアウトラインは上記の3つの文章種類のいずれでも共通して使えるとしている。しかし、実際には、同じ事柄について述べる部分であっても、その部分に関するノウハウ情報は文章種類により異なる場合があり、そのような場合に対して十分に対応できていない。
【0008】
第2点目として、文章作成の段階の変化に応じて、その時点での個々のノウハウの重要度も変化すると考えられるが、ここでは、文章作成のプロセスにおけるノウハウの重要度の変化に対応していない点が挙げられる。すなわち、文書作成者に対して、提示しているノウハウ情報の中からその時点において重要なノウハウを選択するという負担を強いている。例えば、序論の中で書くべき事柄に関するノウハウと、文章で用いる語句に関するノウハウがあるとすると、前者は文章の構成を考えているときに重要度が高くなり、後者は細かい表現について点検しているときに重要度が高くなる。これらのノウハウ情報が文書作成者に対して、同じように並んで提示されているとすると、文書作成者は、自分の行っている作業内容を自覚して、これに基づいて自分にとって重要なノウハウを選択するという作業を行わなければならない。
【0009】
また、第3点目として、ある箇所に対して関係するノウハウを全て一度に表示している点が挙げられる。文書作成者は、表示されている全てのノウハウを全て適用するというよりは、自分にとって実行しやすいものや効果が上がりやすいものを選んで実行するが、これに対する配慮がなされていない。つまり、提示されるノウハウには、文書作成者が頻繁に使うノウハウとほとんど使わないノウハウが両方含まれているが、それらの間には区別がない。ここで、文書作成者が「これまであまり見たことがないノウハウを使いたい」とか「よく使うノウハウを思いだしたい」という要求を持ったとしても、現在、表示されている各ノウハウがどれだけよく用いられているかということについての情報は文書作成者には提供されていないので、文書作成者は表示されているノウハウを1つ1つ読んで自分の所望するものであるかを確認しなければならない。この作業は、文書作成者にとってその時点では重要でないノウハウを読むという負担となる。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の目的は、ユーザが文書作成のためのノウハウを検索する際に、ユーザの希望によるノウハウ検索における優先使用情報により、必要なノウハウ情報を優先的に検索して表示し、高品質な文書を容易に作成できる文書作成支援装置を提供することにある。
【0011】
本発明の第2の目的は、ユーザが文書作成のためのノウハウを検索する際に現在の文書作成状況に応じた優先使用情報により、必要なノウハウ情報を容易に検索でき、高品質な文書を容易に作成できる文書作成支援装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明による文書作成支援装置は、基本構成として、文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置において、文書作成ノウハウを保持するノウハウ保持手段と、例えば、キーワード、文書作成状況、履歴情報などノウハウ検索に関する指示を受け付ける指示受付手段と、前記指示受付手段により入力された指示に基づいて文書作成ノウハウの優先使用情報を決定する優先使用情報決定手段と、前記優先使用情報決定手段が決定した優先使用情報を利用して前記ノウハウ保持手段から文書作成ノウハウを選択し提示するノウハウ選択提示手段とを備える。
【0014】
本発明による文書作成支援装置は、文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置において、文書作成ノウハウを保持するノウハウ保持手段と、文書作成状況に関する指示を受け付ける文書作成状況指示受付手段と、前記文書作成状況を利用して文書作成ノウハウの中から優先使用情報を決定する優先使用情報決定手段と、優先使用情報決定手段が決定した優先使用情報を利用してノウハウ保持手段から文書作成ノウハウを選択し提示するノウハウ選択提示手段とを備えることを特徴とする。すなわち、具体的には、文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置において、ノウハウ情報をノウハウの内容とユーザ指示キーワードと優先キーワードとの組として保持するノウハウ保持手段と、文書作成状況の項目に対応する前記優先キーワードに対して評価点を設定している優先項目設定テーブルと、ノウハウ情報の検索条件としてユーザ指定キーワードの入力を受け付ける検索条件入力手段と、前記文書作成状況の項目を表示して当該項目の選択指示を受け付ける文書作成状況受付手段と、受け付けた文書作成状況の項目により前記優先項目決定テーブルを参照して評価点の高い優先キーワードを選択する優先使用情報決定手段と、前記優先使用情報決定手段が選択した優先キーワードおよび前記検索条件入力手段で受け付けたユーザ指示キーワードに基づいて前記ノウハウ保持手段からノウハウ情報を選択し提示するノウハウ選択提示手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
【作用】
本発明の文書作成支援装置においては、基本動作では、ノウハウ保持手段が、文書作成ノウハウを保持している。指示受付手段が、例えば、キーワード、文書作成状況、履歴情報などノウハウ検索に関する指示を受け付けると、優先使用情報決定手段が、指示手段により入力された指示に基づいて文書作成ノウハウの優先使用情報を決定する。そして、ノウハウ選択提示手段が、優先使用情報決定手段が決定した優先使用情報を利用して、前記ノウハウ保持手段から文書作成ノウハウを選択し提示する。これにより、文書作成ノウハウがユーザに提示される。ここでは、例えば、文書作成状況またはノウハウ検索の履歴情報の指示により、ノウハウ検索が指示され、指示に基づいたノウハウ検索における優先使用情報により、必要なノウハウ情報が検索されて提示される。このため、ユーザは、煩雑なノウハウ検索のための操作を行うことなく、必要な文書作成ノウハウの情報が得られる。
【0017】
また、本発明の文書作成支援装置においては、ノウハウ保持手段が、文書作成ノウハウを保持しており、文書作成状況指示受付手段が、文書作成状況に関する指示を受け付けると、優先使用情報決定手段は、文書作成状況を利用して文書作成ノウハウの中から優先使用情報を決定する。そして、ノウハウ選択提示手段が、優先使用情報決定手段が決定した優先使用情報を利用してノウハウ保持手段から文書作成ノウハウを選択し提示する。つまり、具体的には、ここではノウハウ保持手段が、ノウハウ情報をノウハウの内容とユーザ指示キーワードと優先キーワードとの組として保持しており、優先項目設定テーブルに、文書作成状況の項目に対応する前記優先キーワードに対して評価点を設定する。検索条件入力手段が、ノウハウ情報の検索条件としてユーザ指定キーワードの入力を受け付け、文書作成状況受付手段が、前記文書作成状況の項目を表示して当該項目の選択指示を受け付けると、優先使用情報決定手段が、受け付けた文書作成状況の項目により前記優先項目決定テーブルを参照して評価点の高い優先キーワードを選択する。そして、ノウハウ選択提示手段が、前記優先使用情報決定手段が選択した優先キーワードおよび前記検索条件入力手段で受け付けたユーザ指示キーワードに基づいて前記ノウハウ保持手段からノウハウ情報を選択し提示する。これにより、文書作成ノウハウがユーザに提示される。
【0018】
ここで、文書作成状況指示受付手段により受け付ける文書作成状況に関する指示としては、つまり、文書作成状況の項目として選択指示するものは、例えば、文書作成の目的,文書種類,文書配布対象者の情報,文書作成作業の進み具合,編集対象である文書の構成要素,編集操作の情報などである。
【0019】
このように、文書作成に関するノウハウを検索する際に、現在の文書作成状況により、これに合致したノウハウを優先的に提示することにより、効果的なノウハウ検索を行うことができる。例えば、ユーザが、個々のノウハウにつけられた検索属性の値の他に、文書作成状況指示受付手段において文書作成の目的や文書の種類など現在の文書作成状況を表す言葉を指定すると、優先使用情報決定手段は、ユーザの指定した文書作成状況に基づき、現在の状況に合った検索属性の値を決定し、ノウハウ選択提示手段は、ユーザの指定した検索属性の値と優先使用情報決定手段が決定した検索属性の値とを用いて現在の文書作成状況に合致したノウハウを優先的に検索し表示する。
【0020】
このため、文書作成の際に、現在の文書作成状況を指示することにより、多くのノウハウの中から現在の文書作成の状況に合致したノウハウを簡単に得ることができ、従来に比べて、ユーザは多くのノウハウの中でも現在の状況により有効なノウハウに着目して文書作成をすることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の一実施例にかかる文書作成支援装置の要部の構成を示すブロック図である。図1において、10は文書作成ノウハウを格納しているノウハウ保持部、11は第1ノウハウ検索部、12は第2ノウハウ検索部、13はツール選択部である。20は第1ノウハウ検索部の優先項目決定部、21は第1ノウハウ検索部の検索条件設定部、22は第1ノウハウ検索部の検索結果表示部である。23は第2ノウハウ検索部の提示条件設定部、24は第2ノウハウ検索部の履歴検索表示部、25は第2ノウハウ検索部の検索実行部、26は第2ノウハウ検索部の履歴情報管理部である。
【0025】
ノウハウ保持部10は、後述するように、複数のフィールドから構成されるテーブル形式に各々レコードにより文書作成ノウハウ(図5,図9,図13)を保持している。第1ノウハウ検索部11は、ユーザから文書作成状況の指示を受け付け、文書作成状況から前記ノウハウ保持部の文書作成ノウハウを検索してノウハウ情報を提示する。また、第2ノウハウ検索部12は、ノウハウ検索の履歴情報を管理しており、当該履歴情報から前記ノウハウ保持部の文書作成ノウハウを検索して、ノウハウ情報を提示する。ツール選択部13は、ユーザの指示によるノウハウ検索モードの指示を受け付け、第1ノウハウ検索部11または第2ノウハウ検索部12を起動する。
【0026】
ユーザが文書作成ノウハウを希望する場合、ユーザは、検索モード選択部13を操作して、図4により後述するように、第1ノウハウ検索部11または第2ノウハウ検索部12を起動して、文書作成状況から、または過去に行ったノウハウ検索の履歴情報から、文書作成ノウハウを検索して取得する。これにより、ユーザは、複雑なノウハウ検索のための操作を行うことなく、必要な文書作成ノウハウの情報が容易に得ることができる。
【0027】
なお、ここでの以下の説明では、ノウハウ検索部の機構を、第1ノウハウ検索部11および第2ノウハウ検索部12の2つに分割して構成し、第1ノウハウ検索部11または第2ノウハウ検索部12をそれぞれ個別に指定して起動し、それぞれを個別に動作させるものとして説明するが、これらは、一体に構成されても良い。つまり、第1ノウハウ検索部11および第2ノウハウ検索部12の2つが区別されることなく、同時に起動されて、双方のノウハウ検索が同時に使用できるように構成されても良い。また、同時に起動する場合においても、それぞれのノウハウ検索を行う操作画面を個別に表示することにより、ユーザにわかり易い操作画面が提供できる。その場合、単なるノウハウ検索部の選択のための検索モード選択部13は設けられず、これは、ノウハウ検索の開始を指示する操作部分となる。また、それぞれのノウハウ検索部が単独のものとして構成されてもよく、その場合にも、各々の単独のノウハウ検索部は問題なく動作する。つまり、文書作成支援装置が第1ノウハウ検索部11または第2ノウハウ検索部12のいずれか一方のみを備えた構成となる。
【0028】
ところで、第1ノウハウ検索部11には、図1に示すように、優先項目決定部20と、検索条件指示部21と、検索結果表示部22とが備えられている。ユーザの指示により、第1ノウハウ検索部11が起動されると、検索条件設定部21が、ユーザから文書作成状況の指示を受け付け、優先項目決定部20が、ユーザが指示した文書作成状況に応じて文書作成ノウハウの優先使用情報を決定する。そして、検索結果表示部22は、優先項目決定部20が決定した優先使用情報の各々の項目を利用して文書作成ノウハウの中からノウハウを選択し提示する。
【0029】
ここで、検索条件設定部21が受け付ける文書作成状況の情報は、例えば、文書作成の目的,文書種類,文書配布対象者などの情報であり、また、文書作成状況の状況情報としては、更に、文書作成作業の進み具合,編集対象である文書の構成要素,編集操作の情報が利用される。
【0030】
このように、文書作成に関するノウハウを検索する際に、現在の文書作成状況の情報により、これに合致したノウハウを優先的に提示することができ、より効果的なノウハウ検索を行うことができる。すなわち、例えば、ユーザが、個々の文書作成ノウハウの情報につけられた検索属性(キーワード)の値の他に、検索条件設定部21においては、文書作成の目的や文書の種類など現在の文書作成状況を表す言葉の情報を指定する。
【0031】
優先項目決定部20はユーザの指定した文書作成状況に基づき、現在の文書作成状況に合った検索属性(ノウハウ検索のキーワード)の値を決定する。検索結果表示部22は、図示しない検索処理実行部を備えており、検索条件設定部21によりユーザの指定した検索属性の値と、優先項目決定部20が決定した検索属性の値とを用いて、現在の文書作成状況に合致した文書作成ノウハウの情報を優先的に検索して表示する。
【0032】
このようにして、第1ノウハウ検索部11を用いるノウハウ検索では、文書作成の際に、現在の文書作成状況を指示することにより、多くの文書作成ノウハウの中から現在の文書作成の状況に合致した文書作成ノウハウを簡単に得ることができ、従来に比べて、ユーザは多くの文書作成ノウハウの中でも現在の状況により有効なノウハウに着目して文書作成をすることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【0033】
ところで、第2ノウハウ検索部12には、同じく図1に示すように、履歴情報管理部26と、検索実行部25と、履歴検索表示部24と、提示条件設定部23とが備えられている。履歴情報管理部26には、過去の所定期間の間にノウハウ検索が行なわれた結果の履歴情報が、履歴情報テーブル(図14)に格納されて管理されている。検索実行部25が、検索キーワードにより検索処理を実行すると共に、履歴情報管理部26が保持する履歴情報を利用して、例えば、提示頻度が高い順に文書作成ノウハウを選択する。また、単に過去の所定期間の履歴情報を利用して、提示された順にまたは逆順にノウハウ保持部10で保持されている文書作成ノウハウの中からノウハウを選択する。履歴検索表示部24は、ユーザの指示を受け付けて、ユーザが希望する順に整理して、検索実行部25が選択したノウハウを提示する。
【0034】
その場合、提示条件設定部23において、ユーザがノウハウを選択する際の選択基準となるノウハウの提示頻度を指定する。また、提示条件設定部23において、使用する履歴情報の時間的範囲を指示する。
【0035】
このように、第2ノウハウ検索部12を用いて、文書作成に関するノウハウを検索する場合は、履歴情報管理部26が過去にノウハウ検索を行った結果の履歴情報を管理しており、この履歴情報を用いて、提示頻度の多寡や使用する履歴情報の時間的範囲など、検索履歴に関する条件により文書作成ノウハウの優先順位を指定して提示する。これにより、効果的なノウハウ検索を行うことができる。
【0036】
例えば、ユーザが、提示条件設定部23により履歴検索表示部24を介して、個々の文書作成ノウハウにつけられた検索属性(検索キーワード)の値の他に、優先的検索の条件として提示頻度の多寡や使用する履歴情報の時間的範囲などノウハウ情報を提示する場合の履歴検索の条件を指定すると、検索実行部25は、ユーザの指定した検索属性の値と履歴情報管理部26が保持する履歴情報とを用いて、該当するノウハウを優先的に検索し、履歴検索表示部24はその結果を表示する。
【0037】
このため、文書作成の際に、検索の条件として提示頻度の多寡など履歴検索に関する条件を指示することにより、多くのノウハウの中から既知または未知のノウハウを簡単に得ることができる。従って、従来に比べて、ユーザは所望のノウハウをより簡単に見つけることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【0038】
次に、本実施例の文書作成支援装置における処理要素の動作について、具体例に基づいて説明する。つまり、文書作成ノウハウとして、色付けに対するノウハウと説明文の記述に対するノウハウが保持されており、これらのノウハウ情報を検索する場合の具体例を説明する。図2は、ツール選択部の処理フローを示すフローチャートであり、図3は、ツール選択部が参照するツール情報テーブルの一例を示す図であり、また、図4は、ツール選択部のユーザインタフェースの操作画面の一例を示す図である。次に、これらの図を参照して、ツール選択部の動作を具体的に説明する。
【0039】
図2を参照して、ツール選択処理の概要を説明する。処理を開始すると、ステップ31において、ユーザの入力領域を表示し、次に、ステップ32において、表示した入力領域においてノウハウと検索条件のユーザ指示を受け付ける。次に、ステップ33において、受け付けられたユーザの指示に従って、対応するツールを検索する。そして、次のステップ34において、ユーザ指示された条件に合った対応するツールが存在するか否かを判定する。この判定の結果、対応するツールが存在しない場合には、ステップ35に進み、エラーメッセージを表示する。また、ステップ34の判定の結果において、対応するツールが存在する場合、ステップ36に進み、対応するツールを起動して、ここでの処理を終了する。
【0040】
つまり、ユーザが、文書エディタのメニューなどからノウハウ検索開始を指示すると、ここでのツール選択部が起動され、図2に示すような処理フローに従って、ツール選択処理が実行される。その場合、ツール選択部は、ツールを決定するための選択肢を、図3に示すようなツール情報テーブル37から検索して得ることにより、これらの選択肢を、図4に示すように、ツール選択ウィンドウ40の操作画面において、選択ボタンとして表示する。
【0041】
図3に示すツール情報テーブル37においては、ツールを決定するための選択肢が、ノウハウの種類37aと、ノウハウにつけられているキーワード以外の検索条件37bとの各々の項目データにより規定されている。ここでノウハウの種類37aの項目では、「色づけ」,「説明文」および「色づけ+説明文」という項目が設けられており、キーワード以外の検索条件37bの項目では、「文書作成状況」および「検索履歴」という項目が設けられている。これらの項目は、ノウハウ保持部に格納されている文書作成ノウハウの内容に応じて設定される。したがって、この場合のツール情報テーブル37による選択肢では、「色づけ」と「説明文」とは同時に選択されてもよいが、キーワード以外の検索条件37bでは、「文書作成状況+検索履歴」という項目はないので、ここでの「文書作成状況」と「検索履歴」は同時に選択できない。
【0042】
また、このツール情報テーブル37において、それぞれのツールを識別する情報(A,B,C,D)は、英文字の識別番号となっているが、他の形式の情報であってもよい。例えば、各々のツール(第1ノウハウ検索部11,第2ノウハウ検索部12など)を起動するためのコマンドであってもよい。なお、このツール情報テーブル37における空欄の部分は、その選択肢の組合せに対応するツールが存在しないことを表している。このように、ツール情報テーブル37においては、ツールが起動できない選択肢の組合せが存在するが、全ての選択肢の組合せに対して対応するツールを用意するようにしてもよい。
【0043】
また、1つの欄に複数のツールの識別番号がある選択肢の場合、すなわち、ユーザ指示により、ノウハウの種類37aの項目が「色づけ+説明文」であり、キーワード以外の検索条件37bの項目が「検索履歴」である条件の入力が行なわれた場合、ツールの識別番号C,Dが選択されると、ここでは、同時にそれら複数のツールを起動するように構成しているが、そうでなくてもよい。例えば、ユーザ指示の条件の入力により、複数のツールが対応することがわかった時点で、ユーザインタフェースの操作画面では、選択メニューを表示し、複数のツールのうちの1つまたはいくつかをユーザに選択させ、ユーザの選択したツールだけを起動するようにしてもよい。
【0044】
このようなツール情報テーブル37の選択肢に従っ表示されるユーザインタフェースの操作画面が、図4に示されている。ツール選択部が起動されて表示されるツール選択ウィンドウ40では、起動するツールの選択肢を受け付ける入力領域として、ノウハウの種類の選択ボタン41と、キーワード以外の検索条件の選択ボタン42とが表示される。マウスポインタなどにより、ユーザが選択ボタン41および選択ボタン42のいずれかを選択すると、その選択指示された内容に従って、対応のツールが起動される。
【0045】
前述したように、「色づけ」と「説明文」は同時に選択できるが、「文書作成状況」と「検索履歴」は同時に選択できないため、ツール選択ウィンドウ40においては、ノウハウの種類の選択ボタン41では複数のボタンの選択が許されるが、キーワード以外の検索条件の選択ボタン42の選択では2者択一の選択だけが許される構成となっている。
【0046】
このようにして、ツール選択テーブル37の内容に従い、ツールを決定するための選択肢が、ツール選択ウィンドウ40の選択ボタンとして表示されるので、ユーザが、ツール選択ウィンドウ40において、ノウハウを得るためのツールを決定する選択ボタンをマウスなどで選択する。これにより、ユーザの選択入力が受け付けられる。ユーザからツール起動の指示入力を受け付ると、ツール選択部は、ツール選択テーブル37の内容を参照し、ユーザのボタンの選択結果に対応するツールを検索して、そのツールを起動する。なお、ユーザの選択結果に対応するツールが存在しないときには、別に設けられたメッセージウィンドウにエラーメッセージを表示する。
【0047】
次に、上述のようにして、ノウハウの種類として「色づけ」の選択ボタンが選択され、キーワード以外の検索条件として「文書作成状況」の選択ボタンが選択された場合に、第1ノウハウ検索部が起動され、文書作成状況により文書作成ノウハウの「色づけ」に関するノウハウ情報を検索する。この場合のノウハウ情報を検索する操作例について、次に説明する。
【0048】
図5は「色づけ」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図であり、図6は「色づけ」に関するノウハウテーブルに対して優先キーワードを文書作成状況により選択する優先項目決定テーブルの一例を示す図である。また、図7は「色づけ」に関するノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図であり、図8は文書作成状況によるノウハウ検索処理の処理フローを示すフローチャートである。これらの図を参照して、例えば、文書エディタによって文書作成を行っている途中に、その文書作成状況により文書作成ノウハウの「色づけ」に関するノウハウ情報を検索する場合の操作例について説明する。
【0049】
ノウハウ保持部10においては、文書作成ノウハウの1つとして、例えば、文書の色づけに関するノウハウが、図5に示すように、ノウハウテーブル43として保持されている。ノウハウテーブル43は、ノウハウの内容フィールド43aとユーザ指示キーワードフィールド43bと優先キーワードフィールド43cから構成されており、1組の色づけノウハウの情報が、ノウハウの内容とユーザ指示キーワードと優先キーワードとの組として保持されている。ここでのユーザ指示キーワードは、ユーザが検索条件設定部21において入力する検索キーワードであり、また、優先キーワードは、ユーザが指定した文書作成状況に基づいて優先項目決定部20が決定する検索キーワードである。
【0050】
優先項目決定部20においては、このノウハウテーブル43の優先キーワードフィールド43cにおける優先キーワードに対応して、図6に示すように、優先項目決定テーブル44が設けられる。図6に示す優先項目決定テーブル44は、図5に示す文書の色づけに関するノウハウのノウハウテーブル43に対応するものとなっている。つまり、図5に示すノウハウテーブル43における優先キーワードとしては、「見栄え」,「理解」,「再利用」という3種類が用いられ、この3種類の優先キーワードに対して、優先度を決定する場合の評価点が、優先項目決定テーブル44において設定される。また、優先キーワード以外に、各々のノウハウには、ユーザが指定できる検索キーワードがユーザ指示キーワードとして付加され、ここでは「強調」,「目立つ」,「読み易い」などのキーワードが付けられている例を示しているが、別のものがあっても良い。
【0051】
優先項目決定テーブル44は、ユーザが指定する文書作成の状況と、ノウハウテーブル43において保持されている優先キーワードとの関係を評価点として表すためのものである。このため、優先項目決定テーブル44には、図6に示すように、文書作成状況フィールド44aと、優先キーワードの評価点フィールド44cとが設けられている。ユーザの文書作成状況に関する情報を、検索条件設定部21から受け取り、優先項目決定テーブル44に基づき現在の文書作成における優先キーワードを決定する。つまり、ユーザが指定した文書作成状況の各項目に対して、各々の優先キーワードにあてはまる度合いを、評価点として表現しており、ノウハウ検索において、どの優先キーワードを用いるかを、ユーザが指定した文書作成状況から、それぞれの優先キーワードの合計点数を計算し、もっとも点が高い優先キーワードを採用する。
【0052】
優先項目決定テーブル44を用いて優先キーワードを決定する場合、例えば、文書作成の目的および文書種類から、文書作成状況を「目的=伝達」,「文書種類=詳細報告書」として、ユーザが文書作成状況を入力した場合、各優先キーワードの決定の評価点は、「見栄え」の優先キーワードが0点となり、「理解」の優先キーワードが2点となり、「再利用」の優先キーワードが1点となる。この結果、評価点が最も高い「理解」を優先キーワードとして採用する。
【0053】
前述したように、ツール選択部の操作により、文書作成状況により文書作成ノウハウの「色づけ」に関するノウハウ情報を検索する第1ノウハウ検索部11が起動すると、図7に示すような「色づけノウハウ」を検索するための検索ウィンドウ45が開かれるので、この検索ウィンドウ45の操作により、文書作成状況を指示して「色づけ」に関するノウハウ情報を検索する。
【0054】
この場合、検索ウィンドウ45においては、ノウハウ検索のための検索条件を設定する入力領域として、ユーザ指示キーワードの第1入力領域46と、文書作成状況の指示のための第2入力領域47とが設けられている。検索された結果の色づけノウハウの情報は、下部側のノウハウ表示領域48に表示される。第1入力領域46は、ユーザが指示するユーザ指示キーワードをテキスト形式で入力する入力フィールドとなっており、また、第2入力領域47は、文書作成状況の指示をボタン選択により入力するように構成されており、「目的」ボタンと「文書種類」ボタンとが設けられている。更に、優先度が高いノウハウの検索の実行を選択するため「優先選択」ボタンが設けられている。これらのボタンの選択により、文書作成状況を指定し、優先度が高いノウハウの検索の実行を指定して、ノウハウ検索を行うことになる。検索された結果のノウハウ情報は、下部側のノウハウ表示領域48に1つずつ表示される。表示されていないノウハウ情報を見る場合には、左側に設けられている「前」ボタンおよび「次」ボタンを用いて、順次に表示させる。
【0055】
ここでのノウハウ情報の検索処理は、図8に示す処理フローに従って処理が進行する。図8を参照して説明する。ユーザが文書作成中において、文書作成ノウハウ検索を指示したとき、ここでの第1ノウハウ検索部11が起動され、処理が開始される。処理が開始されると、ステップ51において、ユーザの入力領域を表示する。この処理により、図7に示すように、検索ウィンドウ45が開かれ、この検索ウィンドウ45において、検索条件設定部21は、第1入力領域46に、ユーザ指示キーワードの入力のため入力フィールドを表示すると共に、更に、第2入力領域47には、優先検索の実行を選択する選択ボタンを表示し、優先項目決定部20から優先項目決定テーブル44により優先項目の決定に用いる文書作成状況の選択肢を検索して、選択ボタンとしてを表示する。
【0056】
次に、ステップ52において、キーワードと文書作成状況のユーザ指示を受け付ける。つまり、検索ウィンドウ45において、ユーザがユーザ指示キーワードを入力し、また、優先検索を指示して表示されている文書作成状況の中から自分の状況にあったものを選び、検索開始を指示する。この入力イベントが受け付けられて、ノウハウ情報の検索処理が開始される。
【0057】
ユーザ指示が受け付けられ、ノウハウ情報の検索処理が開始されると、ステップ53に進み、ユーザは優先検索を指示したか否かを判定し、優先検索が指示されていると、ステップ54において優先項目を決定し、決定した優先項目に従って、次のステップ55において、文書作成ノウハウの検索を行い、次のステップ56において、検索した結果の文書作成ノウハウを表示する。また、優先検索が指示されていない場合には、そのまま、ステップ55に進み、文書作成ノウハウの検索を行い、次のステップ56において、検索した結果の文書作成ノウハウを表示する。そして、ステップ52に戻り、ステップ52からの処理を繰り返す。
【0058】
つまり、ユーザが優先検索を指定している場合には、検索条件設定部21は、ユーザの文書作成状況に関する入力を優先項目決定部20に伝達する。優先項目決定部20は、ユーザの文書作成状況に関する入力を検索条件設定部21から受け取り、優先項目決定テーブル44に基づき、優先項目を決定し、決定した優先項目を検索条件設定部21に伝達する。検索条件設定部21は、ユーザの入力したキーワードと優先項目を、検索結果表示部22へ送ると、検索結果表示部22では、検索条件設定部21から伝えられたキーワードと優先項目を受け取り、ノウハウ保持部10からノウハウを検索し、その検索結果を表示する。
【0059】
このようなノウハウ検索の具体例として、ユーザが検索条件として、同じユーザ指定キーワードを入力しても、文書作成状況に応じて、異なる文書作成状況を指定すると、検索されて表示されるノウハウ情報が異なる場合の検索処理の例を説明する。
【0060】
図5に示すような「色づけノウハウ」のノウハウテーブル43からノウハウ情報の検索を行う場合、図7に示すように、ユーザが検索ウィンドウ45の第1入力領域46において、例えば、検索条件のキーワードとしてユーザ指定キーワードの「目立つ」を指定する入力操作を行ったとする。
【0061】
そして、第2入力領域47において、文書作成状況として「目的=伝達」を指定した場合、優先項目決定部20は、優先項目決定テーブル44に基づき、優先キーワードの評価点として、「見栄え」の優先キーワードは0点と計算し、「理解」の優先キーワードは1点と計算し、「再利用」の優先キーワードは0.5点と計算する。この結果、優先キーワードとして「理解」を採用する。そして、ノウハウテーブル43の検索にあたっては、「目立つ」と「理解」の両方のキーワードを持つノウハウの情報が検索される。したがって、検索結果としては、ノウハウテーブル43の中から、第1番目の『強調する文字は赤系統の色がよい(プレゼンテーション文書)』と第5番目の『モノクロに1色を加えると目立つ(ビジネス文書)』の2件が合致するので、この2件のノウハウ情報が検索結果表示部22により表示処理され、ノウハウ表示領域48において表示される。
【0062】
また、第2入力領域47において、文書作成状況として「目的=宣伝」を指定した場合、優先項目決定部20は、優先項目決定テーブル44に基づき、優先キーワードの評価点を計算するが、この場合には、「見栄え」の優先キーワードは1点と計算し、「理解」の優先キーワードは0点と計算し、更に、「再利用」の優先キーワードは0点と計算する。この結果、優先キーワードとして「見栄え」を採用する。ノウハウテーブル43の検索にあたっては、「目立つ」と「見栄え」の両方のキーワードを持つノウハウの情報が検索される。したがって、検索結果としては、ノウハウテーブル43の中から、第1番目の『強調する文字は赤系統の色がよい(プレゼンテーション文書)』と第3番目の『明度差配色をすると目立つ(ビジネス文書)』と第4番目の『原色や明度の高い色を用いると目立つ(プレゼンテーション文書)』の3件が合致するので、この3件のノウハウ情報が検索結果表示部22で表示処理され、ノウハウ表示領域48において表示される。
【0063】
このように、ユーザが検索条件として、同じユーザ指定キーワードを入力しても、文書作成状況の進行に合せて、異なる文書作成状況を指定すると、それに対応して、その状況に応じた適切な異なるノウハウ情報が検索され表示される。このため、文書作成の際、現在の文書作成状況を指示することにより、多くの文書作成ノウハウの中から現在の文書作成の状況に合致した文書作成ノウハウを簡単に得ることができ、従来に比べて、ユーザは多くの文書作成ノウハウの中でも現在の状況により有効なノウハウに着目して文書作成をすることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【0064】
次に、ノウハウテーブルおよび優先項目決定テーブルの内容が異なる場合のノウハウ情報の検索処理の例について説明する。図9は「説明文の記述」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図であり、図10は「説明文の記述」に関するノウハウテーブルに対して優先キーワードを文書作成状況により選択する優先項目決定テーブルの一例を示す図である。また、図11は「説明文の記述」に関するノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図である。これらの図を参照して、文書作成状況により文書作成ノウハウの「説明文の記述」に関するノウハウ情報を検索する場合の操作例について説明する。
【0065】
図9に示すように、この「説明文の記述」に関するノウハウテーブル57においては、優先キーワードとして、「つながりの良さ」および「要点の明瞭さ」という2種類が用いられる。このため、図10に示すように、優先項目決定テーブル58においては、この「つながりの良さ」および「要点の明瞭さ」の2種類の優先キーワードに対して、優先度を決定する場合の評価点が設定される。これらのノウハウテーブル57および優先項目決定テーブル58を用いるノウハウ情報の検索処理は、前述の場合と同様なので、ここではユーザが検索条件として、同じユーザ指定キーワードを入力しても、文書作成状況に応じて、異なる文書作成状況が指定されると、検索された表示されるノウハウ情報が異なるという場合の検索処理の例を説明する。
【0066】
図9に示すような「説明文の記述」に関するノウハウテーブル57からノウハウ情報の検索を行う場合、図11に示すように、ユーザが検索ウィンドウ60の第1入力領域61において、例えば、検索条件のキーワードとしてユーザ指定キーワードの「わかりやすい」を入力したとする。
【0067】
続いて、第2入力領域62において、この場合の文書作成状況として「作成段階=アイディアを出す」を指定した場合、優先項目決定部20は、優先項目決定テーブル58に基づき、優先キーワードの評価点として、「つながりの良さ」の優先キーワードは1点と計算し、「要点の明瞭さ」の優先キーワードは0点と計算する。この結果、優先キーワードとして「つながりの良さ」が採用される。そして、ノウハウテーブル57の検索にあたっては、「わかりやすい」と「つながりの良さ」の両方のキーワードを持つノウハウが検索される。したがって、検索結果としては、ノウハウテーブル57の中から、第3番目の『段落の中では、話を横道にそらさないほうが、言いたいことがよく伝わる』の1件が合致するだけなので、このノウハウ情報が、検索結果表示部22で表示処理され、ノウハウ表示領域63において表示される。
【0068】
また、第2入力領域62において、この場合の文書作成状況として「作成段階=わかりやすくする」を指定した場合、優先項目決定部20は、優先項目決定テーブル58に基づき、優先キーワードの評価点として、「つながりの良さ」の優先キーワードは0点と計算し、「要点の明瞭さ」の優先キーワードは1点と計算する。この結果、この場合の優先キーワードとして「要点の明瞭さ」が採用される。このため、ノウハウテーブル57の検索にあたっては、「わかりやすい」と「要点の明瞭さ」の両方のキーワードを持つノウハウが検索され、したがって、検索結果としては、ノウハウテーブル57の中から、第1番目の『序論・本論・結びという形式で書くと、内容を把握しやすい』と第2番目の『本論に対する導入となる事柄が序論において述べられていると、わかりやすい』の2件が合致するので、この2件のノウハウ情報が検索結果表示部22により表示処理され、ノウハウ表示領域63において表示される。
【0069】
このように、第1ノウハウ検索部11の文書作成状況によるノウハウ検索においては、ユーザのキーワードの選択入力を受け付け、優先度が高いノウハウ検索を行うかどうかのユーザ指示の入力を受け付けるため、検索条件設定部21が、優先項目決定部20から、優先項目の決定のために使用する文書作成状況の選択肢を検索して表示する。そして、優先検索の指定がなされ、ユーザの文書作成状況に関する選択入力の指定を受け付けると、検索条件設定部21は、その優先検索の指定および文書作成状況の指定を、優先項目決定部20に伝達し、優先項目決定部20から決定した優先項目の情報を受け取る。そして、検索結果表示部22に、ユーザが入力したキーワードと優先項目を伝達し、検索結果表示部22によりノウハウ検索を行って、その結果を表示する。
【0070】
ところで、前述したように、ツール選択部13により、ノウハウの種類として「説明文」の選択ボタンが選択され、キーワード以外の検索条件として「検索履歴」の選択ボタンが選択された場合には、第2ノウハウ検索部12が起動され、検索履歴を利用した文書作成ノウハウの「説明文の記述」に関するノウハウ情報が検索される。この場合のノウハウ情報を検索する操作例について、次に説明する。
【0071】
図12は、第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用したノウハウ検索処理の処理フローを示すフローチャートであり、図13は、検索履歴を利用したノウハウ検索のための「文書作成」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図である。図14は、検索履歴を利用したノウハウ検索のための履歴情報テーブルの一例を示す図であり、また、図15は、文書作成ノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図である。これらの図を参照して、例えば、文書エディタによって文書作成を行っている途中において、第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用して、「文書作成」に関するノウハウ情報を検索する場合の操作例について説明する。
【0072】
この場合、第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用するノウハウ検索では、最初にキーワードの指定によりノウハウ検索を行った検索履歴の情報が、履歴情報テーブルに格納されて管理され、その後に、履歴情報テーブルの検索履歴の情報を利用したノウハウ検索が実行される。
【0073】
まず、図12を参照して、検索履歴を利用するノウハウ検索処理について、その処理フローの概略を説明する。第2ノウハウ検索部1が起動され、処理が開始されると、ステップ71において、ユーザの入力領域を表示する。この処理により、図15に示すような、検索ウィンドウ80が開かれ、この検索ウィンドウ80において、提示条件設定部23により、第1入力領域81に、キーワードの入力のため入力フィールドを表示し、更に、第2入力領域82に、提示頻度の程度(「高い」および「低い」)を選択する選択ボタンを表示する。この時、検索結果を表示するノウハウ表示領域83も表示される。
【0074】
次に、ステップ72において、キーワードと提示頻度のユーザ指示を受け付ける。つまり、検索ウィンドウ80において、ユーザが検索条件のキーワードを入力し、また、提示頻度の程度を選択する選択ボタンを選択して、検索開始を指示する。この入力イベントが受け付けられると、次に、ステップ73に進み、文書作成ノウハウの検索が実行される。
【0075】
次に、ステップ74において、ユーザは提示頻度を指示したか否かを判定し、提示頻度が指示されていると、ステップ75において、ユーザの提示頻度の指示に合致したノウハウを選別して、ステップ76に進む。また、ステップ74において、提示頻度が指示されていないと、そのまま、ステップ76の処理に進む。次のステップ76においては、検索した結果により、ノウハウ検索の履歴情報を更新する。次に、ステップ77において、検索した結果の文書作成ノウハウをノウハウ表示領域83に表示する。そして、ステップ72に戻り、ステップ72からの処理を繰り返す。
【0076】
このように、ノウハウ検索を行い、その結果に従って、履歴情報テーブルにおいて、ノウハウ検索の履歴情報を更新し、その後の処理において、この履歴情報を利用して、簡易に適切なノウハウ情報を得る。
【0077】
このため、ノウハウ保持部10は、第2ノウハウ検索部12によるノウハウ検索処理に対応するため、図13に示すように、ノウハウテーブル78における各々のノウハウ情報にノウハウIDを与えて、ノウハウの内容情報を保持し管理する。つまり、この場合のノウハウテーブル78は、IDフィールド78a,ノウハウフィールド78b,キーワードフィールド78cから構成されており、それれぞれのフィールドに、ノウハウIDとノウハウの内容と検索条件のキーワードとの組を保持する。検索条件のキーワード(78c)は、ユーザが提示条件設定部23により指示するキーワードである。ノウハウID(78a)は、ノウハウ情報を一意に識別するための識別番号であり、後述するように、図14に示す履歴情報テーブル79に格納されて、再び、ノウハウ情報を読み出す際のポインタ情報として利用される。ノウハウテーブル78においては、行の欄が1つのノウハウ情報を表している。ここで例示されているノウハウテーブル78には、文書の「色づけ」に関するノウハウ情報や「説明文のための文章の作成」に関するノウハウ情報が、合わせて15個登録されている。
【0078】
図14に示す履歴情報テーブル79は、履歴情報管理部26において、ユーザのノウハウ検索の履歴情報を保持し管理するために利用される。この履歴情報テーブル79において保持している履歴情報によって、検索履歴を用いるノウハウ検索処理が実行される。履歴情報テーブル79において、各行の数値は、ある1回のノウハウ検索によってユーザに提示された全てのノウハウ情報のノウハウIDを表している。ここでは、ある1回の検索によって履歴情報が追加される度に、最も古いノウハウ検索に関する履歴情報を削除する。また、履歴情報の削除アルゴリズムは、一定時間が経過する毎に、履歴情報が全体として所定の大きさになるように、古い検索に関する履歴情報を削除するような削除アルゴリズムを用いるようにしても良い。
【0079】
このように、履歴情報管理部26は、検索実行部25から伝達されるノウハウ検索の結果に関する情報を受け取り、履歴情報として履歴情報テーブル79に追加記録する。また、履歴情報管理部26では保持できる履歴情報の大きさには制限があるので、上述のように、履歴情報の大きさを一定以下に保つために履歴情報の中でも古い情報を適宜削除する。
【0080】
ところで、この第2ノウハウ検索部12におけるノウハウ検索処理は、検索実行部25により実行されるが、この場合、前述したように、ユーザの指定したキーワードと提示頻度に関する指示を受け取り、この検索条件によりノウハウ保持部10におけるノウハウテーブル78からノウハウ情報を検索し、履歴検索結果表示部24に検索結果を伝達する。その際、ユーザが提示頻度の制限を指示した場合には、ノウハウ保持部10から検索した各ノウハウ情報のノウハウIDが履歴情報として出現する頻度を履歴情報管理部26の履歴情報テーブル79から検索して、ユーザの提示頻度に関する指示に合致したノウハウ情報を選び、履歴検索表示部24に伝達する。
【0081】
このように、ユーザは、ノウハウ情報の提示頻度が高いか低いかのいずれかを指定してノウハウ検索を指示するので、検索実行部25は、ノウハウの提示頻度が高いか低いかを判断するために、ノウハウの出現回数に関する1つの閾値を保持する。そして、あるノウハウIDの履歴情報への出現回数が閾値以上かどうかにより、ノウハウの提示頻度が高いか低いかを決める。なお、提示頻度に関するユーザの指示は高いか低いかの2通りではなく、高い/普通/低いのように3通り以上としてもよい。また、閾値として、ノウハウ情報の出現回数でなく、ノウハウ情報が履歴情報テーブル79に出現する率を保持してもよい。検索実行部25は、1回のノウハウ検索において履歴検索表示部24に伝達したノウハウに関する情報を、履歴情報管理部26に伝達する。これにより、結果として、1回毎のノウハウ検索における履歴情報(ノウハウID)が履歴情報テーブル79に保持される。
【0082】
このようなノウハウ検索の具体例として、ユーザが同じ検索条件のキーワードを入力しても、提示頻度の制限を指定することにより、検索されて表示されるノウハウ情報が異なる場合の検索処理の例を説明する。
【0083】
図13に示すようなノウハウテーブル78からノウハウ情報を検索する場合において、履歴情報は直前の2回の検索の結果を記録するものとする。また、あるノウハウ情報について、ノウハウIDが履歴情報に1回以上出現するかどうかで、提示頻度の多寡を決めるものとする。そして、ユーザが次のような検索条件により順次に3回の検索を行ったとする。
第1回: 検索キーワード=「読みやすい」 提示頻度制限=なし、
第2回: 検索キーワード=「わかりやすい」 提示頻度制限=なし、
第3回: 検索キーワード=「親しみやすい」 提示頻度制限=あり。
【0084】
ここでの第1回と第2回の検索処理においては、検索条件で提示頻度の制限が「なし」と指示されているので、図13に示すノウハウテーブル78の中から、検索条件のキーワードが合致するものは全て取り出される。したがって、この2回の検索処理では、それぞれ次のようにノウハウ情報が合致し、履歴検索表示部24に表示される。
【0085】
すなわち、第1回目の検索処理においては、ノウハウID=7の『文は短めにすると、読みやすい』と、ノウハウID=106の『青系の色の文字は読みやすい(ビジネス文書)』と、ノウハウID=107の『背景の白と区別がつかないぐらい淡く薄い色の文字は読みにくい(ビジネス文書)』との3つのノウハウ情報が検索されて表示される。また、続いて実行される第2回目の検索処理においては、ノウハウID=1の『序論・本論・結びという形式で書くと内容を把握しやすい』と、ノウハウID=2の『本論に対する導入となる事柄が序論において述べられていると、わかりやすい』と、ノウハウID=4の『段落の中では、話を横道にそらさないほうが、言いたいことがよく伝わる』と、ノウハウID=6の『より具体的な例を挙げると、読み手が内容をイメージしやすくなる』との4つのノウハウ情報が検索されて表示される。
【0086】
この結果、第2回の検索処理の後では、履歴情報として、第1回目の検索を行ったときの検索結果からノウハウID=7,106,107と、第2回目の検索を行ったときの検索結果からノウハウID=1,2,4,6とが保持されている状態となる。この状態において、次の第3回目の検索処理を行うことになる。この場合、検索条件で提示頻度の制限が「あり」と指示されているので、まず、検索実行部25に、検索条件のキーワード「親しみやすい」と提示頻度に関するユーザ指定が伝えられる。検索実行部25は、キーワード「親しみやすい」を持つノウハウ情報をノウハウ保持部10のノウハウテーブル78から検索すると、ノウハウID=5の『読み手にとって理解できる例を挙げると、読み手は親しみを持つ』と、ノウハウID=6の『より具体的な例を挙げると、読み手が内容をイメージしやすくなる』との2つのノウハウ情報が検索される。
【0087】
提示頻度の制限が「なし」と指示されていると、このノウハウID=5,6の2つのノウハウ情報が検索結果として表示されるが、しかし、この場合には、提示頻度の制限が「あり」と指示されているので、更に、提示頻度の制限による制約によって合致するノウハウ情報が選択される。この場合、選択ボタン「高い」の指示により、提示頻度が「高い」ノウハウの優先検索が指定されていると、検索実行部25は、履歴情報管理部26から、ノウハウID=5,6のノウハウ情報が履歴情報に出現する頻度を計算する。これまでの状態において、ノウハウID=5のノウハウ情報の出現頻度は“0”であり、ノウハウID=6のノウハウ情報の出現頻度は“1”である。これより、検索実行部25は、ノウハウID=6の『より具体的な例を挙げると、読み手が内容をイメージしやすくなる』というノウハウ情報が選び出し、履歴検索表示部24に伝達して表示する。
【0088】
また、提示頻度の選択ボタン「低い」の指示により、提示頻度が「低い」ノウハウの優先検索が指定されていると、前述の場合と同様に、まず、検索実行部25は、履歴情報管理部26から、ノウハウID=5,6のノウハウ情報が履歴情報に出現する頻度を計算する。この結果、これまでの状態において、ノウハウID=5のノウハウ情報の出現頻度は“0”であり、ノウハウID=6のノウハウ情報の出現頻度は“1”であるので、検索実行部25は、ノウハウID=5の『読み手にとって理解できる例を挙げると、読み手は親しみを持つ』というノウハウ情報を選び出し、履歴検索表示部24に伝達して表示する。
【0089】
また、別の例として、図13に示すようなノウハウテーブル78からノウハウ情報を検索する場合に、履歴情報は直前の20回の検索の結果を記録するものとし、更に、あるノウハウ情報について、ノウハウIDが履歴情報に7回以上出現するかどうかで、提示頻度の多寡を決めるものとする場合の検索処理について説明する。
【0090】
この場合に、検索条件はキーワード「親しみやすい」を指示してノウハウ検索を行ったとする。そして、これまでに、図13に示すノウハウテーブル78からノウハウ検索が行なわれた結果、履歴情報において出現頻度が1以上のノウハウIDは、次のような6つのノウハウIDとなっている。すなわち、ここではノウハウID=1のノウハウ情報の出現回数が4回ならば、『(1)…4』と表記するものとすると、『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(5)…3、(6)…7、(7)…6』の6つのノウハウIDとなっている。
【0091】
そして、今回のノウハウ検索を行う場合、検索実行部25にキーワード「親しみやすい」と提示頻度に関するユーザ指定が伝えられる。検索実行部25は、キーワード「親しみやすい」を持つノウハウ情報をノウハウ保持部10のノウハウテーブル78から検索すると、検索結果として、ノウハウID=5の『読み手にとって理解できる例を挙げると、読み手は親しみを持つ』およびノウハウID=6の『より具体的な例を挙げると、読み手が内容をイメージしやすくなる』2つのノウハウ情報が得られる。
【0092】
ユーザが提示頻度による制限を指定しない場合、すなわち、提示頻度の制限が「なし」のユーザ指定がなされていると、検索実行部25は、このノウハウID=5およびノウハウID=6の2つのノウハウ情報を、履歴検索表示部24に伝達して表示する。このノウハウ検索が終了すると、履歴情報において出現頻度が1以上のノウハウIDは、『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(5)…4、(6)…8、(7)…6』に更新される。
【0093】
しかし、提示頻度の制限が「あり」と指示され、更に、提示頻度の選択ボタン「高い」の指示により、提示頻度が「高い」ノウハウの優先検索が指定されていると、検索実行部25は、履歴情報管理部26から、ノウハウのID=5,6のノウハウ情報が履歴情報に出現する頻度を検索する。この場合、これまでの状態において、ノウハウID=5のノウハウの出現頻度は“3”となっており、ノウハウID=6のノウハウの出現頻度は“7”となっている。ここでの提示頻度の多寡を決める閾値が7回以上となっているので、したがって、検索実行部25では、出現頻度の高いノウハウID=6の『より具体的な例を挙げると、読み手が内容をイメージしやすくなる』というノウハウ情報が選び出して、履歴検索表示部24に伝達して表示する。このノウハウ検索が終了すると、履歴情報において出現頻度が1以上のノウハウIDは、『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(5)…3、(6)…8、(7)…6』に更新される。
【0094】
また、提示頻度の選択ボタン「低い」の指示により、提示頻度が「低い」ノウハウの優先検索が指定されていると、前述の場合と同様にして、検索実行部25は、履歴情報管理部26から、ノウハウID=5,6のノウハウ情報が履歴情報に出現する頻度を検索する。この場合、ノウハウID=5のノウハウの出現頻度は“3”となっており、ノウハウID=6のノウハウの出現頻度は“7”となっている。ここでの提示頻度の多寡を決める閾値が7回以上となっているので、検索実行部25は、出現頻度の低い側のノウハウID=5の『読み手にとって理解できる例を挙げると、読み手は親しみを持つ』というノウハウ情報を選び出し、履歴検索表示部24に伝達して表示する。このノウハウ検索が終了すると、履歴情報において出現頻度が1以上のノウハウIDは、『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(5)…4、(6)…7、(7)…6』に更新される。
【0095】
このように、ユーザが文書作成中に、ツール選択部13により、検索履歴を用いる文書作成ノウハウ検索を指示したときに、第2ノウハウ検索部12が起動され、図15に示すように、検索ウィンドウ80が開かれる。提示条件設定部23は、検索ウィンドウ80において、キーワードの入力領域81と提示頻度による制限の実行を選択する選択ボタン82を表示する。ユーザが入力領域81から検索条件のキーワードを入力し、選択ボタン82により提示頻度による制限を指示して、検索開始を指示すると、提示条件設定部23は、履歴検索表示部24を介して、ユーザの入力したキーワードと提示頻度による制限に関する情報を検索実行部25に伝達する。検索実行部25は、ユーザの入力したキーワードと提示頻度による制限に関する情報を受け取り、ユーザの入力したキーワードを用いてノウハウ保持部10からノウハウ情報を検索する。
【0096】
この時、検索実行部25では、提示頻度の制限に関するユーザ指示に応じて、提示頻度の指示によるノウハウ情報の優先検索を行う。つまり、ユーザが提示頻度が「高い」ノウハウ情報の提示を指示した場合、検索実行部25は、ノウハウ保持部10から検索したノウハウ情報が出現する頻度を、履歴情報を管理している履歴情報管理部26から検索し、一定回数以上出現しているノウハウ情報を選び出して、履歴検索表示部24に伝達する。また、ユーザが提示頻度が「低い」ノウハウ情報の提示を指示した場合には、検索実行部25は、ノウハウ保持部10から検索したノウハウ情報が出現する頻度を履歴情報管理部26から検索し、出現回数が一定回数未満であるノウハウ情報を選び出し、それを履歴検索表示部24に伝達する。
【0097】
ユーザが提示頻度に関して何も指示しなかった場合、検索実行部25は、ノウハウ保持部10から検索した全てのノウハウ情報を履歴検索表示部24に伝達する。また、検索実行部25は、履歴検索表示部24に伝達した全てのノウハウ情報のノウハウIDを、履歴情報管理部26に伝達する。履歴情報管理部26は、検索実行部25から、履歴検索表示部24に伝達した全てのノウハウIDを受け取り、履歴情報に追加記録する。そして、最も古い検索のときのノウハウIDを履歴情報から削除する。履歴検索表示部24は、検索実行部25からノウハウ情報の検索結果を受け取り、検索結果のノウハウ情報を表示する。
【0098】
また、第2ノウハウ検索部12のノウハウ検索処理においては、上述したようにして、検索条件としてキーワードを用いた検索を行った後には、そのノウハウ検索の履歴情報に基づいて、検索条件のキーワードを用いないでもノウハウ情報を検索できるようになる。この場合のノウハウ検索処理について説明する。
【0099】
図16は、文書作成ノウハウを検索する検索ウィンドウの他の表示例を示す図であり、図17は、第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用したノウハウ検索処理の処理フローの別の例を示すフローチャートである。図16および図17をを参照して、例えば、文書エディタによって文書作成を行っている場合に、第2ノウハウ検索部において検索条件としてキーワードを用いた検索を行った後に、そのノウハウ検索の履歴情報に基づき、検索条件のキーワードを用いないで、ノウハウ情報を検索する場合の操作例について説明する。
【0100】
前述したように、第2ノウハウ検索部12におけるノウハウ情報の検索では、検索実行部25により、検索条件としてキーワードを用いたノウハウ情報の検索処理を継続して行うと、そのノウハウ検索の履歴情報が履歴情報管理部26に蓄積されるようになる。このようにして、履歴情報管理部26の履歴情報テーブル79に、所定量の履歴情報が蓄積されていると、過去のノウハウ検索の履歴情報に基づいて、検索条件のキーワードを指定しなくてもノウハウ情報を検索できるようになる。その場合、第2ノウハウ検索部12を起動すると、図16に示すように、文書作成ノウハウを検索する検索ウィンドウ84が開かれる。検索ウィンドウ84は、更に、履歴の範囲の指示のための入力領域が、選択ボタン85として表示された状態となっており、これにより、キーワードの入力領域81を空欄として、検索条件のキーワードを指定しなくても、履歴の範囲の指示の選択ボタン85を選択するだけで、過去のノウハウ検索の履歴情報に基づいて、ノウハウ情報を検索できるようになる。
【0101】
この場合、履歴の範囲の指示の選択ボタン85により、履歴情報の範囲を制限するための値(以下では範囲制限値という)が指定される。この範囲制限値によって、履歴情報が時系列で並べられているときに、新しいほうや古い方から何回分の検索に関する情報を選択するかという選択基準値が与えられる。また、この範囲制限値により、履歴情報全体に含まれる検索の回数に対して一定の割合で新しいほうや古い方から情報を選択するという選択基準値が与えられるようにしても良い。
【0102】
ユーザが、履歴情報の範囲に関する制限を指示したときには、履歴情報管理部26から、履歴情報に含まれる全てのノウハウのIDを検索する際に、履歴情報の範囲に関するユーザの指示を、前記の範囲制限値をもとに数値に変換して、ノウハウ情報の検索処理を行う。
【0103】
ノウハウ情報の提示頻度の制限については、ここでは、履歴情報に基づくノウハウ検索処理なので、提示実績の有無として指示するように構成している。このため、提示実績の有無を指示するため選択ボタン86が表示される。これは、検索ウィンドウ80において、提示頻度の程度を指示するための選択ボタン82に対応するものである。つまり、選択ボタン86により指示された内容により、選択ボタン85で指示された範囲の履歴情報において、ノウハウ情報の頻度の優先検索の基準を与えるものとなっている。また、前述の場合と同様に、選択ボタン86は提示実績の程度の指示を与えるようなものとし、提示実績(提示頻度)がある閾値以上であるか否かを判定して、ノウハウ情報の優先検索を行うようにしても良い。
【0104】
この場合、検索実行部25は、次のような動作により、ノウハウ検索処理を実行する。すなわち、提示条件設定部23から、検索ウィンドウ84において指示されたユーザ指定した履歴情報の範囲と提示頻度(提示実績)の有無に関する情報を受け取り、履歴情報管理部26から、履歴情報に含まれる全てのノウハウIDを検索する。このとき、ユーザが履歴情報の範囲の制限が指示されていれば、その範囲(新しい,古い)の履歴情報を検索するように、範囲制限値を用いて履歴情報管理部26の履歴情報を検索する。得られたノウハウIDをもとに、ノウハウ保持部10からノウハウ情報を検索する。選択ボタン86の指示により、提示実績のあるノウハウ情報の提示をユーザが指示した場合、履歴情報に含まれているノウハウIDを持つノウハウを検索する。また、逆に、提示実績がないノウハウの提示をユーザが指示した場合には、履歴情報に含まれていないノウハウIDを持つノウハウ情報を検索する。ここで得られたノウハウ情報履歴提示部の履歴検索表示部24に伝達されて表示される。また、ノウハウ情報が表示されたので、そのノウハウIDは履歴情報管理部26に伝達され、履歴情報として追加する更新が行われる。
【0105】
ここでのノウハウ情報の検索処理は、図17に示す処理フローに従って実行される。次に、図17を参照して、ノウハウ検索処理について説明する。処理を開始すると、まず、ステップ91において、ユーザの入力領域を表示する。すなわち、ユーザが文書作成中に、文書作成ノウハウの検索処理を行う場合、過去のノウハウ検索の履歴情報による検索を所望すると、キーワード以外の検索条件として「検索履歴」を選択し、第2ノウハウ検索部12を起動する。第2ノウハウ検索部12が起動されると、履歴情報管理部26で管理する履歴情報が存在する場合、図16に示すような検索ウィンドウ84が開かれ、提示条件設定部23により、履歴情報の範囲と提示実績(提示頻度)の有無による制限の実行を選択するための選択ボタン85,86が表示される。
【0106】
次に、ステップ92において、履歴情報の範囲と提示実績のユーザ指示を受け付ける。つまり、ユーザが検索ウィンドウ84において、履歴情報の範囲や提示実績の有無による制限を指示する。そして、検索開始を指示すると、提示条件設定部23は、ユーザの入力した履歴情報の範囲や提示実績の有無による制限に関する情報を、履歴検索表示部24を介して検索実行部25に伝達し、次のステップ94において、履歴情報を検索する。続いて、次のステップ95において、検索した履歴情報により、文書作成ノウハウを検索する。つまり、この2つのステップの処理は、検索実行部25が、ユーザの指定した履歴情報の範囲と提示実績の有無に関する情報を受け取り、履歴情報管理部26から、履歴情報に含まれる全てのノウハウIDを検索し、検索したノウハウIDにより、ノウハウ保持部10からノウハウ情報を取り出す。
【0107】
このとき、ユーザが履歴情報の範囲の制限を指示していれば、その範囲の履歴情報を検索するように、範囲制限値を用いて履歴情報管理部26から履歴情報を検索して、ノウハウ情報を検索することになる。つまり、前述の場合と同様に、検索実行部は、提示実績に関するユーザの指示に応じて、選択ボタン86により、提示実績が「ある」ノウハウの提示をユーザが指示した場合には、履歴情報の検索で得られたノウハウIDを持つノウハウ情報を、ノウハウ保持部10から検索する。また、選択ボタン86により提示実績が「ない」ノウハウの提示をユーザが指示した場合には、履歴情報の検索で得られたノウハウID以外のノウハウIDを持つノウハウを、ノウハウ保持部10から検索する。そして、検索実行部25では、ノウハウ保持部10から検索したノウハウ情報を履歴検索表示部24に伝達する。また、検索実行部25は、履歴検索表示部24に伝達した全てのノウハウ情報のノウハウIDを、履歴情報管理部26に伝達する。
【0108】
次に、ステップ95において、ノウハウ検索の履歴情報を更新する。つまり、履歴情報管理部26では、検索実行部25から、履歴検索表示部24に伝達した全てのノウハウ情報のノウハウIDを受け取り、履歴情報として追加記録して更新する。そして、履歴情報の追加記録により、最も古くなったノウハウIDの履歴情報を削除する。そして、ステップ96において、検索された文書作成ノウハウを表示し、次のノウハウ検索処理を行うため、ステップ92に戻り、ステップ92からの処理を繰り返し行う。つまり、履歴検索表示部24では、検索実行部25から検索結果を受け取り、検索結果を表示する。
【0109】
次に、このような履歴情報によるノウハウ検索の具体例として、ノウハウ検索の結果が、履歴情報の範囲の指定や提示実績の制限に応じて、異なる場合の検索処理の例を説明する。
【0110】
図13に示すようなノウハウテーブル78からノウハウ情報を検索する場合において、履歴情報は直前の20回の検索の結果を記録するものとし、履歴情報の範囲を制限する範囲制限値は10とする。前述した場合と同様に、これまでに、ノウハウテーブル78からノウハウ検索が行なわれた結果、履歴情報において出現頻度が1以上のノウハウIDは、次のような6つのノウハウIDとなっているとすると、また、ここでもノウハウID=1のノウハウ情報の出現回数が4回ならば、『(1)…4』と表記するものとすると、履歴情報の全体では『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(5)…3、(6)…7、(7)…6』の6つのノウハウIDの履歴情報となっており、最新の直前の10回の検索結果の履歴情報では『(1)…4、(2)…4、(4)…4、(6)…4、(7)…4』となっているものとする。また、それより古い10回の検索結果の履歴情報においてて『(5)…3、(6)…3、(7)…2』となっているものとする。
【0111】
ここでのノウハウ検索の結果が、履歴情報の範囲や提示実績の制限によりどのように異なるかを説明すると、例えば、ユーザが、履歴情報の範囲として全ての履歴情報を用いて、更に提示実績の制限として提示実績の「ある」ノウハウを検索するよう指示したとすると、検索実行部25は、履歴情報管理部26から全ての履歴情報からノウハウIDを検索する。これにより、上述の履歴情報からはノウハウID=1,2,4,5,6,7の6つのノウハウIDが得られる。これをもとに、検索実行部25では、ノウハウID=1,2,4,5,6,7の6つのノウハウ情報を、ノウハウ保持部10から検索し、履歴検索表示部24に伝達する。
【0112】
また、履歴情報の範囲として全ての履歴情報を用いて、提示実績の制限として提示実績の「ない」ノウハウを検索するよう指示したとすると、検索実行部25は、まず、全ての履歴情報からノウハウIDを検索する。これにより、ノウハウID=1,2,4,5,6,7の6つのノウハウIDが得られる。更に、これを基にして、検索実行部25は、ノウハウID=1,2,4,5,6,7でないノウハウIDをノウハウ保持部10から検索する。この結果、ノウハウテーブル78において、ノウハウID=3,101〜108の9つのノウハウIDを得る。そして、ノウハウID=3,101〜108の9つのノウハウ情報を履歴検索表示部24に伝達する。
【0113】
また、別のノウハウ検索の場合、履歴情報の範囲として「新しい」履歴情報を用いて、提示実績の制限として提示実績の「ある」ノウハウを検索するよう指示された場合、検索実行部25は、最新の10回の検索結果の履歴情報からノウハウIDを検索する。この場合、ノウハウID=1,2,4,6,7の5つのノウハウIDが得られる。これを基にして、検索実行部25は、ノウハウ保持部10からノウハウID=1,2,4,6,7の5つのノウハウ情報を検索し、履歴検索表示部24に伝達する。
【0114】
また、更に別のノウハウ検索の場合、履歴情報の範囲として「古い」履歴情報を用いて、提示実績の制限として提示実績の「ある」ノウハウを検索するよう指示された場合、検索実行部25は、古い10回の検索結果の履歴情報からノウハウIDを検索する。したがって、この場合、ノウハウID=5,6,7の3つのノウハウIDが得られる。これを基にして、検索実行部25は、ノウハウ保持部10からノウハウID=5,6,7の3つのノウハウ情報を検索し、履歴検索表示部24に伝達する。
【0115】
このように、第2ノウハウ検索部12を用いて、文書作成に関するノウハウを検索する場合、履歴情報管理部26が過去にノウハウ検索を行った結果の履歴情報を管理しているので、提示頻度の多寡や使用する履歴情報の時間的範囲など、検索履歴に関する条件を指示して、この履歴情報管理部26の履歴情報を用いて、文書作成ノウハウの優先順位を指定して提示する。これにより、効果的なノウハウ検索を行うことができる。
【0116】
この場合、提示条件設定部23により履歴検索表示部24を介して、個々の文書作成ノウハウにつけられた検索条件のキーワードを指定することなく、優先的検索の条件として提示頻度の多寡や使用する履歴情報の時間的範囲など検索履歴に関する条件を指定すると、検索実行部25は、ユーザの指定した検索属性の値と履歴情報管理部26が保持する履歴情報とを用いて、該当するノウハウを優先的に検索し、履歴検索表示部24はその結果のノウハウ情報を表示する。
【0117】
このため、文書作成の際に、検索の条件として提示頻度の多寡など検索履歴に関する条件を指示することにより、多くのノウハウの中から既知または未知のノウハウを簡単に得ることができる。従って、従来に比べて、ユーザは所望のノウハウをより簡単に見つけることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【0118】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の文書作成支援装置によれば、文書作成状況から、またはノウハウ検索の履歴情報から、ノウハウを検索して提示できるようになる。このため、ユーザは、複雑なノウハウ検索のための操作を行うことなく、必要な文書作成ノウハウの情報が得られる。また、その場合、文書作成の際に、現在の文書作成状況を指示することにより、多くのノウハウの中から現在の文書作成の状況に合致したノウハウを簡単に得ることができ、従来に比べて、ユーザは多くのノウハウの中でも現在の状況により有効なノウハウに着目して文書作成をすることができ、高品質な文書の作成が容易になる。また、このようにノウハウ検索を行った後の文書作成の際には、検索の条件として提示頻度の多寡など検索履歴に関する条件を指示することにより、ノウハウ検索の履歴情報を用いて、多くのノウハウの中から既知または未知のノウハウを簡単に得ることができる。このため、従来に比べて、ユーザは所望のノウハウをより簡単に見つけることができ、高品質な文書の作成が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例にかかる文書作成支援装置の要部の構成を示すブロック図、
【図2】 ツール選択部の処理フローを示すフローチャート、
【図3】 ツール選択部が参照するツール情報テーブルの一例を示す図、
【図4】 ツール選択部のユーザインタフェースの操作画面の一例を示す図、
【図5】 「色づけ」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図、
【図6】 「色づけ」に関するノウハウテーブルに対して優先キーワードを文書作成状況により選択する優先項目決定テーブルの一例を示す図、
【図7】 「色づけ」に関するノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図、
【図8】 文書作成状況によるノウハウ検索処理の処理フローを示すフローチャート、
【図9】 「説明文の記述」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図、
【図10】 「説明文の記述」に関するノウハウテーブルに対して優先キーワードを文書作成状況により選択する優先項目決定テーブルの一例を示す図、
【図11】 「説明文の記述」に関するノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図、
【図12】 第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用したノウハウ検索処理の処理フローを示すフローチャート、
【図13】 は検索履歴を利用したノウハウ検索のための「文書作成」に関するノウハウ情報を保持しているノウハウテーブルの一例を示す図、
【図14】 検索履歴を利用したノウハウ検索のための履歴情報テーブルの一例を示す図、
【図15】 文書作成ノウハウを検索する検索ウィンドウの一例を示す図、
【図16】 文書作成ノウハウを検索する検索ウィンドウの他の表示例を示す図、
【図17】 第2ノウハウ検索部による検索履歴を利用したノウハウ検索処理の処理フローの別の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ノウハウ保持部、
11…第1ノウハウ検索部、
12…第2ノウハウ検索部、
13…ツール選択部、
20…優先項目決定部、
21…検索条件設定部、
22…検索結果表示部、
23…提示条件設定部、
24…履歴検索表示部、
25…検索実行部、
26…履歴情報管理部、
37…ツール情報テーブル、
40…ツール選択ウィンドウ、
41…選択ボタン、
42…選択ボタン、
43…ノウハウテーブル、
44…優先項目決定テーブル、
45…検索ウィンドウ、
46…第1入力領域(キーワード)、
47…第2入力領域(文書作成状況)、
48…ノウハウ表示領域、
57…ノウハウテーブル、
58…優先項目決定テーブル、
60…検索ウィンドウ、
61…第1入力領域(キーワード)、
62…第2入力領域(文書作成状況)、
63…ノウハウ表示領域、
78…ノウハウテーブル、
79…履歴情報テーブル、
80…検索ウィンドウ、
81…第1入力領域、
82…第2入力領域、
83…ノウハウ表示領域、
84…検索ウィンドウ、
85…選択ボタン、
86…選択ボタン。

Claims (2)

  1. 文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置において、
    ノウハウ情報をノウハウの内容とユーザ指示キーワードと優先キーワードとの組として保持するノウハウ保持手段と、
    文書作成状況の項目に対応する前記優先キーワードに対して評価点を設定している優先項目設定テーブルと、
    ノウハウ情報の検索条件としてユーザ指定キーワードの入力を受け付ける検索条件入力手段と、
    前記文書作成状況の項目を表示して当該項目の選択指示を受け付ける文書作成状況受付手段と、
    受け付けた文書作成状況の項目により前記優先項目決定テーブルを参照して評価点の高い優先キーワードを選択する優先使用情報決定手段と、
    前記優先使用情報決定手段が選択した優先キーワードおよび前記検索条件入力手段で受け付けたユーザ指示キーワードに基づいて前記ノウハウ保持手段からノウハウ情報を選択し提示するノウハウ選択提示手段と
    を備えることを特徴とする文書作成支援装置。
  2. 文書作成ノウハウを保持し、文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援装置において前記文書作成ノウハウをユーザに提示する文書作成支援方法であって、
    ノウハウ保持手段にノウハウ情報をノウハウの内容とユーザ指示キーワードと優先キーワードとの組として保持し、
    優先項目設定テーブルに文書作成状況の項目に対応する前記優先キーワードに対して評価点を設定し、
    ノウハウ情報の検索条件としてユーザ指定キーワードの入力を受け付ける第1のステップと、
    前記文書作成状況の項目を表示して当該項目の選択指示を受け付ける第2のステップと、
    受け付けた文書作成状況の項目により前記優先項目決定テーブルを参照して評価点の高い優先キーワードを選択する第3のステップと、
    前記第3のステップにより選択した優先キーワードおよび前記第1のステップで受け付けたユーザ指示キーワードに基づいて前記ノウハウ保持手段からノウハウ情報を選択し提示する第4のステップと
    を有することを特徴とする文書作成支援方法。
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