JP3728391B2 - 連続桁橋梁構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続桁橋梁の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9に2径間連続合成桁形式の橋梁を示すが、この合成桁は、鋼桁1とコンクリート床版2とがスタッド3を介して機械的に結合されているもので、非合成桁に比べて撓み等の合成が増加し、鋼桁1の重量を減じることができるので、コストダウンが図れる。また、疲労クラックが発生しにくい等、損傷しにくい有利な橋梁構造である。
【0003】
ところで、連続桁橋梁では、一般に橋の中間部にも中間支承4を配置し、図9(b)に示すように、鋼桁1がこの中間支承4によって支持されている。そして、このような連続桁が自動車などの荷重(活荷重)を受けると、支間中間部Aにおいては、図9(c)に示したような正曲げモーメントm1 によって、コンクリート床版2に図9(d)に示したような圧縮応力σcが生じるので、コンクリート床版2にクラックを発生させるような引張り応力は生じない。
【0004】
しかし、中間支点部Bにおいては、図9(c)に示したような負曲げモーメントm2 によって、コンクリート床版2に図9(e)に示したような引張り応力σtが発生するために、その引張り応力がコンクリートのクラック発生応力を超える場合には、図9(c)に示したように、コンクリート床版2にクラック5が発生する可能性がある。
【0005】
そこで、上記したような、中間支点部Bにおけるコンクリート床版2のクラック5の発生を防止するために、当該部分にプレストレスを導入したものが採用されるようになってきた。
【0006】
このうち、図10は合成桁の中間支点部Bにおけるコンクリート床版部分に、直接プレストレスを導入する場合を示したもので、中間支点部Bに例えばプレキャスト床版6を配置し、このプレキャスト床版6の橋軸方向に、プレストレス鋼線7を用いてプレストレスを導入することで、図10(c)に示したように、中間支点部Bにおけるプレキャスト床版6に、一様に圧縮応力σcを発生させるものである。
【0007】
そして、このプレストレスの導入により、活荷重が作用して鋼桁1の下フランジに引張り応力σtが発生しても、プレストレスによる圧縮応力σcと差し引きすると、図10(d)に示したように、プレキャスト床版6には圧縮応力σc1 が残留することになって、プレキャスト床版6にクラックが発生しないようになる。
【0008】
また、図11は橋梁端部の支点の上下方向変位を拘束したまま、鋼桁1を中間支点部Bで、δだけジャッキアップすることで、橋軸方向にプレストレスを導入する場合を示したもので、鋼桁1には予めスタッド3が溶接されており、図11(a)に示したように、中間支点部Bをδだけジャッキアップしたままでコンクリート床版2を打設し(図11(b))、硬化した後ジャッキを緩めて前記δだけダウンさせると(図11(c))、鋼桁1は前に上昇させた分のスプリングバック量とコンクリート床版2及び鋼桁1の自重によって元の位置に沈下し、コンクリート床版2には、図11(d)に示すように、圧縮応力σcが導入される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示したような、コンクリート床版に直接プレストレスを導入する方法では、次に列挙するような問題がある。
▲1▼ プレキャスト床版6が、鋼桁1とスタッド3で拘束されているので、主桁近傍では、プレストレスが入りにくく、コンクリート床版全域に均等にプレストレスが導入されない。
【0010】
▲2▼ プレストレスを導入するためのジャッキを配置するスペースを確保する必要があるが、このスペースをプレストレス導入後に目地コンクリート8で埋める必要があるので、その分、工程が延びることになる。
▲3▼ プレストレスの導入後にプレストレス量が、乾燥収縮やクリープによって減少する量を推定できない。また、プレストレス量が減少しても、プレストレスを再導入して一定のプレストレスを確保することが困難である。
【0011】
また、図11に示したような、ジャッキアップ・ジャッキダウンによるプレストレス導入法では、以下に列挙する問題がある。
▲1▼ 鋼桁1の嵩上げ量が現実には約1m程度になり、現場作業の安全性に十分な注意が必要になる。
【0012】
▲2▼ コンクリートの硬化中にコンクリートの乾燥収縮によって同一嵩上げ量でも導入するプレストレス量が異なり、必ずしも所定のプレストレスを導入できない可能性がある。
▲3▼ 一度ジャッキアップ量を設定してコンクリートが硬化すると、ジャッキダウン時にプレストレス量が不足しても修正することができない。
【0013】
▲4▼ ジャッキダウン時以降にコンクリートの乾燥収縮及びクリープによって予想以上にプレストレス量が減少しても修正することができない。なお、プレストレスの減少量を測定するには、センサーなどを埋め込むことで可能であるが、このような方法は、非常に高価であり、特殊技術を必要とする。
【0014】
本発明は、上記した連続桁橋梁にあった問題点に鑑みてなされたものであり、連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入することなく、活荷重が作用した場合にも、中間支点部の床版にクラックが発生することのない連続桁橋梁構造を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置し、この波形鋼板ウェブを配置した中間支点部のコンクリート床版にプレストレスを導入することとしている。そして、このようにすることで、連続桁の中間支点部に容易にプレストレスを導入することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置し、この波形鋼板ウェブを配置した中間支点部のコンクリート床版にプレストレスを導入したものである。すなわち、本発明の連続桁橋梁構造は、図1(c)に示すように、連続桁の中間支点部の負曲げモーメント(−M)の範囲内に波形鋼板ウェブを使用し、この波形鋼板ウェブ上のコンクリート床版にプレストレスを導入するようにしたものである。
【0017】
本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置することで、この波形鋼板ウェブ上のコンクリート床版に容易にプレストレスを導入することができるようになる。
【0018】
本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの中間支点位置に添接板を取付け、この添接板と波形鋼板ウェブとで形成された空洞に、コンクリートを充填した場合には、コンクリート充填部においては、圧縮荷重に対する耐力が増加する。
【0019】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの上フランジに代えて、多数のリング状ジベルを取付けた場合には、より有効にコンクリート床版にプレストレスを導入することができる。
【0020】
そして、この際、鋼桁と波形鋼板ウェブとの取付けに際し、鋼桁の上フランジのみを波形鋼板ウェブ側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠きに波形鋼板ウェブを嵌入させて溶接一体化した場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。また、鋼桁の上フランジの張出し部に丸みをつけた場合には、接合部での応力集中をより小さくすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の連続桁橋梁構造を図1〜図8に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の連続桁橋梁構造の概要を説明する図で、(a)は橋脚間に橋桁を掛け渡した図、(b)は橋桁の上にコンクリートを打設した図、(c)は橋桁に作用する曲げモーメントを説明した図、図2は本発明の連続桁橋梁構造の説明図で、中間支点部分の斜視図、図3の(a)は図2を側面方向から見た図、(b)は図2を平面方向から見た図、(c)は図2を正面方向から見た図、図4は図2に示した本発明の連続桁橋梁構造において、プレストレスを導入する際の説明図(斜視図)、図5の(a)は図4のA−A断面を平面方向から見た図、(b)は図4のA−A断面図、(c)は図4のB−B断面図、(d)は図4のC−C断面図、図6は本発明の連続桁橋梁構造の他の実施例の説明図で、(a)は側面方向から見た図、(b)は中間支点部の斜視図、図7は図6(b)の要部拡大斜視図、図8は図6に示した実施例における鋼桁と波形鋼板ウェブとの溶接部の説明図で、(a)は通常の溶接構造図、(b)は本発明の構造を採用した鋼桁の上フランジの説明図、(c)は(b)の構造を採用した場合の溶接構造図である。
【0022】
図1〜図8において、11は波形鋼板ウェブで、本発明の連続桁橋梁構造では、この波形鋼板ウェブ11を、連続桁の中間支点部Bにおける鋼桁1部分に配置しているのである。
【0023】
そして、施工に際しては、先ず、波形鋼板ウェブ11とI型の鋼桁1とを溶接し、図1(a)に示すように、橋脚12間に波形鋼板ウェブ11と鋼桁1とを溶接して一体化した橋桁を掛け渡す。この時、波形鋼板ウェブ11には上下にフランジ11a,11bがついているので、波形鋼板ウェブ11がアコーディオンのように広がることはない。
【0024】
この状態で、鋼桁1や波形鋼板ウェブ11の上フランジ1a,11a上にコンクリートを打設すると、鋼桁1や波形鋼板ウェブ11の上フランジ1a,11a上に溶接されたスタッド3を介してコンクリート床版2と鋼桁1や波形鋼板ウェブ11が結合される。
【0025】
そして、コンクリートの硬化後に、図1(b)に示すように、鋼桁1の波形鋼板ウェブ11近傍に取付けたアンカー金具13にPC鋼棒14及びナット15を取付け、PC鋼棒14を締付けることによって、波形鋼板ウェブ11の範囲のコンクリート床版2にプレストレスを導入する。
【0026】
導入するプレストレス量Pは、コンクリート床版2に導入する平均圧縮応力を1.47MPaとすると、コンクリート床版2(幅16m、厚さ0.32m)全体では、
P=16×0.32×1.47×106 =7526400N
となる。
【0027】
従って、1桁当たり約400トンとすると、PC鋼棒14は1本当たり約490kNの力をかけられるので、図3(c)に示したように、1桁当たり8本のPC鋼棒14をセットできるように、アンカー金具13を設計すればよいことになる。一般に鋼桁1の上フランジ1aの幅は500〜600mmであるから、1桁当たり8本程度のPC鋼棒14を取付けるのは、それほど困難ではない。
【0028】
図2は本発明の連続桁橋梁構造における中間支点部分の斜視図を示したものであるが、中間支点部に配置される中間支承4にはかなりの荷重が作用する。従って、図2、図3に示した実施例では、波形鋼板ウェブ11の中間支承4に相当する位置に、添接板16を取付けて、この添接板16と波形鋼板ウェブ11とで形成された空洞にコンクリート17を充填し、圧縮荷重に抵抗させるようにしている。なお、中間支点部上では鋼桁1の捩れ変形を拘束するために、横桁18が配置されるが、この横桁18は波形鋼板ウェブ11に溶接或いはボルトによって接合させる。
【0029】
図4及び図5にPC鋼棒14の詳細配置を示す。このうち、図4の断面Aは鋼桁1、波形鋼板ウェブ11、コンクリート床版2からなる主桁の外側橋軸方向断面を、断面Bは同じく主桁の内側断面を、断面Cは同じく主桁の支間中央断面を示すものである。
【0030】
そして、断面Aでは、橋軸方向に水平状にPC鋼棒14を配置する。
また、断面Bでは、断面Aと同じようにPC鋼棒14を配置すると共に、コンクリート床版2内に圧縮力を導入するために曲線状のPC鋼線19を配置する。このPC鋼線19は、例えば楔形金具20を用いて、アンカー金具13に固定する。但し、水平状のPC鋼棒14のみで、十分なプレストレスが導入できる場合には、前記したPC鋼線19は不要である。
【0031】
また、断面Cでは、上記したような主桁から導入するプレストレスだけでは十分でない場合に、コンクリート床版2に直接、橋軸方向のプレストレスを導入するPC鋼線19の配置を示したものである。この場合、PC鋼線19の定着部は、コンクリート床版2の下面を少し大きくなるように張出し、その部分にPC鋼線19からの圧縮力によるひび割れを防止するための補強鉄筋21を埋設する。この断面Cにおけるプレストレスの導入は、コンクリート床版2の下方からジャッキを用いて行なうことになる。
【0032】
以上の実施例は、波形鋼板ウェブ11に上フランジ11aが設けられているものについて示したものであるが、図6〜図8は上フランジがない実施例を示している。この上フランジがない場合には、プレストレスを導入した場合に、この上フランジが抵抗しないので、より有効にコンクリート床版2にプレストレスを導入することができるようになる。
【0033】
このような上フランジを設けない場合、波形鋼板ウェブ11とコンクリート床版2との結合は、波形鋼板ウェブ11の上部に孔を開け、この孔にリング状のジベル22を取付けることによって行なう。このようなリング状のジベル22の場合には、直筋に比べて鉄筋の位置保持が容易であるという利点がある。
【0034】
また、このような上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合、桁を中間支承4に掛けていく場合には、曲げ剛性が不足するという問題があるが、このような問題に対しては、PC鋼棒14を予め取り付けることによって、上フランジが受け持っていた引張り力を分担するようにすればよい。なお、図6〜図8に示した上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合でも、中間支承4上で横桁18を取付けるが、この横桁18と波形鋼板ウェブ11との接合は、溶接或いはボルトによって行なう。
【0035】
ところで、前後の鋼桁1と波形鋼板ウェブ11との接合は、通常、モーメントが小さくなる位置で突き合わせ溶接によって行なうが、上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合、鋼桁1の上フランジ1a部分では図8(a)に示したように、急激な断面変化が生じ、疲労クラックが発生する原因になることが懸念される。
【0036】
そこで、このような場合には、図8(b)に示したように、前後の鋼桁1の上フランジ1aのみを波形鋼板ウェブ11側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠き1bに、図8(c)に示すように、波形鋼板ウェブ11を嵌入させて溶接一体化する。このようにした場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。
【0037】
また、この時、鋼桁1の上フランジ1aの張出し部には、図8(b)に示したように、丸みをつけて上フランジ1aの剛性が急激に変化しないようにした場合には、この部分での応力集中を避けることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る連続桁橋梁構造によれば、連続桁橋梁の中間支点部に、容易にプレストレスを導入することができる。また、本発明に係る橋梁の主桁構造では、プレストレス導入のためのスペースを必要とせず、しかも、導入プレストレス量が明確で、仮に乾燥収縮及びクリープによってプレストレスが減少しても、常に最適な量に再導入することが可能である。また、本発明に係る橋梁の主桁構造では、ジャッキアップ・ジャッキダウンによる橋軸方向のプレストレス導入と併用した場合には、さらに正確なプレストレスを導入することができる。
【0039】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの中間支点位置に添接板を取付け、この添接板と波形鋼板ウェブとで形成された空洞に、コンクリートを充填した場合には、このコンクリート充填部では、圧縮荷重に対する耐力を増加させることができる。
【0040】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの上フランジに代えて、多数のリング状ジベルを取付けた場合には、より有効にコンクリート床版にプレストレスを導入することができる。そして、その際、鋼桁と波形鋼板ウェブとの取付けに際し、鋼桁の上フランジのみを波形鋼板ウェブ側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠きに波形鋼板ウェブを嵌入させて溶接一体化した場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。また、鋼桁の上フランジの張出し部に丸みをつけた場合には、接合部での応力集中をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続桁橋梁構造の概要を説明する図で、(a)は橋脚間に橋桁を掛け渡した図、(b)は橋桁の上にコンクリートを打設した図、(c)は橋桁に作用する曲げモーメントを説明した図である。
【図2】本発明の連続桁橋梁構造の説明図で、中間支点部分の斜視図である。
【図3】(a)は図2を側面方向から見た図、(b)は図2を平面方向から見た図、(c)は図2を正面方向から見た図である。
【図4】図2に示した本発明の連続桁橋梁構造において、プレストレスを導入する際の説明図(斜視図)である。
【図5】(a)は図4のA−A断面を平面方向から見た図、(b)は図4のA−A断面図、(c)は図4のB−B断面図、(d)は図4のC−C断面図である。
【図6】本発明の連続桁橋梁構造の他の実施例の説明図で、(a)は側面方向から見た図、(b)は中間支点部の斜視図である。
【図7】図6(b)の要部拡大斜視図である。
【図8】図6に示した実施例における鋼桁と波形鋼板ウェブとの溶接部の説明図で、(a)は通常の溶接構造図、(b)は本発明の構造を採用した鋼桁の上フランジの説明図、(c)は(b)の構造を採用した場合の溶接構造図である。
【図9】従来の連続桁橋梁の問題点を説明する図で、(a)は側面から見た図、(b)は(a)の中間支点部を正面方向から見た図、(c)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合の説明図、(d)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合に、支間中間部に作用する応力の説明図、(e)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合に、中間支点部に作用する応力の説明図である。
【図10】連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入する従来方法の説明図で、(a)はプレストレスの導入中の説明図、(b)はプレストレスの導入後の説明図、(c)はプレストレスの導入後に中間支点部に作用する応力の説明図、(d)は活荷重が作用した場合に、中間支点部に作用する応力の説明図である。
【図11】連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入する従来の他の方法の説明図で、(a)は鋼桁のジャッキアップ中の説明図、(b)はコンクリートを打設中の説明図、(c)は鋼桁をジャッキダウンした時の説明図、(d)はジャッキダウンによってコンクリート床版に導入された圧縮応力の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼桁
1a 上フランジ
1b 切欠き
4 中間支承
11 波形鋼板ウェブ
11a 上フランジ
13 アンカー金具
14 PC鋼棒
15 ナット
16 添接板
17 コンクリート
19 PC鋼線
22 リング状ジベル
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続桁橋梁の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9に2径間連続合成桁形式の橋梁を示すが、この合成桁は、鋼桁1とコンクリート床版2とがスタッド3を介して機械的に結合されているもので、非合成桁に比べて撓み等の合成が増加し、鋼桁1の重量を減じることができるので、コストダウンが図れる。また、疲労クラックが発生しにくい等、損傷しにくい有利な橋梁構造である。
【0003】
ところで、連続桁橋梁では、一般に橋の中間部にも中間支承4を配置し、図9(b)に示すように、鋼桁1がこの中間支承4によって支持されている。そして、このような連続桁が自動車などの荷重(活荷重)を受けると、支間中間部Aにおいては、図9(c)に示したような正曲げモーメントm1 によって、コンクリート床版2に図9(d)に示したような圧縮応力σcが生じるので、コンクリート床版2にクラックを発生させるような引張り応力は生じない。
【0004】
しかし、中間支点部Bにおいては、図9(c)に示したような負曲げモーメントm2 によって、コンクリート床版2に図9(e)に示したような引張り応力σtが発生するために、その引張り応力がコンクリートのクラック発生応力を超える場合には、図9(c)に示したように、コンクリート床版2にクラック5が発生する可能性がある。
【0005】
そこで、上記したような、中間支点部Bにおけるコンクリート床版2のクラック5の発生を防止するために、当該部分にプレストレスを導入したものが採用されるようになってきた。
【0006】
このうち、図10は合成桁の中間支点部Bにおけるコンクリート床版部分に、直接プレストレスを導入する場合を示したもので、中間支点部Bに例えばプレキャスト床版6を配置し、このプレキャスト床版6の橋軸方向に、プレストレス鋼線7を用いてプレストレスを導入することで、図10(c)に示したように、中間支点部Bにおけるプレキャスト床版6に、一様に圧縮応力σcを発生させるものである。
【0007】
そして、このプレストレスの導入により、活荷重が作用して鋼桁1の下フランジに引張り応力σtが発生しても、プレストレスによる圧縮応力σcと差し引きすると、図10(d)に示したように、プレキャスト床版6には圧縮応力σc1 が残留することになって、プレキャスト床版6にクラックが発生しないようになる。
【0008】
また、図11は橋梁端部の支点の上下方向変位を拘束したまま、鋼桁1を中間支点部Bで、δだけジャッキアップすることで、橋軸方向にプレストレスを導入する場合を示したもので、鋼桁1には予めスタッド3が溶接されており、図11(a)に示したように、中間支点部Bをδだけジャッキアップしたままでコンクリート床版2を打設し(図11(b))、硬化した後ジャッキを緩めて前記δだけダウンさせると(図11(c))、鋼桁1は前に上昇させた分のスプリングバック量とコンクリート床版2及び鋼桁1の自重によって元の位置に沈下し、コンクリート床版2には、図11(d)に示すように、圧縮応力σcが導入される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示したような、コンクリート床版に直接プレストレスを導入する方法では、次に列挙するような問題がある。
▲1▼ プレキャスト床版6が、鋼桁1とスタッド3で拘束されているので、主桁近傍では、プレストレスが入りにくく、コンクリート床版全域に均等にプレストレスが導入されない。
【0010】
▲2▼ プレストレスを導入するためのジャッキを配置するスペースを確保する必要があるが、このスペースをプレストレス導入後に目地コンクリート8で埋める必要があるので、その分、工程が延びることになる。
▲3▼ プレストレスの導入後にプレストレス量が、乾燥収縮やクリープによって減少する量を推定できない。また、プレストレス量が減少しても、プレストレスを再導入して一定のプレストレスを確保することが困難である。
【0011】
また、図11に示したような、ジャッキアップ・ジャッキダウンによるプレストレス導入法では、以下に列挙する問題がある。
▲1▼ 鋼桁1の嵩上げ量が現実には約1m程度になり、現場作業の安全性に十分な注意が必要になる。
【0012】
▲2▼ コンクリートの硬化中にコンクリートの乾燥収縮によって同一嵩上げ量でも導入するプレストレス量が異なり、必ずしも所定のプレストレスを導入できない可能性がある。
▲3▼ 一度ジャッキアップ量を設定してコンクリートが硬化すると、ジャッキダウン時にプレストレス量が不足しても修正することができない。
【0013】
▲4▼ ジャッキダウン時以降にコンクリートの乾燥収縮及びクリープによって予想以上にプレストレス量が減少しても修正することができない。なお、プレストレスの減少量を測定するには、センサーなどを埋め込むことで可能であるが、このような方法は、非常に高価であり、特殊技術を必要とする。
【0014】
本発明は、上記した連続桁橋梁にあった問題点に鑑みてなされたものであり、連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入することなく、活荷重が作用した場合にも、中間支点部の床版にクラックが発生することのない連続桁橋梁構造を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置し、この波形鋼板ウェブを配置した中間支点部のコンクリート床版にプレストレスを導入することとしている。そして、このようにすることで、連続桁の中間支点部に容易にプレストレスを導入することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置し、この波形鋼板ウェブを配置した中間支点部のコンクリート床版にプレストレスを導入したものである。すなわち、本発明の連続桁橋梁構造は、図1(c)に示すように、連続桁の中間支点部の負曲げモーメント(−M)の範囲内に波形鋼板ウェブを使用し、この波形鋼板ウェブ上のコンクリート床版にプレストレスを導入するようにしたものである。
【0017】
本発明の連続桁橋梁構造は、連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置することで、この波形鋼板ウェブ上のコンクリート床版に容易にプレストレスを導入することができるようになる。
【0018】
本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの中間支点位置に添接板を取付け、この添接板と波形鋼板ウェブとで形成された空洞に、コンクリートを充填した場合には、コンクリート充填部においては、圧縮荷重に対する耐力が増加する。
【0019】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの上フランジに代えて、多数のリング状ジベルを取付けた場合には、より有効にコンクリート床版にプレストレスを導入することができる。
【0020】
そして、この際、鋼桁と波形鋼板ウェブとの取付けに際し、鋼桁の上フランジのみを波形鋼板ウェブ側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠きに波形鋼板ウェブを嵌入させて溶接一体化した場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。また、鋼桁の上フランジの張出し部に丸みをつけた場合には、接合部での応力集中をより小さくすることができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の連続桁橋梁構造を図1〜図8に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の連続桁橋梁構造の概要を説明する図で、(a)は橋脚間に橋桁を掛け渡した図、(b)は橋桁の上にコンクリートを打設した図、(c)は橋桁に作用する曲げモーメントを説明した図、図2は本発明の連続桁橋梁構造の説明図で、中間支点部分の斜視図、図3の(a)は図2を側面方向から見た図、(b)は図2を平面方向から見た図、(c)は図2を正面方向から見た図、図4は図2に示した本発明の連続桁橋梁構造において、プレストレスを導入する際の説明図(斜視図)、図5の(a)は図4のA−A断面を平面方向から見た図、(b)は図4のA−A断面図、(c)は図4のB−B断面図、(d)は図4のC−C断面図、図6は本発明の連続桁橋梁構造の他の実施例の説明図で、(a)は側面方向から見た図、(b)は中間支点部の斜視図、図7は図6(b)の要部拡大斜視図、図8は図6に示した実施例における鋼桁と波形鋼板ウェブとの溶接部の説明図で、(a)は通常の溶接構造図、(b)は本発明の構造を採用した鋼桁の上フランジの説明図、(c)は(b)の構造を採用した場合の溶接構造図である。
【0022】
図1〜図8において、11は波形鋼板ウェブで、本発明の連続桁橋梁構造では、この波形鋼板ウェブ11を、連続桁の中間支点部Bにおける鋼桁1部分に配置しているのである。
【0023】
そして、施工に際しては、先ず、波形鋼板ウェブ11とI型の鋼桁1とを溶接し、図1(a)に示すように、橋脚12間に波形鋼板ウェブ11と鋼桁1とを溶接して一体化した橋桁を掛け渡す。この時、波形鋼板ウェブ11には上下にフランジ11a,11bがついているので、波形鋼板ウェブ11がアコーディオンのように広がることはない。
【0024】
この状態で、鋼桁1や波形鋼板ウェブ11の上フランジ1a,11a上にコンクリートを打設すると、鋼桁1や波形鋼板ウェブ11の上フランジ1a,11a上に溶接されたスタッド3を介してコンクリート床版2と鋼桁1や波形鋼板ウェブ11が結合される。
【0025】
そして、コンクリートの硬化後に、図1(b)に示すように、鋼桁1の波形鋼板ウェブ11近傍に取付けたアンカー金具13にPC鋼棒14及びナット15を取付け、PC鋼棒14を締付けることによって、波形鋼板ウェブ11の範囲のコンクリート床版2にプレストレスを導入する。
【0026】
導入するプレストレス量Pは、コンクリート床版2に導入する平均圧縮応力を1.47MPaとすると、コンクリート床版2(幅16m、厚さ0.32m)全体では、
P=16×0.32×1.47×106 =7526400N
となる。
【0027】
従って、1桁当たり約400トンとすると、PC鋼棒14は1本当たり約490kNの力をかけられるので、図3(c)に示したように、1桁当たり8本のPC鋼棒14をセットできるように、アンカー金具13を設計すればよいことになる。一般に鋼桁1の上フランジ1aの幅は500〜600mmであるから、1桁当たり8本程度のPC鋼棒14を取付けるのは、それほど困難ではない。
【0028】
図2は本発明の連続桁橋梁構造における中間支点部分の斜視図を示したものであるが、中間支点部に配置される中間支承4にはかなりの荷重が作用する。従って、図2、図3に示した実施例では、波形鋼板ウェブ11の中間支承4に相当する位置に、添接板16を取付けて、この添接板16と波形鋼板ウェブ11とで形成された空洞にコンクリート17を充填し、圧縮荷重に抵抗させるようにしている。なお、中間支点部上では鋼桁1の捩れ変形を拘束するために、横桁18が配置されるが、この横桁18は波形鋼板ウェブ11に溶接或いはボルトによって接合させる。
【0029】
図4及び図5にPC鋼棒14の詳細配置を示す。このうち、図4の断面Aは鋼桁1、波形鋼板ウェブ11、コンクリート床版2からなる主桁の外側橋軸方向断面を、断面Bは同じく主桁の内側断面を、断面Cは同じく主桁の支間中央断面を示すものである。
【0030】
そして、断面Aでは、橋軸方向に水平状にPC鋼棒14を配置する。
また、断面Bでは、断面Aと同じようにPC鋼棒14を配置すると共に、コンクリート床版2内に圧縮力を導入するために曲線状のPC鋼線19を配置する。このPC鋼線19は、例えば楔形金具20を用いて、アンカー金具13に固定する。但し、水平状のPC鋼棒14のみで、十分なプレストレスが導入できる場合には、前記したPC鋼線19は不要である。
【0031】
また、断面Cでは、上記したような主桁から導入するプレストレスだけでは十分でない場合に、コンクリート床版2に直接、橋軸方向のプレストレスを導入するPC鋼線19の配置を示したものである。この場合、PC鋼線19の定着部は、コンクリート床版2の下面を少し大きくなるように張出し、その部分にPC鋼線19からの圧縮力によるひび割れを防止するための補強鉄筋21を埋設する。この断面Cにおけるプレストレスの導入は、コンクリート床版2の下方からジャッキを用いて行なうことになる。
【0032】
以上の実施例は、波形鋼板ウェブ11に上フランジ11aが設けられているものについて示したものであるが、図6〜図8は上フランジがない実施例を示している。この上フランジがない場合には、プレストレスを導入した場合に、この上フランジが抵抗しないので、より有効にコンクリート床版2にプレストレスを導入することができるようになる。
【0033】
このような上フランジを設けない場合、波形鋼板ウェブ11とコンクリート床版2との結合は、波形鋼板ウェブ11の上部に孔を開け、この孔にリング状のジベル22を取付けることによって行なう。このようなリング状のジベル22の場合には、直筋に比べて鉄筋の位置保持が容易であるという利点がある。
【0034】
また、このような上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合、桁を中間支承4に掛けていく場合には、曲げ剛性が不足するという問題があるが、このような問題に対しては、PC鋼棒14を予め取り付けることによって、上フランジが受け持っていた引張り力を分担するようにすればよい。なお、図6〜図8に示した上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合でも、中間支承4上で横桁18を取付けるが、この横桁18と波形鋼板ウェブ11との接合は、溶接或いはボルトによって行なう。
【0035】
ところで、前後の鋼桁1と波形鋼板ウェブ11との接合は、通常、モーメントが小さくなる位置で突き合わせ溶接によって行なうが、上フランジを設けない波形鋼板ウェブ11を用いた場合、鋼桁1の上フランジ1a部分では図8(a)に示したように、急激な断面変化が生じ、疲労クラックが発生する原因になることが懸念される。
【0036】
そこで、このような場合には、図8(b)に示したように、前後の鋼桁1の上フランジ1aのみを波形鋼板ウェブ11側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠き1bに、図8(c)に示すように、波形鋼板ウェブ11を嵌入させて溶接一体化する。このようにした場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。
【0037】
また、この時、鋼桁1の上フランジ1aの張出し部には、図8(b)に示したように、丸みをつけて上フランジ1aの剛性が急激に変化しないようにした場合には、この部分での応力集中を避けることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る連続桁橋梁構造によれば、連続桁橋梁の中間支点部に、容易にプレストレスを導入することができる。また、本発明に係る橋梁の主桁構造では、プレストレス導入のためのスペースを必要とせず、しかも、導入プレストレス量が明確で、仮に乾燥収縮及びクリープによってプレストレスが減少しても、常に最適な量に再導入することが可能である。また、本発明に係る橋梁の主桁構造では、ジャッキアップ・ジャッキダウンによる橋軸方向のプレストレス導入と併用した場合には、さらに正確なプレストレスを導入することができる。
【0039】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの中間支点位置に添接板を取付け、この添接板と波形鋼板ウェブとで形成された空洞に、コンクリートを充填した場合には、このコンクリート充填部では、圧縮荷重に対する耐力を増加させることができる。
【0040】
また、本発明の連続桁橋梁構造において、波形鋼板ウェブの上フランジに代えて、多数のリング状ジベルを取付けた場合には、より有効にコンクリート床版にプレストレスを導入することができる。そして、その際、鋼桁と波形鋼板ウェブとの取付けに際し、鋼桁の上フランジのみを波形鋼板ウェブ側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠きに波形鋼板ウェブを嵌入させて溶接一体化した場合には、接合部での応力集中を小さくすることができる。また、鋼桁の上フランジの張出し部に丸みをつけた場合には、接合部での応力集中をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続桁橋梁構造の概要を説明する図で、(a)は橋脚間に橋桁を掛け渡した図、(b)は橋桁の上にコンクリートを打設した図、(c)は橋桁に作用する曲げモーメントを説明した図である。
【図2】本発明の連続桁橋梁構造の説明図で、中間支点部分の斜視図である。
【図3】(a)は図2を側面方向から見た図、(b)は図2を平面方向から見た図、(c)は図2を正面方向から見た図である。
【図4】図2に示した本発明の連続桁橋梁構造において、プレストレスを導入する際の説明図(斜視図)である。
【図5】(a)は図4のA−A断面を平面方向から見た図、(b)は図4のA−A断面図、(c)は図4のB−B断面図、(d)は図4のC−C断面図である。
【図6】本発明の連続桁橋梁構造の他の実施例の説明図で、(a)は側面方向から見た図、(b)は中間支点部の斜視図である。
【図7】図6(b)の要部拡大斜視図である。
【図8】図6に示した実施例における鋼桁と波形鋼板ウェブとの溶接部の説明図で、(a)は通常の溶接構造図、(b)は本発明の構造を採用した鋼桁の上フランジの説明図、(c)は(b)の構造を採用した場合の溶接構造図である。
【図9】従来の連続桁橋梁の問題点を説明する図で、(a)は側面から見た図、(b)は(a)の中間支点部を正面方向から見た図、(c)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合の説明図、(d)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合に、支間中間部に作用する応力の説明図、(e)は連続桁橋梁に活荷重が作用した場合に、中間支点部に作用する応力の説明図である。
【図10】連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入する従来方法の説明図で、(a)はプレストレスの導入中の説明図、(b)はプレストレスの導入後の説明図、(c)はプレストレスの導入後に中間支点部に作用する応力の説明図、(d)は活荷重が作用した場合に、中間支点部に作用する応力の説明図である。
【図11】連続桁橋梁の中間支点部にプレストレスを導入する従来の他の方法の説明図で、(a)は鋼桁のジャッキアップ中の説明図、(b)はコンクリートを打設中の説明図、(c)は鋼桁をジャッキダウンした時の説明図、(d)はジャッキダウンによってコンクリート床版に導入された圧縮応力の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼桁
1a 上フランジ
1b 切欠き
4 中間支承
11 波形鋼板ウェブ
11a 上フランジ
13 アンカー金具
14 PC鋼棒
15 ナット
16 添接板
17 コンクリート
19 PC鋼線
22 リング状ジベル
Claims (5)
- 連続桁の中間支点部における鋼桁部分に、波形鋼板ウェブを配置し、この波形鋼板ウェブを配置した中間支点部のコンクリート床版にプレストレスを導入したことを特徴とする連続桁橋梁構造。
- 波形鋼板ウェブの中間支点位置に添接板を取付け、この添接板と波形鋼板ウェブとで形成された空洞に、コンクリートを充填したことを特徴とする請求項1記載の連続桁橋梁構造。
- 波形鋼板ウェブの上フランジに代えて、多数のリング状ジベルを取付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の連続桁橋梁構造。
- 請求項3記載の連続桁橋梁構造における鋼桁と波形鋼板ウェブとの取付けに際し、鋼桁の上フランジのみを波形鋼板ウェブ側に張出させ、この張出し部に設けた嵌入用切欠きに波形鋼板ウェブを嵌入させて溶接一体化したことを特徴とする連続桁橋梁構造。
- 鋼桁の上フランジの張出し部に丸みをつけたことを特徴とする請求項4記載の連続桁橋梁構造。
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